JPH06157363A - フェニルブテンの製造方法 - Google Patents
フェニルブテンの製造方法Info
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- JPH06157363A JPH06157363A JP4332276A JP33227692A JPH06157363A JP H06157363 A JPH06157363 A JP H06157363A JP 4332276 A JP4332276 A JP 4332276A JP 33227692 A JP33227692 A JP 33227692A JP H06157363 A JPH06157363 A JP H06157363A
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- butadiene
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- Y02—TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
- Y02P—CLIMATE CHANGE MITIGATION TECHNOLOGIES IN THE PRODUCTION OR PROCESSING OF GOODS
- Y02P20/00—Technologies relating to chemical industry
- Y02P20/50—Improvements relating to the production of bulk chemicals
- Y02P20/52—Improvements relating to the production of bulk chemicals using catalysts, e.g. selective catalysts
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- Organic Low-Molecular-Weight Compounds And Preparation Thereof (AREA)
- Low-Molecular Organic Synthesis Reactions Using Catalysts (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【目的】 高収率でかつ長期に亘って安定してフェニル
ブテンを製造する方法を提供する。 【構成】 高シリカモルデナイトを触媒として使用し、
水および/またはアルコールの存在下にベンゼンおよび
1,3-ブタジエンを反応させてフェニルブテンを製造する
方法。 【効果】 フェニルブテンを高収率で得ることができ
る。また、触媒の活性が長時間安定であり、しかも触媒
の分離回収が容易で、再利用が可能である。
ブテンを製造する方法を提供する。 【構成】 高シリカモルデナイトを触媒として使用し、
水および/またはアルコールの存在下にベンゼンおよび
1,3-ブタジエンを反応させてフェニルブテンを製造する
方法。 【効果】 フェニルブテンを高収率で得ることができ
る。また、触媒の活性が長時間安定であり、しかも触媒
の分離回収が容易で、再利用が可能である。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、フェニルブテンの製造
方法に関し、さらに詳しくは、ベンゼンおよび1,3-ブタ
ジエンを触媒の存在下に反応させるフェニルブテンの製
造方法に関する。
方法に関し、さらに詳しくは、ベンゼンおよび1,3-ブタ
ジエンを触媒の存在下に反応させるフェニルブテンの製
造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】フェニルブテン、特に1-フェニル-2- ブ
テンは、感圧複写紙用溶剤、熱媒体油、電気絶縁油等に
好適なジアリールブタンの原料として、また各種有機化
学品の中間体として有用である。
テンは、感圧複写紙用溶剤、熱媒体油、電気絶縁油等に
好適なジアリールブタンの原料として、また各種有機化
学品の中間体として有用である。
