JPH06151300A - レジスト膜画像の除去方法、及びそれに用いる硬化型感圧性接着剤あるいは接着シート類 - Google Patents

レジスト膜画像の除去方法、及びそれに用いる硬化型感圧性接着剤あるいは接着シート類

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JPH06151300A
JPH06151300A JP29707092A JP29707092A JPH06151300A JP H06151300 A JPH06151300 A JP H06151300A JP 29707092 A JP29707092 A JP 29707092A JP 29707092 A JP29707092 A JP 29707092A JP H06151300 A JPH06151300 A JP H06151300A
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sensitive adhesive
adhesive
curable pressure
pressure
resist material
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Application number
JP29707092A
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English (en)
Inventor
Yasuo Kihara
康夫 木原
Akira Namikawa
亮 並河
Kaoru Aizawa
馨 相澤
Hideaki Shimodan
秀明 下段
Jun Nakazawa
準 中沢
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Nitto Denko Corp
Original Assignee
Nitto Denko Corp
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Publication date
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  • Photosensitive Polymer And Photoresist Processing (AREA)
  • Adhesives Or Adhesive Processes (AREA)
  • Exposure Of Semiconductors, Excluding Electron Or Ion Beam Exposure (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 本発明は、半導体、回路、各種プリント基
板、各種マスク、リードフレームなどの各種微細加工部
品の製造時におけるレジスト膜画像を形成する工程にお
いて、レジスト材からなる画像を除去する方法、及びこ
れに用いる硬化型感圧接着剤、あるいはそのシート状
物、テープ状物などの接着シート類を提供する。 【構成】 レジスト材からなる画像が存在する物品上
に、レジスト材との親和性が良好な不揮発性酸系化合物
を含有させてなる硬化型感圧性接着剤、もしくは不飽和
二重結合を有するスルホン酸系モノマーを共重合してな
る硬化型感圧性接着剤を用いた接着シート類を貼り付
け、上記接着剤の硬化後に、この接着シート類とレジス
ト材とを一体に剥離する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、半導体、回路、各種プ
リント基板、各種マスク、リードフレームなどの各種微
細加工部品の製造時におけるレジスト膜画像を形成する
工程において、レジスト材からなる画像を除去する方
法、及びこれに用いる硬化型感圧接着剤、あるいはその
シート状物、テープ状物などの接着シート類に関する。
【0002】以下、半導体のデバイス製造の例を用いて
本発明を説明するが、本発明は、レジスト材からなる画
像が存在する物品であれば、何らその用途に限定される
