JP2010269378A - 切刃付ホルダ - Google Patents

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Abstract

【課題】穴あけ工具に対して着脱自在に固定されて、穴あけ工具で開けた穴の周縁を加工する切刃インサートを有する切刃付ホルダにおいて、穴開け加工の際には切刃インサートを穴あけ工具の外周面に接触させ、かつ、切刃付ホルダを穴あけ工具に取り付ける際には切刃インサートの保護を図ることができるようにする。
【解決手段】穴あけ工具60の後端側を穴あけ工具60の軸線O方向に挿入する挿入孔11が形成された円筒形状のホルダ本体10を備え、切刃インサート30は前記挿入孔11が開口する開口端面10A側に配され、当該切刃インサート30をホルダ本体10に対してその径方向に移動可能とする位置調整機構29を備える切刃付ホルダ1を提供する。
【選択図】図1

Description

この発明は、穴あけ工具に対して着脱自在に固定され、穴あけ工具で開けた穴の周縁を加工するための切刃付ホルダに関する。
従来、ドリル等の穴あけ工具で開けた穴の周縁を加工する工具には、例えば特許文献1のように、穴あけ工具の後端部(シャンク)を挿入して固定する筒状のホルダ部に、前記穴の周縁を加工するための切刃チップ(スローアウェイチップ)を取り付けた切刃付ホルダがある。この切刃付ホルダでは、穴あけ工具を前記穴から抜きだす前に、前記穴の周縁を加工することができるため、穴の形成及びその周縁の加工を効率よく行うことができる。
そして、特許文献1には、ホルダ部に直接切刃チップを固定する切刃付ホルダのほか、ホルダ部と別個のカッター本体に切刃チップを固定した上で、カッター本体をホルダの先端部に固定する構成の切刃付ホルダも記載されている。なお、カッター本体を備える切刃付ホルダでは、カッター本体をホルダに対して回転させることで、穴あけ工具の外周面に対する切刃チップの周方向位置を調整することを可能としている。
実開昭64−30109号公報
しかしながら、上記従来の切刃付ホルダのように、ホルダ部に切刃チップを直接固定するだけでは、切刃チップの穴あけ工具の外周面との間に隙間が生じる虞がある。この場合には、複数の切刃インサートを穴あけ工具の軸線に一致させることができず、前記穴の周縁を加工する際に不具合を生じる。一方、上記隙間が生じないように、切刃チップを穴あけ工具の外周面に接触させるように設定した場合には、切刃付ホルダを穴あけ工具に固定する際に、切刃チップが穴あけ工具の外周面に擦れるという不具合が生じる。
なお、切刃チップがカッター本体を介してホルダに取り付けられる従来構成であっても、カッター本体には、ホルダ部に対する切刃チップの径方向位置を調整する機構が設けられていないため、やはり切刃チップと穴あけ工具の外周面との間に隙間が空いてしまったり、切刃チップが外周面に擦れる、という問題がある。
本発明は、上述した事情に鑑みてなされたものであって、穴あけ加工の際には切刃チップを穴あけ工具の外周面に接触させることができ、かつ、切刃付ホルダを穴あけ工具に取り付ける際には切刃チップの保護を図ることが可能な切刃付ホルダを提供することを目的とする。
上記課題を解決してこのような目的を達成するために、本発明に係る切刃付ホルダは、穴あけ工具に着脱自在に固定され、穴あけ工具で開けた穴の周縁を加工する切刃インサートを有する切刃付ホルダであって、前記穴あけ工具の後端側を前記穴あけ工具の軸線方向に挿入する挿入孔が形成された円筒形状のホルダ本体を備え、前記切刃インサートは、前記挿入孔が開口する開口端面側に配され、当該切刃インサートをホルダ本体に対してその径方向に移動可能とする位置調整機構を備えることを特徴とする。
この構成の切刃付ホルダを穴あけ工具に取り付けた状態において、例えば切刃インサートが穴あけ工具の外周面から離間していても、位置調整機構により切刃インサートを径方向内側に移動させて穴あけ工具の外周面に接触させることができる。この場合、仮に切刃付ホルダと穴あけ工具との間で芯ずれが生じていても、複数の切刃インサートを穴あけ工具の軸線に一致させるように配置することが可能となる。
また、切刃付ホルダを穴あけ工具に取り付ける前に、位置調整機構により予め切刃インサートを径方向外側に移動させておくことで、切刃付ホルダの取り付けに際して切刃インサートが穴あけ工具の外周面に擦れる等して過度の力で押し付けられることも防止できるため、切刃インサートの保護を図ることができる。
