JPH0615851A - プリンタ装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 プリンタ装置において、記録紙の先端よりフ
ルカラーの画像の記録ができるとともに、構成が簡単な
プリンタ装置を提供することを目的とするものである。 【構成】 キャプスタンローラ５をプラテンローラ２の
外径寸法と同一にし、且つ、プラテンローラ２の両端に
配置し、軸心を略々同一直線上に有するように配置して
いる。また、ピンチローラ６をサーマルヘッド１がプラ
テンローラ２上に押圧されたときにサーマルヘッド１の
両端に隣接する様に、且つ、サーマルヘッドの発熱体１
ａがプラテンローラに接するように配置していることに
より、記録紙４を挟持する部分がサーマルヘッド１とプ
ラテンローラ２の挟持する部分の外側になるように構成
してある。これによって記録紙の先端から画像の記録が
可能になる。また、サーマルヘッド１がプラテンローラ
２から離間したときに、ピンチローラ６がサーマルヘッ
ド１の発熱体１ａより突出するように構成しておくこと
で、サーマルヘッド１をプラテンローラ２に押圧、離間
させるのと、ピンチローラ６をキャプスタンローラ５に
押圧、離間させるのを同時に行える。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は、複数色（イエロー、マ
ゼンダ、シアン等）のインクが順に塗布されたインクシ
ートよりサーマルヘッドの熱で記録紙に順次重ねて転写
することによりフルカラーの画像が記録されるプリンタ
装置に関するものである。

【０００２】

【従来の技術】従来のプリンタ装置の概略構造は、図５
に示すごとくサーマルヘッド１には発熱体１ａを一列に
配置してあり、該サーマルヘッド１の上にサーマルヘッ
ド移動手段１ｂが設けるとともに、サーマルヘッド１を
プラテンローラ７上に押圧あるいは離間させてある。イ
ンクシート３は、イエロー、マゼンダ、シアンの３色の
インクが順に塗布されており、サーマルヘッド１の熱で
各インクを記録紙４に転写するものである。上記記録紙
４は、キャプスタンローラ８とピンチローラ９とで構成
された記録紙搬送ローラで移送されるように配置されて
おり、ピンチローラ９がピンチローラ移動手段９ａでキ
ャプスタンローラ８上に押圧あるいは離間させるように
構成されている。

【０００３】以上のように構成された従来のプリンタ装
置の動作について説明すると、サーマルヘッド１をプラ
テンローラ７より離間させ、且つ、ピンチローラ９をキ
ャプスタンローラ８より離間した状態（以下第１の状態
と言う）において、給紙手段（図示せず）によって装置
内に記録紙搬送ローラ４が送り込まれると、ピンチロー
ラ移動手段９ａによってピンチローラ９をキャプスタン
ローラ８上に押圧させることにより、サーマルヘッド１
をプラテンローラ７より離間させ、且つ、ピンチローラ
９をキャプスタンローラ８上に押圧させている状態（以
下第２の状態と言う）となり、キャプスタンローラ８と
ピンチローラ９の間に記録紙４を挟持する。この第２の
状態において、キャプスタンローラ８を回転させること
によって記録紙４を所定の記録開始位置まで搬送する。

【０００４】その後、サーマルヘッド移動手段１ｂによ
ってサーマルヘッド１をプラテンローラ７上に押圧させ
ることによって、サーマルヘッド１がプラテンローラ７
上に押圧された状態（以下第３の状態と言う）となり、
インクシート３と記録紙４を間に挟持する。この第３の
状態において、記録紙４をキャプスタンローラ８の回転
によって下流方向に搬送させながら、サーマルヘッド１
上の発熱体１ａを記録信号に応じて発熱させることによ
り、先ず、インクシート３に塗布された最初のイエロー
のインクを記録紙４に転写させてイエローの画像を記録
する。イエローの画像記録終了後、サーマルヘッド１を
プラテンローラ７上より離間させ、上記第２の状態にす
る。次に第２の状態において、キャプスタンローラ８を
回転させて記録紙４を上流方向に記録開始位置まで搬送
すると同時に、インクシート３を搬送し、次のマゼンダ
のインク塗布面を所定の記録開始位置まで搬送する。

