JPH06157827A - 導電性組成物及び自己温度制御性面発熱体 - Google Patents
導電性組成物及び自己温度制御性面発熱体Info
- Publication number
- JPH06157827A JPH06157827A JP33092692A JP33092692A JPH06157827A JP H06157827 A JPH06157827 A JP H06157827A JP 33092692 A JP33092692 A JP 33092692A JP 33092692 A JP33092692 A JP 33092692A JP H06157827 A JPH06157827 A JP H06157827A
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- varnish
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Abstract
(57)【要約】
【目的】 極めて鋭敏な自己温度制御性を有し、長期使
用してもその制御性が実質的に低下しない自己温度制御
性面発熱体及び該発熱体の作成に有用な導電性組成物を
提供する。 【構成】 (1)軟質樹脂、ゴム、エラストマー、高級
脂肪酸及びエステルから選ばれる少なくとも1種のカプ
セル化用素材により導電性素材をカプセル化してなる導
電性カプセル、(2)電気抵抗調節用導電性素材並びに
(3)軟質樹脂ワニス、ゴムワニス及びエラストマーワ
ニスから選ばれる少なくとも1種のワニス分を含む導電
性組成物、並びに該導電性組成物を電極構成された基体
上に被覆してなる自己温度制御性面発熱体。
用してもその制御性が実質的に低下しない自己温度制御
性面発熱体及び該発熱体の作成に有用な導電性組成物を
提供する。 【構成】 (1)軟質樹脂、ゴム、エラストマー、高級
脂肪酸及びエステルから選ばれる少なくとも1種のカプ
セル化用素材により導電性素材をカプセル化してなる導
電性カプセル、(2)電気抵抗調節用導電性素材並びに
(3)軟質樹脂ワニス、ゴムワニス及びエラストマーワ
ニスから選ばれる少なくとも1種のワニス分を含む導電
性組成物、並びに該導電性組成物を電極構成された基体
上に被覆してなる自己温度制御性面発熱体。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、導電性組成物及び自己
温度制御性面発熱体に関する。詳しくは、自己温度制御
性及び長期安定性に優れた面発熱体を製造するのに有用
な導電性組成物及び該組成物を用いて製造される面発熱
体に関する。
温度制御性面発熱体に関する。詳しくは、自己温度制御
性及び長期安定性に優れた面発熱体を製造するのに有用
な導電性組成物及び該組成物を用いて製造される面発熱
体に関する。
【0002】
【従来の技術】樹脂が温度変化により体積膨張と収縮を
繰り返すことを利用し、樹脂マトリツクス中に導電性物
質を均一分散させてなる導電性組成物を電極構成された
基体に被覆して自己温度制御性面発熱体を製造する技術
は、公知である。自己温度制御の機構をより詳しく説明
すると、該導電性組成物中では導電性物質同士が緊密な
接触状態にあるため電流が流れるのであるが、電流を流
し続けると導電性物質が発熱して樹脂マトリツクスを膨
張させ、導電性物質が離れた状態となり、電流の流れひ
いては発熱が止まつて樹脂マトリツクスが通常の状態に
収縮し、導電性物質の緊密な接触状態が回復して再び電
流が流れる。
繰り返すことを利用し、樹脂マトリツクス中に導電性物
質を均一分散させてなる導電性組成物を電極構成された
基体に被覆して自己温度制御性面発熱体を製造する技術
は、公知である。自己温度制御の機構をより詳しく説明
すると、該導電性組成物中では導電性物質同士が緊密な
接触状態にあるため電流が流れるのであるが、電流を流
し続けると導電性物質が発熱して樹脂マトリツクスを膨
張させ、導電性物質が離れた状態となり、電流の流れひ
いては発熱が止まつて樹脂マトリツクスが通常の状態に
収縮し、導電性物質の緊密な接触状態が回復して再び電
流が流れる。
【0003】しかして該導電性組成物の具体例として
は、例えば、導電性カーボンブラツク又はグラフアイト
をポリエチレン、ポリプロピレン、アイオノマー、ポリ
エチレンオキサイドなどの熱可塑性樹脂又はゴムに添加
したもの、球状カーボン又は炭素繊維をゴム又はエラス
トマーに添加したものなどが知られている。しかしなが
ら、かかる導電性組成物においてはマトリツクスの温度
による体積変化が大きくなるため、導電性物質のマトリ
ツクス中での接触状態や配列状態に変化を生じる。この
傾向は繰り返し使用によつて一層顕著化し、その結果制
御温度が変わつたり、鋭敏に自己制御が行えなかつた
り、あるいは制御温度を越えて昇温しさらに制御性が著
しく低下して発火するという問題があつた。またかかる
従来の導電性組成物を基体に被覆してなる面発熱体にお
いては、その製造工程でのわずかな膜厚のバラツキ、導
電性物質の分散バラツキ、硬化乾燥条件のバラツキなど
で抵抗値や特性に変化を生じ、多くの不良が発生すると
いう問題点もある。更に合格品について出荷前の電気負
荷試験を行うと、やはり抵抗値や特性に変化を生じる場
合が多い。
は、例えば、導電性カーボンブラツク又はグラフアイト
をポリエチレン、ポリプロピレン、アイオノマー、ポリ
