JP5660230B2 - 切削工具及び該切削工具に用いられる切削インサートのクランプ機構のための回転部材 - Google Patents

切削工具及び該切削工具に用いられる切削インサートのクランプ機構のための回転部材 Download PDF

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Description

本発明は、切削工具に関し、特に切削インサートのクランプ機構を備えた切削工具及びそのクランプ機構のための回転部材に関する。
交換可能な切削インサートを用いる切削工具においては、切削インサートを容易に着脱することが可能なクランプ機構を備えることが要望される。特に、内部に複数のバイトが並列配置され、バイトと被削材とを相対移動させることによって小型物品を自動的に連続加工する小型の自動旋盤などの工作機械は機械内部が非常に狭いため、クランプ機構には、狭い空間においても切削インサートの着脱が容易に行えることが求められる。
そのような要求を満たすクランプ機構の1つとして、特許文献1に開示されているクランプ機構がある。このクランプ機構は、切削工具の内部に、切削インサートをチップ座に押し付けて固定する係止ピンと、その係止ピンを押圧する連結ピンと、その連結ピンを係止ピンに対して動かす回転部材とを有している。その回転部材は、基本的には略円筒形状をなすとともに、回転軸方向に垂直な断面において回転軸からの半径が徐々に変化する外周を有した側面部分を備えている。したがって、回転部材を回転軸周りに回転させることによって、回転軸からの半径が大きい部位と小さい部位とを連結ピンと当接させることができる。そのため、回転部材の回転位置に応じ、切削インサートのクランプ状態/アンクランプ状態を実現することができる。すなわち、半径が大きい部位が連結ピンに接触しているときは連結ピンが係止ピンに向かって押され、この連結ピンに押された係止ピンによって切削インサートが固定される。一方、半径が小さい部位が連結ピンに接触しているときは、連結ピンが係止ピンを押すことがないために係止ピンが切削インサートを固定することがない。そのため、切削インサートを切削工具から外すことができる。
このような機構を有する特許文献1のクランプ機構では、切削インサートを固定するために締付ピンをねじ止めする構成に比して、切削インサートを交換する際にねじを抜き差しする必要が無いとともに、回転部材を時計/反時計いずれの方向からでも回転させて切削インサートの着脱を行うことができる。そのため、小型の自動旋盤のような狭い内部スペースでの切削インサートの着脱操作が容易となるという利点がある。
特開2008−207269号公報
しかしながら、上述した特許文献1のクランプ機構では、切削インサートを固定する係止ピンが切削工具から離脱しやすいという問題がある。すなわち、切削インサートを固定していないアンクランプ状態にあるとき(つまり、連結ピンが係止ピンを押圧する位置から後退した状態にあるとき)、切削インサートのみならず係止ピンまで切削工具と機械的に係合していない状態となり、係止ピンが切削工具から容易に脱落してしまう。したがって、切削インサートを交換する作業の間、操作者は係止ピンの脱落が生じないよう注意深く作業を行わなければならず、また、脱落が生じた場合には係止ピンを紛失するおそれがある。
これに対し、特許文献の図2に記載されているように、係止ピンと連結ピンを一体化することで係止ピンが切削工具から脱落しないようにすることもできるが、この場合、係止ピンを単独で取り外すことができない。したがって、係止ピンに破損が生じた場合、その係止ピンのみを単独で交換することができないという問題が生じる。
本発明は、上記課題に鑑みてなされたものであり、狭いスペースでも容易に切削インサートの着脱ができるとともに、当該着脱作業時に、切削インサートを切削工具に固定する部材の脱落を防止できるクランプ機構を備えた切削工具を提供することを目的とする。
また、本発明の他の目的は、構成部材を選択的に取り外しできるクランプ機構を備えた切削工具及びそのクランプ機構を構成するのに好適な回転部材を提供することにある。
そのために、本発明は、切削インサート(2)を着脱自在に装着することが可能なチップ座(7)を有する切削工具において、
前記切削工具の内部に向かって穿設されたレバー孔(8)と、
該レバー孔(8)に収容され、前記切削インサート(2)に当接することで前記切削インサート(2)を前記チップ座(7)に固定するレバー(6)と、
前記切削工具の内部に向かって穿設され、前記レバー孔(8)と交差するピン孔(9)と、
