JP2523408B2 - 反応性末端基を有するポリマ―の製造法 - Google Patents
反応性末端基を有するポリマ―の製造法Info
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Description
ーの製造法に関する。
導入されたポリマーは、ポリウレタン、接着剤、改質
剤、コーティング剤、シーリング剤等の原料等として有
用である。
端を有するイソブチレン系ポリマーが知られている。
法としては、例えば1,4−ビス(α−クロロイソプロピ
ル)ベンゼン(以下「p−DCC」と記す)を開始剤兼連
鎖移動剤とし、且つBCl3を触媒としてイソブチレンをカ
チオン重合させるイニファー法(米国特許第4276394号
明細書)で得られたクロル末端を有するポリマーの脱HC
l反応を行なう方法が報告されている(米国特許第45241
88号明細書)。
方法ではない。
飽和基を導入する簡便な方法としては、斯かるイニファ
ー法で得られる両末端にクロル基を有するイソブチレン
系ポリマーを、ルイス酸の存在下でアリルトリメチルシ
ランと反応させることにより両末端にアリル基を有する
ポリマーに変換する方法が知られている(特開昭63−10
5005号公報)。
05号公報に記載されている方法を用いた場合、ポリマー
の末端への不飽和基の導入率が低い、高価な原料を使用
する必要がある等の問題点があることが判明した。
の方法と同じく簡便な不飽和基末端を有するイソブチレ
ン系ポリマーの製造法を提供することにある。
い、不飽和末端を有するイソブチレン系ポリマーの製造
法を提供することにある。
ブチレン系ポリマーの安価な製造法を提供することにあ
る。
にされるであろう。
結果、特定のルイス酸を用いて特定の反応方法を採用す
ることにより、上記目的が悉く達成されることを見い出
した。
ー、 (B)開始剤兼連鎖移動剤である一般式(I): 〔式中、Xはハロゲン原子、RCOO−基(Rは1価の有機
基、以下同じ)又はRO−基を示す。R3は多価芳香環基又
は置換もしくは非置換の多価脂肪族炭化水素基を示す。
R1及びR2は、同一又は異なって水素原子又は置換もしく
は非置換の1価の炭化水素基を示す。但しR3が多価脂肪
族炭化水素基の場合には、R1及びR2は同時に水素原子で
はない。〕 で表わされる基を有する有機化合物、 (C)(C2H5)2AlCl、 (C2H5)AlCl2、SnCl4及び TiC14なる群より選ばれた少なくとも一種のルイス酸、
及び (D)エンドキャップ剤である一般式(II): 〔式中、R4、R5及びR6は、同一又は異なって、一価の有
機基又は一価の有機基における炭素原子のうちの1〜3
個をケイ素原子に置き換えた基を示す。〕 で表わされる化合物 を混合して上記のカチオン重合性モノマーを重合させる
ことを特徴とするアリル末端を有するイソブチレン系ポ
リマーの製造法に係る。
用いているので低コストであり、末端への不飽和基の導
入率が高いという特徴の他に、得られるイソブチレン系
ポリマーの分子量分布が狭くなるという優れた特徴を有
している。分子量分布が狭いと、ポリマーの粘度が小さ
くなり、配合物作成時に混練し易い等、取扱いが容易と
なり、更に架橋硬化させた場合に、硬化物の機械物性等
が優れたものになるという利点がある。
することが可能であり、経済的である。また重合反応に
関与する(C)成分の使用量を調節することにより、重
合速度をコントロールすることが可能であることから、
重合反応に伴う発熱速度をコントロールすることができ
