JPH06151442A - 半導体集積回路およびその製造方法 - Google Patents

半導体集積回路およびその製造方法

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JPH06151442A
JPH06151442A JP29575792A JP29575792A JPH06151442A JP H06151442 A JPH06151442 A JP H06151442A JP 29575792 A JP29575792 A JP 29575792A JP 29575792 A JP29575792 A JP 29575792A JP H06151442 A JPH06151442 A JP H06151442A
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semiconductor
groove
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forming
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Abstract

(57)【要約】 【目的】コレクタ・ベース間寄生容量が極力小さて周波
数特性が良好であり、しかも、電流容量の大きいラテラ
ル構造のバイポーラトランジスタを有する半導体集積回
路を提供する。 【構成】第1導電型の半導体基板1と、半導体基板の表
面に形成され、半導体基板の表面にほぼ垂直な方向に形
成された素子分離用の第1の溝10により複数領域に分
離された第2導電型の第1の半導体領域(2、3)と、
第1の半導体領域内で第1の溝に接して形成された第1
導電型の第2の半導体領域91と、第1の半導体領域内
で第2の半導体領域と対向して形成された第1導電型の
第3の半導体領域92とを具備することを特徴とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、半導体集積回路および
その製造方法に係り、特に高周波用のバイポートランジ
スタの構造およびその形成方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、高周波用PNPトランジスタとし
て、ラテラル(横型)PNPトランジスタが最もよく使
用されている。図6は、従来のラテラルPNPトランジ
スタの断面構造を示している。
【0003】ここで、40はP型基板、41はN型埋め
込み層、42はP型エピタキシャル層、43はベース領
域用のN型ウェル、44は素子分離用のフィールド絶縁
膜、45は基板表面の一部に形成された薄い酸化膜、4
6はエミッタ開口を規定するポリシリコン・サイドウォ
ール、47はベース電極コンタクト領域(N型拡散領
域)、48はコレクタ領域(P+ 拡散領域)、49はエ
ミッタ領域(P+ 拡散領域)、50は層間絶縁膜(エミ
ッタ開口側壁部の絶縁膜を含む)、51はベース電極、
52はコレクタ電極、53はエミッタ電極である。
【0004】上記ラテラルPNPトランジスタは、エミ
ッタより注入されたホールを効率よく集めるために、コ
レクタがエミッタを囲む構造になっているが、コレクタ
のエミッタ側とは反対側におけるベース接合によるコレ
クタ・ベース間寄生容量をいかに小さくするかが課題で
あった。
【0005】また、エミッタ底面から注入されたホール
はベース電流となり、電流増幅率hfeを下げる原因と
なるので、ベース・エミッタ接合によるベース・エミッ
タ間寄生容量を小さくするためにも、エミッタ底面積を
小さくすることも課題であった。さらに、高周波特性を
良くするために、ベース・基板間の寄生容量を小さくす
ることも課題であった。
【0006】以上の課題を解決するために、電極を兼ね
たポリシリコンからの拡散により極力小さいコレクタ、
エミッタを形成するセルフアライン技術を使用して、ラ
テラルPNPトランジスタのコレクタ・ベース間寄生容
量、ベース・エミッタ間の寄生容量を極力小さくし、周
波数特性を改善する手法が用いられている。
【0007】しかし、この手法は、電流が少ない場合の
特性は改善されるが、電流を多く流したい場合には不向
きであった。その理由は、ラテラルPNPトランジスタ
で流せる電流は基本的にはエミッタ拡散の側面の面積で
