JPH10215139A - 圧電部品及びその製造方法 - Google Patents

圧電部品及びその製造方法

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JPH10215139A
JPH10215139A JP9017253A JP1725397A JPH10215139A JP H10215139 A JPH10215139 A JP H10215139A JP 9017253 A JP9017253 A JP 9017253A JP 1725397 A JP1725397 A JP 1725397A JP H10215139 A JPH10215139 A JP H10215139A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 収容した圧電素子の特性の変動がなく、気密
封止性に優れ、プリント配線基板の実装性に優れた圧電
部品及びその製造方法を提供する。 【解決手段】以上のように、容器体を構成する絶縁性収
容体1と金属製被覆体2とがAuの導体層53及びAu
と共晶反応される低融点金属材料の導体層61による共
晶層によって強固に接合する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、絶縁性収納体に圧
電素子を配置して、該圧電素子を金属製被覆体で被覆す
るとともに、絶縁性収納体と溶接によって気密的に接合
して成る圧電部品及びその製造方法に関するものであ
る。
【0002】
【従来の技術】電子部品素子を気密的に封止する容器体
の構造として、例えば電子部品を搭載する側の絶縁性収
容体としてはセラミックなどから成る凹部を有する基体
を用い、被覆体としてセラミックに、ガラス、樹脂をプ
リントした平板状被覆体を用いて、両者をガラスや樹脂
で封止していた。
【0003】また、電子部品素子を気密的に封止する容
器体の構造として、例えば電子部品を搭載する側の絶縁
性収容体としてはセラミックなどから成る凹部を有する
基体を用い、被覆体としてセラミックやガラスなどから
成る平板状被覆体を用いて、両者の接合部分に半田ぬれ
性の良好な金属層を形成し、その間を半田を介して封止
していた。
【0004】しかし、電子部品素子として、圧電単結晶
板、圧電セラミック基板などからなる圧電素子を用いた
場合には、ガラス封止のために比較的高い熱を容器体全
体に与える必要があり、これにより、圧電素子が熱によ
る特性変動が発生してしまう。
【0005】また、比較的低い熱を容器体全体に与えて
接合する半田接合においては、完成した圧電部品(水晶
発振器、弾性表面波発振器、弾性表面波共振器など)を
プリント配線基板に接合する際に半田の溶融温度によっ
て、封止が破れてしまうことがあり、その気密封止性の
信頼性が低かった。
【0006】そこで、圧電素子を収納した容器体を構成
する収容体と被覆体の接合に溶接を用いることが多用さ
れている。
【0007】例えば、収容体として概略円板状の金属ス
テムを、被覆体として円筒状の金属キャップを用い、両
者を抵抗溶接をおこなっていた。
【0008】この構造ような構造において、収容体が金
属材料から成るため、容器体に圧電素子やその他の回路
部品を収納する構造が非常に難しく、部品点数が増加し
てしまう。
【0009】このため、図6に示すように、容器体の構
成として、凹部102に有するセラミックなどの絶縁性
収容体(以下、基体という)101と、平板状の金属被
覆体(以下、金属製蓋体という)103を用いていた。
【0010】基体101の凹部102の周囲に予めコバ
ールなどからなるシームリング104を溶接固定し、そ
の表面にNiメッキ層を形成しておく。また、金属製蓋
体103の接合部分にNiメッキ層を形成しておく。
【0011】そして、基体101の凹部102に水晶振
動子などの圧電素子105を配置し、この凹部102の
