JPH06151733A - バイポーラ型半導体装置およびその製造方法 - Google Patents
バイポーラ型半導体装置およびその製造方法Info
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- JPH06151733A JPH06151733A JP4327378A JP32737892A JPH06151733A JP H06151733 A JPH06151733 A JP H06151733A JP 4327378 A JP4327378 A JP 4327378A JP 32737892 A JP32737892 A JP 32737892A JP H06151733 A JPH06151733 A JP H06151733A
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Abstract
(57)【要約】
【目的】 NPNトランジスタの特性の最適化を図りつ
つ、PNPトランジスタにおける大電流駆動能力の向上
と、高周波特性の向上とを図ることが可能なバイポーラ
型半導体装置およびその製造方法を提供すること。 【構成】 縦型PNPトランジスタ24のコレクタ領域
25と、このコレクタ領域25に対する半導体基板2と
の分離領域10とのPN接合濃度を、1×1018cm-3
以下とし、しかも、このコレクタ領域25下部の分離領
域10の深さを、5μm以上とする。そのため、縦型P
NPトランジスタ24のコレクタ領域25と半導体基板
2との分離領域10を形成するための第1不純物拡散工
程と、NPNトランジスタ22のコレクタ領域23を形
成するための第2不純物拡散工程とを、別工程で行な
う。
つ、PNPトランジスタにおける大電流駆動能力の向上
と、高周波特性の向上とを図ることが可能なバイポーラ
型半導体装置およびその製造方法を提供すること。 【構成】 縦型PNPトランジスタ24のコレクタ領域
25と、このコレクタ領域25に対する半導体基板2と
の分離領域10とのPN接合濃度を、1×1018cm-3
以下とし、しかも、このコレクタ領域25下部の分離領
域10の深さを、5μm以上とする。そのため、縦型P
NPトランジスタ24のコレクタ領域25と半導体基板
2との分離領域10を形成するための第1不純物拡散工
程と、NPNトランジスタ22のコレクタ領域23を形
成するための第2不純物拡散工程とを、別工程で行な
う。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、バイポーラ型半導体装
置に係り、さらに詳しくは、たとえばアナログリニア回
路などに用いられる高周波動作可能な縦型PNPトラン
ジスタがNPNトランジスタと共に、半導体基板上に形
成してあるバイポーラ型半導体装置およびその製造方法
に関する。
置に係り、さらに詳しくは、たとえばアナログリニア回
路などに用いられる高周波動作可能な縦型PNPトラン
ジスタがNPNトランジスタと共に、半導体基板上に形
成してあるバイポーラ型半導体装置およびその製造方法
に関する。
【0002】
【従来の技術】ビデオ回路などに用いられるアナログリ
ニア回路は、たとえばバイポーラ型半導体装置で構成さ
れ、NPNトランジスタと縦型PNPトランジスタと
が、同一の半導体基板上に作り込まれている。このよう
なバイポーラ型半導体装置を製造するには、P型半導体
基板に対して、NPNトランジスタと、縦型PNPトラ
ンジスタとを形成する。その際に、従来の製造プロセス
では、NPNトランジスタのコレクタ領域と、縦型PN
Pトランジスタのコレクタ領域における基板との分離領
域とを同時に形成している。
ニア回路は、たとえばバイポーラ型半導体装置で構成さ
れ、NPNトランジスタと縦型PNPトランジスタと
が、同一の半導体基板上に作り込まれている。このよう
なバイポーラ型半導体装置を製造するには、P型半導体
基板に対して、NPNトランジスタと、縦型PNPトラ
ンジスタとを形成する。その際に、従来の製造プロセス
では、NPNトランジスタのコレクタ領域と、縦型PN
Pトランジスタのコレクタ領域における基板との分離領
域とを同時に形成している。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ところが、NPNトラ