【0003】このようなフェニルブテンは従来、鉱酸
(リン酸、硫酸等)、アルキルスルホン酸、三フッ化ホ
ウ素等の触媒の存在下に、ベンゼンおよび1,3-ブタジエ
ンを反応させることにより製造されてきた。しかし、こ
れらの触媒を用いた方法は、収率が低い、使用する
触媒の量が多い、触媒の回収、再利用が困難である、
工程が複雑である等の問題を有していた。
(リン酸、硫酸等)、アルキルスルホン酸、三フッ化ホ
ウ素等の触媒の存在下に、ベンゼンおよび1,3-ブタジエ
ンを反応させることにより製造されてきた。しかし、こ
れらの触媒を用いた方法は、収率が低い、使用する
触媒の量が多い、触媒の回収、再利用が困難である、
工程が複雑である等の問題を有していた。
【0004】これらの欠点を改善する方法として、酸性
陽イオン交換樹脂のような固体触媒を使用することによ
り、収率を向上させ、かつ触媒の分離回収を容易にした
方法(特開平4-91044 号公報)等が開発されてきた。し
かしながら、酸性陽イオン交換樹脂を使用する方法で
は、陽イオン交換樹脂の機械的強度、耐熱性が不十分で
あるため、長時間安定した活性を維持しにくいという問
題がある。
陽イオン交換樹脂のような固体触媒を使用することによ
り、収率を向上させ、かつ触媒の分離回収を容易にした
方法(特開平4-91044 号公報)等が開発されてきた。し
かしながら、酸性陽イオン交換樹脂を使用する方法で
は、陽イオン交換樹脂の機械的強度、耐熱性が不十分で
あるため、長時間安定した活性を維持しにくいという問
題がある。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】そこで本発明は、ベン
ゼンおよび1,3-ブタジエンの反応において、高収率でか
つ長時間安定してフェニルブテンを製造し得る方法を提
供することを目的とする。
ゼンおよび1,3-ブタジエンの反応において、高収率でか
つ長時間安定してフェニルブテンを製造し得る方法を提
供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、フェニル
ブテンを効率よく製造できる方法を開発すべく研究した
結果、水および/またはアルコールの存在下に高シリカ
モルデナイトを触媒として使用すると、目的とするフェ
ニルブテンを高収率でかつ長時間安定して製造できるこ
とを見出し、本発明に到達した。
ブテンを効率よく製造できる方法を開発すべく研究した
結果、水および/またはアルコールの存在下に高シリカ
モルデナイトを触媒として使用すると、目的とするフェ
ニルブテンを高収率でかつ長時間安定して製造できるこ
とを見出し、本発明に到達した。
【0007】すなわち本発明は、ベンゼンおよび1,3-ブ
タジエンを触媒の存在下に反応させてフェニルブテンを
製造する方法において、該触媒として高シリカモルデナ
イトを使用し、かつ反応系に水および/またはアルコー
ルを存在させることを特徴とする方法にある。
タジエンを触媒の存在下に反応させてフェニルブテンを
製造する方法において、該触媒として高シリカモルデナ
イトを使用し、かつ反応系に水および/またはアルコー
ルを存在させることを特徴とする方法にある。
【0008】本発明において、高シリカモルデナイトと
は、シリカ/アルミナのモル比が10を超える、好まし
くは20以上のプロトン型モルデナイトのことをいう。
このような高シリカモルデナイトは、市販のモルデナイ
トを酸処理して調製することができる。例えばシリカ/
アルミナのモル比が100〜200程度である高シリカ
モルデナイトは次のようにして調製できる:まず、市販
のNa型モルデナイト(例えば東ソー株式会社よりTSZ-
600 ( シリカ/アルミナのモル比10) として入手可
能)を2規定塩酸にて80℃で1.5時間イオン交換す
る。これを洗浄(水洗)した後、10〜20%スチーム
下にて、600〜700℃で3時間スチーム処理し、次
いで6〜12規定塩酸にて約90℃で5〜20時間処理
してアルミニウムを抽出する。さらに洗浄(水洗)・乾
燥後、10%スチーム下にて700℃で3時間スチーム
処理する。
は、シリカ/アルミナのモル比が10を超える、好まし
くは20以上のプロトン型モルデナイトのことをいう。
