JP2012180906A - 鉄道用ブレーキパッドの誤組付け防止構造 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】鉄道用ブレーキパッドの誤組付け防止構造は、キャリパ本体を構成する一対のアーム1a、1bのうち、キャリパ本体のシリンダ側のアーム1aに取り付けるアンカーブロック2aに誤組付け防止体を取り付け、前記シリンダ側のアームに取り付けるブレーキパッド5には前記誤組付け防止体に対向する部分の角部を面取りして形成し、また前記キャリパ本体の非シリンダ側のアーム1bに取り付けるアンカーブロック2aに誤組付け防止体を取り付けるための孔を形成し、該孔に誤組付け防止体を取り付け、また同非シリンダ側アームに取り付けるブレーキパッド5には前記誤組付け防止体に対向する部分の角部を面取りして形成し、ブレーキパッド5を対応するシリンダ側アームあるいは非シリンダ側アームに取り付けることを特徴とする。
【選択図】図2
Description
このうち特開平11−222129に記載された誤組付け防止構造を図12、13を参照して説明すると、図12は、鉄道車両用キャリパブレーキにおいて、キャリパ本体のアームのうちシリンダ側に設けるガイドレール部材300の詳細を示す説明図である。前記ガイドレール部材300は、長尺状の本体310の片側に折り返し部330を形成したものであって、この折り返し部330によって溝部332が設けられる。ガイドレール本体310の上部には、キャリパブレーキの上部アンカピンに係合する穴316が設けられ、下部には、下部アンカピンが係合する凹部314が設けられる。また、ガイドレール本体310の上端には、本体310の一部を90度折り曲げることにより形成される制輪子(ブレーキパッド)の誤組付防止装置320が設けられる。
図13は、上記ガイドレール部材300に対して、制輪子200を斜めに組み付けようとした状態を示す。この状態にあっては、制輪子200の台金部材230がガイドレール部材の本体310の上端に設けた誤組付防止装置320と干渉する。そこで、ガイドレール本体310の溝314と制輪子200の台金部材230の溝250の位相にずれが発生し、下側アンカピンを差し込むことができない。こうして制輪子の誤組付けが防止される。
しかしながら、上記の誤組付け防止構造は、ガイドレール本体310の上端に、本体310の一部を90度折り曲げることにより形成される制輪子の誤組付防止装置320を形成する必要があり、加工費が高くなる等の問題がある。また他の先行文献に記載のものも、この例と同様に新たに切欠等を形成する加工が必要となり、加工費が高くなるという問題がある。
鉄道車両用キャリパブレーキにおいて、前記ブレーキのキャリパ本体を構成する一対のアームに取り付けるアンカーブロックに誤組付け防止体を取り付けるとともに前記アームそれぞれに取り付けるブレーキパッドには前記誤組付け防止体に対向する部分の角部を面取りして構成し、前記ブレーキパッドを対応するアームに取り付けることでブレーキパッドの誤組付けを防止することを特徴とする鉄道用ブレーキパッドの誤組付け防止構造である。
また、前記キャリパ本体を構成する一対のアームのうち、キャリパ本体のシリンダ側のアームに取り付けるアンカーブロックに誤組付け防止体を取り付け、前記シリンダ側のアームに取り付けるブレーキパッドには前記誤組付け防止体に対向する部分の角部を面取りして形成し、また前記キャリパ本体の非シリンダ側のアームに取り付けるアンカーブロックに誤組付け防止体を取り付けるための孔を形成し、該孔に誤組付け防止体を取り付け、また同非シリンダ側アームに取り付けるブレーキパッドには、前記誤組付け防止体に対向する部分の角部を面取りして形成し、上記のように形成したブレーキパッドを対応するシリンダ側アームあるいは非シリンダ側アームに取り付けることを特徴とする鉄道用ブレーキパッドの誤組付け防止構造である。
また、前記誤組付け防止体はプレートまたはピンで構成されていることを特徴とする鉄道用ブレーキパッドの誤組付け防止構造である。
また、前記キャリパ本体のシリンダ側のアームに取り付けるアンカーブロックに誤組付け防止体を取り付ける孔はアンカーブロックに予め設けられているアンカースプリング装着用の孔を兼用したことを特徴とする鉄道用ブレーキパッドの誤組付け防止構造である。