ンジスタのコレクタ領域では、コレクタ−エミッタ間飽
和電圧VCEsat などのトランジスタ特性の最適化を行な
うため、その不純物ピーク濃度を、1×1019cm-3以
上必要である。一方、縦型PNPトランジスタでは、そ
のコレクタ領域と基板との分離領域では、この分離領域
とコレクタ領域との寄生容量を低減する観点からは、不
純物濃度は低い方が好ましい。従来では、NPNトラン
ジスタにおけるコレクタ−エミッタ間飽和電圧VCEsat
の最適化などを優先する必要があることから、縦型PN
Pトランジスタにおけるコレクタ領域と基板との分離領
域の不純物濃度が、NPNトランジスタのコレクタ領域
と同程度の濃度に高く設定されていた。
ンジスタのコレクタ領域では、コレクタ−エミッタ間飽
和電圧VCEsat などのトランジスタ特性の最適化を行な
うため、その不純物ピーク濃度を、1×1019cm-3以
上必要である。一方、縦型PNPトランジスタでは、そ
のコレクタ領域と基板との分離領域では、この分離領域
とコレクタ領域との寄生容量を低減する観点からは、不
純物濃度は低い方が好ましい。従来では、NPNトラン
ジスタにおけるコレクタ−エミッタ間飽和電圧VCEsat
の最適化などを優先する必要があることから、縦型PN
Pトランジスタにおけるコレクタ領域と基板との分離領
域の不純物濃度が、NPNトランジスタのコレクタ領域
と同程度の濃度に高く設定されていた。
【0004】そのため、縦型PNPトランジスタにおけ
るコレクタ領域と分離領域とのPN接合濃度は、1×1
018cm-3を越え、高濃度になる。その結果、縦型PN
Pトランジスタのコレクタ領域と分離領域との寄生容量
が、NPNトランジスタに比較して数倍大きくなり、大
電流駆動能力および高周波特性の点で不利になる。
るコレクタ領域と分離領域とのPN接合濃度は、1×1
018cm-3を越え、高濃度になる。その結果、縦型PN
Pトランジスタのコレクタ領域と分離領域との寄生容量
が、NPNトランジスタに比較して数倍大きくなり、大
電流駆動能力および高周波特性の点で不利になる。
【0005】本発明は、このような実状に鑑みてなさ
れ、NPNトランジスタの特性の最適化を図りつつ、P
NPトランジスタにおける大電流駆動能力の向上と、高
周波特性の向上とを図ることが可能なバイポーラ型半導
体装置およびその製造方法を提供することを目的とす
る。
れ、NPNトランジスタの特性の最適化を図りつつ、P
NPトランジスタにおける大電流駆動能力の向上と、高
周波特性の向上とを図ることが可能なバイポーラ型半導
体装置およびその製造方法を提供することを目的とす
る。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明のバイポーラ型半導体装置は、PNPトラン
ジスタのコレクタ領域と、このコレクタ領域に対する半
導体基板との分離領域とのPN接合濃度を、1×1018
cm-3以下とし、しかも、このコレクタ領域下部の分離
領域の深さを、5μm以上とすることを特徴とする。
に、本発明のバイポーラ型半導体装置は、PNPトラン
ジスタのコレクタ領域と、このコレクタ領域に対する半
導体基板との分離領域とのPN接合濃度を、1×1018
cm-3以下とし、しかも、このコレクタ領域下部の分離
領域の深さを、5μm以上とすることを特徴とする。
【0007】また、本発明のバイポーラ型半導体装置の
製造方法は、PNPトランジスタのコレクタ領域と半導
体基板との分離領域を形成するための第1不純物拡散工
程と、NPNトランジスタのコレクタ領域を形成するた
めの第2不純物拡散工程とを、別工程で行ない、PNP
トランジスタのコレクタ領域と、このコレクタ領域に対
する分離領域とのPN接合濃度が、1×1018cm-3以
下と成り、しかも、このコレクタ領域下部の分離領域の
深さが、5μm以上と成るように、第1不純物拡散工程
を行なうことを特徴とする。
製造方法は、PNPトランジスタのコレクタ領域と半導
体基板との分離領域を形成するための第1不純物拡散工
程と、NPNトランジスタのコレクタ領域を形成するた
めの第2不純物拡散工程とを、別工程で行ない、PNP
トランジスタのコレクタ領域と、このコレクタ領域に対
