JPH06146033A - 複層鋼板の端面防食法 - Google Patents

複層鋼板の端面防食法

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JPH06146033A
JPH06146033A JP32894692A JP32894692A JPH06146033A JP H06146033 A JPH06146033 A JP H06146033A JP 32894692 A JP32894692 A JP 32894692A JP 32894692 A JP32894692 A JP 32894692A JP H06146033 A JPH06146033 A JP H06146033A
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JP
Japan
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layer
aluminum
steel sheet
based material
face
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JP32894692A
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English (en)
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Hatsuhiko Oikawa
初彦 及川
Toru Saito
亨 斉藤
Takao Nagase
隆夫 永瀬
Teruki Hayashida
輝樹 林田
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Nippon Steel Corp
Original Assignee
Nippon Steel Corp
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 腐食環境下において、複層鋼板における端面
からのアルミニウム層の優先腐食を防ぐこと。 【構成】 0.2mmの冷延鋼板1,3と0.4mmの
アルミニウム板2から成り、かつ最外層が冷延鋼板1,
3である75×150×0.8mmのFe/Al/Fe
の複層鋼板を、10%の塩酸中に5分間浸漬し、外周端
面部のアルミニウム層を図1(a)に示すように除去し
た。その後、この複層鋼板を溶融亜鉛メッキ液中に浸漬
し、複層鋼板全体を図1(b)に示すように亜鉛メッキ
して亜鉛層4で覆った。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、自動車、鉄道車両、船
舶、建築構造物、調理器等に用いられる軽量化、熱伝導
性向上等を目的とした鉄系材料とアルミニウム系材料か
ら成る複層鋼板の端面防食法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、鉄系材料の板とアルミニウム系材
料の板から成り、かつ最外層が鉄系材料の板である3層
以上の複層鋼板を、化成処理した後電着塗装するか、あ
るいは、複層鋼板全体または端面部のみに直接塗料を塗
ることにより、複層鋼板の端面部における腐食を防ぐこ
と等が行われる以外に、異種金属の接合による電解腐食
を防ぐ方策はとられていなかった。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】複層鋼板において、異
種金属接合による異種電解腐食である端面腐食を防ぐた
めの燐酸亜鉛処理等の化成処理はあまり効果がないのに
比して、複層鋼板の端面腐食防止に対して、化成処置後
の塗装はかなりの効果がある。しかし、端面のコーナー
部では塗装膜の膜厚が薄く、一部欠陥が存在する部分も
あるため、防食は完全ではない。また、端面では、衝撃
等によって塗膜が剥離し易い等の問題もある。
【0004】上述の如く、鉄系材料の板とアルミニウム
系材料の板から成り、かつ最外層が鉄系材料の板である
3層以上の複層鋼板の端面防食には、化成処理(燐酸亜
鉛処理)の後電着塗装するか、あるいは直接塗料を塗る
方法が考えられる。この方法は、防食に対してかなり効
果があるものの、上述のように完全な防食法ではない。
【0005】本発明はかかる課題を解決するためになさ
れたもので、複層鋼板のアルミニウム層の外周端面部を
酸洗によって一部除去し、その部分にメッキ層あるいは
樹脂層を埋め込み、アルミニウム層を中に閉じ込め密閉
することにより、端面における異種電解腐食(アルミニ
ウム層の優先腐食)を防ぐことを目的としている。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
めに、本発明は請求項1において、鉄系材料の板とアル
ミニウム系材料の板とが積層接合され、かつ最外層が鉄
系材料の板で構成された3層以上の複層鋼板を、酸溶液
中に浸漬して、アルミニウム層を端面から優先腐食させ
て外周端面部のアルミニウム層を除去し、その後、溶融
メッキ液中に浸漬することにより、酸洗によって除去さ
れたアルミニウム層の部分をメッキ層で埋めてシール
し、かつ、前記複層鋼板全体もメッキ処理を施すことに
より、端面で生じる鉄系材料とアルミニウム系材料の接
触によるアルミニウム系材料の優先腐食を防ぐものであ
り、また、請求項2において、鉄系材料の板とアルミニ
