JP2007019537A - 電子装置及びその製造方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】生産性及び信頼性を向上させることが可能な電子装置を提供する。
【解決手段】基体2上に金属製のシールリング24Aを取着させるとともに、該シールリング24Aの内側に位置する基体2の上面に電子部品素子3を配設し、前記シールリング24Aの上面に金属製の蓋体5Aを接合してシールリング24Aの開口部を封止してなる電子装置において、前記シールリング上面の外周側角部に面取り部24aを周設するとともに、前記蓋体5Aの外周部に前記面取り部24aに沿って内側に折り曲げた折り曲げ部5aを設け、該折り曲げ部5aと前記面取り部24aとを抵抗溶接により接合させる。
【選択図】図3
【解決手段】基体2上に金属製のシールリング24Aを取着させるとともに、該シールリング24Aの内側に位置する基体2の上面に電子部品素子3を配設し、前記シールリング24Aの上面に金属製の蓋体5Aを接合してシールリング24Aの開口部を封止してなる電子装置において、前記シールリング上面の外周側角部に面取り部24aを周設するとともに、前記蓋体5Aの外周部に前記面取り部24aに沿って内側に折り曲げた折り曲げ部5aを設け、該折り曲げ部5aと前記面取り部24aとを抵抗溶接により接合させる。
【選択図】図3
Description
本発明は、圧電素子や水晶振動子,半導体素子等の電子部品素子を気密封止した状態で電子機器や通信機器等に組み込まれる電子装置及びその製造方法に関するものである。
従来より、圧電素子や水晶振動子,半導体素子等の電子部品素子を気密封止するのに電子装置が用いられている。
かかる従来の電子装置としては、例えば図10に示す如く、セラミック基体52の上面に設けられているキャビティ520の内部に水晶振動子等の電子部品素子53を収容させるとともに、前記キャビティ520の開口部を金属製の蓋体55で塞ぐことにより電子部品素子53を気密封止した構造のものが知られている(例えば、特許文献1参照。)。
前記セラミック基体52は平板状セラミック基板521の上面にリング状セラミック基板522を一体的に取着させてあり、リング状セラミック基板522の内側に前記キャビティ520が形成されている。
また前記キャビティ部520の底面、即ち、リング状セラミック基板522の内側に位置する平板状セラミック基板521の上面には、電子部品素子53の電極に接合される電極パッド525が設けられており、この電極パッド525と電子部品素子53の電極とを導電性接着材54で接合することにより水晶振動子53がセラミック基体52に対して電気的・機械的に接続される。
更に前記セラミック基体52と蓋体55との間には、金属製のシールリング524が介在されている。このようなシールリング524や蓋体55の表面にはNi等からなるメッキ膜が被着されており、シールリング524の下面をリング状セラミック基板522の上面に被着させておいたメタライズ層523にろう付けすることによりセラミック基体52に取着させ、また蓋体表面のメッキ膜とシールリング上面のメッキ膜を従来周知の抵抗溶接(シーム溶接)によって溶解させ、両者を接合させることによって蓋体55をシールリング524に取着させていた。
特開2001−77656号公報
しかしながら、上述した従来の電子装置においては、蓋体55をシールリング524に抵抗溶接する際、抵抗溶接装置のローラ電極と蓋体55との接触に伴い放電スパークが発生し、溶けた金属成分(異物)がキャビティ520の内部に飛散することがある。このような異物がキャビティ520内の電子部品素子53や回路配線等に付着すると、電子部品素子53の特性が大幅に変化したり、回路配線間で短絡を起こすという不都合があり、生産性及び信頼性の低下を招く欠点を有していた。
本発明は上記欠点に鑑み案出されたもので、その目的は、生産性及び信頼性を向上させることが可能な電子装置及びその製造方法を提供することにある。
本発明の電子装置は、基体上に金属製のシールリングを取着させるとともに、該シールリングの内側に位置する基体の上面に電子部品素子を配設し、前記シールリングの上面に金属製の蓋体を接合してシールリングの開口部を封止してなる電子装置において、
