JPH0614571U - ディスクブレーキの制輪子取付構造 - Google Patents

ディスクブレーキの制輪子取付構造

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JPH0614571U
JPH0614571U JP5913492U JP5913492U JPH0614571U JP H0614571 U JPH0614571 U JP H0614571U JP 5913492 U JP5913492 U JP 5913492U JP 5913492 U JP5913492 U JP 5913492U JP H0614571 U JPH0614571 U JP H0614571U
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 ディスクブレーキの制輪子取付構造の提供。 【構成】 ライニング25を有し、上端が平面部23b
を形成し、下端中央部が半円形凹部23cを形成するア
ンカープレート23を付属する制輪子21が、アンカー
プレート23の両側部をキャリパ1の前腕11にあり2
3aとあり溝11aとによつて上下方向のスライド自在
に係合させて取付けられ、前腕11の上端部に固着する
上部アンカーブロック50によつて、アンカープレート
23の上端を当接支持し、前腕11の下端部に固着する
下部アンカーブロック52によつて、アンカープレート
23の下端を当接支持すると共に、上部アンカーブロッ
ク50に、平面部23bを当接する突出部50bを形成
する。 【効果】 従来構造に僅かの変更を加えるだけで、キャ
リパの前腕又は後腕と地面との間隔が小さい車両におい
ても、制輪子を容易に着脱できる。

Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】
本考案は、主として鉄道車両に使用されるディスクブレーキの制輪子取付構造 に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
鉄道車両用のディスクブレーキとして、ライニングを取付けたアンカープレー トを有する一対の制輪子を、台車枠に支持されたキャリパの前・後腕にそれぞれ 装着して、これをブレーキディスクの両面に接触させて制動力を得るものが知ら れている。
【0003】 この種の制輪子のキャリパへの取付構造について説明する。図16において、 11はキャリパの前腕、11aは対向するあり溝、各11bは解放端である。ま た、121は制輪子、122はアンカープレート123に固着されたライニング (実際には複数個に分割されている。)、123aはアンカープレート123の 両側部に形成したあり、各123bは円弧形凹部である。131は上部アンカー ブロックであり、上部アンカーブロック131は、一対のボルト133によつて キャリパの前腕11の上端に固着され、そのアンカーピン131aが対向するあ り溝11aの間に位置している
【0004】 そして、キャリパの前腕のあり溝11aに制輪子のあり123aを挿入し、ア ンカープレート123の上端の円弧形凹部123bを上部アンカーブロック13 1のアンカーピン131aに係合させると共に、下部アンカーブロック134を 一対のボルト135によつてキャリパの前腕11の下端に取付け、そのアンカー ピン134aをアンカープレート123の下端の円弧形凹部123bに係合させ て取付けられる。
【0005】 制輪子121の取外しに際しては、一対のボルト135を抜取つて下部アンカ ーブロック134を取り除き、アンカーピン134aと円弧形凹部123bとの 係合を離脱させ、制輪子121を下降させる。
【0006】
【考案が解決しようとする課題】
しかしながら、この種の従来のディスクブレーキの制輪子取付構造にあつては 、キャリパの前腕11と後腕との間における取付け勝手を無くすためにアンカー プレート123の上下両端部にそれぞれ同径の円弧形凹部123bを形成する構 造となつていたため、アンカープレート123の着脱が困難であるという技術的 課題を生じている。