ものではない。
【0003】
【従来の技術】半導体のデバイス製造において、シリコ
ンウエハ上にレジスト材を塗布し、通常のフォトプロセ
スにより、所定のレジスト膜画像が形成される。 これ
をマスクとしてエッチングした後、不要になったレジス
ト膜画像が除去され、所定の回路が形成される。 次い
で、つぎの回路を形成するため、再度レジスト材を塗布
するというサイクルが繰り返し行われる。 また、各種
基板に回路を形成する場合も、レジスト膜画像形成後、
不要になったレジスト膜画像が除去される。 この際、
不要になったレジスト材からなる画像の除去は、アッシ
ャー(灰化手段)や溶剤で行われるのが一般的である。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、レジス
ト膜画像の除去にアッシャーを用いると、その作業に長
時間を要したり、レジスト材中の不純物イオンがウエハ
に注入される恐れがあった。 また、溶剤を用いると、
作業環境を害するという問題を生じていた。したがっ
て、本発明は、物品上の不要となったレジスト膜画像
を、従来とは全く異なる新規な方法で、簡便かつ確実に
除去できる方法、及びそれに用いる特定の硬化型感圧性
接着剤あるいは接着シート類を提供することを目的とす
る。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、ウエハな
どの物品上の不要となったレジスト膜画像の除去に際
し、特定の硬化型感圧性接着剤を用いた接着シート類を
用いることにより、レジスト材中の不純物イオンがウエ
ハに注入されたり、作業環境を害するといった問題を生
じることなく、レジスト膜画像を簡便かつ確実に除去で
きることを見い出し、この発明を完成するに至った。
【0006】即ち本発明は、レジスト材からなる画像が
存在する物品上に、レジスト材との親和性が良好な不揮
発性酸系化合物を含有させてなる硬化型感圧性接着剤を
用いた接着シート類を貼り付け、上記接着剤の硬化後
に、この接着シート類とレジスト材とを一体に剥離する
ことを特徴とするレジスト膜画像の除去方法を提供す
る。
【0007】また本発明は、上記レジスト膜画像の除去
方法に用いる、特定の硬化型感圧性接着剤、あるいはこ
の接着剤を基材上に設けたシート状、テープ状などの接
着シート類を提供する。
【0008】また本発明は、レジスト材からなる画像が
存在する物品上に、不飽和二重結合を有するスルホン酸
系モノマーを共重合してなる硬化型感圧性接着剤を用い
た接着シート類を貼り付け、上記接着剤の硬化後に、こ
の接着シート類とレジスト材とを一体に剥離することを
特徴とするレジスト膜画像の除去方法を提供する。
【0009】また本発明は、上記レジスト膜画像の除去
方法に用いる、特定の硬化型感圧性接着剤、あるいはこ
の接着剤を基材上に設けたシート状、テープ状などの接
着シート類を提供する。
【0010】
【発明の構成・作用】本発明の画像の除去方法において
は、まずレジスト材からなる画像が存在する物品上に、
このレジスト材との親和性が良好な不揮発性酸系化合物
を含有してなる硬化型感圧性接着剤、あるいは不飽和二
重結合を有するスルホン酸系モノマーを共重合してなる
硬化型感圧性接着剤を用いた接着シート類を貼り付け
る。 このとき、レジスト材と上記接着剤とは良好に貼
着一体化されるが、この貼着一体化を促進するために、
上記貼り付け時に加熱及び/又は加圧することが好まし
い。
【0011】ここで用いる硬化型感圧性接着剤は、物品
上のレジスト材との親和性が良好で、かつ加熱や光照射
により硬化してレジスト材と一体になる接着剤であり、
本発明はこの目的にかなう接着剤も提供するものであ
る。
【0012】かかる硬化型感圧性接着剤における感圧接
着性ポリマーとしては、一般の感圧接着剤に適用される
公知の各種ポリマーがいずれも使用可能であるが、特に
好ましいポリマーとして、アクリル酸アルキルエステル
及び/又はメタクリル酸アルキルエステルを主モノマー
としたアクリル系ポリマーが挙げられる。
【0013】このアクリル系ポリマーは、上記の主モノ