エチレンオキサイドなどの熱可塑性樹脂又はゴムに添加
したもの、球状カーボン又は炭素繊維をゴム又はエラス
トマーに添加したものなどが知られている。しかしなが
ら、かかる導電性組成物においてはマトリツクスの温度
による体積変化が大きくなるため、導電性物質のマトリ
ツクス中での接触状態や配列状態に変化を生じる。この
傾向は繰り返し使用によつて一層顕著化し、その結果制
御温度が変わつたり、鋭敏に自己制御が行えなかつた
り、あるいは制御温度を越えて昇温しさらに制御性が著
しく低下して発火するという問題があつた。またかかる
従来の導電性組成物を基体に被覆してなる面発熱体にお
いては、その製造工程でのわずかな膜厚のバラツキ、導
電性物質の分散バラツキ、硬化乾燥条件のバラツキなど
で抵抗値や特性に変化を生じ、多くの不良が発生すると
いう問題点もある。更に合格品について出荷前の電気負
荷試験を行うと、やはり抵抗値や特性に変化を生じる場
合が多い。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は極めて
鋭敏な自己温度制御性を有し、長期使用してもその制御
性が実質的に低下しない自己温度制御性面発熱体及び該
発熱体の作成に有用な導電性組成物を提供することにあ
る。
鋭敏な自己温度制御性を有し、長期使用してもその制御
性が実質的に低下しない自己温度制御性面発熱体及び該
発熱体の作成に有用な導電性組成物を提供することにあ
る。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明は軟質樹脂、ゴ
ム、エラストマー、高級脂肪酸及びエステルから選ばれ
る少なくとも1種のカプセル化用素材により導電性素材
をカプセル化してなる導電性カプセル、電気抵抗調節用
導電性素材並びに軟質樹脂ワニス、ゴムワニス及びエラ
ストマーワニスから選ばれる少なくとも1種のワニス分
を含む導電性組成物、並びに上記導電性組成物を電極構
成された基体上に被覆してなる自己温度制御性面発熱体
に係る。
ム、エラストマー、高級脂肪酸及びエステルから選ばれ
る少なくとも1種のカプセル化用素材により導電性素材
をカプセル化してなる導電性カプセル、電気抵抗調節用
導電性素材並びに軟質樹脂ワニス、ゴムワニス及びエラ
ストマーワニスから選ばれる少なくとも1種のワニス分
を含む導電性組成物、並びに上記導電性組成物を電極構
成された基体上に被覆してなる自己温度制御性面発熱体
に係る。
【0006】本発明の導電性組成物は、必須成分とし
て、(1)導電性カプセル、(2)電気抵抗調節用導電
性素材及び(3)ワニス分を含有している。
て、(1)導電性カプセル、(2)電気抵抗調節用導電
性素材及び(3)ワニス分を含有している。
【0007】(1)の導電性カプセルとは、通常の方法
に従つて導電性素材をカプセル化用素材によりカプセル
化したものである。かかる導電性カプセルは、主にカプ
セル化用素材の表面張力により、温度変化が起こつても
その形状を保ち、導電性素材を離すことがない。従つて
導電性カプセルを含む本組成物は、導電性素材を単に樹
脂マトリツクスに分散させた従来の導電性組成物に比
し、優れた温度制御性及び経時安定性を有している。
に従つて導電性素材をカプセル化用素材によりカプセル
化したものである。かかる導電性カプセルは、主にカプ
セル化用素材の表面張力により、温度変化が起こつても
その形状を保ち、導電性素材を離すことがない。従つて
導電性カプセルを含む本組成物は、導電性素材を単に樹
脂マトリツクスに分散させた従来の導電性組成物に比
し、優れた温度制御性及び経時安定性を有している。
【0008】ここで導電性素材としては特に制限はな
く、公知のものが使用可能であるが、比表面積が大きい
もの(具体的には、例えば、粒子径2〜50μm程度で、
表面に凹凸を有するもの又は多孔質のものなど)、抵抗
値のバラツキが小さいもの、カプセル化素材との密着性
に優れるもの、一旦カプセル化されるとマトリツクスを
とらえる力が強いものなどを好ましく使用できる。かか
る導電性素材の具体例としては、例えば、球状黒鉛、燐
片状黒鉛、膨張黒鉛などの黒鉛類、導電性チタン酸カリ
ウムウイスカー、チタン酸バリウムウイスカーなどの導
電性ウイスカーなどを挙げることができる。これらは単
独で用いてもよく或いは2種以上を併用してもよい。こ
の導電性素材のカプセル化用素材としては、耐熱性良好
なものであれば特に制限されず、目的とする自己制御温
度に応じてその近辺で急激な体積膨張を起こすもの、例
えば融点又は軟化点などを有するものなどを適宜選択す
ればよい。カプセル化用素材の具体例としては、例え
ば、各種軟質樹脂、ゴム、エラストマー、高級脂肪酸、
エステルなどを挙げることができる。軟質樹脂として
は、例えば、シリコン樹脂、ポリエステル樹脂、フツ素
樹脂、ウレタン樹脂、ポリエチレン樹脂、ポリスチレン
樹脂、ポリイソプレン樹脂などを挙げることができる。
ゴムとしては、例えば、フツ素ゴム、シリコンゴム、ウ
レタンゴム、アクリルゴム、環化天然ゴム、高シスブタ
ジエンゴム、クロロプレンゴム、ブタジエンゴムラテツ
クス、スチレンブタジエンラテツクス、アクリロニトリ
ルブタジエンゴムラテツクス、アクリルブタジエンラテ
ツクス、液状ポリオレフイングリコロ、液状ポリεカプ
ロラクトンなどを挙げることができる。エラストマーと
