JPH06151629A - 光透過用ウィンドを備えたパッケージ - Google Patents

光透過用ウィンドを備えたパッケージ

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JPH06151629A
JPH06151629A JP4327402A JP32740292A JPH06151629A JP H06151629 A JPH06151629 A JP H06151629A JP 4327402 A JP4327402 A JP 4327402A JP 32740292 A JP32740292 A JP 32740292A JP H06151629 A JPH06151629 A JP H06151629A
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window
package
ceramic ring
metal wall
welded
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Tsutomu Higuchi
努 樋口
Takaharu Miyamoto
隆春 宮本
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Shinko Electric Industries Co Ltd
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Shinko Electric Industries Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 光透過用ウィンドを備えるパッケージ部分近
くにろう付け箇所があっても、パッケージの気密性が損
なわれることのない光透過用ウィンドを備えたパッケー
ジを得る。 【構成】 パッケージに開口した窓18周囲のメタル壁
14に、ろう材をはじき返すセラミックリング20を接
合する。そして、そのセラミックリング20を介して、
ウィンド40を窓周囲のメタル壁14に溶着する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、光素子を収容する光透
過用ウィンドを備えたパッケージに関する。
【0002】
【従来の技術】発光素子、受光素子等の光素子を収容す
るパッケージに光透過用ウィンドを備える場合には、従
来、次のようにしている。
【0003】図5に示したように、パッケージ10に開
口した窓18周囲のメタル壁14表面に酸化被膜(図示
せず)を形成して、その酸化被膜に硬質ガラス60を層
状に溶着している。次いで、その硬質ガラス60に窓1
8を覆うガラスウィンド、サフィアウィンド等のウィン
ド40を低融点ガラス(図示せず)を用いて溶着してい
る。
【0004】ここで、メタル壁14表面に形成した酸化
被膜に低融点ガラスを溶着しない理由は、硬質ガラス6
0の代わりに低融点ガラスをメタル壁14表面に形成し
た酸化被膜に層状に溶着した場合には、パッケージのメ
タル壁12、14に下地めっき、表装めっきを施した際
に、それらのめっき用のめっき液に低融点ガラスに含ま
れる鉛等が溶出し、その鉛等が溶出した低融点ガラス部
分の融点が上昇する等してその低融点ガラス部分が溶融
不可能な状態に変質してしまうからである。そして、そ
の低融点ガラスにウィンド40を低融点ガラスを用いて
的確に溶着できなくなってしまうからである。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記の
ようにして、パッケージのメタル壁14に開口した窓1
8をウィンド40で覆った場合には、そのウィンド溶着
用の硬質ガラス60近くのパッケージ10部分にろう付
け箇所があると、そのろう付け用のろう材が、パッケー
ジ10表面を伝って硬質ガラス60とそれを溶着したメ
タル壁14との間に浸入して、メタル壁14表面に形成
した酸化被膜を浸食した。そして、硬質ガラス60とメ
タル壁14との間に気体のリーク通路が形成されて、パ
ッケージ10の気密性が損なわれた。
【0006】そのため、上記パッケージでは、そのウィ
ンド溶着用の硬質ガラス60近くのパッケージ10部分
にろう付け箇所がある場合に、そのろう付け箇所と硬質
ガラス60との間に介在するパッケージ10表面部分に
凹凸を設ける等してそれらの間に介在するパッケージ1
0表面部分の距離を引き延ばしたり、そのろう付け箇所