ウム系材料の板とが積層接合され、かつ最外層が鉄系材
料の板で構成された3層以上の複層鋼板を、酸溶液中に
浸漬して、アルミニウム層を端面から優先腐食させて外
周端面部のアルミニウム層を除去し、その後、除去した
部分に樹脂を埋め込んでシールすることにより、端面で
生じる鉄系材料とアルミニウム系材料の接触によるアル
ミニウム系材料の優先腐食を防ぐものである。アルミニ
ウム層を酸溶液で除去することにより、鉄とアルミニウ
ム層の接触部を内部にもってこれるため、腐食防止を確
実に行うことができる。
【0007】本発明に用いる複層鋼板に於て、鉄系材料
とアルミニウム系材料を接合する方法は、爆着,圧延,
ろう付等いずれの方法であってもよい。また、鉄系材料
層の板厚は0.1〜1.0mm、アルミニウム系材料層
の板厚は0.1〜2.5mmであり、鉄系材料とアルミ
ニウム系材料の板厚比が10:1〜1:20である複層
鋼板を用いるのが望ましい。更にアルミニウム層を除去
する酸としては、塩酸,硫酸,硝酸,フッ酸等いずれの
酸であっても良く、またこれらを混合したもの、或いは
これらの溶液でも良い。
【0008】
【作用】本発明によれば、複層鋼板の端面におけるメッ
キ或いは樹脂によるシールによって、腐食環境下におけ
る端面からのアルミニウム層の優先腐食を防ぐことがで
きる。
【0009】
【実施例】図1は、本発明の第1の実施例を説明する説
明図である。また、図2は処理条件の異なる複層鋼板を
塩水噴霧雰囲気中で処理した際の腐食の程度を説明する
説明図である。
【0010】まず、第1の実施例として、0.2mmの
冷延鋼板1,3と0.4mmのアルミニウム板(A10
50)2から成り、かつ最外層が冷延鋼板1,3である
75×150×0.8mmのFe/Al/Feの3層複
層鋼板を、10%の塩酸中に5分間浸漬し、外周端面部
のアルミニウム層を図1(a)に示すように除去した。
その後、この複層鋼板を460℃の溶融亜鉛メッキ液中
に数秒浸漬し、複層鋼板全体を図1(b)に示すように
亜鉛メッキして亜鉛層4で覆った。この複層鋼板(以
下、試験片Aと記す)とアルミニウム層を除去せず、亜
鉛メッキを行った複層鋼板(試験片B)、及び全く未処
理の複層鋼板(試験片C)を5%の塩水噴霧雰囲気中
(JISのSST試験)で2週間保持し、取り出し後、
端面付近における断面組織観察を行った。試験片Cで
は、端面からアルミニウムが優先的に腐食され、図2に
示すように鉄系材料層の間に隙間が生じていたが、試験
片Aでは、ほとんど腐食が起こっていなかった。また、
試験片Bでは端面において僅かに腐食が起こっていた。
試験片Aと試験片Bとで腐食による試験片の重量減少量
を比較すると、試験片Bの方が重量減少量は大きな値を
示した。
【0011】次に、本発明の第2の実施例として、第1
の実施例で用いた3種類の複層鋼板(試験片A,B,C
で示す)を化成処理(燐酸亜鉛処理)し、その後、電着
塗装した。これらの試験片を第1の実施例と同様に、5
%の塩水噴霧雰囲気中(JISのSST試験)で8週間
保持し、取り出し後、端面付近における断面組織観察を
行った。その結果、試験片Cでは、端面からアルミニウ
ムが優先的に腐食され、鉄系材料層の間に、僅かではあ
るが隙間が生じていたが、試験片Aでは、全く腐食が起
こっていなかった。また、試験片Bでも端面において僅
かに腐食が起こっていた。試験片Aと試験片Bとで腐食
による試験片の重量減少量を比較すると、試験片Bの方
が重量減少量は大きな値を示した。
【0012】図3は本発明の第3の実施例を説明するた
めの説明図である。第3の実施例においては、第1の実
施例と同様の複層鋼板を、10%の塩酸中に5分間浸漬
し、外周端面部のアルミニウム層を図1(a)に示すよ
うに除去した。その後、この複層鋼板の外周端面部に、
図3に示すように、エポキシ系の樹脂5を塗布した。こ
の複層鋼板(試験片D)とアルミニウム層を除去せず、
樹脂の塗布を行った複層鋼板(試験片E)、及び全く未
処理の複層鋼板(試験片F)を5%の塩水噴霧雰囲気中
(JISのSST試験)で2週間保持し、取り出し後、
端面付近における断面組織観察を行った。試験片Fで
は、端面からアルミニウムが優先的に腐食され、図2に
示すように鉄系材料層の間に隙間が生じていたが、試験
片Dでは、ほとんど腐食が起こっていなかった。また、
試験片Eでは端面において僅かに腐食が起こっていた。
試験片Dと試験片Eとで腐食による試験片の重量減少量
を比較すると、試験片Eの方が重量減少量は大きな値を
示した。
【0013】
【発明の効果】以上説明した通り、本発明は、複層鋼板
のアルミニウム層の外周端面部を酸洗によって一部除去
し、その除去した部分にメッキ層あるいは樹脂層を埋め
込み、アルミニウム層を中に閉じ込めて密閉することに
より端面における異種電解腐食であるアルミニウム層の
優先腐食を防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施例を説明する説明図であ
る。
【図2】処理条件の異なる複層鋼板を塩水噴霧雰囲気中
で処理した際の腐食の程度を説明する説明図である。
【図3】本発明の第3の実施例を説明するための説明図
である。
【符号の説明】
1,3 冷延鋼板 2 アルミニウム板 4 亜鉛メッキ層 5 樹脂
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 林田 輝樹 兵庫県姫路市広畑区富士町1番地 新日本 製鐵株式会社広畑製鐵所内