しては、例えば、ポリエステルエラストマー、ウレタン
エラストマーなどを挙げることができる。導電性素材と
カプセル化用素材の配合割合は特に制限はなく広い範囲
から適宜選択できるが、導電性カプセルに要求される働
き(自己温度制御を鋭敏にする働き及び電流を流す導電
性素材としての働き)を考慮すると、導電性素材100重
量部に対し、通常カプセル化用素材を5〜50重量部程
度、好ましくは10〜40重量部程度配合するのが良い。ま
たカプセル化方法としては特に制限はなく公知の方法が
採用できるが、例えば(1)カプセル化用樹脂と導電性
素材を適当な溶剤に溶解又は分散させて噴霧する方法、
(2)カプセル化用樹脂を加熱により溶解し、これに導
電性素材を加えて練り込み、粉体化する方法、(3)界
面反応法などを挙げることができる。より均質でより安
定なカプセルを得ることが好ましいので、そのためには
(3)の界面反応法を採用するのが良い。かかるカプセ
ル化法を実施するための装置又は組成物が市場に上市さ
れている。該装置の具体例としては、例えば、商品名:
メカノフユージヨン〔ホソカワミクロン(株)〕、商品
名:デイスパコート法〔日清エンジニアリング(株)〕
などを挙げることができる。また該組成物の具体例とし
ては、例えば、フイラー分散用ポリエチレン粉末組成
物、〔モノマーガススラリー重合法、出光興産(株)〕
などを挙げることができる。
く、公知のものが使用可能であるが、比表面積が大きい
もの(具体的には、例えば、粒子径2〜50μm程度で、
表面に凹凸を有するもの又は多孔質のものなど)、抵抗
値のバラツキが小さいもの、カプセル化素材との密着性
に優れるもの、一旦カプセル化されるとマトリツクスを
とらえる力が強いものなどを好ましく使用できる。かか
る導電性素材の具体例としては、例えば、球状黒鉛、燐
片状黒鉛、膨張黒鉛などの黒鉛類、導電性チタン酸カリ
ウムウイスカー、チタン酸バリウムウイスカーなどの導
電性ウイスカーなどを挙げることができる。これらは単
独で用いてもよく或いは2種以上を併用してもよい。こ
の導電性素材のカプセル化用素材としては、耐熱性良好
なものであれば特に制限されず、目的とする自己制御温
度に応じてその近辺で急激な体積膨張を起こすもの、例
えば融点又は軟化点などを有するものなどを適宜選択す
ればよい。カプセル化用素材の具体例としては、例え
ば、各種軟質樹脂、ゴム、エラストマー、高級脂肪酸、
エステルなどを挙げることができる。軟質樹脂として
は、例えば、シリコン樹脂、ポリエステル樹脂、フツ素
樹脂、ウレタン樹脂、ポリエチレン樹脂、ポリスチレン
樹脂、ポリイソプレン樹脂などを挙げることができる。
ゴムとしては、例えば、フツ素ゴム、シリコンゴム、ウ
レタンゴム、アクリルゴム、環化天然ゴム、高シスブタ
ジエンゴム、クロロプレンゴム、ブタジエンゴムラテツ
クス、スチレンブタジエンラテツクス、アクリロニトリ
ルブタジエンゴムラテツクス、アクリルブタジエンラテ
ツクス、液状ポリオレフイングリコロ、液状ポリεカプ
ロラクトンなどを挙げることができる。エラストマーと
しては、例えば、ポリエステルエラストマー、ウレタン
エラストマーなどを挙げることができる。導電性素材と
カプセル化用素材の配合割合は特に制限はなく広い範囲
から適宜選択できるが、導電性カプセルに要求される働
き(自己温度制御を鋭敏にする働き及び電流を流す導電
性素材としての働き)を考慮すると、導電性素材100重
量部に対し、通常カプセル化用素材を5〜50重量部程
度、好ましくは10〜40重量部程度配合するのが良い。ま
たカプセル化方法としては特に制限はなく公知の方法が
採用できるが、例えば(1)カプセル化用樹脂と導電性
素材を適当な溶剤に溶解又は分散させて噴霧する方法、
(2)カプセル化用樹脂を加熱により溶解し、これに導
電性素材を加えて練り込み、粉体化する方法、(3)界
面反応法などを挙げることができる。より均質でより安
定なカプセルを得ることが好ましいので、そのためには
(3)の界面反応法を採用するのが良い。かかるカプセ
ル化法を実施するための装置又は組成物が市場に上市さ
れている。該装置の具体例としては、例えば、商品名:
メカノフユージヨン〔ホソカワミクロン(株)〕、商品
名:デイスパコート法〔日清エンジニアリング(株)〕
などを挙げることができる。また該組成物の具体例とし
ては、例えば、フイラー分散用ポリエチレン粉末組成
物、〔モノマーガススラリー重合法、出光興産(株)〕
などを挙げることができる。
【0009】導電性カプセルの寸法は特に制限されず、
面発熱体の使用目的、使用条件などに応じて適宜選択す
ればよいが、通常1μm〜200μm程度、好ましくは5μm
〜100μm程度とすればよい。
面発熱体の使用目的、使用条件などに応じて適宜選択す
ればよいが、通常1μm〜200μm程度、好ましくは5μm
〜100μm程度とすればよい。
【0010】導電性カプセルの本組成物における使用量
は特に制限はなく、本組成物を適用する面発熱体の自己
制御温度特性、使用条件などに応じて広い範囲から適宜
選択すればよいが、一応の目安としては(3)のワニス
分の固形分100重量部に対し、導電性カプセルを通常30
〜100重量部程度、好ましくは40〜90重量部程度とすれ
ばよい。30重量部より著しく少ないと、必要な抵抗値、
鋭敏な自己温度制御性が得られない可能性がある。また
100重量部より著しく多いと、塗料化が困難となり、し
