JPH0615612B2 - オルガノポリシロキサンマイクロエマルジョンの製造方法 - Google Patents

オルガノポリシロキサンマイクロエマルジョンの製造方法

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JPH0615612B2
JPH0615612B2 JP2222091A JP22209190A JPH0615612B2 JP H0615612 B2 JPH0615612 B2 JP H0615612B2 JP 2222091 A JP2222091 A JP 2222091A JP 22209190 A JP22209190 A JP 22209190A JP H0615612 B2 JPH0615612 B2 JP H0615612B2
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信幸 寺江
雅則 須藤
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Description

【発明の詳細な説明】 産業上の利用分野 本発明は、簡単な操作で平均粒子径が0.15ミクロン
以下のオルガノポリシロキサンマイクロエマルジョンを
製造することができるオルガノポリシロキサンマイクロ
エマルジョンの製造方法に関する。
従来の技術及び発明が解決しようとする課題 従来、オルガノポリシロキサンの水性エマルジョンの製
造法としては、機械乳化法と乳化重合法が知られてい
る。
ここで、機械乳化法は、所望の粒径のエマルジョンを得
るためにオルガノポリシロキサン、界面活性剤及び水の
混合物に機械的エネルギーを付与してこれらを均一に乳
化分散する工程から成り立っている。しかし、この機械
乳化法を用いてジメチルポリシロキサンを主体とするオ
ルガノポリシロキサンオイルのエマルジョン化を計る場
合、該オイルは表面張力が低く疎水星が強いため、乳化
分散が難しく、安定なエマルジョンを得るためにはある
限定された乳化剤を用いてW/OからO/Wへの転相時
にコロイドミル、ホモミキサー、ホモジナイザー、コン
ビミックス、サンドグラインダー等のせん断作用を有す
る分散装置による物理的作業を行なうことが必要であ
る。例えば、米国特許第2755194号に記載の方法
では、界面活性剤と25℃で350csの粘度を有するジ
メチルポリシロキサンとを混合し、その混合物に少量の
水を添加してコロイドミル内で乳化分散させた後、更に
連続的に水を添加して所望のエマルジョンを得ている。
このため、機械乳化法では、使用する装置の構造上可能
な物理的エネルギーの及び得る範囲のオルガノポリシロ
キサンしか使用できず、せいぜい500,000センチ
ストークス(cs)程度までの粘度のオルガノポリシロキサ
ンしか乳化できなかった(特開昭63−125530
号、同56−109227号公報参照)。更に、このよ
うな機械乳化法においては、分散装置の構造上、得られ
るエマルジョン粒子の大きさも自ずから限定され、せい
ぜい平均粒子径0.3ミクロンまでで、0.3ミクロン
以下のマイクロエマルジョンを製造することは困難であ
った。
なお、米国特許第3975294号、同第405233
1号には機械乳化法による平均粒子径が小さく透明なエ
マルジョンの製造法が提案されている。しかし、この方
法ではある特殊な界面活性剤を用いているが、被乳化物
のジオルガノポリシロキサンに対して界面活性剤の使用
量が多く、その実施例によれば例えば界面活性剤16部
に対してジオルガノポリシロキサンが2部という量であ
り、それ故、生成するエマルジョン中のシロキサン濃度
は4%以下の低濃度となり、かつ、使用するオルガノポ
リシロキサンも当然低分子量のものに限定されてしまう
という不利があった。
更に、機械乳化法では、機械乳化が困難な高粘度の流体
及び樹脂については、これをベンゼン、トルエン、キシ
レン等の有機溶媒に溶解させて乳化分散させる方法も知
られている(特公昭63−45748号公報、特開昭6
0−1258号、同60−1259号公報)。しかし、
この方法は有機溶媒を使用するため溶剤臭や可燃物によ
る危険性の問題があり、しかも、もともとエマルジョン
化はこれら有機溶媒の使用を回避することを目的にして
いるもので、上記方法はこの点からも望ましい方法では
なかった。
一方、乳化重合法は、シロキサンモノマーとしての低分