マー、つまりアクリル酸またはメタクリル酸と炭素数が
通常12以下のアルコールとのエステルのほか、必要に
よりカルボキシル基あるいは水酸基を有するモノマー
や、その他の改質用モノマーを用いて、これらを常法に
より溶液重合、乳化重合、懸濁重合、塊状重合などの方
法で重合させることにより得ることができる。
【0014】このカルボキシル基含有モノマーとして
は、例えば、アクリル酸、メタクリル酸、マレイン酸、
イタコン酸などが、水酸基含有モノマーとしては、例え
ば、ヒドロキシエチルアクリレート、ヒドロキシプロピ
ルアクリレートなどがそれぞれ用いられる。 これらの
モノマーの使用量は、全モノマー中、通常20重量%以
下とするのが好ましい。
【0015】また上記その他の改質用モノマーとして
は、酢酸ビニル、プロピオン酸ビニル、スチレン、アク
リロニトリル、アクリルアミド、グリシジルメタクリレ
ートなどが用いられる。 これらの改質用モノマーの使
用量は、前記主モノマーとの合計量中、通常50重量%
以下とするのが好ましい。
【0016】このようなモノマーから構成されるアクリ
ル系ポリマーの分子量は、重量平均分子量で、通常30
万〜200万であることが好ましい。 分子量が低すぎ
るとこれに後述のアミン系化合物や不揮発性化合物を配
合したときに低粘度となって、保存中に流れるなどの不
都合を生じやすく、また高くなりすぎると、取り扱い上
の問題を生じやすい。 また、このアクリル系ポリマー
は、レジスト膜画像の剥離除去時の作業性を勘案して、
そのガラス転移点が250°K以下であるのが好まし
い。 これより高くなると、硬化後に硬くなりすぎて剥
離が重くなる傾向がある。 ただし、このような高いガ
ラス転移点を有するアクリル系ポリマーの使用をすべて
排除しようとするものではなく、場合により使用可能な
のは勿論である。
【0017】本発明において用いる硬化型感圧性接着剤
は、上記感圧接着性ポリマーに、後述の不揮発性酸系化
合物を含有させて、もしくはスルホン酸系モノマーを共
重合させてなるものであり、かかる特定成分により、例
えば半導体ウエハ処理工程中のイオン注入工程により変
質したレジスト膜画像の除去に際して、レジスト材と該
接着剤との一体化をさらに促進させることができる。
【0018】即ち本発明の一態様は、レジスト膜画像の
除去方法に用いる硬化型感圧性接着剤あるいは接着シー
ト類であって、硬化型感圧性接着剤が、感圧接着性ポリ
マーに、レジスト材との親和性が良好な不揮発性酸系化
合物を含有させてなる硬化型感圧性接着剤であることを
特徴とする、レジスト膜画像除去用の硬化型感圧性接着
剤あるいは接着シート類に関する。
【0019】ここで用いられる酸系化合物は、レジスト
材との親和性が良好でかつ不揮発性であることが必要で
ある。 ここでレジスト材との親和性が良好であるとい
うのは、レジスト材を溶解、膨潤あるいは破壊する現象
が顕著であることを意味し、レジスト材中に移行あるい
は拡散する現象も含まれる。 この目安として、溶剤を
十分乾燥したレジスト材をこの酸系化合物中に浸漬し、
例えば、130℃に24時間保存したときに、レジスト
材が溶解、膨潤あるいは破壊する程度とする。また、こ
の化合物が不揮発性であるとは、接着剤の塗布乾燥工程
などにおいて、簡単に揮散してしまうことがないことを
意味する。
【0020】かかる不揮発性酸系化合物の具体例として
は、カルボン酸基及び/又はスルホン酸基を有する化合
物であって、例えば、ギ酸、酢酸、プロピオン酸、ステ
アリン酸、オレイン酸、安息香酸、P−アミル安息香
酸、P−オクチル安息香酸、トリクロロ酢酸、トリフル
オロ酢酸、グリコール酸、乳酸、3−(P−ヒドロキシ
フェニル)プロピオン酸、P−オクチルベンゼンスルホ
ン酸、トルエンスルホン酸、ベンゼンスルホン酸、ナフ
タレンスルホン酸、スルホサリチル酸、カンファースル
ホン酸などの脂肪族や芳香族のカルボン酸類やスルホン
酸類、その誘導体などを挙げることができる。
【0021】本発明において特に好ましくは、重合性不
飽和二重結合を有する酸系化合物では、熱、光などによ
り重合する、もしくはさせることができるので、ウエハ
