JPH10245531A - 不要物の除去用接着剤もしくは接着シート類 - Google Patents

不要物の除去用接着剤もしくは接着シート類

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JPH10245531A
JPH10245531A JP5143497A JP5143497A JPH10245531A JP H10245531 A JPH10245531 A JP H10245531A JP 5143497 A JP5143497 A JP 5143497A JP 5143497 A JP5143497 A JP 5143497A JP H10245531 A JPH10245531 A JP H10245531A
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unnecessary
adhesive layer
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JP5143497A
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Takayuki Yamamoto
孝幸 山本
Toru Wakabayashi
亨 若林
Shuji Sugimoto
修司 杉本
Akira Namikawa
亮 並河
Yasu Chikada
縁 近田
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Nitto Denko Corp
Original Assignee
Nitto Denko Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 本発明は、不要となった物に接着剤もしくは
接着シートを設けた後、この接着剤もしくは接着シート
を剥離することにより不要物を除去する工程などに用い
られる不要物除去用に好適な接着剤もしくは接着シート
類に関する。 【解決手段】不要物上に設けられ、該不要物と接着剤層
とを一体に剥離除去するための接着剤もしくは接着シー
ト類であって、該接着剤層が多層構造であり、各接着剤
層の弾性率が異なり、かつ不要物と接触する最外層の接
着剤層の弾性率が最大であることを特徴とする不要物の
除去用接着剤もしくは接着シート類。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、不要となった物に
接着剤もしくは接着シートを設けた後、この接着剤もし
くは接着シートを剥離することにより不要物を除去する
工程などに用いられる不要物除去用、例えば、半導体、
回路、各種プリント基板、各種マスク、リードフレーム
などの微細加工部品の製造に際し、これら半導体ウエハ
などの物品上の不要となったレジスト材を除去するのに
特に好適な接着剤もしくは接着シート類に関する。
【0002】以下、物品上の不要物としてのレジスト材
を除去する用途例として、半導体のデバイス製造の例を
用いて説明するが、本発明は、何らその用途に限定され
るものではなく、特に半導体のデバイス製造において、
ウエハ上の不要となったイオン注入されたレジスト材の
除去に好適に採用される。
【0003】
【従来の技術】例えば、半導体のデバイス製造では、ウ
エハ上にレジスト材を塗布し、通常のフォトプロセスに
てレジストパターンからなる画像を形成し、これをマス
クとしてエッチングしたのち、不要となったレジスト材
を除去して回路を形成する。つぎの回路を形成するた
め、再度レジスト材を塗布し、画像形成−エッチング−
レジスト材の除去というサイクルを繰り返し行う。 各
種基板に回路を形成する場合も、レジストパターンの形
成後、不要となったレジスト材を除去する。
【0004】ここで、不要となったレジスト材の除去
は、アッシャー(灰化手段)や、溶剤(剥離液)などで
行われるのが一般的である。 しかしながら、レジスト
材の除去にアッシャーを用いると、作業に長時間を要し
たり、レジスト材中の不純物イオンがウエハに注入され
るおそれがあり、好ましくない。 また、溶剤を用いる
と、作業環境を害するという問題があった。
【0005】そこで、本件出願人は、特開平4−345
015号、同5−275324号などの公報において、
レジスト材の除去に、シート状やテープ状などの接着シ
ート類を用い、これをレジストパターンの上面に貼り付
けたのち、レジスト材と一体に剥離するという方法を提
