JPH0614997A - 医療用ガイドチューブ - Google Patents
医療用ガイドチューブInfo
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- JPH0614997A JPH0614997A JP5102817A JP10281793A JPH0614997A JP H0614997 A JPH0614997 A JP H0614997A JP 5102817 A JP5102817 A JP 5102817A JP 10281793 A JP10281793 A JP 10281793A JP H0614997 A JPH0614997 A JP H0614997A
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Abstract
(57)【要約】
【目的】 食道の呼吸性移動の影響を受けることなく、
静脈瘤を正確に捕捉し、内視鏡直視下で安全に、かつ簡
便に薬剤注入針を穿刺することのできる食道静脈瘤穿刺
針用のガイドチューブを提供する。 【構成】 内視鏡を挿入するためのメインルーメン２、
及び側壁に設けたサブルーメン４，６からなり、チュー
ブの先端部近傍に静脈瘤を捕捉するための側孔部３を有
すると共に、側孔部の後端部側近傍のチューブ本体１の
外面にバルーン５を有し、穿刺針用サブルーメン４は側
孔部に、バルーン用サブルーメン６はバルーン内に夫々
開孔しており、且つチューブの後端部近傍にはサブルー
メン６に接続された枝管８が分岐している。
静脈瘤を正確に捕捉し、内視鏡直視下で安全に、かつ簡
便に薬剤注入針を穿刺することのできる食道静脈瘤穿刺
針用のガイドチューブを提供する。 【構成】 内視鏡を挿入するためのメインルーメン２、
及び側壁に設けたサブルーメン４，６からなり、チュー
ブの先端部近傍に静脈瘤を捕捉するための側孔部３を有
すると共に、側孔部の後端部側近傍のチューブ本体１の
外面にバルーン５を有し、穿刺針用サブルーメン４は側
孔部に、バルーン用サブルーメン６はバルーン内に夫々
開孔しており、且つチューブの後端部近傍にはサブルー
メン６に接続された枝管８が分岐している。
Description
【０００１】
【産業上の利用分野】本発明は、肝疾患に由来する食道
静脈瘤の治療法の１つである、静脈瘤に薬剤を注入し血
管内を栓塞させて止血・治療する硬化療法に用いられ、
より簡便に使用でき、且つ安全、確実に薬剤注入針を所
定の部位に穿刺するための用具に関するものである。
静脈瘤の治療法の１つである、静脈瘤に薬剤を注入し血
管内を栓塞させて止血・治療する硬化療法に用いられ、
より簡便に使用でき、且つ安全、確実に薬剤注入針を所
定の部位に穿刺するための用具に関するものである。
【０００２】
【従来の技術】肝硬変等に伴なう食道静脈瘤の治療法
は、これまで食道離断術等の外科的手術が主流をなして
いた。しかし、外科的手術は高度肝機能障害や重症合併
症があって適応出来ないケースも多いため、最近では、
外科診療、昭和６０年８月号、４８〜５３頁；日経メデ
ィカル、１９８４年７月１６日号、８９〜９０頁；Ｅnd
oscopy，Ｖｏｌ. １５、１３６〜１４０頁（１９８３）
等に紹介されているように、食道静脈瘤の殆どの症例に
適用でき、しかも外科的手術に比べて手技が簡単で安全
な、非観血的な内視鏡的硬化・栓塞療法（以下、硬化療
法と言う）による治療例数が著しく増加して来ている。
は、これまで食道離断術等の外科的手術が主流をなして
いた。しかし、外科的手術は高度肝機能障害や重症合併
症があって適応出来ないケースも多いため、最近では、
外科診療、昭和６０年８月号、４８〜５３頁；日経メデ
ィカル、１９８４年７月１６日号、８９〜９０頁；Ｅnd
oscopy，Ｖｏｌ. １５、１３６〜１４０頁（１９８３）
等に紹介されているように、食道静脈瘤の殆どの症例に
適用でき、しかも外科的手術に比べて手技が簡単で安全
な、非観血的な内視鏡的硬化・栓塞療法（以下、硬化療
法と言う）による治療例数が著しく増加して来ている。
【０００３】硬化療法には大別して２つの方式がある。
第１は食道静脈瘤内に薬剤を注入し、食道静脈瘤そのも
のとその静脈瘤の専属血液供給路となっている血管部に
血栓を生成させて、「硬化」させ止血する内視鏡的栓塞
療法であり、第２は先ず食道静脈瘤の周囲（血管外）に
薬剤を注入し、細胞線維化によって食道壁を硬化させ静
脈瘤出血を阻止すると共に、膨隆を作ってできるだけ血
流を遮断した後、静脈瘤内に薬剤を注入して血栓によっ
て「硬化」、止血させる内視鏡的硬化療法である。この