【0007】 すなわち、最近の鉄道車両においては軽量化のために、レール102上を転動 する車輪100を、従来の車輪101に比して小径にする傾向にあるが、このよ うな小径の車輪100を備える車両において下部アンカーブロック134及びア ンカーピン134aを取り外した場合、図16に示すように制輪子121の下端 部が地面GLに当接した状態で、アンカープレート123の上部の円弧形凹部1 23bの両側部に形成したあり123aが、キャリパのあり溝11aに係合した ままで支障を受ける。なお、キャリパの後腕についても同様の技術的課題がある 。 このような技術的課題は、大径の車輪101を備える鉄道車両であつても、ピ ットのレール高さが低い場合に同様に生ずる。
【0008】
【課題を解決するための手段】
本考案は、このような従来の技術的課題に鑑みてなされたものであり、請求項 1の考案の構成は、ライニングを有し、上端が平面部を形成し、下端中央部が半 円形凹部を形成するアンカープレートを付属する制輪子が、該アンカープレート の両側部をキャリパの前腕にありとあり溝とによつて上下方向のスライド自在に 係合させて取付けられ、該前腕の上端部にボルトにて固着する上部アンカーブロ ックによつて、該アンカープレートの上端を当接支持し、該前腕の下端部にボル トにて固着する下部アンカーブロックによつて、該アンカープレートの下端を当 接支持するディスクブレーキの制輪子取付構造であつて、該上部アンカーブロッ クに、該アンカープレートの平面部を当接する突出部を形成することを特徴とす るディスクブレーキの制輪子取付構造である。 また、請求項2の考案の構成は、ライニングを有し、上端が平面部を形成し、 下端中央部が半円形凹部を形成するアンカープレートを付属する制輪子が、キャ リパのシリンダ装置を備える後腕に取付けられるディスクブレーキの制輪子取付 構造であつて、上部アンカーピンをスライド自在に嵌挿した上部アンカーブロッ クを、該後腕の上端部にボルトにて固着し、下部アンカーピンをスライド自在に 嵌挿した下部アンカーブロックを、該後腕の下端部にボルトにて固着すると共に 、該上部アンカーピンに上端部が取付けられ、該下部アンカーピンに下端中央部 の半円形凹部を係止させて設けられ、該シリンダ装置によつて両アンカーピンを 伴つて駆動されるガイド部材に、前記アンカープレートの両側部をありとあり溝 とによつて上下方向のスライド自在に係合させ、該上部アンカーピンに取付けら れてガイド部材と一体をなすアダプタの下面に、該アンカープレートの平面部を 当接し、該下部アンカーピンに該アンカープレートの半円形凹部及び該ガイド部 材の半円形凹部を当接することを特徴とするディスクブレーキの制輪子取付構造 である。
【作用】
【0009】 しかして、請求項1のディスクブレーキの制輪子取付構造によれば、キャリパ の前腕から制輪子を取り外す際には、アンカープレートの上端の平面部が上部ア ンカーブロックの突出部の下面に当接する状態から、下端部のボルトを取り外し て下部アンカーブロックを取り外し、前腕の下端を開放する。次いで、前腕に対 してアンカープレートをありとあり溝とに沿つてスライドさせて、制輪子を下降 させる。制輪子の下降により、制輪子の下端部が地面に当接した状態で、アンカ ープレートの上端部のあり又はあり溝が前腕のあり溝又はありの下端よりも下方 にあれば、制輪子を前腕から取り外すことができる。
【0010】 アンカープレートの上端の平面部は、上部アンカーブロック本体の突出部に当 接して取付けられて、突出部のほぼ上下方向長さ分だけ従来例よりもアンカープ レートを短く形成することができるので、前腕のあり溝又はありとアンカープレ ートのあり又はあり溝との係合長さを大きく削減することなく、制輪子の下端部 が地面に当接した状態で、アンカープレートのあり又はあり溝がキャリパの前腕 のあり溝又はありに支障を受けることが良好に回避される。その結果、小径の車 輪を備え、前腕の下端の解放端と地面との間隔が小さい車両においても、制輪子 を容易に取り外すことができる。制輪子の前腕への取付け作業は、上記の取外し 作業と逆手順にて同様に容易になされる。