案している。 この方法は、レジスト材中の不純物イオ
ンがウエハに注入されたり、作業環境を害するという問
題がなく、簡単かつ確実な除去方法として、その実用化
が期待されている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかし、本発明者らの
検討によると、上記の接着シート類を用いる方法では、
回路形成に際しP+イオンなどを特に高ドーズ量(例え
ば1E15 ions/cm2(平方センチメートル、以下同様)
以上)や高エネルギー量(例えば1MeV以上)で注入
し、このイオン注入によりレジストパターンの表面層が
変質した場合、接着シート類による剥離性が悪くなり、
ウエハ表面からレジストを全面残さず剥離除去すること
が難しいという問題があった。特に、高エネルギー量で
イオン注入する場合は、除去すべきレジスト材の厚みが
比較的厚く(2〜5μm程度)、ウエハ表面からレジス
トを全面残さず、完全に剥離除去することは極めて難し
いという問題があった。
【0007】したがって、本発明は、物品上のレジスト
材などの不要物を、イオン注入によるレジスト材表面層
の変質やレジストの厚みなどに左右されることなく、簡
単かつ確実に除去できる接着剤もしくは接着シート類を
提供することを目的としている。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記の目
的に対し鋭意検討した結果、レジスト材などの除去した
い不要物上に設ける接着剤からなる層の構造及び特性を
特定したときに、この接着剤層と不要物との一体剥離性
に好結果が得られ、例えばレジスト材表面層の変質の有
無に関係なく、簡単かつ確実にレジスト材などの不要物
を物品上から剥離除去できることを知り、本発明を完成
するに至った。
【0009】即ち本発明は、不要物上に設けられ、該不
要物と接着剤層とを一体に剥離除去するための接着剤も
しくは接着シート類であって、該接着剤層が多層構造で
あり、各接着剤層の弾性率が異なり、かつ不要物と接触
する最外層の接着剤層の弾性率が最大であることを特徴
とする不要物の除去用接着剤もしくは接着シート類に係
るものである。
【0010】
【発明の実施の形態】
【0011】本発明の不要物の除去用接着剤もしくは接
着シート類は、接着剤層が少なくとも2層の多層構造を
なし、かつ各接着剤層の弾性率が異なり、さらにレジス
ト材などの不要物と接触する最外層の接着剤層の弾性率
が最大であることが必要である。
【0012】ここで上記各層の接着剤は、非硬化型のも
のであっても、硬化型のものであってもよいが、最外層
の接着剤層の物性として、非硬化型のものではそれ自体
の弾性率(以下で定義する)が、硬化型のものでは硬化
後の弾性率が、接着剤層と不要物(レジスト)の剥離時
において1Kg/mm2 (平方ミリメートル、以下同様)以
上、好ましくは1〜1000Kg/mm2 、特に5〜200
Kg/mm2 程度に設定するのが望ましい。 すなわち、非
硬化型のものでは硬化処理に供されることなくそのまま
剥離し、一方硬化型のものでは最終的に硬化処理に供さ
れ接着剤全体を硬化させたのちに剥離するが、いずれの
場合も剥離時に、不要物と接触する最外層の接着剤層が
上記弾性率を有していることにより、大きな剥離応力が
得られ、かつ接着剤層が他の接着剤層との多層構造を有
していることにより接着剤層が急激に変形することなく
スムーズに剥離することができ、よってレジスト材など
の不要物との一体剥離性に好結果を与えるものである。
【0013】なお、上記弾性率とは、断面積0.5mm2
の接着剤を標準距離10mmとして、23℃の温度下、5
0mm/分の引張り速度で引張り試験を行い、応力−歪み
曲線を得、初期の傾きから求める方法により、測定され
る値を意味する。
【0014】また、上記の最外層の接着剤層以外の他の
接着剤層の弾性率は、最外層の接着剤層の弾性率より小
さければ特に限定されないが、例えば他の接着剤層と最
外層の接着剤層との弾性率の比が、1:1.2以上、好
ましくは1:2〜1:100程度となるように設定する
のが望ましく、具体的には好ましくは0.1〜 500K
g/mm2 、特に0.2〜 100Kg/mm2 程度に設定する
のが望ましい。
【0015】さらに、最外層の接着剤層は、その接着剤
層とレジスト材との接着力が、レジスト材とウエハなど
の物品との接着力より大きいことが必要で、好ましくは
最外層の接着剤層とレジスト材との180°剥離接着力
が5g/10mm以上、特に100〜 4000g/10m
