JP4682094B2 - ブレーキパッドの誤装着を阻止する鉄道車両用ディスクブレーキ装置 - Google Patents

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Description

本発明は、鉄道車両用ディスクブレーキ装置に関する。
従来、鉄道車両において、速度を落としたりあるいは停止させたりするためのブレーキ装置として、車輪を連結する車軸に取付けたブレーキディスクを制動するようにしたディスクブレーキ装置がある(例えば特許文献1参照)。
上記ディスクブレーキ装置は、ディスクの左右に配置した一対のパッドホルダそれぞれに、ディスクの回転方向に沿うよう湾曲したブレーキパッド(パッド)をディスクの側面に対向するように保持した構成としている。このようなディスクブレーキ装置では、パッドホルダをディスクの側面に近付け、ブレーキパッドをディスクの左右両側面に接触させて挟みつけることで、ディスクに制動力を付与する。ブレーキパッドは磨耗するのでメンテナンスのためにパッドホルダから取外し、あるいは定期的に交換する必要がある。メンテナンスや交換のためにブレーキパッドをパッドホルダに上下方向に着脱自在とすべく、パッドホルダに案内部を設け、ブレーキパッドには案内部に案内される被案内部を設けている。
ところで、一対のパッドホルダは左右対称形状になっている。これに対して、ブレーキパッドは左右勝手使いを可能とするために左右のパッドホルダで同じもの(単一形状に形成している)を用いており、また、ブレーキパッドはディスクの回転方向に沿って湾曲した形状としている。そして、作業者が左右のパッドホルダ毎にブレーキパッドの取付け方向を判断して各パッドホルダに装着するようにしている。
特開2003−14012号公報
ブレーキパッドは左右勝手使いを可能としているため、パッドホルダ側の案内部とブレーキパッド側の被案内部とが位置合わせされると、ブレーキパッドの天地が逆で誤った方向であっても、パッドホルダに装着可能である。しかしながら、ブレーキパッドは、天地を正しくして挿入した場合にその湾曲方向がディスクの湾曲方向に合致するようになるから、ブレーキパッドの天地を誤ってパッドホルダに挿入すると、ブレーキパッドの湾曲方向がディスクの湾曲方向とは反対の方向となる。
そこで本発明は、ブレーキパッドを誤った方向からパッドホルダに装着されることを阻止できるディスクブレーキ装置の提供を課題とする。
本発明の鉄道車両用ディスクブレーキ装置は、ブレーキディスクの両側に設けられた左右一対のパッドホルダと、パッドホルダの案内部に下方から係脱可能に係合する被案内部を有するブレーキパッドとを備え、該ブレーキパッドは、前記被案内部の上下方向中心軸に対して非対称形状であり上下を反転させることで左右何れのパッドホルダにも装着できる鉄道車両用ディスクブレーキ装置であって、ブレーキパッドが正規の方向である場合にはその挿入を許容し、且つ誤った方向である場合には挿入を阻止する誤装着阻止部が、前記パッドホルダに設けられ、前記案内部は、パッドホルダの上下方向に形成された溝とされ、被案内部はブレーキパッドに形成された臍とされ、該臍の幅方向一端部からブレーキパッドの一方側端部までの最大距離と臍の幅方向他端部からブレーキパッドの他方側端部までの最大距離とを異ならせており、ブレーキパッドが正規の方向で挿入される場合には前記最大距離のうち小さい方の最大距離におけるブレーキパッド側端部は誤装着阻止部に干渉せず、ブレーキパッドが誤った方向で挿入される場合には前記最大距離のうち大きい方の最大距離におけるブレーキパッド側端部が誤装着阻止部に干渉してブレーキパッドの挿入を阻止する構成としたことを特徴としている。
上記構成において、ブレーキパッドの上下方向を正規の方向でパッドホルダに装着する場合、最大距離のうち小さい方の最大距離におけるブレーキパッド側端部は誤装着阻止部に干渉しないから、ブレーキパッドの被案内部である臍がパッドホルダの案内部である溝に案内されて、ブレーキパッドはパッドホルダに正常に装着される。
