JPS60193951A - 芳香族ジアミンの製造方法 - Google Patents

芳香族ジアミンの製造方法

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JPS60193951A
JPS60193951A JP59048208A JP4820884A JPS60193951A JP S60193951 A JPS60193951 A JP S60193951A JP 59048208 A JP59048208 A JP 59048208A JP 4820884 A JP4820884 A JP 4820884A JP S60193951 A JPS60193951 A JP S60193951A
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JP
Japan
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reaction
aromatic
water
aromatic diamine
ammonia
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JP59048208A
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English (en)
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Naoki Ando
直樹 安藤
Hideetsu Fujiwara
秀悦 藤原
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JSR Corp
Nippon Synthetic Chemical Industry Co Ltd
Original Assignee
Nippon Synthetic Chemical Industry Co Ltd
Japan Synthetic Rubber Co Ltd
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Publication date
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  • Organic Low-Molecular-Weight Compounds And Preparation Thereof (AREA)
  • Low-Molecular Organic Synthesis Reactions Using Catalysts (AREA)

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 本発明は芳香族ジアミンの製造方法に関する。
芳香族ジアミン、例えば0−フェニレンジアミン、p−
フェニレンジアミンなどは現在ジクロルベンゼンを原料
としてニトロ化、アミノ化、水素化という三段階を経て
工業的に製造されておシ、更に合理的な製造法がめられ
ている。
このような現状において、例えば前記の如きフェニレン
ジアミンを製造するには、対応する芳香族シバライドと
アンモニアとを、水の存在下、銅化合物を触媒として反
応させることによシ得られることが知られておシ、この
方法を工業的に実施できれば原料の入手が容易であシし
かも少ない工程で目的物を得られるので非常に好都合で
ある。しかしながら、反応後の目的物質である芳香族ジ
アミンの分離精製方法、触媒の回収方法、副生物の除去
方法などが十分には解決されておらず未だ工業化に至っ
ていない。
本発明は、これらの技術的課題を背景になされたもので
、芳香族ジアミン製造時に発生する副生物を簡便な手段
で除きつつ未反応原料や中間体を回収し効率的に芳香族
ジアミンを製造する方法を提供することを目的とする。
即ち本発明は、芳香族シバライドとアンモニアとから芳
香族ジアミンを製造する方法において、下記(イ)〜(
・・)の工程を含むことを特徴とする芳香族ジアミンの
型造方法である。
(イ)芳香族ジ・・ライドとアンモニアとを水の存在下
において銅化合物を主体とする触媒を用いて反応せしめ
る第1工程。
(ロ)第1工程で得られた反応生成液を抽剤を用いて抽
出処理した後、抽出液を蒸留し抽剤を留去することによ
シ粗芳香族ジアミンを得る第2工程。
(・・)第2工程で得られた粗芳香族ジアミンを蒸留ま
