JPH06145249A - 官能基を有するイソブチレン系重合体及びその製造法 - Google Patents
官能基を有するイソブチレン系重合体及びその製造法Info
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- JPH06145249A JPH06145249A JP32461292A JP32461292A JPH06145249A JP H06145249 A JPH06145249 A JP H06145249A JP 32461292 A JP32461292 A JP 32461292A JP 32461292 A JP32461292 A JP 32461292A JP H06145249 A JPH06145249 A JP H06145249A
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Abstract
(57)【要約】
【目的】 分子鎖中にフェノール基に変換可能なter
t−ブトキシフェニル基を有し、かつ耐候性に優れた硬
化物を与えることが可能な新規な官能基を有するイソブ
チレン系重合体、及び該イソブチレン系重合体を低コス
トで、しかも簡便に製造し得る方法を提供することにあ
る。 【構成】分子内に一般式(1):〔式中、R1 は水素
原子、メチル基又はエチル基を示す。R2 は水素原子ま
たはtert−ブチル基を示す。〕で表される単位を有
することを特徴とする、官能基を有するイソブチレン系
重合体。イソブチレンを含有するカチオン重合性モノ
マーとtert−ブトキシスチレン系化合物とをルイス
酸の存在下に重合させることを特徴とする前記記載の
官能基を有するイソブチレン系重合体の製造法。 【化1】
t−ブトキシフェニル基を有し、かつ耐候性に優れた硬
化物を与えることが可能な新規な官能基を有するイソブ
チレン系重合体、及び該イソブチレン系重合体を低コス
トで、しかも簡便に製造し得る方法を提供することにあ
る。 【構成】分子内に一般式(1):〔式中、R1 は水素
原子、メチル基又はエチル基を示す。R2 は水素原子ま
たはtert−ブチル基を示す。〕で表される単位を有
することを特徴とする、官能基を有するイソブチレン系
重合体。イソブチレンを含有するカチオン重合性モノ
マーとtert−ブトキシスチレン系化合物とをルイス
酸の存在下に重合させることを特徴とする前記記載の
官能基を有するイソブチレン系重合体の製造法。 【化1】
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、官能基を有するイソブ
チレン系重合体及びその製造法に関する。
チレン系重合体及びその製造法に関する。
【0002】
【従来の技術・発明が解決しようとする課題】1分子当
たり平均して1個を越える官能基を有するイソブチレン
系重合体は、そのまま又は更に各種の官能基変換を行っ
た後、架橋硬化によりゴム状硬化物を生成させることが
できる。特に官能基の中でも各種の反応により容易に他
の官能基に変換可能なフェノール基は非常に有用であ
る。また、比較的容易にフェノール基に変換可能なアル
コキシフェニル基も官能基として有用である。
たり平均して1個を越える官能基を有するイソブチレン
系重合体は、そのまま又は更に各種の官能基変換を行っ
た後、架橋硬化によりゴム状硬化物を生成させることが
できる。特に官能基の中でも各種の反応により容易に他
の官能基に変換可能なフェノール基は非常に有用であ
る。また、比較的容易にフェノール基に変換可能なアル
コキシフェニル基も官能基として有用である。
【0003】J. Polym. Sci., A-1, 9, 1451(1971)、U
SP4,429,099および特開平4−20501号
公報には分子鎖末端にフェノール基を有する重合体が開
示されている。J. Polym. Sci., A-1, 9, 1451(1971)に
報告されている重合体はアルキル置換のフェノールを連
鎖移動剤として用いイソブチレンをカチオン重合するこ
とにより末端にフェノール基を有するイソブチレン重合
体として得られる。USP4,429,099および特
開平4−20501号に開示されている重合体は1,4
−ビス(α−クロロイソプロピル)ベンゼン(以下、
「p−DCC」と記す)等を開始剤兼連鎖移動剤とし、
且つBC13等のルイス酸を触媒としてイソブチレンを
カチオン重合させるイニファー法によって得られる重合
体の末端にフェノール類化合物をフリーデルクラフツ反
応によりさらに反応させて得られる。しかし、J. Poly
m. Sci., A-1, 9, 1451(1971)およびUSP4,42
9,099等に開示されている重合体は官能基を分子鎖
の末端にしか導入することができない。また、高価な原
料が必要であったりする。
SP4,429,099および特開平4−20501号
公報には分子鎖末端にフェノール基を有する重合体が開
示されている。J. Polym. Sci., A-1, 9, 1451(1971)に