前記シールリング上面の外周側角部に面取り部を周設するとともに、前記蓋体の外周部に前記面取り部に沿って内側に折り曲げた折り曲げ部を設け、該折り曲げ部と前記面取り部とを抵抗溶接により接合させたことを特徴とするものである。
前記シールリング上面の外周側角部に面取り部を周設するとともに、前記蓋体の外周部に前記面取り部に沿って内側に折り曲げた折り曲げ部を設け、該折り曲げ部と前記面取り部とを抵抗溶接により接合させたことを特徴とするものである。
また本発明の電子装置は、前記面取り部が、曲率半径10μm〜300μmの凸曲面であることを特徴とするものである。
更に本発明の電子装置は、前記面取り部が、シールリングの上面に対し5°〜35°傾斜させた平面であることを特徴とするものである。
また更に本発明の電子装置は、基体上に金属製のシールリングを取着させるとともに、該シールリングの内側に位置する基体の上面に電子部品素子を配設し、前記シールリングの上面に金属製の蓋体を接合してシールリングの開口部を封止してなる電子装置において、前記シールリングの上面を、外周側を内周側よりも下降せしめた傾斜面になすとともに、前記蓋体の外周部に前記傾斜面に沿って内側に折り曲げた折り曲げ部を設け、該折り曲げ部と前記傾斜面とを抵抗溶接により接合させたことを特徴とするものである。
更にまた本発明の電子装置は、基体上に金属製のシールリングを取着させるとともに、該シールリングの内側に位置する基体の上面に電子部品素子を配設し、前記シールリングの上面に金属製の蓋体を接合してシールリングの開口部を封止してなる電子装置において、前記シールリング上面の外周側角部に切り欠き部を周設するとともに、前記蓋体の外周部に前記切り欠き部の内側に向かって折り曲げた折り曲げ部を設け、該折り曲げ部の先端部と前記切り欠き部に臨むシールリングの表面とを、前記折り曲げ部のうち先端部以外の部分が非接触状態となるようにして抵抗溶接により接合させたことを特徴とするものである。
また更に本発明の電子装置は、前記シールリングと前記蓋体との接合部よりも内側領域で、前記シールリングと前記蓋体とが非接合状態で当接されていることを特徴とするものである。
そして本発明の電子装置の製造方法は、上面の外周側角部に面取り部が周設された金属製のシールリングを基体上に取着させるとともに、前記シールリングの内側に位置する基体の上面に電子部品素子を搭載する工程と、前記シールリングの上面に、外周部に折り曲げ部を有した金属製の蓋体を、該折り曲げ部が前記面取り部に当接されるようにして載置させる工程と、前記蓋体の折り曲げ部とシールリングの面取り部を抵抗溶接にて接合することによりシールリングの開口部を封止する工程とを含むことを特徴とするものである。
また本発明の電子装置の製造方法は、上面の外周側角部に切り欠き部が周設された金属製のシールリングを基体上に取着させるとともに、前記シールリングの内側に位置する基体の上面に電子部品素子を搭載する工程と、前記シールリングの上面に、外周部に折り曲げ部を有した金属製の蓋体を、該折り曲げ部の先端部が前記切り欠き部に臨むシールリングの表面に当接され、且つ前記折り曲げ部のうち先端部以外の部分が非接触状態となるようにして載置させる工程と、前記蓋体と前記シールリングとを両者の当接部で抵抗溶接にて接合することによりシールリングの開口部を封止する工程とを含むことを特徴とするものである。
本発明によれば、金属製の蓋体が載置されるシールリング上面の外周側角部に面取り部もしくは切り欠き部を周設するとともに、これらの面取り部もしくは切り欠き部を設けた箇所で前記蓋体をシールリングに抵抗溶接するようにしたことから、蓋体とシールリングとがシールリングの上面よりも下方位置で抵抗溶接される形となっている。従って、抵抗溶接装置のローラ電極を蓋体に接触させて蓋体とシールリングとを抵抗溶接する際、放電スパークによって溶けた金属成分(異物)がシールリングの内側に向かって飛散しようとしても、面取り部や切り欠き部等が設けられていないシールリングの内側部分が障壁となることで異物の侵入を有効に防止することができ、その内側に収容されている電子部品素子の特性を良好に維持するとともに異物による回路配線間の短絡を皆無として、電子装置の生産性及び信頼性を向上させることが可能となる。