かも塗布被膜がもろくなつて実用に耐え得なくなるおそ
れがある。
は特に制限はなく、本組成物を適用する面発熱体の自己
制御温度特性、使用条件などに応じて広い範囲から適宜
選択すればよいが、一応の目安としては(3)のワニス
分の固形分100重量部に対し、導電性カプセルを通常30
〜100重量部程度、好ましくは40〜90重量部程度とすれ
ばよい。30重量部より著しく少ないと、必要な抵抗値、
鋭敏な自己温度制御性が得られない可能性がある。また
100重量部より著しく多いと、塗料化が困難となり、し
かも塗布被膜がもろくなつて実用に耐え得なくなるおそ
れがある。
【0011】(2)の電気抵抗調節用導電性素材は、本
組成物を適用する面発熱体の使用目的、使用条件などに
より任意の抵抗値を設定できることが要求されるが、そ
の為に(1)の導電性カプセルと併用される。かかる導
電性素材としては、長期間使用しても充分な導電性を発
揮し得る経時安定性に優れた素材であれば特に制限され
ない。その具体例としては、例えば、多孔質グラフアイ
ト、メソカーボン、カーボンフアイバーチヨツプ、グラ
フアイトウイスカー、粒子状カーボン、球状黒鉛、燐片
状黒鉛、膨張黒鉛などの炭素質素材、導電性チタン酸カ
リウムウイスカー、チタン酸バリウムウイスカーなどの
導電性ウイスカーなどを挙げることができる。これらは
単独で用いてもよく又は2種以上を併用してもよい。
組成物を適用する面発熱体の使用目的、使用条件などに
より任意の抵抗値を設定できることが要求されるが、そ
の為に(1)の導電性カプセルと併用される。かかる導
電性素材としては、長期間使用しても充分な導電性を発
揮し得る経時安定性に優れた素材であれば特に制限され
ない。その具体例としては、例えば、多孔質グラフアイ
ト、メソカーボン、カーボンフアイバーチヨツプ、グラ
フアイトウイスカー、粒子状カーボン、球状黒鉛、燐片
状黒鉛、膨張黒鉛などの炭素質素材、導電性チタン酸カ
リウムウイスカー、チタン酸バリウムウイスカーなどの
導電性ウイスカーなどを挙げることができる。これらは
単独で用いてもよく又は2種以上を併用してもよい。
【0012】電気抵抗調節用導電性素材の本組成物にお
ける使用量は特に制限はなく、導電性カプセルの場合と
同様に、本組成物を適用する面発熱体の自己制御温度特
性、使用条件などに応じて広い範囲から適宜選択すれば
よいが、一応の目安としては(3)のワニス分の固形分
100重量部に対し、該導電性素材を通常10〜100重量部程
度、好ましくは20〜90重量部程度とすればよい。10重量
部より著しく少ないと、必要な抵抗値、鋭敏な自己温度
制御性が得られない可能性がある。また100重量部より
著しく多いと、塗料化が困難となり、しかも塗布被膜が
もろくなつて実用に耐え得なくなるおそれがある。
ける使用量は特に制限はなく、導電性カプセルの場合と
同様に、本組成物を適用する面発熱体の自己制御温度特
性、使用条件などに応じて広い範囲から適宜選択すれば
よいが、一応の目安としては(3)のワニス分の固形分
100重量部に対し、該導電性素材を通常10〜100重量部程
度、好ましくは20〜90重量部程度とすればよい。10重量
部より著しく少ないと、必要な抵抗値、鋭敏な自己温度
制御性が得られない可能性がある。また100重量部より
著しく多いと、塗料化が困難となり、しかも塗布被膜が
もろくなつて実用に耐え得なくなるおそれがある。
【0013】(3)のワニス分は、印刷、塗装などのた
めの塗料化が可能であつて、且つ下記イ〜ニの少なくと
も1種の性質を有するものである。 イ.(1)の導電性カプセル及び(2)の導電性素材を
固定化する力が強い(ぬれ性が大きい) ロ.前記2種の素材を均質に混合分散できる ハ.面発熱体の自己制御温度近辺で導電性カプセルの変
化を鋭敏に受け止めるが2種の素材の分散状態を保持し
得る ニ.長期使用しても前記2種の分散状態に変化を生じ難
い
めの塗料化が可能であつて、且つ下記イ〜ニの少なくと
も1種の性質を有するものである。 イ.(1)の導電性カプセル及び(2)の導電性素材を
固定化する力が強い(ぬれ性が大きい) ロ.前記2種の素材を均質に混合分散できる ハ.面発熱体の自己制御温度近辺で導電性カプセルの変
化を鋭敏に受け止めるが2種の素材の分散状態を保持し
得る ニ.長期使用しても前記2種の分散状態に変化を生じ難
い
【0014】かかるワニス分の具体例としては、例え
ば、シリコン樹脂ワニス、ポリエステル樹脂ワニス、フ
ツ素樹脂ワニス、ウレタン樹脂ワニスなどの軟質樹脂ワ
ニス、ポリエステルエラストマーワニス、ウレタンエラ
ストマーワニスなどのエラストマーワニス類、フツ素ゴ
ムワニス、シリコンゴムワニス、ウレタンゴムワニス、
アクリルゴムワニスなどのゴムワニスなどを挙げること
ができる。
ば、シリコン樹脂ワニス、ポリエステル樹脂ワニス、フ
ツ素樹脂ワニス、ウレタン樹脂ワニスなどの軟質樹脂ワ
ニス、ポリエステルエラストマーワニス、ウレタンエラ
ストマーワニスなどのエラストマーワニス類、フツ素ゴ
ムワニス、シリコンゴムワニス、ウレタンゴムワニス、
アクリルゴムワニスなどのゴムワニスなどを挙げること
ができる。
【0015】本組成物には、上記必須成分の他に通常の
導電性組成物に含まれる各種添加剤、例えば、分散剤、
粘度調整剤、着色剤、沈降防止剤、安定剤などが含まれ
ていてもよい。本組成物は、上記各成分を混合すること