子量シロキサン又は反応性シロキサンオリゴマー、界面
活性剤、水溶性重合触媒及び水の混合物を乳化分散さ
せ、反応が終了するまで攪拌混合して目的の重合体エマ
ルジョンを得る方法で、低分子量オイルから高分子量の
生ゴム領域までの広い粘度範囲のオルガノポリシロキサ
ンのエマルジョンを製造することができる。この乳化重
合法としては、例えば低分子量シロキサンを乳化分散し
た後、強酸又は強アルカリ触媒を添加して乳化重合させ
る方法(特公昭34−2041号公報)、低分子量シロ
キサンを触媒活性のある界面活性剤を用いて同時に乳化
分散・重合させる方法(特公昭43−18800号公
報)等が提案されている。
また、特公昭54−19440号公報には、塩型のアニ
オン性界面活性剤の水溶液中に を有するオルガノシロキサン類を乳化し、次いでこのエ
マルジョンを酢酸カチオン交換樹脂と接触させて酸型に
変換し、エマルジョンを4より低いpH値を有する酸媒
質にすることによってオルガノシロキサン類の重合を開
始させ、所望の粘度の増加が得られるまで重合又は共重
合する方法が提案されている。
更に、特公昭41−1399号、同44−20116号
公報には、 を有するオルガノシロキサン類と一般式 HO(R)2SiQSi(R)2OH で示されるシルカルバン酸とを脂肪族置換されたベンゼ
ルスルホン酸及びナフタレンスルホン酸、脂肪族スルホ
ン酸並びにシリルアルキルスルホン酸から選ばれる表面
活性スルホン酸触媒の存在下、水性媒体中で乳化分散状
態において重合させる方法が提案されており、具体的に
これら混合物を高圧(4000p.s.i)でホモジライザ
ーに通して均質化した後、70℃に昇温して重合させる
方法が記載されている。
しかしながら、これらの乳化重合法でも、白色乳濁液の
不透明な外観を有し、平均粒子径が0.3ミクロン以上
の比較的大きなエマルジョンは得られるものの、より平
均粒子径の小さなマイクロエマルジョンを得ることは困
難であった。
ところで、透明又は半透明な外観を有するマイクロエマ
ルジョンは、一般の白色乳濁液のエマルジョンに比べて
平均粒子径が小さいため光の透過率が高く、それ故、利
用価値の高いものであるが、このような特性を有するた
めにはマイクロエマルジョンの中でも平均粒子径0.1
5ミクロン以下のものが望ましいとされている。
そこで、平均粒径の小さいシリコーンのマイクロエマル
ジョンの製造法として、特開昭62−141029号公
報には水と有効量の重合触媒とからなる重合触媒媒質に
シクロポリジオルガノシロキサンと界面活性剤と水とか
らなる標準エマルジョン(前駆エマルジョン)を混合し
ながら連続的に添加して平均粒子径0.15ミクロン以
下の透明なオルガノポリシロキサンマイクロエマルジョ
ンを製造する方法が提案されている。しかし、この方法
では、前駆エマルジョンの添加速度と触媒溶液の温度と
をコントロールすることにより所期の目的が達成される
ものであり、それ故、前駆エマルジョンを予め製造しな
ければならないため、製造工程が二段階となって面倒で
あるという欠点と、前駆エマルジョンのシリコーン濃度
に限界があるため、これを添加希釈することで生成する
マイクロエマルジョン中のシリコーン濃度も自ずから制
限されるという不利があった。
従って、平均粒子径が0.15ミクロン以下のオルガノ
ポリシロキサンマイクロエマルジョンの工業的に有利な
製造法の開発が望まれていた。
本発明は上記事情に鑑みなされたもので、幅広いオルガ
ノポリシロキサン濃度範囲を有する安定な平均粒子径
0.15ミクロン以下のオルガノポリシロキサンマイク
ロエマルジョンを簡単な操作で得ることができるオルガ
ノポリシロキサンマイクロエマルジョンの製造法を提供
することを目的とする。
課題を解決するための手段及び作用 本発明者は上記目的を達成するため鋭意検討を重ねた結
果、低分子オルガノポリシロキサンを界面活性剤、必要
により重合触媒の存在下で水中に乳化分散させて初期エ
マルジョンを得、引き続いてこの初期エマルジョンを乳
化重合させる過程で超音波エネルギーを付与することに
より、界面活性剤ミセル中でオルガノポリシロキサンが
重合する際にミセルの分散が促進され、エマルジョン粒
子が微細化してマイクロエマルジョンとなること、それ
故、原料の低分子オルガノポリシロキサンの濃度を広範
囲に変えても、加熱処理、温度調整、前駆エマルジョン
の添加速度の調整などの面倒な操作を行なうことなく、
一段階の簡単な操作で安定性に優れた平均粒子径が0.
