JPH0662781B2 - 多孔性微小セルロ−ズ粒子およびその製造法 - Google Patents

多孔性微小セルロ−ズ粒子およびその製造法

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JPH0662781B2 JP61234756A JP23475686A JPH0662781B2 JP H0662781 B2 JPH0662781 B2 JP H0662781B2 JP 61234756 A JP61234756 A JP 61234756A JP 23475686 A JP23475686 A JP 23475686A JP H0662781 B2 JPH0662781 B2 JP H0662781B2
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    • A61Q19/00Preparations for care of the skin

Description

【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明は多孔性微小セルローズ粒子、その製造法および
その用途に関する。
さらに詳しくは再生セルローズから実質的になる多孔性
微小セルローズ粒子、その製造法およびその用途に関す
る。
(従来の技術) セルローズあるいはその各種誘導体の粒状体は、近年ク
ロマトグラフイー材料、高分子担体、化粧品添加剤、滑
剤等として種々の分野で広く使用されるようになつてい
る。
従来、微小セルローズ粒子としては、米国エフエムシー
社が開発した高純度微結晶セルローズがよく知られてい
る。この高純度微結晶セルローズは、特に高純度の精製
パルプを選んで、これを一定の条件下で鉱酸によつて加
水分解して非結晶領域を洗浄、除去し、次いで磨砕、精
製、乾燥して製造することが知られている(旭化成工業
(株)の昭和58年3月1日発行、「結晶セルロース、
アビセル 」と題するパンフレツト参照)。同パンフレ
ツトによれば、さらに、上記高純度微結晶セルローズ
は、化学的には天然セルローズ、すなわちI型のセルロ
ーズそのものであり、そして例えば平均粒径約6μmの
小さいものから平均粒径約40μmあるいは約120μ
mの大きいものまで市販されていることがわかる。この
高純度微結晶セルローズ(グレードPH−M06)は本
発明者の研究によれば、31〜35%程度の結晶化度を
有する結晶性の比較的良好なものであることが明らかに
された。
特開昭48−21738号公報には、γ価が50以上、
平均重合度が400以上のビスコースを、低酸濃度およ
び低芒硝濃度の凝固再生浴中に、粒状で落下させて凝固
再生を徐々に行なわせる方法が開示されている。同公報
の実施例には、30〜46メツシユ(300〜590μ
m)の再生セルローズ粒状物が記載されている。
特公昭56−21,761号公報には、ビスコースを吐
出口から押し出し、空気中で連続流から自然に液滴流に
変え、ほぼ球形に近い液滴として凝固・再生浴に供給す
る方法が開示されている、同公報には、同方法により1
6〜170メツシユ(88〜1168μm)のセルロー
ズ粒状物の得られることが記載されている。
特公昭57−7162号公報には、ほぼ中央部に大きな
空隙を有する中空状再生セルローズ微粒状物が開示され
ている。同粒状物は見掛密度が0.4g/cm3以下であり
そして16〜170メツシユであることが記載されてい
る。
特開昭48−60753号公報には、前記特開昭48−
21738号公報に開示された方法よりも高い酸濃度お
よび芒硝濃度の凝固再生浴を用いることにより、16〜
170メツシユの多孔性再生セルローズ粒子を製造する
方法が開示されている。
特公昭49−89,748号公報には、再生セルローズ
の繊維状物を加水分解し、乾燥、粉砕して、長さ/直径
の比が20/1〜2/1であり且つ長さが1mm以下のセ
ルローズ粉末を製造する方法が開示されている。
特開昭57−212,231号公報には、天然セルロー
ズの繊維状物から上記と同様にしてセルローズ粉末を製
造する方法が開示されている。
特公昭57−45,254号公報および対応する米国特
許第4055510号明細書には、クロロベンゼの如き
水不混和性液体中のビスコース懸濁液を連続的に撹拌し
ながら30〜100℃の温度に加熱して固化し、次いで
生成粒子を酸分解することによつて、粒径150〜35
0μmの粒子が85容積%を占める粒子(実施例1)が
得られることが開示されている。
特公昭55−39565号公報には、三酢酸セルローズ
の塩化メチレン又はクロロホルム溶液を、例えばゼラチ
ン、ポリビニルアルコールの如き分散剤を溶解した水性
媒体中に、撹拌しながら滴下し、加熱して、三酢酸セル
ローズの球状粒子を形成し次いでこれをけん化して、セ
ルローズ球状粒子を製造する方法が開示されている。同
公報の実施例には、30〜500μmのセルローズ粒子
が開示されている。
特公昭55−40618号公報には、三酢酸セルローズ
以外のセルローズエステルから上記と全く同様の方法
で、50〜500μmのセルローズ粒子を製造する方法
が開示されている。
特開昭55−28,763号公報には、沸点差が30℃
以上異なる3種以上の溶剤の混合溶剤にセルローズ脂肪
酸エステルを溶解した溶液を噴霧乾燥して微小球状粒子
を製造する方法が開示されている。
特開昭56−244429号公報、および対応する米国
特許第4,312,980号明細書および欧州特許公開
第25639号公報には、下記水性媒体よりも沸点の低
い塩素化炭化水素及び炭素数6以上の脂肪族高級アルコ
ールからの混合溶媒中の三酢酸セルローズの溶液を、水
性媒体中に懸濁させて前記溶液の液滴を形成し、次いで
液滴中の塩素化炭化水素を蒸発除去し、得られた脂肪族
高級アルコールを含有する三酢酸セルローズの球状粒子
をけん化し、球状粒子から脂肪族高級アルコールを除去
して多孔性セルローズ球状粒子を製造する方法が開示さ
れている。その実施例には粒径10〜200μmの粒子
が開示されている。
特開昭56−24430号公報には、一定化重合度を有
する結晶セルローズの三酢酸エステルを沸点が後記水性
媒質Aより低い塩素化炭化水素に溶解し、この溶液を水
性媒質中Aに懸濁させて前記溶液の液滴を形成し、次い
で液滴中の塩素化炭化水素を蒸発除去し、得られた三酢
酸セルローズの球状粒子をけん化することを特徴とする
多孔性セルローズ球状粒子の製法が記載されている。同
公報の実施例には、粒径100〜200μmの多孔性セ
ルローズ球状粒子が開示されている。特開昭57−38
801号公報おび対応する欧州特許公開第47064号
公報並びに米国特許第4390691号および第446
1892号明細書には、塩素化炭化水素を主とする溶媒
に溶解されたセルローズ有機酸エステル溶液を水性媒質
中に懸濁させて前記溶液の液滴を形成し、前記液滴中の
塩素化炭化水素溶媒を蒸発させてセルローズ有機酸エス
テル球状粒子を形成し、ついてこれをけん化することに
より多孔性球状セルローズ粒子を製造する方法におい
て、前記セルローズ有機酸エステル溶液にそれを水性媒
体中に懸濁させる前に酸又はアルカリを添加し混合して
おくことを特徴とする多孔性球状セルローズ粒子の製造
法が記載されている。同公報の実施例には、粒径50〜
100μmの多孔性球状セルローズ粒子が記載されてい
る。
特開昭57−159,801号公報には、パラホルムア
ルデヒドのDMSO溶液中にセルローズを溶解し、得ら
れた溶液を液体中に分散させ、セルローズの凝固剤と混
合し、セルローズの分散液滴をゲル化凝集させ、必要に
応じ温水で再生することによつて、粒状セルローズゲル
を製造する方法が開示されている。
特開昭57−159802号公報には、粒状セルローズ
をパラホルムアルデヒドのDMSO溶液中に浸漬し、加
熱して膨潤させることによつて、多孔質セルローズを製
造する方法を開示している。
特開昭57−219,333号公報には、酢酸セルロー
ズの有機溶媒溶液、分散剤、界面活性剤および消泡剤を