そして、前記切刃付ホルダは、前記開口端面から前記軸線方向に突出して前記切刃インサートを固定する内側突出部と、前記開口端面から前記軸線方向に突出すると共に前記内側突出部に対して前記径方向の外側に隙間をあけて配される外側突出部とを備え、前記位置調整機構が、前記内側突出部と、前記外側突出部と、前記径方向に前記外側突出部を貫通するように前記外側突出部に螺着されて、前記内側突出部を前記外側突出部に対して前記径方向内側に押し付ける位置調整ネジとによって構成されていてもよい。
この場合には、位置調整ネジによる内側突出部の径方向内側への押し付けを強めたり緩めたりするだけで、簡単に切刃インサートを径方向内側及び外側に移動させることが可能となる。
また、前記切刃付ホルダにおいては、前記外側突出部が、前記ホルダ本体の開口端面から一体に突出して形成され、前記内側突出部が、前記ホルダ本体の開口端面側に着脱自在に固定されていてもよい。
さらに、前記切刃付ホルダは、前記挿入孔と該挿入孔内に挿入された前記穴あけ工具の切屑排出溝との隙間を外方に対して閉塞するキャップ部材を備えていてもよい。
この場合には、穴あけ工具による穴あけ加工の際に生じる切屑が挿入孔内に入り込むことを防止できる。
本発明によれば、穴あけ工具による穴開け加工の際には切刃インサートを穴あけ工具の外周面に接触させることができる。また、切刃付ホルダを穴あけ工具に取り付ける際には切刃インサートの保護を図ることができる。
本発明の実施形態である切刃付ホルダをドリルに取り付けた状態を示す側面図である。 図1のX方向矢視図である。 図1の切刃付ホルダをホルダ本体の開口端面側から見た下面図である。 図3のA−A矢視断面図である。 図3のB−B矢視断面図である。
以下、図1から図5を参照し、本発明に係る切刃付ホルダの実施形態について説明する。図1,2に示すように、本実施形態における切刃付ホルダ1は、ドリル(穴あけ工具)60に対して着脱自在に固定されるものであり、これら切刃付ホルダ1及びドリル60によって、穴あけ加工と同時にドリル60によって形成された穴の開口部周縁の面取り加工を可能とする切削工具90が構成されている。
ここで、ドリル60は、軸線O周りに回転される概略多段円柱状をなすドリル本体61と、このドリル本体61の先端側(図1,2において下側)に着脱可能に装着されるインサート80とから構成されている。
ドリル本体61の後端側(図1,2において上側)には、工作機械の主軸端等に取り付けるためのシャンク部62が形成されており、本実施形態においては切刃付ホルダ1内に収容される部分である。
ドリル本体61の先端側部分の外周には、ドリル本体61の先端面63に開口してドリル本体61後端側に向かうにしたがいドリル60の回転方向T後方側に向けてねじれる一対の切屑排出溝64,64が軸線Oを挟んで180°回転対称に形成されている。なお、図示例において、ドリル本体61の先端側部分の直径は、シャンク部62の直径よりも小さく形成されている。
そして、ドリル本体61の先端部65には、先端側に向けて突出する一対の顎部66,66が軸線Oを挟むように相互に対向して形成されており、この一対の顎部66,66に挟まれた部分がインサート80のインサート取付座67とされている。なお、前述の先端面63はこの顎部66の先端に形成されている。
インサート取付座67の底部68には、ドリル本体61後端側に向けて軸線Oに沿って延びるスリット69が、切屑排出溝64,64に開口するように、また、一対の顎部66,66の間に位置するように形成されている。また、スリット69のドリル本体61後端部分には、スリット69の幅よりも大きい幅を有する切欠部70が形成されている。
また、ドリル本体61の先端部65には、クランプネジ71を挿通させる挿通孔72が形成されている。この挿通孔72は、クランプネジ71がスリット69の幅方向に通るように軸線Oを通る径方向に延びて形成されており、一方の顎部66側に形成された挿通孔72にのみ、クランプネジ71を螺着させる雌ねじ部(不図示)が形成されている。
インサート80の先端面81は、先端側(図1において下側)に向けて凸となる凸V字状に形成されている。
また、インサート80には、インサート取付座67に装着された状態において、ドリル60の回転方向T前方側を向いて各切屑排出溝64の先端側に滑らかに連なる概略凹曲面状をなすすくい面84が一対形成されている。ここで、各すくい面84は、前記先端面81と、ドリル本体61の後端側を向いて軸線Oと直交するインサート80の後端面82と、ドリル本体61の径方向外側を向くインサート80の外周面83とに交差している。
