JPH06151312A - 減圧cvd装置 - Google Patents

減圧cvd装置

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JPH06151312A
JPH06151312A JP31645492A JP31645492A JPH06151312A JP H06151312 A JPH06151312 A JP H06151312A JP 31645492 A JP31645492 A JP 31645492A JP 31645492 A JP31645492 A JP 31645492A JP H06151312 A JPH06151312 A JP H06151312A
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 CVDチャンバーへの外気リークを比較的容
易に防止することができ、しかもCVDチャンバー内に
残留している酸素の供給源を低濃度とし、得られるCV
D膜の膜質を向上させることができる減圧CVD装置を
提供すること。 【構成】 減圧CVDが行なわれるCVDチャンバー4
と、このCVDチャンバー4に接続される少なくとも二
系統の排気系12a,12bと、各排気系にそれぞれ装
着される真空ポンプ18,20とを有する減圧CVD装
置である。真空ポンプの内の何れか一つは、クライオポ
ンプの如く分子のトラップ作用を有するポンプである。
CVDチャンバー4の内外を隔離する各シール部34,
37,42は、内周Oリング48と外周Oリング50と
の二重のシール構造になっており、これら二重のOリン
グ間の空間には、導入口52および排出口54を通して
不活性ガスが導入および排気される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、半導体装置の製造装置
に係わり、たとえばポリシリコン膜、窒化シリコン膜な
どの成膜に用いられる減圧CVD装置に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、半導体デバイスの高機能化および
高集積化が進むにつれて、CVD膜に対する要求も多種
多様化している。その中で、減圧CVD法により得られ
るポリシリコン膜中に酸素が混入することにより、膜自
体の機能が低下するという事実も判明している(199
0年6月発行の「SOLID STATE TECNOLOGY」)。
【0003】CVD膜中の酸素の原因としては、原料ガ
スに含まれる酸素、ウェーハ表面に付着した酸素などが
考えられ、ガスのクリーン化や、ロードロック式の減圧
CVD装置などの開発が進められている。また、その他
の膜中酸素の原因としては、CVDチャンバーへの外気
のリークもあるが、これに関しては十分な対策が成され
ているとは言えず、依然Oリングシールやメタルシール
などの従来からの真空シール法を用いている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】特に、石英製CVDチ
ャンバーを用いた減圧CVD装置では、メタルシールを
用いることができず、Oリングシールを用いざるを得
ず、十分なリーク対策が成されているとは言えなかっ
た。したがって、仮にクライオポンプなどの分子トラッ
プ作用を有する真空ポンプを用いてCVDチャンバー内
の排気を行なっても、1×10-5torr程度までしか排気
できなかった。なお、同様な条件でメタルシールを用い
れば、1×10-9torr程度まで排気できることから、O
リングしか用いることができない石英製CVDチャンバ
ーでは、明らかに外気がCVDチャンバー中にリークし
ており、CVD膜中への酸素の混入を防止することがで
きなかった。
【0005】なお、特開平4−22121号公報には、
CVD装置などの排気系に、クライオポンプなどの分子
トラップ作用を有する真空ポンプを用いる旨の記載があ
るが、この公報に記載された技術では、仮にクライオポ
ンプなどを用いたとしても、CVDチャンバーのシール
が従来構造のOリングシールである場合に、外気がCV
Dチャンバー中にリークし、残留酸素によるCVD膜の
結晶性低下が問題となるおそれがあった。
【0006】本発明は、このような実状に鑑みてなさ
れ、CVDチャンバーへの外気リークを比較的容易に防
止することができ、しかもCVDチャンバー内に残留し
ている酸素の供給源を低濃度とし、得られるCVD膜の
膜質を向上させることができる減圧CVD装置を提供す