含む水性媒体液を、回転翼の周速450m/min以上、2
000rpm以上および少くとも10秒間撹拌混合し、有
機溶媒を蒸発することによつて、酢酸セルローズの球状
微小粒子を製造する方法が開示されている。
特開昭48−30,752号公報には、テトラヒドロフ
ランによつてセルローズを処理したのち粉砕することに
よつて、セルローズ粉末を製造する方法が開示されてい
る。
特開昭50−105,758号公報には、乾燥セルロー
ズシートを1対の回転ロール間を加圧下に通過せしめ、
その後鉱酸により加水分解することによつて、セルロー
ズ微粉末を製造する方法が開示されている。
[発明が解決しようとする問題点] 本発明の目的は、再生セルローズ又はII型セルローズか
ら実質的になる多孔性の微小セルローズ粒子を提供する
ことにある。
本発明の他の目的は、平均粒径が300μm以下の球状
ないし長球状の粒子から実質的になる多孔性の微小セル
ローズ粒子を提供することにある。
本発明のさらに他の目的は、孔径0.02〜0.8μm
の区間に孔容積の極大値を有し且つ同区間にある孔の全
孔容積が少なくとも0.025ml/gである多孔性微小
セルローズ粒子を提供することにある。
本発明のさらに他の目的は、上記の如き本発明の多孔性
微小セルローズ粒子を製造するための新規な方法を提供
することにある。
本発明のさらに他の目的は、セルローズザンテートとそ
れ以外の第1の水溶性高分子化合物のアルカリ性高分子
水溶液を、第2の水溶性のアニオン性高分子化合物と混
合するか又は第2の非イオン性高分子化合物とを混合し
て、上記第1の水溶性高分子化合物を含有する該アルカ
リ性高分子水溶液の微粒子分散液を生成する工程を含む
上記新規な製造方法を定期用することにある。
本発明のさらに他の目的は、凝固又は中和して生成した
微粒子から前記第1の水溶性高分子化合物を除去する工
程を含む上記新規な製造方法を提供することにある。
本発明のさらに他の目的は、本発明の上記多孔性微小セ
ルローズ粒子を液体クロマトグラフイー用充填剤として
使用する、該多孔性微小セルローズ粒子の有用な用途を
提供することにある。
本発明のさらに他の目的および利点は、以下の説明から
明らかとなろう。
[問題点を解決するための手段および作用] 本発明によれば、本発明の上記目的および利点は、 (a) II型セルローズから実質的に成り、 (b) X線回折法により求めた結晶化度が5〜35%の
範囲にあり、 (c) 平均粒径が300μm以下の球状ないし長球状の
粒子から実質的になり、そして (d) 水銀ポロシメーター法により測定した孔径と孔容
積の微分曲線において、孔径0.02〜0.8μmの区
間に孔容積の極大値を有し且つ同区間にある孔の全孔容
積が少くとも0.025ml/gである、 ことを特徴とする多孔性微小セルローズ粒子によつて達
成される。
上記本発明の多孔性微小セルローズ粒子は、本発明によ
れば、第1に、 (1) セルローズザンテートとそれ以外の第1の水溶性
高分子化合物のアルカリ性高分子水溶性を準備し、 (2) 上記アルカリ性高分子水溶性と第2の水溶性のア
ニオン性高分子化合物とを混合して該アルカリ性高分子
水溶液の微粒子分散液を生成せしめ、 (3)(i) 上記分散液を加熱するかあるいは上記分散液を
セルローズザンテートの凝固剤と混合することによつて
該分散液中のセルローズザンテートを上記第1の水溶性
高分子化合物を含有する形態の微粒子として凝固させ次
いで酸で中和してセルローズを再生させてセルローズを
含有する微粒子を生成せしめ、あるいは (ii) 上記分散液を酸で凝固および中和してセルローズ
を再生させてセルローズを含有する微粒子を生成せし
め、 (4) 上記工程(3)(i)の凝固及び/又は中和の際、上記
工程(3)(ii)の凝固および中和の際、あるいはその後に
おいて、各工程において生成した微粒子から、上記第1
の水溶性高分子化合物を除去し、そして必要により (5) 脱硫、酸洗い、水洗、あるいは乾燥する、ことを
特徴とする多孔性微小セルローズの製造法によつて製造
することができる。
また本発明によれば、本発明の上記多孔性微小セルロー
ズ粒子は、第2に、 (1) セルローズザンテートとそれ以外の第1の水溶性
高分子化合物のアルカリ性高分子水溶性を準備し、 (2) 上記アルカリ性高分子水溶性と数平均分子量1,
500以上の水溶性ポリエチレングリコール又はポリエ
チレングリコール誘導体を混合して、55℃以上の温度
で該アルカリ性高分子水溶液の微粒子分散液を生成せし
め、 (3)(i) 上記分散液を上記分散液生成の際の温度と同等
ないしそれ以上の温度でさらに加熱するかあるいは上記
分散液をセルローズザンテートの凝固剤と混合すること
によつて該分散液中のセルローズザンテートを上記第1
の水溶性高分子化合物を含有する形態の微粒子として凝
固させ次いで酸で中和してセルローズを再生させてセル
ローズを含有する微粒子を生成せしめ、あるいは (ii) 上記分散液を酸で凝固および中和してセルローズ
を再生させてセルローズを含有する微粒子を生成せし
め、 (4) 上記工程(3)(i)の凝固及び/又は中和の際、上記
工程(3)(ii)の凝固および中和の際、あるいはその後に
おいて、各工程において生成した微粒子から、上記第1
の水溶性高分子化合物を除去し、そして必要により (5) 脱硫、酸洗い、水洗、あるいは乾燥する、ことを
特徴とする多孔性微小セルローズの製造法によつても同
様に製造することができる。
上記第1の方法と第2の方法とは、上記のとおり、セル
ローズザンテートと第1の水溶性高分子化合物のアルカ
リ性高分子水溶液を準備する工程(1)、アルカリ性高分
子水溶液の微粒子分散液を生成する工程(2)、セルロー
ズを含有する微粒子を生成する工程(3)、第1の水溶性
高分子化合物を除去する工程(4)および必要により実施
される後処理工程(5)からなり、基本的に同じ工程から
構成されている。
第1の方法と第2の方法は、上記工程(2)において用い
る第2の高分子化合物が、第1の方法ではアニオン性で
あるのに対し第2の方法では非イオン性である点で相違
する。以下先ず、本発明の第1の製造方法について説明
する。
本発明の第1の方法によれば、上記のとおり、第1の工
程によりセルローズザンテートとそれ以外の第1の水溶
性高分子化合物のアルカリ性高分子水溶液を準備し、第
2の工程により該アルカリ性高分子水溶液の微粒子分散
液を生成し、第3の工程により第1の水溶性高分子化合
物を含有する形態の微粒子を中和してセルローズを含有
する微粒子を生成し、第4の工程で第1の水溶性高分子
化合物を微粒子から除去する。
セルローズザンテートとそれ以外の第1の水溶性高分子
化合物のアルカリ性高分子水溶液を調整する第1の工程
は、セルローズザンテートとそれ以外の第1の水溶性高
分子化合物を、同時に水またはアルカリ水溶液で溶解す
るか、あるいはセルローズザンテートを水またはアルカ
リ水溶液で先ず溶解し、得られたビスコースに第1の水
溶性高分子化合物を溶解するか、あるいは第1の水溶性
高分子化合物を水またはアルカリ水溶液で溶解した後、
該溶解液でセルローズザンテートを溶解することによつ
て実施することができる。
上記溶解は、例えばニーダ又は高粘度撹拌翼による混合
で実施することができる。
セルローズザンテートはレーヨン製造工程またはセロフ
アン製造工程の中間体として得られるものでよく、例え
ばセルローズ濃度33重量%、アルカリ濃度16重量
%、γ価40程度のセルローズザンテートが好適であ
る。
第1の水溶性高分子化合物としては、例えば非イオン性
あるいはアニオン性の高分子化合物が好適に用いられ
る。非イオン性の第1の水性高分子化合物としては、例
えばポリエチレングリコール、ポリエチレングリコール
誘導体又はポリビニルピロリドンがあげられる。これら
の高分子化合物は、例えば400以上の数平均分子量を
有しており、好ましいものは600〜400,000の
数平均分子量を有している。
ポリエチレングリコール誘導体としては、例えばポリエ
チレングリコールの片末端の水酸基のみを炭素数1〜1