報告されている重合体はアルキル置換のフェノールを連
鎖移動剤として用いイソブチレンをカチオン重合するこ
とにより末端にフェノール基を有するイソブチレン重合
体として得られる。USP4,429,099および特
開平4−20501号に開示されている重合体は1,4
−ビス(α−クロロイソプロピル)ベンゼン(以下、
「p−DCC」と記す)等を開始剤兼連鎖移動剤とし、
且つBC13等のルイス酸を触媒としてイソブチレンを
カチオン重合させるイニファー法によって得られる重合
体の末端にフェノール類化合物をフリーデルクラフツ反
応によりさらに反応させて得られる。しかし、J. Poly
m. Sci., A-1, 9, 1451(1971)およびUSP4,42
9,099等に開示されている重合体は官能基を分子鎖
の末端にしか導入することができない。また、高価な原
料が必要であったりする。
【0004】本発明の目的は、分子鎖中にフェノール基
に変換可能なtert−ブトキシフェニル基を有する新
規なイソブチレン系重合体、及び該イソブチレン系重合
体を低コストで、しかも簡便に製造し得る方法を提供す
ることにある。
に変換可能なtert−ブトキシフェニル基を有する新
規なイソブチレン系重合体、及び該イソブチレン系重合
体を低コストで、しかも簡便に製造し得る方法を提供す
ることにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】即ち、本発明は、 分子内に一般式(1):
【0006】
【化5】
【0007】〔式中、R1 は水素原子、メチル基又はエ
チル基を示す。R2 は水素原子またはtert−ブチル
基を示す。〕で表される単位を有することを特徴とす
る、官能基を有するイソブチレン系重合体、 イソブチレンを含有するカチオン重合性モノマーと
tert−ブトキシスチレン系化合物とをルイス酸の存
在下に重合させることを特徴とする前記記載の官能基
を有するイソブチレン系重合体の製造法に関する。
チル基を示す。R2 は水素原子またはtert−ブチル
基を示す。〕で表される単位を有することを特徴とす
る、官能基を有するイソブチレン系重合体、 イソブチレンを含有するカチオン重合性モノマーと
tert−ブトキシスチレン系化合物とをルイス酸の存
在下に重合させることを特徴とする前記記載の官能基
を有するイソブチレン系重合体の製造法に関する。
【0008】一般式(1)に関して、R1 は、水素原子
が最も好ましい。また、R2 は、水素原子またはter
t−ブチル基である。さらに、一般式(1)で表される
単位中のR2 は全てがtert−ブチル基であってもよ
いし、一部が水素原子であってもよい。本発明の官能基
を有するイソブチレン系重合体は、少なくとも前記一般
式(1)で表される単位を有することを特徴とする重合
体であり、イソブチレンモノマー単位を主体とする数平
均分子量が通常500〜500,000好ましくは1,
000〜50,000の重合体であって、好ましくは1
分子当たり平均して1個を越える、好ましくは1.05
個以上、更に好ましくは1.1個以上10個以下、特に
好ましくは1.1個以上5個以下の前記一般式(1)で
表される単位を有するものである。一般式(1)で表さ
れる単位は重合体の側鎖または末端として存在すること
が好ましい。
が最も好ましい。また、R2 は、水素原子またはter
t−ブチル基である。さらに、一般式(1)で表される
単位中のR2 は全てがtert−ブチル基であってもよ
いし、一部が水素原子であってもよい。本発明の官能基
を有するイソブチレン系重合体は、少なくとも前記一般
式(1)で表される単位を有することを特徴とする重合
体であり、イソブチレンモノマー単位を主体とする数平
均分子量が通常500〜500,000好ましくは1,
000〜50,000の重合体であって、好ましくは1
分子当たり平均して1個を越える、好ましくは1.05
個以上、更に好ましくは1.1個以上10個以下、特に
好ましくは1.1個以上5個以下の前記一般式(1)で
表される単位を有するものである。一般式(1)で表さ
れる単位は重合体の側鎖または末端として存在すること
が好ましい。
【0009】数平均分子量が500未満ではイソブチレ
ン単位の含有量が少なく、イソブチレン重合体としての
特性を発現し得ず、500,000を越えると重合体は
樹脂状となり、取扱いにくくなる。また、本発明の重合
体の主鎖中には実質的に不飽和結合が存在しないのが、
耐候性等の面から好ましい。本明細書中において、イソ
ブチレンを含有するカチオン重合性モノマーとは、イソ
ブチレンのみからなるモノマーに限定されるものではな
く、イソブチレンの50重量%(以下、単に「%」と記
す)以下をイソブチレンと共重合し得るカチオン重合性
モノマーで置換したモノマーを意味する。
ン単位の含有量が少なく、イソブチレン重合体としての
特性を発現し得ず、500,000を越えると重合体は
樹脂状となり、取扱いにくくなる。また、本発明の重合
体の主鎖中には実質的に不飽和結合が存在しないのが、
耐候性等の面から好ましい。本明細書中において、イソ