m程度となるように設定するのが望ましい。 ここで1
80°剥離接着力とは、後述の実施例でも詳説するが、
レジストパターンを表面に有するシリコンウエハに、接
着剤を塗布して皮膜を形成した後、もしくは基材上に接
着剤層を設けてなる接着テープをハンドローラーを用い
て貼り付けた後、3分間放置した後、接着剤層からなる
皮膜もしくは接着テープを、23℃下、300mm/分の
剥離速度で180°剥離したときの接着力をいう。
【0016】また、最外層の接着剤層がレジスト材と強
固に接着し、レジスト材を剥離しようとする剥離応力が
集中しすぎて最外層の接着剤層が破壊するおそれを防止
するためには、上記の最外層の接着剤層以外の他の接着
剤層の破断伸度が、好ましくは20〜400%、特に5
0〜200%程度となるように設定するのが望ましい。
ここで、破断伸度とは、上記の弾性率と同様に引張り試
験を行った場合の破断時の伸びをいう。
【0017】本発明において用いられる接着剤は、前記
の特定の層構造と弾性率の条件を満たしている限り特に
限定されず、感圧性接着剤、または通常の接着剤であれ
ばよく、例えば、非硬化型の接着剤としては、ポリ酢酸
ビニル、ポリビニルアセタール、ポリビニルアルコー
ル、ポリ(メタ)アクリル酸、ポリ(メタ)アクリル酸
エステル、各種天然高分子などの熱可塑性樹脂が挙げら
れ、特に重量平均分子量が1万〜1000万、好ましく
は5万〜500万であるものが好ましく用いられる。
この分子量が小さすぎると、最外層の接着剤層の弾性率
を前記の特定値に設定しにくく、一方大きすぎると、シ
ート状等に加工しにくくなるおそれがある。 また、硬
化型の接着剤としては、上記熱可塑性樹脂からなる接着
性ポリマーに後述の重合性モノマーやオリゴマーを熱も
しくは光重合開始剤とともに加えてなる熱硬化型接着剤
もしくは光硬化型接着剤や、その他尿素樹脂、フェノー
ル樹脂、エポキシ樹脂などの熱硬化性樹脂が用いられ
る。
【0018】本発明においては、硬化作業性の点や回路
基板などの物品に熱的な悪影響を与えないという観点か
らは、光硬化型、特に紫外線硬化型の感圧性接着剤が好
ましく用いられる。かかる感圧性接着剤としては、前記
の特定の層構造と弾性率の条件を満たしている限り特に
限定されないが、感圧接着性ポリマーに分子内に不飽和
二重結合を1個以上有する化合物を含有させてなるもの
が好ましく、かかる感圧接着性ポリマーとしては、例え
ばアクリル酸、アクリル酸アルキルエステル、メタクリ
ル酸、メタクリル酸アルキルエステルから選ばれる(メ
タ)アクリル酸および/または(メタ)アクリル酸エス
テルを主モノマーとしたアクリル系ポリマーが挙げられ
る。
【0019】このアクリル系ポリマーは、上記の主モノ
マー、つまり、アクリル酸、メタクリル酸、アクリル酸
またはメタクリル酸と炭素数が通常12以下のアルコー
ルとのエステルのほか、必要によりカルボキシル基また
は水酸基を有するモノマーや、その他の改質用モノマー
を用いて、これらを常法により溶液重合、乳化重合、懸
濁重合、塊状重合などの方法で重合させることにより得
ることができる。
【0020】カルボキシル基含有モノマーとしては、例
えば、主モノマーとして用いることもできるアクリル
酸、メタクリル酸のほか、マレイン酸、イタコン酸など
が、水酸基含有モノマーとしては、例えば、ヒドロキシ
エチルアクリレート、ヒドロキシプロピルアクリレート
などがそれぞれ用いられる。これらのモノマーを必要に
応じて用いる場合の使用量は、全モノマー中、通常20
重量%以下とするのが好ましい。 その他の改質用モノ
マーとしては、酢酸ビニル、プロピオン酸ビニル、スチ
レン、アクリロニトリル、アクリルアミド、グリシジル
メタクリレートなどが用いられる。 これら改質用モノ
マーを用いる場合の使用量は、主モノマーとの合計量
中、通常50重量%以下とするのが好ましい。
【0021】このようなモノマーから構成されるアクリ
ル系ポリマーの分子量は、重量平均分子量で、通常1万
〜1000万、特に5万〜500万であるのが好まし
い。分子量が小さすぎると、前記した如く、接着剤の弾
性率を前記の特定値に設定しにくく、一方大きすぎる
と、シート状等に加工しにくくなるおそれがある。
【0022】また、アクリル系ポリマーの合成にあた
り、共重合モノマーとして分子内に不飽和二重結合を2
個以上有する化合物を用いるか、あるいは合成後のアク
リル系ポリマーに分子内に不飽和二重結合を有する化合
物を官能基間の反応で化学結合させるなどして、アクリ
ル系ポリマーの分子内に不飽和二重結合を導入しておく