該ピン孔(9)に収容され、前記切削インサート(2)と当接させるために前記レバー(6)を押圧する一端部(51)と、他端部(53)とを有するピン(5)と、
該ピン(5)の前記他端部(53)が位置する前記ピン孔(9)の部分において前記ピン孔(9)と接続するよう前記切削工具に穿設された回転部材保持孔(10)と、
該回転部材保持孔(10)に回転可能に保持された回転部材(4)であって、前記ピン(5)の前記他端部(53)と係合し、回転位置に応じて前記ピン孔(9)内の前記ピン(5)の位置を変化させることで、前記レバー(6)に対する前記ピン(5)の前記一端部(51)の位置を変更するピン係合部(41)が設けられた回転部材(4)と、
を備え、
前記レバー(6)は前記ピン(5)の前記一端部(51)の嵌合部と嵌合する嵌合部(14)を有し、
前記回転部材(4)の前記ピン係合部(41)には、前記回転部材(4)の回転軸(A)に垂直な断面において、前記回転軸(A)に向けて比較的大きく陥没した深溝部(15)と、比較的浅く陥没した浅溝部(16)と、前記深溝部(15)及び前記浅溝部(16)との間の実質的に陥没していない溝なし部(43)と、が形成され、
前記ピン(5)の前記他端部(53)が前記溝なし部(43)に係合している状態と、前記ピン(5)の前記他端部(53)が前記浅溝部(16)に係合している状態と、前記ピン(5)の前記他端部(53)が前記深溝部(15)に係合している状態とで、それぞれ、前記ピン(5)の前記一端部(51)の嵌合部が前記レバー(6)の嵌合部(14)に嵌合して前記レバー(6)を押圧する状態と、前記ピン(5)の前記一端部(51)の嵌合部が前記レバー(6)の嵌合部(14)に嵌合するが前記レバー(6)を押圧しない状態と、前記ピン(5)の前記一端部(51)の嵌合部が前記レバー(6)の嵌合部(14)に嵌合しない状態と、が得られるようにしたことを特徴とする。
また、本発明は、上記切削工具に用いられる回転部材(4)であって、前記深溝部(15)と、前記浅溝部(16)と、前記溝なし部(43)と、が形成された前記ピン係合部(41)が設けられていることを特徴とする回転部材に存する。
本発明によると、回転部材(4)に浅溝部(16)と深溝部(15)とが形成されているため、切削工具(1)から切削インサート(2)を取り外すことはできるがレバー(6)は取り外すことはできない状態と、レバー(6)を完全に取り外せる状態とを選択的に切り替えることができる。したがって、切削インサート(2)を切削工具(1)に着脱する際におけるレバー(6)の脱落を防止できる。また、クランプ機構を構成する部材(例えばレバー(6))が損傷した際には、それを他の部材(例えばピン(5))とは独立して交換することが可能となる。
本発明の切削工具の一実施形態を切削インサートが装着されている状態で示す縦断面図であり、図4BのI−I線断面に対応している。 本発明の切削工具の一実施形態を、切削インサートは外れているがレバーは外れていない状態で示す縦断面図である。 本発明の切削工具の一実施形態をレバーが拘束されていない状態で示す縦断面図である。 本発明の切削工具の一実施形態を切削インサートが外されている状態で示す斜視図である。 本発明の切削工具の一実施形態を切削インサートが装着されている状態で示す斜視図である。 本発明の切削工具に適用可能なレバーの一実施形態を示す斜視図である。 図5Aに示したレバーの側面図である。 本発明の切削工具に適用可能なピンの一実施形態を示す斜視図である。 図6Aに示したピンの側面図である。 本発明の切削工具に適用可能な回転部材の一実施形態を示す斜視図である。 図7Aに示した回転部材の正面図である。 図7Bに示した回転部材のVIIC−VIIC線に沿った断面図である。 図7Bに示した回転部材のVIIC−VIIC線に沿った断面図であり、回転部材を保持孔に収納した状態で示している。 本発明の一実施形態にかかる切削工具の変形例を示す縦断面図である。
本発明の切削工具の一実施形態について、図面を参照しながら詳細に説明する。
本実施形態の切削工具1は、図1から図3、図4A及び図4Bに示されているように、切削インサート2を取り付け可能な切削工具本体3と、その切削工具本体3の内部に配置された回転部材4と、その回転部材4と係合するピン5と、そのピン5に押圧されることによって切削インサート2を固定するレバー6と、を基本的に備え、レバー6、ピン5及び回転部材4が切削インサート2のクランプ機構を構成している。また、図4Aに示されているように、切削工具本体3の先端側(不図示の被削材と対向する側)の上面には、切削インサート2を切削工具本体3に取り付けるためのチップ座7が設けられている。本実施形態において、このチップ座7は、切削工具本体3の上面から段差状に低くなった底面と、その底面と接する2つの側面と、から形成されている。