たは晶析することによシ該粗芳香族ジアミン中に含有さ
れる軽質成分を分離した後、該軽質成分を水洗し、第1
工程の反応系ヘリサイクルする第3工程。
以下本発明を工程別に分けて詳述する。
(イ)第1工程 第1工程では、芳香族シバライドとアンモニアとを水の
存在下、銅化合物を主体とする触媒を用いてアミノ化反
応を行う。
かかる芳香族シバライドとしては、例えばジクロルベン
ゼン、ジクロルアニリン、ジクロルニトロベンゼンなど
を挙げることができ、好ましい芳香族シバライドとして
は、ジクロルベンゼンを挙げることができる。これらの
芳香族シバライドは併用することができる。
なお、芳香族シバライド中には、例えば該芳香族シバラ
イド100重量部に対し、クロルアニリンなどの芳香族
ジアミンの中間体が30重量部以下程度含まれていても
よい。
アンモニアの使用量は、芳香族シバライドのアミン化を
必要とするハロゲン1グラム−原子に対して好ましくは
2〜25モル、特に好ましくは4〜20モルである。
水の使用量は、アンモニアと水の双方の重量和に対して
好ましくは30〜70重量%、特に好ましくは45〜6
5重量%である。
銅化合物の使用量は、芳香族ジ・・ライド1モルに対し
て銅原子として好ましくは0.01〜0.4グラム−原
子、特に好ましくは0.02〜0.2グラム−原子であ
る。触媒として使用する銅化合物としては、銅酸化物、
調水酸化物および/または銅ハロゲン化物などを挙げる
ことができ、特に酸化第一銅、酸化第二銅、水酸化第二
銅、ハロゲン化第−銅、ハロゲン化第二銅が好ましく、
銅とアルカリ土類金属の混合水酸化物、混合酸化物、ま
だは混合ノ・ロゲン化物なども好ましい触媒となる。
銅化合物にカルシウムなどのアルカリ土類金属が含筐れ
る場合の含有量は、銅1グラム原子に対して10グラム
原子以下が好ましく、特に0.1〜5グラム原子が好ま
しい。
本発明における芳香族ジノ・ライドとアンモニアとの反
応温度は、好ましくは170〜250℃、特に好捷しく
は200〜240℃であり、反応時間は通常、2〜40
時間である。反応を連続的に行なう場合は2基以上の反
応器を直列に結合するのがよく、反応溶液の反応器内で
の滞留時間が目的とする反応時間となるようにする。
次に第1工程の反応を連続的に行い、フエ′ニレンジア
ミンを合成する場合の実施態様を例示する。
まずジクロルベンゼンならびにモノクロルアニリンから
なる芳香族クロライド、アンモニア、水および銅化合物
からなる触媒を下記割合で連続的に反応器に供給し、好
ましくは180〜240℃で芳香族クロライドとアンモ
ニアとを反応させ、芳香族クロライドの転化率が70〜
98%程度の反応生成液を連続的に反応器から流出させ
る。
(a) ジクロルベンゼン100重量部に対してモノク
ロルアニリノが5〜30重量部 fb) 芳香族クロライド1モルに対して水が7〜30
モル (cl 水100重量部に対してアンモニアが50〜9
0重量部 fd) 芳香族クロライド1モルに対して触媒が銅原子
として0.01〜0.4グシムー原子該ジクロルベンゼ
ンは、原料供給工程よシ反応器に供給されるほか、後記
の工程において回収されリサイクルされる未反応原料も
包含し、一方モノクロルアニリンとは、回収されリサイ
クルされるフェニレンジアミンの中間体である。
モノクロルアニリンが5重量部未満では、ジクロルベン
ゼンの転化率は反って低下し、一方30重量部を越える
ほどモノクロルアニリンをリサイクルするようであれば
回収工程が大規模になシ過ぎる。
かかるジクロルベンゼンとモノクロルアニリンを水の存
在下にアンモニアと連続的に反応させるが、その除水の
使用量は芳香族ジノ9丙イト゛ド11モルに対し好まし
くは7〜30モル、特に好ましくは9〜15モル、反応
器内のアンモニア濃度は、水100重量部に対し、好ま
しくは50〜90重量部、特に好ましくは50〜70重
量部となるように制御する。
芳香族シバライド1モルに対し水の使用量が7モル未満
では反応速度が低下する上、反応生成液に溶解するフェ
ニレンジアミンの量が減少する為、反応生成液が冷却さ
れると該芳香族ジアミンが析出し易く工程上作業性、操
作性に支障を来し、一方30モルを越えると水が過剰過
ぎ抽出処理工程などの後工程で時間およびエネルギーの
ロスが犬となる。
また反応におけるアンモニア濃度が、水100重量部に
対し50重量部未満では、反応速度が小さくなシ、一方
90重量部を越えても反応速度の増加は飽和に近くなる