このような高シリカモルデナイトは、市販のモルデナイ
トを酸処理して調製することができる。例えばシリカ/
アルミナのモル比が100〜200程度である高シリカ
モルデナイトは次のようにして調製できる:まず、市販
のNa型モルデナイト(例えば東ソー株式会社よりTSZ-
600 ( シリカ/アルミナのモル比10) として入手可
能)を2規定塩酸にて80℃で1.5時間イオン交換す
る。これを洗浄(水洗)した後、10〜20%スチーム
下にて、600〜700℃で3時間スチーム処理し、次
いで6〜12規定塩酸にて約90℃で5〜20時間処理
してアルミニウムを抽出する。さらに洗浄(水洗)・乾
燥後、10%スチーム下にて700℃で3時間スチーム
処理する。
【0009】本発明においては、上記の高シリカモルデ
ナイトを触媒として使用し、水および/またはアルコー
ルの存在下に、ベンゼンと1,3-ブタジエンの反応を行
う。反応形式は回分式、半回分式、連続式のいずれでも
実施できる。また、反応系に存在させる水および/また
はアルコールにおけるアルコールとしては、所望の反応
条件下にて脱水反応するアルコールであれば、その種
類、構造は特に問わない。好ましくはメタノール、エタ
ノール、プロパノール、ブタノール等の低級アルコール
またはこれらの混合物である。工業的には水、メタノー
ルが好適である。これらの使用量は、水および/または
アルコールの種類や反応条件等により異なるが、通常、
ベンゼン/1,3-ブタジエン混合物に対して好ましくは
0.01〜300モル%、より好ましくは0.1〜20
0モル%である。
ナイトを触媒として使用し、水および/またはアルコー
ルの存在下に、ベンゼンと1,3-ブタジエンの反応を行
う。反応形式は回分式、半回分式、連続式のいずれでも
実施できる。また、反応系に存在させる水および/また
はアルコールにおけるアルコールとしては、所望の反応
条件下にて脱水反応するアルコールであれば、その種
類、構造は特に問わない。好ましくはメタノール、エタ
ノール、プロパノール、ブタノール等の低級アルコール
またはこれらの混合物である。工業的には水、メタノー
ルが好適である。これらの使用量は、水および/または
アルコールの種類や反応条件等により異なるが、通常、
ベンゼン/1,3-ブタジエン混合物に対して好ましくは
0.01〜300モル%、より好ましくは0.1〜20
0モル%である。
【0010】反応におけるベンゼン/1,3-ブタジエンの
モル比は好ましくは10〜200、より好ましくは30
〜150である。前記モル比が10未満であると触媒の
活性劣化速度が大きくなる傾向があり、またモル比が2
00を超えるとベンゼンのリサイクル量が多くなり経済
的に不利となる傾向がある。
モル比は好ましくは10〜200、より好ましくは30
〜150である。前記モル比が10未満であると触媒の
活性劣化速度が大きくなる傾向があり、またモル比が2
00を超えるとベンゼンのリサイクル量が多くなり経済
的に不利となる傾向がある。
【0011】反応温度は好ましくは50〜300℃、よ
り好ましくは80〜250℃である。反応時間は好まし
くは、連続式では液時空間速度(LHSV)が0.1〜10時
間-1、回分式では0.5〜5時間である。反応圧力は通
常1 kg/cm2 G(ゲージ圧、以下同様)以上、好ましく
は所望の反応温度にて液相を維持できる圧力である。
り好ましくは80〜250℃である。反応時間は好まし
くは、連続式では液時空間速度(LHSV)が0.1〜10時
間-1、回分式では0.5〜5時間である。反応圧力は通
常1 kg/cm2 G(ゲージ圧、以下同様)以上、好ましく
は所望の反応温度にて液相を維持できる圧力である。
【0012】また、溶媒は特に用いる必要はないが、使
用できる溶媒としては例えば、ヘキサン、ヘプタン、シ
クロヘキサン等の脂肪族および脂環式飽和炭化水素類が
挙げられる。
用できる溶媒としては例えば、ヘキサン、ヘプタン、シ
クロヘキサン等の脂肪族および脂環式飽和炭化水素類が
挙げられる。
【0013】かくして製造されるフェニルブテンは、反
応生成物から公知の分離手段、例えば蒸留などにより容
易に分離できる。また、触媒である高シリカモルデナイ
トは、回分式反応の場合には、濾過などにより反応系か