チップ座7の底面からは切削工具下面側に向けてレバー孔8が穿設され、底面に位置するレバー孔8の開口を介して、レバー孔8にレバー6を挿入することができる。さらに、切削工具本体3の内部に向けて、そのレバー孔8と交差するピン孔9と、そのピン孔9の最奥部の端部と接続する回転部材保持孔10と、が形成されている。より詳細には、レバー孔8は、切削工具本体3の長手方向(先端側からこれと反対側の基端側に向かう方向)に沿った縦断面図(図1〜図3)を見た場合に、チップ座7の底面から切削工具本体3の内部に向けて形成された縦孔であり、ここに切削インサート2を固定するためのレバー6が収納される。ピン孔9は、切削工具本体3の長手方向に沿った縦断面図を見た場合に、切削工具本体3の長手方向に沿って切削工具本体3の先端側から基端側に向かって形成された横孔であり、レバー孔8と交差している。このピン孔5には、レバー6を押圧するためのピン5が収納される。回転部材保持孔10は、切削工具本体3の長手方向に略垂直な方向に延在する横孔であり、ピン孔9の基端側の端部と接続している。この回転部材保持孔10の内部に回転部材4が収納される。
レバー6は、図5A及び図5Bに示されているように、略円柱状の部材であり、概して、切削インサート2と当接する上部11と、ピン5と当接する下部12と、から構成されている。上部11側の上端には外周から半径方向に突出した少なくとも1つの突出部13が設けられている。この突出部13が切削インサート2の取付穴の内壁と当接する。また、下部12にはピン5を受け入れて嵌合する凹陥部14が設けられている。この凹陥部14と突出部13とはレバー6の外周上の、レバー6の長手軸に平行な方向において整列するように形成されている。そして、このレバー6は、上部11と下部12との接続部付近において最大径となる部分を有している。この最大径の部分は、レバー孔8における切削工具先端側の内壁と接触する箇所である。てこの原理で言えば、この最大径部分が支点、上部11の突出部13が作用点、下部12の凹陥部14が力点となる。すなわち、下部12の凹陥部14に対するピン5の押圧力は、支点である最大径部分を介して上部11の突出部13へと伝達され、切削インサート2はチップ座7の壁面へと強く押し付けられることで固定される。なお、レバー6の形状は、以上のものに限定されることはなく、てこの原理を利用して切削インサート2をチップ座7の壁面へと固定することができる形状であればよい。
ピン5は、図6A及び図6Bに示されているように、略棒状の部材である。その一端部51は体部52と比較して径が拡大された部分を有しており、他端部53は先端に向かうにつれ径が漸減するように形成されている。一端部51はレバー6の凹陥部14に突入する部分であり、本実施形態においては一端部51自体がピン5の嵌合部をなし、凹陥部14がレバー6の嵌合部をなす。ピン5の他端部53は回転部材4と係合する部分である。なお、ピン5の形状は以上のものに限定されることはなく、適切にレバー6や回転部材4と当接することができるのであればどのような形状でもよい。
回転部材4は、図7Aに概略的に示されているように、略円柱状の部材の長手方向の中央部には周方向に沿って部分的に切り欠かれた形状のピン係合部41が設けられている。この略円柱形状の回転部材4は、図7Bに示されているように、長手方向の中心軸である回転軸Aを有しており、ピン係合部41は、この回転軸Aに垂直な回転部材4の長手方向の中央部の断面において、回転軸Aからの距離(すなわち、半径)が一定ではなく変化するように形成されている。より詳細には、ピン係合部41は、図7Cに示すように、回転軸Aまで大きく陥没した部分(すなわち、回転軸Aからの径の縮小割合が大きい部分。以下、深溝部と称し、符号15で参照する)と、中心軸Aと回転部材4の本来の外周との略中間付近まで陥没した部分(すなわち、回転軸Aからの縮小割合が小さい部分。以下、浅溝部と称し、符号16で参照する)と、それらの部分の間にあって溝が実質的に形成されていない部分(以下、溝なし部と称し、符号43で参照する)と、を有している。そして、回転部材4の端面に設けた凹部42にレンチ等の締付け用工具を連結して回転操作することで、ピン4の他端部53に対するピン係合部41の係合位置を変え、ピン孔9内のピン5の位置すなわちレバー6の凹陥部14に対するピン5の一端部51の突入位置を変更することができる。なお、図7Cに示すように、本実施形態では、深溝部15と浅溝部16とは回転軸を挟んで180°反対の位置に、且つそれぞれが左右対称となるように配置されている。この配置は後述するように好ましいものであるが、本発明はかかる配置に限定されず、深溝部15と浅溝部16とを180°以外の位置関係としたり、それぞれを左右非対称としてもよい。また、深溝部15及び浅溝部16の個数についても適宜定めることができる。