と硬質ガラス60との間に介在するパッケージ10表面
部分にろう材に濡れにくいモリブデン層、タングステン
層、クロム層等のバリヤ層を形成したりする必要があっ
て、パッケージの設計とその製造に多大な手数を要した
と共に、パッケージ設計の際に種々の制約を受けた。
【0007】本発明は、このような課題を解消可能な光
透過用ウィンドを備えたパッケージ(以下、パッケージ
という)を提供しようとするものである。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明のパッケージは、光素子収容用のパッケージ
のメタル壁に光透過用の窓を開口すると共に、その窓周
囲のメタル壁にセラミックリングを接合して、そのセラ
ミックリングに前記窓を覆うウィンドを低融点ガラスを
用いて溶着したことを特徴としている。
【0009】
【作用】上記構成のパッケージにおいては、硬質ガラス
の代わりに、セラミックリングをパッケージに開口した
窓周囲のメタル壁に接合している。そして、そのセラミ
ックリングを介して、パッケージに開口した窓周囲のメ
タル壁にウィンドを溶着している。
【0010】セラミックリングは、ろう材に濡れにく
く、ろう材をはじき返す性質を有している。
【0011】そのため、ウィンド溶着用のセラミックリ
ングを接合した箇所近くのパッケージ部分にろう付け箇
所があって、そのろう付け用のろう材が、パッケージ表
面を伝ってセラミックリングの接合箇所に浸入しようと
した場合に、セラミックリングにはじき返される。そし
て、そのろう付け用のろう材が、セラミックリングの接
合箇所に浸入したりウィンドを溶着するセラミックリン
グ表面部分に付着したりするのが阻止される。そして、
そのろう材の影響を受けて、光透過用ウィンドを備える
パッケージ部分の気密性が損なわれるのが防止される。
【0012】
【実施例】次に、本発明の実施例を図面に従い説明す
る。図1と図2は本発明のパッケージの好適な実施例を
示し、図1はそのウィンドの溶着箇所周辺の拡大正面断
面図、図2はそのセラミックリングの表側から見た拡大
斜視図を示している。以下に、このパッケージを説明す
る。
【0013】図において、10は、光素子を収容するパ
ッケージである。
【0014】パッケージ底壁10aとパッケージ側壁1
0bとは、コバール(鉄―ニッケル―コバルト合金)又
は42アロイ(鉄―ニッケル合金)からなるメタル壁1
2、14でそれぞれ形成している。
【0015】パッケージ側壁10bは、パッケージ底壁
10a端面にろう付けにより気密に接合している。
【0016】パッケージ側壁10bを形成しているメタ
ル壁14には、光透過用の円形状の窓18を開口してい
る。
【0017】窓18周囲のメタル壁14内側面には、図
1に示したように、セラミックリング20を接合してい
る。
【0018】セラミックリング20は、図2に示したよ
うに、方形板状をしていて、その中央に光透過用の円形
状の通路24を開口している。通路24内周面は階段状
に形成していて、その通路内側の階段面22に窓18を
覆う後述のウィンド周囲を搭載できるようにしている。
【0019】セラミックリング20裏面には、メタライ
ズ層30を広く層状に備えている。そして、そのメタラ
イズ層30を介して、セラミックリング20をメタル壁
14内側面に気密にろう付け接合している。
【0020】セラミックリングの通路24には、円形状
をしたガラスウィンド、サフィアウィンド等のウィンド
40を嵌入している。ウィンド40周囲は、セラミック
リングの通路内側の階段面22に搭載して、その階段面
22に溶着している。そして、ウィンド40とセラミッ
クリング20とで窓18を気密に封じている。
【0021】前述コバール又は42アロイは、常温から
低融点ガラスの溶融温度に当たる450〜500℃に加
熱した場合には、その熱膨張係数αが5.0×10-6
℃となり、常温から銀ろう等のろう材の溶融温度に当た
る800℃前後に加熱した場合には、その熱膨張係数α
が12〜14×10-6/℃となる。
【0022】そのため、図のパッケージでは、コバール
又は42アロイからなるパッケージのメタル壁14に接
合したセラミックリング20にウィンド40を溶融温度
が450〜500℃の低融点ガラス50を用いて溶着し
ている。具体的には、メタル壁14とそれに接合したセ
ラミックリング20とを共に高温炉内等に入れて450
〜500℃に加熱し、セラミックリング20にウィンド
40を低融点ガラス50を用いて溶着している。セラミ
ックリング20には、その熱膨張係数αが約7.0×1