アンカーブロックにすでに形成されている孔を利用したり、アンカーブロックに単なる孔明け加工を施すことによりプレートやピン等で形成される誤組付け防止体を簡単に取り付けることができ、容易にブレーキパッドの誤組付けを防止することができる。誤組付け防止のためにシリンダ側アームのアンカーブロックに取り付けるプレートは、アンカーブロックに既にあいている穴(即ちアンカーブロックの脱落防止用アンカースプリグをアンカーブロックに取り付けるための孔)を使用して取り付けるため、新たな孔明け加工が不要となる。
また、前記プレートの組付け向きは、アンカーブロックの段付き加工部に突き当てて組付けているため、異なるブレーキパッドを勢い良く組付けた時でも曲がりにくい方向にある。また、プレートには段加工が施してあり剛性がアップしている。また、プレートの高さhは、ブレーキパッドのプレッシャプレートの高さHに合わせることが重要であり、プレートの突出高さhがブレーキパッドの高さH以上となるとディスクロータとの隙間が小さくなり干渉するおそれが出てくるため注意が必要である。
また、本例では非シリンダ側アームにはアンカーブロックに誤組付け防止用ピンを取り付けるための孔を加工する必要があるが、折り曲げ加工などとは異なり単なる孔明け加工であるため、加工が容易である。また非シリンダ側に設ける前記ピンの代わりに、前述したプレートを非シリンダ側にも組付けることが可能である。
本誤組付け防止機構ではパッドの180度逆組付けについても防止できる。
図1(イ)は鉄道用キャリパブレーキのキャリパ本体1の正面図、(ロ)は同キャリパ本体1の3面図、図2はキャリパ本体のシリンダ側から非シリンダ側を見たブレーキパッド取り付け部の斜視図であり、誤組付け防止体としてピンを使用した例、図3は図2中の要部詳細図、図4はキャリパ本体のシリンダ側から非シリンダ側を見たブレーキパッド取り付け部の斜視図であり、誤組付けしたブレーキパッドがピンと干渉している例、図5は図4中の要部詳細図、図6はキャリパ本体の非シリンダ側からシリンダ側を見たブレーキパッド取り付け部の斜視図、図7は図6中の要部詳細図、図8はキャリパ本体の非シリンダ側からシリンダ側を見たブレーキパッド誤組付け状態の斜視図であり、誤組付けしたブレーキパッドがプレートと干渉している例、図9は図8中の要部詳細図、図10は誤組付け防止用ブレーキパッドの正面図、図11は従来構造のブレーキバッドの正面図、図12は従来公知の誤組付け防止用ガイドレール部材の正面図および側面図、図13は図12のガイドレール部材にブレーキパッドを誤組付けした状態の説明図である。
上記構成については従来公知のキャリパブレーキと同様であり、本発明の特徴ではないので更なる詳細な説明は省略する。
図2において、キャリパ本体1の第2アーム1b(非シリンダ側)には公知のアリ溝機構(不図示)によりブレーキパッド5が取り付けられており、前述したように第2アーム1bの上端には上部アンカーブロック2aがアンカーボルト8により固定されており、上部アンカーブロック2aはブレーキパッド5の上端部を受ける構造となっている。上部アンカーブロック2aにはブレーキパッド5の角部に対向する位置に新たに孔が加工され、この孔にピン3が取り付けられている。また、このピン3に対向するブレーキパッド5は、ブレーキパッド5を装着した状態の時に裏金5aがピン3と干渉しないように角部が面取り6されて形成されている(図3、図10参照)。このように上部アンカーブロック2aに取り付けたピン3と、面取り6されたブレーキパッド5を使用することにより、ブレーキパッド5の誤組付けを防止することができる。
若し面取り6がされていない別部材のブレーキパッド5を第2アーム1bに取り付けようとすると、図4、図5に示すようにブレーキパッド5の裏金5aの角部とピン3とが干渉し、ブレーキパッド5を正確な位置に取り付けることができない。こうしてブレーキパッド5の誤組付けを防止することができる。