ピン係合部41の溝なし部43は、好ましくは、図7Dに示されているように、回転軸Aに垂直な断面にて、浅溝部16につながる位置(つまり、浅溝部の最外周側位置)から深溝部15につながる位置(つまり、深溝部の最外周側位置)にかけて、半径が徐々に拡大する輪郭を有している。そして、深溝部15の外周端部においては、その半径が回転部材4の最大半径となっている。
図1から図3に示されているように、上述したレバー6、ピン5及び回転部材4は、それぞれレバー孔8、ピン孔9及び回転部材保持孔10に収納される。このとき、レバー6は凹陥部14が切削工具基端側を向くようにしてレバー孔8に収納され、ピン5は径が拡大された一端部51がレバー方向に向くようにピン孔9に収納される。ここで、図8に示されているように、バネなどの弾性体17をレバー孔8の切削工具先端側に設け、レバー6の下部12に接触してレバー6を回転部材4に向かう方向に付勢するようにすることが好ましい。
上記の実施形態においては、回転部材保持孔10がレバー孔8に対して垂直に設け、その内部に回転部材4が保持されるようにしているが、回転部材保持孔10ないしは回転部材4の向きはこれに限られない。例えば回転部材保持孔10を切削工具本体3の上面又は下面からレバー孔8に対して平行に設けて回転部材4を保持するようになし、回転部材4を切削工具本体3の上面側又は下面側からレンチ等の締付け工具によって回転操作するようにすることも可能である。
また、ピン5の材料よりも回転部材4の方が硬い材料で形成されていることが好ましい。
次に、本実施形態の切削工具1に切削インサート2を着脱するときの動作及び作用について詳細に説明する。
本実施形態の切削工具1においては、レンチ等の締付け用工具を用いて、切削工具1の側面から回転部材4を回転させることによって、切削インサート2がチップ座7に固定される。切削工具本体3を貫通して回転部材保持孔10を設け、略円柱形状の回転部材4の両端面に凹部42を設けているのであれば、締付け用工具は切削工具1の両側面のいずれからも回転部材4に適用することが可能である。チップ座7に載置されている切削インサート2を固定する際、回転部材4は、図1に示されているように、回転部材4の溝なし部43がピン5と当接するように回転されられる。これによって、回転部材4は確実に大きくピン5を図1における左方向に押圧する。したがって、レバー6の下部12は左方向に変位し、レバー6は上述したてこの原理により強い力で切削インサート2をチップ座7に固定することが可能である。
切削インサート2を切削工具1から取り外すときには、図2に示されているように、回転部材4の浅溝部16がピン5と当接するように回転部材4を回転させる。回転部材4の浅溝部16がピン5と当接している状態(図2)においては、ピン5は回転部材4側に少し引き込まれている。そのため、ピン5はレバー6の凹陥部14に軽く引っかかっているだけで、レバー6の下部12を押圧していない状態となる。そのため、レバー6はてこの原理によって切削インサート2をチップ座7に対して押圧することがない。したがって、切削インサート2を切削工具1から容易に取り外すことができる。さらに、この際、ピン5とレバー6の凹陥部14とがまだ係合状態にあるので、切削工具本体3からレバー6が脱落することがない。すなわち、切削インサート2を取り外すことは可能であるがレバー6は外れないという状態が達成される。
レバー6を切削工具本体3から取り外すときには、図3に示されているように、回転部材4の深溝部15がピン5と当接するように回転部材4を回転させる。回転部材4の深溝部15がピン5と当接している状態においては、ピン5は回転部材4側に大きく引き込まれている。そのため、ピン5はレバー6の凹陥部14から完全に離脱している状況になる。したがって、レバー6を自由に切削工具本体3から取り外すことが可能である。