規制されるからである。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】上記したように従来の
ラテラルPNPトランジスタの周波数特性を改善するた
めにセルフアライン技術を使用する手法は、電流容量の
大きいトランジスタには不向きであるという問題があっ
た。
【0009】本発明は上記の問題点を解決すべくなされ
たもので、コレクタ・ベース間寄生容量が極力小さくて
周波数特性が良好であり、しかも、電流容量の大きいラ
テラル構造のバイポーラトランジスタを有する半導体集
積回路およびその製造方法を提供することを目的とす
る。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明の半導体集積回路
は、第1導電型の半導体基板と、この半導体基板の表面
に形成された第2導電型の第1の半導体領域と、この第
1の半導体領域の表面にほぼ垂直な方向に形成され、上
記第1の半導体領域を複数の領域に分離する素子分離用
の第1の溝と、前記第1の半導体領域内で上記第1の溝
に接して形成された第1導電型の第2の半導体領域と、
前記第1の半導体領域内で上記第2の半導体領域と対向
して形成された第1導電型の第3の半導体領域とを具備
することを特徴とする。
【0011】また、本発明の半導体集積回路の製造方法
は、第1導電型の半導体基板に第1導電型の埋め込み層
を形成する工程と、上記半導体基板および埋め込み層の
上にエピタキシャル成長させ、第2導電型の第1の半導
体領域を形成する工程と、上記第1の半導体領域の上に
第1の絶縁膜を形成し、この絶縁膜のうちで溝を形成す
べき位置を開孔する工程と、上記工程により形成された
開孔部のうちの少なくとも一部から前記第1の半導体領
域に第1導電型の不純物を導入し、第2の半導体領域を
形成する工程と、前記開孔部から前記半導体基板に達す
る溝を形成し、この溝により前記第1の半導体領域を複
数に分離する工程と、前記第2の半導体領域を含む第2
導電型の半導体領域で第2の半導体領域に対向して第1
導電型の第3の半導体領域を形成する工程とを具備する
ことを特徴とする。
【0012】
【作用】本発明の半導体集積回路は、第1の半導体領域
をベース、第2の半導体領域をコレクタ、第3の半導体
領域をエミッタとするラテラルPNPトランジスタが形
成されている。そして、コレクタは素子分離用の第1の
溝に接して形成されているので、コレクタ・ベース接合
面は互いに向き合った電流に寄与する面だけとなり、不
必要なコレクタ・ベース間寄生容量が抑制される。
【0013】また、本発明の半導体集積回路の製造方法
は、通常達成可能な微細化技術とセルフアライン技術の
範囲内で十分な性能を有するバイポーラトランジスタを
実現することが可能になる。
【0014】
【実施例】以下、図面を参照して本発明の実施例を詳細
に説明する。
【0015】図1(a)乃至(d)および図2(a)乃
至(c)は、本発明の第1実施例に係るラテラルPNP
トランジスタの製造方法の主要工程における半導体ウェ
ハの断面構造を示している。
【0016】図3は、図1および図2の製法により形成
されたラテラルPNPトランジスタの平面パターンの一
例を示しており、図3中のB−B線に沿う断面構造が図
2の(c)に対応する。以下、図1乃至図3を参照して
ラテラルPNPトランジスタの製造方法の第1実施例を
説明する。
【0017】まず、図1(a)に示すように、P型半導
体基板(例えばシリコン基板)1にN型埋め込み層2を
形成する。次に、上記半導体基板1およびN型埋め込み
層2の上にエピタキシャル成長させ、N型エピタキシャ
ル層(第1の半導体領域)3を形成する。
【0018】次に、上記エピタキシャル層3の上に第1
の絶縁膜を形成する。この際、エピタキシャル成長層3
の表面を酸化して熱酸化膜4を形成した後、シリコン窒
化膜5およびCVD(気相成長)酸化膜6を順次形成す
る。
【0019】次に、上記CVD酸化膜6上にレジスト膜
を塗布し、露光、現像を行ってパターニングし、レジス
トパターン7を形成する。そして、このレジストパター
ン7をマスクとして前記CVD酸化膜6、シリコン窒化
膜5および酸化膜4をエッチングすることにより、溝を
形成すべき位置を開孔して開孔部を形成する。
【0020】次に、前記レジストパターン7を除去した