うえ、アンモニア濃度の上昇によって反応系の圧力は比
例的に増大する。
また反応における芳香族クロライドの転化率は、70〜
98%程度、好ましくは〇一体の場合は70〜95%、
p一体の場合は85〜98%に制御する。
転化率が70%未満では、転化率が低過ぎ、一方98%
を越えると副生物の割合が増大する。
反応は、反応原料を連続的に反応器へ供給し、反応器内
の反応系(芳香族ジノ・ライド、アンモニア、水および
触媒)を十分攪拌し、反応温度を好ましくは180〜2
40℃、特に好ましくは190〜230℃、圧力を好ま
しくは50〜160Kf/co!G 、滞留時間を2〜
10時間にするとよい。
このようにして得られる反応生成液は、クロルアニリン
、フェニレンジアミン、クロルフェニレンジアミン、ト
リアミノベンゼン、アニリン、フェノール、塩化アンモ
ニウムなどの目的物質である芳香族ジアミン、中間体お
よび副生物のホカ、ジクロルベンゼン、アンモニアなど
の未反応原料、触媒の銅化合物および重質物を含む水溶
液または水性懸濁液である。
反応終了後、得られる反応生成液を好ましくは20〜8
0℃、特に好ましくは30〜70°Cに冷却し、必要に
応じて反応系を常圧に戻すことによって反応生成液中の
アンモニアをガスとして除去し、以下の工程の操作時の
圧力を低減させることがでAるが、常圧における反応生
成液中のアンモニアを除去する必要はない。
(ロ)第2工程 第2工程では、得られる反応生成液を抽剤を用いて抽出
処理し、次いで抽出液を蒸留し、抽剤を留去することに
より粗芳香族ジアミンを得る。
即ち反応終了後、得られた反応生成液を、例、t ハフ
ロバノール、ブタノール、ペンタノール、ヘキサノール
などの主鎖の炭素数が3〜乙のアノジコール、アニリン
、アニリン誘導体またはテトラヒドロフランなどを主成
分とする抽剤によって目的物質である芳香族ジアミンお
よびクロルアニリン、アニリン、ジクロルベンゼンナト
の未反応原料もしくは中間体よりなる粗芳香族ジアミン
c以下単に「芳香族アミン」ということがある)を抽出
する。
なお抽剤には、抽剤に対する水ならびに副生物である塩
化アンモニウムの溶解度を低下させるために、他の有機
溶媒、例えばプロピルエーテル、ブチルエーテルなどを
添加することができる。
抽出時の抽剤/抽料(反応生成液)比は、抽剤ならびに
抽料中の芳香族ジアミン、アンモニアおよび中間体など
の種類、量Vてよって適宜変更されるが、通常0.5〜
10(重量比)である。
捷だ抽出は、連1読向流液々抽出の採用が効率面から好
ましいが、回分抽出法も採用することができ、抽出温度
は一般的には10〜100’Cである。
なお前記反応生成液を抽料として芳香族アミンを抽出す
るICあたっては、抽出に先立って得られた反応生成液
に、該液中に含まれるノ・ロダンイオン1グラムイオン
に対してアルカリ金属水酸化物および/またはアルカリ
土類金属水酸化物を0.05〜1グラム当量加えること
により前記抽出における抽出操作を容易にし抽剤に対す
る芳香族アミンの分配率をさらに向上させることができ
る。
反応生成液へのアルカリ金属水酸化物および/またはア
ルカリ土類金属水酸化物の添加量がハロゲンイオン1グ
ラムイオンに対し0.05グラム当量未満では芳香族ア
ミンの分配率の向上効果が少なく、一方1グラム当量を
越えると後記するように反応生成液中の鋼成分の析出が
始まる。
アルカリ金属水酸化物およびアルカリ土類金属水酸化物
としては、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、水酸化
カルシウム、水酸化マグネシウムを例示することができ
る。これらのアルカリ金属水酸化物および/まだはアル
カリ土類金属水酸化物は、通常5〜60重量%濃度程度
の水溶液捷たは水性懸濁液として添加し、好ましくは3
0〜80℃で反応生成液と反応させる。
なおこの反応によって反応生成液中のアンモニアの溶解
度が減少し、系の圧力が上昇するので、必要に応じて気
液分離してアンモニアガスを放出し、系の圧力を再度下
げることもできる。
またアルカリ金属水酸化物および/まだはアルカリ土類
金属水酸化物を加える工程と、アンモニアガスを気液分
離する工程を一度に行なうことも可能である。
また第2工程で得られた抽出液中には、反応生成液を構
成していた塩化アンモニウムが残存しておシ、このまま
では以後の蒸留工程において塔内閉基を生起した勺、塩
化アンモニウム分解1tこよる芳香族アミン塩酸基の生
成につながる場合があるので、第3工程に先立ち、抽出