8のアルキル基、炭素数1〜18のアルキルで置換され
たフエニル基又は炭素数2〜18のアシル基で封鎖され
た水溶性化合物、あるいはA−B−A′型のブロツク共
重合体(A,A′は同一もしくは異なりポリエチレンオ
キシドブロツクを表わし、Bはポリプロピレンオキシド
ブロツクを表わす)が好適に用いられる。より具体的
に、例えばポリエチレングリコールモノメチルエーテ
ル、ポリエチレングリコールモノラウリルエーテル、ポ
リエチレングリコールモノセチルエチル;ポリエチレン
グリコールモノメチルフエニルエーテル、ポリエチレン
グリコールモノノニルフエニルエーテル;ポリエチレン
グリコールモノアセテート、ポリエチレングリコールモ
ノラウレート;およびポリオキシエチレンブロツク−ポ
リオキシプロピレンブロツク−ポリオキシエチレンブロ
ツク等をあげることができる。
また、アニオン性の第1の水溶性高分子化合物は、例え
ばアニオン性基として例えばスルホン酸基、ホスホン酸
基又はカルボン酸基を有するものが好ましい。これらの
アニオン性基は遊離酸の形態にあつても塩の形態にあつ
てもよい。
アニオン性基としてスルホン酸基を持つ第1の水溶性高
分子化合物は、該スルホン酸基を例えばビニルスルホン
酸、スチレンスルホン酸、メチルスチレンスルホン酸、
アリルスルホン酸、メタリルスルホン酸、アクリルアミ
ドメタルプロパンスルホン酸又はこれらの塩の如き単量
体に由来することができる。同様に、アニオン性基とし
てホスホン酸基を持つ第1の水溶性高分子化合物は例え
ばスチレンホスホン酸、ビニスホスホン酸又はこれらの
塩の如き単量体に由来することができる。
また、アニオン性基としてカルボン酸基を持つ水溶性高
分子化合物は例えばアクリル酸、メタクリル酸、スチレ
ンカルボン酸、マレイン酸、イタコン酸又はこれらの塩
の如き単量体に由来することができる。
例えばカルボン酸基を持つ第1の水溶性高分子化合物
は、例えばアクリル酸ソーダを単独であるいは他の共重
合可能な単量体例えばアクリル酸メチルと混合して、そ
れ自体公知の方法に従つて重合して、アクリル酸ソーダ
の重合単位を含むホモポリマー又はコポリマーとして供
給される。また、例えばスチレンのホモポリマーをスル
ホン化してスルホン酸基を持つ水溶性高分子化合物を製
造することもできる。
スルホン酸基がスチレンスルホン酸以外の他の単量体に
由来する場合およびホスホン酸基、カルボン酸基がそれ
ぞれ上記の如き単量体に由来する場合についても同様で
ある。
水溶性の第1のアニオン性高分子化合物は、アニオン性
基を持つ上記の如き単量体の重合単位を好ましくは少な
くとも20モル%含有する。かかる好ましい高分子化合
物には、コポリマー及びホモポリマーが包含される。
水溶性のアニオン性高分子化合物は、好ましくは少くと
も5,000、より好ましくは1万〜300万の数平均
分子量を有している。
本発明の(1)工程で使用される水溶性の第1のアニオン
性高分子化合物には、上記の如きビニルタイプの重合体
に限らず、その他例えばカルボキシメチルセルローズ、
スルホエチルセルローズあるいはそれらの塩例えばNa
塩が包含される。
第1の方法によれば、上記のとおり、先ず第1工程でア
ルカリ性高分子水溶液が準備される。該高分子水溶液は
セルローズザンテート由来のセルローズ濃度として、好
ましくは3〜15重量%、より好ましくは5〜12重量
%に調整され、またアルカリ濃度として好ましくは2〜
15重量%、より好ましくは5〜10重量%に調整され
る。さらに第1の水溶性高分子化合物は、好ましくはセ
ルローズ1重量部当り0.03〜5重量部となるように
調整される。
本発明の第1の方法によれば、上記第1工程で調整され
準備したアルカリ性高分子水溶液は、次いで第2工程に
よつて第2の水溶性のアニオン性高分子化合物と混合せ
しめられる。
混合はアルカリ性高分子水溶液の微粒子分散液を生成す
ることのできる如何なる手段を用いることもできる。例
えば、撹拌翼や邪魔板等による機械的撹拌、超音波撹拌
あるいはスタテツクミキサーによる混合を単独であるい
は組合せて実施することができる。
第2の水溶性のアニオン性高分子化合物は、好ましくは
水溶液として、より好ましくは該第2の高分子化合物の
濃度が0.5〜25重量%、特に好ましくは2〜22重
量%の水溶液として、用いられる。かかる水溶液は、さ
らに、20℃における粘度が3センチポイズ〜5万セン
チポイズ、特に5センチポイズ〜3万センチポイズであ
るものが好ましい。
アルカリ性高分子水溶液と第2の水溶性のアニオン性高
分子化合物とは、アルカリ性分子水溶液中のセルローズ
1重量部当り該第2の高分子化合物0.3〜100重量
部、より好ましくは1〜45重量部、特に好ましくは4
〜20重量部で用いられ、混合せしめられる。混合は、
アルカリ性高分子水溶液中に含まれる二硫化炭素の沸点
よりも低い温度で実施するのが有利であり、より好まし
くは0〜40℃の範囲で実施される。
本発明者の研究によれば、第1工程の上記アルカリ性高
分子水溶液中に、例えば炭酸カルシウムの如き酸分解性
の無機塩を分散剤として、例えば0.5〜5重量%存在
せしめる場合には、第2工程で生成される微粒子分散液
における微粒子の形態が安定に且つ良好に保持されるこ
とが明らかとなつた。
第2の水溶性のアニオン性高分子化合物としては、アニ
オン性の上記第1の水溶性高分子化合物の前記例示した
化合物と同一のものが例示できる。第2の水溶性のアニ
オン性高分子化合物は第1の水溶性高分子化合物と同一
であつても異なっていてもよい。
本発明方法によれば、上記第2工程で生成したアルカリ
性高分子水溶液の微粒子分散液は、次いで第3工程によ
つて凝固および中和せしめられセルローズを含有する微
粒子を生成する。凝固および中和は同時に実施しても経
時的に実施してもよい。
凝固と中和を経時的に実施する場合には、凝固は分散液
を加熱するかあるいは分散液と凝固剤を混合することに
よつて行うことができ、次いで中和は酸と接触せしめる
ことによつて行われる。
上記凝固の反応は、生成した分散液に混合操作を加えな
がら実施するのが望ましい。
加熱による凝固はアルカリ性高分子水溶液中に含まれる
二硫化炭素の沸点以上の温度例えば50゜〜90℃の温度
で有利に実施できる。凝固剤による凝固の場合にはこの
ような温度に高める必要はなく、通常0〜40℃の温度
で凝固を実施することができる。凝固剤としては、例え
ば低級脂肪族アルコール、無機酸のアルカリ金属塩又は
アルカリ土類金属塩、無機酸、有機酸又はそれらの組合
せおよびそれらと第3の水溶性高分子化合物との組合せ
が好ましい用いられる。低級脂肪族アルコールは直鎖状
又は分岐腐状のいずれであつてもよく、例えばメタノー
ル、エタノール、iso−プロパノール、n−プロパノー
ル、n−ブタノールの如き炭素数1〜4の脂肪族アルコ
ールが好ましく用いられる。無機酸は例えば塩酸、硫
酸、燐酸、炭酸等である。無機酸のアルカリ金属塩とし
ては例えばNaCl、Na2SOの如きNa塩、K2SO4
の如きK塩が好ましく、またアルカリ土類金属塩として
は例えばMgSO4の如きMg塩、CaCl2の如きCa塩が
好ましい。有機酸は好ましくはカルボン酸又はスルホン
酸であり、例えばギ酸、酢酸、プロピオン酸、安息香
酸、ベンゼンスルホン酸、トルエンスルホン酸、無水マ
レイン酸、リンゴ酸、シユウ酸等である。
第3の水溶性高分子化合物としては、例えば非イオン性
およびアニオン性の高分子化合物が好ましく用いられ
る。第3の水溶性高分子化合物としては第2工程で使用
された第2のアニオン性の高分子化合物と同じものを使
用するのが特に望ましい。第3の水溶性高分子化合物の
例示は、上記第1の水溶性高分子化合物の例示から理解
されるであろう。
上記の如き凝固剤は、ビスコース中のセルローズに対し
例えば20〜300重量%程度の割合で用いられる。
中和剤として用いられる酸としては、例えば硫酸、塩酸
の如き無機強酸が好ましくは用いられる。
中和剤はアルカリ性高分子水溶液を中和するに十分な量
で用いられ、セルローズの微粒子を生成する。また、上
