JPH06146406A - 大梁仕口構造 - Google Patents

大梁仕口構造

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JPH06146406A
JPH06146406A JP31950292A JP31950292A JPH06146406A JP H06146406 A JPH06146406 A JP H06146406A JP 31950292 A JP31950292 A JP 31950292A JP 31950292 A JP31950292 A JP 31950292A JP H06146406 A JPH06146406 A JP H06146406A
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bracket
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誠剛 時岡
Sunao Nagao
直 長尾
Hidehiko Watanabe
英彦 渡辺
Ikuo Minazu
育男 水津
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Kumagai Gumi Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 大梁の建入と同時に柱・大梁仕口ブラケット
間のスパン調整とスパン直交方向の位置決めを行う。 【構成】 対向する仕口ブラケット10、10間のスパ
ンより、大梁30の方が長い場合には、大梁30を吊り
降ろしていくと、大梁30の接合端面31が仕口ブラケ
ット側のガイド15に案内されて、仕口ブラケットの接
合端面11と大梁の接合端面31とが真正面から対向す
るようになり、大梁30はスパン直交方向の位置ずれを
修正される。大梁30を更に降下させていくと、大梁の
接合端面31が仕口ブラケットの接合端面11を押圧し
てスパンを押し広げ、所定の間隔に調整する。このよう
にして、大梁30は仕口ブラケット10、10間に建入
れられ、大梁30のガイドピン34が上部支持板13の
嵌合孔18にスムーズに嵌合し、同時に、大梁の上下フ
ランジ32、33の両端部は上部支持板13および下部
支持板23によって支持される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、建築躯体工事における
大梁の仕口構造に関するものである。
【0002】
【従来技術およびその問題点】旧来の柱・大梁仕口ブラ
ケット同士のスパン長を作業員が調整して大梁を位置決
めする建方は、作業に手間取るだけでなく、危険を伴う
高所作業でもあったことから、最近、人手を煩わすこと
なく簡単に位置決め可能な大梁仕口構造が開発されつつ
ある。
【0003】例えば、特開平4−118435号公報に
は、上部が柱・大梁仕口ブラケット側に、下部が大梁側
に傾斜した接合端面を有する大梁仕口構造であって、柱
・大梁仕口ブラケットの下部からガイド穴を具えて大梁
側に突設された大梁支持部材に、先端が柱・大梁仕口ブ
ラケット側に傾斜したガイドピンを下面に具えた大梁を
落とし込み、ガイドピンをガイド穴に挿通して位置決め
する大梁仕口構造が開示されている。
【0004】上記構造において、対向設置した仕口ブラ
ケット間に大梁を上方から落とし込むことによって、ス
パンが短いときには、大梁の接合端面が仕口ブラケット
の接合端面に当接してスパンを押し広げることができ、
一方、スパンが長いときには、ガイドピンの傾斜部分が
ガイド穴に嵌入して、スパンを引き寄せることができ
る。従って、柱・大梁仕口ブラケット間のスパン調整を
大梁の建入と同時に行い得るが、スパンと直交する方向
の位置決めについては、依然として、人手や機械に頼ら
ざるを得ない。
【0005】
【発明の目的】この発明は、大梁の建入と同時に柱・大
梁仕口ブラケット間のスパン調整とスパン直交方向の位
置決めを行うことのできる大梁仕口構造を提供すること
を目的とするものである。
【0006】
【構成】本発明は、上部が柱・大梁仕口ブラケット側
に、下部が大梁側に傾斜した接合端面を有する大梁仕口
構造であって、前記仕口ブラケットの上フランジには、
前記大梁の接合端面と摺接して大梁の位置ずれを修正可
能なガイドが形成された上部支持板を大梁側に突設する
と共に、該上部支持板または、前記仕口ブラケットの下
フランジから大梁側に突設した下部支持板のいずれかに
嵌合孔を穿設し、前記大梁の上フランジまたは下フラン
ジのいずれかの下面に設けられ、先端が前記仕口ブラケ
ット側に傾斜したガイドピンを前記嵌合孔に嵌入してな
るものである。