２つの方式は操作の点から見ると、薬剤を注入する部位
が異なるだけで、食道内の所定の部位に薬剤注入針を穿
刺して薬剤を注入する過程は共通している。
第１は食道静脈瘤内に薬剤を注入し、食道静脈瘤そのも
のとその静脈瘤の専属血液供給路となっている血管部に
血栓を生成させて、「硬化」させ止血する内視鏡的栓塞
療法であり、第２は先ず食道静脈瘤の周囲（血管外）に
薬剤を注入し、細胞線維化によって食道壁を硬化させ静
脈瘤出血を阻止すると共に、膨隆を作ってできるだけ血
流を遮断した後、静脈瘤内に薬剤を注入して血栓によっ
て「硬化」、止血させる内視鏡的硬化療法である。この
２つの方式は操作の点から見ると、薬剤を注入する部位
が異なるだけで、食道内の所定の部位に薬剤注入針を穿
刺して薬剤を注入する過程は共通している。
【０００４】次に、日経メディカル、１９８４年７月１
６日号、８９〜９０頁等の記事から、内視鏡的栓塞療法
の基本的な操作の概略を述べる。図４に示したように先
ず、先端にバルーンを取り付けたエアーチューブ（２
６）を食道（２０）内に挿入し、食道壁（２２）に生じ
ている食道静脈瘤（２３）より肛門側ないし胃内で、肛
門側バルーン（２７）を膨らませて圧迫し、流入血流を
減少させると共に止血する。次いで、バルーンを取り付
けた食道ファイバースコープ（内視鏡)(２５）を食道
（２０）内に挿入し、食道ファイバースコープ（２５）
によって穿刺針( 薬剤注入針）（１２）を食道静脈瘤
（２３）の位置に合せる。そこで、食道静脈瘤（２３）
より口側にある口側バルーン（２８）を膨らませて血流
を止めると共に、穿刺針（１２）及び食道ファイバース
コープ（２５）の位置を固定した後、食道静脈瘤（２
３）に穿刺針（１２）を刺入して、硬化剤（薬剤）を注
入する。その後、食道ファイバースコープを抜去し、圧
迫止血用バルーンを挿入して、血栓化が完了する３０分
〜３時間圧着する。
６日号、８９〜９０頁等の記事から、内視鏡的栓塞療法
の基本的な操作の概略を述べる。図４に示したように先
ず、先端にバルーンを取り付けたエアーチューブ（２
６）を食道（２０）内に挿入し、食道壁（２２）に生じ
ている食道静脈瘤（２３）より肛門側ないし胃内で、肛
門側バルーン（２７）を膨らませて圧迫し、流入血流を
減少させると共に止血する。次いで、バルーンを取り付
けた食道ファイバースコープ（内視鏡)(２５）を食道
（２０）内に挿入し、食道ファイバースコープ（２５）
によって穿刺針( 薬剤注入針）（１２）を食道静脈瘤
（２３）の位置に合せる。そこで、食道静脈瘤（２３）
より口側にある口側バルーン（２８）を膨らませて血流
を止めると共に、穿刺針（１２）及び食道ファイバース
コープ（２５）の位置を固定した後、食道静脈瘤（２
３）に穿刺針（１２）を刺入して、硬化剤（薬剤）を注
入する。その後、食道ファイバースコープを抜去し、圧
迫止血用バルーンを挿入して、血栓化が完了する３０分
〜３時間圧着する。
【０００５】以上に述べたような硬化療法が、食道静脈
瘤治療の主役になりつつあるのが現状であるが、これら
の手技は、呼吸性移動等により食道静脈瘤は絶えず動い
ているため、静脈瘤を正確に穿刺し処置するにはかなり
の熟練を要するものであり、その安全性と効果、及び施
術の簡便性についてまだ多くの改良を要する点が残され
ている。
瘤治療の主役になりつつあるのが現状であるが、これら
の手技は、呼吸性移動等により食道静脈瘤は絶えず動い
ているため、静脈瘤を正確に穿刺し処置するにはかなり
の熟練を要するものであり、その安全性と効果、及び施
術の簡便性についてまだ多くの改良を要する点が残され
ている。
【０００６】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、従来、熟練
を要しかつ本療法の有効性を充分生かしきれなかった硬
化療法の手技に対して、呼吸性移動の影響を受けること
なく静脈瘤を正確に捕捉し、内視鏡直視下で安全に、簡
便に薬剤注入針を穿刺出来てかつ効果的な処置が出来る
食道静脈瘤穿刺針用ガイドチューブを提供することを目
的としたものである。
を要しかつ本療法の有効性を充分生かしきれなかった硬
化療法の手技に対して、呼吸性移動の影響を受けること
なく静脈瘤を正確に捕捉し、内視鏡直視下で安全に、簡
便に薬剤注入針を穿刺出来てかつ効果的な処置が出来る
食道静脈瘤穿刺針用ガイドチューブを提供することを目
的としたものである。
【０００７】
【課題を解決するための手段】即ち本発明は、メインル
ーメン及び側壁に設けられた２つ以上のサブルーメンか
らなり、該メインルーメンの内腔に内視鏡を装着して使