などの物品上に残存することがなく、レジスト材と一体
化し、レジスト膜画像と接着シート類とが一体に剥離し
やすいという理由により、分子内に重合性不飽和結合を
有するカルボン酸類やスルホン酸類を用いることができ
る。 例えば、アクリル酸、メタクリル酸、3−ビニル
プロピオン酸、マレイン酸、イタコン酸、2−ヘキシノ
イックアシッド、P−スチレンスルホン酸、3−スルホ
プロピルアクリルアミドなどが挙げられる。
【0022】本発明においては、これらの中から、用い
られる前記感圧接着性ポリマーや後述の不揮発性化合物
の種類、対象とされるレジスト材などに応じて、その一
種又は二種以上を適宜選択して使用することができる。
【0023】この不揮発性酸系化合物の使用量は、感圧
接着性ポリマー100重量部に対して、通常1〜100
重量部とするのが良い。 この使用量が多すぎると、保
存時に接着剤が流れだしたり、時には硬化してしまうな
ど保存安定性が悪くなるので好ましくない。 また少な
すぎると、レジスト材の除去効果が十分でなくなるので
好ましくない。
【0024】なお上記不揮発性酸系化合物として、分子
内に重合性不飽和結合を有する酸系化合物を用いる場
合、その一部がポリマー化し、少なくとも硬化後はポリ
マー化するため、前記の如く1〜100重量部とかなり
多量に加えることができるが、不飽和結合を有さない酸
系化合物を用いる場合は、この酸系化合物が接着剤中に
含浸している状態であるため、多く加えすぎると、物品
の汚染の原因となるので、通常1〜30重量部程度とす
るのが好ましい。
【0025】また本発明の別態様として、レジスト膜画
像の除去方法に用いる硬化型感圧性接着剤あるいは接着
シート類であって、硬化型感圧性接着剤が、感圧接着性
ポリマーに、不飽和二重結合を有するスルホン酸系モノ
マーを共重合してなる硬化型感圧性接着剤である硬化型
感圧性接着剤あるいは接着シート類も提供する。
【0026】かかる不飽和二重結合を有するスルホン酸
系モノマーとしては、例えば、以下の一般式〔化1〕で
表されるスルホン酸系モノマーなどが挙げられる。
【0027】
【化1】
【0028】本発明においては、特に3−スルホプロピ
ルアクリルアミド、P−スチレンスルホン酸が好ましく
用いられる。
【0029】本発明においては、これらの中から、用い
る前記感圧接着性ポリマーや後述の不揮発性化合物の種
類、対象とされるレジスト材などに応じて、その一種又
は二種以上を適宜選択して使用することができる。
【0030】これら不飽和二重結合を有するスルホン酸
系モノマーの使用量は、その他の共重合モノマー全量1
00重量部に対して、通常1〜200重量部、好ましく
は5〜50重量部とするのが良い。 この使用量が多す
ぎると、ポリマーの弾性率が高くなりすぎ、接着シート
を剥離する際、割れが生じたり糊残りしやすくなり、レ
ジスト膜画像の除去性が悪くなる傾向があり、一方少な
すぎると添加効果が少なくなる。
【0031】本発明においては、かかる不飽和二重結合
を有するスルホン酸系モノマーを共重合させることによ
り、例えば半導体ウエハ処理工程中のイオン注入工程な
どにより変質したレジスト膜画像の除去に際して、前記
の如く接着剤とレジスト材との一体化をさらに促進する
効果がある。
【0032】本発明の硬化型感圧性接着剤においては、
さらに、レジスト材との親和性が良好で、かつ分子内に
不飽和二重結合を1個以上有する不揮発性化合物を含有
させることが好ましい。 ここで、親和性および不揮発
性の意味するところは、前記と同様である。 かかる不
揮発性化合物は、接着シート類がレジスト膜画像が存在
する物品上に貼り付けられた後、この化合物の作用でレ
ジスト材と接着剤が一体化し、その後硬化するという機
能を有する。 したがって、この不揮発性化合物として
は、分子内に熱や光などで硬化できる不飽和二重結合を
1個以上有するとともに、レジスト材との親和性が良好
であることが要求され、さらに感圧接着性ポリマーとの
相溶性がよく保存時に流れ出ないことも要求される。
【0033】このような不揮発性化合物としては、例え
ば、フェノキシポリエチレングリコール(メタ)アクリ