液を水層たは食塩水で洗浄することによシ、該抽出液中
に残存する塩化アンモニウムを水層に移行させ抽出液中
の塩化アンモニウム濃度を極めて低濃度(約0.01〜
0.2重量%)にすることが望′チしい。ここで水また
は食塩水とは1抽剤を約10重世%以下程度含むもので
もよい。
さて第2工程では、次いでこのようにして得られた抽出
液を蒸留し抽剤を留去する。ここで油剤の留去全一段階
で行なう場合は、例えば蒸留塔の缶部温度は120〜2
00℃、塔頂圧力10〜900Torr、還流比0.5
−20とすればよいが下記常圧蒸留および減圧蒸留の二
段階を組合せた方が好唸しい。
即ち、得られ、た抽出液を蒸留塔に供給し、抽剤の1部
、好ましくは大部分および水を留出分離させる。この場
合、缶部の温度は、好ましくは200℃以下、特1(好
ましくは120℃〜180℃とする。温度が高過ぎると
芳香族アミンが脱アンモニア反応による縮合を起したり
、塔底部分やりボイラーの材質をより高級なものにして
腐食を防止する必要が生じる場合がある。一方低過ぎる
と抽剤の留出が十分でなく、また水が缶出液中に混在す
る恐れがある。この場合、蒸留塔の塔頂圧力は、通常略
常圧下、即ち1〜2気圧の範囲である。
更に得られた缶出液を減圧蒸留塔に供給し、減圧下で蒸
留することによ勺残存する油剤を留去させ、缶部からは
抽剤が除かれた目的物質である芳香族ジアミンを主体と
した粗芳香族アミンを得る。ここで、減圧蒸留塔の缶部
温度は120℃〜180℃であることが好ましい。缶部
温度が高過ぎては、芳香族アミンの1部が留去する恐れ
があり、一方低過ぎると抽剤が缶部に混荘する恐れがあ
る。
また、減圧蒸留塔の塔頂圧力は、缶部温度によっても異
なるが約10〜100Torrの範囲とすることが好ま
しい。
抽剤の回収分離を2基の蒸留塔(即ち常圧蒸留塔および
減圧蒸留塔)を用いて行なうことによる利点は、芳香族
アミンの処理温度を過度に上昇せずにすむこと、またそ
のだめに芳香族アミンの回収率の低下がないこと、蒸留
塔内での圧損失による運転停止トラブルの少ないことな
どが挙げられる。
抽出後の抽残液には、アルカリ金属水酸化物および/−
!、たはアルカリ土類金属水酸化物を加えて@酸化物お
よび/または銅水酸化物を主体とする銅化合物を析出せ
しめることにより、触媒の銅化合物を容易に分離回収す
ることができる。
抽出後の抽残液には、触媒の銅化合物の他に・・ロゲン
化アンモニウム、アルカリ土属ノ・ロゲン化物および/
またはアルカリ土類金属ノ・ロゲン化物、アンモニア、
並びに溶解した抽剤が含まれ、さらには抽出し残した芳
香族アミンや未反応原料が少量含まれる。従って必要に
応じて共沸蒸留、水蒸気蒸留などの方法によって油剤、
芳香族アミン、未反応原料などを除去する。その後この
抽残液を十分攪拌しながら水酸化ナトリウム、水酸化カ
リウム、水酸化マグネシウム、水酸化カルシウムなどの
アルカリ金属水酸化物および/または水酸化カルシウム
などのアルカリ土類金属水酸化物、好ましくはアルカリ
金属水酸化物を加えて抽残液中の銅化合物を銅酸化物お
よび/または銅水酸化物を主体とする銅化合物どして析
出せしめる。
との銅化合物の析出工程において、アルカリ金属水酸化
物、またはアルカリ金属水酸化物とアルカリ土類金属水
酸化物を併用する場合には、これらを添加後十分攪拌し
て好ましくはpH10以上、特に好ましくはpH12以
上の塩基性とし、温度を好ましくは50℃以上、特に好
ましくは沸騰させることにより、銅化合物は大部分が銅
酸化物として析出し、同時に液中に含有されていたハロ
ゲン化アンモニウムが分解してアンモニアが発生する。
析出した銅化合物は濾過などによって容易に分離回収す
ることができる。そしてこの回収した銅化合物は、銅酸
化物、銅水酸化物および銅ハロゲン化物とほぼ同様の触
媒活性を有し、そのまま触媒として再使用することがで
きる。
銅化合物の析出工程において、主としてアルカリ土類金
属水酸化物を使用するときは、これらを好ましくは抽残
液中のアンモニウムイオン1グラムイオンに対して1モ
ル当量添加しspHを5.5〜9.5、特に好ましくは
6.0〜7.0とする。この場合、加熱攪拌しただけで
は銅化合物の析出が不十分な場合がある。このときには
、液中へ空気、窒素ガス、その他の非反応性の非凝縮性
ガスを通じることによって、または蒸留によって抽残液
中のアンモニアを除去し、銅化合物の析出を促進させる
。この場合、銅化合物は、アルカリ土類金属水酸化物と