【０００５】その後、同様に上記の動作を繰り返し、マ
ゼンダ、シアンのインクを重ねて転写することにより、
フルカラーの画像を記録する。しかるのちすべての記録
が終了すると、記録紙４を装置外に排出して第１の状態
とするものである。上記従来のプリンタ装置は、記録紙
４に複数のインクを重ねて転写して画像を記録するた
め、インクを変更するインクシートを搬送するときにサ
ーマルヘッドとプラテンローラの押圧を一旦開放する必
要がある。従って、記録紙が位置ずれを生じないように
常に挟持し、搬送する記録紙搬送手段が必要であり、そ
の為に、サーマルヘッド１とプラテンローラ７とで構成
される記録部に対し、記録紙４の搬送方向に臨んで一対
の小径のローラで構成される記録紙搬送ローラであるキ
ャプスタンローラ８およびピンチローラ９を並行に配置
させていた。

【０００６】また、記録紙に複数の色のインクを重ねて
転写して画像を記録するためには、上記の様な第１の状
態と第２の状態および第３の状態の３パターンの状態を
設定できることが必要であった。従って、従来のプリン
タ装置では、サーマルヘッド１をプラテンローラ７上に
押圧、離間させるピンチローラ移送手段９ａを連係させ
ながら別々に動作させていた。

【０００７】

【発明が解決しようとする課題】しかしながら、このよ
うな従来のプリンタ装置の構成では、記録部と記録紙搬
送ローラが離間して配置されるため、画像の記録開始位
置が記録紙先端より大きく離れてしまい、記録できる画
像の大きさに制限があった。また、サーマルヘッド移動
手段と記録紙搬送ローラ移動手段を別々に動作させるた
めに、装置構成が複雑になっていた。

【０００８】本発明は、上記従来の問題点を解決するた
め、所望の画像を記録紙の先端よりフルカラーで記録可
能であり、且つ、簡単な構成のプリンタ装置を提供する
ことを目的とするものである。

【０００９】

【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明は、複数の発熱体を一列に配置したサーマル
ヘッドと、熱により転写されるインクを塗布したインク
シートと、前記サーマルヘッドの発熱体の発熱によりイ
ンクが転写される記録紙と、前記インクシートおよび記
録紙をサーマルヘッドの発熱体との間に挟持するプラテ
ンローラと、前記サーマルヘッドの発熱体列をプラテン
ローラ上に所定の押圧力で押圧あるいは離間させるサー
マルヘッド移動手段と、前記記録紙を間に挟持し、回転
することにより搬送する一対の記録紙搬送ローラＡおよ
びＢと、該記録紙搬送ローラＡおよびＢを互いに所定の
押圧力で押圧あるいは離間させる記録紙搬送ローラ移動
手段とで構成され、一方の記録紙搬送ローラＡが、前記
プラテンローラの外径寸法と略々同一外径寸法にしてプ
ラテンローラの両端に隣接する様に、且つ、前記プラテ
ンローラの軸心と略々同一直線上に軸心を有する様に配
置されており、他方の記録紙搬送ローラＢが前記記録紙
搬送ローラＡ上に押圧され、且つ、前記サーマルヘッド
の発熱体が前記プラテンローラ上に押圧されたとき、前
記記録紙搬送ローラＢが前記サーマルヘッドの発熱体列
の両端に隣接する様に、且つ、前記サーマルヘッドの発
熱体列が前記プラテンローラに接している母線の略々延
長線上で前記記録紙搬送ローラＡに接する様に配置され
ていることを特徴とするプリンタ装置である。

【００１０】また、請求項２の発明は、 前記サーマル
ヘッド移動手段が前記サーマルヘッドに連結されてお
り、前記記録紙搬送ローラ移動手段が、前記記録紙搬送
ローラＢを回転可能に支持し、前記サーマルヘッドの発
熱体を構成している平面に対して反対面側に配置された
記録紙搬送ローラ支持手段と、前記記録紙搬送ローラ支
持手段を前記サーマルヘッドに圧接、固定させる付勢手
段とで構成されており、前記サーマルヘッドが前記プラ
テンローラより離間したとき、前記記録紙搬送ローラＢ
が前記サーマルヘッドの発熱体を構成している平面より
突出する様に配置されていることを特徴とするプリンタ
装置である。

【００１１】

【作用】したがって、本発明のプリンタ装置によれば、
記録紙に画像を記録するとき、記録紙を搬送する一対の
記録紙搬送ローラの記録紙を挟持する部分が、サーマル
ヘッドの発熱体列とプラテンローラの挟持する部分の外
側になる様に、且つ、略々同一直線上に位置する様な配
置となるので、記録紙を挟持する位置と画像を記録する
位置が略々同一直線上となるものである。