上述したように、本実施形態の切削工具1においては、(1)切削インサート2が固定されている状態、(2)切削インサート2は取り外し可能であるがレバー6は外れない状態、および、(3)切削インサート2もレバー6も取り外し可能な状態、という3つの状態が実現される。上記(2)の状態では、切削インサート2を取り外す作業をしている際に、レバー6が切削工具本体3から外れることがない。したがって、切削インサート2の着脱作業中に操作者に与える負担を軽減でき、またレバー6を紛失してしまうことを防止することが可能となる。また、上記(3)の状態では、自由にレバー6を着脱することができる。したがって、レバー6に損傷等が生じて取り替える必要があるときに、ピン5とは独立してレバー6だけを切削工具本体3から取り外すことが可能である。
さらに、回転部材4の深溝部15と浅溝部16とを、図7Cに示されているように、回転軸Aを挟んで180°反対の位置に配置することで、時計方向及び反時計方向のいずれの方向に回転させる場合でも等しい回転操作量を得ることができる。また、深溝部15及び浅溝部16の各々を断面形状において左右対称とすることで、回転部材4を時計方向及び反時計方向のいずれの方向に回転させる場合でも等しい回転操作力が得られ、回転方向の制限を排除することが可能である。また、切削工具本体3を貫通して回転部材保持孔10を設け、略円柱形状の回転部材4の両端面に凹部42を設けることで、切削工具1の側面のいずれからも回転部材4を回転させることが可能である。以上のことから、小型の自動旋盤等のように、狭いスペースで切削インサート2又はレバー6の着脱を行う必要のある工作機械においても、着脱に関する作業性が良好となる。
また、回転軸Aに垂直な断面形状にて、図7Dに示されているように、浅溝部16の端部から深溝部15の端部にかけて半径が徐々に拡大する形状とすることによって、上記(2)の状態から上記(1)の状態するとき、ピンの移動量を緩やかに制御することが可能となる。そのため、ピン5の半径が最大となる深溝部15の端部に向けてピン5を滑らか且つ確実に導いて強固に切削インサート2を固定することができる。
さらに、図8に示されているように、レバー孔8にバネ等の弾性体17を設けている場合、上記(2)の状態のとき、てこの原理によって、レバー6の上部11(切削インサートを押圧する部分)が切削インサート2から離れる方向に力が加えられるため、切削インサート2の着脱が容易となる。
加えて、ピン5より回転部材4の方が硬い材料で形成されていることによって、回転部材4の深溝部15の端部又は浅溝部16の端部が、ピン5による押圧力によって変形することを防止できる。そのため、本発明による効果を長期間にわたって維持することが可能となる。
上記実施形態では、切削工具として旋削用のバイトが説明されているが、本発明はこれに限定されない。つまり、本発明は転削用の工具にも適用することが可能である。
また、上記実施形態では、レバー6に凹陥部14を設け、そこにピン5の一端部51が突入して嵌合するものとしたが、その他の構成を採用することもできる。例えば、レバー6に凸部を設ける一方、ピン6の一端部51にその凸部と嵌合可能な凹部を設け、ピン5の他端部53が溝なし部43に係合しているときには一端部51に設けた凹部がレバー6の凸部に被さってレバー6を押圧する状態となり、ピン5の他端部53が浅溝部16に係合しているときには一端部51に設けた凹部がレバー6の凸部に被さるがレバー6を押圧しない状態となるようにすることもできる。
さらに、回転部材4全体がピン5の材料よりも硬い材料で形成されていなくてもよい。すなわち、回転部材4の深溝部15の端部又は浅溝部16の端部が、ピン5による押圧力によって変形することを効果的に防止できるのであれば、回転部材4は少なくともピン係合部41の表面がピン5の材料よりも硬く形成されたものであればよい。そのためには、例えば、ピン5の他端53に係合するピン係合部41がピン5の材料よりも硬い材料で形成されていてもよく、あるいは少なくともピン係合部41の表面が表面硬化処理によってピン5の材料よりも硬く形成されたものであってもよい。
加えて、回転部材4におけるピン係合部41の位置は、ピン5ないしはピン孔9の配設位置との関連において適宜定め得るものであり、上述のように回転軸Aに垂直な回転部材4の長手方向の中央部に限局されるものではない。
以上、本発明の代表的な実施形態について説明したが、本実施形態は種々の変形が可能であり、本願の請求の範囲によって定義される本発明の精神及び範囲から逸脱しない限り、置換、変更が可能である。さらに、特許請求の範囲の均等範囲に属する変形や変更はすべて本発明の範囲内のものである。
1 切削工具
2 切削インサート
3 切削工具本体
