JPH06157772A - セルロース多孔質粒子 - Google Patents

セルロース多孔質粒子

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JPH06157772A
JPH06157772A JP33801492A JP33801492A JPH06157772A JP H06157772 A JPH06157772 A JP H06157772A JP 33801492 A JP33801492 A JP 33801492A JP 33801492 A JP33801492 A JP 33801492A JP H06157772 A JPH06157772 A JP H06157772A
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 カラム等に充填して使用しても、粒子がつぶ
れにくく、また、薬剤の保持性能が良好なセルロース多
孔質粒子を得る。 【構成】 セルロースの隔壁を介して多数の空孔が集合
する構造のセルロース多孔質粒子の隔壁に、隔壁を貫通
しない多数の凹部を形成する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、セルロースの隔壁を
介して多数の空孔が集合するセルロース多孔質粒子に関
するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、この種のセルロース多孔質粒子と
して、特開平1−43530号公報に示すものがある。
【0003】このものは、セルロースの隔壁に、多数の
貫通小孔が形成されており、隔壁が平坦なものに比べ、
大きな比表面積を有する。
【0004】したがって、隔壁に多数の貫通小孔を有す
るセルロース多孔質粒子は、抗菌剤・吸着剤・機能性セ
ラミックなどの担体、香料・農薬・医薬品などの担体、
菌体・酵母等の固定化担体、イオン交換体・消臭剤・化
粧品などの原料等として使用した場合、担持量が多く、
有用なものとなる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】ところが、上記構造の
セルロース多孔質粒子では、大きな比表面積を得ようと
すれば、それだけ隔壁に貫通小孔を多数あけなければな
らないので、隔壁強度が弱く、セルロース多孔質粒子を
カラムに充填して通液を行った場合、粒子が通液の圧力
によりつぶれて圧密化し、通液性が阻害されたり、処理
液が粒子内部にまで侵入しないという問題がある。
【0006】また、セルロース多孔質粒子を水で膨潤さ
せた状態で攪拌したり、あるいはエアーによって搬送し
たりすると、隔壁の貫通小孔の部分から隔壁が細かく破
れてしまうという問題もある。
【0007】上記隔壁の強度は、隔壁の厚みを厚くすれ
ば大きくなるが、隔壁の厚みは、粒径や空孔の形状、あ
るいは多孔性の度合等と共に、用途に応じて決める必要
があるので、強度の点だけで隔壁の厚みを厚くすること
はできない。
【0008】そこで、この発明は、大きな比表面積を有
し、しかも隔壁強度が大きい、多孔質セルロースを得よ
うとするものである。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記の課題を解決するた
めに、この発明は、多数の空孔を仕切るセルロースの隔
壁表面に、隔壁を貫通しない多数の凹部を形成したので
ある。
【0010】
【作用】隔壁表面に多数の凹部を形成することにより、
大きな比表面積が得られる。
【0011】そして、上記凹部は、隔壁を貫通しないの
で、隔壁の機械的強度が大きい。
【0012】
【実施例】この発明に係るセルロース多孔質粒子は、セ
ルロースの隔壁を介して多数の空孔が集合し、隔壁の表
面に多数の凹部が形成されている。
【0013】かかる構造のセルロース多孔質粒子は、種
々の用途に使用できるが、比表面積が大きく、しかも隔
壁強度が高いので、特に、水処理等、カラム等に充填し
て通液するような用途に好適である。
【0014】このような用途に使用する場合、粒子の径
としては、0.02〜10m/mの範囲が望ましい。な
ぜなら、粒子の径が、0.02m/m未満のものは、カ
ラム等に充填して通液した場合に、圧力損失が大きくな
りすぎるという問題が生じ、また、10m/mを超える
と、かさ比重が小さすぎて所定の効果を出すには容積が
大きくなりすぎ、実用的でないからである。したがっ
て、特に好ましい粒径としては、0.05〜5m/mの
範囲である。
【0015】また、隔壁によって仕切られた空孔と、隔
壁に形成した凹部の寸法は、粒径によりその好ましい範
囲が異なる。
【0016】粒径が0.5m/m以上の場合、空孔の径
は、粒径の1/100〜1/2となる。1/100未満
だと内部通液性が悪くなり、1/2を超えると、薬剤や
菌体等の固定化量が少なくなるからであり、好ましくは