する分離領域とのPN接合濃度が、1×1018cm-3以
下と成り、しかも、このコレクタ領域下部の分離領域の
深さが、5μm以上と成るように、第1不純物拡散工程
を行なうことを特徴とする。
【0008】
【作用】本発明のバイポーラ型半導体装置では、PNP
トランジスタのコレクタ領域と、このコレクタ領域に対
する半導体基板との分離領域とのPN接合濃度を、1×
1018cm-3以下とし、しかも、このコレクタ領域下部
の分離領域の深さを、5μm以上としたので、コレクタ
領域と分離領域との寄生容量を、NPNトランジスタ
並、あるいはそれ以下に小さくすることができる。その
結果、PNPトランジスタにおける大電流駆動能力が向
上すると共に、高周波数特性が向上する。たとえば従来
では、カットオフ周波数fT が300MHzであったの
に対し、本発明では、1GHzまで向上し、ビデオ帯域
クラスまでの周波数を取り扱うための回路の設計が著し
く容易になる。この本発明のバイポーラ型半導体装置
は、PNPトランジスタのコレクタ領域と半導体基板と
の分離領域を形成するための第1不純物拡散工程と、N
PNトランジスタのコレクタ領域を形成するための第2
不純物拡散工程とを、別工程で行なうことにより容易に
製造することができる。
トランジスタのコレクタ領域と、このコレクタ領域に対
する半導体基板との分離領域とのPN接合濃度を、1×
1018cm-3以下とし、しかも、このコレクタ領域下部
の分離領域の深さを、5μm以上としたので、コレクタ
領域と分離領域との寄生容量を、NPNトランジスタ
並、あるいはそれ以下に小さくすることができる。その
結果、PNPトランジスタにおける大電流駆動能力が向
上すると共に、高周波数特性が向上する。たとえば従来
では、カットオフ周波数fT が300MHzであったの
に対し、本発明では、1GHzまで向上し、ビデオ帯域
クラスまでの周波数を取り扱うための回路の設計が著し
く容易になる。この本発明のバイポーラ型半導体装置
は、PNPトランジスタのコレクタ領域と半導体基板と
の分離領域を形成するための第1不純物拡散工程と、N
PNトランジスタのコレクタ領域を形成するための第2
不純物拡散工程とを、別工程で行なうことにより容易に
製造することができる。
【0009】
【実施例】以下、本発明の一実施例に係るバイポーラ型
半導体装置およびその製造方法について、図面を参照し
つつ詳細に説明する。図1は本発明の一実施例に係るバ
イポーラ型半導体装置の製造過程を示す要部概略断面
図、図2は本発明の一実施例に係るバイポーラ型半導体
装置の要部概略断面図、図3は本発明の作用を示す説明
図である。
半導体装置およびその製造方法について、図面を参照し
つつ詳細に説明する。図1は本発明の一実施例に係るバ
イポーラ型半導体装置の製造過程を示す要部概略断面
図、図2は本発明の一実施例に係るバイポーラ型半導体
装置の要部概略断面図、図3は本発明の作用を示す説明
図である。
【0010】本発明の一実施例に係るバイポーラ型半導
体装置の製造方法では、まず、図1(A)に示すよう
に、P型の不純物が薄くドープしてあるP型の半導体基
板2を準備する。半導体基板2としては、たとえば単結
晶シリコン基板が用いられる。
体装置の製造方法では、まず、図1(A)に示すよう
に、P型の不純物が薄くドープしてあるP型の半導体基
板2を準備する。半導体基板2としては、たとえば単結
晶シリコン基板が用いられる。
【0011】この半導体基板2の表面には、酸化シリコ
ン膜4を形成する。酸化シリコン膜4は、たとえば熱酸
化法により形成され、その膜厚は、たとえば約85nm
程度である。この酸化シリコン膜4の表面には、レジス
ト6を成膜する。このレジスト6には、ホトリソグラフ
ィ法により、所定のパターンで開口部8を形成する。こ
の開口部8は、縦型PNPトランジスタに形成されるコ
レクタ領域と基板との分離領域に対応したパターンで形
成される。
ン膜4を形成する。酸化シリコン膜4は、たとえば熱酸
化法により形成され、その膜厚は、たとえば約85nm
程度である。この酸化シリコン膜4の表面には、レジス
ト6を成膜する。このレジスト6には、ホトリソグラフ
ィ法により、所定のパターンで開口部8を形成する。こ
の開口部8は、縦型PNPトランジスタに形成されるコ