後、図1(b)に示すように、BSG膜(ボロン・シリ
ケート・ガラス膜)8を堆積し、1000℃、2時間の
熱拡散処理を行い開孔部底面の基板表面部にP型拡散層
(第2の半導体領域91および第3の半導体領域92)
を形成する。この場合、第2の半導体領域92を含むN
型エピタキシャル層3における第2の半導体領域92相
互間で第2の半導体領域92に対向するように第3の半
導体領域92を形成する。
【0021】次に、図1(c)に示すように、RIE
(反応性イオンエッチング)を用いた異方性イオンエッ
チングにより、基板表面に第1の溝10およびこれより
深さが浅い第2の溝11を形成する。この際、第2の溝
11となる部分の上をレジスト膜(図示せず)で覆い、
基板表面を3μm程度エッチングする。この後、上記レ
ジスト膜を剥離し、さらに、基板表面を2μm程度エッ
チングする。
【0022】これにより、第1の溝10を基板1に達す
るように形成し、この溝10によりN型領域(エピタキ
シャル層3および埋め込み層2)を複数に分離(素子分
離)し、第2の溝11をN型埋め込み層2に達するよう
に形成してPNPトランジスタのベース取り出し用領域
とすることができる。
【0023】なお、上記ラテラルPNPトランジスタと
同時に縦型NPNトランジスタを形成する場合には、第
2の溝を形成すると同時にNPNトランジスタ用のコレ
クタ取り出し用領域を形成することができる。
【0024】次に、図1(d)に示すように、前記溝1
0、11の中に熱酸化膜13を形成した後、ボロンイオ
ンの注入により第1の溝10の底面の基板表面部にチャ
ネルストッパー用のP型拡散層14を形成する。この場
合、上記P型拡散層14の濃度よりもN型埋め込み層2
の濃度が十分高いので、第2の溝11の底面にはチャネ
ルストッパー用のP型拡散層14が形成されない。
【0025】続いて、基板上面にポリシリコン膜を前記
溝10、11の幅よりも薄く(150nm程度)堆積
し、溝10、11の側面にポリシリコン膜15を残すよ
うに異方性イオンエッチングを行う。
【0026】この後、弗化アンモンなどを用いたウェッ
トエッチングにより、溝底部の熱酸化膜13を除去す
る。これにより、後述する工程で溝内部に堆積するポリ
シリコンが基板1とコンタクトされるようになる。
【0027】次に、図2(a)に示すように、前記溝1
0、11の内部を埋めるようにポリシリコン膜を基板上
面に2μm程度堆積させる。その後、表面研磨法によ
り、前記CVD酸化膜6が表面に露呈するまで上記ポリ
シリコン膜をエッチングする。さらに、上記CVD酸化
膜6を弗化アンモンなどによりエッチングした後、再
度、表面研磨法により、上記ポリシリコン膜を前記窒化
膜5の表面まで平坦化する。これにより、溝10、11
の内部に対応して埋め込まれたポリシリコン16、17
が残る。その後、イオン注入などにより、上記ポリシリ
コン16、17にリンなどのN型不純物をドープする。
【0028】さらに、図2(b)に示すように、窒化膜
を約100nm程度堆積し、パターニングを行って窒化
膜パターン18を形成し、通常の選択酸化法と同様に約
800nmの酸化を行うことにより、フィールド領域1
9の基板および溝内のポリシリコン16、17の表面を
酸化する。
【0029】その後、図2(c)に示すように、基板上
面に絶縁膜20を堆積し、コンタクトホールを開孔した
後、スパッタ法によりアルミニウム膜を蒸着し、パター
ニングを行うことにより、コレクタ電極(C)21、ベ
ース電極(B)22、エミッタ電極(E)23を形成す
る。これにより、図3に示すような平面パターンを有す
るラテラルPNPトランジスタが形成される。
【0030】図3において、91はコレクタ領域、92
はエミッタ領域、16は前記第1の溝10内のポリシリ
コン領域、21はコレクタ電極、22はベース電極、2
3はエミッタ電極である。
【0031】図2(c)および図3に示したように形成
されたラテラルPNPトランジスタは、P型の半導体基
板1と、この半導体基板の表面に形成されたN型の第1
の半導体領域(2、3)と、この第1の半導体領域
(2、3)の表面にほぼ垂直な方向に形成され、上記第
1の半導体領域(2、3)を複数の領域に分離する素子
分離用の第1の溝10と、前記第1の半導体領域(2、
3)内で上記第1の溝10に接して形成されたP型の第