ブチレンを含有するカチオン重合性モノマーとは、イソ
ブチレンのみからなるモノマーに限定されるものではな
く、イソブチレンの50重量%(以下、単に「%」と記
す)以下をイソブチレンと共重合し得るカチオン重合性
モノマーで置換したモノマーを意味する。
【0010】イソブチレンと共重合し得るカチオン重合
性モノマーとしては、例えば炭素数3〜12のオレフィ
ン類、共役ジエン類、ビニルエーテル類、芳香族ビニル
化合物類、ビニルシラン類等が挙げられる。これらの中
でも炭素数3〜12のオレフィン類及び共役ジエン類等
が好ましいが、耐候性等が問題となる場合、共役ジエン
以外のオレフィンが好ましい。
性モノマーとしては、例えば炭素数3〜12のオレフィ
ン類、共役ジエン類、ビニルエーテル類、芳香族ビニル
化合物類、ビニルシラン類等が挙げられる。これらの中
でも炭素数3〜12のオレフィン類及び共役ジエン類等
が好ましいが、耐候性等が問題となる場合、共役ジエン
以外のオレフィンが好ましい。
【0011】前記イソブチレンと共重合し得るカチオン
重合性モノマーの具体例としては、例えばプロピレン、
1−ブテン、2−ブテン、2−メチル−1−ブテン、3
−メチル−2−ブテン、ペンテン、4−メチル−1−ペ
ンテン、ヘキセン、ビニルシクロヘキサン、ブタジエ
ン、イソプレン、シクロペンタジエン、メチルビニルエ
ーテル、エチルビニルエーテル、イソブチルビニルエー
テル、スチレン、α−メチルスチレン、ジメチルスチレ
ン、モノクロロスチレン、ジクロロスチレン、β−ピネ
ン、インデン、ビニルトリクロロシラン、ビニルメチル
ジクロロシラン、ビニルジメチルクロロシラン、ビニル
ジメチルメトキシシラン、ビニルトリメチルシラン、ジ
ビニルジクロロシラン、ジビニルジメトキシシラン、ジ
ビニルジメチルシラン、1,3−ジビニル−1,1,
3,3−テトラメチルジシロキサン、トリビニルメチル
シラン、テトラビニルシラン、γ−メタクリロイルオキ
シプロピルトリメトキシシラン、γ−メタクリロイルオ
キシプロピルメチルジメトキシシラン等が挙げられる。
これらの中で、例えばプロピレン、1−ブテン、2−ブ
テン、スチレン、ブタジエン、イソプレン、シクロペン
タジエン等が好適である。これらイソブチレンと共重合
し得るカチオン重合性モノマーは、1種単独でイソブチ
レンと併用されてもよいし、2種以上で併用されてもよ
い。
重合性モノマーの具体例としては、例えばプロピレン、
1−ブテン、2−ブテン、2−メチル−1−ブテン、3
−メチル−2−ブテン、ペンテン、4−メチル−1−ペ
ンテン、ヘキセン、ビニルシクロヘキサン、ブタジエ
ン、イソプレン、シクロペンタジエン、メチルビニルエ
ーテル、エチルビニルエーテル、イソブチルビニルエー
テル、スチレン、α−メチルスチレン、ジメチルスチレ
ン、モノクロロスチレン、ジクロロスチレン、β−ピネ
ン、インデン、ビニルトリクロロシラン、ビニルメチル
ジクロロシラン、ビニルジメチルクロロシラン、ビニル
ジメチルメトキシシラン、ビニルトリメチルシラン、ジ
ビニルジクロロシラン、ジビニルジメトキシシラン、ジ
ビニルジメチルシラン、1,3−ジビニル−1,1,
3,3−テトラメチルジシロキサン、トリビニルメチル
シラン、テトラビニルシラン、γ−メタクリロイルオキ
シプロピルトリメトキシシラン、γ−メタクリロイルオ
キシプロピルメチルジメトキシシラン等が挙げられる。
これらの中で、例えばプロピレン、1−ブテン、2−ブ
テン、スチレン、ブタジエン、イソプレン、シクロペン
タジエン等が好適である。これらイソブチレンと共重合
し得るカチオン重合性モノマーは、1種単独でイソブチ
レンと併用されてもよいし、2種以上で併用されてもよ
い。
【0012】本発明に用いるtert−ブトキシスチレ
ン系化合物としては、一般式(2)
ン系化合物としては、一般式(2)
【0013】
【化6】
【0014】〔式中、R3 は水素原子、メチル基又はエ
チル基を示す。〕で表される化合物が好適である。一般
式(2)に関して、R3 としては水素原子が最も好まし
い。一般式(2)の具体例としては、
チル基を示す。〕で表される化合物が好適である。一般
式(2)に関して、R3 としては水素原子が最も好まし
い。一般式(2)の具体例としては、
【0015】
【化7】
【0016】等が挙げられる。また本発明に用いるte
rt−ブトキシスチレン系化合物としては、これらの化
合物中の芳香族環に1つまたはそれ以上の置換基がさら
に導入されていてもよい。これらの中でも、得られる重
合体の官能基の活性の点から、
rt−ブトキシスチレン系化合物としては、これらの化
合物中の芳香族環に1つまたはそれ以上の置換基がさら
に導入されていてもよい。これらの中でも、得られる重
合体の官能基の活性の点から、
【0017】
【化8】
【0018】等が好ましい。本発明に用いるルイス酸は
重合触媒として使用される成分であり、MX′p(Mは
金属原子、X′はハロゲン原子、pは1〜5の整数)で
表されるもの、例えば、AlCl3 、SnCl4 、Ti
Cl4 、VCl5 、FeCl3 、BF3 等及びEt2 A