ることを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明の減圧CVD装置
は、減圧CVDが行なわれるCVDチャンバーと、この
CVDチャンバーに接続される少なくとも二系統の排気
系と、各排気系にそれぞれ装着される真空ポンプとを有
し、上記CVDチャンバーの内外を隔離する各シール部
は、内周シールリングと外周シールリングとの二重のシ
ール構造になっており、内周シールリングと外周シール
リングとの間の空間には、不活性ガスが導入および排気
されるように構成してある。
【0008】上記真空ポンプのうちの何れかが、分子の
トラップ作用を有する真空ポンプであることが好まし
い。
【0009】
【作用】本発明の減圧CVD装置では、CVDチャンバ
ーには、Oリングシール構造が採用されているが、従来
技術と異なり、二重のシール構造になっており、しか
も、内周シールリングと外周シールリングとの間の空間
には、不活性ガスが導入および排気されるように構成し
てある。その結果、仮に外気が外周シールリングを通過
したとしても、その外気は不活性ガスと共に、二重のO
リングシール構造から排気されるので、CVDチャンバ
ー内のシール性が格別に向上する。
【0010】しかも、本発明では、CVDチャンバーに
は、少なくとも二系統の排気系が接続され、各排気系に
装着してある真空ポンプのうちの一つが、好ましくはク
ライオポンプなどの分子トラップ作用を有する真空ポン
プなので、CVDチャンバー内に残留していた酸素の供
給源が、CVDチャンバー内から有効に排気され、CV
Dチャンバー内における酸素の供給源がきわめて低濃度
になる。その結果、このCVDチャンバー内で減圧CV
D法により得られるCVD膜の膜質が大幅に向上する。
【0011】たとえば、図4に示すように、ポリシリコ
ン膜中の残留酸素原子濃度が増大するほど、ポリシリコ
ン膜の結晶化率が低下するが、本発明では、残留酸素原
子濃度を低下させることができるので、ポリシリコン膜
の結晶化率が向上する。
【0012】
【実施例】以下、本発明の一実施例に係る減圧CVD装
置について、図面を参照しつつ詳細に説明する。図1は
本発明の一実施例に係る減圧CVD装置の全体構成を示
す概略図、図2はCVDチャンバーの全体概略図、図3
はCVDチャンバーのシール部詳細を示す要部断面図で
ある。
【0013】図1に示すように、本実施例に係るCVD
装置2は、石英などの耐熱性に優れた透明材で構成され
るCVDチャンバー4を有する。CVDチャンバー4に
は、原料ガス導入口6が形成してある。原料ガスは、こ
の原料ガス導入口6からCVDチャンバー4内に導入さ
れる。CVDチャンバー4内には、CVD膜が成膜され
る基板8が取り出し自在に装着される。基板8は、チャ
ンバー4の外周に装着してあるヒーター10により加熱
され、基板表面で活性化されたCVD原料ガスにより、
CVD膜が基板表面に堆積するようになっている。
【0014】基板8としては、特に限定されないが、シ
リコンウェーハなどが用いられる。また、原料ガス導入
口6から導入される原料ガスとしては、特に限定されな
いが、ポリシリコン膜を減圧CVDにより成膜する場合
には、シラン系ガスと不活性ガスとの混合ガスなどを用
いる。また、窒化シリコン膜を減圧CVDにより成膜す
るには、シラン系ガスとアンモニア系ガスとの混合ガス
などを用いる。シラン系ガスとしては、特に限定されな
いが、たとえばSiH4 、Si26 、SiCl4 、S
iHCl3 、SiH2 Cl2 、SiH3 Cl、SiCl
4 、SiBr4、SiF4 などを例示することができ
る。アンモニア系ガスとしては、特に限定されないが、
たとえばNH3 、N24 、N2 などを例示することが
できる。
【0015】本実施例のCVDチャンバー4には、排気
配管12が接続してある。排気配管12は、CVDチャ
ンバー4の直後で、二系統の第1,第2排気配管12
a,12bに分岐してある。各第1,第2排気配管12
a,12bには、それれぞれ第1、第2バルブ14,1
6および第1,第2真空ポンプ18,20が装着してあ
る。これら二系統の排気配管12a,12bは、真空ポ
ンプ18,20の後流側で合流し、合流排気配管12c
に接続してある。
【0016】本実施例では、第1ポンプ18をドライポ
ンプで構成し、第2ポンプ20を、酸素の供給源ガスで
あるH2 O、O2 、COx 、NOx などの分子のトラッ
プが可能なクライオポンプで構成してある。第1ポンプ