ら容易に分離回収されて、必要に応じて再使用すること
ができる。
応生成物から公知の分離手段、例えば蒸留などにより容
易に分離できる。また、触媒である高シリカモルデナイ
トは、回分式反応の場合には、濾過などにより反応系か
ら容易に分離回収されて、必要に応じて再使用すること
ができる。
【0014】
【作用】本発明においては、反応系に添加された水また
はアルコール(アルコールの場合には脱水反応の進行に
より生成した水)の作用で高シリカモルデナイトが変性
することにより、本発明の効果を発現するものと考えら
れる。例えば、高シリカモルデナイトの有する固体酸性
質が変化し、よってフェニルブテンの生成に有効な活性
点が発現する;水分子が強酸点に吸着して、活性劣化原
因となる炭素質生成が抑制される;水やアルコールが優
先的に吸着され、生成したフェニルブテンの脱離促進・
再吸着により、メチルインダン、ジフェニルブタンへと
反応が進行するのを抑制する;等であると推測される。
その結果、フェニルブテンの収率が向上し、かつ触媒寿
命の向上に至ると考えられる。
はアルコール(アルコールの場合には脱水反応の進行に
より生成した水)の作用で高シリカモルデナイトが変性
することにより、本発明の効果を発現するものと考えら
れる。例えば、高シリカモルデナイトの有する固体酸性
質が変化し、よってフェニルブテンの生成に有効な活性
点が発現する;水分子が強酸点に吸着して、活性劣化原
因となる炭素質生成が抑制される;水やアルコールが優
先的に吸着され、生成したフェニルブテンの脱離促進・
再吸着により、メチルインダン、ジフェニルブタンへと
反応が進行するのを抑制する;等であると推測される。
その結果、フェニルブテンの収率が向上し、かつ触媒寿
命の向上に至ると考えられる。
【0015】
【実施例】以下の実施例により、本発明をさらに詳しく
説明する。実施例1〜2 市販のNa型モルデナイト(東ソー株式会社製、TSZ-60
0 、シリカ/アルミナのモル比10)を、2規定塩酸を
用いて80℃で1.5時間、2回イオン交換した。次い
で水洗し、乾燥した後、10〜20%スチーム下にて、
600〜700℃で3時間スチーム処理した。次に12
規定塩酸にて90℃±3℃で10時間処理してアルミニ
ウムを抽出した。さらに水洗・乾燥後、10%スチーム
下にて700℃で3時間スチーム処理した。かくしてシ
リカ/アルミナのモル比が132である高シリカモルデ
ナイトを調製した。
説明する。実施例1〜2 市販のNa型モルデナイト(東ソー株式会社製、TSZ-60
0 、シリカ/アルミナのモル比10)を、2規定塩酸を
用いて80℃で1.5時間、2回イオン交換した。次い
で水洗し、乾燥した後、10〜20%スチーム下にて、
600〜700℃で3時間スチーム処理した。次に12
規定塩酸にて90℃±3℃で10時間処理してアルミニ
ウムを抽出した。さらに水洗・乾燥後、10%スチーム
下にて700℃で3時間スチーム処理した。かくしてシ
リカ/アルミナのモル比が132である高シリカモルデ
ナイトを調製した。
【0016】上記の高シリカモルデナイト20mlを内
径14mmの固定床反応管に充填し、これにベンゼン/1,
3-ブタジエンのモル比を100に調製した混合物および
水を供給し、表1に示す反応条件にてフェニルブテンの
製造反応を行った。なお、水の量はベンゼン/1,3-ブタ
ジエン混合物に対するモル比で示した。
径14mmの固定床反応管に充填し、これにベンゼン/1,
3-ブタジエンのモル比を100に調製した混合物および
水を供給し、表1に示す反応条件にてフェニルブテンの
製造反応を行った。なお、水の量はベンゼン/1,3-ブタ
ジエン混合物に対するモル比で示した。
【0017】反応生成物はガスクロマトグラフィーにて
分析し、フェニルブテンの仕込み1,3-ブタジエンを基準
にした収率、そのうちの1-フェニル-2- ブテンの選択率
および1,3-ブタジエンの転化率を求めた。その結果を表
1に示す。なお、実施例1では上記反応を150時間継
続しても、フェニルブテンの収率および1-フェニル-2-
ブテンの選択率共に低下は認められなかった。実施例3 ベンゼン/1,3-ブタジエンのモル比を30に調製した混
合物を用いた他は実施例2と同一条件にてフェニルブテ