レート、ε−カプロラクトン(メタ)アクリレート、ポ
リエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ポリプ
ロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、トリメチ
ロールプロパントリ(メタ)アクリレート、ジペンタエ
リスリトールヘキサ(メタ)アクリレート、ウレタン
(メタ)アクリレート、エポキシ(メタ)アクリレー
ト、オリゴエステル(メタ)アクリレートなどが挙げら
れ、これらの中から、用いる感圧接着性ポリマーの種類
や対象とされるレジスト材に応じて、その一種または二
種以上を適宜選択使用できる。
【0034】この不揮発性化合物の使用量としては、感
圧接着性ポリマー100重量部に対して、通常5〜20
0重量部、好ましくは10〜100重量部とするのがよ
い。この使用量が少なすぎると、レジスト材の剥離効果
が十分ではなくなる場合があり、また多すぎると、保存
時に接着剤が流れ出す恐れがあり、好ましくない。
【0035】本発明における上記の硬化型感圧性接着剤
においては、ウエハなどの物品に貼り付ける際の作業性
の点から、前記感圧接着性ポリマーを架橋して凝集力を
高めておくのが好ましい。 例えば、感圧接着性ポリマ
ーとしてカルボキシル基あるいは水酸基含有モノマーを
共重合させたアクリル系ポリマーを用い、このポリマー
の上記官能基と反応する多官能性化合物、例えばポリイ
ソシアネート、ポリエポキシ、各種金属塩、キレート化
合物などを接着剤中に含有することにより、シート状な
どの成形段階で上記反応を促進させて、上記ポリマーの
架橋を行わせることができる。
【0036】かかる多官能性化合物の使用量は、感圧接
着性ポリマー100重量部に対して通常20重量部以下
とし、この範囲内で上記ポリマーの分子量が低ければ多
く、高ければ少なくなるように、適宜選択すればよい。
多官能性化合物の使用量が多すぎると、接着力が低下
するため、好ましくない。
【0037】また、この硬化型感圧性接着剤には、上記
の多官能性化合物の使用と同じ目的で微粉シリカなどの
充填剤を含有させることもできる。 さらに、粘着付与
剤、着色剤、老化防止剤などの各種添加剤を必要に応じ
て含有することもできる。これらの使用量は、通常の範
囲でよい。
【0038】このような各種成分を含ませることができ
る硬化型感圧性接着剤には、さらにその硬化手段に応じ
た重合開始剤がを添加することができる。 例えば、熱
硬化の場合は、ベンゾイルパーオキサイド、アゾビスイ
ソブチロニトリルなどの加熱によりラジカルを発生する
熱重合開始剤が用いられ、また紫外線などの光硬化の場
合は、ベンゾイン、ベンゾインエチルエーテル、ジベン
ジルなどの光照射によりラジカルを発生する光重合開始
剤が用いられる。 これらの重合開始剤は、感圧接着性
ポリマー100重量部に対して、通常0.1〜10重量
部の範囲で使用される。
【0039】このように構成される本発明の硬化型感圧
性接着剤は、その初期弾性率、つまり硬化前の弾性率が
通常0.5〜50g/mm2 程度であって、硬化後の弾
性率が3〜400g/mm2 程度となるように調整され
ることが望ましい。このような弾性率に調整されている
と、硬化前の感圧接着特性と硬化後のレジスト剥離性と
に共に好結果が得られるためである。 かかる弾性率の
調整は、感圧接着性ポリマーの種類、これに添加する酸
系化合物や共重合させるスルホン酸系モノマー、不揮発
性化合物、その他の配合成分などの使用量、あるいは多
官能性化合物による架橋の度合い、硬化条件などを適宜
選択することにより行うことができる。
【0040】なお、上記の弾性率は、断面積5mm2
接着剤を、標線距離10mmとして、23±2℃の温度
下で、50mm/分の引張速度で引張試験を行い、応力
−歪み曲線を得、初期の傾きから求める方法で、測定さ
れる値を意味する。
【0041】このような硬化型感圧性接着剤は、その使
用に際し、場合によりこれ単独でシート状やテープ状な
どに成形されることもできるが、通常はフィルム基材上