開口を金属製蓋体103で隠蔽するように載置し、金属
製蓋体103とシームリング104間に例えば80Aの
大電流を印加して、両者のNiメッキ層を互いに溶融さ
せて、強固に接合層が形成していた。
【0012】このシームリング104を用いて溶接によ
って接合すると、溶接時に発生する熱が圧電素子105
にまで到達しないため、圧電素子105の変動がなく、
また、プリント配線基板上に他の電子部品とともに半田
リフロー方法によって表面実装が可能となるなど、圧電
部品には非常に適した接合方法と言える。
【0013】
【発明が解決しようとする課題】しかし、このような接
合方法を施した圧電部品においては、シームリング10
4を用いる必要があり、また、基体101の凹部102
の周囲に予めシームリーング104を溶接しておく必要
があることから、部材費用が嵩み、接合工程が複雑とな
ってしまう。
【0014】このため、シームリング104の代わり
に、金属層、例えばタングステンメタライズ層などを基
体101に形成することも考えられる。
【0015】しかし、このようにして溶接した場合に
は、Niの融点が約1000℃であることから、強固な
接合層を形成するには、80Aという大電流の通電によ
って発生する熱をNi融点以上に高める必要がある。し
かも、シームリーグ104がないため、この熱が直接基
体101に影響してしまう。その結果、基体101の凹
部の周囲にこの熱衝撃によるクラックが発生してしま
い、気密封止性を劣化させてしまうという問題があっ
た。
【0016】本発明は上述の問題に鑑みて案出されたも
のであり、その目的は、基体と金属製蓋体とをシームリ
ングを用いずに溶接接合でき、しかも、気密性信頼性、
特性の変動、表面実装性に優れた圧電部品及びその製造
方法を提供するものである。
【0017】
【課題を解決するための手段】第1の発明は、絶縁性収
容体と金属製被覆体とからなる容器内部に圧電素子を気
密に収容して成る圧電部品であって、前記金属製被覆体
は前記絶縁性収容体に被着させた金属層にAuと低融点
金属材料との共晶層を介して溶接接合させていた圧電部
品である。
【0018】第2の発明は、上述の前記低融点金属材料
が、SnまたはCu−Snとしたことである。
【0019】第3の発明は、絶縁性収容体に被着させた
金属層の表面及び金属製被覆体の表面に、一方の表面に
はAu、他方の表面にはAuと共晶を形成し得る低融点
金属材料の導電層を形成し、次に、前記絶縁性収容体の
内部に圧電素子を収容するとともに、絶縁性収容体上に
金属製被覆体を、前記Au層と導電層とが当接するよう
に載置し、最後に、前記Au層と導電層に電流を流し、
Auと導電層の低融点金属材料とで共晶層を形成すると
ともに、該共晶層で前記金属製被覆体と前記絶縁性収容
体の金属層とを溶接接合した圧電部品の製造方法であ
る。
【0020】
【作用】第1の発明によれば、圧電素子を収納する絶縁
性収容体と金属製被覆体との接合、即ち、絶縁性収容体
の金属層と金属製被覆体との接合が、溶接によるAuと
該Auと共晶しえる低融点金属材料との共晶層で達成さ
れている。
【0021】従って、従来のようにシームリングを用い
る必要がなく、また、比較的低い温度で形成される共晶
層であるため、溶接時の電流を小さくでき、絶縁性収容
体側に発生するクラックを有効に抑えることがてきる。
【0022】第2の発明によれば、Auと共晶層を作成
する低融点金属材料がSn、Cu−Snであるため、強
固な溶接接合が可能となる。
【0023】第3の発明によれば、金属製被覆体の表面
または絶縁性収容体に被着した金属層の表面に、一方の
表面にはAu層を、他方の表面にはAuと共晶を形成し
得る上述の低融点金属材料を含む導体層が予め形成さ
れ、このような絶縁性収容体と金属製被覆体とを、絶縁
性収容体の内部に圧電素子を配置した状態で、互いに当
接して、溶接接合している。
【0024】これにより、上述の圧電部品が簡単に形成