る。発熱速度を遅くすることにより、アリル末端を有す
るイソブチレン系ポリマーの大スケールでの製造時にお
いて、特に大規模な冷却装置を用いることなく、重合速
度を制御することが可能となるので、経済的である。
いう比較的高温で行なった場合でも、末端官能化度の大
きいイソブチレン系ポリマーが得られるという利点も有
している。
重合性モノマーとは、イソブチレンのみからなるモノマ
ーに限定されるものではなく、イソブチレンの50重量%
(以下単に「%」と記す)以下をイソブチレンと共重合
し得るカチオン重合性モノマーで置換したモノマーを意
味する。
としては、例えば炭素数3〜12のオレフィン類、共役ジ
エン類、ビニルエーテル類、芳香族ビニル化合物類、ビ
ニルシラン類等が挙げられる。これらの中でも炭素数3
〜12のオレフィン類及び共役ジエン類等は好ましい。
マーの具体例としては、例えばプロピレン、1−ブテ
ン、2−ブテン、2−メチル−1−ブテン、3−メチル
−2−ブテン、ペンテン、4−メチル−1−ペンテン、
ヘキセン、ビニルシクロヘキサン、ブタジエン、イソプ
レン、シクロペンタジエン、メチルビニルエーテル、エ
チルビニルエーテル、イソブチルビニルエーテル、スチ
レン、α−メチルスチレン、ジメチルスチレン、モノク
ロロスチレン、ジクロロスチレン、β−ピネン、インデ
ン、ビニルトリクロロシラン、ビニルメチルジクロロシ
ラン、ビニルジメチルクロロシラン、ビニルジメチルメ
トキシシラン、ビニルトリメチルシラン、ジビニルジク
ロロシラン、ジビニルジメトキシシラン、ジビニルジメ
チルシラン、1,3−ジビニル−1,1,3,3−テトラメチルジ
シロキサン、トリビニルメチルシラン、テトラビニルシ
ラン、γ−メタクリロイルオキシプロピルトリメトキシ
シラン、γ−メタクリロイルオキシプロピルメチルジメ
トキシシラン等が挙げられる。これらの中で、例えばプ
ロピレン、1−ブテン、2−ブテン、スチレン、ブラジ
エン、イソプレン、シクロペンタジエン等が好適であ
る。これらイソブチレンと共重合し得るカチオン重合性
モノマーは、1種単独でイソブチレンと併用してもよい
し、2種以上で併用してもよい。
(I)で表わされる基を有する有機化合物の例として
は、例えば一般式(III): AYn (III) 〔式中、Aは1〜4個の芳香環を有する基を示す。Yは (式中、R7及びR8は、同一又は異なって水素原子又は炭
素数1〜20の1価の炭化水素基を示す。XはF、Cl、B
r、Iの如きハロゲン原子、RCOO−基又はRO−基を示
す。)で示される芳香環に結合した基を示す。nは1〜
6の整数を示す。〕 で表わされる化合物、 一般式(V): BZm (V) 〔式中、Bは炭素数4〜40の炭化水素基を示す。Zは第
3級炭素原子に結合したハロゲン原子、RCOO−基又はRO
−基を示す。mは1〜4の整数を示す。〕 で表わされる化合物及びα−ハロスチレン単位を有する
オリゴマー等が挙げられるが、これらに限定されるもの
ではない。これらの化合物は単独で用いてもよいし、2
種以上併用してもよい。
の芳香環を有する基であるAは、縮合反応により形成さ
れたものでもよく、非縮合系のものでもよい。このよう
な芳香環を有する基の具体例としては、例えば1〜6価
のフェニル基、ビフェニル基、ナフタレン基、アントラ
セン基、フェナンスレン基、ピレン基、 Ph−(CH2)l−Ph基(Phはフェニル基、lは1〜10
の整数)等が挙げられ、これらの芳香環を有する基は炭
素数1〜20の直鎖及び(又は)枝分れの脂肪族炭化水素
基や、水酸基、エーテル基、ビニル基等の官能基を有す