により製造できる。
導電性組成物に含まれる各種添加剤、例えば、分散剤、
粘度調整剤、着色剤、沈降防止剤、安定剤などが含まれ
ていてもよい。本組成物は、上記各成分を混合すること
により製造できる。
【0016】本組成物を用いて面発熱体を製造するに
は、通常の方法が採用できる。例えば、本組成物を回路
構成された基板に適当なパターンで塗布又は印刷し、加
熱して乾燥硬化すればよい。膜厚は特に制限されず得よ
うとする面発熱体の用途などに応じて広い範囲から選択
できるが、通常10〜100μm程度、好ましくは20〜50μm
程度(乾燥後の膜厚)とすればよい。また基板としては
常用されている全てのものが使用でき、例えば、コンク
リート基板、セラミツクス板、樹脂フイルム及びシー
ト、ゴムシート、紙、金属、更に前記種々の基板に絶縁
フイルムをラミネートしたものなどを挙げることができ
る。
は、通常の方法が採用できる。例えば、本組成物を回路
構成された基板に適当なパターンで塗布又は印刷し、加
熱して乾燥硬化すればよい。膜厚は特に制限されず得よ
うとする面発熱体の用途などに応じて広い範囲から選択
できるが、通常10〜100μm程度、好ましくは20〜50μm
程度(乾燥後の膜厚)とすればよい。また基板としては
常用されている全てのものが使用でき、例えば、コンク
リート基板、セラミツクス板、樹脂フイルム及びシー
ト、ゴムシート、紙、金属、更に前記種々の基板に絶縁
フイルムをラミネートしたものなどを挙げることができ
る。
【0017】本発明の面発熱体は、極めて鋭敏な自己温
度制御特性を有し、長期間の使用でもその特性の低下が
なく、耐環境性に優れることから、各種の用途に使用で
きる。その具体例としては、例えば、融雪屋根用、豪雪
地域各種表示板の融雪用、コンクリート家屋の結露防止
用、自動車・姿見ミラーの防曇・氷結防止用、複写シス
テム装置のラピツドスタート・画像鮮映向上用トナー・
感光体加熱用、複写システム装置の熱定着ロール発熱体
用、家畜・ペツト・人用のホツトパネル・カーペツト
用、冬期のゴルフ場テイーグラウンド保温用、自動車の
座席シート用(クーラー病防止の為など)、冬期の山登
り・スキー場携帯用暖房装置などを挙げることができ
る。
度制御特性を有し、長期間の使用でもその特性の低下が
なく、耐環境性に優れることから、各種の用途に使用で
きる。その具体例としては、例えば、融雪屋根用、豪雪
地域各種表示板の融雪用、コンクリート家屋の結露防止
用、自動車・姿見ミラーの防曇・氷結防止用、複写シス
テム装置のラピツドスタート・画像鮮映向上用トナー・
感光体加熱用、複写システム装置の熱定着ロール発熱体
用、家畜・ペツト・人用のホツトパネル・カーペツト
用、冬期のゴルフ場テイーグラウンド保温用、自動車の
座席シート用(クーラー病防止の為など)、冬期の山登
り・スキー場携帯用暖房装置などを挙げることができ
る。
【0018】
【実施例】以下に実施例を挙げ、本発明を一層明瞭なも
のとする。以下特記しない限り部及び%は重量部及び重
量%を意味する。
のとする。以下特記しない限り部及び%は重量部及び重
量%を意味する。
【0019】実施例1 純水にスチレンブタジエンゴムラテツクス〔商品名:J
SR、日本合成ゴム(株)製〕を加え、5%分散液を得
た。分散剤としては、ホウ素系分散剤〔商品名:デイス
パント、東邦化学工業(株)製〕0.5%を添加した。
SR、日本合成ゴム(株)製〕を加え、5%分散液を得
た。分散剤としては、ホウ素系分散剤〔商品名:デイス
パント、東邦化学工業(株)製〕0.5%を添加した。
【0020】粉体改質装置〔商品名:デイスパコート、
日清エンジニアリング(株)製〕を用いて、スチレンブ
タジエンゴムラテツクスの5%分散液と膨張黒鉛〔商品
名:EPX、丸豊鋳材製作所(株)製〕を混合した。
日清エンジニアリング(株)製〕を用いて、スチレンブ
タジエンゴムラテツクスの5%分散液と膨張黒鉛〔商品
名:EPX、丸豊鋳材製作所(株)製〕を混合した。
【0021】すなわち、スチレンブタジエンゴムラテツ
クスの5%分散液 100部に膨張黒鉛15部を徐々に加え全
量を加えてから更に1時間撹拌した後、ロータリーポン
プにより70℃の温度下に1時間減圧乾燥して導電性カプ
セルを得た。
クスの5%分散液 100部に膨張黒鉛15部を徐々に加え全
量を加えてから更に1時間撹拌した後、ロータリーポン
プにより70℃の温度下に1時間減圧乾燥して導電性カプ
セルを得た。
【0022】上記導電性カプセルと他の導電性素材を下
記組成で混合した。導電性カプセル 20%、球状カーボ
ン〔商品名:ベルパール、鐘紡(株)製〕10%、導電性
チタン酸カリウムウイスカー〔商品名:デントールBK
−300、大塚化学(株)製〕 70%
記組成で混合した。導電性カプセル 20%、球状カーボ
ン〔商品名:ベルパール、鐘紡(株)製〕10%、導電性
チタン酸カリウムウイスカー〔商品名:デントールBK
−300、大塚化学(株)製〕 70%
【0023】この混合物を、シリコンゴムワニス〔商品
名:TSE、東芝シリコン(株)製〕に含有量20〜50%
となるように配合し、本発明組成物を得た。得られた本
発明組成物の温度による抵抗値の変化を調べ、結果を図
1に示す。図1から、本組成物がカプセル化素材として
のスチレンブタジエンゴムラテツクスの融点(60℃)付
近で急激な抵抗値の増大を示し、従つて非常に鋭敏な自