18と第2ポンプ20との切り替えは、第1,第2バル
ブ14,16を操作することにより行なう。CVDチャ
ンバー4内の真空度は、分岐前の排気配管12に接続し
てある真空計22により計測することができる。
【0017】次に、本実施例のCVDチャンバー4の詳
細について説明する。本実施例のCVDチャンバー4
は、図2,3に示すように、アウターチューブ30と、
インナーチューブ32と、支持チューブ35とを有す
る。アウターチューブ30と支持チューブ35とは、シ
ール部34で接合され、支持チューブ35の下端には、
シール部37を介して炉口キャップ38が接合される。
炉口キャップ38には、ボート台36が装着してあり、
このボート台36上に、ボート40が設置してある。ボ
ート40には、CVD膜が成膜される基板を設置可能に
なっている。支持チューブ35には、排気管12が、シ
ール部42を介して接合される。
【0018】本実施例では、アウターチューブ30、イ
ンナーチューブ32および支持チューブ35は、石英で
構成されることから、これらの接合部のシール部34,
37,42には、メタルシールを用いることができず、
基本的には、Oリングシールを用いる。ただし、従来の
Oリングシール構造と異なり、次に示すような二重のシ
ール構造を採用している。
【0019】すなわち、図3に示すように、各シール部
34,37,42には、それぞれ内周シールリング48
と外周シールリング50とから成る二重のシール構造が
装着してある。しかも、内周シールリング48と外周シ
ールリング50との間の空間には、シールガス導入口5
2から不活性ガスが導入され、シールガス排出口54か
ら排気されるようになっている。これらシールリング4
8,50としては、たとえば原料ガスに対して耐腐食特
性に優れた材質のOリングが用いられる。
【0020】内周シールリング48と外周シールリング
50との隙間の圧力は、特に限定されないが、たとえば
CVDチャンバー4内の圧力に対して一桁〜数桁高い圧
力に設定され、大気圧よりも低い圧力に設定される。不
活性ガスとしては、窒素ガス、アルゴンガスなどのCV
D反応に対して悪影響を与えないガスを用いることがで
きる。
【0021】このような不活性ガスの導入および排気
は、常時行なう必要はなく、チャンバー内雰囲気を排気
配管12を通して真空引きするための排気開始時点か
ら、CVD原料ガスの導入を止め、CVD膜の堆積が完
了するまでで良い。この時間におけるチャンバー4内へ
の大気ガス(H2 O、O2 、COx 、NOx など)の侵
入が、CVD膜中への酸素の残留となり、膜質劣化につ
ながるからである。
【0022】本実施例のCVD装置2を用いて減圧CV
Dを行なうには、まず、図1に示すように、基板8をC
VDチャンバー4内に設置した後、CVDチャンバー4
内雰囲気ガスを排気し、真空状態にする。CVDチャン
バー4内を真空状態にするには、第2バルブ16を閉
じ、第1バルブ14を開き、ドライポンプなどで構成さ
れる第1ポンプ18を稼働させ、真空の荒引きを行な
う。その後、第1バルブ14を閉じ、第2バルブ16を
開き、クライオポンプなどで構成される分子トラップ作
用を有する第2ポンプを作動させ、チャンバー4内の真
空度を、1×10-4〜1×10-5Pa程度に高める。そ
の際に、クライオポンプである第2ポンプ20により、
チャンバー4内に存在する酸素の供給源ガスであるH2
O、O2 、COx 、NOx などの分子を吸着除去する。
その結果、チャンバー4内の酸素供給源ガスの濃度が低
下し、CVD膜への酸素の取り込みを有効に防止するこ
とができる。
【0023】また、このような真空引きの最中には、図
3に示すように、CVDチャンバー4のシール部34,
37,42では、内周シールリング48と外周シールリ
ング50との隙間に対して不活性ガスの導入および排気
が行なわれるため、チャンバー4の外部からチャンバー
4内に入り込もうとする大気ガスは、不活性ガスと共
に、排気され、チャンバー4内に入り込むことはない。
したがって、チャンバー4の外部からチャンバー4内に
酸素の供給源ガスが導入されることもない。
【0024】その後、本実施例では、図1に示す第2バ
ルブ16を閉じ、第1バルブ14を開き、ドライポンプ
などで構成される第1ポンプ18を駆動させ、原料ガス
導入口6からCVDチャンバー4内に原料ガスを導入し
つつ、第1ポンプで排気を行ない、CVD膜を基板8に
堆積させる。この状態は、CVD膜の堆積終了後、基板
