JPH06154444A - 刺繍ミシン - Google Patents

刺繍ミシン

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JPH06154444A
JPH06154444A JP31179392A JP31179392A JPH06154444A JP H06154444 A JPH06154444 A JP H06154444A JP 31179392 A JP31179392 A JP 31179392A JP 31179392 A JP31179392 A JP 31179392A JP H06154444 A JPH06154444 A JP H06154444A
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JP
Japan
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embroidery
frame
sewing
work cloth
moving
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JP31179392A
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English (en)
Inventor
Fumiaki Asano
史明 浅野
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Brother Industries Ltd
Original Assignee
Brother Industries Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 刺繍ミシンにおいて、刺繍枠を縫製開始位置
に移動させるにあたって、使用者の操作を簡単にし、所
望位置に正確に刺繍枠を移動させる。 【構成】 使用者は、予め枠移動キーの1回の操作に伴
う移動量をキーボードの数字キーを操作することにより
設定しておく(S15)。そして、使用者が枠移動キー
を操作することにより(S17,S21,S25)、予
め設定されている移動量だけ、枠移動キーが指向する方
向に加工布を保持した刺繍枠を移動させる(S18,S
22,S26,S29)。このとき、刺繍枠の移動位置
が表示装置に表示される(S20,S24,S28,S
31)。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、使用者のマニュアル操
作により縫針と加工布を刺繍開始位置に対向させるよう
にした刺繍ミシンに関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来より、例えば作業着の胸ポケットに
ネーム等を刺繍するために、図10に示すようないわゆ
る卓上形の刺繍ミシン1が供されている。この刺繍ミシ
ン1は、ミシンベッド2上に、加工布(ポケット布)W
を張渡し状態に保持する例えば矩形枠状の刺繍枠3を設
け、水平移動機構4によりその刺繍枠3をX軸(左右)
及びY軸(前後)方向に移動するように構成されてい
る。そして、刺繍ミシン1の制御装置(図示せず)は、
例えば一針毎の針落ち点を指示する刺繍データに基づい
て、前記水平移動機構4及び縫針5等を制御し、以て、
加工布Wに対する刺繍形成動作を自動的に実行するよう
になっている。
【0003】ところで、この種の刺繍ミシンにあって
は、使用者が刺繍枠3内(加工布W)のうちどの位置に
刺繍を形成するかを指定するために、本体前面の操作パ
ネル6に、4個の枠移動キー6a,6b,6c,6dが
設けられている。使用者がそれら枠移動キー6a,6
b,6c,6dを押圧操作することにより、刺繍枠3
は、夫々押圧されている時間に応じた距離だけ右方,後
方,前方,左方に移動され、以て、刺繍枠3を縫製開始
位置に移動させるようになっているのである。
【0004】今、例えば図6に示すように、加工布Wの
所定位置に「ブラザー工業」という社名の刺繍E1を形
成したい場合、刺繍E1のマスクエリア(文字を囲む四