lCl、EtAlCl2 等の有機アルミニウム化合物等
が挙げられるが、これらに限定されるものではない。こ
れらのルイス酸のうち、SnCl4 、TiCl4 、Et
2 AlCl、EtAlCl2 等が好ましい。
重合触媒として使用される成分であり、MX′p(Mは
金属原子、X′はハロゲン原子、pは1〜5の整数)で
表されるもの、例えば、AlCl3 、SnCl4 、Ti
Cl4 、VCl5 、FeCl3 、BF3 等及びEt2 A
lCl、EtAlCl2 等の有機アルミニウム化合物等
が挙げられるが、これらに限定されるものではない。こ
れらのルイス酸のうち、SnCl4 、TiCl4 、Et
2 AlCl、EtAlCl2 等が好ましい。
【0019】前記ルイス酸の使用量は、イソブチレンと
重合させるtert−ブトキシスチレン系化合物に対し
て0.1〜50倍が好ましく、更に好ましくは0.2〜
10倍とするのがよい。ルイス酸の使用量が0.1倍よ
り少ないと、重合反応の収率が低くなる場合があり、5
0倍より多くしても特に良好な結果は得られるわけでは
ない。
重合させるtert−ブトキシスチレン系化合物に対し
て0.1〜50倍が好ましく、更に好ましくは0.2〜
10倍とするのがよい。ルイス酸の使用量が0.1倍よ
り少ないと、重合反応の収率が低くなる場合があり、5
0倍より多くしても特に良好な結果は得られるわけでは
ない。
【0020】本発明の製造法においては、更に重合反応
系内に開始剤を存在させるのが好ましい。かかる開始剤
としては、通常系中に微量残存する水分等のプロトン源
が有効に利用できる他、例えば、開始剤兼連鎖移動剤が
好適に使用できる。本発明に利用できる開始剤兼連鎖移
動剤としては、例えば一般式(3):
系内に開始剤を存在させるのが好ましい。かかる開始剤
としては、通常系中に微量残存する水分等のプロトン源
が有効に利用できる他、例えば、開始剤兼連鎖移動剤が
好適に使用できる。本発明に利用できる開始剤兼連鎖移
動剤としては、例えば一般式(3):
【0021】
【化9】
【0022】〔式中、Xはハロゲン原子、RCOO−基
(Rは1価の有機基、以下同じ)又はRO−基を示す。
R6 は多価芳香環基又は置換もしくは非置換の多価脂肪
族炭化水素基を示す。R4 及びR5 は、同一又は異なる
水素原子もしくは置換もしくは非置換の1価の炭化水素
基を示す。但し、R6 が多価脂肪族炭化水素基の場合に
は、R4 およびR5 は同時に水素原子ではない。〕で表
される基を有する有機化合物が挙げられる。
(Rは1価の有機基、以下同じ)又はRO−基を示す。
R6 は多価芳香環基又は置換もしくは非置換の多価脂肪
族炭化水素基を示す。R4 及びR5 は、同一又は異なる
水素原子もしくは置換もしくは非置換の1価の炭化水素
基を示す。但し、R6 が多価脂肪族炭化水素基の場合に
は、R4 およびR5 は同時に水素原子ではない。〕で表
される基を有する有機化合物が挙げられる。
【0023】かかる有機化合物の具体例としては、例え
ば、一般式(4): AYn (4) 〔式中、Aは1〜4個の芳香環を有する基を示す。Yは
一般式(5):
ば、一般式(4): AYn (4) 〔式中、Aは1〜4個の芳香環を有する基を示す。Yは
一般式(5):
【0024】
【化10】
【0025】〔式中、R7 及びR8 は、同一又は異なる
水素原子又は炭素数1〜20の1価の炭化水素基を示
す。Xはハロゲン原子、RCOO−基又はRO−基を示
す。)で示される芳香環に結合した基を示す。nは1〜
6の整数を示す。〕で表される化合物、一般式(6): BZm (6) 〔式中、Bは炭素数4〜40の炭化水素基を示す。Zは
第3級炭素原子に結合したハロゲン原子、RCOO−基
又はRO−基を示す。mは1〜4の整数を示す。〕で表
される化合物及びα−ハロスチレン単位を有するオリゴ
マー等が挙げられるが、これらに限定されるものではな
い。これらの化合物は単独で用いてもよいし、2種以上
併用してもよい。
水素原子又は炭素数1〜20の1価の炭化水素基を示
す。Xはハロゲン原子、RCOO−基又はRO−基を示
す。)で示される芳香環に結合した基を示す。nは1〜
6の整数を示す。〕で表される化合物、一般式(6): BZm (6) 〔式中、Bは炭素数4〜40の炭化水素基を示す。Zは
第3級炭素原子に結合したハロゲン原子、RCOO−基
又はRO−基を示す。mは1〜4の整数を示す。〕で表
される化合物及びα−ハロスチレン単位を有するオリゴ
マー等が挙げられるが、これらに限定されるものではな
い。これらの化合物は単独で用いてもよいし、2種以上
併用してもよい。
【0026】一般式(4)で表される化合物における1
〜4個の芳香環を有する基であるAは、縮合反応により
形成されたものでもよく、非縮合系のものでもよい。こ
のような芳香環を有する基の具体例としては、例えば、
1〜6価のフェニル基、ビフェニル基、ナフタレン基、
アントラセン基、フェナンスレン基、ピレン基、Ph−
(CH2 )L −Ph(Phはフェニル基、Lは1〜10
の整数)等が挙げられ、これらの芳香環を有する基は炭