レクタ領域と基板との分離領域に対応したパターンで形
成される。
【0012】次に、このレジスト6をマスクとして、不
純物のイオン注入を行い、熱拡散により、縦型PNPト
ランジスタのコレクタ領域と基板との分離領域10を形
成する。この分離領域10は、従来では、同一の半導体
基板2に形成されるNPNトランジスタのコレクタ領域
と同一の不純物拡散工程で形成されていた。本実施例で
は、この分離領域10を形成するための不純物拡散工程
を、NPNトランジスタのコレクタを形成するための不
純物拡散工程とは別個に行なう。
純物のイオン注入を行い、熱拡散により、縦型PNPト
ランジスタのコレクタ領域と基板との分離領域10を形
成する。この分離領域10は、従来では、同一の半導体
基板2に形成されるNPNトランジスタのコレクタ領域
と同一の不純物拡散工程で形成されていた。本実施例で
は、この分離領域10を形成するための不純物拡散工程
を、NPNトランジスタのコレクタを形成するための不
純物拡散工程とは別個に行なう。
【0013】この分離領域10の導電型は、N型であ
る。この分離領域10を形成するためのイオン注入条件
としては、特に限定されないが、注入する不純物として
N型不純物であるリンなどを用い、ドーズ量が1〜2×
1014cm-2、注入エネルギーが50KeV以上の条件
であることが好ましい。また、その後の熱処理は、12
00℃および3時間の条件で行なうことが好ましい。こ
のような不純物拡散工程により、分離領域10の不純物
濃度は、5×1016cm-3以下程度に薄くなり、また、
その深さも半導体基板2の表面から5μm以上、好まし
くは7μm以上と深くなる。
る。この分離領域10を形成するためのイオン注入条件
としては、特に限定されないが、注入する不純物として
N型不純物であるリンなどを用い、ドーズ量が1〜2×
1014cm-2、注入エネルギーが50KeV以上の条件
であることが好ましい。また、その後の熱処理は、12
00℃および3時間の条件で行なうことが好ましい。こ
のような不純物拡散工程により、分離領域10の不純物
濃度は、5×1016cm-3以下程度に薄くなり、また、
その深さも半導体基板2の表面から5μm以上、好まし
くは7μm以上と深くなる。
【0014】次に、同図(B)に示すように、半導体基
板2の表面に、別のレジスト12を形成し、このレジス
ト12をホトリソグラフィ法でパターン加工し、NPN
トランジスタのコレクタ領域に対応するパターンで開口
部14を形成する。次に、このレジスト12をマスクと
して、開口部14を通して、NPNトランジスタ用コレ
クタ領域形成のためのイオン注入を行なう。このイオン
注入条件としては、特に限定されないが、注入する不純
物としてN型不純物であるリンなどを用い、ドーズ量が
8×1014cm-2、注入エネルギーが50KeV程度の
条件が好ましい。このイオン注入の条件は、NPNトラ
ンジスタにおけるコレクタ−エミッタ間飽和電圧V
CEsat などのトランジスタ特性の最適化を図るように決
定される。
板2の表面に、別のレジスト12を形成し、このレジス
ト12をホトリソグラフィ法でパターン加工し、NPN
トランジスタのコレクタ領域に対応するパターンで開口
部14を形成する。次に、このレジスト12をマスクと
して、開口部14を通して、NPNトランジスタ用コレ
クタ領域形成のためのイオン注入を行なう。このイオン
注入条件としては、特に限定されないが、注入する不純
物としてN型不純物であるリンなどを用い、ドーズ量が
8×1014cm-2、注入エネルギーが50KeV程度の
条件が好ましい。このイオン注入の条件は、NPNトラ
ンジスタにおけるコレクタ−エミッタ間飽和電圧V
CEsat などのトランジスタ特性の最適化を図るように決
定される。
【0015】次に、同図(C)に示すように、さらに別
のレジスト16を半導体基板2の表面に形成し、このレ
ジスト16をホトリソグラフィ法でパターン加工し、縦
型PNPトランジスタのコレクタ領域に対応するパター
ンで開口部18を形成すると共に、素子分離用パターン
に沿って素子分離用開口部20を形成する。次に、この
レジスト16をマスクとして、開口部18,20を通し
て、縦型PNPトランジスタのコレクタ領域と、素子分