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 鉄系材料の板とアルミニウム系材料の板
    とが積層接合され、かつ最外層が鉄系材料の板で構成さ
    れた3層以上の複層鋼板を、酸溶液中に浸漬して、アル
    ミニウム層を端面から優先腐食させて外周端面部のアル
    ミニウム層を除去し、その後、溶融メッキ液中に浸漬す
    ることにより、酸洗によって除去されたアルミニウム層
    の部分をメッキ層で埋めてシールし、かつ、前記複層鋼
    板全体もメッキ処理を施すことにより、端面で生じる鉄
    系材料とアルミニウム系材料の接触によるアルミニウム
    系材料の優先腐食を防ぐことを特徴とする複層鋼板の端
    面防食法。
  2. 【請求項2】 鉄系材料の板とアルミニウム系材料の板
    とが積層接合され、かつ最外層が鉄系材料の板で構成さ
    れた3層以上の複層鋼板を、酸溶液中に浸漬して、アル
    ミニウム層を端面から優先腐食させて外周端面部のアル
    ミニウム層を除去し、その後、除去した部分に樹脂を埋
    め込んでシールすることにより、端面で生じる鉄系材料
    とアルミニウム系材料の接触によるアルミニウム系材料
    の優先腐食を防ぐことを特徴とする複層鋼板の端面防食
    法。
JP32894692A 1992-11-16 1992-11-16 複層鋼板の端面防食法 Withdrawn JPH06146033A (ja)

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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR101353814B1 (ko) * 2011-12-20 2014-01-22 주식회사 포스코 스테인리스 클래드 강판 및 이의 제조방법
JP2019181493A (ja) * 2018-04-04 2019-10-24 日本製鉄株式会社 複合積層板のせん断加工方法及びせん断加工装置

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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR101353814B1 (ko) * 2011-12-20 2014-01-22 주식회사 포스코 스테인리스 클래드 강판 및 이의 제조방법
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