素数1〜20の直鎖及び(又は)分枝の脂肪族炭化水素
基や、水酸基、エーテル基、ビニル基等の官能基を有す
る基で置換されていてもよい。
〜4個の芳香環を有する基であるAは、縮合反応により
形成されたものでもよく、非縮合系のものでもよい。こ
のような芳香環を有する基の具体例としては、例えば、
1〜6価のフェニル基、ビフェニル基、ナフタレン基、
アントラセン基、フェナンスレン基、ピレン基、Ph−
(CH2 )L −Ph(Phはフェニル基、Lは1〜10
の整数)等が挙げられ、これらの芳香環を有する基は炭
素数1〜20の直鎖及び(又は)分枝の脂肪族炭化水素
基や、水酸基、エーテル基、ビニル基等の官能基を有す
る基で置換されていてもよい。
【0027】一方、一般式(6)で表される化合物にお
けるZは、第3級炭素原子に縮合したF、Cl、Br、
Iの如きハロゲン原子、RCOO−基又はRO−基であ
り、一般式(6)におけるBは炭素数4〜40の炭化水
素基であり、好ましくは脂肪族炭化水素基であり、この
炭素数が4未満になるとハロゲン原子、RCOO−基又
はRO−基の結合する炭素が第3級炭素原子でなくな
り、重合が進みにくくなって使用するのに適さなくな
る。
けるZは、第3級炭素原子に縮合したF、Cl、Br、
Iの如きハロゲン原子、RCOO−基又はRO−基であ
り、一般式(6)におけるBは炭素数4〜40の炭化水
素基であり、好ましくは脂肪族炭化水素基であり、この
炭素数が4未満になるとハロゲン原子、RCOO−基又
はRO−基の結合する炭素が第3級炭素原子でなくな
り、重合が進みにくくなって使用するのに適さなくな
る。
【0028】開始剤兼連鎖移動剤として用いることので
きるα−ハロスチレン単位を有するオリゴマーとして
は、例えばα−クロロスチレンのオリゴマーや、α−ク
ロロスチレンとこれと共重合し得る単量体とを共重合さ
せたオリゴマー等が挙げられる。本発明の製造法におい
て、一般式(3)で表される結合状態のハロゲン原子、
RCOO−基又はRO−基を2個以上有する化合物、又
は一般式(3)で表される結合状態のハロゲン原子、R
COO−基又はRO−基と他の反応性官能基とを有する
化合物を開始剤兼連鎖移動剤として用いると、生成重合
体の官能化度を高くできるので、非常に有効である。
きるα−ハロスチレン単位を有するオリゴマーとして
は、例えばα−クロロスチレンのオリゴマーや、α−ク
ロロスチレンとこれと共重合し得る単量体とを共重合さ
せたオリゴマー等が挙げられる。本発明の製造法におい
て、一般式(3)で表される結合状態のハロゲン原子、
RCOO−基又はRO−基を2個以上有する化合物、又
は一般式(3)で表される結合状態のハロゲン原子、R
COO−基又はRO−基と他の反応性官能基とを有する
化合物を開始剤兼連鎖移動剤として用いると、生成重合
体の官能化度を高くできるので、非常に有効である。
【0029】前記開始剤兼連鎖移動剤の具体例として
は、例えば、
は、例えば、
【0030】
【化11】
【0031】、及びα−クロロスチレンのオリゴマーの
ようなハロゲン原子含有有機化合物又はRCOO−基含
有有機化合物が挙げられるが、これらに限定されるもの
ではない。これらの化合物の中で好ましいものとして
は、
ようなハロゲン原子含有有機化合物又はRCOO−基含
有有機化合物が挙げられるが、これらに限定されるもの
ではない。これらの化合物の中で好ましいものとして
は、
【0032】
【化12】
【0033】のような安定な炭素陽イオンを生成し易い
−C(CH3 )2 Cl又は−C(CH3 )2 Brを有す
るハロゲン原子含有有機化合物や、
−C(CH3 )2 Cl又は−C(CH3 )2 Brを有す
るハロゲン原子含有有機化合物や、
【0034】
【化13】
【0035】のようなCH3 COO−基含有有機化合物
や、
や、
【0036】
【化14】
【0037】のようなCH3 O−基含有有機化合物等が
挙げられる。これらの化合物は、開始剤兼連鎖移動剤と
して使用される成分であり、本発明では、1種又は2種
以上混合して用いられる。また、これらの化合物の使用
量又は残存水分量を調節することにより、得られるポリ
マーの分子量をコントロールすることができる。本発明
では、前記の化合物を、通常、イソブチレンを含有する
カチオン重合性モノマーに対して、0.01〜20%程
度、好ましくは0.1〜10%程度の割合で使用するの
がよい。
挙げられる。これらの化合物は、開始剤兼連鎖移動剤と
して使用される成分であり、本発明では、1種又は2種
以上混合して用いられる。また、これらの化合物の使用
量又は残存水分量を調節することにより、得られるポリ
マーの分子量をコントロールすることができる。本発明
では、前記の化合物を、通常、イソブチレンを含有する
カチオン重合性モノマーに対して、0.01〜20%程
度、好ましくは0.1〜10%程度の割合で使用するの
がよい。
【0038】本発明において、重合溶媒として、例えば
脂肪酸炭化水素、ハロゲン化炭化水素等の炭化水素溶媒
等が用いられる。この中でもハロゲン化炭化水素が好ま
