JPS635803Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本案は手動式小型噴霧器に係る。

この種噴霧器は、通常容器体内にシリンダを装
着させると共に、該シリンダ内に吐出管或いは管
状プランジヤ下部を上下動可能に嵌合させ、該管
状プランジヤ上端に嵌合させたノズル孔付きの噴
霧ヘツドを介して管状プランジヤを上下動させる
ことで、シリンダ下端から容器体下方内に垂設さ
れた吸上げパイプを介して液体を吸上げ、上記ノ
ズル孔から噴霧するよう設けている。そのシリン
ダは、上端に外向きフランジを付設させてこれを
容器体口頂面に係合させてあり、又そのシリンダ
を固定させるために、容器体口頚部に螺合させる
螺筒上端に、上記外向きフランジ押えとしての内
向きフランジを付設させてキヤツプ状部材とし、
該部材を容器体口頚部外面へ締付けさせると、そ
の内向きフランジが容器体口頂面との間で外向き
フランジを挾持してシリンダを固定するよう設け
られている。しかしこのようにすると、容器体内
への液体補充に際して、シリンダを容器体内から
取出さなければならないために、キヤツプ状部材
とシリンダとが分解されることとなり、再組立て
が面倒となる欠点があつた。

本案は主として上記欠点を除去したもので、以
下図面について説明すると、１は容器体、２は該
容器体の口頚部、３はその口頚部外面に、周壁４
を螺合させたシリンダ付き主部材である。該主部
材は、容器体内に垂設させたシリンダ５上端に外
向きフランジ７を付設させ、更に該外向きフラン
ジ外周縁から上記周壁４を垂設させたものであ
る。シリンダ上部はその下方に比べて大径部５ａ
としてあり、又外向きフランジ内周縁からはその
大径部を上方へ延長させた形状の保持筒６が突出
させてある。更に外向きフランジ上面からは保持
筒と軸線を共通とするガイド筒８が起立させてあ
る。シリンダ底部には吸込み弁９を設け、シリン
ダ下端から垂設させた嵌合筒１０には容器体内液
体吸上げ用のパイプ１１が垂設させてある。シリ
ンダの大径部下端には透孔１２が穿設させてあ
り、シリンダの下方および保持筒６の下部内面に
は溝１３，２５がそれぞれ周設させてある。

上記シリンダ内には管状プランジヤ１４下部が
上下動可能に嵌合させてあり、該プランジヤ上部
はノズル孔１５を有する噴霧ヘツド１６の周壁１
７内面へ嵌着させた大径シリンダ１８内に嵌合さ
せてある。１９は管状プランジヤの管孔２０内を
狭少化させるために噴霧ヘツドの周壁上端部内へ
上端部を固着させて管状プランジヤ内へ挿入させ
た芯材、２１は管状プランジヤ押上げ用のスプリ
ングである。芯材と管状プランジヤ１４内面との
間にはシリンダ内と大径シリンダ内とを連通する
液体流路が形成させてある。

上記構成において噴霧ヘツドを押下げすると、
シリンダ、大径シリンダ、管状プランジヤ内が高
圧化され、するとシリンダと大径シリンダとの径
差により管状プランジヤが下降して吐出弁２２が
開き、吐出路２３を通つてノズル孔１５から吸込
み弁と吐出弁との間の加圧室内液体が噴霧し、又
噴霧ヘツド下降完了後の上昇の際、吐出弁２２は
閉じ、管状プランジヤは上昇してシリンダ内空間
が大となるため、吸込み弁９が開いて容器体内液
体が上記シリンダ内等が形成する加圧室内に吸込
みされる。

尚シリンダに設けた溝１３は、管状プランジヤ
下端に付設させたピストンリング状部２４が、該
溝内に入つたとき、管状プランジヤ下部外面とシ
リンダ内面との間に通路が形成されて、該溝と、
透孔１２を通つて容器体内とが連通してシリンダ
内高圧化が解消されるよう設けたもので、噴霧器
を始めて使用する際、シリンダ内等が形成する加
圧室内に残圧が残つて液体吸込みのための負圧化
が不充分となることを防止させるためのものであ
り、又保持筒の溝２５は、管状プランジヤ中間部
に設けたピストンリング状部２６がその溝内に入
つたとき、該管状プランジヤ外面と保持筒内面と
の間に、外気と透孔１２を通つて容器体内とを連
通する通路が形成されるよう設けたものである。

上記実施例は、いわゆる蓄圧式噴霧器について
説明したが、本案の実施は従来公知の他の手動式
噴霧器でもよいことは云うまでもない。

本案は、従来構造に代えてシリンダと容器体口
頚部螺合用の周壁４とをフランジを介して一体化
させたから、従来のように液体補充のために周壁
４を螺脱させても周壁とシリンダとが分離するこ
とがなく、従つて液体補充を容易かつ迅速に行う
ことが出来、又シリンダ底部には吸込み弁を付設
させたから吸上げパイプ途中に吸込み弁を設ける
場合のように構造が複雑化することなく、更にシ
リンダ上壁部には外気吸込み用孔１２を穿設させ
たから、液体減少による容器体内の負圧化を防止
させることが容易である。

【図面の簡単な説明】

図面は本案噴霧器の縦断面図である。 １……容器体、３……シリンダ付き主部材、１
６……噴霧ヘツド、１９……管状プランジヤ。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 容器体内へ装着されたシリンダ５内に管状プラ
   ンジヤ１９下部を上下動可能に嵌合させ、該管状
   プランジヤ上端に嵌合させた噴霧ヘツド１６を介
   して管状プランジヤを上下動させることで、シリ
   ンダ下端から容器体下方内に垂設された吸上げパ
   イプ１１を介して容器体内液体を吸上げ、上記噴
   霧ヘツドに穿設させたノズル孔１５から噴霧する
   ようにした手動式小型噴霧器において、上記シリ
   ンダは、シリンダ上端に外向きフランジ７を付設
   させると共に、該外向きフランジ外周縁から周壁
   ４を垂設させてシリンダ付き主部材３となし、該
   主部材シリンダを容器体内へ挿入させて周壁４を
   容器体口頚部へ螺合させると共に、シリンダの底
   部内には吸込み弁９を設け、又シリンダの上壁部
   には外気吸込み用孔１２を穿設させたことを特徴
   とする手動式小型噴霧器。