また本発明によれば、前記シールリングと前記蓋体との接合部よりも内側領域で、シールリングと蓋体とを非接合状態で当接させておくことにより、抵抗溶接の際に溶けた金属成分がキャビティ内に侵入しようとするのをより確実に防止することができ、これによって生産性及び信頼性の更なる向上に供することができる。
更に本発明によれば、電子装置を組み立てる前に、蓋体の外周部に、シールリングの面取り部等に沿って内側に折れ曲がった折り曲げ部を設けておくことにより、電子装置の組み立てに際して蓋体をシールリング上に載置させるとき、蓋体をシールリング上の所定位置に簡単かつ正確に位置合わせすることができるようになり、電子装置の生産性を更に向上させることが可能となる。
以下、本発明を添付図面に基づいて詳細に説明する。
(第1実施例)
図1は本発明の第1実施例に係る電子装置の断面図、図2は図1の電子装置より蓋体を取り外して上方より見た平面図、図3(a)は図1の電子装置に用いられるシールリングの要部拡大図、図3(b)は図1のZ部拡大図である。尚、本実施例においては、電子部品素子として水晶振動子を用いた水晶発振器を例に説明するものとする。
図1は本発明の第1実施例に係る電子装置の断面図、図2は図1の電子装置より蓋体を取り外して上方より見た平面図、図3(a)は図1の電子装置に用いられるシールリングの要部拡大図、図3(b)は図1のZ部拡大図である。尚、本実施例においては、電子部品素子として水晶振動子を用いた水晶発振器を例に説明するものとする。
同図に示す電子装置1は、セラミック基体2上に金属製のシールリング24Aを取着させるとともに、該シールリング24Aの内側に位置するセラミック基体2の上面に水晶振動子3を配設させ、更にシールリング24Aの上面に金属製の蓋体5Aを接合してシールリング24Aの開口部を封止した構造を有している。
前記セラミック基体2は、平板状セラミック基板21の上面にリング状セラミック基板22を一体的に取着させて成り、リング状セラミック基板22の内面と、その内側に位置する平板状セラミック基板21の上面とで囲まれる領域にキャビティ20が形成される。
前記キャビティ20の内部に収容される水晶振動子3は、所定結晶軸でカットされた短冊状の水晶基板30と、水晶基板の両主面に形成される励振電極31、33と、該励振電極から水晶基板の一方の端部に向かって延びる引き出し電極32,34とを備え、前記引き出し電極32,34を平板状セラミック基板21の上面に設けられた電極パッド25に導電性接着材4を介して接合させることにより水晶振動子3がセラミック基体2に対して電気的・機械的に接続される。
また前記リング状セラミック基板22の上面には、メタライズ層221が形成されており、このメタライズ層221とシールリング24Aとをろう材23でろう付けすることによりシールリング24Aがセラミック基体2上に取着される。
尚、前記セラミック基体2の下面には、図示しないビアホール導体等を介して上述の電極パッド25と電気的に接続される端子電極26が設けられており、これらの端子電極26は、電子装置をマザーボードやモジュール基板等の実装基板上に実装する際、電子装置を実装基板上の電気回路と接続するための端子として機能するものである。
このようなセラミック基体2は例えば従来周知のセラミックグリーンシート積層法やセラミック粉末を用いたプレス成形等によって製作され、セラミック基体2上の電極パッド25や端子電極26,メタライズ層221等はモリブデンやタングステンなどの高融点金属材料を含む導電性ペーストを従来周知のスクリーン印刷等によってセラミック基体2やセラミックグリーンシートの表面に塗布し、これを高温で焼き付けることによって形成される。
そして、前記セラミック基体2上に取着されるシールリング24A及び蓋体5Aは、例えば42アロイやコバール,リン青銅等の金属から成り、シールリング24Aの表面にはNiメッキ層242及びAuメッキ層243が順次被着され、蓋体5Aの表面にはNiメッキ層52が被着されている。
また前記シールリング上面の外周側角部には曲率半径10μm〜300μmの凸曲面状をなす面取り部24aが周設されるとともに、蓋体5Aの外周部には面取り部24aに沿って内側に折り曲げた折り曲げ部5aが設けられており、この折り曲げ部5aと前記面取り部24aとを抵抗溶接することにより両者シールリング24A及び蓋体5Aを接合している。