しく、塩素原子を有する塩素化炭化水素がより好まし
い。かかる脂肪族炭化水素の具体例としては、ペンタ
ン、ヘキサン等を、またハロゲン化炭化水素の具体例と
しては、クロロメタン、クロロエタン、塩化メチレン、
1,1−ジクロロエタン、クロロホルム、1,2−ジク
ロロエタン等を例示できる。これらは、1種単独で、又
は2種以上混合して使用される。更には少量の他の溶
媒、例えば、酢酸エチル等の酢酸エステルや、ニトロエ
タン等のニトロ基を有する有機化合物を併用してもよ
い。
脂肪酸炭化水素、ハロゲン化炭化水素等の炭化水素溶媒
等が用いられる。この中でもハロゲン化炭化水素が好ま
しく、塩素原子を有する塩素化炭化水素がより好まし
い。かかる脂肪族炭化水素の具体例としては、ペンタ
ン、ヘキサン等を、またハロゲン化炭化水素の具体例と
しては、クロロメタン、クロロエタン、塩化メチレン、
1,1−ジクロロエタン、クロロホルム、1,2−ジク
ロロエタン等を例示できる。これらは、1種単独で、又
は2種以上混合して使用される。更には少量の他の溶
媒、例えば、酢酸エチル等の酢酸エステルや、ニトロエ
タン等のニトロ基を有する有機化合物を併用してもよ
い。
【0039】本発明の製造法を実施するに際しては、特
に制限がなく、従来の重合方法を広く適用できる。例え
ば、1つの容器に重合溶媒、モノマー、tert−ブト
キシスチレン系化合物、触媒、必要に応じて開始剤兼連
鎖移動剤等を順次仕込んでいくバッチ法でもよいし、重
合溶媒、モノマー、tert−ブトキシスチレン系化合
物、触媒、必要に応じて開始剤兼連鎖移動剤等をある系
内に連続的に仕込みながら反応させ、更に取り出される
連続法でもよい。
に制限がなく、従来の重合方法を広く適用できる。例え
ば、1つの容器に重合溶媒、モノマー、tert−ブト
キシスチレン系化合物、触媒、必要に応じて開始剤兼連
鎖移動剤等を順次仕込んでいくバッチ法でもよいし、重
合溶媒、モノマー、tert−ブトキシスチレン系化合
物、触媒、必要に応じて開始剤兼連鎖移動剤等をある系
内に連続的に仕込みながら反応させ、更に取り出される
連続法でもよい。
【0040】本発明の製造法において、重合温度として
は+10〜−80℃程度が好ましく、更に好ましくは0
〜−40℃程度とするのがよく、重合時間は、通常0.
5〜120分程度、好ましくは1〜60分程度である。
また重合時のモノマー濃度としては、0.1〜8モル/
リットル程度が好ましく、0.5〜5モル/リットル程
度がより好ましい。
は+10〜−80℃程度が好ましく、更に好ましくは0
〜−40℃程度とするのがよく、重合時間は、通常0.
5〜120分程度、好ましくは1〜60分程度である。
また重合時のモノマー濃度としては、0.1〜8モル/
リットル程度が好ましく、0.5〜5モル/リットル程
度がより好ましい。
【0041】更に本発明の製造法において、前記カチオ
ン重合性モノマーの重合反応の前に重合系中に加えるt
ert−ブトキシスチレン系化合物は、用いるイソブチ
レンモノマーのモル数に対して0.01〜1倍モルを加
えて均一になるように攪拌することが好ましい。本発明
の製造法において、後の取扱い易さからメタノール等の
アルコール類の添加により重合反応を停止させるのが好
ましいが、特にこれに限定されるものではなく、従来の
慣用手段のいずれも適用でき、また、特に停止反応を改
めて行う必要もない。
ン重合性モノマーの重合反応の前に重合系中に加えるt
ert−ブトキシスチレン系化合物は、用いるイソブチ
レンモノマーのモル数に対して0.01〜1倍モルを加
えて均一になるように攪拌することが好ましい。本発明
の製造法において、後の取扱い易さからメタノール等の
アルコール類の添加により重合反応を停止させるのが好
ましいが、特にこれに限定されるものではなく、従来の
慣用手段のいずれも適用でき、また、特に停止反応を改
めて行う必要もない。
【0042】このような製造法により、イソブチレンモ
ノマー単位を主体とする数平均分子量が500〜50
0,000の重合体であって、1分子当たり平均して1
個を越える一般式(1)で表される単位を有するイソブ
チレン系重合体が製造される。
ノマー単位を主体とする数平均分子量が500〜50
0,000の重合体であって、1分子当たり平均して1
個を越える一般式(1)で表される単位を有するイソブ
チレン系重合体が製造される。
【0043】
【実施例】次に実施例を掲げて、本発明をより一層明ら
かにするが、実施例により本発明は何ら限定されるもの
ではない。 実施例1 100mlの耐圧ガラス製オートクレーブに撹拌用羽
根、三方コック及び真空ラインを取り付けて、真空ライ
ンで真空に引きながら重合容器を100℃で1時間加熱
することにより乾燥させ、室温まで冷却後三方コックを
用いて窒素で常圧に戻した。
かにするが、実施例により本発明は何ら限定されるもの
ではない。 実施例1 100mlの耐圧ガラス製オートクレーブに撹拌用羽
根、三方コック及び真空ラインを取り付けて、真空ライ
ンで真空に引きながら重合容器を100℃で1時間加熱