2の半導体領域91と、前記第1の半導体領域(2、
3)の表面にほぼ垂直な方向に前記第1の溝10よりも
深さが浅く、かつ、前記第2の半導体領域91よりも深
く形成され、少なくとも内周面に絶縁体13が形成され
た第2の溝11と、前記第1の半導体領域(2、3)内
で上記第2の溝11に接すると共に前記上記第2の半導
体領域91と対向して形成されたP型の第3の半導体領
域92と、前記第2の溝11内に埋め込まれ、底面が前
記第1の半導体領域(2、3)にコンタクトする導電体
17とを具備する。
【0032】即ち、第1の半導体領域(2、3)をベー
ス、第2の半導体領域91をコレクタ、第3の半導体領
域92をエミッタとするラテラルPNPトランジスタが
形成されている。そして、コレクタ91は素子分離用の
第1の溝10に接して形成されているので、コレクタ・
ベース接合面は互いに向き合った電流に寄与する面だけ
となり、不必要なコレクタ・ベース間寄生容量が抑制さ
れる。
【0033】同様に、エミッタ92は第2の溝11に接
して形成されているので、ベース・エミッタ接合面は互
いに向き合った電流に寄与する面だけとなり、不必要な
ベース・エミッタ間寄生容量が抑制される。その結果、
従来のラテラルPNPトランジスタと比べて、周波数特
性、電流特性が向上する。
【0034】また、上記したようなバイポーラ・トラン
ジスタの製造方法によれば、通常達成可能な微細化技術
とセルフアライン技術の範囲内で十分な性能を有するバ
イポーラトランジスタを実現することができる。
【0035】図4(a)乃至(d)および図5(a)乃
至(c)は、本発明の第2実施例に係るラテラルPNP
トランジスタの製造方法の主要工程における半導体ウェ
ハの断面構造を示している。以下、上記製造方法の第2
実施例を説明する。まず、図4(a)に示すように、図
1(a)を参照して前述した工程と同様の工程を実施す
る。
【0036】即ち、P型シリコン基板1にN型埋め込み
層2を形成し、その上にN型エピタキシャル層3を形成
する。次に、上記エピタキシャル層3の上に熱酸化膜
4、シリコン窒化膜5およびCVD酸化膜6を順次形成
する。次に、上記CVD酸化膜6上にレジストパターン
7を形成する。そして、このレジストパターン7をマス
クとして前記CVD酸化膜6、シリコン窒化膜5および
酸化膜4を開孔する。
【0037】次に、前記レジストパターン7を除去した
後、図4(b)に示すように、RIEを用いた異方性イ
オンエッチングにより基板表面に第1の溝10およびこ
れより深さが浅い第2の溝11を形成する。この際、第
2の溝11となる部分の上をレジスト膜で覆い、基板表
面を3μm程度エッチングする。この後、上記レジスト
膜を剥離し、さらに、基板表面を2μm程度エッチング
する。これにより、第1の溝10を基板に達するように
形成し、この第1の溝10により前記N型エピタキシャ
ル層3を素子分離し、第2の溝11をN型埋め込み層2
に達するように形成してPNPトランジスタのベース取
り出し用とすることができる。この後、前記溝10、1
1の中に熱酸化膜13を形成する。
【0038】次に、図4(c)に示すように、ボロンイ
オンB+ の注入により第1の溝10の底面の基板表面部
にチャネルストッパー用のP型拡散層14を形成する。
この際、イオン注入を基板上面に対して7〜45度傾け
て行うことにより、溝10、11の側面にもボロンイオ
ンが注入された第2の半導体領域91aおよび第3の半
導体領域92aを形成する。この場合、上記P型拡散層
14の濃度よりもN型埋め込み層2の濃度が十分高いの
で、第2の溝11の底面にはチャネルストッパー用のP
型拡散層14が形成されない。
【0039】続いて、基板上面にポリシリコン膜を前記
溝10、11の幅よりも薄く(150nm程度)堆積
し、溝10、11の側面にポリシリコン膜15を残すよ
うに異方性イオンエッチングを行う。
【0040】この後、図4(d)に示すように、弗化ア
ンモンなどを用いたウェットエッチングにより、溝底部
の熱酸化膜13を除去する。これにより、後述する工程
で溝内部に堆積するポリシリコンが基板とコンタクトさ
れるようになる。この後、図5(a)乃至(c)に示す
ように、図2(a)乃至(c)を参照して前述した工程
と同様の工程を実施する。
【0041】即ち、図5(a)に示すように、前記溝1