記のとおり第3工程の凝固および中和は同時に実施する
こともできる。凝固および中和に有効な剤は酸、好まし
くは無機強酸例えば塩酸又は硫酸である。ビスコースを
中和するに十分な量で用いられた酸は凝固および中和に
十分な量の酸となる。凝固および中和の同時実施は、例
えば0〜40℃の温度で有利に行なわれる。
該水溶性高分子化合物の除去は上記凝固、中和あるいは
凝固/中和の際にも行なわれるが、上記第3工程で生成
したセルローズを含有する微粒子を、さらに処理して該
微粒子から第1の水溶性高分子化合物を除去せしめるこ
ともできる。
該水溶性高分子化合物の除去は、例えば水又はメタノー
ルによる洗浄で実施される。より完全に除去するために
は、熱水洗洗浄とメタノール洗浄とを組合せて実施する
のが好ましい。
次いで第5工程において必要により脱硫、酸洗い、水洗
あるいは乾燥せしめられる。また場合によつて酸洗いの
後漂白してもよい。
脱硫は例えば苛性ソーダ、硫化ソーダの如きアルカリの
水溶液で行うことができる。必要により、残余のアルカ
リを除去するために次いで希塩酸等で酸洗いし、水洗し
そして乾燥する。
次に本発明の第2の製造方法について説明する。
本発明の第2の方法によれば、上記のとおり、第1の工
程によりセルローズザンテートとそれ以外の第1の水溶
性高分子化合物のアルカリ性の高分子水溶液を準備し、
第2の工程により該アルカリ性高分子水溶液の微粒子分
散液を生成し、第3の工程によりセルローズを含有する
微粒子を生成しそして第4の工程で微粒子から第1の水
溶性高分子化合物を除去する。かかる点において、上記
第1の製造方法と基本的に同じであることは上記したと
おりである。
セルローズザンテートとそれ以外の第1の水溶性高分子
化合物のアルカリ性高分子水溶液を調整する第1の工程
は、上記第1の製造方法の説明に記載した方法と同様に
して実施される。
例えば、使用するザンテートおよびそれ以外の第1の水
溶性高分子化合物は、上記第1の製造方法に記載したも
のと同じものが使用される。
アリカリ性高分子水溶液の微粒子分散液を生成する第2
の工程は、アリカリ性高分子水溶液と数平均分子量15
00以上の水溶性のポリエチレングリコール又はポリエ
チレングリコール誘導体とを混合することによつて実施
される。
使用する高分子量のポリエチレングリコール又はポリエ
チレングリコール誘導体は上記のとおり1,500以上
の数平均分子量を有しており、好ましいものは1,50
0〜400,000の数平均分子量を有している。
ポリエチレングリコール誘導体としては、例えばポリエ
チレングリコールの片末端の水酸基のみを炭素数1〜1
8のアルキル基、炭素数1〜18のアルキルで置換され
たフエニル基又は炭素数2〜18のアシル基で封鎖され
た水溶性化合物あるいはA−B−A′型のブロツク共重
合体(A,A′は同一もしくは異なり、ポリエチレンオ
キシドブロツクを表わし、Bはポリプロピレンオキシド
ブロツクを表わす)が好適に用いられる。より具体的
に、例えばポリエチレングリコールモノメチルエーテ
ル、ポリエチレングリコールモノラウリルエーテル、ポ
リエチレングリコールモノセチルエチル;ポリエチレン
グリコールモノメチルフエニルエーテル、ポリエチレン
グリコールモノノニルフエニルエーテル;ポリエチレン
グリコールモノアセテート、ポリエチレングリコールモ
ノラウレート;およびポリエチレンブロツク−ポリオキ
シプロピレンブロツク−ポリオキシエチレンブロツク等
をあげることができる。
ポリエチレングリコールおよびその誘導体のうち、ポリ
エチレングリコールがより好ましく、数平均分子量6,
000〜200,000のものがさらに好ましく、数平
均分子量8,000〜100,000のものが特に好ま
し区、数平均分子量10,000〜30,000のもの
が就中好ましい。ポリエチレングリコール誘導体は好ま
しくは1,500〜16,000の数平均分子量を有す
る。
本発明の上記第2の方法によれば、第2工程において、
アルカリ性の高分子水溶液と水溶性の高分子量のポリエ
チレングリコール又はその誘導体は先ず混合せしめられ
る。混合はアルカリ性の高分子水溶液の微粒子分散液を
生成することができる如何なる手段を用いることもでき
る。具体的手段は上記第1の製造方法の説明に記載した
とおりである。
水溶性の高分子量のポリエチレングリコール又はその誘
導体は、好ましくは水溶液として、より好ましくは該ポ
リエチレングリコール又はその誘導体の濃度が0.5〜
60重量%、特に好ましくは5〜55重量%、就中10
〜40重量%の水溶液として用いられる。
アルカリ性高分子水溶液とポリエチレングリコール又は
ポリエチレングリコール誘導体とは、セルローズ1重量
部当りポリエチレングリコール又はポリエチレングリコ
ール誘導体1〜30重量部、より好ましくは2〜28重
量部、特に好ましくは4〜24重量部、就中8〜16重
量部で用いられ、混合せしめられる。混合の際の温度に
特に制限はないが、混合はアルカリ性高分子水溶液の微
粒子分散液を生成せしめる温度よりも低い温度で実施す
るのが望ましい。アルカリ性高分子水溶液の微粒子分散
液は55℃以上の温度で生成せしめられる。55℃より
も低い温度では、望ましい微小セルローズ粒子を与える
ことのできる基礎となるアルカリ性高分子水溶液の微粒
子分散液を得ることができない。
上記第2の方法によれば、上記第2工程で生成したアル
カリ性の高分子水溶液の微粒子分散液は、次いで第3工
程によつて凝固および中和せしめられセルローズを含有
する微粒子を生成する。凝固および中和は同時に実施し
ても経時的に実施してもよい。
凝固と中和を経時的に実施する場合には、凝固は分散液
を加熱するかあるいは分散液と凝固剤を混合することに
よつて行うことができ、次いで中和は酸と接触せしめる
ことによつて行われる。
上記凝固の反応は、生成した分散液に混合操作を加えな
がら実施するのが望ましい。
また、上記凝固の反応は上記分散液生成の際の温度と同
等ないしそれ以上の温度で実施される。加熱による凝固
も凝固剤を使用する凝固も、好ましくは60℃〜90℃
の温度で実施される。
凝固剤およびその使用割合は、上記第1の製造法の説明
に記載したと同じである。
上記凝固剤として、ポリエチレングリコール又はその誘
導体との組合せを使用する場合には、凝固剤の添加によ
つて系中のポリエチレングリコール又はその誘導体の濃
度が低下するのを防止することができるため、分散液の
凝固を安定に実施しうる利点がある。
中和剤として用いられる酸としては、例えば硫酸、塩酸
の如き無機強酸が好ましく用いられる。
中和剤はアルカリ性高分子水溶液を中和するに十分な量
で用いられ、セルローズの微粒子を生成する。また、上
記のとおり第3工程の凝固および中和は同時に実施する
こともできる。凝固および中和に有効な剤は酸、好まし
くは無機強酸例えば塩酸又は硫酸である。アルカリ性高
分子水溶液を中和するに十分な量で用いられた酸は凝固
および中和に十分な量の酸となる。凝固および中和の同
時実施は、例えば60℃〜90℃の温度で有利に行なわ
れる。上記第3工程で生成したセルローズの微粒子は、
本発明の上記第2の方法によれば、次いで第4工程およ
び第5工程において、上記第1の方法の説明に記載した
と同じ条件下で、第1の水溶性高分子化合物の除去およ
び後処理に付される。
かくして本発明によれば、上記したとおり、 (a) II型セルローズから実質的に成り、 (b) X線回折法により求めた結晶化度が5〜35%の
範囲にあり、 (c) 平均粒径が300μm以下の球状ないし長球状の
粒子から実質的になり、そして (d) 水銀ポロシメーター法により測定した孔径と孔容
積の微分曲線において、孔径0.02〜0.8μmの区
間に孔容積の極大値を有し且つ同区間にある孔の全容積
が少くとも0.025ml/gである、 ことを特徴とする本発明の多孔性微小セルローズ粒子が
提供される。
本発明の多孔性微小セルローズ粒子は上記(a)〜(d)の要
件を有する点に特徴がある。これらの各要件について以
下説明する。
本発明の多孔性微小セルローズ粒子は第1にII型セルロ