に乾燥後の厚さが約10〜180μmとなるように塗着
され、本発明のレジスト膜画像除去用の接着シート類と
することができる。 かかるフィルム基材としては、例
えば、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリエチレンテ
レフタレート、ポリウレタン、ポリ塩化ビニル、エチレ
ン−酢酸ビニル共重合体ケン化物などからなる、厚さが
通常約12〜100μmの樹脂フィルムが用いられ、特
に接着剤の硬化を光照射にて行う場合は、紫外線などの
光を透過するものが選択使用される。
【0042】本発明のレジスト膜画像の除去方法におい
て、レジスト膜画像が存在する物品上に、上記構成の硬
化型感圧性接着剤を用いた接着シート類を貼り付け、レ
ジスト材とこの接着剤とを一体化させた後、加熱または
光照射などによる所定の硬化処理を行う。 この際、ウ
エハなどの物品に与える熱的影響を考慮に入れる場合
は、光照射による硬化処理が特に好適で、その照射量
は、紫外線では通常300〜3000mj/cm2 の範
囲とするのがよい。
【0043】この硬化処理により、上記接着剤はレジス
ト材と一体化した状態で硬化して、その弾性率が前記の
如く著しく増大し、これに伴ってレジスト膜画像と物品
との接着力が大きく低下する。 その結果、この硬化後
に接着シート類を剥離することにより、物品上のレジス
ト膜画像は、この接着シート類と一体になって、簡単か
つ完全に剥離除去できる。
【0044】
【発明の効果】以上のように本発明によれば、アッシャ
ーを用いる従来方法のような作業の長時間化や、レジス
ト材中の不純物イオンがウエハに注入されるといった問
題がなく、また溶剤を用いる従来方法におけるような作
業環境の悪化といった問題もなく、簡単かつ確実にレジ
スト膜画像の除去を達成することができる。
【0045】また、本発明の除去方法は、上記で説明し
た半導体の製造工程においては勿論、その他回路、各種
プリント基板、各種マスク、リードフレームなどの各種
微細加工部品の製造時における画像を形成する工程にお
いて、レジストからなる画像を除去する際に、適用する
ことができる。
【0046】
【実施例】以下、本発明を実施例にもとづいて説明す
る。 なお、以下部とあるのは重量部を意味する。
【0047】実施例1 アクリル酸n−ブチル80部、アクリル酸エチル15
部、アクリル酸5部からなるモノマー混合物を、酢酸エ
チル150部、アゾビスイソブチロニトリル0.1部を
用いて、窒素気流下60℃にて12時間溶液重合を行
い、重量平均分子量が56万、ガラス転移点が231°
Kのアクリル系ポリマーの溶液を得た。
【0048】このアクリル系ポリマー溶液250部に、
不揮発性化合物としてオリゴエステルアクリレート10
0部、ベンジルジメチルケタール5部、ジフェニルメタ
ンジイソシアネート3部、さらに乳酸5部を、均一に混
合して、硬化型感圧性接着剤溶液を得た。
【0049】つぎに、この硬化型感圧性接着剤溶液を、
厚さが50μmのポリエステルフィルム上に、乾燥後の
厚さが50μmとなるように塗布し、150℃で10分
間乾燥して、本発明のレジスト膜画像除去用の接着テー
プを作製した。
【0050】実施例2 アクリル酸−2−エチルヘキシル60部、アクリル酸ブ
チル30部、酢酸ビニル5部、アクリル酸5部からなる
モノマー混合物を、実施例1と同様に重合して、重量平
均分子量が62万、ガラス転移点が207°Kのアクリ
ル系ポリマーの溶液を得た。
【0051】このアクリル系ポリマー溶液250部に、
不揮発性化合物としてエポキシアクリレート15部及び
ポリエチレングリコールジメタクリレート10部、光重
合開始剤DETX-S3部、さらにP−スチレンスルホン酸5
部を、均一に混合して、硬化型感圧性接着剤溶液を得、
実施例1と同様にして接着テープを得た。
【0052】比較例1 実施例1の乳酸を除いた以外は、実施例1と同様にして
接着テープを得た。
【0053】比較例2 実施例2におけるP−スチレンスルホン酸5部を除いた
以外は、実施例2と同様にして接着テープを得た。
【0054】実施例3 実施例1における乳酸5部を、アクリル酸5部に代えた