ことにより、このポリマー自体も紫外線照射による重合
硬化反応に関与させるようにすることもできる。
【0023】ここで、分子内に不飽和二重結合を1個以
上有する化合物(以下、重合性不飽和化合物という)と
しては、不揮発性でかつ重量平均分子量が10000以
下の低分子量体であるのがよく、特に硬化時の接着剤層
の三次元網状化が効率よくなされるように、5000以
下の分子量を有しているのが好ましい。 かかる重合性
不飽和化合物は、アクリル系ポリマーとの相溶性に優れ
接着剤全体の流動化に寄与し、レジストパターンの凹部
への流動浸漬、密着に好結果を与えるものである。 ま
た、レジスト材との親和性に優れ、レジスト材との接着
力が大きく、さらにテープやシート状態での保存時に側
面に流れでないものであることが望まれる。
【0024】かかる重合性不飽和化合物の具体例として
は、例えば、フェノキシポリエチレングリコール(メ
タ)アクリレート、ε−カプロラクトン(メタ)アクリ
レート、ポリエチレングリコールジ(メタ)アクリレー
ト、ポリプロピレングリコールジ(メタ)アクリレー
ト、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレー
ト、ペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレー
ト、ジペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレー
ト、ウレタン(メタ)アクリレート、エポキシ(メタ)
アクリレート、オリゴエステル(メタ)アクリレート、
エトキシ化トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリ
レート、エトキシ化ペンタエリスリトールテトラ(メ
タ)アクリレート、ポリエステルジアクリレートなどが
挙げられ、これらの中から、用いるアクリル系ポリマー
の種類、対象とされるレジスト材の種類に応じて、その
一種または二種以上を選択することができる。
【0025】このような重合性不飽和化合物は、前記の
感圧接着性ポリマー100重量部に対し、通常5〜30
0重量部、好ましくは20〜300重量部の割合で用い
られる。 この使用量が少なすぎると、接着剤全体の流
動化が低くなりレジスト材の剥離効果が十分でなくなる
場合があり、また多すぎると、保存時に接着剤が流れ出
すおそれがある。
【0026】本発明で用いる硬化型感圧性接着剤に添加
される重合開始剤は、特に限定されず公知のものを使用
でき、例えば熱硬化型の場合は、ベンゾイルパーオキサ
イド、アゾビスイソブチロニトリルなどの熱重合開始
剤、また光硬化型の場合は、ベンゾイン、ベンゾインエ
チルエーテル、ジベンジル、イソプロピルベンゾインエ
ーテル、ベンゾフェノン、ミヒラーズケトンクロロチオ
キサントン、ドデシルチオキサントン、ジメチルチオキ
サントン、アセトフェノンジエチルケタール、ベンジル
ジメチルケタール、α−ヒドロキシシクロヘキシルフェ
ニルケトン、2−ヒドロキシメチルフェニルプロパン、
2,2−ジメトキシ−2−フェニルアセトフェノンなど
の光重合開始剤が挙げられる。 これらの重合開始剤
は、感圧接着性ポリマー100重量部に対し、通常0.
1〜15重量部、好ましくは0.5〜10重量部の範囲
で用いられる。
【0027】また、この硬化型感圧性接着剤には、半導
体ウエハなどの物品に貼り付ける際の作業性を良くし、
かつレジスト材を効率よく剥離できる点から、感圧接着
性ポリマーを架橋して接着剤としての凝集力を高めるた
めの架橋剤、例えばカルボキシル基や水酸基を有するア
クリル系ポリマーに対し、この官能基と反応しうる多官
能性化合物として、ジフェニルメタンジイソシアネー
ト、トリレンジイソシアネートなどのポリイソシアネー
ト、ポリエポキシ、各種金属塩、キレート化合物などを
含ませることが好ましい。 これら多官能性化合物の使
用量は、感圧接着性ポリマー100重量部に対して、2
0重量部以下とし、この範囲内で上記ポリマーの分子量
が小さければ多く、大きければ少なくなるように適宜選
択すればよい。 あまり多く使用しすぎると、接着剤層
とレジスト材との接着力が低下するため好ましくない。
【0028】さらに、このような硬化型感圧性接着剤に
は、上記の多官能性化合物と同様の使用目的で、微粉シ
リカなどの充填剤を含ませるようにしてもよく、その
他、粘着付与樹脂、着色剤、老化防止剤などの公知の各
種添加剤を必要により含ませることもできる。 これら