4 回転部材
5 ピン
6 レバー
7 チップ座
8 レバー孔
9 ピン孔
10 回転部材保持孔
11 レバーの上部
12 レバーの下部
13 レバー上部の突出部
14 レバー下部の凹陥部
15 回転部材の深溝部
16 回転部材の浅溝部
17 弾性体
41 回転部材のピン係合部
42 回転部材端部の凹部
43 溝なし部
51 ピンの一端部
52 ピンの体部
53 ピンの他端部

Claims (7)

  1. 切削インサート(2)を着脱自在に装着することが可能なチップ座(7)を有する切削工具において、
    前記切削工具の内部に向かって穿設されたレバー孔(8)と、
    該レバー孔(8)に収容され、前記切削インサート(2)に当接することで前記切削インサート(2)を前記チップ座(7)に固定するレバー(6)と、
    前記切削工具の内部に向かって穿設され、前記レバー孔(8)と交差するピン孔(9)と、
    該ピン孔(9)に収容され、前記切削インサート(2)と当接させるために前記レバー(6)を押圧する一端部(51)と、他端部(53)とを有するピン(5)と、
    該ピン(5)の前記他端部(53)が位置する前記ピン孔(9)の部分において前記ピン孔(9)と接続するよう前記切削工具に穿設された回転部材保持孔(10)と、
    該回転部材保持孔(10)に回転可能に保持された回転部材(4)であって、前記ピン(5)の前記他端部(53)と係合し、回転位置に応じて前記ピン孔(9)内の前記ピン(5)の位置を変化させることで、前記レバー(6)に対する前記ピン(5)の前記一端部(51)の位置を変更するピン係合部(41)が設けられた回転部材(4)と、
    を備え、
    前記レバー(6)は前記ピン(5)の前記一端部(51)の嵌合部と嵌合する嵌合部(14)を有し、
    前記回転部材(4)の前記ピン係合部(41)には、前記回転部材(4)の回転軸(A)に垂直な断面において、前記回転軸(A)に向けて比較的大きく陥没した深溝部(15)と、比較的浅く陥没した浅溝部(16)と、前記深溝部(15)及び前記浅溝部(16)との間の実質的に陥没していない溝なし部(43)と、が形成され、
    前記ピン(5)の前記他端部(53)が前記溝なし部(43)に係合している状態と、前記ピン(5)の前記他端部(53)が前記浅溝部(16)に係合している状態と、前記ピン(5)の前記他端部(53)が前記深溝部(15)に係合している状態とで、それぞれ、前記ピン(5)の前記一端部(51)の嵌合部が前記レバー(6)の嵌合部(14)に嵌合して前記レバー(6)を押圧する状態と、前記ピン(5)の前記一端部(51)の嵌合部が前記レバー(6)の嵌合部(14)に嵌合するが前記レバー(6)を押圧しない状態と、前記ピン(5)の前記一端部(51)の嵌合部が前記レバー(6)の嵌合部(14)に嵌合しない状態と、が得られるようにしたことを特徴とする切削工具。
  2. 前記ピン(5)の前記一端部(51)の嵌合部は、前記一端部(51)自体又はそれに設けられた凹部であり、前記レバー(6)の嵌合部は、前記ピン(5)の前記一端部(51)が突入可能な凹陥部(14)又は前記凹部が被さる凸部であることを特徴とする請求項1に記載の切削工具。
  3. 前記回転部材(4)の前記断面において、前記深溝部(15)と前記浅溝部(16)とは前記回転軸(A)を挟んで180°反対の位置に、且つそれぞれが左右対称形状となるように形成されていることを特徴とする請求項1又は2に記載の切削工具。
  4. 前記回転部材(4)の前記断面において、前記溝なし部(42)は、前記浅溝部(16)につながる位置から前記深溝部(15)につながる位置に向けて前記回転軸(A)からの半径が漸増する輪郭を有することを特徴とする請求項1から3のいずれかに記載の切削工具。
  5. 前記レバー(6)を前記回転部材(4)に向かう方向に付勢する弾性体(17)が設けられていることを特徴とする請求項1から4のいずれかに記載の切削工具。
  6. 前記回転部材(4)は、少なくとも前記ピン係合部(41)の表面が前記ピン(5)の材料よりも硬く形成されていることを特徴とする請求項1から5のいずれかに記載の切削工具。
  7. 請求項1から5のいずれかに記載の切削工具に用いられる回転部材(4)であって、前記深溝部(15)と、前記浅溝部(16)と、前記溝なし部(43)と、が形成された前記ピン係合部(41)が設けられていることを特徴とする回転部材。
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