ブレーキパッドの上下方向を誤ってパッドホルダに装着しようとすると、最大距離のうち大きい方の最大距離におけるブレーキパッド側端部が誤装着阻止部に干渉してブレーキパッドの挿入を阻止されるから、ブレーキパッドの被案内部である臍がパッドホルダの案内部である溝に案内されることながなく、したがってブレーキパッドがパッドホルダに誤装着されることを防止できる。
パッドホルダの案内部は蟻溝であり、ブレーキパッドの被案内部は蟻溝に嵌合する蟻臍であることが好ましい。案内溝と臍の関係を、蟻溝と蟻臍とすることにより、パッドホルダにブレーキパッドを装着した際に蟻溝と蟻臍とはパッドホルダの厚み方向に係止するから、ブレーキパッドがパッドホルダの厚み方向に外れてしまうのを防止することができる。
誤装着阻止部は、パッドホルダの挿入方向においてブレーキパッドの挿入を開始する側に配置することが好ましい。この構成によれば、ブレーキパッドをパッドホルダに装着しようとした場合にすぐに誤装着阻止部によってブレーキパッドの挿入が阻止されるから、ブレーキパッドの上下方向の誤りを即座に判断可能となる。
本発明の鉄道車両用ディスクブレーキ装置によれば、同一形状のブレーキパッドをパッドホルダに装着する際、ブレーキパッドの上下方向を誤った状態でパッドホルダに挿入しようとしても、パッドホルダの誤装着阻止部によって、パッドホルダに挿入されるのが阻止されるから、ブレーキパッドが誤ってパッドホルダに装着されてしまうのを防止できる。
以下、本発明の実施形態に係る、ブレーキパッドの誤装着を阻止する鉄道車両用ディスクブレーキ装置を、図面に基づいて説明する。図1は鉄道車両用ディスクブレーキ装置の使用状態を示す全体概略平面図、図2はホルダにブレーキパッドを着脱する際の側面図、図3はパッドホルダの背面図、図4は図2におけるX−X線概略断面図、図5はホルダ本体の単体側面図、図6は車両用ディスクブレーキ装置の底面図、図7は図5におけるY−Y線概略断面図、図8は脱落防止部材の単体底面図、図9は図2におけるZ−Z線断面図である。
図1に示すように、鉄道車両用ディスクブレーキ装置(以下、単にディスクブレーキ装置という)1は車両Cに用いられ、左右一対の車輪2,2を連結する車軸3の途中に外嵌固定されたブレーキディスク4,4に制動力を付与するものである。ディスクブレーキ装置1は、車体側にピン5,5を介して揺動自在に支持された左右対のクランプレバー(ブレーキ用梃)7,7と、クランプレバー7,7をピン5,5回りに揺動自在なダイヤフラム8と、クランプレバー7,7の他端側に連結された左右対の制動部9,9を有している。
左右の制動部9,9は、それぞれブレーキパッド10,10と、ブレーキパッド10,10を着脱自在に保持する板状のパッドホルダ11,11とを有する。
ここで図2〜図8に基づいてパッドホルダ11,11の構成を説明する。パッドホルダ11,11は左右の制動部9,9で対称形状であるので、一方のパッドホルダ11の説明でもって左右のパッドホルダ11,11の構成の説明を兼用する。パッドホルダ11は板状のホルダ本体11Aを有する。ホルダ本体11Aは側面視して、ブレーキディスク4の外径に沿った湾曲方向にほぼ一定の幅B1を有する円弧形状に形成されている。なお、ブレーキパッド10もホルダ本体11Aと同様に円弧形状に形成されている。ホルダ本体11Aには、その上部に板状の上側耳部12が、下部に板状の下側耳部13が、ホルダ本体11Aの車軸3と反対側にそれぞれ突出するように一体形成されている。上側耳部12は斜め上方に向けて延長され、下側耳部13は水平方向に延長されている。なお、左右一対のパッドホルダ11,11には、上側耳部12どうし、および下側耳部13どうしを連結する金具(図示省略)がボルト穴で取付けられている。