種々の添加剤は、一般の接着剤に採用される通常の使用
量でよい。 なお、前記の弾性率は、これらの添加剤を
含む接着剤全体の値として設定される。
【0029】本発明においては、上記の接着剤自体ある
いはこの接着剤からなる接着剤層を基材上に設けること
により、シート状やテープ状などの形態とした接着シー
ト類とすることができる。 基材としては、ポリエチレ
ン、ポリプロピレン、ポリエチレンテレフタレート、ポ
リウレタン、ポリ塩化ビニル、エチレン−酢酸ビニル共
重合体などからなるプラスチックフィルム、プラスチッ
ク不織布、プラスチック合繊やガラス繊維などからなる
クロス、アルミニウムやステンレスなどからなる金属
箔、紙などが用いられる。
【0030】なお本発明においては、基材の厚さは、通
常10〜500μm程度である。なお、接着剤として光
硬化型のものを使用するときは、基材として特に紫外線
などの光を透過するものが選択使用される。
【0031】特に本発明においては、紫外線硬化型の感
圧性接着剤を、紫外線を透過するフィルム基材上に、乾
燥後の厚さがそれぞれの層約5〜2000μmとなるよ
うに塗布することにより、フィルム状やテープ状とした
紫外線硬化型感圧接着シート類が好ましく用いられる。
このフィルム基材としては、ポリエチレン、ポリプロ
ピレン、ポリエチレンテレフタレートなどからなる、厚
さが10〜100μm程度の紫外線を透過するプラスチ
ックフィルムが好ましく用いられる。
【0032】本発明の接着剤もしくは接着シート類を用
いてレジストなどの不要物を除去する方法においては、
まず、レジストパターンなどの不要物が存在する物品上
に、接着剤からなる層を設ける。 この設け方は、接着
剤を上記物品上に直接塗布する方式で行ってもよいし、
あらかじめ基材上に接着剤層を設けたシート状やテープ
状などの接着シート類を作製しておき、この接着シート
類を上記物品上に貼り合わせるようにしてもよい。
【0033】本発明においては、レジストパターンが存
在する半導体ウエハなどの物品上に、接着剤層、好まし
くは感圧性接着剤層を設け、必要によりレジスト材と接
着剤層との密着性を良くするための加熱あるいは加圧手
段を付加し、また上記接着剤が硬化型のものであれば加
熱あるいは光照射による適宜の硬化処理を施す。 この
硬化処理は、ウエハなどの物品に与える熱的影響を考慮
すると、前記の光硬化型の感圧接着シート類を使用し
て、紫外線などの照射による硬化処理を行うのが望まし
く、紫外線の場合の照射量は、300〜3000mj/cm
2 程度とするのがよい。
【0034】この硬化処理により、上記接着剤はレジス
ト材などと一体化した状態で硬化して、その弾性率を著
しく増大させて必要な引張強度を付与することができ、
さらにこの接着剤がレジストパターンの凹部に食い込ん
で浸透して硬化するため、この接着剤層とレジストとの
接着力を増大させることができ、結果としてレジスト材
などの不要物をウエハなどの物品から全面残さずに容易
に剥離することができる。
【0035】
【発明の効果】以上のように本発明の接着剤もしくは接
着シート類によれば、物品上の不要となったレジスト材
などを、例えばイオン注入によるレジスト材表面層の変
質やレジストの厚みなどに左右されることなく、簡単か
つ確実に除去できるという効果がある。
【0036】
【実施例】以下、本発明を実施例にもとづいて説明す
る。以下、部とあるのは重量部を意味する。 参考例1 5インチのシリコンウエハの表面に、クレゾールノボラ
ック樹脂とポリヒドロキシ化合物のナフトキノンジアジ
ドスルホン酸エステルと乳酸エチルからなるポジ型フォ
トレジストを1μmの厚みで塗布し、加熱、露光、現像
を行い、レジストパターン(膜画像)を全表面に形成し
た後、P+ イオンを加速エネルギー80keV で注入量1
E16ions/cm2の高トーズ量で全面に注入した(以下レ
ジスト膜画像Aという)。
【0037】参考例2 5インチのシリコンウエハの表面に、クレゾールノボラ
ック樹脂とポリヒドロキシ化合物のナフトキノンジアジ
ドスルホン酸エステルと乳酸エチルからなるポジ型フォ
トレジストを5μmの厚みで塗布し、加熱、露光、現像
を行い、レジストパターン(膜画像)を全表面に形成し
た後、P+ イオンを加速エネルギー3.0MeVの高エネ
ルギーで注入量5E13ions/cm2のトーズ量で全面に注
入した(以下レジスト膜画像Bという)。
【0038】参考例3 MA(メチルアクリレート)20g、AA(アクリル
酸)80g、メタノール150gを仕込、窒素雰囲気下