0、11の内部を埋めるようにポリシリコン膜を基板上
面に2μm程度堆積させる。その後、表面研磨法によ
り、前記CVD酸化膜6が表面に露呈するまで上記ポリ
シリコン膜をエッチングする。さらに、上記CVD酸化
膜6を弗化アンモンなどによりエッチングした後、再
度、表面研磨法により、上記ポリシリコン膜を前記窒化
膜5の表面まで平坦化する。これにより、溝10、11
の内部に対応して埋め込まれたポリシリコン16、17
が残る。その後、イオン注入などにより、上記ポリシリ
コン16、17にリンなどのN型不純物をドープする。
【0042】さらに、図5(b)に示すように、窒化膜
を約100nm程度堆積し、パターニングを行って窒化
膜パターン18を形成し、通常の選択酸化法と同様に約
800nmの酸化を行うことにより、フィールド領域1
9の基板および溝内のポリシリコン16、17の表面を
酸化する。
【0043】その後、図5(c)に示すように、基板上
面に絶縁膜20を堆積し、コンタクトホールを開孔した
後、スパッタ法によりアルミニウム膜を蒸着し、パター
ニングを行うことにより、コレクタ電極21、ベース電
極22、エミッタ電極23を形成する。これにより、図
3に示したような平面パターンを有するトランジスタが
形成される。上記したような第2実施例のラテラルPN
Pトランジスタによれば、第1実施例のラテラルPNP
トランジスタと同様の効果が得られる。
【0044】しかも、第2の半導体領域(コレクタ)9
1aおよび第3の半導体領域(エミッタ)92aがイオ
ン注入を基板上面に対して傾けて行うことにより形成さ
れていることによる効果が得られる。即ち、コレクタ、
エミッタの有効面積が溝10、11の深さ方向に沿って
大きくとれるので、従来のラテラルPNPトランジスタ
よりも電流を多く流すことができる。
【0045】その結果、従来のラテラルPNPトランジ
スタと比べて、周波数特性、電流特性が向上する。従っ
て、電流をある程度流すラテラルPNPトランジスタを
実現するために、従来は多数のトランジスタを形成して
並列に接続していたが、上記実施例のラテラルPNPト
ランジスタでは、少数のトランジスタで済み、ラテラル
PNPトランジスタを搭載した集積回路チップの集積度
が向上する。
【0046】なお、上記各実施例において、エミッタ9
2の構造やベース取り出し構造を従来と同様の構成と
し、コレクタ部だけを上記実施例で述べたように構成す
ることも可能である。即ち、上記実施例では、エミッタ
92を第2の溝11に接して形成しているが、エミッタ
を従来と同様の構造で形成してもよい。
【0047】また、第2の溝11内のポリシリコン17
を使用してベース電極22を取り出しているが、第2の
溝11内を全て絶縁体で埋め込み、あるいは、第2の溝
11を形成しないで、ベース電極取り出しを従来と同様
の構造で形成して工程数を削減するようにしてもよい。
【0048】また、素子分離用の第1の溝10は、酸化
膜13および不純物がドープされたポリシリコン16が
埋め込まれているが、これに限らず、要するに素子分離
に必要な絶縁構造を有すればよい。
【0049】
【発明の効果】上述したように本発明によれば、コレク
タ・ベース間寄生容量が極力小さて周波数特性が良好で
あり、しかも、電流容量の大きいラテラル構造のバイポ
ーラトランジスタを有する半導体集積回路およびその製
造方法を実現することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施例のラテラルPNPトランジ
スタの製造方法の主要工程の一部における半導体ウェハ
の断面構造を示す図。
【図2】図1の工程に続く工程における半導体ウェハの
断面構造を示す図。
【図3】図1および図2の製法により形成されたラテラ
ルPNPトランジスタの平面パターンの一例を示す図。
【図4】本発明の第2実施例のラテラルPNPトランジ
スタの製造方法の主要工程の一部における半導体ウェハ
の断面構造を示す図。
【図5】図4の工程に続く工程における半導体ウェハの
断面構造を示す図。
【図6】従来のラテラルPNPトランジスタの一部を示
す断面図。
【符号の説明】
1…半導体基板、2…N型埋め込み層、3…N型エピタ
キシャル層(第1の半導体領域)、4…熱酸化膜、5…
シリコン窒化膜、6…CVD酸化膜、7…BSG膜、9