このため、蓋体5Aとシールリング24Aは、シールリング24Aの上面よりも下方位置で抵抗溶接される形となっており、これによって、抵抗溶接装置のローラ電極Rを蓋体5Aに接触させて蓋体5Aとシールリング24Aとを抵抗溶接する際(図4参照)、放電スパークによって溶けた金属成分(異物)がシールリング24Aの内側に向かって飛散しようとしても、面取り部24aが設けられていないシールリング24Aの内側部分が障壁となることで異物の侵入を有効に防止することができ、キャビティ20内に収容されている水晶振動子3の特性を良好に維持するとともに、異物による回路配線間の短絡を皆無となすことができる。
またこの場合、前記シールリング24Aと前記蓋体5Aは、接合部(W部)よりも内側の領域、即ち、シールリング24Aの上面24a1と蓋体5Aの平坦部5bとが対向する領域(BF部)において非接合状態で当接させてあり、これによって抵抗溶接の際に溶けた金属成分がキャビティ20内に侵入しようとするのをより確実に防止することができる。
従って、電子装置の生産性及び信頼性を大幅に向上させることが可能となる。
上述した第1実施例の電子装置を製造する場合は、まず、上面の外周側角部に
面取り部24aが周設されたシールリング24Aをセラミック基体2上に取着させるとともに、前記シールリング24Aの内側に位置するセラミック基体2の上面に水晶振動子3を搭載し、次に前記シールリング24Aの上面に、外周部に予め折り曲げ部5aを設けておいた蓋体5Aを、折り曲げ部5aが面取り部5aに当接されるようにして載置させ,最後に蓋体5Aの折り曲げ部5aとシールリング24Aの面取り部24aとを抵抗溶接にて接合し、シールリング24Aの開口部を封止することによって製品としての電子装置が完成する。
面取り部24aが周設されたシールリング24Aをセラミック基体2上に取着させるとともに、前記シールリング24Aの内側に位置するセラミック基体2の上面に水晶振動子3を搭載し、次に前記シールリング24Aの上面に、外周部に予め折り曲げ部5aを設けておいた蓋体5Aを、折り曲げ部5aが面取り部5aに当接されるようにして載置させ,最後に蓋体5Aの折り曲げ部5aとシールリング24Aの面取り部24aとを抵抗溶接にて接合し、シールリング24Aの開口部を封止することによって製品としての電子装置が完成する。
この場合、蓋体5Aの外周部には、シールリング24Aの面取り部24aに沿って内側に折れ曲がった折り曲げ部5aが予め設けられていることから、電子装置の組み立てに際して蓋体5Aをシールリング24A上に載置させるとき、蓋体24Aをシールリング5A上の所定位置に簡単かつ正確に位置合わせすることができ、電子装置の更なる生産性向上に供することができる。
また、シールリング24Aと蓋体5Aとを溶接する際は、図4に示す如く、抵抗溶接装置のローラ電極Rを蓋体5Aの折り曲げ部5aに外側から当接・走査させながら、蓋体5A及びシールリング24Aにローラ電極Rを介して大きな電流を印加し、蓋体5Aの折り曲げ部5aとシールリング24Aの面取り部24aとの間で多量のジュール熱を発生させるとともに、該熱エネルギーによって蓋体表面のNiメッキ層52やシールリング表面のAuメッキ層243,Niメッキ層242を溶融させることによって行われる。
なお、本実施例のように、電子部品素子として水晶振動子3を用いる場合には、水晶振動子3の腐食等を有効に防止するために、キャビティ20内に窒素ガスやアルゴンガス等の不活性ガスを封入しておくことが好ましく、その場合、上述の溶接作業は不活性ガス雰囲気中で行なわれる。
(第2実施例)
次に本発明の第2実施例に係る電子装置について図5(a)(b)を用いて説明する。尚、先に述べた第1実施例と同様の構成要素については同一の符号を用い、重複する説明を省略するものとする。
次に本発明の第2実施例に係る電子装置について図5(a)(b)を用いて説明する。尚、先に述べた第1実施例と同様の構成要素については同一の符号を用い、重複する説明を省略するものとする。
第2実施例の電子装置が第1実施例のものと相違する点は、第1実施例の電子装置におけるシールリング24Aの面取り部24aが凸曲面状であったのに対し、第2実施例の電子装置ではシールリング24Bの面取り部24bが平面状になっている点である。