【0011】 次に、請求項2のディスクブレーキの制輪子取付構造によれば、キャリパの後 腕から制輪子を取り外す際には、アンカープレートの上端の平面部が上部アンカ ーブロックと一体のアダプタの下面に当接する状態から、下端部のボルトを取外 し、下部アンカーピンと共に下部アンカーブロックを側方に取り外す。その際、 下部アンカーピンは、ガイド部材の半円形凹部及びアンカープレートの半円形凹 部から離脱し、後腕の下端の解放端が開放される。次いで、後腕のガイド部材の あり溝又はありに沿つてアンカープレートのあり又はあり溝をスライドさせて、 制輪子を下降させる。
【0012】 制輪子の下降により、制輪子の下端部が地面に当接した状態で、アンカープレ ートの平面部の両側部に形成したあり又はあり溝が、後腕(ガイド部材)のあり 溝又はありの下端よりも下方にあれば、制輪子を後腕から取り外すことができる 。
【0013】 アンカープレートの上端の平面部は、ガイド部材と一体をなすアダプタの平面 部である下面に当接して取付けられて、上部アンカーピンの中心からアダプタの 下面までの長さ分だけ従来例よりもアンカープレートが確実に短く形成されてい るので、ガイド部材のあり溝又はありとアンカープレートのあり又はあり溝との 係合長さを大きく削減することなく、制輪子の下端部が地面に当接した状態で、 アンカープレートのあり又はあり溝がガイド部材のあり溝又はありに支障を受け ることが良好に回避される。その結果、後腕の下端の解放端と地面との間隔が小 さい車両においても、制輪子を容易に取り外すことができる。制輪子の後腕への 取付け作業は、上記の取外し作業と逆手順にて同様に容易になされる。
【実施例】
【0014】 以下、本考案の実施例について図面を参照して説明する。 図1〜図15は、本考案の1実施例を示し、図1〜図3は前腕を示し、図4〜 9は後腕を示す。図中において符号1はディスクブレーキのキャリパを示し、キ ャリパ1は、一対の案内ピン2a,2bによつてサポート3にスライド自在に取 り付けられ、このサポート3が鉄道車両の台車枠等の非回転部材に取付けられる 。このキャリパ1の前腕11及び後腕12に、制輪子21が対向して取付けられ る。
【0015】 制輪子21は、図10〜図12に示すようにアンカープレート23に裏金24 をリベット止めし、この裏金24に裏板26をリベット止めし、複数個のライニ ング25を裏板26にリベット止めして構成されている。アンカープレート23 は、両側縁にあり23aが形成され、上側となる一端が平面部23bを形成する と共に下側となる他端中央部が半円形凹部23cを形成する。なお、この制輪子 21全体及びそのアンカープレート23は、従来例よりも上下方向長さが短く形 成されている。
【0016】 また、この制輪子21は、キャリパ1の後腕12に取り付けるものを示し、キ ャリパ1の前腕11に取り付ける制輪子21は、実際には、後腕12に取り付け るものと左右対称形状をなしている。このように、キャリパ1の前腕11又は後 腕12に取り付けるアンカープレート23が、同一でなく左右対称形状をなすの は、アンカープレート23の上下端部の形状が異なるためである。
【0017】 このような制輪子21が取り付けられるキャリパ1の前腕11及び後腕12は 、後記するようにキャリパ1の前腕11に取付ける上部アンカーブロック50及 びキャリパ1の後腕12に取付けるアダプタ47が、従来例と僅かに異なる。
【0018】 キャリパ1の前腕11は、図2に示すように対向するあり溝11aを有し、両 端がそれぞれ解放端11b,11bを形成している。上部の解放端11bには、 上部アンカーブロック50が2本のボルト51にて着脱自在に取付けられ、下部 の解放端11bには、下部アンカーブロック52が2本のボルト53にて着脱自 在に取付けられる。上部アンカーブロック50は、上部アンカーブロック本体5 0aの中央下部に矩形の突出部50bを形成した形状を有し、この突出部50b を前腕11の対向するあり溝11aの上方に挿入し、上部アンカーブロック本体 50aに通した2本のボルト51によつて前腕11の上部の解放端11bの両側 部に固定される。突出部50bの厚さは、制輪子21のアンカープレート23の 厚さとほぼ同じである。
【0019】 一方、下部アンカーブロック52は、上部アンカーブロック本体50a自体と 同様の形状を有し、ばね材製の吊り金具52aを両側に付属している。吊り金具 52aは、下部アンカーブロック52にその下端部を固定ピン52bによつて固 着され、上下方向の長孔に前腕11の下端部に圧入固着された支持ピン54を挿 入係合させて取付けられ、一対のボルト53を取り外した状態で、下部アンカー ブロック52が吊り金具52aを介して支持ピン54に吊り下げ支持されるよう になつている。しかして、下部アンカーブロック52は、これに通した2本のボ ルト53によつて前腕11の下端の解放端11bの両側部に固定される。