用する医療用チューブにおいて、該チューブは先端部近
傍に食道静脈瘤を収容するための１つ以上の側孔部を有
すると共に、側孔部との後端部側近傍のチューブ外面に
は膨張、収縮可能な１つ以上のバルーンを有しており、
チューブの側壁に設けられた側孔部の数と同数のサブル
ーメンは夫々側孔部で開孔し、バルーンの数と同数のバ
ルーン用サブルーメンは夫々バルーンの内側で開孔して
おり、且つ、チューブの後端部近傍にはバルーン用サブ
ルーメンに接続されたバルーンの数と同数の枝管を有す
ることを特徴とする、食道静脈瘤硬化療法用穿刺針ガイ
ドチューブである。
ーメン及び側壁に設けられた２つ以上のサブルーメンか
らなり、該メインルーメンの内腔に内視鏡を装着して使
用する医療用チューブにおいて、該チューブは先端部近
傍に食道静脈瘤を収容するための１つ以上の側孔部を有
すると共に、側孔部との後端部側近傍のチューブ外面に
は膨張、収縮可能な１つ以上のバルーンを有しており、
チューブの側壁に設けられた側孔部の数と同数のサブル
ーメンは夫々側孔部で開孔し、バルーンの数と同数のバ
ルーン用サブルーメンは夫々バルーンの内側で開孔して
おり、且つ、チューブの後端部近傍にはバルーン用サブ
ルーメンに接続されたバルーンの数と同数の枝管を有す
ることを特徴とする、食道静脈瘤硬化療法用穿刺針ガイ
ドチューブである。
【０００８】本発明によるガイドチューブの使用方法
は、先ず内視鏡に装着して食道内に挿入し、内視鏡直視
下で食道静脈瘤を側孔部にとらえた後、バルーンを膨張
させて圧迫止血させ、サブルーメン内に装備された穿刺
針を側孔部にとらえた食道静脈瘤に穿刺させ、穿刺針を
通して薬剤を注入し静脈瘤内を血栓化、硬化させ、次い
でバルーンを収縮させ穿刺針を抜去した後、ガイドチュ
ーブを除去する。
は、先ず内視鏡に装着して食道内に挿入し、内視鏡直視
下で食道静脈瘤を側孔部にとらえた後、バルーンを膨張
させて圧迫止血させ、サブルーメン内に装備された穿刺
針を側孔部にとらえた食道静脈瘤に穿刺させ、穿刺針を
通して薬剤を注入し静脈瘤内を血栓化、硬化させ、次い
でバルーンを収縮させ穿刺針を抜去した後、ガイドチュ
ーブを除去する。
【０００９】以下、その実施例を図面により詳細に説明
する。図１は本発明の一実施例となるガイドチューブの
全体構造を示す図で、（ｃ）はＡ−Ａ′の断面図、ま
た、図２は他の実施例を示す図で、（ｃ）はＢ−Ｂ′の
断面図である。そして図３は、図２に示したガイドチュ
ーブを用いて食道静脈瘤を側孔部にとらえ、バルーンを
膨張させて相互の位置を圧迫固定し穿刺針を穿刺した状
態を示す概略図で、（ｂ）はＣ−Ｃ′断面図である。
する。図１は本発明の一実施例となるガイドチューブの
全体構造を示す図で、（ｃ）はＡ−Ａ′の断面図、ま
た、図２は他の実施例を示す図で、（ｃ）はＢ−Ｂ′の
断面図である。そして図３は、図２に示したガイドチュ
ーブを用いて食道静脈瘤を側孔部にとらえ、バルーンを
膨張させて相互の位置を圧迫固定し穿刺針を穿刺した状
態を示す概略図で、（ｂ）はＣ−Ｃ′断面図である。
【００１０】先ず図１に示した実施例では、チューブ本
体（１）は、メインルーメン（２）、側壁に設けられ側
孔部（３）で開孔する穿刺針用サブルーメン（４）、及
び側孔部（３）の後端部側近傍に設けられたバルーン
（５）を膨らますための空気を通すバルーン用サブルー
メン（６）からなっている。メインルーメン（２）は本
実施例ではチューブ本体（１）の先端部で開孔している
が、必ずしも開孔していることは必要ではない。そし
て、チューブの先端部近傍に食道静脈瘤を収容するため
の側孔部が設けられ、その側孔部（３）のチューブ後端
部側に隣接する近傍の位置には、チューブ外面を取り囲
み膨張、収縮可能なバルーン（５）が設けられていて、
上述のように、側孔部（３）には穿刺針用サブルーメン
（４）が、また、バルーン（５）内にはバルーン用サブ
ルーメン（６）が、夫々開孔している。
体（１）は、メインルーメン（２）、側壁に設けられ側
孔部（３）で開孔する穿刺針用サブルーメン（４）、及
び側孔部（３）の後端部側近傍に設けられたバルーン
（５）を膨らますための空気を通すバルーン用サブルー
メン（６）からなっている。メインルーメン（２）は本
実施例ではチューブ本体（１）の先端部で開孔している
が、必ずしも開孔していることは必要ではない。そし
て、チューブの先端部近傍に食道静脈瘤を収容するため
の側孔部が設けられ、その側孔部（３）のチューブ後端
部側に隣接する近傍の位置には、チューブ外面を取り囲
み膨張、収縮可能なバルーン（５）が設けられていて、