60℃に昇温後、開始剤2,2'−アゾビス(2,4-ジメチルバ
レロニトリル)0.2gを入れ、8時間重合した。重合
率はほぼ100%で、得られたポリマーの分子量は重量平
均分子量27万であった。
【0039】参考例4 2−EHA(2−エチルへキシルアクリレート)30
g、MA(メチルアクリレート)60g、AA(アクリ
ル酸)10g、酢酸エチル150gを仕込、窒素雰囲気
下60℃に昇温後、開始剤AIBN(アゾビスイソブチロ
ニトリル)0.3gを入れ、8時間重合した。重合率は
ほぼ100%で、得られたポリマーの分子量は重量平均分
子量95万であった
【0040】実施例1 参考例3で得たポリマー溶液250重量部に、エトキシ
化ペンタエリスリトールテトラアクリレート75部、光
重合開始剤としてα−ヒドロキシシクロヘキシルフェニ
ルケトン5部を親水性溶媒(メタノール)に均一に混合
し、硬化型感圧性接着剤溶液1-1を得た。また、重量平
均分子量20万のポリアクリル酸100部、エトキシ化
ペンタエリスリトールテトラアクリレート50部、光重
合開始剤としてα−ヒドロキシシクロヘキシルフェニル
ケトン5部を親水性溶媒(メタノール)に、均一に溶解
混合して硬化型感圧性接着剤溶液1-2を調整した。まず1
-1の溶液を厚さ50μmのポリエステルフィルム上に、
ベーカ式アプリケータを用いて乾燥後の厚さが30μm
となるように塗布し、100℃で5分間乾燥させた。そ
の上に、1-2の溶液を同様にしてベーカ式アプリケータ
を用いて1-1、1-2トータルの乾燥後の厚さが45μmと
なるように塗布し、100℃で5分間乾燥させレジスト
除去用接着シート1を作製した。得られたレジスト除去
用接着シート1を、前記参考例のレジスト膜画像Aおよ
びBの全面に、120℃で圧着して貼り付けた後、12
0℃にて1分間加温し、高圧水銀ランプにより紫外線を
1J/cm2の照射量で照射して硬化させた。別途乾燥硬化
させた接着剤の弾性率及び破断伸度を測定した結果、接
着剤層1-1はそれぞれ45kg/mm2、118%であり、最
外層の接着剤層1-2はそれぞれ109kg/mm2 、20%
であった。 また、対レジスト剥離接着力は、450g
/10mmであった。
【0041】実施例2 硬化型感圧性接着剤溶液1-1の代わりに重量平均分子量
400万のポリアクリル酸100部、エトキシ化ペンタ
エリスリトールテトラアクリレート150部、光重合開
始剤としてα−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケト
ン5部を親水性溶媒(メタノール)に、均一に溶解混合
した硬化型感圧性接着剤溶液2-1を用いた以外は実施例
1に準じて、レジスト除去用接着シート2を作製した。
得られたレジスト除去用接着シート2を、実施例1と同
様にして評価用レジスト上に貼着し紫外線硬化させた。
別途硬化させた硬化型感圧性接着剤溶液2-1接着剤の
弾性率及び破断伸度を測定した結果、それぞれ2kg/mm
2、60% であった。 また、対レジスト剥離接着力
は、380g/10mmであった。
【0042】実施例3 硬化型感圧性接着剤溶液1-1の代わりに参考例4で得た
ポリマー溶液である感圧性接着剤溶液3-1を用いた以外
は実施例1に準じて、レジスト除去用接着シート3を作
製した。得られたレジスト除去用接着シート3を、実施
例1と同様にして評価用レジスト上に貼着し紫外線硬化
させた。 別途感圧性接着剤溶液3-1接着剤の弾性率及
び破断伸度を測定した結果、0.2kg/mm2、180%
であった。 また、対レジスト剥離接着力は、360g
/10mmであった。
【0043】実施例4 硬化型感圧性接着剤溶液1-1の代わりに硬化型感圧性接
着剤溶液2-1を用い、硬化型感圧性接着剤溶液1-2の代わ
りに硬化型感圧性接着剤溶液1-1を用いた以外は実施例
1に準じて、レジスト除去用接着シート4を作製した。
得られたレジスト除去用接着シート4を、実施例1と同
様にして評価用レジスト上に貼着し紫外線硬化させた。
また、対レジスト剥離接着力は、250g/10mmで
あった。
【0044】実施例5 硬化型感圧性接着剤溶液1-1の代わりに感圧性接着剤溶
液3-1を用い、硬化型感圧性接着剤溶液1-2の代わりに硬
化型感圧性接着剤溶液2-1を用いた以外は実施例1に準
じて、レジスト除去用接着シート5を作製した。得られ
たレジスト除去用接着シート5を、実施例1と同様にし
て評価用レジスト上に貼着し紫外線硬化させた。 ま
た、対レジスト剥離接着力は、320g/10mmであっ
た。