【0007】また、本発明の大梁仕口構造は更に、前記
下部支持板の上面に、前記大梁の下フランジを大梁と直
交する方向から固定する停止片を設けてなるものであ
る。
【0008】
【作用】対向する仕口ブラケット間のスパンより、大梁
の方が長い場合には、大梁を吊り降ろしていくと、大梁
の接合端面が仕口ブラケット側のガイドに案内されて、
仕口ブラケットの接合端面と大梁の接合端面とが真正面
から対向するようになり、大梁はスパン直交方向の位置
ずれを修正される。
【0009】大梁を更に降下させていくと、仕口ブラケ
ットの接合端面と大梁の接合端面とが当接し、大梁の接
合端面が仕口ブラケットの接合端面を押圧して、仕口ブ
ラケット間のスパンを押し広げ、所定の間隔に調整す
る。このとき、大梁は接合端面を仕口ブラケットの接合
端面に当接しながら仕口ブラケット間に建入れられ、大
梁のガイドピンが嵌合孔にスムーズに嵌合し、同時に、
大梁の上下フランジの両端部は上部または下部支持板に
よって支持される。
【0010】一方、仕口ブラケット間のスパンより大梁
の方が短い場合には、前記と同様に大梁のスパン直交方
向の位置ずれを修正した後、大梁は仕口ブラケットの接
合端面に当接することなく上部または下部支持板のレベ
ルまで降下し、ガイドピンの先端部が嵌合孔に挿入され
始める。大梁を更に降下していくと、ガイドピンが嵌合
孔に係合して、対向する仕口ブラケットを大梁寄りに引
き寄せる。そして、ガイドピンと嵌合孔とが完全に嵌合
した後、大梁の上下フランジの両端部が上部または下部
支持板によって支持される。
【0011】また、大梁の上下フランジの両端部が上部
または下部支持板によって支持されたときには、大梁の
下フランジが停止片により係止される。
【0012】
【実施例】以下、本発明の好ましい実施例を図面に基づ
いて説明する。図1は、建入れ前の大梁仕口構造の斜視
図であり、柱・大梁仕口ブラケット10及び大梁30の
各接合端面11、31は、上部を仕口ブラケット10側
に、下部を大梁30側に傾斜させた構造を採用してい
る。なお、以下の説明において、仕口ブラケット10及
び大梁30の各接合端面11、31寄りを、前部および
前端部などといい、その反対側を後部、後端部などと称
す。
【0013】仕口ブラケット10の上フランジ12の前
端部下面には、支持板13が大梁30側にその一部を突
出させて固着されている。支持板13の前部はV字形に
切り込み、該V字形の傾斜辺15、15によってガイド
を形成し、該V字形の基部(後端部)16はストッパー
とする。支持板13において、前記V字形の切り込みを
挟んだ左右両側には、前後方向の長さが左右方向の長さ
より長い嵌合孔18、18を穿設する。
【0014】仕口ブラケット10の下フランジ22の前
端部下面には、支持板23が大梁30側にその一部を突
出させて固着され、該支持板23の前端部上面には、左
右対称位置に停止片24、24が植設されている。停止
片24、24は、内側に向かって傾斜するガイド辺25
を有し、大梁30の建入れ時に、このガイド辺25が大
梁30の下フランジ33を案内する。
【0015】大梁30の上フランジ32の前端部下面に
は、前記嵌合孔18、18に嵌入可能なガイドピン3
4、34を設ける。ガイドピン34は後部から前部下方
に傾斜する傾斜辺35を有している。
【0016】続いて、上記大梁仕口構造の作用を説明す
る。本構造はスパン間隔の調整作用とスパン直交方向の
位置決め調整作用を有しており、先ず、前者について説
明する。
【0017】対向する仕口ブラケット10、10間のス
パンより、大梁30が若干長い場合には、図2(a)に
示すように、ワイヤーロープ40等により懸垂した大梁
30を水平状態を保持しつつ徐々に降下させていくと、
先ず、大梁30の接合端面31が仕口ブラケット10側
の傾斜辺15、15にガイドされて、仕口ブラケット1
0の接合端面11と大梁30の接合端面31とが当接す
るようになる。
【0018】次いで、大梁30の自重により、大梁30
の接合端面31および下フランジ33の前端部が、仕口
ブラケット10の接合端面11を押圧して、仕口ブラケ
ット10、10間のスパンを押し広げ、所定の間隔に調
整する。而して、大梁30のガイドピン34が嵌合孔1
8にスムーズに嵌合して、大梁30の上下フランジ3
2、33の両端部が上下支持板13、23によって支持
される。
【0019】一方、仕口ブラケット10、10間のスパ
ンより、大梁30が幾分短い場合の位置決めにおいて
は、図2(b)に示すように、大梁30は仕口ブラケッ
ト10の接合端面11に当接することなく上下支持板1
3、23のレベルまで吊り下げられ、ガイドピン34の
先端部が嵌合孔18に挿入され始める。
【0020】図2(c)は上部支持板13部分を拡大し