-6/℃のアルミナセラミックを用い、ウィンド40に
は、その熱膨張係数αが5.0〜7.0×10-6/℃の
ホウケイ酸系ガラス等を用いている。そして、メタル壁
14とセラミックリング20とウィンド40との熱膨張
係数αをほぼマッチングさせて、ウィンド40をメタル
壁14に接合したセラミックリング20に溶着した際
に、それらの間に過大な熱応力が生じて、セラミックリ
ング20にクラックが入る等し、パッケージ10の気密
性が損なわれるのを防いでいる。
【0023】図1と図2に示したパッケージは、以上の
ように構成していて、このパッケージでは、パッケージ
側壁10bをパッケージ底壁10a端面にろう付けした
際に、そのろう付け用のろう材がパッケージ10表面を
伝ってセラミックリング20の接合箇所に浸入したりウ
ィンド40を溶着するセラミックリング20表面部分に
付着したりするのを、セラミックリング20ではじき返
すことができるようにしている。そして、セラミックリ
ング20とそれを接合したメタル壁14表面部分との間
に気体のリーク通路が形成されるのを防いだり、セラミ
ックリング20にウィンド40を気密性高く溶着したり
できるようにしている。
【0024】図3と図4は本発明のパッケージの他の好
適な実施例を示し、図3はそのウィンドの溶着箇所周辺
の拡大正面断面図、図4はそのセラミックリングの裏側
から見た拡大斜視図を示している。以下に、このパッケ
ージを説明する。
【0025】図のパッケージでは、セラミックリング2
00を、図4に示したように、薄い方形板状に形成し
て、そのセラミックリング200の中央に、メタル壁1
4に開口した窓18の内径より小径の円形状の通路24
0を開口している。通路240内周面は、階段状に形成
せずに、平面状に形成している。
【0026】セラミックリング200は、その裏面に広
く備えたメタライズ層300を介して、窓18周囲のメ
タル壁14内側に気密にろう付けしている。セラミック
リング200の内側周縁部分は、図3に示したように、
窓18内側に突出させている。そして、そのセラミック
リング200の内側周縁部分裏面に窓18を覆う後述の
ウィンド周囲を搭載できるようにしている。
【0027】セラミックリング200の内側周縁部分裏
面には、図4に示したように、メタライズ層300を備
えずに、セラミックリング200の素地を露出させてい
る。そして、その素地を露出させたセラミックリング2
00の内側周縁部分裏面に、後述のウィンド周囲を低融
点ガラスを用いて的確に溶着できるようにしている。
【0028】メタル壁14に開口した窓18には、円板
状等をしたガラスウィンド、サフィアウィンド等のウィ
ンド400を嵌入している。ウィンド400周囲は、窓
18内側に突出させたセラミックリング200の内側周
縁部分裏面に搭載して、そのセラミックリング200の
素地が露出した内側周縁部分裏面に溶着している。そし
て、ウィンド400とセラミックリング200とで窓1
8を気密に封じている。
【0029】その際には、前述図1と図2に示したパッ
ケージと同様にして、コバール又は42アロイからなる
パッケージのメタル壁14とそれに接合したセラミック
リング200とを共に高温炉内等に入れて450〜50
0℃に加熱し、セラミックリング200にウィンド40
0を低融点ガラス50を用いて溶着している。セラミッ
クリング200には、その熱膨張係数αが約7.0×1
-6/℃のアルミナセラミックを用い、ウィンド400
には、その熱膨張係数αが5.0〜7.0×10-6/℃
のホウケイ酸系ガラス等を用いている。そして、メタル
壁14とセラミックリング200とウィンド400との
熱膨張係数αをほぼマッチングさせて、ウィンド400
をメタル壁14に接合したセラミックリング200に溶
着した際に、それらの間に過大な熱応力が生じて、セラ
ミックリング200にクラックが入る等し、パッケージ
10の気密性が損なわれるのを防いでいる。
【0030】その他は、前述図1と図2に示したパッケ
ージと同様に構成していて、その作用も、前述図1と図
2に示したパッケージと同様であり、その同一部材には
同一符号を付し、その説明を省略する。
【0031】
【発明の効果】以上説明したように、本発明のパッケー
ジによれば、ウィンド溶着用のセラミックリングの接合
箇所近くのパッケージ部分にろう付け箇所がある場合
に、そのろう付け用のろう材がパッケージ表面を伝って
セラミックリングの接合箇所に浸入したりウィンドを溶
着するセラミックリング表面部分に付着したりするのを