共沈するので、純度の高い銅化合物を得ることはできな
い。しかし、触媒としてはアルカリ土類金属が含有され
ていることは一向にさしつかえなく、その含有率さえ注
意して好ましい範囲内に入っていればむしろこの回収し
た銅化合物を触媒として再使用することにより反応速度
が高まることがある。
なおアルカリ金属水酸化物またはアルカリ金属水酸化物
とアルカリ土類金属水酸化物を併用する場合にも銅化合
物の析出を促進させるために非凝縮性ガスヶ通じてもよ
い。
このようにして析出した銅化合物を分離した後のp液に
は極めて微量の銅イオンしか含有されないので、通常の
廃水処理、例えば活性汚泥処理、活性炭処理などによっ
て容易に処理することができる。
なお反応生成液中に存在する触媒である銅化合物を回収
するには、抽出に先立ってアルカリ金属水酸化物および
/またはアルカリ土類金属水酸化物を多量に加えること
によって銅化合物を析出させ濾過し回収することもでき
る。この場合はP液が本発明における抽料となシ、抽料
中にさらにアルカリ金属ハロゲン化物、アルカリ土類金
属ハロゲン化物が存在することになる。
しかしこの方法は析出する銅化合物がコロイド状となり
濾過1(より分離することが容易でないという問題を有
する。
(ハ)第3工程 第2工程で得られた粗芳香族ジアミンは、目的物質であ
る芳香族ジアミンを至成分とし、例えばジクロルベンゼ
ンなどの未反応原料、クロルアニリンなどの中間体、お
よびクロルベンゼン、フヱレール、アニリンなどの副生
物よシなる軽質分ならびに重質物を含有する。
そこで第3工程では、第2工程で得られた粗芳香族ジア
ミンを蒸留(蒸留法)または晶析(晶析法)することに
よって該粗芳香族ジアミン中に含有される軽質成分を分
離した後、該軽質成分を水洗し、第1工程の反応系ヘリ
サイクルすることにより未反応原料および中間体の有効
利用を計るものである。
蒸留法によって粗芳香族ジアミンから軽質成分を分離す
る場合は、粗芳香族ジアミンを(1)例えば減圧蒸留塔
に供給し、軽質成分をライトカットするかC以下「ライ
トカット法」という)、またはt (ii)減圧蒸留塔
に供給し重質成分をヘビーカットし軽質成分を含む粗芳
香族ジアミンを得、ついで留出した粗芳香族ジアミンを
精留することによって軽質成分を分離するとともに高純
度の芳香族ジアミンを得る方法C以下「精留法」という
〕を挙げることができる。
(1)ライトカット法の場合、蒸留条件は目的物質であ
る芳香族ジアミンの種類によって異なるが、還流比は0
.5〜20が好ましく、塔頂圧力30〜300 ”、’
Corr 、塔頂温度50〜200−Cが好ましい。
塔頂圧力が30Torr未満では、軽質成分の他に芳香
族ジアミンが塔頂よシ留出する恐れがあシ、一方300
Torrを越えると軽質成分が充分留出しない。
また塔頂温度が50℃未満でも軽質成分が充分留出せず
、一方200℃を越えると軽質成分の他に芳香族ジアミ
ンが留出するばかシか、缶部において芳香族ジアミンが
変質する恐れもある。
次に(11)精留法によって軽質成分を分離する場合、
ヘビーカンj・は後記晶析法におけるヘビーカットに準
じて行なえばよく、次いで得られた留出物を精留する。
この精留法は、2基以上の減圧蒸留塔を組合せ、まず第
1の減圧蒸留塔で軽質成分を留去せしめた後、第2の減
圧蒸留塔以降で粗フェニレンジアミンを精留してもよく
、また1基だけの減圧蒸留塔を用い、まず初期留出物を
■1イ質成分として蒸留分離し、引続き芳香族ジアミン
を精留してもよい。
ここで第1の減圧蒸留塔または初期留出の蒸留条件は、
前記(1)ライトカット法に準ずればよい。まだ第2の
減圧蒸留塔または1基のみの減圧蒸留塔を使用する場合
の精留条件は、環流比は0.5〜20が好ましく、塔頂
圧力30〜100Torr、塔頂温度50〜200”C
である。
かくて蒸留法6てよって分離された軽質成分中には、未
反応原料である芳香族シバライド、中間体、副生物の他
、場合によっては残存抽剤を含む有機混合液である。
次に晶析法によって粗芳香族ジアミンから軽質成分を分
離する場合は、例えば粗芳香族ジアミンを減圧蒸留し、
芳香族ジアミン、中間体、未反応原料、副生物などを留
出させ重質物をヘビーカットした後、得られた留出液を
溶剤を用いて晶析し高純度の芳香族ジアミンを得、次い
で晶析後の残存溶液を蒸留し溶剤を留去せしめることに
よって残渣として軽質成分を分離することができる。こ
こで、減圧蒸留塔の環流比をま0〜10が好ましく、塔