1、91a…P型拡散層(第2の半導体領域)、92、
92a…P型拡散層(第3の半導体領域)、10…第1
の溝、11…第2の溝、13…熱酸化膜、14…チャネ
ルストッパー用のP型拡散層、15…ポリシリコン膜、
16、17…ポリシリコン、19…フィールド領域、2
0…絶縁膜、21…コレクタ電極、22…ベース電極、
23…エミッタ電極。

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 第1導電型の半導体基板と、 この半導体基板の表面に形成された第2導電型の第1の
    半導体領域と、 この第1の半導体領域の表面にほぼ垂直な方向に形成さ
    れ、上記第1の半導体領域を複数の領域に分離する素子
    分離用の第1の溝と、 前記第1の半導体領域内で上記第1の溝に接して形成さ
    れた第1導電型の第2の半導体領域と、 前記第1の半導体領域内で上記第2の半導体領域と対向
    して形成された第1導電型の第3の半導体領域とを具備
    することを特徴とする半導体集積回路。
  2. 【請求項2】 請求項1記載の半導体集積回路におい
    て、 さらに、前記第1の半導体領域の表面にほぼ垂直な方向
    に形成され、少なくとも内周面に絶縁体が形成された第
    2の溝を有し、 前記第3の半導体領域は、上記第2の溝に接して形成さ
    れていることを特徴とする半導体集積回路。
  3. 【請求項3】 請求項2記載の半導体集積回路におい
    て、 前記第2の溝は、前記第1の溝よりも深さが浅く、か
    つ、前記第2の半導体領域よりも深く形成されており、 前記第2の溝内には導電体が埋め込まれており、その底
    面が前記第1の半導体領域にコンタクトしていることを
    特徴とする半導体集積回路。
  4. 【請求項4】 請求項1記載の半導体集積回路におい
    て、 前記第1の半導体領域をベース、前記第2の半導体領域
    をコレクタ、前記第3の半導体領域をエミッタとするP
    NPトランジスタが形成されていることを特徴とする半
    導体集積回路。
  5. 【請求項5】 第1導電型の半導体基板に第2導電型の
    埋め込み層を形成する工程と、 上記半導体基板および埋め込み層の上にエピタキシャル
    成長させ、第2導電型の第1の半導体領域を形成する工
    程と、 上記第1の半導体領域の上に第1の絶縁膜を形成し、こ
    の絶縁膜のうちで溝を形成すべき位置を開孔する工程
    と、 上記工程により形成された開孔部のうちの少なくとも一
    部から前記第1の半導体領域に第1導電型の不純物を導
    入し、第2の半導体領域を形成する工程と、 前記開孔部から前記半導体基板に達する溝を形成し、こ
    の溝により前記第1の半導体領域を複数に分離する工程
    と、 前記第2の半導体領域を含む第2導電型の半導体領域で
    第2の半導体領域に対向して第1導電型の第3の半導体
    領域を形成する工程とを具備することを特徴とする半導
    体集積回路の製造方法。
  6. 【請求項6】 第1導電型の半導体基板に第2導電型の
    埋め込み層を形成する工程と、 上記半導体基板および埋め込み層の上にエピタキシャル
    成長させ、第2導電型の第1の半導体領域を形成する工
    程と、 上記第1の半導体領域の上に第1の絶縁膜を形成し、こ
    の絶縁膜のうちで溝を形成すべき位置を開孔する工程
    と、 上記工程により形成された開孔部から前記半導体基板に
    達する第1の溝および前記埋め込み層に達する第2の溝
    を形成する工程と、 上記第1の溝の内周面および第2の溝の内周面に絶縁膜
    を形成する工程と、 前記第1の半導体領域の前記第1の溝に接する部分に第
    1導電型の不純物を導入して第2の半導体領域を形成す
    ると共に前記第2の溝に接する部分に第1導電型の不純
    物を導入して第3の半導体領域を形成する工程と、 前記第1の溝内に絶縁体を埋め込んで前記第1の半導体
    領域を複数に分離する工程と、 前記第2の溝内に導電体を埋め込む工程とを具備するこ
    とを特徴とする半導体集積回路の製造方法。
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