されることになる。
【0025】結局、この共晶層が溶接時に発生する30
0〜500℃程度の熱で形成されるため、従来のように
Niどうしの接合に比較して、熱衝撃が非常に低下し
て、絶縁性収容体の接合部分にクラックなどが発生する
ことがなく、溶接であるために、絶縁性収容体の内部に
配置した圧電素子に直接熱が印加されることがないた
め、圧電素子の特性の変動がなく、プリント配線基板上
にリフロー半田処理によって実装しても、共晶層は強固
に維持できるため、封止破れが発生することがなく、表
面実装性に優れた圧電部品及びその製造方法となる。
【0026】
【発明の実施の形態】以下、本発明に係る圧電部品を図
面を基づいて詳説する。尚、圧電部品としては、水晶振
動子を用いた表面実装型水晶発振器を用いて説明する。
【0027】図1は、表面実装型水晶発振器の外観斜視
図であり、図2は断面構造であり、図3は絶縁性収容体
(基体)側の接合部分の層構成を説明する断面図であ
り、図4は金属製蓋体(金属製被覆体)側の接合部分の
層を説明する断面図であり、図5は接合した状態の断面
図である。
【0028】図におてい、10は表面実装型水晶発振器
であり、1は基体であり、2は金属製蓋体、3は水晶振
動子、4はICチップ、11は凹部、12は基体に形成
された配線、13は端子電極である。
【0029】基体1は、例えばセラミックなどから成
り、全体としては絶縁層1a〜1dから成る多層構造と
なっている。この基体の表面に段差を有する凹部11が
形成されている。
【0030】また、基体1の凹部11の内表面や絶縁層
1a〜1dの層間には、所定配線12が、またその外面
には、所定配線12と接続し、外部回路と接続するため
の端子電極13が形成されている。
【0031】具体的には、表面側の絶縁体層1aは、矩
形上のリング体を成し、そのリングの開口が、凹部11
の開口となる。そして、その絶縁体層1aの表面の開口
の周囲には溶接接合する金属層5が周設されている。
【0032】また、絶縁体層1bは、絶縁体層1aに比
較して若干開口が小さいリング体となっている。この絶
縁体層1aと絶縁体層1bとの層間及び開口部の周囲に
は、水晶振動子3と接続する配線12が形成されてい
る。
【0033】また、絶縁体層1cは、絶縁体層1bに比
較して若干開口が小さいリング体となっている。この絶
縁体層1bと絶縁体層1cとの層間及び開口部の周囲に
は、ICチップ4と接続する配線12が形成されてい
る。
【0034】また、絶縁体層1dは、凹部11の底面と
なる平板状となっている。この絶縁体層1cと絶縁体層
1dとの層間及び凹部11の底面部分に、ICチップ4
を機械的に固定するための配線12が形成されている。
尚、各絶縁体層1a〜1dには、各配線12を接続して
所定発振回路を達成するためにビアホール導体が形成さ
れている。
【0035】また、絶縁体層1aと絶縁体層1bとの層
間に形成された配線12は、基体13の外部に延出し、
絶縁体層1b、1c、1dの下方に延びる半円形状の端
子電極13に接続している。また、絶縁体層1bと絶縁
体層1cとの層間に形成された配線12は、基体13の
外部に延出し、絶縁体層1c、1dの下方に延びる半円
形状の端子電極13に接続している。
【0036】上述の配線12、端子電極13は、基体1
表面側からタングステンメタライズ層、Niメッキ層な
どからなり、必要に応じてAuメッキ層が被着して構成
されている。
【0037】また、絶縁体層1aの開口周囲に形成した
金属層5は、図3に示すように、基体1表面側から、厚
み7〜15μmのタングステンメタライズ層51、2〜
6μmのNiメッキ層52、0.1μmのAuメッキ層
53の3層構造である。この金属層5の中で表面のAu
メッキ層53が金属蓋体4との溶接接合するにあたり非
常に重要なAu層であり、溶接接合による共晶層を形成
する金属層であり、Niメッキ層52は、表面Auメッ
キ層53を安定的に形成する上で必要な層である。タン