ーズすなわち再生セルローズから実質的になる。それ
故、天然セルローズすなわちI型セルローズから成るセ
ルローズ微粒子は本発明の多孔性微粒子とは完全に相違
する。II型セルローズとI型セルローズとは周知のとお
りX−線回折により区別される。II型セルローズのX−
線回折図には、I型セルローズには明瞭に存在する回折
角(2θ)15゜の回折ピークが実質的に存在しない。
また、本発明の多孔性微小セルローズ粒子は、第2に、
X−線回折法により求めた結晶化度に特徴があり、5〜
35%の結晶化度を有している。本発明の微小セルロー
ズ粒子は、好ましくは7〜33%、より好ましくは10
〜30%の結晶化度を有している。本発明の多孔性微小
セルローズは、アモルフアスではなく、上記結晶化度で
特定される如く結晶性である。
本発明の多孔性微小セルローズ粒子は、第3に、平均粒
径が300μm以下の球状ないし長球状の粒子から実質
的になる。本発明の多孔性微小セルローズ粒子はこのよ
うに微小な粒子で構成されている。本発明の多孔性微小
セルローズ粒子は、さらに、平均粒径1〜200μm、
より好ましくは2〜150μmの球状ないし長球状の粒
子から実質的に構成されている。本明細書においていう
“長球状”とは、粒子の投影図あるいは平面図が例えば
楕円形、長く延びた円形、ピーナツツ形あるいは卵形の
如き形状にあるものを包含する概念である。本発明の多
孔性微小セルローズ粒子は上記の如く球状ないし長球状
であり、従つて角ばつていたりあるいは不定形である粒
子とは相違する。本発明の長球状の多孔性微小セルロー
ズ粒子は上記した本発明方法に従つて製造する際に、第
1工程の分散から第2工程の凝固に移動する際に、ビス
コースと水溶性のアニオン性高分子化合物をあまりにも
激しく混合しつつ凝固させると生成し易くなる。
本発明の多孔性微小セルローズ粒子は、第4に、水銀ポ
ロシメーター法により測定した孔径と孔容積の微分曲線
において、孔径0.02〜0.8μmの区間に孔容積の
極大値を有し且つ同区間にある孔の全孔容積が少くとも
0.025ml/gであるものである。全孔容積は孔径と
孔容積の微分曲線から常法に従つて求めることができま
た積分曲線から容易に求めることができる。
本発明の多孔性微小セルローズ粒子は、孔径0.02〜
0.8μmの区間にある孔の全孔容積が、好ましくは少
くとも0.04ml/g、より好ましくは少くとも0.0
65ml/g、特に好ましくは少くとも0.15ml/gであ
るものである。また、本発明の多孔性微小セルローズ粒
子は、例えば同区域の全孔容積が高々1ml/gであるも
のが有利に使用できる。
本発明の多孔性微小セルローズ粒子を特徴づける物性値
としては、二次的にさらに次のものを挙げることができ
る。
本発明の多孔性微小セルローズ粒子を構成するセルロー
ズは、通常100〜700の範囲の重合度を示すものが
多くまた後述する方法で測定され且つ定義される銅価が
3以下のものが多い。
以上のとおり、本発明の多孔性微小セルローズ粒子は微
細であり且つ多孔性であり、しかもセルローズであるた
め化学薬品に対し比較的安定であり、毒性もないから、
例えば種々の医薬品の希釈剤、化粧品の増量剤あるいは
食品添加物等として使用しうることはもちろん、特にそ
の多孔性であり且つ化学薬品に対する安定性を生かして
例えば液体クロマトグラフイー用の充填剤として好適に
使用しうる。本発明の多孔性微小セルローズ粒子は広範
囲の産業分野に使用することができる。
以下実施例により本発明を詳述する。
なお、その前に本明細書における種々の特性値の測定法
を先ず記述する。
<結晶化度の測定法> 繊維学会誌第19巻、No.2(1963)第113頁〜第
119頁に記載のX線回折法によるセルローズの結晶化
度の測定法により求める。すなわち、2θが5゜から4
5゜までのX線回折カーブをとり次式により計算する。
ここで、T′={(a+C)−b}×K K=0.896(セルローズの非干渉性散乱補正係数) C=c−a a:非晶性デンプンの回折カーブ(2θ=5〜45゜)の
面積、 b:空気散乱のカーブ(2θ=5〜45゜)の面積、 c:サンプルの回折カーブ(2θ=5〜45゜)の面積、 <多孔性微小セルローズ粒子の気孔容積の測定法> アメリカンインスツルーメントカンパニー製5−712
1型水銀ポロシメーター「DIGITAL READO
UT POROSIMETER」にて測定した。気孔径
は次式を用い計算をした。
ここでD:気孔径(μm)、 P:圧力(Psia)、 この気孔径における気孔容積は水銀の密度13.558
5g/cm3(15℃)を用い計算した。
ここでV:気孔容積(c.c./g)、 Q:水銀侵入量(c.c.)、 S:サンプル量(g)、 <平均重合度> JIS L−1015記載の方法に従つて求めた。
<銅価> JIS−P−1801−1961記載の方法に従って求
めた。
<平均粒径測定法> 試料を約0.1g採取し、純水25ml中に投入して撹拌
分散せしめ、光透過式粒度分布測定器にて測定する。
実施例1、比較例1 針葉樹からなるパイプ500gを20℃、18重量%の
苛性ソーダ溶液20に1時間浸漬し、2.8倍に圧搾
した。25℃から50℃まで昇温しながら1時間粉砕
し、老成し、次いでセルローズに対して35重量%の二
硫化炭素(175g)を添加して、25℃で1時間硫化し
セルローズザンテートとした。該ザンテートを苛性ソー
ダ水溶液で溶解した後、ポリエチレングリコール(分子
量2万)のフレーク500gを添加、溶解して、セルロー
ズザンテートとポリエチレングリコールのアルカリ性高
分子水溶液を準備した。該アルカリ性高分子水溶液はセ
ルローズ濃度9.2%、苛性ソーダ濃度5.9重量%、
ポリエチレングリコール9.2重量%、粘度8300セ
ンチポイズであつた。
上記調整したアルカリ性高分子水溶液60gと、アニオ
ン性の第2の高分子化合物としてポリアクリル酸ソーダ
の水溶液(高分子濃度12重量%、分子量5万:日本純薬
社製:商品名ジユリマーAC−10N)240g、分散剤
として炭酸カルシウム2gを500mlフラスコに入れ、
総量を300gとした。
液温30℃のもとで、ラボスターラー(ヤマト科学社製:
MODEL LR−51B、回転羽根7cm)600rpmの
撹拌を10分間行ない、アルカリ性高分子水溶液の微粒
子を生成せしめた後、引きつづき撹拌しながら、液温を
30℃から70℃まで15分間で昇温し、70℃、30
分間維持してポリエチレングリコールを含有する微粒子
を凝固せしめた。引きつづき撹拌しながら100g/
の硫酸で中和、再生して、セルローズの微粒子分子液を
得た。上記分散液を1G4型ガラスフイルターを通し
て、母液からポリエチレングリコールを含有するセルロ
ーズ微粒子を分離した後、50℃、2g/苛性ソーダ
水溶液約2で脱硫し、2g/の硫酸水溶液で中和し
た後、大過剰の水で洗浄し、該微粒子からポリエチレン
グリコールを除去して、多孔性のセルローズ微粒子を得
た。多孔性のセルローズ微粒子の特性を前記方法にて測
定した結果を第1表に示した。
次いでポリエチレングリコール(分子量2万)の添加量を
250g、750g及び無添加(比較例1)に変えて得られ
た多孔性のセルローズ微粒子についての結果も併せて第
1表に示した。
実施例2 実施例1で使用するポリエチレングリコールの分子量を
2000、4000、6000と変えた以外は実施例1
と同様にして多孔性微小セルローズ粒子を得た。多孔性
のセルローズ微粒子の特性を第2表に示した。実施例1
のRun No.1も併せて示した。
実施例3 実施例1と同様にして得られたセルローズザンテートを
苛性ソーダ水溶液で溶解した後、ポリスチレンスルホン
酸ソーダの水溶液(分子量1万、高分子濃度20重量%)
250gを添加、溶解して、セルローズザンテートとポ
リスチレンスルホン酸ソーダのアルカリ性高分子水溶液
を準備した。該アルカリ性高分子水溶液は、セルローズ
濃度9.0重量%、苛性ソーダ濃度5.5重量%、ポリ
スチレンスルホン酸ソーダ0.9重量%、粘度7800
センチポイズであつた。
上記調整したアルカリ性高分子水溶液60gとアニオン