頂温度は通常50〜200℃、塔頂圧力は通常10〜ろ
00Torr、好ましくは20〜200 Torrでめ
る。塔頂温度が50℃未満では、芳香族アミンが缶部に
残存し易く、一方200℃を越えると一重質物が増加す
る恐れがある。また塔頂圧力が300Torrを越える
と重質物が留去し易く、一方I Q Torr未満では
、芳香族アミンの留去が充分ではない場合がある。
ここで、減圧蒸留は単蒸留でもよく、または圧力を変更
するか、もしくは・膜数の減圧蒸留塔を組合せることに
よ92回以上の減圧蒸留を行なってもよい。
次いで減圧蒸留によって得られた芳香族ジアミンを含む
留出物を溶剤を用いて晶析し高純度の芳香族ジアミンを
得る。
一般に晶析とは、液相よシ結晶物質を生成する現象であ
り、結晶物質の発生は液相内における結晶核の発生と該
結晶核の成長とからなる。
そしてこれらの現象は晶析成分に対し過飽和状態で生起
する。
かかる過飽オロ溶液の作成方法には、(1)溶媒の蒸発
によるか(蒸発法)、fii)冷却による温度降下から
の溶解度減少によるか(冷却法) 、4ii)溶媒の蒸
発および冷却を組合せるか(蒸発−冷却法)何れかの方
法を挙げることができる。
従って、第2工程で得られた粗芳香族ジアミンを直接前
記1)〜011)の何れかの方法を適用して芳香族ジア
ミンを得ることも可能である。しかし本発明では、前記
のように減圧蒸留後の留出液に溶剤を添加し前記(1)
〜011)何れかの晶析方法によって高純度の芳香族ジ
アミンを得ることが好ましい。
晶析に用いられる溶剤は、前記減圧蒸留によって得られ
る留出液を溶解する必要がちシ、このため溶剤としては
アルコール、エーテル、炭化水素およびハロゲン化炭化
水素から選ばれた少なくとも1種を用いることが好まし
い。
ここでアルコールとしては、メタノール、エタノール、
プロパツール、ブタノールなどを、エーテルトシてハ、
エチルエーテル、フロビルエーテル、ブチルエーテル、
テトラヒドロフランなどを、炭化水素としては、ペンタ
ン、ヘキサン、ヘプタン、オクタン、ベンゼン、トルエ
ン、キシレン、エチルベンゼン−’xどt、ハロゲン化
炭化水素としては、クロロホルム、塩化メチレン、四塩
化炭素、クロルベンゼンなどを挙げることができる。
かくて本発明の溶剤を用いる晶析において、(1)蒸発
法の場合は、例えば留出液100重量部に対し溶剤20
0〜1000重量部を加え充分溶解させた後、50〜1
50℃に加温蒸発するか、100〜760 Torrの
減圧下において溶剤を100〜900重量部蒸発させる
ことによって芳香族ジアミンを晶析させる。また(11
)冷却法による場合は、例えば留出液100重欧部に対
し溶剤200〜1000重量部を加え、溶剤としてアル
コールおよび/またはエーテルを使用する場合は40〜
150℃で加温溶解した後0〜50℃に冷却することに
よシ、また炭化水素および/またはハロゲン化炭化水素
を用いる場合は芳香族ジアミンに対する溶解度が比較的
小さいので100〜150℃で加温、溶解した後0〜5
0℃に冷却することによシ、各々芳香族ジアミンを晶析
することができる。
さらにQii)蒸発−冷却法は、(1)および(11)
の手段を組合せればよい。
晶析後、瀘過、乾燥などの常套手段によシ高純度の芳香
族ジアミンを回収する。
なお、本発明における溶剤を用いる晶析においてもその
操作時に目的物質である芳香族ジアミンが酸化され易い
ので、窒素などの不活性ガス中で行なうことが好ましい
。また更に高純度の芳香族ジアミンを得る場合は、晶析
後さらに前記溶剤を用いて再結晶してもよい。
晶析法による軽質成分の分離の場合は、前記した様な晶
析手段を用いて高純度の芳香族ジアミンを得る一方、晶
析後の残存溶液を蒸留し、晶析に用いられた溶剤を蒸留
によシ留去することによって残渣として軽質成分を分離
するのである。ここで蒸留条件は、溶媒の種類などによ
って異なるが、環流比は約0.5〜20が好ましく、塔
頂圧力は約10 Cl−1000Torr 、塔頂温度
は約50〜100℃が好ましい。
塔頂圧力が約1000Torr以上では、溶剤が充分留
去せず、一方約100Torr未満では軽質成分も留去
する恐れがある。また塔頂温度が約50℃未満では、溶
剤が充分留去せず、一方約100℃を越えると軽質成分
が1部留去したシ、変質したりする恐れがある。斯くて
蒸留法または晶析法によって分離された軽質成分中tC
は、未反応原料、中間体、副生物および残存抽剤(場合
によっては晶析法に用いられた残存溶剤)などが含有さ