グステンメタライズ層51は、周知のメッキ法でNiメ
ッキ層52を形成するための下地層であり、このタング
ステンメタライズ層51、Niメッキ層52とは、接合
に寄与する共晶層と基体1とを接合するための金属層と
なる。尚、基体1に直接接合する層は、タングステンに
限ることはなく、基体の材料、融点を考慮して種々の金
属、例えばAg系(Ag単体、Ag合金)が用いられ
る。
【0038】このような構造の基体は、多層回路基板の
技術に基づいて形成される。即ち、各絶縁体体層1a〜
1dとなるグリーンシートを用意し、各グリーンシート
の開口や端子電極の形状に応じて打ち抜き加工を施し、
その表面にタングステンなどの導電性ペーストを所定形
状に印刷する。
【0039】この状態のグリーンシートを絶縁体層1a
〜1dに応じて積層し、熱圧着を行い、1300℃の雰
囲気で一体的に焼成処理を行う。
【0040】その後、メッキ処理により、基体1から露
出する配線となる部分又は端子電極部分の表面にNiメ
ッキ層、Auメッキ層を形成する。上述の基体表面の金
属層5を構成するAuメッキ層53は溶接接合上で重要
となるが、配線12及び端子電極13のAuメッキ層
は、ICチップ4を機械的に接合する際、またワイヤに
よってボンディングを行う際、また、半田ぬれ性を長期
に渡り安定化させる上で好ましいものである。
【0041】金属製蓋体2は、例えばコバールなどの金
属からなり、その形状は概略凹部11の開口の金属層5
を完全に覆う大きさとなっている。特に、金属製蓋体2
の周囲は、その厚みが中央部分に比較して若干薄くなっ
ている。この薄くなっている部分を周囲部21という。
例えば、通常(中央部分の)厚みが0.15mmである
のに対して、周囲部21の厚みは1.07mmとなって
いる。
【0042】また、少なくとも周囲部21には、下地で
あるコバールの表面にAuと共晶を形成する低融点金属
材料の導体層を含む金属層6が形成されている。尚、図
では、金属製蓋体2の全表面に金属層6が形成されてい
る。
【0043】金属層6は、図4に示すように、コバール
などの下地金属より2〜6μmのAuと共晶反応を行う
低融点金属材料の導体層、例えばSnまたはSn−Cu
のメッキ層61、0.1μmの表面Auメッキ層62と
から構成されている。
【0044】特に、低融点金属材料の導体層61は、基
体1との溶接接合に重要な層である。尚、表面のAuメ
ッキ層62は、低融点金属材料の導体層61の表面酸化
を防止し、また、基体1のAuメッキ層53との共晶を
形成する際になじみを良くするための作用するものであ
り、Auメッキ層62は実際には省略できる。
【0045】上述の金属製蓋体2は、コバールなど金属
平板の打ち抜き加工後、研削加工又は部分プレス加工、
さらにメッキ処理を行い形成される。
【0046】水晶振動子3は、所定切断方位にカットさ
れた水晶基板の両主面に振動電極が形成されて構成さ
れ、基体1の凹部11の例えば第2の絶縁体層1bの表
面に導電性接着剤を介して配線に接合されている。
【0047】ICチップ4は、半導体作成技術でもっ
て、複数のインバーター、帰還抵抗などが集積化されて
いる。そして、凹部11の底面に配置され、チップ4の
表面の入出力パッドと第3の絶縁体層1Cの表面の配線
との間にワイヤでボンディング接合されている。尚、図
には記載していなが、凹部11内にコンデンサなどの電
子部品を配置しても構わない。
【0048】このような基体の凹部11の内部にICチ
ップ4及び水晶振動子3を配置した後には、凹部11の
空間の雰囲気を調整して、凹部11の開口が金属製蓋体
2によって気密的に封止される。
【0049】次に、その封止について説明する。
【0050】まず、上述したように、基体1の凹部11
の開口に形成された金属層5上に、金属製蓋体2を、そ
の周囲部21の金属層6が当接するように配置する。
【0051】次に、リング状のプローブを有する溶接治