以外は、実施例1と同様にして接着テープを得た。
【0055】実施例4 実施例2におけるP−スチレンスルホン酸5部を、スル
ホサリチル酸5部に代えた以外は、実施例2と同様にし
て接着テープを得た。
【0056】実施例5 アクリル酸n−ブチル80部、スルホプロピルアクリル
アミド15部、アクリル酸エチル15部、アクリル酸5
部からなるモノマー混合物を、酢酸エチル150部、ア
ゾビスイソブチロニトリル0.1部を用いて、窒素気流
下60℃にて12時間溶液重合を行い、重量平均分子量
が45万、ガラス転移点が263°Kの、スルホン酸系
系モノマーが共重合されたアクリル系ポリマー溶液を得
た。
【0057】このアクリル系ポリマー溶液250部に、
不揮発性化合物としてエポキシアクリレート25部、光
重合開始剤3部を、均一に混合して、硬化型感圧性接着
剤溶液を得た。
【0058】つぎに、この硬化型感圧性接着剤溶液を、
厚さが50μmのポリエステルフィルム上に、乾燥後の
厚さが50μmとなるように塗布し、150℃で10分
間乾燥して、本発明のレジスト膜画像除去用の接着テー
プを作製した。
【0059】比較例3 実施例5においてスルホプロピルアクリルアミドを除い
て共重合したアクリル系ポリマー(重量平均分子量が5
6万、ガラス転移点が231°K)溶液を用いて、同様
にして接着テープを得た。
【0060】実施例6 アクリル酸−2−エチルヘキシル60部、アクリル酸ブ
チル30部、酢酸ビニル5部、アクリル酸5部、スチレ
ンスルホン酸10部からなるモノマー混合物を、実施例
5と同様に重合して、重量平均分子量が42万、ガラス
転移点が215°Kの、スルホン酸系モノマーが共重合
されたアクリル系ポリマー溶液を得た。
【0061】このアクリル系ポリマー溶液250部に、
不揮発性化合物としてポリエチレングリコールジメタク
リレート40部、光重合開始剤3部、トリエポキシイソ
シアヌレート3部を、均一に混合して、硬化型感圧性接
着剤溶液を得、実施例5と同様にして接着テープを得
た。
【0062】比較例4 実施例6のスチレンスルホン酸10部を除いて共重合し
たアクリル系ポリマー(重量平均分子量が62万、ガラ
ス転移点が207°K)溶液を用いて、同様にして接着
テープを得た。
【0063】〔弾性率の測定〕各実施例で得られた接着
テープの感圧性接着剤の初期弾性率、及び高圧水銀ラン
プを用いて紫外線を1000mj/cm2 の照射量で照
射し、硬化させた後の弾性率を測定した結果、以下の表
1の如くであった。
【0064】
【表1】
【0065】(レジスト膜画像の除去性能の評価〕各実
施例で得られた接着テープを、シリコンウエハの表面に
ノボラックとキノンジアジドからなるレジスト材を塗布
し露光、現像したレジスト膜画像に、次いで加速エネル
ギー80keV 、ヒ素イオン注入量1E16ions/cm2の処
理を施したレジスト膜画像上に、100℃の加熱ロール
で加熱圧着して貼り付けた後、高圧水銀ランプを用いて
紫外線を1000mj/cm2の照射量で照射して、硬化型感
圧性接着剤を硬化させた。
【0066】この硬化後、接着テープを剥離したとこ
ろ、上記レジスト膜画像はいずれも接着テープと一体に
除去された。 シリコンウエハの表面を蛍光顕微鏡で観
察したが、レジスト膜画像の存在は全く認められなかっ
た。
【0067】各比較例で得た接着テープを、上記と同様
にしてそのレジスト膜画像の除去性能を評価したとこ
ろ、接着テープだけが剥離され、レジスト膜画像はウエ
ハの表面にほとんど残っていた。 また、レジスト膜が
剥離されるものでも、ウエハ上に部分的にレジスト膜画
像が残存していた。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 下段 秀明 大阪府茨木市下穂積1丁目1番2号 日東 電工株式会社内 (72)発明者 中沢 準 大阪府茨木市下穂積1丁目1番2号 日東 電工株式会社内

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 レジスト材からなる画像が存在する物品