【0020】 前腕11用の制輪子21は、下部アンカーブロック52を取外した状態で、ア ンカープレート23のあり23aを前腕11のあり溝11aに挿入し、平面部2 3bを上部アンカーブロック50の突出部50bの下面に当接し、半円形凹部2 3cの両側下面を下部アンカーブロック52の上面に当接させて、前腕11に取 り付けられる。
【0021】 キャリパ1の後腕12は、図6に示すように一対のシリンダ装置40,40及 び一対のオートアジャスタ装置41,41を備え、上下両端に上部アンカーブロ ック31及び下部アンカーブロック32がそれぞれ2本のボルト33,34にて 着脱自在に取付けられる。上部アンカーブロック31は、その中央部に形成した シリンダ部31aを有し、後記するガイド部材45を通した上部アンカーピン4 6をスライド自在に挿入して支持し、その頭部を後記するアダプタ47に挿入し ている。このような上部アンカーブロック31は、2本のボルト33によつて後 腕12の上端部に固定される。
【0022】 一方、下部アンカーブロック32は、その中央部に形成したシリンダ部32a を有し、上部アンカーブロック31と実質的に同形状をなしている。この下部ア ンカーブロック32には、図5に示すようにばね材製の吊り金具35が付属され る。吊り金具35は、その下端部を固定ピン35aによつて下部アンカーブロッ ク32に固着され、その上下方向の長孔に後腕12の下端部に圧入固着された支 持ピン35bを挿入係合させて取付けられ、制輪子21の取替え時に下部アンカ ーブロック32の脱落を防止する機能を有する。この下部アンカーブロック32 は、ガイド部材45の下端中央部に形成した半円形凹部45bに係止させた下部 アンカーピン48を図6に示すようにシリンダ部32aにスライド自在に挿入し て、2本のボルト34によつて後腕12の下端部に固定される。
【0023】 ガイド部材45は、図7,図8に示すように両側部にあり溝45cを有すると 共に、上端部に矩形のアダプタ47を取り付けて、あり溝45cの上方を埋めて ある。アダプタ47は、制輪子21のアンカープレート23の平面部23bを当 接支持する機能を有し、ガイド部材45にリベット止めされている。この状態で 、ガイド部材45の円形孔45aと、この円形孔45aよりも若干大径のアダプ タ47の円形孔47aとが同心をなしている。上部アンカーピン46は、アダプ タ47の円形孔47a及びガイド部材45の上端部の円形孔45aを挿通し、頭 部46aをアダプタ47の円形孔47aに受入れて、頭部46aの背面をガイド 部材45の円形孔45aの周縁に係止し、ガイド部材45と共にキャリパの後腕 12に対して進退自在に支持される。
【0024】 上部アンカーブロック31は、ガイド部材45の上端部の円形孔45aに上部 アンカーピン46を挿通させた状態で、一対のボルト33によつてキャリパの後 腕12の上部に取付けら、このガイド部材45に、一対のオートアジャスタ装置 41,41が接続されると共に一対のシリンダ装置40,40のピストンが当接 している。
【0025】 このようにしてキャリパの後腕12に取付けたガイド部材45の対向するあり 溝45cに、アンカープレート23の両側部のあり23aを下方から挿入して制 輪子21が取付けられ、アンカープレート23の上端の平面部23bをアダプタ 47の平面部である下面に当接させる。
【0026】 次いで、アンカープレート23の下端部の半円形凹部23cに、下部アンカー ピン48の頭部48aを係合させると共に、ガイド部材45の下端部の半円形凹 部45bに下部アンカーピン48を係止させた状態で、下部アンカーブロック3 2を一対のボルト34にてキャリパの後腕12に取付ける。この状態で、両アン カーピン46,48の頭部46a,48aの一側面がガイド部材45に係合し、 他側面が制輪子21の裏金24に係合しているので、ガイド部材45及び制輪子 21が、両アンカーピン46,48と共にシリンダ装置40,40によつて駆動 される。