図6において、キャリパ本体1の第1アーム1aには公知のアリ溝機構によりブレーキパッド5が取り付けられており、前述したように第1アーム1aの上端には上部アンカーブロック2aが配設され、上部アンカーブロック2aはアンカーピンを介してブレーキパッド5の上端部を受ける構造となっている。
そして、図6に示すようにブレーキパッド5を受ける下部アンカーブロック2bには、アンカーブロック2bがキャリパ本体1から脱落するのを防止するためのアンカスプリング9を取り付ける孔が形成されており、孔に取り付けたアンカースプリング9によりアンカーブロック2aはブレーキパッド5交換時にキャリパ本体1からの脱落が防止されている。
また、ピンやプレートの形状、取り付け位置等も必要に応じて適宜選択することができる。さらに固定部材としてはピンのほか例えばネジなども使用することができる。
以上、本発明の実施例について説明してきたが、本発明の趣旨の範囲内で、適宜変更することができる。実施例に記載の諸元はあらゆる点で単なる例示に過ぎず限定的に解釈してはならない。
1a 第1アーム
1b 第2アーム
2a 上部アンカーブロック
2b 下部アンカーブロック
3 ピン
4 プレート
4a 折り曲げ加工
5 ブレーキパッド
5a 裏金
6 面取り
7a 上部アンカーピン
7b 下部アンカーピン
8 アンカーボルト
9 アンカースプリング 10 支持ピン
11 支持枠
12 段部
13 固定部材(ピンまたはネジ等)
14 油圧シリンダ
Claims (4)
- 鉄道車両用キャリパブレーキにおいて、前記ブレーキのキャリパ本体を構成する一対のアームに取り付けるアンカーブロックに誤組付け防止体を取り付けるとともに前記アームそれぞれに取り付けるブレーキパッドには前記誤組付け防止体に対向する部分の角部を面取りして構成し、前記ブレーキパッドを対応するアームに取り付けることでブレーキパッドの誤組付けを防止することを特徴とする鉄道用ブレーキパッドの誤組付け防止構造。
- 前記キャリパ本体を構成する一対のアームのうち、キャリパ本体のシリンダ側のアームに取り付けるアンカーブロックに誤組付け防止体を取り付け、前記シリンダ側のアームに取り付けるブレーキパッドには前記誤組付け防止体に対向する部分の角部を面取りして形成し、また前記キャリパ本体の非シリンダ側のアームに取り付けるアンカーブロックに誤組付け防止体を取り付けるための孔を形成し、該孔に誤組付け防止体を取り付け、また同非シリンダ側アームに取り付けるブレーキパッドには、前記誤組付け防止体に対向する部分の角部を面取りして形成し、上記のように形成したブレーキパッドを対応するシリンダ側アームあるいは非シリンダ側アームに取り付けることを特徴とする請求項1に記載の鉄道用ブレーキパッドの誤組付け防止構造。
- 前記誤組付け防止体はプレートまたはピンで構成されていることを特徴とする請求項1に記載の鉄道用ブレーキパッドの誤組付け防止構造。
- 前記キャリパ本体のシリンダ側のアームに取り付けるアンカーブロックに誤組付け防止体を取り付ける孔はアンカーブロックに予め設けられているアンカースプリング装着用の孔を兼用したことを特徴とする請求項3に記載の鉄道用ブレーキパッドの誤組付け防止構造。
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CN103640593A (zh) * | 2013-11-26 | 2014-03-19 | 南车株洲电力机车有限公司 | 一种用于踏面制动器安装的导筒组成结构 |
US10508560B2 (en) | 2014-10-08 | 2019-12-17 | Ihi Corporation | Stator-vane structure and turbofan engine |
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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JPH0614571U (ja) * | 1992-07-31 | 1994-02-25 | 曙ブレーキ工業株式会社 | ディスクブレーキの制輪子取付構造 |
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