【００１２】また、記録紙搬送ローラＢが、サーマルヘ
ッドの発熱体を構成する平面より突出するように配置す
ることで、サーマルヘッドをプラテンローラより離間さ
せ、且つ、記録紙搬送ローラＢを記録紙搬送ローラＡよ
り離間させている第１の状態から、先ず、サーマルヘッ
ド移動手段によりサーマルヘッド移動手段をプラテンロ
ーラ上に接近させると、サーマルヘッドの発熱体とプラ
テンローラの当接により先に記録紙搬送ローラＢが記録
紙搬送ローラＡに当接し、さらにサーマルヘッドをプラ
テンローラ上に接近させると、付勢手段によりサーマル
ヘッドに圧接、固定されていた記録紙搬送ローラ支持手
段がサーマルヘッドより離間することにより付勢手段の
付勢力が記録紙搬送ローラＢを記録紙搬送ローラＡ上に
押圧させている第２の状態を設定出来るものであり、記
録紙およびインクシートの搬送が可能となる。

【００１３】さらに、サーマルヘッド移動手段により、
サーマルヘッドをプラテンローラ上に押圧させると、サ
ーマルヘッドをプラテンローラ上に押圧させ、且つ、記
録紙搬送ローラＢを記録紙搬送ローラＡ上に押圧させて
いる第３の状態に設定が出来るものである。従って、サ
ーマルヘッド移動手段の動作のみで、記録紙に複数色の
インクを重ねて転写して画像を記録するために必要な、
第１の状態，第２の状態、第３の状態の３パターンの状
態を設定させることが出来るものである。

【００１４】

【実施例】本発明の実施例を図面について説明すると、
図１において、サーマルヘッド１には複数の発熱体１ａ
を一列に配置してある。プラテンローラ２は回転軸２ａ
を有しており、該回転軸２ａによって回転可能に支持さ
れている。サーマルヘッド１には、サーマルヘッド移動
手段１ａが連結して設けられており、該サーマルヘッド
移動手段１ｂでサーマルヘッド１上の発熱体１ａをプラ
テンローラ２上に所定の押圧力で押圧させたりあるいは
離間させるものである。

【００１５】また、サーマルヘッド１の発熱体１ａを構
成している平面に対して裏面上には前後に断付部を設け
たガイド１ｃが立設されている。インクシート３はサー
マルヘッド１の下方に配されており、熱で転写されるイ
エロー、マゼンダ、シアンの３色のインクが順に塗布さ
れている。記録紙４は、上記インクシート３の下方に挿
入されており、インクシート３のインクがサーマルヘッ
ド１の熱によって転写されるものである。この記録紙４
は、キャプスタンローラ５（本発明における一方の記録
紙搬送ローラＡ）とピンチローラ６（本発明における他
方の記録紙搬送ローラＢ）とからなる一対の記録紙搬送
ローラで搬送されるように構成されている。

【００１６】上記キャプスタンローラ５は、プラテンロ
ーラ２の外径寸法と略々同一であり、プラテンローラ２
と共通の回転軸２ａによって回転可能に支持されてお
り、プラテンローラ２の両端に位置してプラテンローラ
２と共に回転するように設けられている。また、ピンチ
ローラ６は、サーマルヘッド１の両端に隣接し、且つ、
ピンチローラ６がキャプスタンローラ５上に押圧された
とき、発熱体１ａがプラテンローラ２に接する母線の略
々延長直線上でキャプスタンローラ５に接する様な位置
に配置され、ピンチローラ支持部材６ａ上に回転可能に
支持されている。ピンチローラ支持部材６ａは、サーマ
ルヘッド１の発熱体１ａを構成している面に対して裏面
側に配置されており、該ピンチローラ支持部材６ａの一
部には孔が設けられていて、該孔に対してガイド１ｃが
摺動可能に嵌合し、断付部で係止されるように構成して
ある。ピンチローラ支持部材６ａは、引張ばね６ｂによ
ってサーマルヘッド１側に引張し、ガイド１ｃの断付部
に圧着させて固定してある。

【００１７】つぎに、上記のように構成したプリンタ装
置の動作について図２から図４に沿って説明する。図２
は、第１の状態を示すものであり、サーマルヘッド１を
プラテンローラ２より離間させ、且つ、ピンチローラ６
をキャプスタンローラ５より離間させている状態であ
る。上記第１の状態では、ピンチローラ支持部材６ａ
は、ガイド１ｃに引張ばね６ｂにより圧接、固定されて
おり、この状態において、給紙手段（図示せず）により
記録紙４がプリンタ装置内に送り込まれると、サーマル
ヘッド移動手段１ｂによってサーマルヘッド１をプラテ
ンローラ２上に接近指せるが、先ず、ピンチローラ６が
キャプスタンローラ５上に記録紙４の両端に挟んで当接
するものである。

