JPH06145133A - ジウレタン化合物の回収方法 - Google Patents

ジウレタン化合物の回収方法

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JPH06145133A
JPH06145133A JP29981892A JP29981892A JPH06145133A JP H06145133 A JPH06145133 A JP H06145133A JP 29981892 A JP29981892 A JP 29981892A JP 29981892 A JP29981892 A JP 29981892A JP H06145133 A JPH06145133 A JP H06145133A
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JP
Japan
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diurethane compound
compound
diurethane
solvent
waste water
Prior art date
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Pending
Application number
JP29981892A
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English (en)
Inventor
Kiyokazu Murata
清和 村田
Toru Futagawa
亨 二川
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Daicel Corp
Original Assignee
Daicel Chemical Industries Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 排水中に含まれるジウレタン化合物を回収す
ると共にジウレタン化合物の析出による閉塞を防止す
る。 【構成】 ジアミン化合物とジメチルカ−ボネ−トとを
反応させて対応するジウレタン化合物を製造する時に用
いられるアルカリ触媒を酸で中和した際に生成する塩を
水より除去する工程において、発生した排水中に含まれ
るジウレタン化合物を溶媒により回収する。 【効果】 ジウレタン化合物を合成する時に生成する中
和塩を除去する際に発生する排水中の有価物であるジウ
レタン化合物を安価で固液分離操作を行なわずに回収で
き、かつ排水を流す配管の閉塞を防止できるようになっ
た。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業状の利用分野】本発明は、ジウレタン化合物を精
製する工程で発生する排水中からのジウレタン化合物の
回収に関するものである。
【0002】
【従来の技術】イソシアネート化合物は工業的に有用な
化合物であり、中でもジイソシアネート化合物はポリウ
レタンの原料として特に有用である。
【0003】ジイソシアネート化合物は、アミン化合物
とホスゲンとの反応により工業的に製造されている。ホ
スゲンは、選択性の高い反応性物質であるが、毒性の強
い物質でもあるため、取扱いに厳重な注意を必要とす
る。以前、ホスゲンを使用しないジイソシアネート化合
物の製造方法を提案した(特開平1−85966)。
【0004】上記方法の概略を、以下に示す。
【0005】第一に、ジメチルカーボネートとアミン化
合物を、ナトリウムメチラートなどのアルカリ性物質を
触媒として使用し、反応させてジウレタン化合物を合成
する。
【0006】次いで、このジウレタン化合物をm−ター
フェニルやジベンジルトルエンのような高沸点溶媒中で
触媒となるマンガン、モリブデンなどの金属単体また
は、化合物をメタノール溶液として添加し、熱分解して
イソシアネート化合物を得る。この時、中間体として得
られるジウレタン化合物を精製する際にアルカリ触媒を
中和する必要があるため、酸で中和した結果として中和
塩が生成する。この中和塩を取り除く方法として水によ
る抽出法を採用した場合、排水に含まれるジウレタン化
合物をそのまま放出すると有価物を捨てることになるた
め経済的に不利である。
【0007】また、抽出温度を上げた場合は、排水温度
が高いため常温まで排水温度が下がった時にジウレタン
化合物が析出して排水ラインを閉塞させるという問題点
を有する。
【0008】この問題点を解決するために、ジウレタン
化合物を含んだ排水を冷却することによりジウレタン化
合物を回収することができるが、冷却・溶解操作を行な
う必要があるため設備・用役コストがかかり不利であ
る。また、ジウレタン化合物がスラリー状に析出した場
合は、固液分離操作を行なう必要がある。
【0009】
【本発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、安
価な方法で排水中に含まれる有価物のジウレタン化合物
を回収すると共に排水を流す配管の閉塞を防止する新し
い技術を確立することである。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明者等は上述の状況
に鑑み、鋭意検討した結果、排水中に含まれるジウレタ
ン化合物を溶媒で抽出する事により、上述の問題が解決
できる事を見い出し本発明に至ったのである。
【0011】すなわち本発明は、アルカリ触媒の存在