1/50〜1/4である。また、隔壁に形成した凹部の
径は、空孔の径の1/30〜1/4である。1/30未
満だと、薬剤等が浸透しにくく、1/4を超えると、固
定化量が少ないという問題を生じやすくなる。
【0017】一方粒径が0.5m/m未満の場合には、
空孔の径は、粒径の1/20〜1/2となる。1/20
未満だと処理液が浸透しにくく、固定化物質の放出もし
にくく、また、1/2を超えると、含浸量が小さく、固
定化物質の放出が直ちに生じて徐放性が得られなくな
る。また、隔壁に形成した凹部の径は、空孔の径の1/
100〜1/4である。
【0018】なお、粒径、空孔の径、凹部の径について
は、それが真円、あるいは真球でない場合、最も短い部
分の径をいうものとする。
【0019】上記粒子の内部の空孔の形状は、断面で見
たときに、空孔がランダムに並んでいても、中心部から
規則的に放射状に並んでいても、いくつかの方向に並ん
でいても、またこれらを組合せたようになっていてもよ
く、これらの形状は主に用途に応じて選択される。
【0020】また、粒子の表面の構造は、表面に多数の
孔や亀裂があって、内部への通液が十分であればどのよ
うな構造であってもよい。
【0021】この発明に係るセルロース多孔質粒子、即
ち、多数の空孔を仕切る粒子の隔壁表面に、隔壁を貫通
しない多数の凹部を形成した粒子は、次のようにして製
造することができる。
【0022】その製法は、原則的にはビスコースと炭酸
カルシウムを混合し、該混合液を加圧し、ノズルより液
滴状に押し出し、凝固・再生浴上に落下させ、液滴状の
ままセルロースの凝固・再生と炭酸カルシウムの酸分解
を同時に行い、また必要に応じてその後脱硫、漂白、水
洗、乾燥を行う方法である。
【0023】この方法においては、まずビスコースと炭
酸カルシウムを混合し炭酸カルシウムを含有するビスコ
ース液を作成する。該溶液を加圧し、ノズルを通して液
滴状に押し出し、該液滴を凝固・再生浴上に落下させ
る。その後所定時間攪拌することによって、各ビスコー
ス条件及び凝固・再生条件などに応じた内部空孔構造を
持ったセルロース多孔質粒子を製造することができる。
【0024】使用するビスコースは例えば次のような性
質を持つ。セルロース濃度が3〜15重量%(以下wt
%で表す)、好ましくは4wt%〜10wt%である。
塩化アンモニウム価は3〜12、好ましくは4〜9であ
る。アルカリ濃度は苛性ソーダとして2〜15wt%、
好ましくは5〜13wt%である。
【0025】ビスコースの粘度は20℃に於いて50セ
ンチポイズ〜10,000センチポイズ、好ましくは1
00センチポイズ〜7,000センチポイズである。
【0026】使用する炭酸カルシウムは特に制限はな
く、軽質炭酸カルシウムでも重質炭酸カルシウムでも構
わない。通常混合のしやすさやノズル詰まりなどの作業
性の観点より平均粒径が0.5μm〜15μmのものが
使用される。この炭酸カルシウムの平均粒子径によって
セルロース多孔質粒子の内部空孔構造が大きく影響され
ることはない。炭酸カルシウムはビスコース中セルロー
ス1重量部当たり0.1〜10重量部好ましくは0.4
〜7重量部用いられる。
【0027】セルロースの凝固・再生と発泡剤である炭
酸カルシウムの酸分解を行う凝固・再生剤としては塩
酸、リン酸、炭酸、硫酸等の無機酸が使われるが塩酸が
好ましい。凝固・再生浴は1個ではなく複数個設置して
直列に又は並列に使用する方が生産性の観点から有利で
あるばかりでなく、各凝固・再生浴の条件を変化させて
おけば、1個の浴で作成したものとは異なる内部空孔構
造を持った粒子を製造可能である点からも有利である。
凝固・再生浴中酸の濃度は塩酸の場合で通常10g/l
〜90g/lより好ましくは15g/l〜70g/l浴
中の塩の濃度は塩化カルシウムと塩化ナトリウムの場合
で、2つの合計が0〜400g/lであり、より好まし
くは100〜200g/lである。凝固・再生浴温は通
常10〜50℃であり、より好ましくは20〜40℃で
ある。
【0028】ところで、空孔の大きさ、数、配置の仕
方、隔壁の厚み、隔壁の表面に形成される凹部の径、深
さ、数等は、ビスコースの塩化アンモニウム価、凝固・
再生浴の酸の濃度と浴の温度、塩の濃度などの組合せに
よって決まるが、実際の製造においては、ビスコースの
塩化アンモニウム価と凝固・再生浴の温度と塩の濃度を
一定にし、炭酸カルシウムの量と塩酸の濃度を次の範囲
で組合せると、隔壁の表面に多数の凹部が形成され、そ
の凹部の深さは隔壁を貫通しない。その範囲は、セルロ
ース1重量部当たり炭酸カルシウム0.1〜2重量部の
場合、塩酸濃度が60〜80g/lであり、セルロース
1重量部当たり炭酸カルシウム2〜10重量部の場合、
塩酸濃度が30〜50g/lである。
【0029】(実験例1)セルロース濃度9.0%、粘
度4500cp(20℃)、塩化アンモニウム価8.