このような平面状面取り部24bは、溶接作業の作業性等を考慮して、シールリング24Bの上面に対して角度θ(例えば、θ=2°〜45°)だけ傾斜させてあり、蓋体5Aの折り曲げ部5aとシールリング24Bの面取り部24bは折り曲げ部5aの端部近傍(W1部)で接合され、その内側には非接合状態で当接する当接部(BS1部及びBF1部)が設けられている。
かかる第2実施例の電子装置においても、蓋体5Aとシールリング24Bは、シールリング24Bの上面よりも下方位置で抵抗溶接される形となっているため、蓋体5Aとシールリング24Bとを抵抗溶接する際、放電スパークによって溶けた金属成分(異物)がキャビティ内に収容されている電子部品素子等に付着することは殆どない。しかも、シールリング24Bと蓋体5Aは、接合部(W1部)よりも内側に位置する非接合部(BS1部及びBF1部)で当接させてあるため、異物の侵入はより確実に防止されるようになっており、電子装置の生産性及び信頼性が向上される。
尚、上述の作用効果をより確実なものとするには、シールリング24Bの上面に対する面取り部24bの傾斜角度θを5°〜35°の範囲内に設定しておくことが好ましく、また非接合状態で当接される当接部BF1の幅は30μm以上確保しておくことが好ましい。
(第3実施例)
次に本発明の第3実施例に係る電子装置について図6(a)(b)を用いて説明する。尚、先に述べた第1、第2実施例と同様の構成要素については同一の符号を用い、重複する説明を省略するものとする。
次に本発明の第3実施例に係る電子装置について図6(a)(b)を用いて説明する。尚、先に述べた第1、第2実施例と同様の構成要素については同一の符号を用い、重複する説明を省略するものとする。
第3実施例の電子装置が第2実施例のものと相違する点は、第2実施例の電子装置では平面状面取り部24bをシールリング上面の外周側角部に部分的に形成するようにしたのに対し、第3実施例の電子装置ではシールリング24Cの上面全体を、外周側を内周側よりも下降せしめた傾斜面24cとなした点である。
このような傾斜面24cと蓋体5Aの折り曲げ部5aは、折り曲げ部5aの端部近傍(W2部)で接合され、その内側には非接合状態で当接する当接部(BS2部)が設けられている。
かかる第3実施例の電子装置においても、蓋体5Aとシールリング24Cとを抵抗溶接する際、放電スパークによって溶けた金属成分(異物)がキャビティ内に収容されている電子部品素子等に付着することは殆どなく、しかも、シールリング24Cと蓋体5Aは、接合部(W2部)よりも内側に位置する非接合部(BS2部)で当接させてあるため、異物の侵入はより確実に防止されるようになっており、電子装置の生産性及び信頼性が向上される。
尚、上述の作用効果をより確実なものとするには、シールリング24Bの傾斜面の傾斜角度θを5°〜35°の範囲内に設定しておくことが好ましく、また非接合状態で当接される当接部BS2の幅は30μm以上確保しておくことが好ましい。また前記傾斜面の傾斜角度θを5°以上に設定しておけば、シールリング24Cの幅をより狭くすることで全体構造の小型化にも供することができる利点もある。
(第4実施例)
次に本発明の第4実施例に係る電子装置について図7(a)(b)を用いて説明する。尚、先に述べた第1実施例と同様の構成要素については同一の符号を用い、重複する説明を省略するものとする。
次に本発明の第4実施例に係る電子装置について図7(a)(b)を用いて説明する。尚、先に述べた第1実施例と同様の構成要素については同一の符号を用い、重複する説明を省略するものとする。
第4実施例の電子装置が第1実施例のものと相違する点は、第1実施例の電子装置ではシールリング24Aの上面の外周側角部に面取り部24aを周設し、この面取り部24aと蓋体5Aの折り曲げ部5aとを抵抗溶接により接合するようにしたのに対し、第4実施例の電子装置ではシールリング24Dの上面の外周側角部に切り欠き部24dを周設するとともに、蓋体5Aの外周部に切り欠き部24dの内側に向かって折り曲げた折り曲げ部5aを設け、この折り曲げ部5aと、切り欠き部24dに臨むシールリング24Dの表面とを抵抗溶接により接合するようにした点である。