15ミクロン以下のオルガノポリシロキサンマイクロエ
マルジョンを工業的に有利に製造できることを知見し、
本発明をなすにいたった。
従って、本発明は、低分子オルガノポリシロキサンを界
面活性剤の存在下で水中に乳化分散させて初期エマルジ
ョンを得、該初期エマルジョンに超音波エネルギーを付
与して乳化重合させることを特徴とするオルガノポリシ
ロキサンマイクロエマルジョンの製造方法を提供する。
以下、本発明につき更に詳述する。
本発明のオルガノポリシロキサンマイクロエマルジョン
の製造法において、原料として使用する低分子オルガノ
ポリシロキサンとしては、特に制限されないが、環状オ
ルガノポリシロキサン、末端がトリオルガノシリル又は
ジオルガノモノヒドロキシシリル基で封鎖された環状オ
ルガノポリシロキサンやこれらの混合物などが好適に用
いられる。
ここで、環状オルガノポリシロキサンとしては、下記一
般式(I) (但し、式中R1,R2はそれぞれ水素原子又はメチル
基,エチル基,プロピル基,ビニル基,アリル基,フェ
ニル基等の炭素数1〜8の一価炭化水素基であり、mは
平均3〜8の数である。) で示されるものが好ましく、具体的にはヘキサメチルシ
クロトリシロキサン、オクタメチルシクロテトラシロキ
サン、デカメチルシクロペンタシロキサン、1,1−ジ
エチルヘキサメチルシクロテトラシロキサン、フェニル
ヘプタメチルシクロテトラシロキサン、1,1−ジフェ
ニルヘキサメチルシクロテトラシロキサン、1,2,
3,4−テトラビニル1,2,3,4−テトラメチルシ
クロテトラシロキサン、1,2,3,4−テトラメチル
シクロテトラシロキサン、ドデカメチルシクロヘキサシ
ロキサン、1,2,3,4−テトラメチル1,2,3,
4−テトラフェニルシクロテトラシロキサンなどが例示
される。
また、上記末端封鎖を有する鎖状オルガノポリシロキサ
ンとしては、下記一般式(II) (但し、式中R3は水素原子又はメチル基,エチル基,
プロピル基,ビニル基,アリル基,フェニル基等の炭素
数1〜8の一価炭化水素基、R4は水素原子、メチル
基,エチル基,プロピル基,ビニル基,アリル基,フェ
ニル基等の炭素数1〜8の一価炭化水素基又は水酸基で
あり、nは平均0〜40の数である。) で示されるものが好ましく、具体的にはヘキサメチルジ
シロキサン、オクタメチルトリシロキサン、デカメチル
テトラシロキサン、ヘキサデカメチルヘプタシロキサ
ン、ヘキサエチルジシロキサン、テトラメチルジエチル
ジシロキサン、テトラメチルジビニルジシロキサン、テ
トラメチルジヒドロキシジシロキサン、オクタメチルジ
ヒドロキシテトラシロキサンなどが例示される。
本発明では、低分子オルガノポリシロキサンとして上述
した環状オルガノポリシロキサンを主成分とし、これに
末端封鎖基を有する鎖状オルガノポリシロキサンを混合
したものを用いることがより好ましく、この混合物を用
いることにより、乳化重合後のオルガノポリシロキサン
のシロキサン単位数を任意にコントロールすることがで
きる。この場合、両オルガノポリシロキサンの配合割合
は別に制限されないが、環状オルガノポリシロキサンを
40〜99.9モル%、特に70〜98モル%、鎖状オ
ルガノポリシロキサンを60〜0.1モル%、特に30
〜2モル%の割合で配合することが好ましく、上記配合
割合とすることにより、オルガノポリシロキサン中のシ
ロキサン単位のモル比を容易に調整することができる。
更に、低分子オルガノポリシロキサンの使用量は別に制
限されないが、乳化重合する際のオルガノポリシロキサ
ンの濃度が5〜60重量%、特に10〜50重量%とな
るようにすることが好ましく、5重量%に満たないと乳
化の効率が悪いので好ましくなく、60重量%を越える
とエマルジョンの粘度が増加して作業上好ましくないば
かりか、マイクロ化の効率が悪くなるので好ましくな
い。
なお、本発明では、上記低分子オルガノポリシロキサン
にシロキサン単位として10モル%以下、特に0.1〜
5モル%の有機官能性基を有する加水分解性オルガノシ
ラン又は有機官能性基含有のシロキサン単位を有するオ
ルガノポリシロキサンオリゴマーを本発明の目的を損な
わない範囲で添加して乳化することは何ら差支えなく、
これらを添加することにより、生成するオルガノポリシ
ロキサンに有機官能性基を付与することができる。
この場合、上記加水分解性オルガノシランとしては、例
えば下記式の化合物を挙げることができる。
また、有機官能性基含有のシロキサン単位を有するオル
ガノポリシロキサンオリゴマーとしては、上述した加水
分解性シランを加水分解することにより得られる重合度
が3〜20程度の環状シロキサン又は水酸基末端封鎖オ
ルガノポリシロキサンオリゴマーが好適に用いられ、具
体的には下記式の化合物が例示される。
(上記式中、mは3〜6の整数である。) 次に、本発明で使用される界面活性剤としては、カチオ
ン系、ノニオン系、アニオン系などいずれのものも使用
でき、これらのうち1種類を単独で又はアニオン系と酸
性重合触媒の併用系、カチオン系とアルカリ性重合触媒
の併用系で用いることが好ましく、特に、低分子オルガ
ノポリシロキサンを重合又は共重合させるための触媒の