ンの製造反応を行った。反応生成物をガスクロマトグラ
フィーにて分析した結果を表1に示す。比較例1 水を使用しなかった他は実施例1と同一条件にてフェニ
ルブテンの製造反応を行った。反応生成物をガスクロマ
トグラフィーにて分析した結果を表1に示す。
分析し、フェニルブテンの仕込み1,3-ブタジエンを基準
にした収率、そのうちの1-フェニル-2- ブテンの選択率
および1,3-ブタジエンの転化率を求めた。その結果を表
1に示す。なお、実施例1では上記反応を150時間継
続しても、フェニルブテンの収率および1-フェニル-2-
ブテンの選択率共に低下は認められなかった。実施例3 ベンゼン/1,3-ブタジエンのモル比を30に調製した混
合物を用いた他は実施例2と同一条件にてフェニルブテ
ンの製造反応を行った。反応生成物をガスクロマトグラ
フィーにて分析した結果を表1に示す。比較例1 水を使用しなかった他は実施例1と同一条件にてフェニ
ルブテンの製造反応を行った。反応生成物をガスクロマ
トグラフィーにて分析した結果を表1に示す。
【0018】
【表1】 実施例4〜6 水の代わりにメタノールを用い、ベンゼン/1,3-ブタジ
エン/メタノールのモル比が100/1/9.3の混合
物を供給し、かつ表2に示した条件にてフェニルブテン
の製造反応を行った。反応生成物をガスクロマトグラフ
ィーにて分析した結果を表2に示す。
エン/メタノールのモル比が100/1/9.3の混合
物を供給し、かつ表2に示した条件にてフェニルブテン
の製造反応を行った。反応生成物をガスクロマトグラフ
ィーにて分析した結果を表2に示す。
【0019】なお、実施例5では上記反応を150時間
継続しても、フェニルブテンの収率および1-フェニル-2
- ブテンの選択率共に低下は認められなかった。実施例7〜8 ベンゼン/1,3-ブタジエン混合物に対するメタノールの
添加量を5.0モル%(実施例7)または14.9モル
%(実施例8)にした以外は実施例5と同一条件にてフ
ェニルブテンの製造反応を行った。反応生成物をガスク
ロマトグラフィーにて分析した結果を表2に示す。
継続しても、フェニルブテンの収率および1-フェニル-2
- ブテンの選択率共に低下は認められなかった。実施例7〜8 ベンゼン/1,3-ブタジエン混合物に対するメタノールの
添加量を5.0モル%(実施例7)または14.9モル
%(実施例8)にした以外は実施例5と同一条件にてフ
ェニルブテンの製造反応を行った。反応生成物をガスク
ロマトグラフィーにて分析した結果を表2に示す。
【0020】なお、実施例8では上記反応を300時間
継続しても、フェニルブテンの収率および1-フェニル-2
- ブテンの選択率共に低下は認められなかった。
継続しても、フェニルブテンの収率および1-フェニル-2
- ブテンの選択率共に低下は認められなかった。
【0021】
【表2】 実施例9 メタノールの代わりにエタノールを、ベンゼン/1,3-ブ
タジエン混合物に対して6.3モル%添加した以外は実
施例5と同一条件にてフェニルブテンの製造反応を行っ
た。反応生成物をガスクロマトグラフィーにて分析した
結果、フェニルブテンの、仕込み1,3-ブタジエンを基準
にした収率は59.0モル%であり、そのうちの1-フェ
ニル-2- ブテンの選択率は74.2モル%であった。ま
た、1,3-ブタジエンの転化率は98.2モル%であっ
た。なお、上記反応を150時間継続したが、フェニル
ブテンの収率および1-フェニル-2- ブテンの選択率共に
低下は認められなかった。実施例10 メタノールの代わりにn-ブタノールを、ベンゼン/1,3-
ブタジエン混合物に対して4.1モル%添加した以外は
実施例5と同一条件にてフェニルブテンの製造反応を行
った。反応生成物をガスクロマトグラフィーにて分析し
た結果、フェニルブテンの、仕込み1,3-ブタジエンを基
準にした収率は55.1モル%であり、そのうちの1-フ
ェニル-2- ブテンの選択率は62.3モル%であった。
また、1,3-ブタジエンの転化率は98.8モル%であっ
た。なお、上記反応を150時間継続したが、フェニル
ブテンの収率および1-フェニル-2- ブテンの選択率共に