【0027】 次に、上記実施例の作用について説明する。 キャリパ1の前腕11から前腕11用の制輪子21を取り外す際には、図1に 示すように、アンカープレート23の上端の平面部23bが上部アンカーブロッ ク50の突出部50bの下面に当接する状態から、下端部の2本のボルト53を 取り外して下部アンカーブロック52を取り外す。吊り金具52によつて支持ピ ン54に吊り下げ支持される下部アンカーブロック52は、側方に揺動させて前 腕11の下端の解放端11bを開放する。
【0028】 次いで、前腕11のあり溝11aに沿つてアンカープレート23のあり23a をスライドさせて、制輪子21を下降させる。制輪子21の下降により、図3に 示すように制輪子21の下端部が地面GLに当接する状態で、アンカープレート 23の上端の平面部23bの両側に形成したあり23aが前腕11のあり溝11 aの下端よりも下方にあれば、制輪子21を前腕11から取り外すことができる 。
【0029】 アンカープレート23の上端の平面部23bは、上部アンカーブロック50の 突出部50bに当接して取付けられて、突出部50bのほぼ上下方向長さ分だけ 従来例よりもアンカープレート23が短く形成されているので、前腕11のあり 溝11aとアンカープレート23のあり23aとの係合長さを大きく削減するこ となく、つまり制輪子21の取付け強度を殆ど犠牲にすることなく、図3に示す ように制輪子21の下端部が地面GLに当接する状態で、アンカープレート23 のあり23aがキャリパの前腕11のあり溝11aに支障を受けることが良好に 回避される。その結果、小径の車輪を備え、前腕11の下端の解放端11bと地 面GLとの間隔が小さい車両においても、制輪子21を容易に取り外すことがで きる。
【0030】 なお、制輪子21に作用する上下方向の制動トルクは、アンカープレート23 の上端の平面部23b及び半円形凹部23cの両側端面によつて堅固に支持され る。制輪子21の前腕11への取付け作業は、上記の取外し作業と逆手順にて同 様に容易になされる。
【0031】 次に、キャリパ1の後腕12から制輪子21を取り外す際には、図4に示すよ うに、アンカープレート23の上端の平面部23bが上部アンカーブロック31 と一体のアダプタ47の下面に当接する状態から、下端部の2本のボルト34を 取外し、下部アンカーピン48と共に下部アンカーブロック32を側方に取り外 す。その際、下部アンカーピン48は、ガイド部材45の半円形凹部45b及び アンカープレート23の半円形凹部23cから離脱し、後腕12の下端の解放端 12bを開放する。この状態で下部アンカーブロック52は、吊り金具52によ つて支持ピン54に吊り下げ支持される。
【0032】 次いで、後腕12のガイド部材45のあり溝45cに沿つてアンカープレート 23のあり23aをスライドさせて、制輪子21を下降させる。なお、ガイド部 材45は、その円形孔45aに上端に位置する上部アンカーピン46が挿通され ているので、アダプタ47と共に後腕12に取付けられたままである。
【0033】 制輪子21の下降により、図9に示すように制輪子21の下端部が地面GLに 当接する状態で、アンカープレート23の上端の平面部23bの両側部に形成し たあり23aが後腕12のガイド部材45のあり溝45cの下端よりも下方にあ れば、制輪子21を後腕12から取り外すことができる。
【0033】 アンカープレート23の上端の平面部23bは、ガイド部材45に固着したア ダプタ47の平面部である下端面に当接して取付けられて、上部アンカーピン4 6の中心からアダプタ47の下面までの長さ分だけ、従来例よりもアンカープレ ート23が短く形成されているので、ガイド部材45のあり溝45cとアンカー プレート23のあり23aとの係合長さを大きく削減することなく、図9に示す ように制輪子21の下端部が地面GLに当接する状態で、アンカープレート23 のあり23aがガイド部材45のあり溝45cに支障を受けることが良好に回避 される。その結果、後腕12の下端の解放端12bと地面GLとの間隔が小さい 車両においても、制輪子21を容易に取り外すことができる。