性の第2の高分子化合物としてポリアクリル酸ソーダの
水溶液(分子量5万、高分子濃度12重量%)240g、
分散剤として炭酸カルシウム2gを500mlフラスコに
入れ総量を300gとした。
以下実施例1と同様な方法で多孔性微小セルローズ粒子
を得た。得られた多孔性微小セルローズ粒子の特性を第
3表に示した。
実施例4 第2の水溶性のアニオン性高分子化合物を第4表の如く
変えた以外は実施例1と同様な方法で多孔性微小セルロ
ーズ粒子を得た。得られた多孔性微小セルローズ粒子の
特性を第4表に示した。
実施例5 実施例1で調整したアルカリ性高分子溶液60gとアニ
オン性の第2の高分子水溶液としてポリアクリル酸ソー
ダの水溶液(分子量5万、高分子濃度12重量%)240
g、分散剤として炭酸カルシウム2gを500mlフラスコ
に入れ総量を300gとした。
液温30℃のもとで、ラボスターラー600rpmの撹拌
を10分間行ない、アルカリ性の高分子水溶液の微粒子
を生成せしめた後、上記微粒子の分散液に硫酸濃度5g
/を含有したポリアクリル酸水溶液(分子量5万、高
分子濃度12重量%)240gを徐々に添加し、アルカリ
性高分子水溶液の微粒子を凝固した。引きつづき撹拌し
ながら100g/の硫酸で中和、再生して、セルロー
ズを含有する微粒子分散液を得た。上記分散液を1G4
型ガラスフイルターを通して、母液からセルローズを含
有する微粒子を分離した後、50℃、2g/苛性ソー
ダ水溶液約2で脱硫し、2g/の硫酸水溶液で中和
した後、大過剰の水で水洗し、該微粒子からポリアクリ
ル酸ソーダを除去し、多孔性の微小セルローズ粒子を得
た。
得られた多孔性微小セルローズ粒子の特性を第5表に示
した。
実施例6 実施例1と同様にして得られたセルローズザンテート
を、分子量6000のポリエチレングリコール10重量
%水溶液4.5kgで溶解して、セルローズザンテートと
ポリエチレングリコールのアルカリ性高分子水溶液を準
備した。該アルカリ性高分子水溶液はセルローズ濃度
8.9重量%、苛性ソーダ濃度5.4重量%、ポリエチ
レングリコール9.0重量%、粘度7400センチポイ
ズであつた。
上記調整したアルカリ性高分子水溶液60gとアニオン
性の第2の高分子化合物としてポリアクリル酸ソーダの
水溶液(高分子濃度12重量%、分子量5万)240g、
分散剤として炭酸カルシウム2gを500mlフラスコに
入れ、総量を300gとした。以下実施例1と同様な方
法で、多孔性の微小セルローズ粒子を得た。得られた多
孔性微小セルローズ粒子の特性を第6表に示した。
実施例7 実施例1と同様にして得られたセルローズザンテートを
苛性ソーダ水溶液で溶解した後、ポリエチレングリコー
ル(分子量6000)500gを添加、溶解して、セルロ
ーズザンテートとポリエチレングリコールのアルカリ性
高分子水溶液を準備した。該アルカリ性高分子水溶液
は、セルローズ濃度8.8重量%、苛性ソーダ濃度5.
5重量%、ポリエチレグリコール4.5重量%、粘度6
800センチポイズであつた。
上記調整したアルカリ性高分子水溶液60gと第2の高
分子化合物としてポリエチレングリコールの水溶液(分
子量2万、高分子濃度30重量%)240g、分散剤とし
て炭酸カルシウム2gを500mlフラスコに入れ総量を
300gとした。液温40℃のもとで、ラボスターラー
1000rpmの撹拌を10分間行ない、引きつづき撹拌
しながら、液温を40℃から70℃まで15分間で昇温
して、アルカリ性高分子水溶液の微粒子を生成せしめた
後、70℃、30分間維持してポリエチレングリコール
(分子量6000)を含有する微粒子を凝固せしめた。以
下実施例1と同様な方法で多孔性の微小セルローズ粒子
を得た。
得られた多孔性微小セルローズ粒子の特性を第7表に示
した。
実施例8 実施例1のNo.1,2の多孔性微小セルローズ粒子をそ
れぞれ8mmφ×25cmのステンレスカラムに水を充填液
として流速2.0ml/minで、30分間かけて充填し
た。次いで各々の充填カラムを分離用カラムとして、下
記分析条件により分子量既知の標準ポリエチレングリコ
ールを用い溶出時間と分子量との関係を調べた。
分析条件1.ポンプ 東洋曹達工業株式会社製HLC−
803D 2.溶離液 純水 3.流量 1.0ml/分 4.温度 室温 5.検出器の種類 RI検出器 第1図にポリエチレングリコールの分子量と溶出時間と
の関係を示す。第1図より本発明の多孔性微小セルロー
ズ粒子が液体クロマトグラフイー充填剤として良好な分
離性能を有することが分る。尚、第1図には前記比較例
1の微小セルローズ粒子を比較例として示した。
【図面の簡単な説明】
第1図は、本発明の多孔性微小セルローズ粒子(実施例
1のRun No.1およびNo.2で得られたもの)の液体
クロマトグラフイー用充填剤としての分離性能を示す、
分子量と溶出時間との関係を示す図である。 第2図は、本発明の多孔性微小セルローズ粒子(実施例
1のRun No.2で得られたもの)の走査型電子顕微鏡
写真(×1000)である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.5 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 C08L 1:00

Claims (63)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】(a) II型セルローズから実質的に成り、 (b) X線回折法により求めた結晶化度が5〜35%の
    範囲にあり、 (c) 平均粒径が300μm以下の球状ないし長球状の
    粒子から実質的になり、そして (d)水銀ポロシメーター法により測定した孔径と孔容積
    の微分曲線において、孔径0.02〜0.8μmの区間
    に孔容積の極大値を有し且つ同区間にある孔の全孔容積
    が少くとも0.025ml/gである、 ことを特徴とする多孔性微小セルローズ粒子。
  2. 【請求項2】結晶化度が7〜33%の範囲にある特許請
    求の範囲第1項に記載の多孔性微小セルローズ粒子。
  3. 【請求項3】結晶化度が10〜30%の範囲にある特許
    請求の範囲第1項に記載の多孔性微小セルローズ粒子。
  4. 【請求項4】平均粒径が1〜200μmの球状ないし長
    球状の粒子から実質的になる特許請求の範囲第1項に記
    載の多孔性微小セルローズ粒子。
  5. 【請求項5】平均粒径が2〜150μmの球状ないし長
    球状の粒子から実質的になる特許請求の範囲第1項に記
    載の多孔性微小セルローズ粒子。
  6. 【請求項6】長球状の粒子の投影図が楕円形、長く伸び
    た円形、ピーナツツ形、卵形である特許請求の範囲第1
    項に記載の多孔性微小セルローズ粒子。
  7. 【請求項7】孔径0.02〜0.8μmの区間にある孔
    の全孔容積が少くとも0.04ml/gである特許請求
    の範囲第1項に記載の多孔性微小セルローズ粒子。
  8. 【請求項8】孔径0.02〜0.8μmの区間にある孔
    の全孔容積が少くとも0.065ml/gである特許請
    求の範囲第1項に記載の多孔性微小セルローズ粒子。
  9. 【請求項9】孔径0.02〜0.8μmの区間にある孔
    の全孔容積が少くとも0.15ml/gである特許請求
    の範囲第1項に記載の多孔性微小セルローズ粒子。
  10. 【請求項10】孔径0.02〜0.8μmの区間にある
    孔の全孔容積が高々1ml/gである特許請求の範囲第
    1項に記載の多孔性微小セルローズ粒子。
  11. 【請求項11】セルローズの重合度が100〜700の
    範囲にある特許請求の範囲第1項に記載の多孔性の微小
    セルローズ粒子。
  12. 【請求項12】セルローズの銅価が3以下である特許請
    求の範囲第1項に記載の多孔性微小セルローズ粒子。
  13. 【請求項13】(1) セルローズザンテートとそれ以外