離領域とを形成するためのイオン注入を行なう。このイ
オン注入条件としては、特に限定されないが、注入する
不純物としてP型不純物であるボロンなどを用い、ドー
ズ量が1×1015cm-2、注入エネルギーが30KeV
程度の条件が好ましい。
のレジスト16を半導体基板2の表面に形成し、このレ
ジスト16をホトリソグラフィ法でパターン加工し、縦
型PNPトランジスタのコレクタ領域に対応するパター
ンで開口部18を形成すると共に、素子分離用パターン
に沿って素子分離用開口部20を形成する。次に、この
レジスト16をマスクとして、開口部18,20を通し
て、縦型PNPトランジスタのコレクタ領域と、素子分
離領域とを形成するためのイオン注入を行なう。このイ
オン注入条件としては、特に限定されないが、注入する
不純物としてP型不純物であるボロンなどを用い、ドー
ズ量が1×1015cm-2、注入エネルギーが30KeV
程度の条件が好ましい。
【0016】次に、同図(D)に示すように、熱処理を
行なえば、NPNトランジスタ22のN型コレクタ領域
23と、縦型PNPトランジスタ24のP型コレクタ領
域25と、トランジスタを素子分離するためのP型下方
素子分離領域26とが形成される。不純物拡散のための
熱処理条件は、特に限定されないが、1100〜130
0℃、好ましくは1200℃、60〜120分、好まし
くは100分の条件が好ましい。なお、同図(B)に示
すNPNトランジスタのコレクタ領域形成のためのイオ
ン注入工程と、同図(C)に示す縦型PNPトランジス
タのコレクタ領域を形成するためのイオン注入工程と
は、その工程順序が逆でも良い。また、同図(D)に示
す工程の前または後に、レジスト16および酸化シリコ
ン膜4の除去が行なわれる。
行なえば、NPNトランジスタ22のN型コレクタ領域
23と、縦型PNPトランジスタ24のP型コレクタ領
域25と、トランジスタを素子分離するためのP型下方
素子分離領域26とが形成される。不純物拡散のための
熱処理条件は、特に限定されないが、1100〜130
0℃、好ましくは1200℃、60〜120分、好まし
くは100分の条件が好ましい。なお、同図(B)に示
すNPNトランジスタのコレクタ領域形成のためのイオ
ン注入工程と、同図(C)に示す縦型PNPトランジス
タのコレクタ領域を形成するためのイオン注入工程と
は、その工程順序が逆でも良い。また、同図(D)に示
す工程の前または後に、レジスト16および酸化シリコ
ン膜4の除去が行なわれる。
【0017】本実施例では、下方素子分離領域26の形
成と、縦型PNPトランジスタ24のコレクタ領域25
とを同時に形成するので、製造工程の削減を図ることが
できる。また、この同時形成時の熱処理により、分離領
域10のN型拡散層が、さらに低濃度で広がる。その結
果、図3に示すように、縦型PNPトランジスタのコレ
クタ領域25と、このコレクタ領域25に対する半導体
基板2との分離領域10とのPN接合濃度を、1×10
18cm-3以下、好ましくは1×1017cm-3以下とし、
しかも、このコレクタ領域25下部の分離領域10の深
さDを、5μm以上、好ましくは5〜15μm、さらに
好ましくは8〜10μmにすることができる。したがっ
て、縦型PNPトランジスタのコレクタ領域25と分離
領域10との寄生容量Cjsを低減することができる。
成と、縦型PNPトランジスタ24のコレクタ領域25
とを同時に形成するので、製造工程の削減を図ることが
できる。また、この同時形成時の熱処理により、分離領
域10のN型拡散層が、さらに低濃度で広がる。その結
果、図3に示すように、縦型PNPトランジスタのコレ
クタ領域25と、このコレクタ領域25に対する半導体
基板2との分離領域10とのPN接合濃度を、1×10
18cm-3以下、好ましくは1×1017cm-3以下とし、
しかも、このコレクタ領域25下部の分離領域10の深
さDを、5μm以上、好ましくは5〜15μm、さらに
好ましくは8〜10μmにすることができる。したがっ
て、縦型PNPトランジスタのコレクタ領域25と分離
領域10との寄生容量Cjsを低減することができる。
【0018】次に、図2に示すように、常法に従い、半
導体基板2の表面に、N型エピタキシャル層28を成長
させる。エピタキシャル層28の抵抗は、たとえば0.