7、アルカリ濃度6.3%のセロハン製造用のビスコー
ス400gと炭酸カルシウム(日東粉化工業(株)製S
S#30 平均粒径7.4μm)、72gを1lビーカ
ーに入れて攪拌機にて700rpmで20分間攪拌を行
い、炭酸カルシウムを含有するビスコース液を作成し
た。
【0030】チューブポンプでビスコース液をビーカー
より吸引、加圧し、口径1.2mmのノズルより3cc
/minの速度で液滴状に押出し凝固・再生浴とした5
lビーカー中に落とした。凝固・再生浴の塩酸濃度は3
6g/l、温度は25℃、塩濃度は塩化ナトリウムと塩
化カルシウムの合計で250g/lであった。滴下開始
から凝固・再生、炭酸カルシウムの酸分解までの時間を
2時間30分とした。
【0031】次いで、大過剰の水で洗浄し、2g/lの
苛性ソーダと2g/lの硫化ソーダの入った脱硫浴にて
70℃で1時間脱硫を行った。その後大過剰の水で洗浄
し次いで2g/lの次亜塩素酸ソーダの入った漂白浴に
て20℃、20分間漂白を行った。再び大過剰の水で洗
浄してセルロース多孔質粒子を得た。
【0032】得られた粒子は、水膨潤状態で平均粒子径
3.1m/m、平均比表面積10.5m2 /gであっ
た。この粒子を、走査型電子顕微鏡で観察したところ、
図1〜3に示すとおり、内部に、隔壁によって仕切られ
た空孔がランダムに平均して形成され、その隔壁表面に
は、小さな凹部が密に形成されていた。
【0033】(実験例2)塩化アンモニウム価を8.
0、凝固・再生浴の塩酸濃度を18g/l、塩濃度を3
50g/lとした以外は、実験例1と同様に行い、セル
ロース多孔質粒子を得た。
【0034】得られた粒子は、水膨潤状態で平均粒子径
3.5mm、平均比表面積7.2m2 /gであった。こ
の粒子を、走査型電子顕微鏡で観察したところ、図4〜
6に示すとおり、実験例1のものよりも、1粒子中に占
める1つの空孔の径が大きく、即ち、空孔の数が少な
く、また、隔壁表面の凹部の径も比較的大きく形成され
ていた。
【0035】(実験例3)炭酸カルシウムを日東粉化工
業(株)製、NS#2500、平均脱硫0.8μmとし
て、滴下を口径2m/mの空気噴霧式の2流体ノズルを
使用し、50cc/minの速度で200l容量のパン
中に噴霧した以外は、実験例1と同様に行い、セルロー
ス多孔質粒子を得た。
【0036】得られた粒子は、水膨潤状態で平均粒子径
150μm、平均比表面積12.1m2 /gであった。
【0037】(比較例1)炭酸カルシウムの量を9gと
した以外は、実験例1と同様にして、セルロース多孔質
粒子を製造したところ、その粒子の空孔及び隔壁の構造
は実験例1とほぼ同じであったが、隔壁にはほとんど凹
部が形成されていなかった。この粒子の平均粒子径は、
水膨潤状態で3.2m/m、平均比表面積は2.4m2
/gであった。
【0038】(比較例2)炭酸カルシウムの量を144
gとした以外は、実験例1と同様にして、セルロース多
孔質粒子を製造したところ、その粒子の空孔及び隔壁の
構造は実験例1とほぼ同じであったが、隔壁には多数の
貫通小孔が形成されていた。この粒子の平均粒子径は、
水膨潤状態で2.9m/m、平均比表面積は11.3m
2 /gであった。
【0039】上記のようにして製造した実験例1〜3と
比較例1、2の多孔質セルロースについて、攪拌強度、
通水量、リモネン保持量を比較した結果を表1に示す。
【0040】なお、攪拌強度とは、乾燥粒子2gを1l
のビーカー内に入れ、2N−NaOH水溶液500ml
を投入した後、25℃の温度に保持して7cmの回転羽
根をもった攪拌機で500rpmの回転数で2時間攪拌
し、次いで40メッシュのステンレスの金網にて濾別
し、大量の水で水洗し、乾燥させた後、重量を測定して
重量減少率(%)を算出し、この重量減少率(%)によ
って攪拌作業時における機械的強度の指標としたもので
ある。
【0041】また、通水量とは、60mmφのガラス製
カラムに150ccの試験粒子を充填し、このカラムに