    の第1の水溶性高分子化合物のアルカリ性高分子水溶液
    を準備し、 (2) 上記アルカリ性高分子水溶液と第2の水溶性のア
    ニオン性高分子化合物とを混合して該アルカリ性高分子
    水溶液の微粒子分散液を生成せしめ、 (3)(i) 上記分散液を加熱するかあるいは上記分散液を
    セルローズザンテートの凝固剤と混合することによつて
    該分散液中のセルローズザンテートを上記第1の水溶性
    高分子化合物を含有する形態の微粒子として凝固させ次
    いで酸で中和してセルローズを再生させてセルローズを
    含有する微粒子を生成せしめ、あるいは (ii) 上記分散液を酸で凝固および中和してセルローズ
    を再生させてセルローズを含有する微粒子を生成せし
    め、 (4) 上記工程(3)(i)の凝固及び/又は中和の際、上記
    工程(3)(ii)の凝固および中和の際、あるいはその後に
    おいて、各工程において生成した微粒子から、上記第1
    の水溶性高分子化合物を除去し、そして必要により (5) 脱硫、酸洗い、水洗、あるいは乾燥する、 ことを特徴とする、 (a) II型セルローズから実質的に成り、 (b) X線回折法により求めた結晶化度が5〜35%の
    範囲にあり、 (c) 平均粒径が300μm以下の球状ないし長球状の
    粒子から実質的になり、そして (d) 水銀ポロシメーター法により測定した孔径と孔容
    積の微分曲線において、孔径0.02〜0.8μmの区
    間に孔容積の極大値を有し且つ同区間にある孔の全孔容
    積が少くとも0.025ml/gである、 多孔性微小セルローズ粒子の製造法。
  14. 【請求項14】上記工程(1)のアルカリ性高分子水溶液
    が、セルローズザンテートのセルローズ換算1重量部当
    り0.03〜5重量部の第1の水溶性高分子化合物を含
    有する特許請求の範囲第13項に記載の方法。
  15. 【請求項15】第1の水溶性高分子化合物が非イオン性
    又はアニオン性である特許請求の範囲第13項又は第1
    4項に記載の方法。
  16. 【請求項16】非イオン性の第1の水溶性高分子化合物
    が数平均分子量400以上のポリエチレングリコール、
    ポリエチレングリコール誘導体又はポリビニルピロリド
    ンである特許請求の範囲第15項に記載の方法。
  17. 【請求項17】ポリエチレングリコール又はポリエチレ
    ングリコール誘導体の数平均分子量が600〜400,
    000である特許請求の範囲第16項に記載の方法。
  18. 【請求項18】アニオン性の第1の水溶性高分子化合物
    がアニオン性基として、遊離酸又は塩の形態にあるスル
    ホン酸基、ホスホン酸基又はカルボン酸基を有するもの
    である特許請求の範囲第15項に記載の方法。
  19. 【請求項19】アニオン性の第1の水溶性高分子化合物
    がビニルスルホン酸、スチレンスルホン酸、メチルスチ
    レンスルホン酸、アリルスルホン酸、メタリルスルホン
    酸、アクリルアミドメチルプロパンスルホン酸およびそ
    れらの塩より成る群から選ばれる少くとも1種の単量体
    の重合単位を含有する特許請求の範囲第15項に記載の
    方法。
  20. 【請求項20】アニオン性の第1の水溶性高分子化合物
    がアクリル酸、メタクリル酸、スチレンカルボン酸、マ
    レイン酸、イタコン酸およびそれらの塩より成る群から
    選ばれる少くとも1種の単量体の重合単位を含有する特
    許請求の範囲第15項に記載の方法。
  21. 【請求項21】アニオン性の第1の水溶性高分子化合物
    がスチレンホスホン酸、ビニルホスホン酸およびそれら
    の塩より成る群から選ばれる少くとも1種の単量体の重
    合単位を含有する特許請求の範囲第15項に記載の方
    法。
  22. 【請求項22】アニオン性の第1の水溶性高分子化合物
    が数平均分子量が少くとも5,000である特許請求の
    範囲第15項に記載の方法。
  23. 【請求項23】アニオン性の第1の水溶性高分子化合物
    が数平均分子量が1万〜300万である特許請求の範囲
    第15項に記載の方法。
  24. 【請求項24】上記工程(1)のアルカリ性高分子水溶液
    が、セルローズザンテート由来のセルローズ濃度で3〜
    15重量%含有する特許請求の範囲第13項に記載の方
    法。
  25. 【請求項25】上記工程(1)のアルカリ性高分子水溶液
    のアルカリ濃度が苛性ソーダとして2〜15重量%であ
    る特許請求の範囲第13項に記載の方法。
  26. 【請求項26】上記工程(2)のアニオン性の第2の水溶
    性高分子化合物がアニオン性基として、遊離酸又は塩の
    形態にあるスルホン酸基、ホスホン酸基又はカルボン酸
    基を有するものである特許請求の範囲第13項に記載の
    方法。
  27. 【請求項27】アニオン性の第2の水溶性高分子化合物
    がビニルスルホン酸、スチレンスルホン酸、メチルスチ
    レンスルホン酸、アリルスルホン酸、メタリルスルホン
    酸、アクリルアミドメチルプロパンスルホン酸およびそ
    れらの塩より成る群から選ばれる少くとも1種の単量体
    の重合単位を含有する特許請求の範囲第13項に記載の
    方法。
  28. 【請求項28】アニオン性の第2の水溶性高分子化合物
    がアクリル酸、メタクリル酸、スチレンカルボン酸、マ
    レイン酸、イタコン酸およびそれらの塩より成る群から
    選ばれる少くとも1種の単量体の重合単位を含有する特
    許請求の範囲第13項に記載の方法。
  29. 【請求項29】アニオン性の第2の水溶性高分子化合物
    がスチレンホスホン酸、ビニルホスホン酸およびそれら
    の塩より成る群から選ばれる少くとも1種の単量体の重
    合単位を含有する特許請求の範囲第13項に記載の方
    法。
  30. 【請求項30】アニオン性の第2の水溶性高分子化合物
    が数平均分子量が少くとも5,000である特許請求の
    範囲第13項に記載の方法。
  31. 【請求項31】アニオン性の第2の水溶性高分子化合物
    が数平均分子量が1万〜300万である特許請求の範囲
    第13項に記載の方法。
  32. 【請求項32】アニオン性の第2の水溶性高分子化合物
    が水溶液として用いられる特許請求の範囲第13項に記
    載の方法。
  33. 【請求項33】アニオン性の第2の水溶性高分子化合物
    が0.5〜25重量%の水溶液として用いられる特許請
    求の範囲第13項に記載の方法。
  34. 【請求項34】アニオン性の第2の水溶性高分子化合物
    が2〜22重量%の水溶液として用いられる特許請求の
    範囲第13項に記載の方法。
  35. 【請求項35】アルカリ性高分子水溶液とアニオン性の
    第2の水溶性高分子化合物とを二硫化炭素の沸点より低
    い温度で混合して該アルカリ性高分子水溶液の微粒子分
    散液を生成せしめる特許請求の範囲第13項に記載の方
    法。
  36. 【請求項36】アルカリ性高分子水溶液とアニオン性の
    第2の水溶性高分子化合物とを0〜40℃の温度で混合
    する特許請求の範囲第13項に記載の方法。
  37. 【請求項37】アルカリ性高分子水溶液とアニオン性の
    第2の水溶性高分子化合物との混合を機械的攪拌により
    実施する特許請求の範囲第13項に記載の方法。
  38. 【請求項38】アルカリ性高分子水溶液とアニオン性の
    第2の水溶性高分子化合物を、セルローズ1重量部当り
    該第2の水溶性高分子化合物0.3〜100重量部とな
    る割合で混合する特許請求の範囲第13項に記載の方
    法。
  39. 【請求項39】アルカリ性高分子水溶液とアニオン性の