角形の領域)の左上角部(点A)の真上に縫針5が来る
縫製開始位置に、刺繍枠3を移動させれば良い。
【0005】ここで、刺繍ミシンの電源オン時には、刺
繍枠3内(加工布W)の左後方部の原点(点O)の真上
に縫針5が位置している。従って、使用者は、刺繍枠3
(加工布W)と縫針5との両者を注視しながら、左方へ
の枠移動キー6dを操作して刺繍枠3を距離aだけ左方
へ移動させる(縫針5は相対的に右方に移動)と共に、
後方への枠移動キー6bを操作して刺繍枠3を距離bだ
け後方へ移動させる(縫針5は相対的に前方に移動)よ
うにすれば、刺繍枠3は点Aに対応した所望の縫製開始
位置に移動される。この後、スタートキーを操作するこ
とにより、図示の位置に刺繍E1が形成されるのであ
る。
【0006】ところで、上記した枠移動キー6a,6
b,6c,6dを操作する場合、操作し始めには、刺繍
枠3はゆっくりと移動し、しばらく押圧操作し続ける
と、刺繍枠3は次第に速いスピードで移動するように構
成されている。また、枠移動キー6a,6b,6c,6
dを1回だけ短時間押圧操作すると、刺繍枠3は微少量
だけ移動するように構成されている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記従
来のものでは、縫製開始位置に刺繍枠3を移動させる際
に、枠移動キー6a,6b,6c,6dの1回の押圧操
作では、正確に所望位置に刺繍枠3を停止させることが
難しく、まず、枠移動キー6a,6b,6c,6dを押
圧し続けて刺繍枠3を所望位置の近傍まで移動させ、そ
の後、枠移動キー6a,6b,6c,6dを小刻みに何
度か押圧操作して所望位置に移動させるようにしなけれ
ばならない。このため、操作が面倒で時間がかかり、ま
た、正確性にも劣るものとなっていた。
【0008】特に、図6に示すように、加工布Wに、例
えば社名の刺繍E1と個人名の刺繍E2とを2行に渡っ
て形成することを繰返すような場合、刺繍E1と刺繍E
2との位置関係を多数枚の加工布Wに対して常に一定に
することが望まれるが、刺繍E1と刺繍E2との位置関
係をばらつきなく常に一定にしながら刺繍作業を行うこ
とは容易ではない。
【0009】本発明は上記事情に鑑みてなされたもの
で、その目的は、縫針と加工布とを縫製開始位置に対向
させるにあたって、使用者の操作の簡単化を図ると共
に、所望位置に正確に縫針と加工布とを相対移動させる
ことを可能とする刺繍ミシンを提供するにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明の第1の刺繍ミシンは、刺繍形成動作の開始
前に縫針と加工布とを縫製開始位置に対向させるために
使用者により操作される操作手段と、この操作手段の操
作に応じて縫針と加工布とを相対移動させる移動制御手
段と、操作手段の操作に伴う移動制御手段による縫針と
加工布との相対移動量を任意に規定するための移動量規
定手段とを具備している。
【0011】また、本発明の第2の刺繍ミシンは、刺繍
形成動作の開始前に縫針と加工布とを縫製開始位置に対
向させるために使用者により操作される操作手段と、こ
の操作手段の操作に応じて縫針と加工布とを相対移動さ
せる移動制御手段と、操作手段の操作に伴う移動制御手
段による縫針と加工布との相対移動に関する情報を数値
表示する表示手段とを具備している。
【0012】
【作用】上記構成を有する本発明の第1の刺繍ミシンに
よれば、使用者が操作手段を操作することに応じて、移
動制御手段により縫針と加工布とが縫製開始位置に対向
されるのであるが、この際、使用者は、移動量規定手段
により、操作手段の操作に伴う縫針と加工布との相対移
動量、例えば加工布を保持した刺繍枠の移動量を任意に
規定することができる。従って、使用者が、例えば操作
手段の1回の操作に応じた縫針と加工布との相対移動量
あるいは相対移動位置を、自らの所望のものに規定する
ことにより、簡単な操作で正確に縫針と加工布とを相対
移動させることができるようになる。
【0013】また、本発明の第2の刺繍ミシンによれ
ば、表示手段により、使用者の操作手段の操作に伴う縫
針と加工布との相対移動に関する情報が数値表示され