シールリング24Dの表面と蓋体5Aの折り曲げ部5aとは、折り曲げ部5aの先端角部(W3部)で接合され、その内側には非接触状態のBS3部を介して非接合状態で当接する当接部(BF3部)が設けられている。
かかる第4実施例の電子装置においても、蓋体5Aとシールリング24Dは、シールリング24Dの上面よりも下方位置で抵抗溶接される形となっているため、蓋体5Aとシールリング24Dとを抵抗溶接する際、放電スパークによって溶けた金属成分(異物)がキャビティ内に収容されている電子部品素子等に付着することは殆どない。しかも、シールリング24Dと蓋体5Aは、接合部(W3部)よりも内側に位置する非接合部(BF3部)で当接させてあるため、異物の侵入はより確実に防止されるようになっており、電子装置の生産性及び信頼性が向上される。
なお、このような第4実施例の電子装置を製造する場合は、まず、上面の外周側角部に切り欠き部24dが周設されたシールリング24Dをセラミック基体2上に取着させるとともに、前記シールリング24Dの内側に位置するセラミック基体2の上面に水晶振動子3を搭載し、次に前記シールリング24Dの上面に、外周部に予め折り曲げ部5aを設けておいた蓋体5Aを、折り曲げ部5aが切り欠き部5dに臨むシールリング24Dの表面に当接されるようにして載置させ、最後に蓋体5Aとシールリング24Dとを両者の当接部で抵抗溶接にて接合し、シールリング24Dの開口部を封止することによって製品としての電子装置が完成する。
この場合も、蓋体5Aの外周部には、シールリング24Dの切り欠き部24dに沿って内側に折れ曲がった折り曲げ部5aが予め設けられていることから、電子装置の組み立てに際して蓋体5Aをシールリング24D上に載置させるとき、蓋体24Aをシールリング5D上の所定位置に簡単かつ正確に位置合わせすることができ、電子装置の更なる生産性向上に供することができる。
(第5実施例)
次に本発明の第5実施例に係る電子装置について図8を用いて説明する。尚、先に述べた第1、第4実施例と同様の構成要素については同一の符号を用い、重複する説明を省略するものとする。
次に本発明の第5実施例に係る電子装置について図8を用いて説明する。尚、先に述べた第1、第4実施例と同様の構成要素については同一の符号を用い、重複する説明を省略するものとする。
第5実施例の電子装置が第4実施例のものと相違する点は、第4実施例の電子装置では蓋体5の折り曲げ部5aとシールリング24Dとを折り曲げ部先端の角部で接合させているのに対し、第5実施例の電子装置では蓋体5Bの折り曲げ部5aoとシールリング24Dとを折り曲げ部5aoの先端部付近で面当接させ、この面当接部で両者を接合させている点である。
シールリング24Dの表面と蓋体5Bの折り曲げ部5aoとは、折り曲げ部先端付近の面当接部(W4部)で接合され、その内側には非接触状態のBS4部を介して非接合状態で当接する当接部(BF4部)が設けられている。
かかる第5実施例の電子装置においても、蓋体5Bとシールリング24Dとを抵抗溶接する際、放電スパークによって溶けた金属成分(異物)がキャビティ内に収容されている電子部品素子等に付着することは殆どなく、しかも、シールリング24Dと蓋体5Bは、接合部(W4部)よりも内側に位置する非接合部(BF4部)で当接させてあるため、異物の侵入はより確実に防止されるようになっており、電子装置の生産性及び信頼性が向上される。
尚、本発明は上述した第1実施例〜第5実施例に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲において種々の変更、改良等が可能である。
例えば、上述した第1実施例〜第5実施例においては、電子部品素子として水晶振動子を用いるようにしたが、これに代えて、電子部品素子として弾性表面波発振子等の圧電振動子や半導体素子,コンデンサ等の他の電子部品素子を用いるようにしても良く、そのような場合においても上述の第1実施例〜第5実施例と同様の効果が得られる。
また上述した第1実施例等では、蓋体をシールリングに溶接する際、蓋体の外周部には予め折り曲げ部を形成しておくようにしたが、これに代えて、図9に示す如く、蓋体5Aをシールリング24Dに溶接する際、まず平板状の蓋体5Aをシールリング24D上に載置させ、両者を抵抗溶接にて接合する際、溶接作業に伴うローラ電極Rからの押圧力によって蓋体5Aの外周部をシールリング24Aの面取り部に沿って内側に折り曲げるようにしても構わない。