【0034】 なお、制輪子21に作用する上下方向の制動トルクは、アンカープレート23 の上端の平面部23b及び半円形凹部23cによつて堅固に支持される。制輪子 21の後腕12への取付け作業は、上記の取外し作業と逆手順にて同様に容易に なされる。
【0035】 このような制輪子21を後腕12に取付ける作業に際し、制輪子21の上下を 間違え、ガイド部材45のあり溝45cに沿つてアンカープレート23のあり2 3aを逆向きにスライドさせて係合させた場合、アンカープレート23の半円形 凹部23cの両側部がアダプタ47の平面をなす下面に当接し、下部アンカーブ ロック32の下部アンカーピン48の頭部48aがアンカープレート23の平面 部23bに当接するので、下部アンカーブロック32を後腕12の下面に密着さ せて取り付けることができない。これにより、誤組付けが未然に防止される。
【0036】 また、図2に仮想線にて示すように前腕11に固定する下部アンカーブロック 52の中央部に、アンカープレート23の半円形凹部23cに入り込む突起部5 2cを形成すれば、前腕11用の制輪子21の上下を間違えて前腕11のあり溝 11aに沿つてアンカープレート23のあり23aを挿入した際、この突起部5 2cがアンカープレート23の平面部23bに当接するようになるので、下部ア ンカーブロック52を前腕11の下面に密着させて取り付けることができない。 これにより、前腕11側への誤組付けを未然に防止することができる。
【0037】 ところで、図16に示す従来例の制輪子121を使用するディスクブレーキの 制輪子取付構造に対し、図13に示すアダプタ部材70を一対介在させて、従来 例と同形で上下方向長さのみを短くした制輪子121を使用することにより、小 径の車輪を備えるなどして、前,後腕11,12の下端の解放端11b,12b と地面GLとの間隔が小さい車両における制輪子121の着脱作業性を確保する ことができる。
【0038】 各アダプタ部材70は、図14,図15に示すように、制輪子121のアンカ ープレート123とほぼ同じ厚さを有し、アンカーブロック31又は32のアン カーピン46又は48の頭部46a又は48aを受け入れる半円形凹部70aを 一端中央部に形成し、円弧形凹部123bに入り込む半円形凸部70bを他端中 央部に形成している。そして、アダプタ部材70の両側部には、キャリパの前腕 11の対向するあり溝11a又はキャリパの後腕12の対向するあり溝45cに 、スライド自在に係合するあり70cを形成してある。
【0039】 このような制輪子121は、図13に示すようにアンカープレート123の上 端部の円弧形凹部123bと上部アンカーブロック31の上部アンカーピン46 との間にアダプタ部材70を介在させると共に、アンカープレート123の下端 部の円弧形凹部123bと下部アンカーブロック32の下部アンカーピン48と の間にアダプタ部材70を介在させて、キャリパの後腕12に取付けられる。キ ャリパの前腕11にも、アダプタ部材70を介在させる同一形状の制輪子121 を、図16に示す上下のアンカーピン131a,134aに係合させて取付けら れる。なお、上側に配置するアダプタ部材70は、アンカープレート123又は キャリパの前腕11にスプリングピン、リベット等によつて固着させる。
【0040】 しかして、キャリパの前腕11及び後腕12において、このアダプタ部材70 をアンカープレート123の上下両側にそれぞれ介在させることにより、アンカ ープレート123の上下方向長さの短縮を容易に図ることができる。これにより 、図16に示す従来例と同一のキャリパ1を使用して、制輪子121の下端部が 地面GLに当接した状態で、アンカープレート123がキャリパの前腕11又は 後腕12に支障を受けることが良好に回避される。その結果、前腕11又は後腕 12の下端と地面GLとの間隔が小さい車両においても、制輪子121を容易に 着脱することができる。なお、このアダプタ部材70を介在させれば、同一形状 の制輪子121を使用できるので、前腕11と後腕12との間での取付け勝手を 生ずることがない。
【0041】
【考案の効果】