る基で置換されていてもよい。
は、第3級炭素原子に結合したF、Cl、Br、Iの如きハ
ロゲン原子、RCOO−基又はRO−基であり、一般式(V)
におけるBは炭素数4〜40の炭化水素基の脂肪族炭化水
素基であり、好ましくは脂肪族炭化水素基であり、この
炭素数が4未満になるとハロゲン原子、RCOO基又はRO−
基の結合する炭素が第3級炭素原子でなくなり、重合が
進みにくくなって使用するのに適さなくなる。
ロスチレン単位を有するオリゴマーとしては、例えばα
−クロロスチレンのオリゴマーや、α−クロロスチレン
とこれと共重合し得る単量体とを共重合させたオリゴマ
ー等が挙げられる。
合状態のハロゲン原子、RCOO−基、又はRO−基を2個以
上有する化合物、又は一般式(I)で表わされる結合状
態のハロゲン原子、RCOO−基又はRO−基と他の反応性官
能基とを有する化合物を開始剤兼連鎖移動剤として用い
ると、両末端官能性の重合体、いわゆるテレケリック重
合体を得ることができ、その末端官能化度を高くできる
ので非常に有効である。
子含有有機化合物又はRCOO−基含有有機化合物が挙げら
れるが、これらに限定されるものではない。これら化合
物の中でも のような、インダン型骨格を副生しにくい構造の芳香族
系の化合物、及び のような安定な炭素陽イオンを生成し易い−C(CH3)2
Cl又は−C(CH3)2Brを有するハロゲン原子含有有機化
合物や、 のような化合物が好ましい。
れる成分であり、本発明では、1種又は2種以上混合し
て用いられる。また、これらの化合物の使用量を調節す
ることにより、得られるポリマーの分子量をコントロー
ルすることができる。本発明では、上記の化合物を、通
常イソブチレンを含有するカチオン重合性モノマーに対
して、0.01〜25%程度、好ましくは0.1〜15%程度の割
合で使用するのがよい。
である。本発明では、ルイス酸としては、 (C2H5)2AlCl、(C2H5)AlCl2、SnCl4及びTiCl4なる群
より選ばれた少なくとも一種が用いられる。特に好まし
いのはTiCl4やSnCl4である。ルイス酸の使用量は、上記
開始剤兼連鎖移動剤である一般式(I)で表わされる基
を有する有機化合物中のXのモル数に対して0.0001〜0.
5倍当量が好ましい。
(I)で表わされる基を有する有機化合物中のXと、
(D)成分である一般式(II)で表わされる化合物のモ
ル比〔(X)/(II)、但し(X)及び(II)は上記X
及び化合物(II)のモル数とする。〕は、2.0〜0.2の範
囲内にあることが好ましい。
素、ハロゲン化炭化水素等の炭化水素溶媒等が挙げられ
る。この中でもハロゲン化炭化水素が好ましく、塩素原
子を有する塩素化炭化水素がより好ましい。斯かる脂肪
族炭化水素の具体例としては、ペンタン、ヘキサン等
を、またハロゲン化炭化水素の具体例としては、クロロ
メタン、クロロエタン、塩化メチレン、1,1−ジクロロ
エタン、クロロホルム、1,2−ジクロロエタン等を例示
できる。これらは、1種単独で、又は2種以上混合して
使用される。更には少量の他の溶媒、例えば酢酸エチル
等の酢酸エステル、ニトロエタン等のニトロ基を有する
有機化合物、ジメチルスルホキシド等のスルホキシド、
スルホン、ジメチルホルムアミド、ジメチルアセトアミ
ド等のアミド基を有する有機化合物、アセトニトリル等
のニトリル基を有する有機化合物を併用してもよい。
−100℃)が好ましいが、実際に製造する場合は、比較
的高い温度(即ち+10℃〜−40℃)が更に好ましい。
程度である。また、重合時のモノマー濃度としては、0.