下側耳部13の裏面に、誤装着阻止部としての縦方向に長い突起20が形成されている。この突起20は、ホルダ本体11Aの厚み方向に突出する段差面として水平方向の下端面20aを有している。突起20は、下側耳部13の高さh1に等しく形成されている。また突起20は所定の前後幅b1に設定されている。
ホルダ本体11Aの表面側に上下方向に所定間隔を置いて軸受部21,22が形成されている。これら軸受部21,22に案内ピン23が回転自在に挿通支持され、前記クランプレバー7と案内ピン23とが連結されている。
ホルダ本体11Aの上部には前後方向(横方向)に長い上部スリット26が形成され、この上部スリット26に、ブレーキパッド10を下方に付勢して後述の脱落防止部材(ラッチ)28との間でブレーキパッド10のガタつきを防止するための屈曲板バネ27が装着されている。
ホルダ本体11Aの表面側下部に、ブレーキパッド10の落下を防止するための板状の前記脱落防止部材28が回動可能に取付けられている。この脱落防止部材28は、その基端部28aが上下方向の枢支軸6回りに水平面内で回動可能に支持されている。ホルダ本体11Aの下部に、支軸6を軸支する軸受部30と、脱落防止部材28の先端部28bを係止するためのブラケット31が一体形成されている。また、前記脱落防止部材28の位置を変更するための突起状の梃台49がホルダ本体11Aの下部に一体形成されている。また、突起状の梃台49がパッドホルダ本体11Aの下部表面に一体に設けられている。梃台49の上面49bから脱落防止部材28までは、所定の上下距離h3だけ離間している。
図8に示すように、脱落防止部材28の先端部28bには上下方向のピン穴32が形成され、脱落防止部材28の前後方向途中にホルダ本体11A側に向けて突出する突部33が形成されている。ホルダ本体11Aの下部には脱落防止部材28の突部33が挿入される前後方向に長い下部スリット35が形成されている。さらに、脱落防止部材28の突部33の先端部28b寄り位置に、バネ挿通穴36が形成されている。バネ挿通穴36にはU字状のバネ38の先端部38aが挿入されている。また、バネ38の基端部38bは、前記ブラケット31に設けた通孔40に挿入されている。バネ38は底面視して、その基端部38bから先端部38aに向けてホルダ本体11A側に傾斜するよう配置され、基端部38b回りに回動可能である。
図6に示すように、脱落防止部材28は、支軸6回りに一方向(図6において反時計方向)に回動してホルダ本体11Aから離れた開姿勢A1(図の仮想線で示す)と、支軸6回りに他方向に回動して前記突部33が下部スリット35に挿入された閉姿勢A2とに切替え可能とされている。前記バネ38は脱落防止部材28の閉姿勢A2では、該脱落防止部材28をブレーキパッド10側に付勢して閉姿勢A2を保持し、脱落防止部材28の開姿勢A1では、該脱落防止部材28がブレーキパッド10(ホルダ本体11A)から離れる方向に付勢して開姿勢A1を保持する。脱落防止部材28の開姿勢A1でバネ38は自然長であり、脱落防止部材28を開姿勢A1から閉姿勢A2に回動させる途中の中間位置で、バネ38はその幅が最も圧縮され、その後に再度伸長するという動作を行う。
脱落防止部材28の突部33に、不図示の位置変え用工具の先端部が挿入される操作穴33aが形成されている。この操作穴33aはバネ挿通穴36に比べて枢支軸6側寄りに配置されている。操作穴33aは前記梃台49に形成された工具挿入穴49aと上下方向で対向する位置になく、操作穴33aは工具挿入穴49aに比べてホルダ本体11A側寄りに配置されている。ブラケット31には、ピン45を有するスプリングプランジャ46が取付けられている。
図3に示すように、ホルダ本体11Aのブレーキパッド保持面50(裏面)には案内部としての上下方向の案内溝51が形成されている。図4に示すように、この案内溝51は断面が偏平な台形の蟻溝であって、平面状の案内面52と、この案内面52の前後両側の傾斜案内面53a,53aとによって形成されている。該案内溝51はパッドホルダ11の下端縁から、前記上部スリット26まで延長して形成されている。また、案内溝51はその途中で下部スリット35に連続している。案内溝51の全幅B2は、上部スリット26、下部スリット35の前後幅内に収まる大きさに設定されている。案内溝51を除くブレーキパッド保持面50は同一平面内の平坦面50aに形成されている。