て示す側面図であり、大梁30を更に降下していくと、
ガイドピン34の傾斜辺35が、嵌合孔18の周縁前端
部に摺接して、大梁30の重量が仕口ブラケット10、
10を大梁30寄りに引き寄せる。そして、ガイドピン
34が嵌合孔18に完全に嵌合し、大梁30の上下フラ
ンジ32、33の両端部が上下支持板13、23によっ
て支持されたときには、仕口ブラケット10と大梁30
の両接合端面11、31が近接する。
【0021】次に、スパン直交方向の位置決め調整作用
を図3により説明する。前記したように、ワイヤーロー
プ40により懸垂した大梁30をゆっくり吊り下げてい
くと、大梁30の接合端面31が傾斜辺15、15にガ
イドされ(図3(a))、仕口ブラケット10の接合端
面11と大梁30の接合端面31とが真正面から対向す
るようになる(図3(b))。また、同時に、下部支持
板23に固着した停止片24のガイド辺25も大梁30
の下フランジ33を所定位置(中央部)に案内する。
【0022】而して、大梁30の上下フランジ32、3
3の両端部が上下支持板13、23によって支持された
ときには、上部では、大梁30の接合端面31がストッ
パー16により係止され、下部では、大梁30の下フラ
ンジ33が停止片24、24により係止される(図3
(c))。このようにして、大梁30はスパン直交方向
の位置ずれが修正されて、仕口ブラケット10、10間
に建込まれる。
【0023】大梁30を仮固定した後、溶接またはボル
ト止めにより仕口ブラケット10と大梁30とを緊結
し、コンクリート打設工程等に移る。
【0024】本発明の大梁仕口構造において、ガイドピ
ン34の設置位置や設置個数、並びにガイド15、15
の位置および形状に関し、様々な変形を施すことが可能
である。
【0025】例えば、図4の斜視図に示す大梁仕口構造
では、嵌合孔18′、18′を上部支持板13に設けず
に、代わりに下部支持板23に設け、これと嵌合するガ
イドピン34′、34′を大梁30の下フランジ33の
前端部下面に設けている。また、前記実施例において下
部支持板23上に設けた停止片24、24は省略してい
る。更に、停止片24やガイドピン34の形状、サイズ
等も大梁30のサイズ、重量等に合わせて適宜変更可能
である。
【0026】
【効果】本発明に係る大梁仕口構造は、簡易な構造にも
拘らず対向設置した仕口ブラケット間に大梁を上方から
落とし込むだけで、スパン方向およびスパン直交方向の
位置決めを正確、且つ容易に行うことが可能となる。従
って、建込み作業の効率化および省力化に寄与するのみ
ならず、大梁を吊り込んだ後のクレーンの占有時間を短
縮することができ、稼働率が向上するという顕著な効果
を奏するものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】建入れ前の大梁仕口構造の斜視図である。
【図2】スパン間隔の調整作用を説明するための側面図
であり、図2(a)は、大梁が対向する仕口ブラケット
間のスパンより長い場合を、図2(b)は、大梁の方が
幾分短い場合を示す。
【図3】スパン直交方向の位置決め調整作用の説明図で
ある。
【図4】大梁仕口構造の変形例を示す斜視図である。
【符号の説明】
10 柱・大梁仕口ブラケット 11、31 接合端面 13、23 支持板 15 傾斜辺(ガイド) 18、18′嵌合孔 24 停止片 30 大梁 34、34′ガイドピン
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 水津 育男 東京都新宿区津久戸町2番1号 株式会社 熊谷組東京本社内

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 上部が柱・大梁仕口ブラケット側に、下
    部が大梁側に傾斜した接合端面を有する大梁仕口構造で
    あって、前記仕口ブラケットの上フランジには、前記大
    梁の接合端面と摺接して大梁の位置ずれを修正可能なガ
    イドが形成された上部支持板を大梁側に突設すると共
    に、該上部支持板または、前記仕口ブラケットの下フラ
    ンジから大梁側に突設した下部支持板のいずれかに嵌合
    孔を穿設し、前記大梁の上フランジまたは下フランジの
    いずれかの下面に設けられ、先端が前記仕口ブラケット
    側に傾斜したガイドピンを前記嵌合孔に嵌入してなる大
    梁仕口構造。
  2. 【請求項2】 前記下部支持板の上面に、前記大梁の下
    フランジを大梁と直交する方向から固定する停止片を設
    けてなる請求項1記載の大梁仕口構造。
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