的確に阻止できる。そして、そのろう材の影響を受け
て、光透過用ウィンドを備えるパッケージ部分の気密性
が損なわれるのを的確に防止できる。
【0032】それと共に、ろう付け箇所とセラミックリ
ングの接合箇所との間に介在するパッケージ表面部分に
凹凸を設ける等してそれらの間に介在するパッケージ表
面部分の距離を引き延ばしたり、ろう付け箇所とセラミ
ックリングの接合箇所との間に介在するパッケージ表面
部分にろう材に濡れにくいモリブデン層、タングステン
層、クロム層等のバリヤ層を形成したりする必要がなく
なって、パッケージの設計とその製造の容易化が図れる
と共に、パッケージ設計の際の種々の制約を排除でき
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のパッケージのウィンドの溶着箇所周辺
の拡大正面断面図である。
【図2】本発明のパッケージのセラミックリングの表側
から見た拡大斜視図である。
【図3】本発明のパッケージのウィンドの溶着箇所周辺
の拡大正面断面図である。
【図4】本発明のパッケージのセラミックリングの裏側
から見た拡大斜視図である。
【図5】従来のパッケージのウィンドの溶着箇所周辺の
拡大正面断面図である。
【符号の説明】
10a パッケージ底壁 10b パッケージ側壁 12、14 メタル壁 18 窓 20、200 セラミックリング 22 階段面 24、240 通路 30、300 メタライズ層 40、400 ウィンド 50 低融点ガラス 60 硬質ガラス
【手続補正書】
【提出日】平成5年3月22日
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】発明の詳細な説明
【補正方法】変更
【補正内容】
【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、光素子を収容する光透
過用ウィンドを備えたパッケージに関する。
【0002】
【従来の技術】発光素子、受光素子等の光素子を収容す
るパッケージに光透過用ウィンドを備える場合には、従
来、次のようにしている。
【0003】図5に示したように、パッケージ10に開
口した窓18周囲のメタル壁14表面に酸化被膜(図示
せず)を形成して、その酸化被膜に硬質ガラス60を層
状に溶着している。次いで、その硬質ガラス60に窓1
8を覆うガラスウィンド、サファイアウィンド等のウィ
ンド40を低融点ガラス(図示せず)を用いて溶着して
いる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記の
ようにして、パッケージのメタル壁14に開口した窓1
8をウィンド40で覆った場合には、そのウィンド溶着
用の硬質ガラス60近くのパッケージ10部分にろう付
け箇所があると、そのろう付け用のろう材が、パッケー
ジ10表面を伝って硬質ガラス60とそれを溶着したメ
タル壁14との間に浸入して、メタル壁14表面に形成
した酸化被膜を浸食した。そして、硬質ガラス60とメ
タル壁14との間に気体のリーク通路が形成されて、パ
ッケージ10の気密性が損なわれた。
【0005】そのため、上記パッケージでは、そのウィ
ンド溶着用の硬質ガラス60近くのパッケージ10部分
にろう付け箇所がある場合に、そのろう付け箇所と硬質
ガラス60との間に介在するパッケージ10表面部分に
凹凸を設ける等してそれらの間に介在するパッケージ1
0表面部分の距離を引き延ばしたり、そのろう付け箇所
と硬質ガラス60との間に介在するパッケージ10表面
部分にろう材に濡れにくいモリブデン層、タングステン
層、クロム層等のバリヤ層を形成したりする必要があっ
て、パッケージの設計とその製造に多大な手数を要した
と共に、パッケージ設計の際に種々の制約を受けた。
【0006】本発明は、このような課題を解消可能な光
透過用ウィンドを備えたパッケージ(以下、パッケージ
という)を提供しようとするものである。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明のパッケージは、光素子収容用のパッケージ
のメタル壁に光透過用の窓を開口すると共に、その窓周
囲のメタル壁にセラミックリングを接合して、そのセラ
ミックリングに前記窓を覆うウィンドを低融点ガラスを
用いて溶着したことを特徴としている。
【0008】
【作用】上記構成のパッケージにおいては、硬質ガラス
の代わりに、セラミックリングをパッケージに開口した
窓周囲のメタル壁に接合している。そして、そのセラミ