そして、各すくい面84とインサート80の先端面81との交差稜線部にそれぞれ切刃85が形成されている。
このインサート80は、ドリル本体61のインサート取付座67に挿入された状態において、前述したクランプネジ71を他方の顎部66側の挿通孔72から挿入して一方の顎部66側の挿通孔72に螺着させることで、一対の顎部66,66によって狭持され、これによってドリル本体61に固定される。
一方、切刃付ホルダ1は、シャンク部62をドリル60の軸線O方向に挿入する平面視円形状の挿入孔11が形成された円筒形状のホルダ本体10と、軸線O方向に直交(交差)して有底の挿入孔11が開口するホルダ本体10の開口端面10Aから軸線O方向に突出する一対の突出部20,20と、各突出部20にそれぞれ固定された切刃インサート30とを備えている。
なお、ホルダ本体10において、軸線O方向に延びる挿入孔11の深さ寸法は、シャンク部62全体に加えドリル本体61の先端側部分の一部も収容できるように、軸線Oに沿うシャンク部62の長手寸法よりも十分に大きく設定されている。
そして、ホルダ本体10の後端(図1,2において上端)には、その軸方向に貫通して挿入孔11の底面11Aに開口する螺着孔12が形成されており、螺着孔12には調整ネジ121を螺着させる雌ねじ部が形成されている。この構成においては、調整ネジ121を操作して挿入孔11の底面11Aから突出する調整ネジ121の突出長さを調整することで、挿入孔11内に収容されるドリル本体61の長手寸法を調整できる。言い換えれば、開口端面10Aから突出するドリル本体61の突出長さを調整することができる。
また、ホルダ本体10には、その径方向に貫通して挿入孔11の内周面に開口する螺着孔13が複数(図示例では2つ)形成され、各螺着孔13には挿入孔11内に収容されたシャンク部62の外周面に押し付けられる締め付けネジ131を螺着させる雌ねじ部が形成されている。この構成においては、締め付けネジ131を操作してシャンク部62の外周面に押し付けることで、シャンク部62が締め付けネジ131と挿入孔11の内周面とによって狭持されるため、ドリル60をホルダ本体10に固定することができる。また、締め付けネジ131を緩めることでドリル60をホルダ本体10に対して脱着することができる。なお、図示例において、締め付けネジ131は、シャンク部62の外周面の周方向の一部に形成された平坦部62Aに押し付けられている。
さらに、ホルダ本体10には、図3〜5に示すように、その開口端面10Aから軸線O方向に窪む収容凹部14が形成されている。この収容凹部14は、軸線Oを中心とした平面視円形状をなしており、その径寸法は挿入孔11の径寸法よりも大きく設定されている。
また、ホルダ本体10には、その径方向に貫通して収容凹部14の内周面に開口する一対の固定用螺着孔15,16が形成されており、各固定用螺着孔15,16には雌ねじ部が形成されている。これら一対の固定用螺着孔15,16は、軸線Oを基準として軸対称となる位置に配されている。なお、第一固定用螺着孔15の貫通方向は径方向に対し、径方向内側に向かうにしたがって軸線Oに沿って収容凹部14の底壁面14A側に微小に傾斜している。
各突出部20は、切刃インサート30を固定する内側突出部21と、内側突出部21に対してホルダ本体10の径方向外側に隙間をあけて配される外側突出部22とから構成されており、外側突出部22は、ホルダ本体10の開口端面10Aから一体に突出して形成されている。
一方、内側突出部21は、ホルダ本体10の収容凹部14に収容されるリング部材40に一体に形成されている。
リング部材40は、ドリル本体61の先端側部分をその軸線O方向に挿通させる挿通孔41を有して略円環状に形成されており、この挿通孔41の内径寸法は、ドリル本体61の先端側部分の直径よりも微小に大きく、かつ、シャンク部62の直径よりも小さく形成されている。また、リング部材40の外周面の径寸法は、収容凹部14の内径寸法よりも微小に小さく形成されている。さらに、リング部材40の外周面には、その周方向の一部に平坦面42が形成されている。内側突出部21は、このリング部材40のうち、これを収容凹部14に収容した状態においてホルダ本体10の開口端面10Aと同じ方向に面する先端面40Aから一体に突出している。
また、リング部材40には、その先端面40Aの反対側に面する後端面40Bから軸線O方向に窪む収納凹部43が形成されている。この収納凹部43は、軸線Oを中心とした平面視円形状をなしており、その径寸法は挿通孔41及びホルダ本体10の挿入孔11の径寸法よりも大きく設定されている。