具を、金属製蓋体2の周囲に一定圧力を与えながら、押
し当て、同時に基体1の金属層5をアース電位に接地す
る。
【0052】次に、リング状のプローブから金属製蓋体
2の金属層6、基体1の金属層5に50〜55Aの電流
を印加して、溶接をおこなう。
【0053】この時、50Aの電流の通電によって、両
金属層5、6の接触部分を中心に熱が発生し、その熱が
300〜500℃程度にまで上昇する。
【0054】この時、熱が発生する金属製蓋体2の周囲
部21が比較的厚みが薄いため、発生した熱が、金属層
5と金属層6との接合部分に効率的に伝わることにな
り、熱の無駄な伝達が抑制されることになる。
【0055】上述の熱によって、図5に示すように、基
体1側の金属層5の表面Auメッキ層53、金属製蓋体
側の金属層6の表面Auメッキ層62、低融点金属導体
層61とが共晶反応を起こし、その接合部分にAuと低
融点金属の共晶層、例えば、Au−Snの共晶層または
Au−Sn−Cuの共晶層Sが形成される。この共晶層
によって強固な接合が達成できる。尚、基体1側の金属
層5のタングステンメタライズ層51、Niメッキ層5
2は実質的にその状態を維持したままとなる。
【0056】上述のように、従来の溶接は、コバールな
どのシームリングを予め基体側に溶接しておき、このシ
ームリングを介して基体1と金属製蓋体2とを溶接接合
していたが、本発明では、シームリングを用いる必要が
なく、基体1と金属製蓋体2とを互いに直接接合できる
ため、部品点数、接合の工程数を省略できる。
【0057】また、本発明の接合がAu−Sn又はAu
−Sn−Cuの共晶層によって接合されるが、この共晶
層が300〜500℃の比較的低温で形成されることか
ら、従来のNiどうしの接合のように1000℃程度ま
で熱を上げるための溶接が不要である。従って、溶接に
かかる条件が大きく緩和され、また、基体1にかかる熱
応力が非常に小さくなり、基体1の凹部11の周囲のク
ラックが皆無となり、気密性信頼性が大きく向上する。
【0058】また、上述の封止方法が基体1と金属製蓋
体2との接合部分に局部的な溶接であるため、その熱が
水晶振動子3に直接加わらないため、従来のように発振
器全体の加熱による封止方法に比較して、水晶振動子3
の熱による特性の変動が起こらないものとなる。
【0059】さらに、上述のように、基体1と金属製蓋
体2とはAu−SnまたはAu−Sn−Cuの共晶層に
よって強固に接合されている。この共晶層は、プリント
配線基板に電子部品を表面実装する際のリフロー半田処
理時の熱、例えば200℃前後に対しても安定して維持
できるため、表面実装時の気密封止破れが発生すること
がなく、表面実装性に適した発振器となる。
【0060】尚、上述の実施例では、基体1側にAu−
Sn共晶層又はAu−Sn−Cu共晶層を構成するAu
メッキ層を含む金属層5が形成され、金属製蓋体2側に
Au−Sn共晶層又はAu−Sn−Cu共晶層を構成す
るSnメッキ層(Sn−Cuメッキ層)を含む金属層6
が形成されているが、その逆に金属蓋体2側にAu−S
n共晶層又はAu−Sn−Cu共晶層を構成するAuメ
ッキ層を含む金属層を形成し、基体1側にAu−Sn共
晶層又はAu−Sn−Cu共晶層を構成する低融点金属
材料(Sn、Sn−Cu)の導体層を含む金属層を形成
してもよい。
【0061】また、上述の実施例のように、Snメッキ
層(Sn−Cuメッキ層)を含む金属層6にAuメッキ
層を表面に形成しておくことが可能である。このAuメ
ッキ層は、下地のSnメッキ層(Sn−Cuメッキ層)
の酸化を防止すること、Au−Snメッキ層(Sn−C
uメッキ層)のAuとSn(Sn−Cu)との比率を適
正化して共晶層の強度を向上するものである。
【0062】また、上述の低融点金属材料は、Au層と
300〜500℃の範囲で共晶層を形成し得る材料であ
れば、Sn、Sn−Cu以外の材料を用いる必要があ
る。尚、300℃は、リフロー半田処理を想定して、リ