る。従って、使用者は、表示手段の表示を見ながら操作
手段を操作すれば、簡単な操作で正確に縫針と加工布と
を相対移動させることができるようになる。
【0014】
【実施例】以下、本発明をいわゆる卓上形の刺繍ミシン
に適用した一実施例について、図1乃至図7を参照して
説明する。まず、図3は刺繍システムの全体の外観構成
を示しており、この刺繍システムは、本実施例に係る刺
繍ミシン11と、この刺繍ミシン11の動作に必要な刺
繍データの作成,編集等を行うためのデータ処理装置1
2とを、データ転送のためのRS−232Cケーブル1
3にて接続して構成されている。
【0015】前記データ処理装置12は、例えば汎用の
パーソナルコンピュータ本体14に、キーボード15,
CRTディスプレイ16,ハードディスクドライブ17
等を接続して構成されている。詳しい説明は省略する
が、このデータ処理装置12は、例えばかな,漢字,ロ
ーマ字等の文字や、数字,記号,マーク等を刺繍するた
めに必要な刺繍データの作成や、様々な編集を行う機能
を有しており、ハードディスクドライブ17には、多数
の刺繍データが記憶されるようになっている。
【0016】尚、本実施例では、データ処理装置12
は、ブロックデータ(刺繍図形を複数個の四角形等のブ
ロックに分割した各ブロックの頂点の座標等を示すデー
タ)を記憶し、刺繍ミシン11に転送するように構成さ
れており、そのブロックデータから、最終的に必要なス
テッチデータ(1針毎の刺繍枠の移動量を指示するデー
タ)への展開は、刺繍ミシン11側にて行われるように
なっている。
【0017】一方、前記刺繍ミシン11は、ミシンベッ
ド18の上方にアーム部19を一体的に備えて構成さ
れ、そのアーム部19の先端部には縫針20を有する針
棒21が設けられている。図示はしないが、前記ミシン
ベッド18の上面には前記縫針20に対応して針板が設
けられ、その針板の下方部には、前記縫針20との協働
により加工布W(図6参照)に縫目を形成する釜機構が
設けられている。前記針棒21及び釜機構は、主軸モー
タ22(図4参照)により図示しない駆動機構を介して
同期駆動されるようになっている。
【0018】そして、前記ミシンベッド18上には、例
えば作業着の胸ポケットとなるポケット布よりなる加工
布Wを保持するためのこの場合矩形枠状の刺繍枠23が
設けられている。この刺繍枠23は、外枠と内枠とから
構成され、それらの間に加工布Wを挟むようにして該加
工布Wを張渡し状態に保持するようになっている。そし
て、この刺繍枠23は、水平移動機構24により、ミシ
ンベッド18(針板)の上方を水平方向に自在に移動さ
れるようになっている。
【0019】周知のように、前記水平移動機構24は、
刺繍枠23をX軸(左右)方向に移動させるための例え
ばパルスモータからなるX軸モータ25(図4のみ図
示)、及び、刺繍枠23をY軸(前後)方向に移動させ
るためのやはりパルスモータからなるY軸モータ26
(図4のみ図示)等から構成されている。これにて、水
平移動機構24により、刺繍枠23にセットされた加工
布Wは、ミシンベッド18上を固有のX−Y座標系に基
づく任意の位置に自在に移動されるのである。
【0020】さらに、前記アーム部19の前面には、操
作パネル27が設けられている。この操作パネル27
は、図4にも示すように、多数個のキーを有するキーボ
ード28及び例えば液晶パネルからなる横長な表示装置
29を有して構成されている。詳しく図示はしないが、
前記キーボード28には、スタートキー等のミシンの動
作を指示するためのキーや、数字キー等が設けられてい
る。そして、キーボード28の最下段には、4個の枠移
動キー28a,28b,28c,28dが設けられてい
る。
【0021】前記4個の枠移動キー28a,28b,2
8c,28dは、刺繍形成動作の開始前に、使用者が前
記刺繍枠23をいわばマニュアル操作により縫製開始位
置に移動させるためのもので、夫々、「→」,「↑」,
「↓」,「←」の矢印が記されており、押圧操作に応じ
て刺繍枠23を右方,後方,前方,左方に移動させるよ
うになっている。従って、それら4個の枠移動キー28