約2kg/cm2 の圧力で水を通した場合の1分間の通
水量を表わしたものである。圧力をかけ通水している
と、充填した粒子が次第につぶれ、また一部がはがれて
リン片状となり、詰まっていく、即ち圧密化されるの
で、結果として通水抵抗が大きくなり、通水量が減って
いく。
【0042】また、リモネン保持量というのは、セルロ
ース多孔質粒子1g当たりに保持されるリモネンの量
(g)であり、各種薬品の浸み込みやすさ、あるいは保
持のしやすさの指標となる。
【0043】
【表1】 上記表1の結果から、この発明に係るセルロース多孔質
粒子である実験例1〜3のものは、攪拌等の作業に対し
て強い強度を示し、また、カラムにつめた時の適性も良
好であり、かつ薬液の保持性も良好であることがわか
る。これに対し、隔壁に多数の貫通小孔を有する比較例
2のものは、薬液の保持性は良好であるが、機械的強度
に問題があることがわかる。また、隔壁表面が平坦で凹
部を有しない比較例1のものは、強度的には問題はない
が、薬液の保持性に問題があることがわかる。
【0044】次に、この発明に係るセルロース多孔質粒
子に機能材を封入した場合の特性について検討する。機
能材として活性炭を封入した多孔質セルロース粒子を作
製し、これをカラムにつめて水処理適性を見た。その結
果は、表2に示す。この水処理適性は、前記通水量と塩
素除去率によって判定した。この場合の塩素除去率は、
60mmφのガラス製カラムに150ccの試験粒子を
充填し、このカラムに約2kg/cm2 の圧力で遊離塩
素濃度約2ppmの試料水を約3.5l/minの速度
で通水し、その際にカラムの前後の試料水をサンプリン
グし、それぞれの遊離塩素濃度を測定し、カラムを通し
たことによる塩素濃度の変化から算出したものであり、
次式で表わされる。
【0045】塩素除去率(%)=〔(カラムを通る前の
試料水の遊離塩素濃度)−(カラムを通った後の試料水
の遊離塩素濃度)〕÷(カラムを通る前の試料水の遊離
塩素濃度) (実験例4)実験例1と同じビスコース400gと炭酸
カルシウム72gに粉体活性炭36g(武田薬品製 白
サギAM154)を2lビーカーに入れて攪拌機にて1
時間攪拌を行って混合液を作成する。この混合液をポン
プで加圧して口径0.5mmのノズルより3cc/mi
nの速度で液滴状に押出した。他は実験例1と同様に行
ったところ、活性炭を封入した実験例1とほぼ同じ孔構
造をもった多孔質セルロース粒子を得た。粒径は2.1
m/mであった。
【0046】(比較例3)炭酸カルシウムの量を9gと
した以外は、実験例4と同じ方法により、比較例1とほ
ぼ同じ孔構造をもった、即ち、隔壁表面が平坦でほとん
ど凹部を有しない構造の活性炭を封入した多孔質セルロ
ース粒子を得た。粒径は2.2m/mであった。
【0047】(比較例4)炭酸カルシウムの量を144
gとした以外は、実験例4と同じ方法により、比較例2
とほぼ同じ孔構造をもった、即ち、隔壁表面に多数の貫
通小孔を有する構造の活性炭を封入した多孔質セルロー
ス粒子を得た。粒径は2.1m/mであった。
【0048】
【表2】 このように、この発明に係るセルロース多孔質粒子は、
通液性も良く、かつ隔壁表面の凹部により機能材が効果
を発揮しやすいようになっていることがわかる。また、
隔壁に多数の貫通小孔が形成された比較例4の場合に
は、機能材は効果を発揮するが、機械的強度が弱くてカ
ラム充填などの使用は困難である。また、隔壁表面が平
坦で凹部を有しない比較例3のものでは、機械的強度は
充分であっても、機能材は効果を発揮しにくいことがわ
かる。
【0049】
【発明の効果】この発明に係るセルロース多孔質粒子
は、以上のように、カラムに充填して使用しても粒子が
つぶれにくく、また、薬剤の保持性能も良好であるか
ら、各種の薬剤や機能材の担体として極めて有用であ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明に係るセルロース多孔質粒子の構造を