前記ブレーキパッド10は合成樹脂から一枚の板状に形成され、図2に示すように、且つ側面視して、ホルダ本体11Aの側面視形状と略同一形状であり、ほぼ一定の幅B3を有した円弧状に形成されている。図2および図9に示すように、ブレーキパッド10は、その被保持面55(表面)に、前記ホルダ本体11Aの案内溝51に案内される被案内部としての臍56が厚み方向(上下方向)に突出するよう一体に形成されている。臍56は案内溝51と対応する断面形状を有する蟻臍である。臍56は、案内溝51の案内面52に摺接する被案内突面57と、案内溝51の傾斜案内面53に摺接する被案内傾斜面58a,58bとによって形成される。
なお、図9に示すように、臍56の一部は、保護金具62によって保護されている。
上記のような構成を有するブレーキパッド10は、左右の制動部9,9に用いられるが、汎用性を確保するために左右の制動部9,9で形状を変えておらず、単一形状に形成したものを左右使い勝手で使用するようにしている。
ところで、図2はブレーキパッド10をホルダ本体11Aに対して下方から挿入するにあたり、ブレーキパッド10の天地(上下)が正しい状態を示している。すなわち、図示のブレーキパッド10は、紙面左側に突となるよう湾曲した正しい挿入姿勢であって、ホルダ本体11Aのブレーキパッド保持面50とブレーキパッド10の被保持面55とが対向し、ホルダ本体11Aとブレーキパッド10の突となる湾曲方向が一致する姿勢にある。この姿勢において、臍56の一方の被案内傾斜面58aと平坦面55aとの一方接続部63からブレーキパッド10の内周方向の一方側端部65までの最大幅距離B5と、臍56の他方の被案内傾斜面58bと平坦面55aとの他方接続部67から外周方向の他方側端部70までの最大幅距離B6とが異なっている。この場合、最大幅距離B5が最大幅距離B6に比べて大きく設定されている。なお、最大幅距離B5と最大幅距離B6とは、ブレーキパッド10における臍56の幅方向位置を変更する(ずらす)ことで容易に異なった値とすることができる。
前記ホルダ本体11Aの案内溝51における他方の幅方向端部71a(案内面52と他方の傾斜案内面53aの交点)から突起20までの水平距離B7は、前記最大幅距離B6より大きく、最大幅距離B5より小さく設定されている。
上記構成のディスクブレーキ装置1では、ダイヤフラム8を駆動することにより、クランプレバー7,7がピン5,5回りに回動して制動部9,9がブレーキディスク4に左右方向から近付いてブレーキディスク4の側面である制動面にブレーキパッド10,10が圧接してブレーキディスク4の回転を摩擦力でもって制動する。
このようなディスクブレーキ装置1では、制動部9のブレーキパッド10は、その臍56の水平な下端面56bが脱落防止部材28の板面に上方から当接していることで下方への移動、すなわち落下が防止された状態にある。ところで、ブレーキパッド10はブレーキディスク4に圧接して磨耗するから、定期的に交換する必要がある。まず、ブレーキパッド10をホルダ本体11Aから取外すにあたり、スプリングプランジャ46のピン45を引き込み、脱落防止部材28とのロックを解除する。次に、梃台49に形成された工具挿入穴49aから所定の工具29を挿入してその工具29の先端29aを操作穴33aに挿入する。このとき、脱落防止部材28は閉姿勢A2にあって操作穴33aは工具挿入穴49aに比べてホルダ本体11A側寄りに配置されているから、梃台49を支持部として、工具29を、脱落防止部材28がホルダ本体11Aから離れるよう支軸6回りに回動させるよう回動操作することで、梃の原理で、容易に脱落防止部材28を回動させることができる。