a,28b,28c,28dが本発明にいう操作手段と
して機能する。
【0022】また、前記表示装置29には、使用者に向
けての各種のメッセージや刺繍文字等が表示されるよう
になっている。そして、詳しくは後述するように、本実
施例においては、前記刺繍枠23を縫製開始位置に移動
させる際に、表示装置29に該刺繍枠23の移動に関す
る情報が数値表示されるようになっている。従って、こ
の表示装置29が本発明にいう表示手段として機能する
ようになっている。
【0023】さて、以上のように構成された刺繍ミシン
11は、内蔵された制御装置30により制御されるよう
になっている。図4に示すように、この制御装置30
は、CPU31,ROM32,RAM33,フロッピー
ディスクドライブ(FDD)34及びそれらを相互に接
続するバス35等からなるマイクロコンピュータを主体
とするものであり、さらに、前記バス35には、入出力
インタフェイス36が接続されている。
【0024】そして、前記入出力インタフェイス36に
は、前記表示装置29を駆動する表示駆動回路37が接
続されていると共に、前記主軸モータ22,X軸モータ
25及びY軸モータ26をそれぞれ駆動するモータ駆動
回路38,39及び40が接続されている。さらに、入
出力インタフェイス36には、前記キーボード28が接
続されていると共に、前記データ処理装置12からのデ
ータを転送するためのRS−232Cケーブル13が接
続されている。
【0025】これにて、制御装置30は、前記ROM3
2に記憶された制御プログラムなどに基づいて、前記R
S−232Cケーブル13を介して得られたブロックデ
ータをステッチデータに一針展開し、このステッチデー
タにより、主軸モータ22やX軸モータ25,Y軸モー
タ26を制御し、もって、前記針棒21を上下駆動させ
つつ前記水平移動機構24により刺繍枠23(加工布
W)を移動させ、加工布Wに対する所定の刺繍形成動作
を自動的に実行するのである。尚、刺繍データ(ブロッ
クデータ)を、フロッピーディスクを介して読込むこと
もできるようになっている。
【0026】また、制御装置30は、前述のように、刺
繍形成動作の開始前に、前記枠移動キー28a,28
b,28c,28dが操作されると、その操作に応じて
水平移動機構24を通電制御して刺繍枠23(加工布
W)を移動させるようになっている。従って、制御装置
30や水平移動機構24等から本発明にいう移動制御手
段が構成されているのである。
【0027】そして、後のフローチャートの説明にて明
らかとなるように、本実施例では、前記枠移動キー28
a,28b,28c,28dの1回の操作に伴う刺繍枠
23の移動量(単位移動量)を、使用者がキーボード2
8を操作することにより、任意に規定することができる
ようになっている。また、このとき、前記RAM33に
は、図5に示すように、カウンタ33a、刺繍枠23の
位置座標を記憶する枠座標メモリエリア33b、前記単
位移動量を記憶する入力数字メモリエリア33cが、ワ
ーキングエリアなどと共に設けられている。従って、制
御装置30やキーボード28等から本発明にいう移動量
規定手段が構成されているのである。
【0028】さらに、前述のように、制御装置30は、
刺繍枠23を縫製開始位置に移動させる作業を実行する
際に、刺繍枠23の移動に関する情報を前記表示装置2
9に数値表示させるようになっている。図7に示すよう
に、本実施例では、刺繍枠23の移動に関する情報とし
て、刺繍枠23の位置座標(X,Y座標)及び、1回の
枠移動キー28a,28b,28c,28dの操作に伴
う単位移動量Pが数値で表示されるようになっている。
【0029】ここで、例えば刺繍枠23の位置座標は、
図6に示すように、刺繍枠23の左後方(図では左上)
の角部の点Oの真上に縫針20が位置しているときの刺
繍枠23の座標を原点(0,0)と定め、縫針20が点
Oから相対的に右方に移動(刺繍枠23は左方に移動)
するほどX座標が大きくなり、縫針20が点Oから相対
的に前方(図では下方)に移動(刺繍枠23は後方に移
動)するほどY座標が大きくなるように設定される。そ
して、座標は実際の1mmを単位としており、従って、