上述のように、側孔部（３）には穿刺針用サブルーメン
（４）が、また、バルーン（５）内にはバルーン用サブ
ルーメン（６）が、夫々開孔している。
【００１１】一方、チューブ本体（１）の後端部には穿
刺針用サブルーメン（４）に通じ、穿刺針の挿入のみで
なく洗滌液を注入出来るアダプター（７）が設けられて
いる。その構造は特に制限はないが、ルアー嵌合出来る
ものが好ましい。また、チューブ本体（１）の後端部近
傍にはバルーン（５）を膨らますためのバルーン用サブ
ルーメン（６）より分岐した枝管（８）を有し、その端
末部には空気注入口（９）が付帯しており、空気注入口
（９）の構造は特に制限しないがルアー嵌合出来るもの
が好ましく、かつ押え込み開口式の一方弁を用いるもの
が便利である。
刺針用サブルーメン（４）に通じ、穿刺針の挿入のみで
なく洗滌液を注入出来るアダプター（７）が設けられて
いる。その構造は特に制限はないが、ルアー嵌合出来る
ものが好ましい。また、チューブ本体（１）の後端部近
傍にはバルーン（５）を膨らますためのバルーン用サブ
ルーメン（６）より分岐した枝管（８）を有し、その端
末部には空気注入口（９）が付帯しており、空気注入口
（９）の構造は特に制限しないがルアー嵌合出来るもの
が好ましく、かつ押え込み開口式の一方弁を用いるもの
が便利である。
【００１２】その使用方法は、基本的には図３に示した
例と同様であり、先ず本発明のガイドチューブのメイン
ルーメン（２）内に内視鏡（１０）を装着し、これを食
道内に挿入して内視鏡直視下で食道静脈瘤（２１）を側
孔部（３）にとらえた後、バルーン（５）を膨らませて
食道静脈瘤（２１）をより十分に捕捉し、サブルーメン
（４）内に装備された穿刺針（１２）を穿刺して薬剤を
注入する。この際、バルーン（５）により食道静脈瘤
（２１）の隣接部が圧迫、止血されると共に、血栓を生
じさせる薬剤が血管内を流れて飛散し、肺合併症等の副
作用を及ぼす危険性を除くと共に、より効果的な閉鎖を
起させる効果が発揮される。
例と同様であり、先ず本発明のガイドチューブのメイン
ルーメン（２）内に内視鏡（１０）を装着し、これを食
道内に挿入して内視鏡直視下で食道静脈瘤（２１）を側
孔部（３）にとらえた後、バルーン（５）を膨らませて
食道静脈瘤（２１）をより十分に捕捉し、サブルーメン
（４）内に装備された穿刺針（１２）を穿刺して薬剤を
注入する。この際、バルーン（５）により食道静脈瘤
（２１）の隣接部が圧迫、止血されると共に、血栓を生
じさせる薬剤が血管内を流れて飛散し、肺合併症等の副
作用を及ぼす危険性を除くと共に、より効果的な閉鎖を
起させる効果が発揮される。
【００１３】次に、図２に示した他の実施例について述
べる。通常食道静脈瘤は複数個あるケースが多く、これ
に対して図１の例のように、ガイドチューブの側孔部
（３）が１つだけの場合には、ガイドチューブを食道静
脈瘤の部位に合せて食道内で回転させることが必要とな
るが、回転させることはかなり難しい状態であり、食道
静脈瘤損傷をおこす危険が生じるので、その都度食道か
らチューブ本体（１）と内視鏡（１０）を抜去し挿入し
直すことが必要であり、操作自体が繁雑になるばかりで
なく、患者に対する負担も非常に大きくなる問題があ
る。
べる。通常食道静脈瘤は複数個あるケースが多く、これ
に対して図１の例のように、ガイドチューブの側孔部
（３）が１つだけの場合には、ガイドチューブを食道静
脈瘤の部位に合せて食道内で回転させることが必要とな
るが、回転させることはかなり難しい状態であり、食道
静脈瘤損傷をおこす危険が生じるので、その都度食道か
らチューブ本体（１）と内視鏡（１０）を抜去し挿入し
直すことが必要であり、操作自体が繁雑になるばかりで
なく、患者に対する負担も非常に大きくなる問題があ
る。
【００１４】本実施例は、このような複数個の食道静脈
瘤のある症例に適応するため、予め複数の側孔部を設け
ておくことにより、ガイドチューブをわずかに回転する
だけで、いずれかの側孔部で食道静脈瘤をとらえること
が出来るようにしたものである。
瘤のある症例に適応するため、予め複数の側孔部を設け
ておくことにより、ガイドチューブをわずかに回転する
だけで、いずれかの側孔部で食道静脈瘤をとらえること
が出来るようにしたものである。
【００１５】チューブ本体（１）の先端部から同一距離
の位置に、複数の側孔部Ｉ，II，…（１３，１６，…）
を設けた結果、バルーン（５）は側孔部の位置を避け
て、その後端部側に隣接する近傍の位置に設けてある。
また、側孔部で開孔する穿刺針用サブルーメン（４，１
４，…）は各側孔部毎に設けてある。この他、各サブル