ックリングを介して、パッケージに開口した窓周囲のメ
タル壁にウィンドを溶着している。
【0009】セラミックリングは、ろう材に濡れにく
く、ろう材をはじき返す性質を有している。
【0010】そのため、ウィンド溶着用のセラミックリ
ングを接合した箇所近くのパッケージ部分にろう付け箇
所があって、そのろう付け用のろう材が、パッケージ表
面を伝ってセラミックリングとメタル壁との接合箇所に
浸入しようとした場合に、セラミックリングにはじき返
される。そして、そのろう付け用のろう材が、セラミッ
クリングとメタル壁との接合箇所に浸入したりウィンド
を溶着するセラミックリング表面部分に付着したりする
のが阻止される。そして、そのろう材の影響を受けて、
ウィンドを溶着するパッケージ部分の気密性が損なわれ
るのが防止される。
【0011】
【実施例】次に、本発明の実施例を図面に従い説明す
る。図1と図2は本発明のパッケージの好適な実施例を
示し、図1はそのウィンドの溶着箇所周辺の拡大正面断
面図、図2はそのセラミックリングの表側から見た拡大
斜視図を示している。以下に、このパッケージを説明す
る。
【0012】図において、10は、光素子を収容するパ
ッケージである。
【0013】パッケージ底壁10aとパッケージ側壁1
0bとは、コバール(鉄―ニッケル―コバルト合金)又
は42アロイ(鉄―ニッケル合金)からなるメタル壁1
2、14でそれぞれ形成している。
【0014】パッケージ側壁10bは、パッケージ底壁
10a端面にろう付けにより気密に接合している。
【0015】パッケージ側壁10bを形成しているメタ
ル壁14には、光透過用の円形状の窓18を開口してい
る。
【0016】窓18周囲のメタル壁14内側面には、図
1に示したように、セラミックリング20を接合してい
る。
【0017】セラミックリング20は、図2に示したよ
うに、方形板状をしていて、その中央に光透過用の円形
状の通路24を開口している。通路24内周面は階段状
に形成していて、その通路内側の階段面22に窓18を
覆う後述のウィンド周囲を搭載できるようにしている。
【0018】セラミックリング20裏面には、メタライ
ズ層30を広く層状に備えている。そして、そのメタラ
イズ層30を介して、セラミックリング20をメタル壁
14内側面に気密にろう付け接合している。
【0019】セラミックリングの通路24には、円形状
をしたガラスウィンド、サファイアウィンド等のウィン
ド40を嵌入している。ウィンド40周囲は、セラミッ
クリングの通路内側の階段面22に搭載して、その階段
面22に溶着している。そして、ウィンド40とセラミ
ックリング20とで窓18を気密に封じている。
【0020】前述コバール又は42アロイは、常温から
低融点ガラスの溶融温度に当たる450〜500℃に加
熱した場合には、その熱膨張係数αが5.0×10-6
℃となり、常温から銀ろう等のろう材の溶融温度に当た
る800℃前後に加熱した場合には、その熱膨張係数α
が12〜14×10-6/℃となる。
【0021】そのため、図のパッケージでは、コバール
又は42アロイからなるパッケージのメタル壁14に接
合したセラミックリング20にウィンド40を溶融温度
が450〜500℃の低融点ガラス50を用いて溶着し
ている。具体的には、メタル壁14とそれに接合したセ
ラミックリング20とを共に高温炉内等に入れて450
〜500℃に加熱し、セラミックリング20にウィンド
40を低融点ガラス50を用いて溶着している。ウィン
ド40には、その熱膨張係数αが5.0〜7.0×10
-6/℃のホウケイ酸系ガラス等を用いている。そして、
メタル壁14とウィンド40との熱膨張係数αをほぼマ
ッチングさせて、ウィンド40をメタル壁14に接合し
たセラミックリング20に溶着した際に、それらの間に
過大な熱応力が生じて、ウィンド40にクラックが入る
等し、パッケージ10の気密性が損なわれるのを防いで
いる。
【0022】図1と図2に示したパッケージは、以上の
ように構成していて、このパッケージでは、パッケージ
側壁10bをパッケージ底壁10a端面にろう付けした
際に、そのろう付け用のろう材がパッケージ10表面を
伝ってセラミックリング20とメタル壁14との接合箇
所に浸入したりウィンド40を溶着するセラミックリン
グ20表面部分に付着したりするのを、セラミックリン
グ20ではじき返すことができるようにしている。そし
て、セラミックリング20とそれを接合したメタル壁1
4表面部分との間に気体のリーク通路が形成されるのを