    上に、レジスト材との親和性が良好な不揮発性酸系化合
    物を含有させてなる硬化型感圧性接着剤を用いた接着シ
    ート類を貼り付け、上記接着剤の硬化後に、この接着シ
    ート類とレジスト材とを一体に剥離することを特徴とす
    るレジスト膜画像の除去方法。
  2. 【請求項2】 請求項1記載のレジスト膜画像の除去方
    法に用いる硬化型感圧性接着剤あるいは接着シート類で
    あって、硬化型感圧性接着剤が、感圧接着性ポリマー
    に、レジスト材との親和性が良好な不揮発性酸系化合物
    を含有させてなる硬化型感圧性接着剤であることを特徴
    とする、レジスト膜画像除去用の硬化型感圧性接着剤あ
    るいは接着シート類。
  3. 【請求項3】 レジスト材からなる画像が存在する物品
    上に、不飽和二重結合を有するスルホン酸系モノマーを
    共重合してなる硬化型感圧性接着剤を用いた接着シート
    類を貼り付け、上記接着剤の硬化後に、この接着シート
    類とレジスト材とを一体に剥離することを特徴とするレ
    ジスト膜画像の除去方法。
  4. 【請求項4】 請求項3記載のレジスト膜画像の除去方
    法に用いる硬化型感圧性接着剤あるいは接着シート類で
    あって、硬化型感圧性接着剤が、感圧接着性ポリマー
    に、不飽和二重結合を有するスルホン酸系モノマーを共
    重合してなる硬化型感圧性接着剤であることを特徴とす
    る、レジスト膜画像除去用の硬化型感圧性接着剤あるい
    は接着シート類。
  5. 【請求項5】 感圧接着性ポリマーが、(メタ)アクリ
    ル酸アルキルエステルを主モノマーとしたアクリル系ポ
    リマーからなることを特徴とする請求項2記載の硬化型
    感圧性接着剤あるいは接着シート類。
  6. 【請求項6】 感圧接着性ポリマーが、(メタ)アクリ
    ル酸アルキルエステルを主モノマーとし、かつスルホン
    酸系モノマーを共重合したアクリル系ポリマーからなる
    ことを特徴とする請求項4記載の硬化型感圧性接着剤あ
    るいは接着シート類。
  7. 【請求項7】 スルホン酸系モノマーが、3−スルホプ
    ロピルアクリルアミド、又はP−スチレンスルホン酸で
    あることを特徴とする請求項4又は6記載の硬化型感圧
    性接着剤あるいは接着シート類。
  8. 【請求項8】 硬化型感圧性接着剤が、さらに、レジス
    ト材との親和性が良好で、かつ分子内に不飽和二重結合
    を1個以上有する不揮発性化合物を含有することを特徴
    とする請求項2又は4記載の硬化型感圧性接着剤あるい
    は接着シート類。
  9. 【請求項9】 硬化型感圧性接着剤が、さらに、感圧接
    着性ポリマーを架橋させるための多官能性化合物を含む
    ことを特徴とする請求項2、4又は8記載の硬化型感圧
    性接着剤あるいは接着シート類。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO1997000534A1 (fr) * 1995-06-15 1997-01-03 Nitto Denko Corporation Procede d'elimination d'un agent photoresistant, et adhesif ou feuille adhesive utilises a cet effet
EP0959117A1 (en) * 1998-05-22 1999-11-24 Lintec Corporation Energy beam curable hydrophilic pressure sensitive adhesive composition and use thereof
JP2009035717A (ja) * 2007-07-10 2009-02-19 Sumitomo Bakelite Co Ltd Uv硬化型粘着剤組成物及び半導体ウエハ加工用粘着テープ

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