以上のように構成されたリング部材40は、収容凹部14内に収容された状態において、ホルダ本体10の第一固定用螺着孔15に螺着された固定用ネジ151を操作して固定用ネジ151をリング部材40の平坦面42に押し付けることで、ホルダ本体10に固定保持されることになる。また、このように固定保持した状態では、収容凹部14内においてリング部材40が回転することを防止できる。すなわち、内側突出部21と外側突出部22との周方向位置が互いにずれることを防止できる。
なお、図示例において、リング部材40の平坦面42は、第一固定用螺着孔15に対向配させた状態で、第一固定用螺着孔15の貫通方向に直交するように軸線Oに対して傾斜している。このように構成することで、固定用ネジ151をリング部材40の平坦面42に押し付けた状態では、リング部材40が収容凹部14から不意に抜けてしまうことを防止することができる。
また、図示例においては、軸線Oに沿うリング部材40の厚さ寸法が収容凹部14の深さ寸法とほぼ等しくなるように設定されているため、リング部材40を収容凹部14に収容した状態においては、リング部材40の先端面40Aがホルダ本体10の開口端面10Aと共に同一平面を形成している。
そして、内側突出部21の先端部の前記径方向内側には、切刃インサート30を取り付けるためのインサート取付座25が、回転方向T前方側を向く内側突出部21の前面21Aから窪んで形成されている。切刃インサート30は、このインサート取付座25に収納された状態で取付ネジ26によって着脱自在に固定されている。
また、外側突出部22には、ホルダ本体10の径方向に貫通して内側突出部21側に開口する調整用螺着孔27が形成されており、この調整用螺着孔27には内側突出部21を径方向の内側に押しつける位置調整ネジ28を螺着させる雌ねじ部が形成されている。
この構成においては、位置調整ネジ28を操作することで内側突出部21を外側突出部22に対してホルダ本体10の径方向に弾性変形させることができ、これによって、切刃インサート30がホルダ本体10に対して径方向に移動する。すなわち、上記構成の突出部20及び位置調整ネジ28によって、切刃インサート30をホルダ本体10に対してその径方向に移動可能とする位置調整機構29が構成されている。
なお、内側突出部21の基端部の前記径方向内側には、前記径方向外側に窪む切欠溝24が形成されており、内側突出部21が容易に前記径方向内側に向けて弾性変形できるようになっている。
また、ホルダ本体10とその収容凹部14に収容されるリング部材40との間には、挿入孔11に挿入されたドリル本体61の切屑排出溝64と挿入孔11との隙間を外方に対して閉塞するキャップ部材50が挟み込まれている。
キャップ部材50は、ドリル本体61の先端側部分をその軸線O方向に挿通させる挿通孔52を有して略円環状に形成された本体部51と、本体部51の内周面から径方向の内側に突出する一対の閉塞突起部53,53とを備えている。
本体部51の挿通孔52の内径寸法は、ドリル本体61の先端側部分の直径よりも大きく、かつ、シャンク部62の直径よりも小さく形成されている。また、本体部51の外周面51Cは、その径寸法が軸線方向の中間部において最も小さくなるように、かつ、軸線Oに沿って中間部から離れるにしたがって大きくなるように形成されている。すなわち、本体部51の外周面51Cは、図4,5に示す断面においてV字状のくびれ形状を呈している。さらに、軸線O方向に直交する本体部51の一端面51A及び他端面51Bにおける本体部51の外周面51Cの径寸法は、本体部51がリング部材40の収納凹部43内に収納されるように、収納凹部43の径寸法よりも微小に小さく形成されている。
各閉塞突起部53は、リング部材40の収納凹部43の底面に対向する本体部51の一端面51Aから軸線O方向にも突出しており、本体部がリング部材40の収納凹部43内に収納された状態で、リング部材の挿通孔に挿入されている。この状態において、各閉塞突起部53は、リング部材40の挿通孔41とこれに挿通されたドリル本体61の切屑排出溝64との隙間を埋めることができる。なお、本体部51の一端面51Aから突出する閉塞突起部53の突出高さは、軸線Oに沿うリング部材40の厚さ寸法と等しく、あるいは、微小に大きく設定されていることが好ましい。この場合には、リング部材40の挿通孔41とドリル本体61の切屑排出溝64との隙間を、閉塞突起部53によって完全に埋めることができる。