することにより乾燥させ、室温まで冷却後三方コックを
用いて窒素で常圧に戻した。
【0044】その後、三方コックの一方から窒素を流し
ながら、注射器を用いてオートクレーブに水素化カルシ
ウム処理により乾燥させた主溶媒である塩化メチレン4
0mlを導入した。次いで蒸留、精製したtert−ブ
トキシスチレン20mmolを添加した。次に、酸化バ
リウムを充填したカラムを通過させることにより脱水し
たイソブチレンが7g(125mmol)入っているニ
ードルバルブ付耐圧ガラス製液化ガス採取管を三方コッ
クに接続した後、容器本体を−70℃のドライアイス−
アセトンバスに浸漬し、重合容器内部を撹拌しながら1
時間冷却した。冷却後、真空ラインにより内部を減圧し
た後、ニードルバルブを開け、イソブチレンを耐圧ガラ
ス製液化ガス採取管から重合容器に導入した。その後三
方コックの一方から窒素を流すことにより常圧に戻し、
更に撹拌下に1時間冷却を続け、重合容器内を−30℃
まで昇温した。
ながら、注射器を用いてオートクレーブに水素化カルシ
ウム処理により乾燥させた主溶媒である塩化メチレン4
0mlを導入した。次いで蒸留、精製したtert−ブ
トキシスチレン20mmolを添加した。次に、酸化バ
リウムを充填したカラムを通過させることにより脱水し
たイソブチレンが7g(125mmol)入っているニ
ードルバルブ付耐圧ガラス製液化ガス採取管を三方コッ
クに接続した後、容器本体を−70℃のドライアイス−
アセトンバスに浸漬し、重合容器内部を撹拌しながら1
時間冷却した。冷却後、真空ラインにより内部を減圧し
た後、ニードルバルブを開け、イソブチレンを耐圧ガラ
ス製液化ガス採取管から重合容器に導入した。その後三
方コックの一方から窒素を流すことにより常圧に戻し、
更に撹拌下に1時間冷却を続け、重合容器内を−30℃
まで昇温した。
【0045】次に、TiCl4 3.2g(17mmo
l)を注射器を用いて三方コックから添加して重合を開
始させ、60分経過した時点で予め0℃以下に冷却して
おいたメタノールを添加することにより、反応を完結さ
せた。その後、反応混合物をナス型フラスコに取り出
し、未反応のイソブチレン、塩化メチレン、tert−
ブトキシスチレン及びメタノールを留去し、残ったポリ
マーを100mlのn−ヘキサンに溶解後、中性になる
までこの溶液の水洗を繰り返した。その後、このn−ヘ
キサン溶液を20mlまで濃縮し、300mlのアセト
ンにこの濃縮溶液を注ぎ込むことによりポリマーを沈澱
分離させた。
l)を注射器を用いて三方コックから添加して重合を開
始させ、60分経過した時点で予め0℃以下に冷却して
おいたメタノールを添加することにより、反応を完結さ
せた。その後、反応混合物をナス型フラスコに取り出
し、未反応のイソブチレン、塩化メチレン、tert−
ブトキシスチレン及びメタノールを留去し、残ったポリ
マーを100mlのn−ヘキサンに溶解後、中性になる
までこの溶液の水洗を繰り返した。その後、このn−ヘ
キサン溶液を20mlまで濃縮し、300mlのアセト
ンにこの濃縮溶液を注ぎ込むことによりポリマーを沈澱
分離させた。
【0046】このようにして得られたポリマーを再び1
00mlのn−ヘキサンに溶解させ、無水硫酸マグネシ
ウムで乾燥させ、濾過し、n−ヘキサンを減圧留去する
ことにより、イソブチレン系重合体を得た。得られたポ
リマーの収量より収率を算出すると共に、Mn及びMw
/MnをGPC法により、また末端構造を1H-NMR(30
0MHz)法により各構造に帰属するプロトンの共鳴信
号の強度を測定、比較することにより求めた。結果を表
2に示す。
00mlのn−ヘキサンに溶解させ、無水硫酸マグネシ
ウムで乾燥させ、濾過し、n−ヘキサンを減圧留去する
ことにより、イソブチレン系重合体を得た。得られたポ
リマーの収量より収率を算出すると共に、Mn及びMw
/MnをGPC法により、また末端構造を1H-NMR(30
0MHz)法により各構造に帰属するプロトンの共鳴信
号の強度を測定、比較することにより求めた。結果を表
2に示す。
【0047】実施例2〜10 tert−ブトキシスチレン系化合物の種類や使用量及
び重合触媒を表1に示すように変更した以外は、実施例
1と同様にしてポリマーを製造し、評価した。結果を表
2に併せて示す。 実施例11〜13 開始剤兼連鎖移動剤として、トリキュミルクロリド(T
CC:前記の化合物A)3mmolを溶解させた塩化メ
チレン溶液(10ml)をtert−ブトキシスチレン
とともに添加した以外は実施例1と同様にしてポリマー
を製造し、評価した。結果を表2に併せて示す。
び重合触媒を表1に示すように変更した以外は、実施例
1と同様にしてポリマーを製造し、評価した。結果を表
2に併せて示す。 実施例11〜13 開始剤兼連鎖移動剤として、トリキュミルクロリド(T
CC:前記の化合物A)3mmolを溶解させた塩化メ
チレン溶液(10ml)をtert−ブトキシスチレン
とともに添加した以外は実施例1と同様にしてポリマー
を製造し、評価した。結果を表2に併せて示す。