1〜8モル/l程度が好ましく、0.5〜5モル/l程度がより
好ましい。
ってもよいし、(A)成分、(B)成分、(C)成分及
び(D)成分を連続的に重合容器内に加える連続式で行
なってもよい。
高いイソブチレン系ポリマーを安価に且つ簡便な方法で
得ることができる。また本発明の方法によれば、分子量
分布の狭いイソブチレン系ポリマーを得ることができ
る。
る。
て、真空ラインを用いて真空状態にした重合容器を100
℃で1時間加熱することにより乾燥させ、室温まで冷却
後三方コックを用いて窒素で常圧に戻した。
射器を用いて重合容器中に水素化アルシウム処理により
乾燥させた主溶媒である1,1−ジクロロエタン40mlを導
入した。次いで蒸留、精製したアリルトリメチルシラン
5mmolを添加し、更にTCC(化合物A)2ミリモルを溶解
させた10mlの1,1−ジクロロエタン溶液を添加した。
とにより脱水したイソブチレンが7g入っているニードル
バルブ付耐圧ガラス製液化ガス採取管を耐圧ゴム管を用
いて三方コックに接続した後、容器本体を−70℃のドラ
イアイス−アセトンバスに浸漬し、重合容器内部を1時
間冷却した。冷却後、真空ラインにより内部を減圧にし
た後、ニードルバルブを開け、イソブチレンを耐圧ガラ
ス製液化ガス採取管から重合容器中に導入した。その後
三方コックの一方から窒素を流すことにより常圧に戻し
た後、−10℃のドライアイス−アセトンバス中に1時間
浸漬して重合容器内を−10℃まで昇温した。
方コックから添加して重合を開始させ、60分経過した時
点で予め0℃以下に冷却しておいたメタノールを添加す
ることにより、反応を完結させた。
応のイソブチレン、1,1−ジクロロエタン、アリルトリ
メチルシラン及びメタノールを留去し、残ったポリマー
を100mlのn−ヘキサンに溶解後、中性になるまでこの
溶液の水洗を繰返した。その後、このn−ヘキサン溶液
を20mlまで濃縮し、300mlのアセトンにこの濃縮溶液を
加えた後、攪拌することによりポリマーを沈澱分離させ
た。
ヘキサンに溶解させ、無水硫酸マグネシウムで乾燥させ
固型分を別した後、n−ヘキサンを減圧留去すること
により、イソブチレン系ポリマーを得た。
n及びw/nをGPC法により、また末端構造を1H−N
MR(300MHz)法により求めた。結果を第2表に示す。
び、重合温度を第1表に示すように変更した以外は、実
施例1と同様にしてポリマーを製造し、評価した。結果
を第2表に併せて示す。
鎖移動剤、触媒の種類や量及び重合温度を第1表に示す
ように変更した以外は、実施例1と同様にしてポリマー
を製造し、評価した。結果を第2表に併せて示す。
施例8と同様にしてポリマーを製造し、評価した。結果
を第2表に併せて示す。
下の構造式で表わされる化合物である。
明の方法によれば、特定のルイス酸を用いた場合、種々
の開始剤兼連鎖移動剤を用いてもアリルシランを重合系
中に予め存在させておくと、種々の副反応が抑制され、
末端アリル基の導入率が高く分子量分布の狭いオリゴマ
ーが、比較的高温でも収率よく得られる(実施例1〜18
及び比較例1〜9)。
トンよる停止が起こり、末端オレフィン(イソプロペニ
ル及び内部オレフィン)が優先的に生成し、クロル末端
は殆んど得られない。同様に比較例6及び7では重合停
止時にプロトン化及びアルキル化により 基等の生成が優先的に起こり、クロル末端は殆んど得ら
れない(低分子モデル化合物を用いて同様の反応を行な
い、GAS−MASS分析を行なってこの挙動を確認し
た。)。
果から次のことが言える。
を予め重合系中に存在させた系での重合においては、カ
チオン種とモノマーとの反応(生長反応)と競争して、
カチオン種とアリルシランとの反応(停止反応)も起こ
っている。即ち、アリル基の導入は直接カチオンを攻撃
して起こっており、第3級クロル末端が生成した時、ク
ロル基とアリル基が交換しているわけではないと言え
る。
られている機構(第3級クロル基を経由する機構)とは
明らかに違う機構で、このアリル基を有するイソブチレ
ン系ポリマーが得られていることを示唆している。
て、真空ラインで真空に引きながら重合容器を100℃で
1時間加熱することにより乾燥させ、室温まで冷却後、
窒素で常圧に戻した。
トクレーブ中にTCC(化合物A)0.308g(1ミリモル)
を水素化カルシウム処理により乾燥させた重合溶媒であ
る塩化メチレン30mlに溶かした溶液及びアリルトリメチ
ルシラン0.51ml(3.2ミリモル)を注射器を用いて加え