本発明によれば、金属製の蓋体が載置されるシールリング上面の外周側角部に面取り部もしくは切り欠き部を周設するとともに、これらの面取り部もしくは切り欠き部を設けた箇所で前記蓋体をシールリングに抵抗溶接するようにしたことから、蓋体とシールリングとがシールリングの上面よりも下方位置で抵抗溶接される形となっている。従って、抵抗溶接装置のローラ電極を蓋体に接触させて蓋体とシールリングとを抵抗溶接する際、放電スパークによって溶けた金属成分(異物)がシールリングの内側に向かって飛散しようとしても、面取り部や切り欠き部等が設けられていないシールリングの内側部分が障壁となることで異物の侵入を有効に防止することができ、その内側に収容されている電子部品素子の特性を良好に維持するとともに異物による回路配線間の短絡を皆無として、電子装置の生産性及び信頼性を向上させることが可能となる。
また本発明によれば、前記シールリングと前記蓋体との接合部よりも内側領域で、シールリングと蓋体とを非接合状態で当接させておくことにより、抵抗溶接の際に溶けた金属成分がキャビティ内に侵入しようとするのをより確実に防止することができ、これによって生産性及び信頼性の更なる向上に供することができる。
更に本発明によれば、電子装置を組み立てる前に、蓋体の外周部に、シールリングの面取り部等に沿って内側に折れ曲がった折り曲げ部を設けておくことにより、電子装置の組み立てに際して蓋体をシールリング上に載置させるとき、蓋体をシールリング上の所定位置に簡単かつ正確に位置合わせすることができるようになり、電子装置の生産性を更に向上させることが可能となる。
1・・・電子装置(水晶発振器)
2・・・セラミック基体
21・・・平板状セラミック基板
22・・・リング状セラミック基板
3・・・電子部品素子(水晶振動子)
24A,24B,24C,24D・・・シールリング
24a,24b,24c・・・面取り部
24d・・・切り欠き部
242・・・Niメッキ層
243・・・Auメッキ層
5A、5B・・・蓋体
5a,5ao・・・折り曲げ部
20・・・キャビティ
R・・・抵抗溶接装置のローラ電極
2・・・セラミック基体
21・・・平板状セラミック基板
22・・・リング状セラミック基板
3・・・電子部品素子(水晶振動子)
24A,24B,24C,24D・・・シールリング
24a,24b,24c・・・面取り部
24d・・・切り欠き部
242・・・Niメッキ層
243・・・Auメッキ層
5A、5B・・・蓋体
5a,5ao・・・折り曲げ部
20・・・キャビティ
R・・・抵抗溶接装置のローラ電極
Claims (8)
- 基体上に金属製のシールリングを取着させるとともに、該シールリングの内側に位置する基体の上面に電子部品素子を配設し、前記シールリングの上面に金属製の蓋体を接合してシールリングの開口部を封止してなる電子装置において、
前記シールリング上面の外周側角部に面取り部を周設するとともに、前記蓋体の外周部に前記面取り部に沿って内側に折り曲げた折り曲げ部を設け、該折り曲げ部と前記面取り部とを抵抗溶接により接合させたことを特徴とする電子装置。 - 前記面取り部が、曲率半径10μm〜300μmの凸曲面であることを特徴とする請求項1に記載の電子装置。
- 前記面取り部が、シールリングの上面に対し5°〜35°傾斜させた平面であることを特徴とする請求項1に記載の電子装置。
- 基体上に金属製のシールリングを取着させるとともに、該シールリングの内側に位置する基体の上面に電子部品素子を配設し、前記シールリングの上面に金属製の蓋体を接合してシールリングの開口部を封止してなる電子装置において、
前記シールリングの上面を、外周側を内周側よりも下降せしめた傾斜面になすとともに、前記蓋体の外周部に前記傾斜面に沿って内側に折り曲げた折り曲げ部を設け、該折り曲げ部と前記傾斜面とを抵抗溶接により接合させたことを特徴とする電子装置。 - 基体上に金属製のシールリングを取着させるとともに、該シールリングの内側に位置する基体の上面に電子部品素子を配設し、前記シールリングの上面に金属製の蓋体を接合してシールリングの開口部を封止してなる電子装置において、