以上の説明によつて理解されるように、本考案に係るディスクブレーキの制輪 子取付構造によれば、従来構造に僅かの変更を加えるだけで、制輪子の取付け強 度を殆ど犠牲にすることなく、キャリパの前腕又は後腕の下端と地面との間隔が 小さい車両においても、制輪子を容易に着脱することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本考案の1実施例に係るディスクブレーキの
制輪子取付構造の前腕側を示す正面図。
【図2】 同じく前腕側を分解して示す背面図。
【図3】 同じく前腕側の作用説明図。
【図4】 同じくディスクブレーキの制輪子取付構造の
後腕側を示す背面図。
【図5】 同じく後腕側を分解して示す正面図。
【図6】 図4のVI−VI線拡大断面図。
【図7】 同じくガイド部材を示す平面図。
【図8】 同じくガイド部材を示す正面図。
【図9】 同じく後腕側の作用説明図。
【図10】 同じく制輪子を示す正面図。
【図11】 同じく制輪子を示す平面図。
【図12】 同じく制輪子を示す底面図。
【図13】 ディスクブレーキの制輪子取付構造の他の
構造例を示す正面図。
【図14】 アダプタ部材を示す平面図。
【図15】 アダプタ部材を示す正面図。
【図16】 従来例を示す図。
【符号の説明】
1:キャリパ、2a,2b:案内ピン、3:サポート、
11:前腕、11a:あり溝、11b:解放端、12:
後腕、21:制輪子、23:アンカープレート、23
a:あり、23b:平面部、23c:半円形凹部、2
4:裏金、25:ライニング、26:裏板、31:上部
アンカーブロック、31a:シリンダ部、32:下部ア
ンカーブロック、32a:シリンダ部、33,34,5
1,53:ボルト、40:シリンダ装置、41:オート
アジャスタ装置、45:ガイド部材、45a:円形孔、
45b:半円形凹部、45c:あり溝、46:上部アン
カーピン、46a:頭部、47:アダプタ、47a:円
形孔、48:下部アンカーピン、48a:頭部、50:
上部アンカーブロック、50a:上部アンカーブロック
本体、50b:突出部、52:下部アンカーブロック。

Claims (2)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ライニングを有し、上端が平面部を形成
    し、下端中央部が半円形凹部を形成するアンカープレー
    トを付属する制輪子が、該アンカープレートの両側部を
    キャリパの前腕にありとあり溝とによつて上下方向のス
    ライド自在に係合させて取付けられ、該前腕の上端部に
    ボルトにて固着する上部アンカーブロックによつて、該
    アンカープレートの上端を当接支持し、該前腕の下端部
    にボルトにて固着する下部アンカーブロックによつて、
    該アンカープレートの下端を当接支持するディスクブレ
    ーキの制輪子取付構造であつて、該上部アンカーブロッ
    クに、該アンカープレートの平面部を当接する突出部を
    形成することを特徴とするディスクブレーキの制輪子取
    付構造。
  2. 【請求項2】 ライニングを有し、上端が平面部を形成
    し、下端中央部が半円形凹部を形成するアンカープレー
    トを付属する制輪子が、キャリパのシリンダ装置を備え
    る後腕に取付けられるディスクブレーキの制輪子取付構
    造であつて、上部アンカーピンをスライド自在に嵌挿し
    た上部アンカーブロックを、該後腕の上端部にボルトに
    て固着し、下部アンカーピンをスライド自在に嵌挿した
    下部アンカーブロックを、該後腕の下端部にボルトにて
    固着すると共に、該上部アンカーピンに上端部が取付け
    られ、該下部アンカーピンに下端中央部の半円形凹部を
    係止させて設けられ、該シリンダ装置によつて両アンカ
    ーピンを伴つて駆動されるガイド部材に、前記アンカー
    プレートの両側部をありとあり溝とによつて上下方向の
    スライド自在に係合させ、該上部アンカーピンに取付け
    られてガイド部材と一体をなすアダプタの下面に、該ア
    ンカープレートの平面部を当接し、該下部アンカーピン
    に該アンカープレートの半円形凹部及び該ガイド部材の
    半円形凹部を当接することを特徴とするディスクブレー
    キの制輪子取付構造。
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