己温度制御性を有することが判る。
名:TSE、東芝シリコン(株)製〕に含有量20〜50%
となるように配合し、本発明組成物を得た。得られた本
発明組成物の温度による抵抗値の変化を調べ、結果を図
1に示す。図1から、本組成物がカプセル化素材として
のスチレンブタジエンゴムラテツクスの融点(60℃)付
近で急激な抵抗値の増大を示し、従つて非常に鋭敏な自
己温度制御性を有することが判る。
【0024】また本組成物を回路構成したPPS樹脂フ
イルムに印刷し、硬化乾燥させ面発熱体を得た。乾燥膜
厚30μm。これを120℃の温度下に1000時間保持した後、
自己制御温度を調べたところ、±25%しかブレがなかつ
た。
イルムに印刷し、硬化乾燥させ面発熱体を得た。乾燥膜
厚30μm。これを120℃の温度下に1000時間保持した後、
自己制御温度を調べたところ、±25%しかブレがなかつ
た。
【0025】また球状カーボン 30%と導電性チタン酸
カリウムウイスカー 70%とからなる導電性素材をシリ
コーンゴムワニスに分散させ、従来の面発熱体用組成物
を得た。このものを用いて上記と同様にして面発熱体を
得、加熱した後の自己制御温度の変化を調べたところ、
±120%ものズレが認められた。
カリウムウイスカー 70%とからなる導電性素材をシリ
コーンゴムワニスに分散させ、従来の面発熱体用組成物
を得た。このものを用いて上記と同様にして面発熱体を
得、加熱した後の自己制御温度の変化を調べたところ、
±120%ものズレが認められた。
【0026】実施例2 シリコーンゴム〔商品名:TSE、東芝シリコン(株)
製〕に膨張黒鉛(ニカフイルム)を60%混合するため
に、まず混合機〔商品名:メカノフユージヨン、ホソカ
ワミクロン(株)製〕にシリコーンゴムを40部入れ、徐
々に膨張黒鉛を30部まで加え、ケーキ状物を作成した。
これをゴム練りローラーに入れ、更に残りの膨張黒鉛30
部を加え、カール状の粉体を得た。これを粉砕機〔商品
名:ジエツトミル、ホソカワミクロン(株)製〕にかけ
た後、200℃で2時間硬化乾燥させ、200メツシユの篩で
分級し、導電性カプセルを得た。
製〕に膨張黒鉛(ニカフイルム)を60%混合するため
に、まず混合機〔商品名:メカノフユージヨン、ホソカ
ワミクロン(株)製〕にシリコーンゴムを40部入れ、徐
々に膨張黒鉛を30部まで加え、ケーキ状物を作成した。
これをゴム練りローラーに入れ、更に残りの膨張黒鉛30
部を加え、カール状の粉体を得た。これを粉砕機〔商品
名:ジエツトミル、ホソカワミクロン(株)製〕にかけ
た後、200℃で2時間硬化乾燥させ、200メツシユの篩で
分級し、導電性カプセルを得た。
【0027】上記導電性カプセルと他の導電性素材を下
記組成で混合した。導電性カプセル 24%、カーボンブ
ラツク〔三菱化成(株)製〕 16%、グラフアイトウイ
スカー〔商品名:VGCF、昭和電工(株)製〕 60%
記組成で混合した。導電性カプセル 24%、カーボンブ
ラツク〔三菱化成(株)製〕 16%、グラフアイトウイ
スカー〔商品名:VGCF、昭和電工(株)製〕 60%
【0028】この混合物を、マトリツクスとしてのシリ
コンゴム〔商品名:FSR、ダウコーニング社製〕に含
有量20〜50%となるように配合し、本発明組成物を得
た。得られた本発明組成物の温度による抵抗値の変化を
調べ、結果を図2に示す。図2から、本組成物がカプセ
ル化素材としてのシリコーンゴムの融点(200℃)付近
で急激な抵抗値の増大を示し、従つて非常に鋭敏な自己
温度制御性を有することが判る。
コンゴム〔商品名:FSR、ダウコーニング社製〕に含
有量20〜50%となるように配合し、本発明組成物を得
た。得られた本発明組成物の温度による抵抗値の変化を
調べ、結果を図2に示す。図2から、本組成物がカプセ
ル化素材としてのシリコーンゴムの融点(200℃)付近
で急激な抵抗値の増大を示し、従つて非常に鋭敏な自己
温度制御性を有することが判る。
【0029】実施例3 シリコーンゴムに代えてポリイソプレン〔商品名:T
P、クラレ(株)製〕を用い、ポリイソプレンの使用量
を30%及び膨張黒鉛の使用量を70%とする以外は実施例
2と同様にして導電性カプセルを得た。
P、クラレ(株)製〕を用い、ポリイソプレンの使用量
を30%及び膨張黒鉛の使用量を70%とする以外は実施例
2と同様にして導電性カプセルを得た。
【0030】上記導電性カプセルと他の導電性素材を下
記組成で混合した。導電性カプセル 24%、カーボンブ
ラツク 16%、導電性チタン酸カリウムウイスカー(デ
ントールBK−300) 60%
記組成で混合した。導電性カプセル 24%、カーボンブ
ラツク 16%、導電性チタン酸カリウムウイスカー(デ
ントールBK−300) 60%
【0031】この混合物を、マトリツクスとしてのシリ
コンゴム〔商品名:FSR、ダウコーニング社製〕に含
有量20〜50%となるように配合し、本発明組成物を得
た。得られた本発明組成物の温度による抵抗値の変化を
調べ、結果を図3に示す。図3から、本組成物がカプセ
ル化素材としてのポリイソプレンの融点(80℃)付近で
急激な抵抗値の増大を示し、従つて非常に鋭敏な自己温
度制御性を有することが判る。
コンゴム〔商品名:FSR、ダウコーニング社製〕に含
有量20〜50%となるように配合し、本発明組成物を得
た。得られた本発明組成物の温度による抵抗値の変化を