れる。
第ろ工程ではさらに前記分離された軽質成分を水洗し、
第1工程の反応系ヘリサイクルする。
水洗にあたっては、軽質成分を好ましくは0〜50℃、
特シて好ましくはO〜60゛Cに冷却し1固化I〜だ軽
質成分を好捷しくは3〜300メツシュ程度に粗砕し、
水洗する。
軽質成分の温度が0℃より低いと洗浄水が氷結する恐れ
があり、50 ’Cを越えると未反応原料である芳香族
ジ・・ライド、中間体が固化し喘ぐ、また水洗時にクロ
ルアニリンなどの中間体が水に溶は易くなる。この際の
水洗温度も前記理由により、好ましくは50℃以下、特
に好ましくは0−30 ’Cである。水洗は回分式でも
よいが、好1しくけ水中へ粗粒を投入して攪拌し、これ
を連続的にとシ出し遠心−分離するなどの方法をとれば
効率的である。この場合の抽料(軽質成分)/抽剤(水
)の重量比はQ、1〜10である。
この際水洗をどの程度行なうかの目安は、芳香族ジアミ
ンの製造において最も副生成率の高いアニリンの除去率
によって制御すればよく、水洗時のアニリン除去率は好
ましくは20〜100%、特に好ましくは50〜100
%である。
かくて分離された軽質成分を水洗することによシ、軽質
成分を第1工程の反応系ヘリサイクルしたときに反応を
阻害する物質を除去することができる。
以上の様に本発明によれば、(イ)芳香族シバライドと
アンモニアとの反応、1口)粗芳香族ジアミンの分離お
よび(ハ)軽質成分の分離および水洗を組合せることに
より、 (1)水洗という極く簡単な操作によって軽質成分を処
理し、これを第1工程の反応系にリサイクルすることに
よって、原料の使用量を少なくすることができ、芳香族
ジアミンの収率が犬となる。
(1])芳香族ジアミンの抽出・分離が容易であシ、抽
出後の抽残液処理工程に銅化合物の析出工程を組合せた
場合は、更に触媒の回収性にも優れる。
などの数々の利点を有し、その工業的意義は極めて犬で
ある。
以下実施例忙挙げ、本発明を更に具体的に説明する。
実施例−1 電磁式回転撹拌機を装備した内容積6tのスフ 7 L
/ ス製オートクレーブに1)−ジクロルベンゼン45
0y、4C1重量%アンモニア水1125Fおよび酸化
第二銅211を充填して210℃に昇l晶し、5時間反
応させた。反応後オートクレーブを60℃まで冷却し、
攪拌しつつバルブを少しづつ開けて過剰のアンモニアガ
スを放出した。
オートクレーブの内圧を常圧付近−まで下げた後反応生
成液の一部をとって分析したところ、反応率ば99.8
%、選択率はp−7二二レンジアミン92.0%、p−
クロルアニリン420%、アニリ70.8%であった。
また、この反応液には塩化アンモニウムが312y(5
,83モル)生成していた。その後このオートクレーブ
に水酸化ナトリウム163y(4,08モル)、を含む
水溶液326yを攪拌しつつ加えた。その後、オートク
レーブを60℃まで再度加熱し、別容器に抜き出した。
次に、内径15vIm、有効高さ2mの上下振動式向流
液々抽出装置を使用して、反応生成液1曝に対してテト
ラヒドロフラン1tの割合で供給し、50℃で液々抽出
した。抽出率は99.5%であった。
抽出液および抽出装置内に残つCいた上層液を集めたと
ころ3.89のテトラヒドロフラン溶液が得られた。こ
の液を分析したところ25.3P(0,47モル)の塩
化アンモニウムが含まれていたので水酸化ナトリウム4
0y(1,0モル)を含む水溶液160yを加えよく攪
拌した。
前記の液を静置して分離した水層を廃棄し、飽和食塩水
IQQccを加えて攪拌した。この液を再度静置した紫
、水層を含む150ccはどを残して蒸留器へ移し、常
圧でテトラヒドロフランを留出させた。缶部温度が16
0℃になったところで蒸留を止め放冷したところ缶液は
固化した。この固化した粗フェニレンジアミンを500
CCフラスコにML、1.5mのマクマホンバッキング
カラムをつけた蒸留塔で減圧蒸留した。
塔頂部の圧力を30 TOrrとし、留出物は80”C
に冷却した。゛″′會出液の還流比は3とした。塔頂部
の温度が127”Cになったところで缶部の加熱を止め
放冷した。ここで留出液(放冷すると固化1〜だ)およ
び減圧用ポンプの前1(設置したトラップのうち水冷ト
ラップに蓄積したものをあわせ分析した。その結果、と
の留分にはテトラヒドロフラン1.5p、p−ジクロル
ベンゼン0.9 y、アニリン2.4P1フェノールD
、IP。
p−クロルアニリン15.sy、p−7エニレンジアミ
ン5.4yが含まれていることがわかった。