低下は認められなかった。実施例11 市販のNa型モルデナイト(東ソー株式会社製、TSZ-60
0 )を、2規定塩酸を用いて80℃で1.5時間、2回
イオン交換した。次いで水洗し、乾燥した後、10〜2
0%スチーム下にて、600〜700℃で3時間スチー
ム処理した。次に12規定塩酸にて90℃±3℃で8時
間処理してアルミニウムを抽出した。さらに水洗・乾燥
後、10%スチーム下にて700℃で3時間スチーム処
理した。かくしてシリカ/アルミナのモル比が114で
ある高シリカモルデナイトを調製した。
タジエン混合物に対して6.3モル%添加した以外は実
施例5と同一条件にてフェニルブテンの製造反応を行っ
た。反応生成物をガスクロマトグラフィーにて分析した
結果、フェニルブテンの、仕込み1,3-ブタジエンを基準
にした収率は59.0モル%であり、そのうちの1-フェ
ニル-2- ブテンの選択率は74.2モル%であった。ま
た、1,3-ブタジエンの転化率は98.2モル%であっ
た。なお、上記反応を150時間継続したが、フェニル
ブテンの収率および1-フェニル-2- ブテンの選択率共に
低下は認められなかった。実施例10 メタノールの代わりにn-ブタノールを、ベンゼン/1,3-
ブタジエン混合物に対して4.1モル%添加した以外は
実施例5と同一条件にてフェニルブテンの製造反応を行
った。反応生成物をガスクロマトグラフィーにて分析し
た結果、フェニルブテンの、仕込み1,3-ブタジエンを基
準にした収率は55.1モル%であり、そのうちの1-フ
ェニル-2- ブテンの選択率は62.3モル%であった。
また、1,3-ブタジエンの転化率は98.8モル%であっ
た。なお、上記反応を150時間継続したが、フェニル
ブテンの収率および1-フェニル-2- ブテンの選択率共に
低下は認められなかった。実施例11 市販のNa型モルデナイト(東ソー株式会社製、TSZ-60
0 )を、2規定塩酸を用いて80℃で1.5時間、2回
イオン交換した。次いで水洗し、乾燥した後、10〜2
0%スチーム下にて、600〜700℃で3時間スチー
ム処理した。次に12規定塩酸にて90℃±3℃で8時
間処理してアルミニウムを抽出した。さらに水洗・乾燥
後、10%スチーム下にて700℃で3時間スチーム処
理した。かくしてシリカ/アルミナのモル比が114で
ある高シリカモルデナイトを調製した。
【0022】上記の高シリカモルデナイトを使用した以
外は実施例5と同一条件にてフェニルブテンの製造反応
を行った。反応生成物をガスクロマトグラフィーにて分
析した結果、フェニルブテンの、仕込み1,3-ブタジエン
を基準にした収率は65.1モル%であり、そのうちの
1-フェニル-2- ブテンの選択率は79.0モル%であっ
た。また、1,3-ブタジエンの転化率は98.2モル%で
あった。なお、上記反応を300時間継続したが、フェ
ニルブテンの収率および1-フェニル-2- ブテンの選択率
共に低下は認められなかった。実施例12 アルミニウムの抽出を、12規定塩酸にて90±3℃で
18時間行った以外は実施例1〜2と同様にして、シリ
カ/アルミナのモル比が185である高シリカモルデナ
イトを調製した。
外は実施例5と同一条件にてフェニルブテンの製造反応
を行った。反応生成物をガスクロマトグラフィーにて分
析した結果、フェニルブテンの、仕込み1,3-ブタジエン
を基準にした収率は65.1モル%であり、そのうちの
1-フェニル-2- ブテンの選択率は79.0モル%であっ
た。また、1,3-ブタジエンの転化率は98.2モル%で
あった。なお、上記反応を300時間継続したが、フェ
ニルブテンの収率および1-フェニル-2- ブテンの選択率
共に低下は認められなかった。実施例12 アルミニウムの抽出を、12規定塩酸にて90±3℃で
18時間行った以外は実施例1〜2と同様にして、シリ
カ/アルミナのモル比が185である高シリカモルデナ
イトを調製した。
【0023】上記の高シリカモルデナイトを使用した以
外は実施例5と同一条件にてフェニルブテンの製造反応
を行った。反応生成物をガスクロマトグラフィーにて分
析した結果、フェニルブテンの、仕込み1,3-ブタジエン
を基準にした収率は55.3モル%であり、そのうちの
1-フェニル-2- ブテンの選択率は86.0モル%であっ