調べ、結果を図3に示す。図3から、本組成物がカプセ
ル化素材としてのポリイソプレンの融点(80℃)付近で
急激な抵抗値の増大を示し、従つて非常に鋭敏な自己温
度制御性を有することが判る。
【0032】実施例4 塩素化ポリエチレン〔ダイソラツクMR、ダイソー
(株)製〕をトルエンに溶解し、樹脂固形分8%のワニ
スを製した。このワニス 100部に導電性チタン酸カリウ
ムウイスカー(デントールBK−300)12部を徐々に加
えてペースト状物とし、このペースト状物を粉体改質装
置〔デイスパコート、日清エンジニアリング(株)製〕
に入れ、200時間かけて分散させた。これを更に撹拌用
容器に移してトルエンを除去し、導電性カプセルを得
た。
(株)製〕をトルエンに溶解し、樹脂固形分8%のワニ
スを製した。このワニス 100部に導電性チタン酸カリウ
ムウイスカー(デントールBK−300)12部を徐々に加
えてペースト状物とし、このペースト状物を粉体改質装
置〔デイスパコート、日清エンジニアリング(株)製〕
に入れ、200時間かけて分散させた。これを更に撹拌用
容器に移してトルエンを除去し、導電性カプセルを得
た。
【0033】上記導電性カプセルと他の導電性素材を下
記組成で混合した。導電性カプセル 24%、粒状カーボ
ン〔商品名:アサヒカーボン、旭カーボン(株)製〕 1
6%、グラフアイトウイスカー(VGCF) 60%
記組成で混合した。導電性カプセル 24%、粒状カーボ
ン〔商品名:アサヒカーボン、旭カーボン(株)製〕 1
6%、グラフアイトウイスカー(VGCF) 60%
【0034】この混合物を、マトリツクスとしてのシリ
コンゴム〔商品名:FSR、ダウコーニング社製〕に含
有量20〜50%となるように配合し、本発明組成物を得
た。得られた本発明組成物の温度による抵抗値の変化を
調べ、結果を図4に示す。図4から、本組成物がカプセ
ル化素材としての塩素化ポリイソプレンの融点(140
℃)付近で急激な抵抗値の増大を示し、従つて非常に鋭
敏な自己温度制御性を有することが判る。
コンゴム〔商品名:FSR、ダウコーニング社製〕に含
有量20〜50%となるように配合し、本発明組成物を得
た。得られた本発明組成物の温度による抵抗値の変化を
調べ、結果を図4に示す。図4から、本組成物がカプセ
ル化素材としての塩素化ポリイソプレンの融点(140
℃)付近で急激な抵抗値の増大を示し、従つて非常に鋭
敏な自己温度制御性を有することが判る。
【0035】実施例5 球状黒鉛〔商品名:メソカーボン、大阪瓦斯(株)製〕
100部とポリエチレン粉末〔商品名:コート20PE、出
光興産(株)製〕20部を混合し、導電性カプセルを得
た。
100部とポリエチレン粉末〔商品名:コート20PE、出
光興産(株)製〕20部を混合し、導電性カプセルを得
た。
【0036】上記導電性カプセルと他の導電性素材を下
記組成で混合した。導電性カプセル 60%、アセチレン
ブラツク 20%、導電性チタン酸カリウムウイスカー
(デントールBK−300) 20%
記組成で混合した。導電性カプセル 60%、アセチレン
ブラツク 20%、導電性チタン酸カリウムウイスカー
(デントールBK−300) 20%
【0037】この混合物を、マトリツクスとしてのシリ
コンゴム〔商品名:DCQI、ダウコーニング社製〕に
含有量40〜70%となるように配合し、本発明組成物を得
た。得られた本発明組成物の温度による抵抗値の変化を
調べ、結果を図5に示す。図5から、本組成物がカプセ
ル化素材としてのポリエチレンの融点(110℃)付近で
急激な抵抗値の増大を示し、従つて非常に鋭敏な自己温
度制御性を有することが判る。
コンゴム〔商品名:DCQI、ダウコーニング社製〕に
含有量40〜70%となるように配合し、本発明組成物を得
た。得られた本発明組成物の温度による抵抗値の変化を
調べ、結果を図5に示す。図5から、本組成物がカプセ
ル化素材としてのポリエチレンの融点(110℃)付近で
急激な抵抗値の増大を示し、従つて非常に鋭敏な自己温
度制御性を有することが判る。
【0038】
【発明の効果】本発明によれば極めて鋭敏な自己温度制
御性を有し、長期使用してもその制御性が実質的に低下
しない自己温度制御性面発熱体を提供することができ
る。また本発明の面発熱体は、耐環境性にも優れること
から、従来の面発熱体の用途に適用できるばかりでなく
一層広範囲の用途に適用できる。更に本発明の面発熱体
は導電性物質の分散バラツキが殆ど起こらず、膜厚のバ
ラツキや硬化乾燥条件のバラツキなどによる抵抗値や特
性の変化が殆どないので、製造時の不良が殆ど発生しな
いという利点をも有している。また出荷前の電気負荷試
験による不良品の発生もない。
御性を有し、長期使用してもその制御性が実質的に低下
しない自己温度制御性面発熱体を提供することができ
る。また本発明の面発熱体は、耐環境性にも優れること
から、従来の面発熱体の用途に適用できるばかりでなく
一層広範囲の用途に適用できる。更に本発明の面発熱体
は導電性物質の分散バラツキが殆ど起こらず、膜厚のバ
ラツキや硬化乾燥条件のバラツキなどによる抵抗値や特
性の変化が殆どないので、製造時の不良が殆ど発生しな
いという利点をも有している。また出荷前の電気負荷試
験による不良品の発生もない。
【図1】 実施例1の組成物の温度による抵抗値の変化
を示すグラフである。
を示すグラフである。