刺繍枠23の位置座標が(20,5)であるとすると、
縫針20は、刺繍枠23内の、点Oから右に20mm,
前方に5mmの点Aの真上に位置することになる。ま
た、前記単位移動量Pもmmで現わされる。尚、刺繍ミ
シン11の電源投入時には、刺繍枠23は原点に位置す
るようになっている。
【0030】次に、上記のように構成された刺繍ミシン
11の動作について、図1及び図2も参照して説明す
る。図2のフローチャートは、刺繍ミシン11の制御装
置30が実行する処理の概略手順を示しており、まず、
この図2を参照しながら、刺繍形成動作の全体の概略に
ついて述べる。
【0031】即ち、刺繍ミシン11の電源が投入される
と、表示装置29にメニュー選択の画面が表示される
(ステップS1)。ここで、使用者は、まずデータ入力
を選択し、ステップS2にて、データ処理装置12から
刺繍データが読込まれる。これにて、例えば図6に示す
ような「ブラザー工業」の文字の刺繍E1を形成するた
めの刺繍データ(この場合ブロックデータ)が、制御装
置30のRAM33に読込まれるのである。
【0032】続いて、ステップS3では、使用者による
編集値の入力が実行される。これにより、刺繍文字の拡
大,縮小、縦書き,横書きの変更、傾斜、文字太さの変
更等の編集を行うことができる。ステップS4では、前
記ブロックデータを、編集値に基づいてステッチデータ
に展開することが行われ、これにてデータ入力の処理が
終了し、再びメニュー選択に戻る。
【0033】刺繍データを読込んだ後、使用者は縫製作
業を選択する。縫製作業を開始させるにあたって、まず
使用者は、加工布Wをセットした刺繍枠23を縫製開始
位置に移動させる位置合せの作業を行う(ステップS
5)。この位置合せの作業は、例えば図6に示すよう
に、形成したい位置の刺繍E1のマスクエリア(文字を
囲む四角形の領域)の左上角部(点A)の真上に縫針2
0が来るように、使用者のキー操作により刺繍枠23を
移動させることにより行われるのであるが、その詳細に
ついては後述する。
【0034】この位置合せ作業の後、使用者がスタート
キーを操作することにより(ステップS6にてYe
s)、前記ステッチデータに基づいた刺繍形成動作が実
行されるものである(ステップS7)。刺繍形成動作が
終了すると、再度メニュー選択に戻り、例えば「堀田太
郎」といった人名等のさらに異なる刺繍E2を形成した
い場合には、刺繍データの読込みからの処理が繰返され
る。使用者が終了を選択するあるいは電源を切れば終了
する。
【0035】さて、図1のフローチャートは、上記図2
のステップS5の位置合せの処理の詳細を示しており、
以下、図6の刺繍E1,E2を具体例として上げながら
述べる。この位置合せの作業は、基本的には使用者が枠
移動キー28a,28b,28c,28dを操作して刺
繍枠23を所望の縫製開始位置まで移動させることによ
り行われるのであるが、このとき、本実施例では、枠移
動キー28a,28b,28c,28dの1回の操作に
伴う刺繍枠23の移動量(単位移動量P)を、使用者が
任意に規定することができ、さらに、表示装置29に、
刺繍枠23の位置座標(X,Y座標)及び、前記単位移
動量Pが数値表示されるようになっているのである。
【0036】即ち、まず、ステップS11では、刺繍枠
23の位置座標(X,Y座標)を示す変数Xo,Yo
に、現在のX,Y座標が代入される。ここで、上述のよ
うに電源投入時には、刺繍枠23は原点(0,0)に位
置し、また、1回の刺繍形成動作が終了したときには、
その刺繍の縫製開始位置に戻るように構成されている。
従って、図6の刺繍E1の形成が終わったときには、刺
繍枠23は点Aに対応した位置に戻るようになってい
る。
【0037】次のステップS12では、単位移動量を表
す変数Pに1が代入される。単位移動量Pが1というこ
とは、枠移動キー28a,28b,28c,28dが1
回押圧操作されたときに刺繍枠23が1mm移動するこ
とを意味する。使用者による単位移動量Pの指定がない
場合には、Pが1に設定される。
【0038】ステップS13では、使用者によるキー入
力が待たれ、キー入力があると(ステップS13にてY