示す走査型電子顕微鏡写真
【図2】この発明に係るセルロース多孔質粒子の構造を
示す走査型電子顕微鏡写真
【図3】この発明に係るセルロース多孔質粒子の構造を
示す走査型電子顕微鏡写真
【図4】この発明に係るセルロース多孔質粒子の構造を
示す走査型電子顕微鏡写真
【図5】この発明に係るセルロース多孔質粒子の構造を
示す走査型電子顕微鏡写真
【図6】この発明に係るセルロース多孔質粒子の構造を
示す走査型電子顕微鏡写真
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成5年2月5日
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0005
【補正方法】変更
【補正内容】
【0005】
【発明が解決しようとする課題】ところが、上記構造の
セルロース多孔質粒子では、大きな比表面積を得ようと
すれば、それだけ隔壁に貫通小孔を多数あけなければな
らないので、隔壁強度が弱く、セルロース多孔質粒子を
カラムに充填して通液を行った場合、粒子が通液の圧力
によりつぶれて圧密化し、通液性が阻害されたり液が
粒子内部にまで侵入しないので処理の効率が悪くなる
いう問題がある。
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0017
【補正方法】変更
【補正内容】
【0017】一方粒径が0.5m/m未満の場合には、
空孔の径は、粒径の1/20〜1/2となる。1/20
未満だと処理液が浸透しにくく、固定化物質の放出もし
にくく、また、1/2を超えると、含浸量が少なく、固
定化物質の放出が直ちに生じて徐放性が得られなくな
る。また、隔壁に形成した凹部の径は、空孔の径の1/
100〜1/4である。
【手続補正3】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0035
【補正方法】変更
【補正内容】
【0035】(実験例3)炭酸カルシウムを日東粉化工
業(株)製、NS#2500、平均粒径0.8μmとし
て、滴下を口径2m/mの空気噴霧式の2流体ノズルを
使用し、50cc/minの速度で200l容量のパン
中に噴霧した以外は、実験例1と同様に行い、セルロー
ス多孔質粒子を得た。
【手続補正4】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0041
【補正方法】変更
【補正内容】
【0041】また、通水量とは、60mmφのガラス製
カラムに150ccの試験粒子を充填し、このカラムに
約2kg/cm2 の圧力で水を通した場合の1分間の通
水量を表わしたものである。圧力をかけ通水している
と、充填した粒子の強度が弱い場合は、次第につぶれ、
圧密化を起こしたり、また一部がはがれてリン片状とな
り、詰まっていく、結果として通水抵抗が大きくなり、
通水量が減っていく。

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 セルロースの隔壁を介して多数の空孔が
    集合し、上記隔壁表面に、隔壁を貫通しない多数の凹部
    を有するセルロース多孔質粒子。
  2. 【請求項2】 粒子の径が0.02〜10m/mである
    請求項1記載のセルロース多孔質粒子。
  3. 【請求項3】 粒子の径が0.5m/m以上であって、
    空孔の径が粒子の径の1/100〜1/2であり、凹部
    の径が空孔の径の1/30〜1/4である請求項1記載
    のセルロース多孔質粒子。
  4. 【請求項4】 粒子の径が0.5m/m未満であって、
    空孔の径が粒子の径の1/20〜1/2であり、凹部の
    径が空孔の径の1/100〜1/4である請求項1記載
    のセルロース多孔質粒子。
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