働きと同時に乳化に必要な界面活性剤の役目をする乳化
重合用界面活性剤を用いることが好ましい。
この場合、カチオン系乳化重合用界面活性剤としては、
下記一般式(III) (但し、式中R5は炭素原子数6以上の脂肪族一価炭化
水素基、R6,R7,R8はそれぞれ一価の有機基、Xは
水酸基、塩素原子又は臭素原子である。) で示される第4級アンモニウム塩系界面活性剤が好適で
ある。
上記(III)式において、R5は炭素原子数6以上、好ま
しくは8〜18の脂肪族一価炭化水素基であり、例えば
ヘキシル基、オクチル基、デシル基、ドデシル基、セチ
ル基、ステアリル基、ミリシル基、オレイル基、ヘキサ
デシル基、ノネニル基、オクチニル基、フィチル基、ペ
ンタデカジエニル基等が挙げられる。また、R6,R7
8はそれぞれ同種又は異種の一価の有機基であり、例
えばメチル基、エチル基、プロピル基等のアルキル基、
ビニル基、アリル基等のアルケニル基、フェニル基、キ
セニル基、ナフチル基等のアリール基、シクロヘキシル
基等のシクロアルキル基などが挙げられる。
このような(III)式のカチオン系乳化重合用界面活性
剤として具体的には、ワウリルトリメチルアンモニウム
ヒドロキシド、ステアリルトリメチルアンモニウムヒド
ロキシド、ジオクチルジメチルアンモニウムヒドロキシ
ド、ジステアリルジメチルアンモニウムヒドロキシド等
が挙げられ、これらの1種を単独で、又は、2種以上を
組合わせて使用することができるが、これらに限られる
ものではない。
更に、触媒作用の弱いカチオン系界面活性剤も重合触媒
と併用することで使用し得、このようなカチオン系界面
活性剤としては、例えば塩化ラウリルトリメチルアンモ
ニウム、塩化ステアリルトリメチルアンモニウム、塩化
セチルトリメチルアンモニウム、塩化ジココイルジメチ
ルアンモニウム、塩化ジステアリルジメチルアンモニウ
ム、塩化ベンサルコニウム、塩化ステアリルジメチルベ
ンジルアンモニウム、ステアリン酸ジエチルアミノエチ
ルアミド等が挙げられる。
なお、この場合、重合触媒としては、通常、低分子オル
ガノポリシロキサンの重合触媒として使用される水酸化
ナトリウム、水酸化カリウム等のアルカリ金属水酸化
物、テトラアルキルアンモニウムヒドロキシド、モノア
ルキルトリメチルアンモニウムヒドロキシド等の第4級
アンモニウムヒドロキシドなどのアルカリ性重合触媒を
使用することが好ましい。
また、アニオン系乳化重合用界面活性剤としては、下記
一般式(IV) R964SO3H …(IV) 又は下記一般式(V) R10OSO2H …(V) (但し、式中R9,R10はそれぞれ炭素原子数6以上の
脂肪族一価炭化水素基である。) でそれぞれ示される脂肪族置換ベンゼンスルホン酸又は
脂肪族水素サルフェート類が好適に使用される。
ここで、(IV),(V)式中のR9,R10はそれぞれ炭
素原子数6以上、好ましくは6〜18の脂肪族一価炭化
水素基であり、例えばヘキシル基、オクチル基、デシル
基、ドデシル基、セチル基、ステアリル基、ミリシル
基、オレイル基、ノネニル基、オクチニル基、フィチル
基、ペンタデカジエニル基等が挙げられる。
このような(IV),(V)式のアニオン系乳化重合用界
面活性剤として具体的には、ヘキシルベンゼンスルホン
酸、オクチルベンゼンスルホン酸、ドデシルベンゼンス
ルホン酸、セチルベンゼンスルホン酸、オクチルサルフ
ェート、ラウリルサルフェート、オレイルサルフェー
ト、セチルサルフェート等が挙げられる。
更に、触媒作用の弱いアニオン系界面活性剤も重合触媒
と併用することができる。このようなアニオン系界面活
性剤としては、上記(IV)式の脂肪族置換ベンゼンスル
ホン酸又は(V)式の脂肪族水素サルフェート類のナト
リウム塩、カリウム塩、アンモニウム塩などが挙げら
れ、具体的には、ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウ
ム、オクチルベンゼンスルホン酸ナトリウム、ドデシル
ベンゼンスルホン酸アンモニウム、アンモニウムラウリ
ルサルフェート、トリエタノールアミンラウリルサルフ
ェート、ナトリウムラウリルサルフェートなどが例示さ
れる。また、上述した(IV),(V)式のアニオン系界
面活性剤以外にも例えばポリオキシエチレン(4)ラウリ
ルエーテル硫酸、ポリオキシエチレン(4)オクチルフェ
ニルエーテル硫酸アンモニウム等のポリオキシエチレン
アルキルエーテル硫酸エステル又はその塩、ポリオキシ
エチレン(3)ラウリルエーテルカルボン酸、ポリオキシ
エチレン(3)ステアリルエーテルカルボン酸、ポリオキ
シエチレン(6)ラウリルエーテルカルボン酸ナトリウ
ム、ポリオキシエチレン(6)オクチルエーテルカルボン
酸ナトリウム等のポリオキシエチレンアルキルエーテル
カルボン酸エステル又はその塩などの1種又は2種以上
を使用することができるが、これらに限定されるもので
はない。
なおまた、上記アニオン系界面活性剤と併用する重合触
媒としては、通常、低分子オルガノポリシロキサンの重
合触媒として使用される脂肪族置換ベンゼンスルホン
酸、脂肪族水素サルフェート類、塩酸、硫酸、リン酸な