下、ジアミン化合物とジメチルカーボネートとを反応さ
せて対応するジウレタン化合物を製造する際、アルカリ
触媒の中和による中和塩を水により抽出してジウレタン
化合物を精製する工程において、排水中に溶解して含ま
れるジウレタン化合物を溶媒を用いて水層より溶媒層に
抽出して回収することを特徴とするジウレタン化合物の
回収方法である。
【0012】以下、本発明の方法を詳しく説明する。
【0013】アルカリ触媒の存在下、ジアミン化合物と
ジメチルカ−ボネ−トとを反応させた反応終了液を酸で
中和した後、副生したアルコ−ルと過剰のジメチルカ−
ボネ−トを留去することによって得られる中和塩を含ん
だジウレタン化合物と水を混合槽に供給して十分に接触
させ、分液槽に供給する。この時、中和塩はジウレタン
化合物中より水で抽出除去される。分液槽では水を溶解
量含んだジウレタン化合物層と溶解度に相当するジウレ
タン化合物を含有した水層に分離される。この水層が排
水である。
【0014】溶解分のジウレタン化合物を含んだ排水と
溶媒を混合槽に供給し、排水と溶媒を接触させることに
より排水に溶解しているジウレタン化合物を溶媒に抽出
させる。
【0015】この混合液を分液槽に供給して、溶媒層と
水層に分液する。水層中のジウレタン化合物濃度が、水
層を約1℃まで冷却してもジウレタン化合物が析出しな
くなる濃度以下になるように、混合槽への溶媒仕込み量
を調節する。溶媒層はジウレタン化合物と溶媒に分離す
る。分離された溶媒は再度抽出用溶媒として使用するこ
とができる。
【0016】本発明で用いられる好ましい溶媒として
は、ベンゼン、トルエン、キシレン、ヘキサン、シクロ
ヘキサン、イソプロピルエーテル、1−オクタノール、
エチルベンゼン、等が挙げられるがこれらに本発明が限
定されることはない。目的とするジウレタン化合物の溶
解度が大きく、かつ水への溶解度の低い溶媒であればど
の様な溶媒でも使用できる。使用される溶媒には、ジウ
レタン化合物の回収に影響しない程度のジウレタン化合
物を含有していてもよい。
【0017】混合槽は、攪拌槽、抽出装置等が使用され
るが、ジウレタン化合物を含んだ排水と溶媒が十分接触
させうる装置ならばどの様な形式のものであってもよ
い。
【0018】ジウレタン化合物を溶解している溶媒から
のジウレタン化合物の回収はジウレタン化合物が分離で
きる方法ならどの様な方法でも良い。例えば、溶媒を蒸
発分離させる場合には、薄膜蒸発装置などを用いること
ができる。
【0019】また、ジウレタン化合物を含んだ排水と溶
媒の混合は通常は常圧で操作されるが、減圧、加圧下で
も操作できる。また、溶媒とジウレタン化合物の溶解度
により、操作は0〜200℃の範囲の適当な温度で実施
される。好ましくは0〜100℃である。
【0020】本発明は、連続、バッチどちらでも行なう
ことができる。
【0021】
【比較例1】ジメチルカ−ボネ−ト(略記号DMC)2
160gを反応器に張り込み、70℃に加温した。その
反応器に室温のイソホロンジアミン(略記号IPDA)
510gと触媒であるナトリウムメチラ−ト(28%メ
タノ−ル溶液)18.8gを2時間かけて滴下し、滴下
終了後6時間熟成して3−メトキシカルボニルアミノメ
チル−3,5,5−トリメチル−1−メトキシカルボニ
ルアミノシクロヘキサン(略称イソホロンジカ−バメ−
ト、略記号IPDC)を得た。この間、反応器の温度は
70℃となるように制御した。この反応液に硫酸14.
3gを添加して触媒を中和した。中和終了液より、副生
したメタノ−ルと過剰のDMCを留去した後、水による
中和塩の抽出を90℃で行なった。抽出はバッチで4回
行なった。使用した水の量は1720g/バッチであ
る。この精製工程において発生した排水中にはIPDC
が0.6重量%含まれており、この排水を連続的に排水
口に流したところ温度が20℃に降下してIPDCが析
出して配管を閉塞させてしまった。IPDCの凝固点は
80℃である。
【0022】
【実施例1】比較例1の排水(650ml/h)をトル
エンとIPDCの混合物(IPDC=13%,水=0.
1,トルエン=86.9%:650ml/h)の供給さ
れている混合槽に供給して、排出される液を分液槽に供
給した。操作温度は60℃であった。上層からIPDC
を含んだ有機層、下層から水層を得た。下層中のIPD
Cとベンゼンの濃度はそれぞれ0.06重量%、0.0
06重量%であった。この下層(水槽)を3℃まで冷却
したがIPDCの析出は見られなかった。
【0023】
【発明の効果】本発明により、ジウレタン化合物を合成
する時に生成する中和塩を除去する際に発生する排水中
の有価物であるジウレタン化合物を安価で固液分離操作
を行なわずに回収でき、かつ排水を流す配管の閉塞を防
止できるようになった。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 アルカリ触媒の存在下、ジアミン化合物
    とジメチルカーボネートとを反応させて対応するジウレ
    タン化合物を製造する際、アルカリ触媒の中和による中
    和塩を水により抽出してジウレタン化合物を精製する工
    程において、排水中に含まれるジウレタン化合物を溶媒
    を用いて水層より溶媒層に抽出して回収することを特徴
    とするジウレタン化合物の回収方法。
JP29981892A 1992-11-10 1992-11-10 ジウレタン化合物の回収方法 Pending JPH06145133A (ja)

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