8Ω・cmであり、その膜厚は、たとえば2.8μm程
度である。次に、このエピタキシャル層28に対して、
下方素子分離領域26につながる上方素子分離領域30
を形成するためのイオン注入を行なうと共に、同時に、
縦型PNPトランジスタ24のコレクタ領域25との接
続を行なうプラグ領域32を形成するためのイオン注入
を行なう。イオン注入に用いる不純物は、特に限定され
ないが、P型不純物であるボロンなどである。
導体基板2の表面に、N型エピタキシャル層28を成長
させる。エピタキシャル層28の抵抗は、たとえば0.
8Ω・cmであり、その膜厚は、たとえば2.8μm程
度である。次に、このエピタキシャル層28に対して、
下方素子分離領域26につながる上方素子分離領域30
を形成するためのイオン注入を行なうと共に、同時に、
縦型PNPトランジスタ24のコレクタ領域25との接
続を行なうプラグ領域32を形成するためのイオン注入
を行なう。イオン注入に用いる不純物は、特に限定され
ないが、P型不純物であるボロンなどである。
【0019】次に、NPNトランジスタ22のコレクタ
領域23に対して接続するためのプラグ層34を形成す
るためのイオン注入を行なう。イオン注入される不純物
としては、特に限定されないが、コレクタ領域23と同
じ導電型であるN型の不純物、たとえばリンが用いられ
る。イオン注入後には、熱拡散を行ない、上方素子分離
領域30、プラグ層32,34を形成する。また、エピ
タキシャル層28の表面には、選択酸化法(LOCO
S)により、選択酸化素子分離領域36を形成する。
領域23に対して接続するためのプラグ層34を形成す
るためのイオン注入を行なう。イオン注入される不純物
としては、特に限定されないが、コレクタ領域23と同
じ導電型であるN型の不純物、たとえばリンが用いられ
る。イオン注入後には、熱拡散を行ない、上方素子分離
領域30、プラグ層32,34を形成する。また、エピ
タキシャル層28の表面には、選択酸化法(LOCO
S)により、選択酸化素子分離領域36を形成する。
【0020】その後、常法に従い、ポリシリコン膜など
を用いた不純物拡散方法により、まずNPNトランジス
タ22のベース領域38をP型の不純物を導入すること
により形成する。次に、縦型PNPトランジスタ24の
ベース領域40をN型不純物を導入することにより形成
し、次に、NPNトランジスタ22のグラフトベース領
域42を、P型不純物を導入することにより形成する。
次に、NPNトランジスタ22のエミッタ領域44を、
N型の不純物を導入することにより形成する。最後に、
縦型PNPトランジスタ24のエミッタ領域46を、P
型の不純物を導入することで形成し、各種電極を形成す
ることで、NPNトランジスタ22と縦型PNPトラン
ジスタ24とが同一基板に形成されたバイポーラ型半導
体装置50を形成する。
を用いた不純物拡散方法により、まずNPNトランジス
タ22のベース領域38をP型の不純物を導入すること
により形成する。次に、縦型PNPトランジスタ24の
ベース領域40をN型不純物を導入することにより形成
し、次に、NPNトランジスタ22のグラフトベース領
域42を、P型不純物を導入することにより形成する。
次に、NPNトランジスタ22のエミッタ領域44を、
N型の不純物を導入することにより形成する。最後に、
縦型PNPトランジスタ24のエミッタ領域46を、P
型の不純物を導入することで形成し、各種電極を形成す
ることで、NPNトランジスタ22と縦型PNPトラン
ジスタ24とが同一基板に形成されたバイポーラ型半導
体装置50を形成する。
【0021】なお、本発明は、上述した実施例に限定さ
れるものではなく、本発明の範囲内で種々に改変するこ
とができる。
れるものではなく、本発明の範囲内で種々に改変するこ
とができる。
【0022】
【発明の効果】以上説明してきたように、本発明によれ
ば、コレクタ領域と分離領域との寄生容量を、NPNト
ランジスタ並、あるいはそれ以下に小さくすることがで
きる。その結果、PNPトランジスタにおける大電流駆
動能力が向上すると共に、高周波数特性が向上する。た
とえば従来では、カットオフ周波数fT が300MHz
であったのに対し、本発明では、1GHzまで向上し、
ビデオ帯域クラスまでの周波数を取り扱うための回路の
設計が著しく容易になる。
ば、コレクタ領域と分離領域との寄生容量を、NPNト
ランジスタ並、あるいはそれ以下に小さくすることがで
きる。その結果、PNPトランジスタにおける大電流駆
動能力が向上すると共に、高周波数特性が向上する。た
とえば従来では、カットオフ周波数fT が300MHz
であったのに対し、本発明では、1GHzまで向上し、