【0045】比較例1 硬化型感圧性接着剤溶液1-1を厚さ50μmのポリエス
テルフィルム上に、ベーカ式アプリケータを用いて乾燥
後の厚さが45μmとなるように塗布し、100℃で5
分間乾燥させ、レジスト除去用接着シートを作製した。
得られたレジスト除去用接着シートを、実施例1と同様
にして評価用レジスト上に貼着し紫外線硬化させた。
【0046】比較例2 硬化型感圧性接着剤溶液1-2を厚さ50μmのポリエス
テルフィルム上に、ベーカ式アプリケータを用いて乾燥
後の厚さが45μmとなるように塗布し、100℃で5
分間乾燥させ、レジスト除去用接着シートを作製した。
得られたレジスト除去用接着シートを、実施例1と同様
にして評価用レジスト上に貼着し紫外線硬化させた。
【0047】比較例3 参考例で作製したウエハ上に、日東電工製セロハンテー
プNo.29 (基材:セルロース系フィルム、粘着剤:天然
ゴム系)を、室温(20℃)下でハンドローラーを用い
て貼付した。 このテープの粘着剤を採取し、弾性率を
測定した結果、0.03kg/mm2 であった。 また、対
レジスト剥離接着力は、235g/10mmであった。
【0048】上記実施例及び比較例で貼付した各レジス
ト除去用接着シートをウエハから剥離し(剥離条件:直
径40mmのシリコーンゴムロールを沿わせ、10mm/se
c の速度で剥離)、ウエハの表面を蛍光顕微鏡で観察
し、その結果を表1に示した。かかる表1から本発明の
レジスト除去用接着シートを用いれば、良好にレジスト
材をウエハから除去できることがわかる。
【0049】
【表1】
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI H05K 3/26 H01L 21/30 572Z (72)発明者 並河 亮 大阪府茨木市下穂積1丁目1番2号 日東 電工株式会社内 (72)発明者 近田 縁 大阪府茨木市下穂積1丁目1番2号 日東 電工株式会社内

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 不要物上に設けられ、該不要物と接着
    剤層とを一体に剥離除去するための接着剤もしくは接着
    シート類であって、該接着剤層が多層構造であり、各接
    着剤層の弾性率が異なり、かつ不要物と接触する最外層
    の接着剤層の弾性率が最大であることを特徴とする不要
    物の除去用接着剤もしくは接着シート類。
  2. 【請求項2】 最外層の接着剤層の弾性率が、剥離時に
    おいて1Kg/mm2(平方ミリメートル)以上に設定され
    た請求項1記載の不要物の除去用接着剤もしくは接着シ
    ート類。
  3. 【請求項3】 接着剤層が、紫外線などの光硬化型の接
    着剤からなる層であることを特徴とする請求項1記載の
    不要物の除去用接着剤もしくは接着シート類。
  4. 【請求項4】 不要物が物品上に存在するレジスト材で
    あり、該レジスト材が存在する物品上に設けられ、該レ
    ジスト材と接着剤層とを一体に物品から剥離して除去す
    るために用いられることを特徴とする請求項1記載の不
    要物の除去用接着剤もしくは接着シート類。
JP5143497A 1997-03-06 1997-03-06 不要物の除去用接着剤もしくは接着シート類 Pending JPH10245531A (ja)

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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2003049144A (ja) * 2001-08-08 2003-02-21 Sekisui Chem Co Ltd 熱伝導性感圧接着剤及び熱伝導性感圧接着シート
JP2015040225A (ja) * 2013-08-20 2015-03-02 日東電工株式会社 カス取り用粘着シート

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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2003049144A (ja) * 2001-08-08 2003-02-21 Sekisui Chem Co Ltd 熱伝導性感圧接着剤及び熱伝導性感圧接着シート
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