es)、ステップS14にて、操作されたキーの種類
(数字キーであるか枠移動キーであるか)が判別され
る。ここで、使用者は、単位移動量Pを規定したい場合
には、規定したい単位移動量(mm)に応じた1〜9の
数字キーを操作する。
【0039】すると、ステップS15にて、変数Pに入
力された数字(例えば5)が代入されると共に、ステッ
プS16にて、単位移動量Pの値が、表示装置29に表
示される(図7参照)。これにより、枠移動キー28
a,28b,28c,28dが1回押圧操作されたとき
の刺繍枠23の移動量が例えば5mmに規定されるので
ある。
【0040】このような単位移動量Pの規定が終了する
と、使用者は、枠移動キー28a,28b,28c,2
8dを操作して刺繍枠23をマニュアル操作により縫製
開始位置に移動させるようにする。ここで、操作された
キーが左方(「←」)への枠移動キー28dであるなら
ば(ステップS17にてYes)、ステップS18にて
X軸モータ25に距離Pに対応した分だけの正パルスが
与えられ、これにて、刺繍枠23が左方向に距離P(5
mm)だけ移動されるのである。
【0041】そして、ステップS19にて、刺繍枠23
のX座標を表すXoの値が、Pだけ加算された値に書替
えられ、さらに、ステップS20にて、移動された刺繍
枠23の位置座標が、図7に示すように表示装置29に
表示されるのである。枠移動キー28dが2回,3回と
続けて押圧操作されると、その回数に応じて距離Pずつ
移動することになる。
【0042】同様に、右方(「→」)への枠移動キー2
8aが押圧操作されると(ステップS21にてYe
s)、X軸モータ25に距離Pに対応した分だけの負パ
ルスが与えられ(ステップS22)、刺繍枠23が右方
向に距離P(5mm)だけ移動され、Xoの値がPだけ
減算された値に書替えられる(ステップS23)。さら
に、移動した刺繍枠23の位置座標が表示装置29に表
示される(ステップS24)。
【0043】また、後方(「↑」)への枠移動キー28
bが押圧操作されると(ステップS25にてYes)、
Y軸モータ26に距離Pに対応した分だけの正パルスが
与えられ(ステップS26)、刺繍枠23が後方に距離
P(5mm)だけ移動され、Yoの値がPだけ加算され
た値に書替えられ(ステップS27)、移動した刺繍枠
23の位置座標が表示装置29に表示される(ステップ
S28)。
【0044】前方(「↓」)への枠移動キー28cが押
圧操作されると(ステップS25にてNo)、Y軸モー
タ26に距離Pに対応した分だけの負パルスが与えられ
(ステップS29)、刺繍枠23が前方に距離P(5m
m)だけ移動され、Yoの値がPだけ減算された値に書
替えられ(ステップS30)、さらに、移動した刺繍枠
23の位置座標が表示装置29に表示される(ステップ
S31)のである。
【0045】これにより、図6の例では、原点(0,
0)に位置していた刺繍枠23を、点Aに対応した縫製
開始位置に移動させる場合、点Aが点Oから右方に20
mm,前方に5mmの位置にある即ち点Aに対応した位
置座標が(20,5)であるとすると、使用者は、左方
(「←」)への枠移動キー28dを4回押圧操作すると
共に、後方(「↑」)への枠移動キー28bを1回操作
するだけの極めて簡単な操作で、所望の縫製開始位置に
移動した刺繍枠23を移動させることができ、加工布W
の所望の位置に確実に刺繍E1を形成することができる
のである。
【0046】また、刺繍E1の形成動作が終了した後、
点Aに対応した位置にある刺繍枠23を、点Bに対応し
た次の縫製開始位置に移動させる場合、点Bが点Aから
右方にc(10mm)、前方にd(15mm)の位置に
ある即ち点Bに対応した位置座標が(30,20)であ
るとすると、使用者は、左方(「←」)への枠移動キー
28dを2回押圧操作すると共に、後方(「↑」)への
枠移動キー28bを3回操作することにより、やはり所
望の縫製開始位置に移動した刺繍枠23を移動させるこ
とができ、加工布Wの所望の位置に確実に刺繍E2を形
成することができるのである。
【0047】さらに、このような加工布Wに社名及び人
名の刺繍E1及びE2を形成する作業を、例えば人名を