【0048】比較例1および2 tert−ブトキシスチレン系化合物を使用しない以外
は、実施例1及び実施例11と同様にしてポリマーを製
造して評価した。結果を表2に併せて示す。
は、実施例1及び実施例11と同様にしてポリマーを製
造して評価した。結果を表2に併せて示す。
【0049】
【表1】
【0050】
【表2】
【0051】
【発明の効果】本発明の重合体は官能基を有する新規な
イソブチレン系重合体であり、安価に容易に得ることが
できる。また、本発明の重合体は製造時に共役ジエンを
用いる必要がないので、主鎖中に1,4−付加によるオ
レフィン基が存在しない重合体とすることができ、高い
耐候性等を有する。
イソブチレン系重合体であり、安価に容易に得ることが
できる。また、本発明の重合体は製造時に共役ジエンを
用いる必要がないので、主鎖中に1,4−付加によるオ
レフィン基が存在しない重合体とすることができ、高い
耐候性等を有する。
【0052】こうして得られた重合体は、その官能基を
フェノール基、アミノ基、tert−ブトキシシリル
基、ハイドロジェンシリル基等へ変換することにより、
架橋硬化物の原料として用いることができる。また、本
発明のイソブチレン系重合体の製造法では、簡便に1分
子に平均して1個を越える官能基を導入することができ
る。
フェノール基、アミノ基、tert−ブトキシシリル
基、ハイドロジェンシリル基等へ変換することにより、
架橋硬化物の原料として用いることができる。また、本
発明のイソブチレン系重合体の製造法では、簡便に1分
子に平均して1個を越える官能基を導入することができ
る。
Claims (6)
- 【請求項1】 分子内に一般式(1): 【化1】 〔式中、R1 は水素原子、メチル基又はエチル基を示
す。R2 は水素原子またはtert−ブチル基を示
す。〕で表される単位を有することを特徴とする、官能
基を有するイソブチレン系重合体。 - 【請求項2】 イソブチレンモノマー単位を主体とする
数平均分子量が500〜500,000の重合体であっ
て、1分子当たり平均して1.0個を越える一般式
(1): 【化2】 〔式中、R1 、R2 は前記に同じ。〕で表される単位を
重合体中に有する請求項1記載のイソブチレン系重合
体。 - 【請求項3】 主鎖中に実質的に不飽和結合を有しない
ことを特徴とする請求項1または2記載の重合体。 - 【請求項4】 イソブチレンを含有するカチオン重合性
モノマーとtert−ブトキシスチレン系化合物とをル
イス酸の存在下に重合させることを特徴とする請求項1
記載の官能基を有するイソブチレン系重合体の製造法。 - 【請求項5】 tert−ブトキシスチレン系化合物が
一般式(2): 【化3】 〔式中、R3 は水素原子、メチル基又はエチル基を示
す。〕で表される化合物であることを特徴とする請求項
4記載の製造法。 - 【請求項6】 重合反応系内にルイス酸と共に、開始剤
兼連鎖移動剤である一般式(3): 【化4】 〔式中、Xはハロゲン原子、RCOO−基(Rは1価の
有機基、以下同じ)又はRO−基を示す。R6 は多価芳
香環基又は置換もしくは非置換の多価脂肪族炭化水素基
を示す。R4 及びR5 は、同一又は異なる水素原子もし
くは置換もしくは非置換の1価の炭化水素基を示す。但
し、R6 が多価脂肪族炭化水素基の場合には、R4 およ
びR5 は同時に水素原子ではない。〕で表される基を有
する有機化合物を更に存在させる請求項4記載の製造
法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP32461292A JPH06145249A (ja) | 1992-11-11 | 1992-11-11 | 官能基を有するイソブチレン系重合体及びその製造法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP32461292A JPH06145249A (ja) | 1992-11-11 | 1992-11-11 | 官能基を有するイソブチレン系重合体及びその製造法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH06145249A true JPH06145249A (ja) | 1994-05-24 |
Family
ID=18167767
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP32461292A Pending JPH06145249A (ja) | 1992-11-11 | 1992-11-11 | 官能基を有するイソブチレン系重合体及びその製造法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH06145249A (ja) |
-
1992
- 1992-11-11 JP JP32461292A patent/JPH06145249A/ja active Pending
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