JPH0615842Y2

JPH0615842Y2 - ヒンジ付き開閉蓋装置

Info

Publication number: JPH0615842Y2
Application number: JP1987180400U
Authority: JP
Inventors: 昌佐々木; 重志宮尾
Original assignee: Tokyo Light Industry Co Ltd
Current assignee: Tokyo Light Industry Co Ltd
Priority date: 1987-11-26
Filing date: 1987-11-26
Publication date: 1994-04-27
Anticipated expiration: 2002-11-26
Also published as: JPH0185253U

Description

【考案の詳細な説明】（産業上の利用分野）本考案は、容器口に被着するためのヒンジ付き開閉蓋装
置に関するものである。

（従来の技術）従来、蓋体と容器本体とを、容器口から蓋体を外しても
接続されているようにしたものがある。蓋体と容器本
体、特に蓋体と蓋体に係着する容器側体とを合成樹脂で
一体に成形するときに、両者を薄い肉部で形成したヒン
ジにより接続する構造が一般に知られている。

蓋体を操作したとき、開状態と閉状態とを独自に維持す
るように、容器側体に設けた邪魔板を蓋体に設けた突起
が開蓋のときに乗り越えるように構成したもの、また
は、蓋体と容器側体とを二つの異なったヒンジを横方向
に並設することによって接続したものがある。また、実
開昭62-76149号公報に示すように、キャップ本体に２つ
のヒンジによって蓋体と弾性板とを連結することで一体
的に構成し蓋体をエンドレスの状態としたものがある。

（考案が解決しようとする問題点）上記蓋体の記載のうち、蓋体を開放位置においてその状
態を維持するように、ヒンジを使用したものについて述
べることとする。

従来の異なる二つのヒンジを使用した場合は横方向に並
べて配置するので、ヒンジの幅を取り、また、二つのヒ
ンジを並べることにより、凹凸が細かくごみ等の付着の
虞があった。また、実開昭62-76149号公報はエンドレス
の状態であるので、製作に中子を必要とするので煩雑な
作業である。

本考案では、ヒンジ部分を大きくすることなく、しかも
ヒンジそのものを蓋の一部として構成することによっ
て、従来の欠点を改善しようとするものである。

（問題点を解決するための手段）本考案は、上記目的を達成するために、折り曲げた板状
の上部蓋板と、該上部蓋板より短い板状の下部蓋板との
先端を、中間ヒンジを介して重ね合わせ、上部蓋板の基
部に上部ヒンジを介して連結部を取付け、前記下部蓋板
に下部ヒンジを介して支持板を取付け、前記連結部および支持板を、上部ヒンジの位置を前記下
部ヒンジの位置より下方の位置において、容器側体の周
縁部に取付けたことを特徴とする。

なお、容器側体は、容器口に直接取付けられる場合と容
器と一体に構成される場合とがある。

（作用）本考案は、上記構成からなるものであるから、蓋体の閉
状態のときには、上部蓋板と下部蓋板とが重なり合っ
て、下部蓋板が容器側体に密着する。蓋体を開状態にす
るとき、上部蓋板と下部蓋板とが互いに上部ヒンジ、下
部ヒンジを中心として回動し、中間地点で、上部蓋板の
先端と上部ヒンジとの間の距離が、下部蓋板の先端と下
部ヒンジとの間の距離と、上部ヒンジと下部ヒンジとの
距離とを合計したものより、短くなる。したがって、こ
の位置で上部蓋板の変形が強いられ、中間地点の前方ま
たは後方に蓋体を安定にする位置が出現する。

また、蓋体の上部蓋板と下部蓋板とを各ヒンジを中継し
て一連の板状に形成したので製造を容易にすることがで
きる。

（実施例）本考案の実施例を添付図面に基づいて説明する。

第３図および第４図に示すように、合成樹脂製の容器側
体１は円筒キャップ状で、下部周縁1aは容器口に嵌合す
るか、一体に成形されるものである。

容器側体１の頂面1bには直径方向に横断する凹溝1cが形
成され、凹溝1cの中央に注ぎ口２が形成されている。ま
た、凹溝1cの片方の縁に段部を形成して凹溝1cの底面よ
り低い取付面1dを設け、取付面1dにスリット３が穿設さ
れている。スリット３の下方に係合部４が設けられてい
る。凹溝1cの側壁にはスリット３に近い位置に軸受孔1e
を形成している。