た。
とにより脱水したイソブチレンが5g入っているニードル
バルブ付耐圧ガラス製液化ガス採取管を三方コックに耐
圧ゴム管を用いて接続した後、容器本体を−30℃のドラ
イアイス−アセトンバスに浸漬し、重合容器内部を攪拌
しながら1時間冷却した。冷却後、真空ラインにより内
部を減圧にした後、ニードルバルブを開け、イソブチレ
ンを耐圧ガラス製液化ガス採取管から重合容器に導入し
た。その後三方コックの一方から窒素を流すことにより
常圧に戻した。
レン5mlで稀釈した溶液を注射器を用いて添加し、重合
反応を開始した。
水溶液中に加え、共に振盪した後、有機層を水100mlで
2回洗浄した。有機層を10mlに濃縮し、300mlのアセト
ン中にこれを加えた後、攪拌することによりポリマーを
沈殿分離させた。
ンに溶解させ、無水硫酸マグネシウムで乾燥させ、固型
分を別した後、n−ヘキサンを減圧留去することによ
り、イソブチレン系ポリマーを得た。
n及びw/nをGPC法により、また末端構造を1H−N
MR(300MHz)法により求めた。結果を下記第3表に示
す。
ことができた。
チレンの構造式は一般式(VI): 〔式中R9、R10及びR11は、いずれも末端にアリル基を持
つポリイソブチレン鎖であり、これらR9,R10,R11の鎖
長は同じであっても異なっていてもよい。〕 で表わされるものである。
例17と同様にしてポリマーを製造し、構造を分析した。
結果を第3表に併せて示す。このように触媒量の四塩化
チタンを用いた場合、収率は良好であったが、得られた
ポリマーの分子量分布が広く、末端の官能基種も揃って
いない。
2ミリモル)を加え、窒素雰囲気下、室温で6時間反応
液を攪拌する以外は比較例8と同様にしてポリマーを製
造し、評価した。結果を第3表に併せて示す。得られる
ポリマーは、末端アリル化率が低く、分子量分布も大き
いことがわかる。
にする以外は、実施例17と同様にしてポリマーを製造
し、構造を分析した。結果を第3表に併せて示す。アリ
ルトリメチルシラン量を多くした結果、数平均分子量は
低下したが、ポリマーのモル数は、実施例17で得られた
ものとほぼ同じである。このことは、アリルトリメチル
シランが重合停止剤として作用していることを意味して
いる。
インを取付けて、真空ラインで真空に引きながら重合容
器を100℃で1時間加熱することにより乾燥させ、室温
まで冷却後三方コックを用いて窒素で常圧に戻した。
射器を用いてオートクレーブに水素化カルシウム処理に
より乾燥させた溶媒である1,1−ジクロロエタン1700ml
を導入した。次いで蒸留、精製したアリルトリメチルシ
ラン35.5ml(224ミリモル)を加え、更にTCC(化合物
A)21.3g(69ミリモル)の1,1−ジクロロエタン溶液を
添加した。
とにより脱水したイソブチレンが330g入っているニード
ルバルブ付耐圧ガラス製液化ガス採取管を耐圧ゴム管を
用いて三方コックに接続した後、容器本体を−70℃のド
ライアイス−アセトンバスに浸漬し、重合容器内部を攪
拌しながら1時間冷却した。冷却後、真空ラインにより
内部を減圧にした後、ニードルバルブを開け、イソブチ
レンを耐圧ガラス製液化ガス採取管から重合容器に導入
した。その後三方コックの一方から窒素を流すことによ
り常圧に戻した後、−30℃のドライアイス−アセトンバ
ス中に1時間浸漬し、重合容器内を−30℃まで昇温し
た。
化チタン3.9ml(35ミリモル)の1,1−ジクロロエタン溶
液50mlを、一定の速度で、30分かけて滴下した。その後
重合溶液を−30℃で1時間攪拌した後、炭酸水素ナトリ
ウムの飽和水溶液2lと共に激しく攪拌した。
イソブチレン、1,1−ジクロロエタン、アリルトリメチ
ルシランを留去し、残ったポリマーを1500mlのn−ヘキ
サンに溶解後、中性になるまでこの溶液の水洗を繰返し
た。その後、このn−ヘキサン溶液を600mlまで濃縮
し、3lのアセトンにこの濃縮溶液を加えた後、攪拌する
ことによりポリマーを沈澱分離させた。
ヘキサンに溶解させ、無水硫酸マグネシウムで乾燥させ
固型分を別した後、n−ヘキサンを減圧留去すること
により、イソブチレン系ポリマーを得た。
n及びw/nをGPC法により、また末端構造をH1H−
NMR(300MHz)法により求めた。結果を第4表に示す。
度に加えたことと、重合反応中の昇温による危険を回避
するために、重合開始時の温度を−70℃としたこと以外
は実施例19と同様にしてポリマーを製造し、構造を解析