どの酸性触媒が好適に用いられるが、これらに限定され
るものではなく、水の存在下で低分子オルガノポリシロ
キサンを重合させ得る触媒であればいずれの触媒も使用
できる。
上記界面活性剤の使用量は、上記低分子のオルガノポリ
シロキサン100部(重量部、以下同様)に対して2〜
80部、特に5〜50部とすることが好ましく、2部に
満たないとエマルジョンの安定性が悪く分離する場合が
あり、80部を越えるとエマルジョンが増粘して流動性
が無くなる場合がある。また、重合触媒を使用する場
合、重合触媒の使用量は特に制限されないが、低分子オ
ルガノポリシロキサン100部に対して0.1〜20部
とすることが好ましい。
更に、エマルジョンの安定性を良くするためにノニオン
系界面活性剤を本発明の目的を損なわない範囲で上記し
たカチオン系、アニオン系乳化重合用界面活性剤との併
用系で用いることは何ら差支えない。
このようなノニオン系界面活性剤としては、HLBが6
〜20のものが好ましく、このようなものとしては例え
ばモノラウリン酸ポリオキシエチレン(6)ソルビタン、
モノパルミチン酸ポリオキシエチレン(6)ソルビタン、
モノステアリン酸ポリオキシエチレン(20)ソルビタ
ン、トリオレイン酸ポリオキシエチレン(20)ソルビタ
ン、ポリオキシエチレン(6)ラウリルエーテル、ポリオ
キシエチレン(7)セチルエーテル、ポリオキシエチレン
(12)ステアリルエーテル、ポリオキシエチレン(9)オ
クチルフェニルエーテル、ポリオキシエチレン(11)ノ
ニルフェニルエーテル、モノステアリン酸ポリエチレン
グリコール(14)、ジステアリン酸ポリエチレングリコ
ール(80)、ポリオキシエチレン(25)硬化ヒマシ油等
が挙げられるが、これらに限定されるものではない。
このようなノニオン系界面活性剤の量は、カチオン系あ
るいはノニオン系乳化重合用界面活性剤100部に対し
て50部を越えると重合触媒としての活性を損なうの
で、0〜50部とすることが好ましい。
更に、本発明では低分子オルガノポリシロキサンを水中
に乳化分散させるものであり、この場合、水の使用量は
別に制限されないが、低分子オルガノポリシロキサン1
00部に対して40〜1900部、特に60〜900部
の割合で使用することが好ましい。水の使用量が40部
に満たないと、疎水性油であるオルガノポリシロキサン
の量が多過ぎてエマルジョンがW/OからO/Wへ転相
せず、水が連続相とならない場合があり、1900部を
越えるとオルガノポリシロキサン濃度が小さすぎて乳化
の効率が悪くなる場合がある。
而して、本発明のオルガノポリシロキサンマイクロエマ
ルジョンの製造方法では、低分子オルガノポリシロキサ
ンを界面活性剤,必要により重合触媒の存在下で水中に
乳化させて初期エマルジョンを調製した後、この初期エ
マルジョンを乳化重合させる際、超音波エネルギーを付
与するものである。
ここで、初期エマルジョンは通常の方法で調製すること
ができ、例えば低分子オルガノポリシロキサンをホモジ
ナイザー等で均一に溶解させた後、界面活性剤、必要に
より重合触媒及び水を加え、100〜800kg/cm2
度の圧力でガウリンホモジナイザー等のせん断作用を有
する分散装置を用いて乳化分散・均質化させることによ
り得ることができる。
このようにして得られる初期エマルジョンは、平均粒子
径が0.15ミクロン以上のもので、一般的に白色乳濁
液のエマルジョンである。
次に、本発明では、上述した初期エマルジョンを乳化重
合させるが、この乳化重合時に超音波エネルギーを付与
するもので、これによりエマルジョン粒子が微細化して
平均粒子径が0.15ミクロン以下のマイクロエマルジ
ョンを製造することができる。この場合、乳化重合時に
は、例えば低分子のオルガノポリシロキサンとして環状
シロキサンを用いると、界面活性剤ミセル内で環状シロ
キサンが開環し、重合を開始する時、ミセル同志で合一
と分散が行なわれるが、この状態の時に超音波エネルギ
ーを付与するとミセルの分散が促進され、マイクロ粒子
が生成する。また、一般にシリコーンエマルジョンのよ
うな液体中に強い超音波エネルギーを放射すると音圧の
負の位相で液体中に空洞が発生し、正の位相でこれが消
滅するもので、この消滅のときに生じる衝撃波のために
液体中のエマルジョン粒子が破壊あるいは分散し、マイ
クロエマルジョンが得られるものである。
ここで、超音波エネルギーは超音波発生装置から発生す
る超音波から生じるもので、超音波は、通常、可聴音よ
り高い音、即ち周波数が12000Hz以上の音波であ
ればよく、また周波数にも上限はなく、数十MHzまで
のものを使用することができるが、特に15KHz〜1
KHzの範囲のものが好適である。周波数が12000
Hzに満たないと、エマルジョン粒子の分散が不十分で
マイクロ化できない場合がある。なお、その波長の範囲
は10cmから数μmのものまで使用可能である。
また、このような超音波エネルギーを発生させる超音波
発生装置としては、一般に市販されているものが使用で
き、例えば超音波発生源としてフェライト、ニッケルな
どの強磁性物性の磁歪現象を応用した磁歪振動子、チタ