このとき、脱落防止部材28の閉姿勢A2を保持していたU字状のバネ38の基端部38bと先端部38aとの幅が圧縮される。そして作業者は、バネ38の弾性に抗してさらに工具を操作すると、バネ38が最も縮まった後に再度伸長し、脱落防止部材28は、閉姿勢A2から開姿勢A1となり、バネ38の弾性によって脱落防止部材28は開姿勢A1が維持される。この開姿勢A1では脱落防止部材28の突部33がパッドホルダ11の下部スリット35から抜け出ている。したがって、ブレーキパッド10を下方へ取外すことが可能になる。そこで、ブレーキパッド10を下方に引くと、ブレーキパッド10はその臍56が案内溝51に案内されてホルダ本体11Aから下方へ取外される。
そして、新たなブレーキパッド10をホルダ本体11Aに装着するにあたり、その上下を正常装着姿勢とし、図2に示すように、ブレーキパッド10の湾曲方向をホルダ本体11Aの湾曲方向と一致させ、ホルダ本体11Aの案内溝51に臍56を位置合わせをして案内溝51に臍56を挿入(嵌入)するようにし、上方に移動不可能な位置、すなわちブレーキパッド10の臍56の上端面56aが屈曲板バネ27に当接するまで移動(上昇)させる。
ここで作業者は、このブレーキパッド10の位置を保持した状態で、再び工具を梃台49の工具挿入穴49aに挿入して工具の先端を操作穴33aに挿入する。このとき、脱落防止部材28は上述のように開姿勢A1にある。そこで作業者は、梃台49を支点にして工具を操作し、脱落防止部材28がホルダ本体11Aに接近するよう支軸6回りに回動させる。このようにすることにより、脱落防止部材28は、開姿勢A1からその突部33が下部スリット35に挿入された閉姿勢A2となり、バネ38の弾性に基づいて脱落防止部材28はその閉姿勢A2が維持される。そして、スプリングプランジャ46のピン45を押し込み、脱落防止部材28とのロックを行う。
ところで、ブレーキパッド10はブレーキディスク4の左右で同一のものを使用すること、また、ブレーキパッド10の交換は車体の下方から行われるから、作業性の悪い環境で行われる。これらのことから、ブレーキパッド10の交換の際に、図2の仮想線で示すように、ブレーキパッド10の上下を反対にした誤装着姿勢C1に把持してしまう場合が考えられる。しかしながら、上記のようにブレーキパッド10を誤装着姿勢C1でもってホルダ本体11Aの案内溝51に臍56を位置合わせをし、案内溝51に臍56を嵌入するようにして上昇させようとしたとき、臍56の一方接続部分63からブレーキパッド10の一方側端部65までの最大幅距離B5を、ホルダ本体11Aの案内溝51の幅方向端部71aから突起20までの水平距離B7に比べて大きく設定しているから、ブレーキパッド10の一方側端部65が突起20の下端面20aに下方から当り、それ以上の上昇が阻止される。このため、ブレーキパッド10をホルダ本体11Aに挿入することができない。したがって、ブレーキパッド10の湾曲方向がブレーキディスク4の湾曲方向と反対の方向で装着されるという誤装着を防止することができる。
なお、仮にブレーキパッド10の一方側端部65を突起20に当接しないよう前後方向でずらした場合は、今度は案内溝51と臍56とが位置合わせされないから、この場合もブレーキパッド10をホルダ本体11Aに挿入することができない。
このように、本発明の実施形態によれば、左右対称のパッドホルダ11に対して、左右勝手使いを可能とするために同一形状のブレーキパッド10が使用される場合であって、ブレーキパッド10の交換やメンテナンスのためにホルダ本体11Aから取外し、新たなブレーキパッド10をホルダ本体11Aに挿入しようとする場合、ブレーキパッド10の上下方向を誤った誤装着姿勢C1としてホルダ本体11Aに挿入しようとしてもこれを邪魔(阻止)する誤装着阻止部を設けた簡単な構成でもって、従来のようにブレーキパッド10の湾曲方向とブレーキディスク4の湾曲方向が異なる誤装着状態を防止することができる。