この構成においては、キャップ部材50をホルダ本体10とリング部材40との間に挟みこんだ状態において、ホルダ本体10の第二固定用螺着孔16に螺着された固定用ネジ161を操作して固定用ネジ161をキャップ部材50の外周面51Cに押し付けることで、キャップ部材50をホルダ本体10に固定保持することができる。
なお、固定用ネジ161の先端部は、キャップ部材50の外周面51Cの形状に対応する円錐形状に形成されており、外周面51Cのくびれ部分に挿入できるようになっている。
各切刃インサート30は、ドリル60によって形成された穴の開口部周縁を面取り加工するものであり、略菱形平板状に形成されている。
この切刃インサート30には、回転方向T前方側を向いて切刃インサート30のすくい面を含む菱形状の前面32と、インサート取付座25に取り付けられた状態においてドリル本体61の外周面61Aに面する対向面33と、ドリル本体61の先端側に向いて切刃インサート30の逃げ面をなす側面34とを有している。そして、前記前面32と前記側面34との交差稜線部に切刃35が形成されている。
なお、前記対向面33は、ドリル本体61の先端側に位置する切刃インサート30の先端部分がドリル本体61の外周面61Aから離間するように、また、前記先端部分を除く他の部分がドリル本体61の外周面61Aに接触するように形成されることが好ましい。
以上のように構成された切刃付ホルダ1をドリル60に固定する際には、はじめに、ドリル本体61をその後端側からホルダ本体10の挿入孔11に挿入した後に、リング部材40及びキャップ部材50の挿通孔41,52にドリル本体61の先端側部分を挿通させながら、ホルダ本体10の収容凹部14内にキャップ部材50及びリング部材40を順番に収容すればよい。なお、収容凹部14内にキャップ部材50及びリング部材40を収容する際には、予めキャップ部材50をリング部材40の収納凹部43に収納しておいてもよい。この場合には、リング部材40の挿通孔41にドリル本体61の先端側部分を挿通させる際に、キャップ部材50が切屑排出溝64のねじれ形状に倣ってリング部材40に対して軸線Oを中心に回転するため、キャップ部材50の取り付けが容易となる。
最後に、締め付けネジ131を操作してシャンク部62の外周面に押し付けることで、ドリル60をホルダ本体10に固定し、また、固定用ネジ151を操作して固定用ネジ151,161をそれぞれリング部材40の平坦面42及びキャップ部材50の外周面51Cに押し付けることで、リング部材40及びキャップ部材50をホルダ本体10に固定すればよい。
なお、切刃付ホルダ1をドリル60に固定して切削工具90を構成した後に、切刃インサート30を前記径方向内側に移動させてドリル本体61の外周面61Aに接触させればよい。
以上説明したように、本実施形態による切刃付ホルダ1によれば、これをドリル60に取り付けた状態において、例えば切刃インサート30がドリル本体61の外周面61Aから離間していても、位置調整機構29により切刃インサート30を径方向内側に移動させてドリル本体61の外周面61Aに接触させることができる。この場合、仮に切刃付ホルダ1とドリル60との間で芯ずれが生じていても、複数の切刃インサート30をドリル60の軸線Oに一致させるように配置することが可能となる。
また、切刃付ホルダ1をドリル60に取り付ける前に、位置調整ネジ28による内側突出部21の押し付けを緩める等して位置調整機構29により予め切刃インサート30を径方向外側に移動させておくことで、切刃付ホルダ1の取り付けに際して切刃インサート30がドリル本体61の外周面61Aに擦れる等して過度の力で押し付けられることも防止できるため、切刃インサート30の保護を図ることができる。
なお、上記切刃付ホルダ1では、位置調整ネジ28による内側突出部21の径方向内側への押し付けを強めたり緩めたりするだけで、簡単に切刃インサート30を径方向内側及び外側に移動させることが可能となる。
また、内側突出部21をホルダ本体10に対して着脱自在とすることで、ドリル本体61の後端側を開口端面10A側からホルダ本体10の挿入孔11に挿入した後に内側突出部21をホルダ本体10に取り付けることができる。このため、内側突出部21がホルダ本体10に取り付けられた状態において、軸線Oから切刃インサート30の対向面33までの距離をドリル本体61の後端側の半径よりも小さく設定することが可能となり、位置調整ネジ28による切刃インサート30の径方向への移動量を小さく設定することができる。