    第2の水溶性高分子化合物を、セルローズ1重量部当り
    該第2の水溶性高分子化合物1〜45重量部となる割合
    で混合する特許請求の範囲第13項に記載の方法。
  40. 【請求項40】アルカリ性高分子水溶液とアニオン性の
    第2の水溶性高分子化合物を、セルローズ1重量部当り
    該第2の水溶性高分子化合物4〜20重量部となる割合
    で混合する特許請求の範囲第13項に記載の方法。
  41. 【請求項41】上記工程(3)の凝固の反応を、生成した
    分散液に混合操作を加えながら実施する特許請求の範囲
    第13項に記載の方法。
  42. 【請求項42】上記工程(3)(i)の加熱による凝固を二硫
    化炭素の沸点以上の温度で実施する特許請求の範囲第1
    3項に記載の方法。
  43. 【請求項43】上記工程(3)(i)の加熱による凝固を50
    ゜〜90℃の温度で実施する特許請求の範囲第13項に
    記載の方法。
  44. 【請求項44】上記工程(3)(i)の凝固剤による凝固を0
    〜40℃の温度で実施する特許請求の範囲第13項に記
    載の方法。
  45. 【請求項45】上記工程(3)(i)で用いる凝固剤が低級脂
    肪族アルコール、無機酸のアルカリ金属塩又はアルカリ
    土類金属塩、無機酸、有機酸又はそれらの組合せ、又は
    それらと第3の水溶性のアニオン性高分子化合物との組
    合せである特許請求の範囲第13項に記載の方法。
  46. 【請求項46】上記工程(3)(i)で中和のために用いる酸
    が無機強酸である特許請求の範囲第13項に記載の方
    法。
  47. 【請求項47】上記工程(3)(ii)の凝固および中和を0
    〜40℃の温度で実施する特許請求の範囲第13項に記
    載の方法。
  48. 【請求項48】上記工程(3)(ii)で凝固および中和のた
    めに用いる酸が無機強酸である特許請求の範囲第13項
    に記載の方法。
  49. 【請求項49】上記無機強酸が塩酸又は硫酸である特許
    請求の範囲第48項に記載の方法。
  50. 【請求項50】(1) セルローズザンテートとそれ以外
    の第1の水溶性高分子化合物のアルカリ性高分子水溶液
    を準備し、 (2) 上記アルカリ性高分子水溶液と数平均分子量1,
    500以上の水溶性のポリエチレングリコール又はポリ
    エチレングリコール誘導体を混合して、55℃以上の温
    度で該アルカリ性高分子水溶液の微粒子分散液を生成せ
    しめ、 (3)(i) 上記分散液を上記分散液生成の際の温度と同等
    乃至それ以上の温度でさらに加熱するかあるいは上記分
    散液をセルローズザンテートの凝固剤と混合することに
    よつて該分散液中のセルローズザンテートを上記第1の
    水溶性高分子化合物を含有する形態の微粒子として凝固
    させ次いで酸で中和してセルローズを再生させてセルロ
    ーズを含有する微粒子を生成せしめ、あるいは (ii) 上記分散液を酸で凝固および中和してセルローズ
    を再生させてセルローズを含有する微粒子を生成せし
    め、 (4) 上記工程(3)(i)の凝固及び/又は中和の際、上記
    工程(3)(ii)の凝固および中和の際、あるいはその後に
    おいて、各工程において生成した微粒子から、上記第1
    の水溶性高分子化合物を除去し、そして必要により (5) 脱硫、酸洗い、水洗、あるいは乾燥する、 ことを特徴とする、 (a) II型セルローズから実質的に成り、 (b) X線回折法により求めた結晶化度が5〜35%の
    範囲にあり、 (c) 平均粒径が300μm以下の球状ないし長球状の
    粒子から実質的になり、そして (d) 水銀ポロシメーター法により測定した孔径と孔容
    積の微分曲線において、孔径0.02〜0.8μmの区
    間に孔容積の極大値を有し且つ同区間にある孔の全孔容
    積が少くとも0.025ml/gである、 多孔性微小セルローズ粒子の製造法。
  51. 【請求項51】上記工程(2)のポリエチレングリコール
    又はポリエチレングリコール誘導体の数平均分子量が
    1,500〜400,000である特許請求の範囲第5
    0項記載の方法。
  52. 【請求項52】上記工程(2)のポリエチレングリコール
    の数平均分子量が6,000〜200,000である特
    許請求の範囲第50項に記載の方法。
  53. 【請求項53】上記工程(2)のポリエチレングリコール
    誘導体の数平均分子量が1,500〜16,000であ
    る特許請求の範囲第50項に記載の方法。
  54. 【請求項54】上記工程(2)のポリエチレングリコール
    誘導体が、ポリエチレングリコールの片末端の水酸基の
    みを炭素数1〜18のアルキル基、炭素数1〜18のア
    ルキルで置換されたフエニル基又は炭素数2〜18のア
    シル基で封鎖された水溶性化合物であるか、あるいはA
    −B−A′型のブロツク共重合体(A,A′は同一もし
    くは異なりポリエチレンオキシドブロツクを表わし、B
    はポリプロピレンオキシドブロツクを表わす)である特
    許請求の範囲第50項に記載の方法。
  55. 【請求項55】上記工程(5)の水溶性のポリエチレング
    リコール又はポリエチレングリコール誘導体が水溶液と
    して用いられる特許請求の範囲第50項に記載の方法。
  56. 【請求項56】上記工程(2)の水溶性のポリエチレング
    リコール又はポリエチレングリコール誘導体が0.5〜
    60重量%の水溶液として用いられる特許請求の範囲第
    50項に記載の方法。
  57. 【請求項57】上記工程(2)の水溶性のポリエチレング
    リコール又はポリエチレングリコール誘導体が5〜55
    重量%の水溶液として用いられる特許請求の範囲第50
    項に記載の方法。
  58. 【請求項58】アルカリ性高分子水溶液と水溶性のポリ
    エチレングリコール又はポリエチレングリコール誘導体
    を、セルローズ1重量部当り、ポリエチレングリコール
    又はポリエチレングリコール誘導体1〜30重量部とな
    る割合で混合する特許請求の範囲第50項に記載の方
    法。
  59. 【請求項59】上記工程(3)の凝固の反応を、生成した
    分散液に混合操作を加えながら実施する特許請求の範囲
    第50項に記載の方法。
  60. 【請求項60】上記工程(3)(i)の加熱による凝固を60
    ℃〜90℃の温度で実施する特許請求の範囲第50項に
    記載の方法。
  61. 【請求項61】上記工程(3)(i)の凝固剤による凝固を6
    0℃〜90℃の温度で実施する特許請求の範囲第50項
    に記載の方法。
  62. 【請求項62】上記工程(3)(i)で用いる凝固剤が無機酸
    のアルカリ金属塩又はアルカリ土類金属塩、無機酸、有
    機酸又はそれらの組合せ、又はそれらと水溶性のポリエ
    チレングリコールもしくはポリエチレングリコール誘導
    体との組合せである特許請求の範囲第50項に記載の方
    法。
  63. 【請求項63】(a) II型セルローズから実質的に成
    り、 (b) X線回折法により求めた結晶化度が5〜35%の
    範囲にあり、 (c) 平均粒径が300μm以下の球状ないし長球状の
    粒子から実質的になり、そして (d)水銀ポロシメーター法により測定した孔径と孔容積
    の微分曲線において、孔径0.02〜0.8μmの区間
    に孔容積の極大値を有し且つ同区間にある孔の全孔容積
    が少くとも0.025ml/gである、 多孔性微小セルローズ粒子から成ることを特徴とする液
    体クロマトグラフイー用充填剤。
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