ーメンに通ずるアダプター（７）や、バルーン用サブル
ーメン（６）より分岐した枝管（８）、空気注入口
（９）等を有することは、図１の実施例と同様である。
尚、本実施例では複数個の側孔部を、チューブ本体
（１）の先端部から同じ距離のチューブ外周面に配置し
てあるが、チューブ長手方向、ないし長手方向と外周方
向を組合せて配置してもよい。
の位置に、複数の側孔部Ｉ，II，…（１３，１６，…）
を設けた結果、バルーン（５）は側孔部の位置を避け
て、その後端部側に隣接する近傍の位置に設けてある。
また、側孔部で開孔する穿刺針用サブルーメン（４，１
４，…）は各側孔部毎に設けてある。この他、各サブル
ーメンに通ずるアダプター（７）や、バルーン用サブル
ーメン（６）より分岐した枝管（８）、空気注入口
（９）等を有することは、図１の実施例と同様である。
尚、本実施例では複数個の側孔部を、チューブ本体
（１）の先端部から同じ距離のチューブ外周面に配置し
てあるが、チューブ長手方向、ないし長手方向と外周方
向を組合せて配置してもよい。
【００１６】その基本的な使用方法は図１の実施例と同
じであり、異なるのは、複数個の食道静脈瘤に対して、
一つづつ順次に連続して施術を行なうことが出来る点で
ある。例えば、側孔部Ｉ（１３）を使用して第１の食道
静脈瘤（２１）に薬剤を注入した後、内視鏡直視下でチ
ューブ本体（１）を若干回転させ、あるいは長手方向に
スライドさせることによって、側孔部II（１６）で第２
の食道静脈瘤をとらえ、所定の手順で薬剤を注入する。
以下、同様な手順により第３，第４，…と複数個の食道
静脈瘤を順次処置をする。
じであり、異なるのは、複数個の食道静脈瘤に対して、
一つづつ順次に連続して施術を行なうことが出来る点で
ある。例えば、側孔部Ｉ（１３）を使用して第１の食道
静脈瘤（２１）に薬剤を注入した後、内視鏡直視下でチ
ューブ本体（１）を若干回転させ、あるいは長手方向に
スライドさせることによって、側孔部II（１６）で第２
の食道静脈瘤をとらえ、所定の手順で薬剤を注入する。
以下、同様な手順により第３，第４，…と複数個の食道
静脈瘤を順次処置をする。
【００１７】食道静脈瘤近傍の血管部を圧迫、止血し、
またガイドチューブを固定するためのバルーンの数は、
上記の実施例ではいずれも１つであるが、２つ以上に分
割してチューブの外周方向に配置してもよく、症例によ
っては２つ以上に分割して設けたバルーンの内のいずれ
か１つを使用し、あるいは２つ以上の各バルーンの膨脹
度合いを変えて使用することも、食道静脈瘤を側孔部に
適格にとらえる上で有効である。また、必要に応じて、
側孔部より胃側、即ちチューブの先端部側の位置にもう
１つのバルーンを設けてもよい。尚、２つ以上のバルー
ンを設けた場合は、各バルーン毎に空気を送入するため
のバルーン用サブルーメン、枝管及び空気注入口を設け
ることは勿論である。
またガイドチューブを固定するためのバルーンの数は、
上記の実施例ではいずれも１つであるが、２つ以上に分
割してチューブの外周方向に配置してもよく、症例によ
っては２つ以上に分割して設けたバルーンの内のいずれ
か１つを使用し、あるいは２つ以上の各バルーンの膨脹
度合いを変えて使用することも、食道静脈瘤を側孔部に
適格にとらえる上で有効である。また、必要に応じて、
側孔部より胃側、即ちチューブの先端部側の位置にもう
１つのバルーンを設けてもよい。尚、２つ以上のバルー
ンを設けた場合は、各バルーン毎に空気を送入するため
のバルーン用サブルーメン、枝管及び空気注入口を設け
ることは勿論である。
【００１８】チューブ本体（１）に設ける食道静脈瘤を
収容するための側孔部の寸法は、特に限定されるもので
はないが、食道静脈瘤の大きさとの関係で幅５〜１０ｍ
ｍ、長さ１５〜６０ｍｍ、好ましくは１５〜３０ｍｍの
範囲とするのが適切である。
収容するための側孔部の寸法は、特に限定されるもので
はないが、食道静脈瘤の大きさとの関係で幅５〜１０ｍ
ｍ、長さ１５〜６０ｍｍ、好ましくは１５〜３０ｍｍの
範囲とするのが適切である。
【００１９】本発明におけるガイドチューブのチューブ
本体（１）は、軟質プラスチック、ゴム等を用いて成形
されたものであるが、好ましくは透明性の良い熱可塑性
樹脂で成形されたものである方が視界が良く、使用上好
適である。チューブ本体（１）の外径は通常１４〜２２
ｍｍ程度で、その側壁は１．２〜２．０ｍｍの肉厚を有
し、さらに図１〜図３から分かるように、サブルーメン
を設けた部位の側壁はリブ状に膨らんでいてチューブの
補強の役目をしている。その結果、本発明のガイドチュ