防いだり、セラミックリング20にウィンド40を気密
性高く溶着したりできるようにしている。
【0023】図3と図4は本発明のパッケージの他の好
適な実施例を示し、図3はそのウィンドの溶着箇所周辺
の拡大正面断面図、図4はそのセラミックリングの裏側
から見た拡大斜視図を示している。以下に、このパッケ
ージを説明する。
【0024】図のパッケージでは、セラミックリング2
00を、図4に示したように、薄い方形板状に形成し
て、そのセラミックリング200の中央に、メタル壁1
4に開口した窓18の内径より小径の円形状の通路24
0を開口している。通路240内周面は、階段状に形成
せずに、平面状に形成している。
【0025】セラミックリング200は、その裏面に広
く備えたメタライズ層300を介して、窓18周囲のメ
タル壁14内側面に気密にろう付けしている。セラミッ
クリング200の内側周縁部分は、図3に示したよう
に、窓18内側に突出させている。そして、そのセラミ
ックリング200の内側周縁部分裏面に窓18を覆う後
述のウィンド周囲を搭載できるようにしている。
【0026】セラミックリング200の内側周縁部分裏
面には、図4に示したように、メタライズ層300を備
えずに、セラミックリング200の素地を露出させてい
る。そして、その素地を露出させたセラミックリング2
00の内側周縁部分裏面に、後述のウィンド周囲を低融
点ガラスを用いて的確に溶着できるようにしている。
【0027】メタル壁14に開口した窓18には、円板
状等をしたガラスウィンド、サファイアウィンド等のウ
ィンド400を嵌入している。ウィンド400周囲は、
窓18内側に突出させたセラミックリング200の内側
周縁部分裏面に搭載して、そのセラミックリング200
の素地が露出した内側周縁部分裏面に溶着している。そ
して、ウィンド400とセラミックリング200とで窓
18を気密に封じている。
【0028】その際には、前述図1と図2に示したパッ
ケージと同様にして、コバール又は42アロイからなる
パッケージのメタル壁14とそれに接合したセラミック
リング200とを共に高温炉内等に入れて450〜50
0℃に加熱し、セラミックリング200にウィンド40
0を低融点ガラス50を用いて溶着している。ウィンド
400には、その熱膨張係数αが5.0〜7.0×10
-6/℃のホウケイ酸系ガラス等を用いている。そして、
メタル壁14とウィンド400との熱膨張係数αをほぼ
マッチングさせて、ウィンド400をメタル壁14に接
合したセラミックリング200に溶着した際に、それら
の間に過大な熱応力が生じて、ウィンド40にクラック
が入る等し、パッケージ10の気密性が損なわれるのを
防いでいる。
【0029】その他は、前述図1と図2に示したパッケ
ージと同様に構成していて、その作用も、前述図1と図
2に示したパッケージと同様であり、その同一部材には
同一符号を付し、その説明を省略する。
【0030】
【発明の効果】以上説明したように、本発明のパッケー
ジによれば、ウィンド溶着用のセラミックリングの接合
箇所近くのパッケージ部分にろう付け箇所がある場合
に、そのろう付け用のろう材がパッケージ表面を伝って
セラミックリングとメタル壁との接合箇所に浸入したり
ウィンドを溶着するセラミックリング表面部分に付着し
たりするのを的確に阻止できる。そして、そのろう材の
影響を受けて、ウィンドを溶着するパッケージ部分の気
密性が損なわれるのを的確に防止できる。
【0031】それと共に、ろう付け箇所とウィンドの溶
着箇所との間に介在するパッケージ表面部分に凹凸を設
ける等してそれらの間に介在するパッケージ表面部分の
距離を引き延ばしたり、ろう付け箇所とウィンドの溶着
箇所との間に介在するパッケージ表面部分にろう材に濡
れにくいモリブデン層、タングステン層、クロム層等の
バリヤ層を形成したりする必要がなくなって、パッケー
ジの設計とその製造の容易化が図れると共に、パッケー
ジ設計の際の種々の制約を排除できる。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 光素子収容用のパッケージのメタル壁に
    光透過用の窓を開口すると共に、その窓周囲のメタル壁
    にセラミックリングを接合して、そのセラミックリング
    に前記窓を覆うウィンドを低融点ガラスを用いて溶着し
    たことを特徴とする光透過用ウィンドを備えたパッケー
    ジ。
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