前記シールリング上面の外周側角部に切り欠き部を周設するとともに、前記蓋体の外周部に前記切り欠き部の内側に向かって折り曲げた折り曲げ部を設け、該折り曲げ部の先端部と前記切り欠き部に臨むシールリングの表面とを、前記折り曲げ部のうち先端部以外の部分が非接触状態となるようにして抵抗溶接により接合させたことを特徴とする電子装置。 - 前記シールリングと前記蓋体との接合部よりも内側領域で、前記シールリングと前記蓋体とが非接合状態で当接されていることを特徴とする請求項1乃至請求項5のいずれかに記載の電子装置。
- 上面の外周側角部に面取り部が周設された金属製のシールリングを基体上に取着させるとともに、前記シールリングの内側に位置する基体の上面に電子部品素子を搭載する工程と、
前記シールリングの上面に、外周部に折り曲げ部を有した金属製の蓋体を、該折り曲げ部が前記面取り部に当接されるようにして載置させる工程と、
前記蓋体の折り曲げ部とシールリングの面取り部を抵抗溶接にて接合することによりシールリングの開口部を封止する工程とを含む電子装置の製造方法。 - 上面の外周側角部に切り欠き部が周設された金属製のシールリングを基体上に取着させるとともに、前記シールリングの内側に位置する基体の上面に電子部品素子を搭載する工程と、
前記シールリングの上面に、外周部に折り曲げ部を有した金属製の蓋体を、該折り曲げ部の先端部が前記切り欠き部に臨むシールリングの表面に当接され、且つ前記折り曲げ部のうち先端部以外の部分が非接触状態となるようにして載置させる工程と、
前記蓋体と前記シールリングとを両者の当接部で抵抗溶接にて接合することによりシールリングの開口部を封止する工程とを含む電子装置の製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2006253853A JP2007019537A (ja) | 2002-06-27 | 2006-09-20 | 電子装置及びその製造方法 |
Applications Claiming Priority (2)
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JP2002188674 | 2002-06-27 | ||
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JP2002283034A Division JP3878899B2 (ja) | 2002-06-27 | 2002-09-27 | 電子装置及びその製造方法 |
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ID=37756349
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JP2006253853A Pending JP2007019537A (ja) | 2002-06-27 | 2006-09-20 | 電子装置及びその製造方法 |
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JP (1) | JP2007019537A (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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JP2011060400A (ja) * | 2009-09-14 | 2011-03-24 | Nippon Avionics Co Ltd | 磁気ディスク装置の製造方法 |
JP2014022436A (ja) * | 2012-07-13 | 2014-02-03 | Seiko Instruments Inc | 電子部品、及び電子装置 |
-
2006
- 2006-09-20 JP JP2006253853A patent/JP2007019537A/ja active Pending
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