【００１８】さらに、サーマルヘッド１をプラテンロー
ラ２上に接近させると、ピンチローラ支持部材６ａがサ
ーマルヘッド１上のガイド１ｃの断付部より離間し、引
張ばね６ｂの引張力によりピンチローラ支持部材６ａを
介してピンチローラ６をキャプスタンローラ５上に押圧
させ、図３に示すように、サーマルヘッド１をプラテン
ローラ２より離間させ、且つ、ピンチローラ６をキャプ
スタンローラ５上に押圧させた第２に状態となるもので
ある。

【００１９】図３の第２の状態において、記録紙４をキ
ャプスタンローラ５を回転させ、サーマルヘッド１とプ
ラテンローラ２の間隔を通して所定の記録開始位置まで
搬送する。同時にインクシート３を搬送し、イエローの
インク塗布面を所定の記録開始位置まで搬送する。サー
マルヘッド移動手段１ｂによって、さらにサーマルヘッ
ド１をプラテンローラ２上に接近させることによって、
ついにはサーマルヘッド１上の発熱体１ａをインクシー
ト３と記録紙４を挟んでプラテンローラ２上に所定の押
圧力で押圧させ、図４に示すように、サーマルヘッド１
をプラテンローラ２上に押圧させ、且つ、ピンチローラ
６をキャプスタンローラ５上に押圧させた第３の状態と
なる。

【００２０】図４の第３の状態において、記録紙４をキ
ャプスタンローラ５の回転により搬送させると同時に、
サーマルヘッド１の発熱体１ａを記録信号に応じて発熱
させることによって、インクシート３上のイエローのイ
ンクを記録紙４に転写させ、イエローの画像を記録す
る。イエロー画像の記録を終了すると、サーマルヘッド
移動手段１ｂにより、サーマルヘッド１をプラテンロー
ラ２より僅かに離間させ、図３の第２の状態にすること
によって、インクシート３と記録紙４のサーマルヘッド
１による挟持を開放し、記録終了位置まで搬送された記
録紙４をキャプスタンローラ５を回転させ、記録開始位
置まで搬送すると同時に、インクシート３を搬送し、マ
ゼンダのインク塗布面を所定の記録開始位置まで搬送す
る。その後、図４の第３の状態にし、マゼンダの画像を
重ねて記録する。続いて同様にシアンの画像を記録した
後、記録紙４を装置外に排出し、すべての記録が終了し
て図２の第１の状態となる。

【００２１】ここで、キャプスタンローラ５およびピン
チローラ６が記録紙４を挟持している部分が、サーマル
ヘッド１上の発熱体１ａとプラテンローラ２が記録紙４
を挟持している部分の外側で略々同一直線上となる様に
して記録が行われるため、記録紙４への記録開始位置
は、記録紙４の先端に極めて近い位置より行うことが可
能となる。また、インクシートよりインクを複数色重ね
て記録紙に記録する場合に必要である上記第１の状態、
第２の状態、第３の状態をサーマルヘッド移動手段１に
よる動作のみで行えるため、簡単で安価な装置構成が実
現可能である。

【００２２】以上のように、本実施例によれば、複数の
発熱体１ａを１列に配置したサーマルヘッド１と、熱に
より転写されるインクを塗布したインクシート３と、サ
ーマルヘッド１の発熱体１ａの発熱によりインクが転写
される記録紙４と、インクシート３および記録紙４をサ
ーマルヘッド１の発熱体１ａとの間に挟持するプラテン
ローラ２と、サーマルヘッド１の発熱体１ａをプラテン
ローラ２上に所定の押圧力で押圧あるいは離間させるサ
ーマルヘッド移動手段１ｂと、挟持する４を間に挟持
し、回転することにより搬送する一対の記録紙搬送ロー
ラであるキャプスタンローラ５およびピンチローラ６を
互いに所定の押圧力で押圧あるいは離間させるピンチロ
ーラ移動手段とで構成し、一方のキャプスタンローラ５
が、プラテンローラ２の外径寸法と略々同一外径寸法で
あり、プラテンローラ２の軸心と略々同一直線上に軸心
を有する様に配置しており、他方のピンチローラ６がキ
ャプスタンローラ５上に押圧され、且つ、サーマルヘッ
ド１の発熱体１ａがプラテンローラ２上に押圧されたと
き、ピンチローラ６がサーマルヘッド１の発熱体列１ａ
の両端に隣接する様に、且つ、サーマルヘッド１の発熱
体列１ａがプラテンローラ２に接している母線の略々延
長線上でキャプスタンローラ５に接するように配置して
いることにより、記録紙４に画像を記録するとき、記録
紙４を搬送する一対の記録紙搬送ローラであるキャプス
タンローラ５およびピンチローラ６が記録紙４を挟持す
る部分が、サーマルヘッド１の発熱体１ａとプラテンロ
ーラ２の挟持する部分の外側になる様に、且つ、略々同
一直線上に位置する様な配置となるので、記録紙４への
画像の記録開始位置が記録紙先端部に極めて近い位置よ
り行うことが可能となる。