また、突起20をホルダ本体11Aのブレーキパッド10の挿入を開始する側、すなわちホルダ本体11Aの下部に配置していることで、ブレーキパッド10を誤装着姿勢C1としてホルダ本体11Aに沿って上昇させようとするとブレーキパッド10が突起20に当たって挿入できないから、ブレーキパッド10が誤装着姿勢C1であることを即座に判断することができ、迅速に正しい作業に移行することができる。
上記実施形態では、案内部を蟻溝とし被案内部を蟻臍としたがこれに限定されるものではなく、ブレーキパッド10をホルダ本体11Aに上下方向に案内して着脱可能で、且つ装着したブレーキパッド10をホルダ本体11Aからその厚み方向から離脱させないよう係合部分を有する構成であればよい。
上記実施形態では、ブレーキパッド10の形状は、左右のパッドホルダ11に毎に変更を要しないよう円弧状に形成した。しかしその形状は円弧状に限るものではない。
本発明の実施形態のディスクブレーキ装置の使用状態を示す全体概略図。 同じくパッドホルダにブレーキパッドを着脱する際の側面図。 同じくパッドホルダの背面図。 同じく図2におけるX−X線概略断面図。 同じくホルダ本体の単体側面図。 同じくディスクブレーキ装置の底面図。 同じく図5におけるY−Y線概略断面図。 同じく脱落防止部材の単体底面図。 同じく図2におけるZ−Z線断面図。
符号の説明
1…ディスクブレーキ装置、2…車輪、3…車軸、4…ブレーキディスク、7…クランプレバー、9…制動部、10…ブレーキパッド、11…パッドホルダ、11A…ホルダ本体、20…突起、26…上部スリット、28…脱落防止部材、31…ブラケット、33…突部、33a…操作穴、35…下部スリット、36…バネ挿通穴、38…バネ、49…梃台、49a…工具挿入穴、50…ブレーキパッド保持面、50a…平坦面、51…案内溝、52…案内面、53…傾斜案内面、53a…傾斜案内面、55…被保持面、56…臍、57…被案内突面、58…被案内傾斜面、A1…開姿勢、A2…閉姿勢

Claims (3)

  1. ブレーキディスクの両側に設けられた左右一対のパッドホルダと、パッドホルダの案内部に下方から係脱可能に係合する被案内部を有するブレーキパッドとを備え、該ブレーキパッドは、前記被案内部の上下方向中心軸に対して非対称形状であり上下を反転させることで左右何れのパッドホルダにも装着できる鉄道車両用ディスクブレーキ装置であって、ブレーキパッドが正規の方向である場合にはその挿入を許容し、且つ誤った方向である場合には挿入を阻止する誤装着阻止部が、前記パッドホルダに設けられ
    前記案内部は、パッドホルダの上下方向に形成された溝とされ、被案内部はブレーキパッドに形成された臍とされ、該臍の幅方向一端部からブレーキパッドの一方側端部までの最大距離と臍の幅方向他端部からブレーキパッドの他方側端部までの最大距離とを異ならせており、ブレーキパッドが正規の方向で挿入される場合には前記最大距離のうち小さい方の最大距離におけるブレーキパッド側端部は誤装着阻止部に干渉せず、ブレーキパッドが誤った方向で挿入される場合には前記最大距離のうち大きい方の最大距離におけるブレーキパッド側端部が誤装着阻止部に干渉してブレーキパッドの挿入を阻止する構成としたことを特徴とするブレーキパッドの誤装着を阻止する鉄道車両用ディスクブレーキ装置。
  2. パッドホルダの案内部は蟻溝であり、ブレーキパッドの被案内部は蟻溝に嵌合する蟻臍であることを特徴とする請求項1記載のブレーキパッドの誤装着を阻止する鉄道車両用ディスクブレーキ装置。
  3. 誤装着阻止部は、パッドホルダの挿入方向においてブレーキパッドの挿入を開始する側に配置したことを特徴とする請求項1または請求項2に記載のブレーキパッドの誤装着を阻止する鉄道車両用ディスクブレーキ装置。
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