8をチャンバー4から取り出すまで行なわれる。基板8
の取り出し時には、両バルブ14,16が閉状態とな
る。
【0025】本実施例では、上述したような構成を採用
していることから、基板8をチャンバー4内に装着した
時点でチャンバー4内に含まれる酸素供給源ガスを、二
系統の排気配管12a,12bを用いることにより効率
的に排除し、また、チャンバー4の外部から侵入しよう
とする酸素供給源ガスを、二重のシール構造および不活
性ガスの導入排気により、効率的に排除する。その結
果、比較的簡便且つ低コストな手段により、CVDチャ
ンバー4内の酸素供給ガスを低濃度とし、得られる減圧
CVD膜の膜質を大幅に向上させることができる。
【0026】なお、本発明は、上述した実施例に限定さ
れるものではなく、本発明の範囲内で種々に改変するこ
とができる。たとえば、上述した実施例では、分子のト
ラップが可能な真空ポンプとして、クライオポンプを用
いたが、本発明はこれに限定されず、その他の分子のト
ラップ可能な真空ポンプを用いることができる。
【0027】また、本発明では、CVDチャンバー4内
に導入される原料ガスからの酸素供給源ガスを抑制する
ため、原料ガスの高純度化と、ガス容器、ガス配管、排
気管などの電界研磨処理などによるクリーン化とを併せ
て行なうことが好ましい。
【0028】また、CVDチャンバー4の容積を極力小
さくすると共に、排気管12,12a,12bの配管長
の短縮を図ることで、短時間に酸素供給源ガスの除去を
行なうことが可能になり、工業的にも有利である。
【0029】
【発明の効果】以上説明してきたように、本発明によれ
ば、仮に外気が外周シールリングを通過したとしても、
その外気は不活性ガスと共に、二重のOリングシール構
造から排気されるので、CVDチャンバー内のシール性
が格別に向上する。しかも、本発明では、CVDチャン
バーには、少なくとも二系統の排気系が接続され、各排
気系に装着してある真空ポンプのうちの一つが、好まし
くはクライオポンプなどの分子トラップ作用を有する真
空ポンプなので、CVDチャンバー内に残留していた酸
素の供給源が、CVDチャンバー内から有効に排気さ
れ、CVDチャンバー内における酸素の供給源がきわめ
て低濃度になる。その結果、このCVDチャンバー内で
減圧CVD法により得られるCVD膜の膜質が大幅に向
上する。
【0030】このようなCVD膜の膜質改善により、D
RAMの容量絶縁膜として用いられている窒化シリコン
膜(Si34 )の耐圧向上とリーク電流の低減、ある
いはTFTなどに用いるポリシリコン膜の結晶性向上か
ら期待される低リーク電流と電子移動度向上(ON電流
の増大)などの効果が期待できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例に係る減圧CVD装置の全体
構成を示す概略図である。
【図2】CVDチャンバーの全体概略図である。
【図3】CVDチャンバーのシール部詳細を示す要部断
面図である。
【図4】ポリシリコン膜中の酸素原子濃度と結晶化率と
の関係を示すグラフである。
【符号の説明】
2… CVD装置 4… CVDチャンバー 6… 原料ガス導入口 8… 基板 10… ヒータ 12… 排気配管 12a… 第1排気配管 12b… 第2排気配管 12c… 合流排気配管 14… 第1バルブ 16… 第2バルブ 18… 第1ポンプ(ドライポンプ) 20… 第2ポンプ(クライオポンプ) 34,37,42… シール部 48… 内周シールリング 50… 外周シールリング 52… シールガス導入口 54… シールガス排出口

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 減圧CVDが行なわれるCVDチャンバ
    ーと、 このCVDチャンバーに接続される少なくとも二系統の
    排気系と、 各排気系にそれぞれ装着される真空ポンプとを有し、 上記CVDチャンバーの内外を隔離する各シール部は、
    内周シールリングと外周シールリングとの二重のシール
    構造になっており、内周シールリングと外周シールリン
    グとの間の空間には、不活性ガスが導入および排気され
    るように構成してある減圧CVD装置。
  2. 【請求項2】 上記真空ポンプのうちの何れかが、分子
    のトラップ作用を有する真空ポンプであることを特徴と
    する減圧CVD装置。
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