た。また、1,3-ブタジエンの転化率は91.3モル%で
あった。比較例2 高シリカモルデナイトの代わりにシリカ/アルミナのモ
ル比が10のプロトン型モルデナイト(東ソー株式会社
製、TSZ-600 をイオン交換し、550℃で3時間焼成し
たもの)を使用した以外は実施例5と同一条件にてフェ
ニルブテンの製造反応を行った。反応生成物をガスクロ
マトグラフィーにて分析した結果、フェニルブテンの、
仕込み1,3-ブタジエンを基準にした収率は19.9モル
%であり、1,3-ブタジエンの転化率は67.4モル%で
あった。
外は実施例5と同一条件にてフェニルブテンの製造反応
を行った。反応生成物をガスクロマトグラフィーにて分
析した結果、フェニルブテンの、仕込み1,3-ブタジエン
を基準にした収率は55.3モル%であり、そのうちの
1-フェニル-2- ブテンの選択率は86.0モル%であっ
た。また、1,3-ブタジエンの転化率は91.3モル%で
あった。比較例2 高シリカモルデナイトの代わりにシリカ/アルミナのモ
ル比が10のプロトン型モルデナイト(東ソー株式会社
製、TSZ-600 をイオン交換し、550℃で3時間焼成し
たもの)を使用した以外は実施例5と同一条件にてフェ
ニルブテンの製造反応を行った。反応生成物をガスクロ
マトグラフィーにて分析した結果、フェニルブテンの、
仕込み1,3-ブタジエンを基準にした収率は19.9モル
%であり、1,3-ブタジエンの転化率は67.4モル%で
あった。
【0024】
【発明の効果】本発明によれば、高収率で、かつ長時間
安定にフェニルブテンを製造することができる。また、
本発明では固体触媒を使用しているので、反応終了後の
触媒の分離回収が容易であり、よって工程を大幅に簡略
化でき、しかも触媒の再利用が可能である。したがって
本発明の方法は、経済性に優れ、工業的に非常に有用で
ある。
安定にフェニルブテンを製造することができる。また、
本発明では固体触媒を使用しているので、反応終了後の
触媒の分離回収が容易であり、よって工程を大幅に簡略
化でき、しかも触媒の再利用が可能である。したがって
本発明の方法は、経済性に優れ、工業的に非常に有用で
ある。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 上野 廣 埼玉県入間郡大井町西鶴ヶ岡1丁目3番1 号 東燃株式会社総合研究所内
Claims (1)
- 【請求項1】 ベンゼンおよび1,3-ブタジエンを触媒の
存在下に反応させてフェニルブテンを製造する方法にお
いて、該触媒として高シリカモルデナイトを使用し、か
つ反応系に水および/またはアルコールを存在させるこ
とを特徴とする方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP4332276A JPH06157363A (ja) | 1992-11-19 | 1992-11-19 | フェニルブテンの製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP4332276A JPH06157363A (ja) | 1992-11-19 | 1992-11-19 | フェニルブテンの製造方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH06157363A true JPH06157363A (ja) | 1994-06-03 |
Family
ID=18253139
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP4332276A Pending JPH06157363A (ja) | 1992-11-19 | 1992-11-19 | フェニルブテンの製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH06157363A (ja) |
-
1992
- 1992-11-19 JP JP4332276A patent/JPH06157363A/ja active Pending
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