ーブは、食道の呼吸性移動等によって影響を受けない程
度の剛直性を有し、さらに、食道静脈瘤を捕捉する側孔
部と穿刺針が突き出されるサブルーメンの先端開孔部の
相互の位置関係が固定されていることと相まって、目標
とする食道静脈瘤に対して容易でかつ正確に穿刺針を刺
入することを可能にしている。
本体（１）は、軟質プラスチック、ゴム等を用いて成形
されたものであるが、好ましくは透明性の良い熱可塑性
樹脂で成形されたものである方が視界が良く、使用上好
適である。チューブ本体（１）の外径は通常１４〜２２
ｍｍ程度で、その側壁は１．２〜２．０ｍｍの肉厚を有
し、さらに図１〜図３から分かるように、サブルーメン
を設けた部位の側壁はリブ状に膨らんでいてチューブの
補強の役目をしている。その結果、本発明のガイドチュ
ーブは、食道の呼吸性移動等によって影響を受けない程
度の剛直性を有し、さらに、食道静脈瘤を捕捉する側孔
部と穿刺針が突き出されるサブルーメンの先端開孔部の
相互の位置関係が固定されていることと相まって、目標
とする食道静脈瘤に対して容易でかつ正確に穿刺針を刺
入することを可能にしている。
【００２０】前記の実施例では、穿刺針用サブルーメン
（４）及びバルーン用サブルーメン（５）は、チューブ
本体（１）の側壁中に設けたが、メインルーメン（２）
とは別のチューブを組合せて構成してもよく、また一体
に成形したものであっても何ら支障はない。また、長さ
方向全体にわたってＸ線造影可能な材質のラインが入っ
ていてもよい。バルーン（５）の材質としてはラテック
スゴム、シリコーンゴム、または軟質樹脂等が使用でき
る。
（４）及びバルーン用サブルーメン（５）は、チューブ
本体（１）の側壁中に設けたが、メインルーメン（２）
とは別のチューブを組合せて構成してもよく、また一体
に成形したものであっても何ら支障はない。また、長さ
方向全体にわたってＸ線造影可能な材質のラインが入っ
ていてもよい。バルーン（５）の材質としてはラテック
スゴム、シリコーンゴム、または軟質樹脂等が使用でき
る。
【００２１】また、チューブ本体（１）の端末後端部に
は、ガイドチューブを回転させたりしてコントロールし
易いように、ハンドル状のものを設けてもよい。
は、ガイドチューブを回転させたりしてコントロールし
易いように、ハンドル状のものを設けてもよい。
【００２２】
【発明の効果】食道静脈瘤の硬化療法において、本発明
によるガイドチューブを使用することにより、チューブ
が適度の剛直性を有し、かつ食道静脈瘤を捕捉するため
の側孔部と穿刺針の相互の位置関係が一定しているの
で、食道の呼吸性移動の影響を受けることなく、対象と
する食道静脈瘤のみを側孔部で適確に捕捉できるため、
穿刺部位の選定も容易であり、また、穿刺針用サブルー
メンをチューブ本体の側壁中に設けてあるので、穿刺針
の先端は側孔部に捕捉された食道静脈瘤の基底部に位置
し、内視鏡直視下に食道静脈瘤内に短時間に確実に、穿
刺針を刺入することが可能であるので、施術者側から見
て簡便でかつ安全、確実に硬化療法の処置を行なうこと
が出来るだけでなく、また本チューブを用いた場合、内
視鏡に針用のチャンネルが不用となるのでその分だけ細
い内視鏡が使用出来る等、患者にとっても苦痛や負担が
少なく、かつ安全で効果的な処置が行なえるので、本発
明は医療上画期的で有用なものである。
によるガイドチューブを使用することにより、チューブ
が適度の剛直性を有し、かつ食道静脈瘤を捕捉するため
の側孔部と穿刺針の相互の位置関係が一定しているの
で、食道の呼吸性移動の影響を受けることなく、対象と
する食道静脈瘤のみを側孔部で適確に捕捉できるため、
穿刺部位の選定も容易であり、また、穿刺針用サブルー
メンをチューブ本体の側壁中に設けてあるので、穿刺針
の先端は側孔部に捕捉された食道静脈瘤の基底部に位置
し、内視鏡直視下に食道静脈瘤内に短時間に確実に、穿
刺針を刺入することが可能であるので、施術者側から見
て簡便でかつ安全、確実に硬化療法の処置を行なうこと
が出来るだけでなく、また本チューブを用いた場合、内
視鏡に針用のチャンネルが不用となるのでその分だけ細
い内視鏡が使用出来る等、患者にとっても苦痛や負担が
少なく、かつ安全で効果的な処置が行なえるので、本発
明は医療上画期的で有用なものである。
【図１】本発明の一実施例となるガイドチューブの全体
構造を示す図で、（ａ）及び（ｂ）は上面及び側面の概
略図、（ｃ）はＡ−Ａ′の断面図である。
構造を示す図で、（ａ）及び（ｂ）は上面及び側面の概
略図、（ｃ）はＡ−Ａ′の断面図である。
【図２】本発明の他の実施例となるガイドチューブの全