凹溝1cに嵌合する蓋体５は凹溝1cの溝幅に等しい幅の板
状部材で製作され、一端の連結部６をスリット３に挿入
して係合部４に係止させ、他端両側に形成したボス７を
軸受孔1eに嵌入させて容器側体１と連結させている。

蓋体５は合成樹脂で成形され、第１図および第２図に示
すように、連結部６に上部ヒンジ8aを介して外装となる
Ｌ字形状の上部蓋板９の一端が連結されている。さら
に、上部蓋板９の他端に中間ヒンジ8bを介して内装され
る、上部蓋板９より短い下部蓋板10の一端が連結され、
下部蓋板10の他端は下部ヒンジ8cを介して、ボス７を形
成した支持板11と連結している。下部蓋板10の下面側に
は注ぎ口２に嵌合する円筒状突起12が突設されている。

そして、上部蓋板９の上部ヒンジ8aと中間ヒンジ8bとの
直線距離はほぼ支持板11と下部蓋板10との長さを加えた
全長より短くされている。なお、上部蓋板９と下部蓋板
10の形状は蓋体５の形状が円形、多角形等であればそれ
に整合させ、また、上部蓋板９と下部蓋板10とだけを平
面上、円形、多角形等の形状としても良い。

前述したように、蓋体５の連結部６を容器側体１のスリ
ット３に嵌入し、支持板11に形成したボス７を容器側体
１の軸受孔1eに嵌入させることで、蓋体５と容器側体１
が連結し、第５図に示すように、下部ヒンジ8cの下方外
側に上部ヒンジ8aが位置する。そして、容器側体１に対
し蓋体５が閉じた状態では、上部蓋板９と下部蓋板10と
が互いに接近して凹溝に収容され、注ぎ口２に円筒状突
起12が嵌合されている。

上記のように構成した蓋体５を操作して開状態にすると
き、第５図に示すように、下部蓋板10と支持板11とが直
線状態ｌになる地点では上部蓋板９のヒンジ8aを中心と
する軌跡Ｘは下部蓋板10のヒンジ8cを中心とする軌跡Ｙ
の内側を通るので、上部蓋板９が弾性変形を強いられる
ことになる。

蓋体５が直線状態ｌになる地点を越えると、第４図に示
すように蓋体５が起立して注ぎ口２が開放される。

また、蓋体５は第１図に示すように、板状に成形し、容
器側体１に連結するときに、上部蓋板９と下部蓋板10と
が重なり合うように組み付けるもので、蓋体５の製造が
容易であり、各ヒンジの両端は開口され掃除が容易であ
る。

（考案の効果）本考案は、以上の構成からなるものであるから、両蓋板
の幅全長にヒンジが形成され、細かな凹凸がなくなって
掃除が容易で清潔を保つことができる。また、蓋体と容
器側体とを完全に分離し、かつ略扁平に作成したもので
あるので、蓋体の開放位置維持の構造を容易に製造する
ことができる。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案による蓋体の展開図、第２図は容器側体と蓋体との連結状態を示す斜視断面
図、第３図は容器側体の平面図、第４図は蓋体の開状態を示す縦断面図第５図は蓋体の閉状態を示す縦断面図である。１……容器側体５……蓋体６……連結部 8a……上部ヒンジ 8b……中間ヒンジ 8c……下部ヒンジ９……上部蓋板 10……下部蓋板 11……支持板

Claims

【実用新案登録請求の範囲】

【請求項１】折り曲げた板状の上部蓋板と、該上部蓋板
より短い板状の下部蓋板との先端を、中間ヒンジを介し
て重ね合わせ、上部蓋板の基部に上部ヒンジを介して連
結部を取付け、前記下部蓋板に下部ヒンジを介して支持
板を取付け、前記連結部および支持板を、上部ヒンジの位置を前記下
部ヒンジの位置より下方の位置において、容器側体の周
縁部に取付けたことを特徴とするヒンジ付き開閉蓋装
置。