フロー半田処理時を施しても安定な共晶層が維持でき、
接合強度を向上させるためであり、500℃は、溶接条
件の緩和と、基体1側に熱衝撃によるクラックの発生を
防止するために設定されたものである。
【0063】また、基体1の形成方法に関して、グリー
ンシート多層によって形成する以外に、例えばアルミ粉
末のプレス成型、所定によって基体を形成しても構わな
い。
【0064】この場合には、配線や端子電極は、焼成さ
れた基板の表面や端面、裏面に形成されることになる。
また、その基体の材料も低温焼成可能なガラス−セラミ
ック材料を用いもよい。
【0065】また、上述の実施例として、絶縁性収納収
容体として凹部を有する基体、金属製被覆体として平板
状金属製蓋体を用いて説明したが、絶縁性収納収容体と
して平板状基板、金属製被覆体として金属キャップ体を
用いても構わない。
【0066】また、容器体の内部に収納される圧電素子
は、水晶振動子に限らず、圧電共振子、圧電フィルタ素
子、表面弾性波素子であってもよい。また、ICチップ
を省略して、圧電素子のみを配置しても構わないし、逆
に、ICチップ以外に、抵抗、コンデンサなどを配置し
ても構わない。
【0067】
【発明の効果】以上のように、容器体を構成する絶縁性
収容体と金属製被覆体とがAuと該Auと共晶反応され
る低融点金属材料による共晶層によって強固に接合され
る。これは、シームリングを用いず、溶接によって簡単
に接合できる。
【0068】しかも、圧電素子の熱による特性の変動が
なく、絶縁性収容体に過度の熱衝撃を与えることがな
く、また、プリント配線基板への実装時に封止部分の封
止破れがない圧電部品及びその製造方法となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の圧電部品である水晶発振器の外観斜視
図である。
【図2】本発明の圧電部品である水晶発振器の断面構造
図である。
【図3】本発明の圧電部品に用いる絶縁性収容体側の金
属層の構造を示す部分断面図である。
【図4】本発明の圧電部品に用いる金属製被覆体側の金
属層の構造を示す部分断面図である。
【図5】本発明の圧電部品の接合部分の部分断面図であ
る。
【図6】従来の圧電部品の断面構造図である。
【符号の説明】
10・・・表面実装型水晶発振器 1・・・・基体(絶縁性収容体) 2・・・・金属製蓋体(金属製被覆体) 3・・・・水晶振動子(圧電素子) 5、6・・・・金属層 53・・・Au層 61・・・低融点金属の導体層

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 絶縁性収容体と金属製被覆体とからなる
    容器内部に圧電素子を気密に収容して成る圧電部品であ
    って、 前記金属製被覆体は前記絶縁性収容体に被着させた金属
    層にAuと低融点金属材料との共晶層を介して溶接接合
    させていることを特徴とする圧電部品。
  2. 【請求項2】前記低融点金属材料が、SnまたはCu−
    Snであることを特徴とする特許請求の範囲請求項1記
    載の圧電部品。
  3. 【請求項3】 絶縁性収容体に被着させた金属層の表面
    及び金属製被覆体の表面に、一方の表面にはAu、他方
    の表面にはAuと共晶を形成し得る低融点金属材料の導
    電層を形成し、 次に、前記絶縁性収容体の内部に圧電素子を収容すると
    ともに、絶縁性収容体上に金属製被覆体を、前記Au層
    と導電層とが当接するように載置し、 最後に、前記Au層と導電層に電流を流し、Auと導電
    層の低融点金属材料とで共晶層を形成するとともに、該
    共晶層で前記金属製被覆体と前記絶縁性収容体の金属層
    とを溶接接合することを特徴とする圧電部品の製造方
    法。
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