【００２３】また、サーマルヘッド移動手段１ｂをサー
マルヘッド１に連結しており、ピンチローラ移動手段
が、ピンチローラ６を回転可能に支持し、サーマルヘッ
ド１の発熱体１ａを構成している平面に対して反対面側
に配置されたピンチローラ支持部材６ａと、該ピンチロ
ーラ支持部材６ａをサーマルヘッド１に圧接、固定させ
る引張ばね６ｂとで構成しており、サーマルヘッド１が
プラテンローラ２より離間したとき、ピンチローラ６が
サーマルヘッド１の発熱体１ａを構成している平面より
突出する様に配置していることにより、サーマルヘッド
移動手段１ｂの動作のみで、記録紙４に３色のインクを
重ねて転写して画像を記録するために必要な、サーマル
ヘッド１をプラテンローラ２より離間させ、且つ、ピン
チローラ６をキャプスタンローラ５より離間させている
第１の状態と、サーマルヘッド１をプラテンローラ２を
離間させ、且つ、ピンチローラ６をキャプスタンローラ
５上に押圧させている第２の状態と、サーマルヘッド１
をプラテンローラ２上に押圧させ、且つ、ピンチローラ
６をキャプスタンローラ５上に押圧させている第３の状
態の３つのパターンを設定可能となるので、簡単な装置
構成にすることが出来る。

【００２４】

【発明の効果】以上のように、本発明のプリンタ装置
は、複数の発熱体を一列に配置したサーマルヘッドと、
熱により転写されるインクを塗布したインクシートと、
前記サーマルヘッドの発熱体の発熱によりインクが転写
される記録紙と、前記インクシートおよび記録紙をサー
マルヘッドの発熱体との間に挟持するプラテンローラ
と、前記サーマルヘッドの発熱体列をプラテンローラ上
に所定の押圧力で押圧あるいは離間させるサーマルヘッ
ド移動手段と、前記記録紙を間に挟持し、回転すること
により搬送する一対の記録紙搬送ローラＡおよびＢと、
該記録紙搬送ローラＡおよびＢを互いに所定の押圧力で
押圧あるいは離間させる記録紙搬送ローラ移動手段とで
構成され、一方の記録紙搬送ローラＡが、前記プラテン
ローラの外径寸法と略々同一外径寸法にしてプラテンロ
ーラの両端に隣接する様に、且つ、前記プラテンローラ
の軸心と略々同一直線上に軸心を有する様に配置されて
おり、他方の前記記録紙搬送ローラＢが前記記録紙搬送
ローラＡ上に押圧され、且つ、前記サーマルヘッドの発
熱体が前記プラテンローラ上に押圧されたとき、前記記
録紙搬送ローラＢが前記サーマルヘッドの発熱体列の両
端に隣接する様に、且つ、前記サーマルヘッドの発熱体
列が前記プラテンローラに接している母線の略々延長線
上で前記記録紙搬送ローラＡに接する様に配置されてい
るので、記録紙に画像を記録するとき、記録紙を搬送す
る一対の記録紙搬送ローラの記録紙を挟持する部分が、
サーマルヘッドの発熱体列とプラテンローラの挟持する
部分の外側になる様に、且つ、略々同一直線上に位置す
る様な配置となるので、記録紙を挟持する位置と画像を
記録する位置が略々同一直線上となり、記録紙への画像
の記録開始位置が記録紙先端部に極めて近い位置より行
うことが出来る。