変更しながら多数枚の加工布Wに対して何度か繰返す場
合でも、簡単な操作により正確な位置に刺繍E1と刺繍
E2とを形成することができ、刺繍E1と刺繍E2との
位置関係を常に一定にすることが可能となるのである。
しかも、刺繍枠23の位置座標及び単位移動量Pが表示
装置29に表示されるため、刺繍枠23の位置合せ作業
を、極めて正確に行うことができる。
【0048】このように本実施例によれば、刺繍枠23
を縫製開始位置に移動させるにあたって、枠移動キー2
8a,28b,28c,28dの1回の操作に伴う刺繍
枠23の移動量を、使用者が任意に規定できるようにし
たので、従来のように小刻みに何度も押圧操作しなけれ
ば正確な位置に移動できなかったものと異なり、使用者
の操作が極めて簡単となると共に、所望位置に正確に刺
繍枠23を移動させることができるものである。
【0049】また、刺繍枠23の位置座標及び単位移動
量Pを表示装置29に数値により表示するようにしたの
で、使用者が刺繍枠23や縫い針20を特に注視する必
要がなくなり、刺繍枠23の位置合せの精度をより一層
向上させることができるものである。
【0050】尚、上記実施例では、枠移動キー28a,
28b,28c,28dの1回の操作に伴う刺繍枠23
の単位移動量Pを、使用者が任意に規定するように構成
したが、例えば数字キーと矢印キーとを同時に操作する
ことにより矢印方向に数字に対応した移動量だけ移動す
るように構成したり、複数個のキーの組合せにより原点
などの所定位置に移動するようにしたり、移動量をキー
入力によりその都度入力したり、ある位置を記憶させる
ためのメモリキーを設けて次回以降はワンタッチでその
位置に移動するように構成することもでき、刺繍枠の移
動量を任意に規定する態様としては様々な変形例が考え
られる。
【0051】また、上記実施例では、文字を横書きにし
た刺繍E1及びE2を形成する場合を例とし、その縫製
開始位置をマスクエリアの左上角部の真上に縫針が来る
位置としたが、例えば刺繍の開始点(縫針が1針目に落
ちる位置)に対応する位置や、刺繍の中心位置に対応す
る位置を縫製開始位置としても良い。
【0052】この場合、図8に示すように、加工布Wに
文字を円弧上に沿って並べるような刺繍E3及びE4を
形成するようなこともあり、このときには、円弧の中心
Oの座標及び半径r、並びにX軸に対する角度θにより
縫製開始位置(点C及び点D)を指定することができ
る。このような場合には、図9に示すように、表示装置
29に刺繍枠23の位置座標をX,Y座標でなく、r及
びθの値により表示することができる。
【0053】さらに、上記実施例では、表示装置29
に、刺繍枠23の単位移動量Pと位置座標を表示するよ
うにしたが、例えば位置座標だけを表示したり、単位移
動量だけを表示するようにしても良く、さらには、刺繍
枠の位置座標ではなく例えば前回の縫製開始位置等のあ
る位置からの移動量を表示するようにしても良いなど、
移動に関する情報としても様々なものが考えられる。
【0054】そして、上記実施例では、刺繍枠の移動量
を任意に規定することを可能とすると共に、刺繍枠の移
動に関する情報を表示するようにしたが、刺繍枠の移動
量を任意に規定することを可能とするだけでも、使用者
の操作の簡単化等の所期の目的を達成することができ
(請求項1の発明)、また、刺繍枠の移動に関する情報
を数値表示するだけでも、同様に使用者の操作の簡単化
等の所期の目的を達成することができるものである(請
求項2の発明)。
【0055】また、上記実施例では、刺繍枠(加工布)
側を移動させる構成の刺繍ミシンに本発明を適用させた
が、加工布を固定した状態で、ミシン頭部(縫針)側を
X,Y方向に自在に移動させるようにした刺繍ミシンに
も、本発明を適用させることが可能である。
【0056】その他、刺繍ミシン自体が多数の刺繍デー
タを記憶していたりフロッピーディスクを介して刺繍デ
ータを読込むように構成しても良く、また操作手段とし
ても4個の矢印キーでなくマウスやジョイスティック等
を用いるようにしても良い等、本発明は要旨を逸脱しな
い範囲内で種々の変更が可能である。
【0057】