ビデオ帯域クラスまでの周波数を取り扱うための回路の
設計が著しく容易になる。
【図1】本発明の一実施例に係るバイポーラ型半導体装
置の製造過程を示す要部概略断面図である。
置の製造過程を示す要部概略断面図である。
【図2】本発明の一実施例に係るバイポーラ型半導体装
置の要部概略断面図である。
置の要部概略断面図である。
【図3】本発明の作用を示す説明図である。
2… 半導体基板 10… 分離領域 22… NPNトランジスタ 24… 縦型PNPトランジスタ 26… 下方素子分離領域 28… エピタキシャル層 30… 上方素子分離領域 32,34… プラグ領域 36… 選択酸化素子分離領域 50… バイポーラ型半導体装置
Claims (4)
- 【請求項1】 NPNトランジスタと、PNPトランジ
スタとを、同一の半導体基板に対して作り込むバイポー
ラ型半導体装置おいて、 PNPトランジスタのコレクタ領域と、このコレクタ領
域に対する半導体基板との分離領域とのPN接合濃度
を、1×1018cm-3以下とし、しかも、このコレクタ
領域下部の分離領域の深さを、5μm以上としたバイポ
ーラ型半導体装置。 - 【請求項2】 NPNトランジスタと、PNPトランジ
スタとを、同一の半導体基板に対して作り込むバイポー
ラ型半導体装置の製造方法おいて、 PNPトランジスタのコレクタ領域と半導体基板との分
離領域を形成するための第1不純物拡散工程と、NPN
トランジスタのコレクタ領域を形成するための第2不純
物拡散工程とを、別工程で行ない、PNPトランジスタ
のコレクタ領域と、このコレクタ領域に対する半導体基
板との分離領域とのPN接合濃度が、1×1018cm-3
以下と成り、しかも、このコレクタ領域下部の分離領域
の深さが、5μm以上と成るように、上記第1不純物拡
散工程を行なうことを特徴とするバイポーラ型半導体装
置の製造方法。 - 【請求項3】 上記第1不純物拡散工程と、第2不純物
拡散工程とは、イオン注入した後熱処理する工程を含む
ことを特徴とする請求項2に記載のバイポーラ型半導体
装置の製造方法。 - 【請求項4】 上記第1不純物拡散工程のイオン注入工
程では、注入する不純物としてリンを用い、ドーズ量が
2×1014cm-2以下、注入エネルギーが50KeV以
上の条件でイオン注入を行ない、その後の熱処理を、1
200℃および3時間の条件で行なうことを特徴とする
請求項3に記載のバイポーラ型半導体装置の製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP4327378A JPH06151733A (ja) | 1992-11-12 | 1992-11-12 | バイポーラ型半導体装置およびその製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP4327378A JPH06151733A (ja) | 1992-11-12 | 1992-11-12 | バイポーラ型半導体装置およびその製造方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH06151733A true JPH06151733A (ja) | 1994-05-31 |
Family
ID=18198477
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP4327378A Pending JPH06151733A (ja) | 1992-11-12 | 1992-11-12 | バイポーラ型半導体装置およびその製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH06151733A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
KR100483397B1 (ko) * | 1995-12-12 | 2006-06-21 | 소니 가부시끼 가이샤 | 바이폴라트랜지스터와그제조방법 |
-
1992
- 1992-11-12 JP JP4327378A patent/JPH06151733A/ja active Pending
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
KR100483397B1 (ko) * | 1995-12-12 | 2006-06-21 | 소니 가부시끼 가이샤 | 바이폴라트랜지스터와그제조방법 |
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