ン酸バリウム磁器などの電歪振動子などが挙げられる
が、これに限定されるものではない。
更に、初期エマルジョンは、例えば20〜90℃の温度
条件下で数時間〜数日間攪拌することにより乳化重合さ
せることができ、超音波エネルギーはこの乳化重合の間
であればいつ付与しても良いが、乳化重合の比較的初
期、即ち乳化重合開始時から0.5〜8時間、特に1〜
4時間の間に付与することが好ましい。超音波エネルギ
ーの付与が乳化重合開始時から0.5時間に満たないう
ちに行なわれると、重合反応が未だ進行していないので
付与効果が得られない場合があり、8時間を越えると重
合反応が進みすぎてやはり付与効果が得られない場合が
ある。なお、後述する中和終了後ではむしろエマルジョ
ンを破壊する場合があるので当然好ましくない。
更に、超音波エネルギーの付与時間は、超音波の周波数
に応じて異なるが、10分から6時間、特に30分〜3
時間の範囲とすることが好ましく、10分に満たないと
エマルジョンがマイクロ化しない場合があり、6時間を
越えるとエマルジョンの安定性が悪くなる場合がある。
また、超音波エネルギー付与時の温度は特に限定されな
いが、乳化重合開始時の温度を維持することが好まし
い。なお、超音波エネルギーの付与により多少の発熱が
生じるが、その場合には冷却するなどして所望の温度に
調整することが好ましい。
このように超音波エネルギーを付与してエマルジョンを
マイクロ化した後は、更に乳化重合を継続することも可
能である。
乳化重合終了後は、アニオン系重合触媒酸性触媒を用い
た場合はアルカリ性物質で、またカチオン系重合触媒ア
ルカリ性触媒で用いた場合は酸性物質で中和することが
好ましい。この場合、アルカリ性物質としては、例えば
水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、炭酸ナトリウム、
炭酸カリウム、炭酸アンモニウム、酢酸カリウム等の無
機物質、アンモニア、トリエタノールアミン等のアミン
類などが挙げられ、酸性物質としては、例えば塩酸、硫
酸、リン酸、ギ酸、酢酸、ステアリン酸、グリコール酸
等の有機酸及び無機酸などが挙げられる。
発明の効果 本発明のオルガノポリシロキサンマイクロエマルジョン
の製造法によれば、加熱処理、温度調整、前駆エマルジ
ョンの添加速度の調整といった面倒な操作を行なうこと
なく、一段階の簡単な操作で平均粒子径が0.15ミク
ロン以下の透明又は半透明な外観を有するオルガノポリ
シロキサンマイクロエマルジョンを得ることができる。
更に、本発明方法は、オルガノポリシロキサンの濃度を
広範囲に変えても安定性に優れたマイクロエマルジョン
を製造することができるもので、それ故、工業的に有利
である。
以下、実施例及び比較例を挙げて、本発明を具体的に説
明するが、本発明は下記実施例に制限されるものではな
い。
〔実施例1〕 2のガラスビーカーにオクタメチルシクロテトラシロ
キサン300gとヘキサメチルジシロキサン1.0gを
仕込み、ホモミキサーで均一に溶解させた後、ドデシル
ベンゼンスルホン酸80gと水603gを加えて均一に
乳化分散させた。得られた乳化物を300kg/cm2の圧
力でガウリンホモジナイザーを1回通過させて均質化し
たところ、白色乳濁液のエマルジョン(初期エマルジョ
ンA)が得られた。このエマルジョンの平均粒子径をサ
ブミクロン粒子アナライザー(ナノサイザーN−4,米
国コールター社製)を用いて測定したところ、平均粒子
径は224nm(0.224ミクロン)であった。
次に、この初期エマルジョンAを60℃で2時間加熱保
持して乳化重合を開始させた後、超音波ホモジナイザー
(US−600,日本精機製作所社製)を用いて20K
Hzの周波数の超音波を付与した。このエマルジョンを
30分毎にサンプリングし、平均粒子径を測定したとこ
ろ、第1表に示す結果となった。
第1表の結果より、超音波エネルギーを付与すると、初
期エマルジョンの平均粒子径が次第にマイクロ化、エマ
ルジョンの外観も白色乳濁液→微白色半透明→微白色透
明へと変化することがわかった。
このようにして得られたエマルジョンを更に60℃で1
5時間保持して乳化重合を続けたが、外観及び平均粒子
径にほとんど変化はみられなかった。重合終了後は、冷
却し、炭酸ナトリウムを16g添加してpHを7に調整
し、ジメチルポリシロキサンのマイクロエマルジョン
(マイクロエマルジョンA)を得た。
得られたマイクロエマルジョンAの平均粒子径は0.0
7ミクロン、外観は微白色透明であり、580nmの可
視光線の透過率は55%であった。
このマイクロエマルジョンAの不揮発分(105℃×3
時間)は34.4%であり、エマルジョン100mlに5
00mlのイソプロピルアルコールを添加してエマルジョ
ンを破壊後、ジメチルシリコーンオイルを取り出し、2
5℃での粘度を測定したところ5260csであり、配合
時に設定したジメチルポリシロキサンの重合度にほぼ対
応したオイル粘度が得られた。
また、マイクロエマルジョンA25mlを遠心分離管に入
れ、4000r.p.mで15分間遠心分離機にかけた後、
上層部と下層部との不揮発分を測定したところ、34.