【発明の効果】以上の説明にて明らかなように、本発明
の刺繍ミシンによれば、縫針と加工布とを縫製開始位置
に対向させるにあたって、使用者の操作の簡単化を図る
と共に、所望位置に正確に縫針と加工布とを移動させる
ことを可能とするという優れた実用的効果を奏するもの
である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例を示すもので、刺繍枠の位置
合せルーチンを示すフローチャート
【図2】全体の処理ルーチンを概略的に示すフローチャ
ート
【図3】刺繍ミシンを含む刺繍システム全体の外観を示
す斜視図
【図4】電気的構成を示すブロック図
【図5】RAMの内容を示す図
【図6】加工布に形成される刺繍の一例を示す図
【図7】表示装置の表示の一例を示す図
【図8】本発明の他の実施例を示す図6相当図
【図9】図7相当図
【図10】従来例を示す刺繍ミシンの斜視図
【符号の説明】
図面中、11は刺繍ミシン、12はデータ処理装置、1
8はミシンベッド、19はアーム部、20は縫針、22
は主軸モータ、23は刺繍枠、24は水平移動機構、2
7は操作パネル、28はキーボード、28a,28b,
28c,28dは枠移動キー(操作手段)、29は表示
装置(表示手段)、30は制御装置を示す。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 縫針を上下駆動しつつ、その縫針と加工
    布とを相対移動させることにより、前記加工布に刺繍を
    形成する刺繍ミシンにおいて、 刺繍形成動作の開始前に、前記縫針と加工布とを縫製開
    始位置に対向させるために使用者により操作される操作
    手段と、 この操作手段の操作に応じて前記縫針と加工布とを相対
    移動させる移動制御手段と、 前記操作手段の操作に伴う前記移動制御手段による前記
    縫針と加工布との相対移動量を任意に規定するための移
    動量規定手段とを具備することを特徴とする刺繍ミシ
    ン。
  2. 【請求項2】 縫針を上下駆動しつつ、その縫針と加工
    布とを相対移動させることにより、前記加工布に刺繍を
    形成する刺繍ミシンにおいて、 刺繍形成動作の開始前に、前記縫針と加工布とを縫製開
    始位置に対向させるために使用者により操作される操作
    手段と、 この操作手段の操作に応じて前記縫針と加工布とを相対
    移動させる移動制御手段と、 前記操作手段の操作に伴う前記移動制御手段による前記
    縫針と加工布との相対移動に関する情報を数値表示する
    表示手段とを具備することを特徴とする刺繍ミシン。
JP31179392A 1992-11-20 1992-11-20 刺繍ミシン Pending JPH06154444A (ja)

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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH1119367A (ja) * 1997-07-07 1999-01-26 Tokai Ind Sewing Mach Co Ltd ミシン
JP2008214837A (ja) * 2007-02-08 2008-09-18 Miyagi Lace Co Ltd エンブロイダリレースおよびエンブロイダリレース地、ならびにそれらの製造方法

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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH1119367A (ja) * 1997-07-07 1999-01-26 Tokai Ind Sewing Mach Co Ltd ミシン
JP2008214837A (ja) * 2007-02-08 2008-09-18 Miyagi Lace Co Ltd エンブロイダリレースおよびエンブロイダリレース地、ならびにそれらの製造方法

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