した。結果を第4表に併せて示す。実施例20では昇温幅
は72℃にもなり、アリル化率が少し低下した。
とは明らかである。しかし、実施例19の方法を用いるこ
とにより重合時の昇温幅を5℃以内に押さえることが可
能となった。
(ロ)を調製した。
モル、2.86M)、トリクミルクロライド5.24g(17ミリモ
ル、34mM)、アリルトリメチルシラン9.4ml(60ミリモ
ル、120mM)及び水素化カルシウム処理により乾燥させ
た塩化メチレン400mlよりなる。四塩化チタン溶液
(ロ)は四塩化チタン1.1ml(10ミリモル、50mM)及び
水素化カルシウム処理により乾燥させた塩化メチレン20
0mlよりなる。
を定量ポンプを用いて、第1図に示すようなガラス製の
重合管中に導入した。この時、モノマー溶液(イ)と四
塩化チタン溶液(ロ)は重合管中でのみ混合するように
し、モノマー溶液(イ)は毎分10ml程度の速度で、四塩
化チタン溶液(ロ)は毎分4ml程度の速度で導入した。
重合管は内径4mm、全長10mのガラス管を螺旋状に巻いた
ものを用い、−35℃のアセトンバス中につけた。
を通過する管に終了し、生成したイソブチレン系ポリマ
ーを含む溶液は、重合管内から炭酸水素ナトリウム水中
に移され、激しく攪拌される。
し、構造を解析した。結果を第5表に示す。
した場合も、分子量の揃ったアリル末端の導入率の高い
ポリマーをよい収率で得ることができることが明らかに
なった。
図である。
Claims (4)
- 【請求項1】(A)イソブチレンを含有するカチオン重
合性モノマー、 (B)開始剤兼連鎖移動剤である一般式(I): 〔式中、Xはハロゲン原子、RCOO−基(Rは1価の有機
基、以下同じ)又はRO−基を示す。R3は多価芳香環基又
は置換もしくは非置換の多価脂肪族炭化水素基を示す。
R1及びR2は、同一又は異なって水素原子又は置換もしく
は非置換の1価の炭化水素基を示す。但しR3が多価脂肪
族炭化水素基の場合には、R1及びR2は同時に水素原子で
はない。〕 で表わされる基を有する有機化合物、 (C)(C2H5)2AlCl、 (C2H5)AlCl2、SnCl4及び TiCl4なる群より選ばれた少なくとも一種のルイス酸、
及び (D)エンドキャップ剤である一般式(II): 〔式中、R4、R5及びR6は、同一又は異なって、一価の有
機基又は一価の有機基における炭素原子のうちの1〜3
個をケイ素原子に置き換えた基を示す。〕 で表わされる化合物 を混合して上記のイソブチレンを含有するカチオン重合
性モノマーを重合させることを特徴とするアリル末端を
有するイソブチレン系ポリマーの製造法。 - 【請求項2】(C)成分を(B)成分である一般式
(I)で表わされる基を有する有機化合物中のXに対し
て 0.0001〜0.5当量用いる請求項記載のアリル末端を有
するイソブチレン系ポリマーの製造法。 - 【請求項3】(D)成分である一般式(II)で表わされ
る化合物が、 からなる群より選ばれた少なくとも一種であることを特
徴とする請求項記載のアリル末端を有するイソブチレ
ン系ポリマーの製造法。 - 【請求項4】重合反応を−40〜10℃で行なう請求項記
載のアリル末端を有するイソブチレン系ポリマーの製造
法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2508436A JP2523408B2 (ja) | 1989-06-06 | 1990-06-05 | 反応性末端基を有するポリマ―の製造法 |
Applications Claiming Priority (7)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP1-144634 | 1989-06-06 | ||
JP14463489 | 1989-06-06 | ||
JP1-281331 | 1989-10-27 | ||
JP28133189 | 1989-10-27 | ||
JP9906790 | 1990-04-13 | ||
JP2-99067 | 1990-04-13 | ||
JP2508436A JP2523408B2 (ja) | 1989-06-06 | 1990-06-05 | 反応性末端基を有するポリマ―の製造法 |
Publications (1)
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