【００２５】また、サーマルヘッド移動手段を、サーマ
ルヘッドに連結しており、記録紙搬送ローラ移動手段
が、記録紙搬送ローラＢを回転可能に支持し、サーマル
ヘッドの発熱体を構成している平面に対して反対面側に
配置された記録紙搬送ローラ支持手段と、記録紙搬送ロ
ーラＢがサーマルヘッドに圧着、固定させるさせる付勢
手段とで構成されており、サーマルヘッドがプラテンロ
ーラより離間したとき、記録紙搬送ローラＢが、サーマ
ルヘッドの発熱体を構成している平面より突出する様に
配置したことにより、サーマルヘッド移動手段の動作の
みで、記録紙に複数色のインクを重ねて転写して画像を
記録するために必要な、サーマルヘッドをプラテンロー
ラより離間させ、且つ、記録紙搬送ローラＢを記録紙搬
送ローラＡより離間させている弾性変形部分１の状態
と、サーマルヘッドをプラテンローラより離間させ、且
つ、記録紙搬送ローラＢを記録紙搬送ローラＡに押圧さ
せている第２の状態と、サーマルヘッドをプラテンロー
ラ上に押圧させ、且つ、記録紙搬送ローラＢを記録紙搬
送ローラＡ上に押圧させている第３の状態の３つのパタ
ーンを設定することができ、簡単な装置構成が可能とな
るプリンタ装置を提供することができるものである。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の実施例におけるプリンタ装置の斜視図
である。

【図２】本発明の実施例における、プリンタ装置ん第１
の状態を示してた側面図であり

【図３】本発明の実施例における、プリンタ装置ん第２
の状態を示してた側面図であり

【図４】本発明の実施例における、プリンタ装置ん第３
の状態を示してた側面図であり、

【図５】従来のプリンタ装置を説明する斜視図である。

【符号の説明】

１ サーマルヘッド １ａ 発熱体 １ｂ サーマルヘッド移動手段 ２ プラテンローラ ２ａ プラテンローラ回転軸 ３ インクシート ４ 記録紙 ５ キャプスタンローラ ６ プラテンローラ ６ａ ピンチローラ支持部材 ６ｂ 引張ばね

───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 小山 泰一 大阪府門真市大字門真1006番地 松下電器 産業株式会社内

Claims (2)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 複数の発熱体を一列に配置したサーマル
   ヘッドと、熱により転写されるインクを塗布したインク
   シートと、前記サーマルヘッドの発熱体の発熱によりイ
   ンクが転写される記録紙と、前記インクシートおよび記
   録紙をサーマルヘッドの発熱体との間に挟持するプラテ
   ンローラと、前記サーマルヘッドの発熱体列をプラテン
   ローラ上に所定の押圧力で押圧あるいは離間させるサー
   マルヘッド移動手段と、前記記録紙を間に挟持し、回転
   することにより搬送する一対の記録紙搬送ローラＡおよ
   びＢと、該記録紙搬送ローラＡおよびＢを互いに所定の
   押圧力で押圧あるいは離間させる記録紙搬送ローラ移動
   手段とで構成され、一方の記録紙搬送ローラＡが、前記
   プラテンローラの外径寸法と略々同一外径寸法にしてプ
   ラテンローラの両端に隣接する様に、且つ、前記プラテ
   ンローラの軸心と略々同一直線上に軸心を有する様に配
   置されており、他方の前記記録紙搬送ローラＢが前記記
   録紙搬送ローラＡ上に押圧され、且つ、前記サーマルヘ
   ッドの発熱体が前記プラテンローラ上に押圧されたと
   き、前記記録紙搬送ローラＢが前記サーマルヘッドの発
   熱体列の両端に隣接する様に、且つ、前記サーマルヘッ
   ドの発熱体列が前記プラテンローラに接している母線の
   略々延長線上で前記記録紙搬送ローラＡに接する様に配
   置されていることを特徴とするプリンタ装置。
2. 【請求項２】 前記サーマルヘッド移動手段が前記サー
   マルヘッドに連結されており、前記記録紙搬送ローラ移
   動手段が、前記記録紙搬送ローラＢを回転可能に支持
   し、前記サーマルヘッドの発熱体を構成している平面に
   対して反対面側に配置された記録紙搬送ローラ支持手段
   と、前記記録紙搬送ローラ支持手段を前記サーマルヘッ
   ドに圧接、固定させる付勢手段とで構成されており、前
   記サーマルヘッドが前記プラテンローラより離間したと
   き、前記記録紙搬送ローラＢが前記サーマルヘッドの発
   熱体を構成している平面より突出する様に配置されてい
   ることを特徴とするプリンタ装置。