体構造を示す図で、（ａ）及び（ｂ）は上面及び側面の
概略図、（ｃ）はＢ−Ｂ′の断面図である。
体構造を示す図で、（ａ）及び（ｂ）は上面及び側面の
概略図、（ｃ）はＢ−Ｂ′の断面図である。
【図３】図２に示したガイドチューブの使用状態を示す
概略図で、（ｂ）はＣ−Ｃ′の断面図である。
概略図で、（ｂ）はＣ−Ｃ′の断面図である。
【図４】従来の硬化療法の手技を説明するための図であ
る。
る。
１，１１ チューブ本体 ２ メインルーメン ３，１３，１６ 側孔部 ４，１４ サブルーメン ５ バルーン ６ バルーン用サブルーメン ８ 枝管 １０ 内視鏡 １２ 穿刺針
Claims (1)
- 【請求項１】 メインルーメン（２）及び側壁に設けら
れた２つ以上のサブルーメン（４，６，１４）からな
り、該メインルーメンの内腔に内視鏡を装着して使用す
る医療用チューブにおいて、該チューブは先端部近傍に
食道静脈瘤を収容するための１つ以上の側孔部（３，１
３，１６）を有すると共に、該側孔部の後端部側近傍の
チューブ外面には膨張、収縮可能な１つ以上のバルーン
（５）を有しており、チューブの側壁に設けられた側孔
部の数と同数のサブルーメン（４，１４）は夫々側孔部
（３，１３，１６）で開孔し、バルーンの数と同数のバ
ルーン用サブルーメン（６）は夫々バルーン（５）の内
側で開孔しており、且つ、チューブの後端部近傍にはバ
ルーン用サブルーメン（６）に接続されたバルーンの数
と同数の枝管（８）を有することを特徴とする、食道静
脈瘤硬化療法用穿刺針ガイドチューブ。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP5102817A JPH0632655B2 (ja) | 1993-04-28 | 1993-04-28 | 医療用ガイドチューブ |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP5102817A JPH0632655B2 (ja) | 1993-04-28 | 1993-04-28 | 医療用ガイドチューブ |
Related Parent Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP60261474A Division JPH0614970B2 (ja) | 1985-11-22 | 1985-11-22 | 医療用ガイドチュ−ブ |
Publications (2)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH0614997A true JPH0614997A (ja) | 1994-01-25 |
| JPH0632655B2 JPH0632655B2 (ja) | 1994-05-02 |
Family
ID=14337588
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP5102817A Expired - Lifetime JPH0632655B2 (ja) | 1993-04-28 | 1993-04-28 | 医療用ガイドチューブ |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPH0632655B2 (ja) |
Cited By (9)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JP2001292959A (ja) * | 2000-02-29 | 2001-10-23 | Mayo Foundation For Medical Education & Research | 内視鏡処置システム |
| JP2005230086A (ja) * | 2004-02-17 | 2005-09-02 | Olympus Corp | 内視鏡システム |
| JP2006512977A (ja) * | 2003-01-21 | 2006-04-20 | エムイーテック エス．アール．エル． | 痔核動脈の外科手術用レトラクター |
| JP2008006278A (ja) * | 2006-06-02 | 2008-01-17 | Hi-Lex Corporation | 咽喉部用スライディングチューブ |
| JP2008272133A (ja) * | 2007-04-27 | 2008-11-13 | Sumitomo Bakelite Co Ltd | 内視鏡装着フード |