【図2】 実施例2の組成物の温度による抵抗値の変化
を示すグラフである。
を示すグラフである。
【図3】 実施例3の組成物の温度による抵抗値の変化
を示すグラフである。
を示すグラフである。
【図4】 実施例4の組成物の温度による抵抗値の変化
を示すグラフである。
を示すグラフである。
【図5】 実施例5の組成物の温度による抵抗値の変化
を示すグラフである。
を示すグラフである。
Claims (4)
- 【請求項1】 (1)軟質樹脂、ゴム、エラストマー、
高級脂肪酸及びエステルから選ばれる少なくとも1種の
カプセル化用素材により導電性素材をカプセル化してな
る導電性カプセル、(2)電気抵抗調節用導電性素材並
びに(3)軟質樹脂ワニス、ゴムワニス及びエラストマ
ーワニスから選ばれる少なくとも1種のワニス分を含む
導電性組成物。 - 【請求項2】 (1)で用いられる導電性素材が、黒鉛
及び導電性ウイスカーから選ばれる少なくとも1種であ
る請求項1の組成物。 - 【請求項3】 (2)で用いられる導電性素材が、黒
鉛、カーボン、カーボン繊維及び導電性ウイスカーから
選ばれる少なくとも1種である請求項1の組成物。 - 【請求項4】 請求項1の組成物を電極構成された基体
上に被覆してなる自己温度制御性面発熱体。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP33092692A JP3195450B2 (ja) | 1992-11-16 | 1992-11-16 | 導電性組成物及び自己温度制御性面発熱体 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP33092692A JP3195450B2 (ja) | 1992-11-16 | 1992-11-16 | 導電性組成物及び自己温度制御性面発熱体 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH06157827A true JPH06157827A (ja) | 1994-06-07 |
JP3195450B2 JP3195450B2 (ja) | 2001-08-06 |
Family
ID=18237997
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP33092692A Expired - Fee Related JP3195450B2 (ja) | 1992-11-16 | 1992-11-16 | 導電性組成物及び自己温度制御性面発熱体 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3195450B2 (ja) |
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2003073438A1 (en) * | 2002-02-27 | 2003-09-04 | Tae-Gon Kim | Multi-function composite rubber electrode sheet and applied articles made therefrom |
KR100486786B1 (ko) * | 2002-02-27 | 2005-05-03 | 김태곤 | 다기능 복합 고무 전극 시트와 그의 응용 제품 |
JP2008041724A (ja) * | 2006-08-02 | 2008-02-21 | Shin Etsu Polymer Co Ltd | 過電流保護素子の製造方法 |
Families Citing this family (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
KR102484359B1 (ko) * | 2020-09-30 | 2023-01-02 | 김학래 | 용이착탈부를 가지는 액체용기 |
-
1992
- 1992-11-16 JP JP33092692A patent/JP3195450B2/ja not_active Expired - Fee Related
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2003073438A1 (en) * | 2002-02-27 | 2003-09-04 | Tae-Gon Kim | Multi-function composite rubber electrode sheet and applied articles made therefrom |
KR100486786B1 (ko) * | 2002-02-27 | 2005-05-03 | 김태곤 | 다기능 복합 고무 전극 시트와 그의 응용 제품 |
JP2008041724A (ja) * | 2006-08-02 | 2008-02-21 | Shin Etsu Polymer Co Ltd | 過電流保護素子の製造方法 |
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---|---|
JP3195450B2 (ja) | 2001-08-06 |
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