7%と34.3%でほとんど差はなかった。更に、マイ
クロエマルジョンAの50倍水希釈液を25℃で24時
間静置し、液面のオイルスポットの有無を調べたとこ
ろ、全くオイルスポットは無く、安定なエマルジョンで
あった。
〔実施例2〕 2のガラスビーカーに25℃で粘度が35csの末端が
ジメチルモノヒドロキシル基で封鎖されたジメチルポリ
シロキサン300gを仕込み、ホモミキサーで分散しな
がらドデシルベンゼンスルホン酸80gと水603gを
加えて均一に乳化分散させた。得られた乳化物を300
kg/cm2の圧力でガウリンホモジナイザーを1回通過さ
せて均質化したところ、白色乳濁液のエマルジョン(初
期エマルジョンB)が得られ、このものの平均粒子径は
255nmであった。
次に、この初期エマルジョンBを80℃まで昇温して乳
化重合を開始させた後、実施例1と同様に超音波エネル
ギーを付与したところ、最初は白色乳濁液の外観であっ
たが、次第に透明となり、3時間後には微白色透明なエ
マルジョンとなった。このエマルジョンを更に60℃で
18時間保持して乳化重合を続けたが、外観にはほとん
ど変化がなかった。重合終了後、冷却し、炭酸ナトリウ
ムを16g添加してpHを7に調整し、マイクロエマル
ジョンBを得た。
得られたマイクロエマルジョンBの平均粒径は0.06
ミクロン、外観に微白色透明で580nmの光線透過率
は58%であった。
このマイクロエマルジョンBの不揮発分は35.2%で
あり、エマルジョンをイソプロピルアルコールで破壊し
てシリコーンオイルを取り出したところ、生ゴム状であ
った。この生ゴムを10%トルエン溶液とし、25℃で
粘度を測定したところ46csであった。
また、マイクロエマルジョンBを実施例1と同様に遠心
分離機にかけ、上層と下層の不揮発分を測定したが、ほ
とんど差はなかった。更に、マイクロエマルジョンBの
50倍希釈液を24時間静置したところ、液面にはオイ
ルスポットは全くなく、安定なエマルジョンであった。
〔実施例3〕 2のガラスビーカーにオクタメチルシクロテトラシロ
キサン300gとヘキサメチルジシロキサン1.0gを
仕込み、ホモミキサーで均一に溶解した後、セチルトリ
メチルアンモニウムクロライド75gとポリオキシエチ
レンノニルフェニルエーテル(HLB=18.2)5g
と水597gを加えて均一に乳化分散させた。得られる
乳化物に水酸化カリウム2gを水18gに溶解したもの
を添加した後、300kg/cm2の圧力でガウリンホモジ
ナイザーを1回通過させて均質化したところ、白色乳濁
液のエマルジョン(初期エマルジョンC)が得られ、こ
のものの平均粒子径は251nmであった。
次に、この初期エマルジョンCを80℃まで昇温して乳
化重合を開始させ、更に4時間加熱保持した後、実施例
1と同様に超音波エネルギーを付与したところ、最初は
白色乳濁液の外観であったが、次第に透明感を増して3
時間後には微白色半透明なエマルジョンとなった。この
エマルジョンを80℃で更に33時間保持して乳化重合
を続けたが、外観はほとんど変化はなかった。重合終了
後、冷却し、酢酸4g添加してもpH7を調整し、マイ
クロエマルジョンCを得た。
得られたマイクロエマルジョンCの平均粒径は0.09
ミクロン、外観は微白色透明で580nmの光線透過率
は42%であった。
このマイクロエマルジョンCの不揮発分は33.8%で
あり、実施例1と同様に破壊して取り出したシリコーン
オイルの粘度は25℃で4980csであった。
また、マイクロエマルジョンCを実施例1と同様に遠心
分離機にかけたが、上下層の不揮発分の差はほとんど認
められなかった。更に、50倍希釈液を24時間静置し
てもオイルスポットは全く認められなかった。
〔実施例4〕 2のガラスビーカーにオクタメチルシクロテトラシロ
キサン300g、下記式 〔但し、式中nは3〜6の整数(混合物)である。〕 で表わされる環状アミノシロキサン16gを仕込み、ホ
モミキサーで均一に溶解した後、セチルトリメチルアン
モニウムクロライド75g、ポリオキシエチレンノニル
フェニルエーテル(HLB=18.2)5g及び水58
0gを加えて均一に乳化分散した。得られた乳化物に水
酸化カリウム2gを水18gに溶解したものを添加した
後、300kg/cm2の圧力でガウリンホモジナイザーを
1回通過させて均質化したところ、白色乳濁液のエマル
ジョン(初期エマルジョンD)が得られ、このものの平
均粒子径は208nmであった。
次に、この初期エマルジョンDを80℃まで昇温して乳
化重合を開始させて4時間加熱保持した後、実施例1と
同様に超音波エネルギーをエマルジョンに付与したとこ
ろ、外観が次第に透明感を増してゆき、3時間後には微
黄色透明なエマルジョンとなった。このエマルジョンを
80℃で更に17時間保持して乳化重合を続けたが、外
観はほとんど変化はなかった。重合終了後、冷却し、酢
酸4g添加してpHを7に調整し、マイクロエマルジョ
ンDを得た。
得られたエマルジョンDの平均粒径は0.04ミクロ