| JP2010029491A (ja) * | 2008-07-30 | 2010-02-12 | Hiromi Nagano | 内視鏡フード及び該内視鏡フードを用いた診断・治療方法 |
| US7985204B2 (en) | 2004-10-19 | 2011-07-26 | Asahi Intecc Co., Ltd. | Reagent injection device |
| US8206356B2 (en) | 2005-09-21 | 2012-06-26 | Asahi Intecc Co., Ltd. | Reagent injection apparatus and method of producing the same |
| JP2018167024A (ja) * | 2017-03-22 | 2018-11-01 | コヴィディエン リミテッド パートナーシップ | カニューレアセンブリ |
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| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JP4289919B2 (ja) | 2003-05-06 | 2009-07-01 | 朝日インテック株式会社 | 薬液注入装置 |
-
1993
- 1993-04-28 JP JP5102817A patent/JPH0632655B2/ja not_active Expired - Lifetime
Cited By (12)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JP2001292959A (ja) * | 2000-02-29 | 2001-10-23 | Mayo Foundation For Medical Education & Research | 内視鏡処置システム |
| JP2006512977A (ja) * | 2003-01-21 | 2006-04-20 | エムイーテック エス．アール．エル． | 痔核動脈の外科手術用レトラクター |
| JP4642477B2 (ja) * | 2003-01-21 | 2011-03-02 | ティーエイチディー エス．ピー．エー． | 痔核動脈の外科手術用レトラクター |
| JP2005230086A (ja) * | 2004-02-17 | 2005-09-02 | Olympus Corp | 内視鏡システム |
| US7985204B2 (en) | 2004-10-19 | 2011-07-26 | Asahi Intecc Co., Ltd. | Reagent injection device |
| US8206356B2 (en) | 2005-09-21 | 2012-06-26 | Asahi Intecc Co., Ltd. | Reagent injection apparatus and method of producing the same |
| JP2008006278A (ja) * | 2006-06-02 | 2008-01-17 | Hi-Lex Corporation | 咽喉部用スライディングチューブ |
| JP2008272133A (ja) * | 2007-04-27 | 2008-11-13 | Sumitomo Bakelite Co Ltd | 内視鏡装着フード |
| JP2010029491A (ja) * | 2008-07-30 | 2010-02-12 | Hiromi Nagano | 内視鏡フード及び該内視鏡フードを用いた診断・治療方法 |
| JP2018167024A (ja) * | 2017-03-22 | 2018-11-01 | コヴィディエン リミテッド パートナーシップ | カニューレアセンブリ |
| JP2022172235A (ja) * | 2017-03-22 | 2022-11-15 | コヴィディエン リミテッド パートナーシップ | カニューレアセンブリ |
| JP2022172236A (ja) * | 2017-03-22 | 2022-11-15 | コヴィディエン リミテッド パートナーシップ | カニューレアセンブリ |
Also Published As
| Publication number | Publication date |
|---|---|
| JPH0632655B2 (ja) | 1994-05-02 |
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