さらに、キャップ部材50を設けることで、ドリル60による穴あけ加工の際に生じる切屑がホルダ本体10の挿入孔11に入り込むことを防止できる。
なお、本発明は上述した実施形態に限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲において種々の変更を加えることが可能である。例えば、前記実施形態において、リング部材40は、ホルダ本体10の収容凹部14に収容されるとしたが、少なくともホルダ本体10の開口端面10A側に着脱自在に固定されればよい。すなわち、ホルダ本体10には、収容凹部14が形成されなくてもよい。
また、内側突出部21は、リング部材40を介してホルダ本体10の開口端面10A側に着脱自在に固定されることに限らず、例えばホルダ本体10の開口端面10A側に対して直接着脱自在に固定されてもよい。また、内側突出部21は、例えば外側突出部22と同様に、ホルダ本体10の開口端面10Aから一体に突出して形成されてもよい。この場合、突出部20を内側突出部21と外側突出部22とに分割するスリットによって形成される内側突出部21と外側突出部22との隙間は、開口端面10Aまで到達してなくても構わない。
さらに、本体部51を備えるキャップ部材50は、ホルダ本体10とリング部材40との間に挟み込まれることに限らず、少なくとも閉塞突起部53がドリル本体61の切屑排出溝64と挿入孔11との隙間を外方に対して閉塞するように配置されていれば、例えばリング部材40の先端面40Aに固定されてもよい。また、キャップ部材50は、例えば閉塞突起部53のみによって構成されていてもよく、この場合には、閉塞突起部53の形状や大きさを考慮した上で閉塞突起部53をホルダ本体10やリング部材40に直接固定あるいは一体に形成すればよい。
さらに、切刃付ホルダ1には、面取り加工する切刃インサート30が設けられるとしたが、少なくともドリル60によって形成された穴の周縁を加工する切刃インサートが設けられていればよい。したがって、切刃付ホルダ1には、例えば、前記穴のザグリ加工やボーリング加工を行う切刃インサートが設けられるとしてもよい。
また、切刃付ホルダ1を取り付けるドリル60は、上記実施形態のようにインサート着脱式のものに限らず、例えば切刃35を一体に形成したものであってもよい。また、ドリル60は、回転方向T後方側に向けてねじれる切屑排出溝64が形成されたツイストドリルに限らず、例えば軸線Oに沿って直線的に延びる切屑排出溝が形成されたガンドリルであってもよい。
1 切刃付ホルダ
10 ホルダ本体
10A 開口端面
21 内側突出部
22 外側突出部
28 位置調整ネジ
29 位置調整機構
30 切刃インサート
40 リング部材
50 キャップ部材
60 ドリル(穴あけ工具)
64 切屑排出溝
O 軸線

Claims (4)

  1. 穴あけ工具に着脱自在に固定され、穴あけ工具で開けた穴の周縁を加工する切刃インサートを有する切刃付ホルダであって、
    前記穴あけ工具の後端側を前記穴あけ工具の軸線方向に挿入する挿入孔が形成された円筒形状のホルダ本体を備え、
    前記切刃インサートは、前記挿入孔が開口する開口端面側に配され、
    当該切刃インサートをホルダ本体に対してその径方向に移動可能とする位置調整機構を備えることを特徴とする切刃付ホルダ。
  2. 前記開口端面から前記軸線方向に突出して前記切刃インサートを固定する内側突出部と、前記開口端面から前記軸線方向に突出すると共に前記内側突出部に対して前記径方向の外側に隙間をあけて配される外側突出部とを備え、
    前記位置調整機構が、前記内側突出部と、前記外側突出部と、前記径方向に前記外側突出部を貫通するように前記外側突出部に螺着されて、前記内側突出部を前記外側突出部に対して前記径方向内側に押し付ける位置調整ネジとによって構成されていることを特徴とする請求項1に記載の切刃付ホルダ。
  3. 前記外側突出部が、前記ホルダ本体の開口端面から一体に突出して形成され、
    前記内側突出部が、前記ホルダ本体の開口端面側に着脱自在に固定されることを特徴とする請求項2に記載の切刃付ホルダ。
  4. 前記挿入孔と該挿入孔内に挿入された前記穴あけ工具の切屑排出溝との隙間を外方に対して閉塞するキャップ部材を備えることを特徴とする請求項1から請求項3のいずれか1項に記載の切刃付ホルダ。
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