ン、外観は微黄色透明で580nmの光線透過率は74
%であった。
このマイクロエマルジョンDの不揮発分は35.8%で
あり、マイクロエマルジョンDを実施例1と同様に遠心
分離機にかけたが、上下層の不揮発分の差はほとんど認
められなかった。
更に、50倍希釈液の24時間静置試験でもオイルスポ
ットは全く認められなかった。
〔実施例5〕 2のガラスビーカーにオクタメチルシクロテトラシロ
キサン300g、下記式 〔但し、式中nは3〜6の整数(混合物)である。〕 で表わされる環状エポキシシロキサン6g及びメチルト
リエトキシシラン6gを仕込み、ホモミキサーで均一に
溶解した後、ドデシルベンゼンスルホン酸80g及び水
593gを加え、均一に乳化分散させた。得られた乳化
物を300kg/cm2の圧力でガウリンホモジナイザーを
1回通過させて均質化したところ、白色乳濁液のエマル
ジョン(初期エマルジョンE)が得られ、このものの平
均粒子径は216nmであった。
次に、この初期エマルジョンEを50℃まで昇温して乳
化重合を開始させた後、実施例1と同様に超音波エネル
ギーを与えたところ、最初白色乳濁液の外観であった
が、次第に透明となり、3時間後には微白色透明なエマ
ルジョンとなった。このエマルジョンを50℃で更に1
7時間保持して乳化重合を続けたが、外観はほとんど変
化がなかった。重合終了後、冷却し、トリエタノールア
ミン15g添加してpHを7に調整し、マイクロエマル
ジョンEを得た。
得られたマイクロエマルジョンEの平均粒径は0.06
ミクロン、外観は微白色透明で580nmの光線透過率
は60%であった。
このマイクロエマルジョンEの不揮発分は36.2%で
あり、マイクロエマルジョンEを実施例1と同様に遠心
分離機にかけたが、上下層の不揮発分の差はほとんど認
められなかった。
更に、50倍希釈液の24時間静置試験でもオイルスポ
ットは全く認められなかった。
〔比較例1〕 実施例1と同様にして平均粒子径224nm(0.22
4ミクロン)の初期エマルジョンを得た後、これを60
℃に昇温して乳化重合を開始させ、プロペラ式攪拌機で
攪拌しながら(プロペラ回転数200rpm)この温度に
20時間保持して重合させ、次いで炭酸ナトリウム16
gを添加してpHを7に調整することにより、白色乳濁
液のエマルジョンを得た。
得られたエマルジョンの平均粒径は0.38ミクロン、
外観は白色不透明で580nmの可視光線の透過率は5
%、HAZE値(濁度計にて測定)は78%であった。
このエマルジョンの不揮発分は35.0%で、エマルジ
ョンを破壊して取り出したジメチルシリコーンオイルの
粘度は25℃で4036csであった。
また、このエマルジョンを実施例1と同様の方法にて遠
心分離機にかけて不揮発分を測定したところ、上層部は
39.8%、下層部は27.2%で両層間に差がみら
れ、クリーミング現象が認められた。更に、50倍水希
釈液を25℃で24時間静置したところ、液面にオイル
スポットが認められた。
〔比較例2〕 2のガラスビーカーにオクタメチルシクロテトラシロ
キサン300gとヘキサメチルジシロキサン1.0gを
仕込み、ホモミキサーで均一に溶解した後、セチルトリ
メチルアンモニウムクロライドの30%水溶液200g
とポリオキシエチレンオクチルフェニルエーテル(HL
B=13.6)10gを加えてホモミキサーで均一に乳
化分散させ、次いで水465gを加えて300kg/cm2
の圧力でガウリンホモジナイザーに2回通過させて均質
化した。このエマルジョンに水酸化カリウムの10%水
溶液20gを添加してから80℃に昇温して乳化重合を
開始させ、更に80℃で20時間保持した。重合終了
後、酢酸5gを添加してpHを7に調整したところ、白
色乳濁液のエマルジョンが得られた。
得られたエマルジョンの平均粒径は0.32ミクロン、
外観は白色不透明で、580nmの可視光線の透過率は
6%、HAZE値は69%であった。
このエマルジョンの不揮発分は33.4%であり、エマ
ルジョンを破壊して取り出したジメチルシリコーンオイ
ルの粘度は25℃で5610csであった。
また、実施例1と同様の方法で遠心分離機にかけて不揮
発分を測定したところ、上層部は35.2%、下層部は
29.8%で両層間に差が認められ、上層部に多少クリ
ーミング現象が認められた。
更に、50倍水希釈液を25℃で24時間静置したとこ
ろ、液面にオイルスポットが認められた。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】低分子オルガノポリシロキサンを界面活性
    剤の存在下で水中に乳化分散させて初期エマルジョンを
    得、該初期エマルジョンに超音波エネルギーを付与して
    乳化重合させることを特徴とするオルガノポリシロキサ
    ンマイクロエマルジョンの製造方法。
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