これらは室温で固化しているため粗砕して最大3關程度
の粒状とし、200ccフラスコにと多窒素置換した蒸
留水50 ’c cを加えて10℃として5分間振シ混
ぜた後窒素下で沖過した。濾過した水溶液を分析したと
ころテトラヒドロフラン1.3y1アニリン2.2’ 
P 、フェノール0.I P。
p−クロルアニリン0.2 ys p−フェニレンジア
ミン0.5 yが溶解しておシ、抽剤および副生物が大
部分分離されていることがわかった。濾過残渣はそのま
ま次のアミン化反応の原料の1部として使用し、すなわ
ち前記アミン化反応におけるp−ジクロルベンゼン45
0yの代シにp−ジクロルベンゼン4501および濾過
残渣20yを用いた以外は前記アミン化反応と同様に反
応させても何ら問題を生じなかった。
一方、粗フェニレンジアミンより軽質分をとシ除いた残
りの留分は単蒸留して不揮発性の重質物をとり除いたあ
と40Torr、165’Cで精留することによシ純度
99.99%のp−フェニレンジアミン2301を得た
実施例−2 実施例1と同様6てp−ジクロルベンゼンとアンモニア
とを反応させ、反応生成液に水酸化ナトリウム水溶液を
加え、テトラヒドロフランで液々抽出し、次いで抽剤を
留去し固化した粗フェニレンジアミンを回収した。
この固化した粗フェニレンジアミンを500CCフラス
コに移して25Torrで減圧単蒸留した。留出部は1
40℃に加熱し、冷却器の冷媒には空気を使用してライ
ン中固化しないようにした。フラスコに211の黒色ポ
リマー状液を残して留出させた。この黒色ポリマーは放
冷すると固化したが100℃程度で粘性のある液状であ
った。留出物を1.5mのマクマホンバンキングカラム
をつけた精留塔で再蒸留した。塔頂部の圧力は4DTo
rrとし、140’Cに保温したうえ冷却器には空気を
通して調節した。還流比を6として蒸留を開始し、塔頂
温度が165’Cに達して初期留出分(軽質成分)20
yはど留出させてから留分(250y)を採取した。こ
の留分を分析したところ99.99%純度のp−フェニ
レンジアミンであった。このものは白色であシ1カ月経
過しても乾燥空気下で色調1・てはほとんど変化がなか
った。
一方、初期留出物を分析したところ、との留分には、テ
トラヒドロフラン0.1y、p−ジクロルベンゼン0.
5F、アニソ72.5 F 、フェノール0.1y、p
−クロルアニリン15ノ、p−フェニレンジアミン3F
が含まれていることがわかった。この留分は室鍋で固化
しているため実施例1と同様に粗砕、水洗して、水溶液
を分析したところ、テトラヒドロフラン0.1y1アニ
リン2.31!、フェノール0,1jE1p−クロルア
ニリン1.5P、p−フェニレンジアミン0.31が溶
解しており、抽剤および副生物が大部分分離されている
ことがわかった。
濾過残渣を実施例1と同様に次のアミン化反応の原料の
1部として使用したところ、何ら問題を生じなかった。
実施例−3 実施例−2と同じ3tオートクレーブを使用して実施例
−2と同様に反応を行なった。反応終了後、オートクレ
ーブを60℃まで冷却し、攪拌しつつバルブを少しづつ
開けて過剰のアンモニアガスを放出した。オートクレー
ブの内圧を常圧付近まで下げてから水酸化ナトリウム1
70yを含む水溶液567yを攪拌しつつ加えた。
その後オートクレーブを60℃まで再度加熱したのち、
5tのフラスコに移液した。
このフラスコにpH検知器および滴下ロートを設置する
と共に加熱して共沸によって留出するp−ジクロルベン
ゼンおよびアニリンの一部を除いた。続いて還流冷却器
を設置し、還流を行ないつつ滴下ロートより50重量%
の水酸化ナトリウム水溶液を滴下し、pi(メーターに
よってpi(=12.5に達するまで滴下を行ない、放
冷したところ酸化鋼のコロイドが発生していた。
前記の液孕内径15mm、有効高さ2mの上下振動式向
流液々抽出装置を使用して反応生成液1tに対してテト
ラヒドロフラン1tの割合で供給し、50’Cで液々抽
出した。抽出率は99.7%であった。抽出液および抽
出装置内に残っていた上層液を集め、1日装置し、下部
の300cc を残して窒素下でp過した。まだ下部の
300 CCは遠心分離器にかけ、上澄液を濾過して前
液に加えた。得られたテトラヒドロフラン溶液は3.0
雫であった。
この液を常圧蒸留し、テトラヒドロフランを留出させて
粗フェニレンジアミンを得だ。以後は実施例−2と全く
同様に減圧単蒸留と精留を行ない精製p−フエニレンジ
アミンヲ得た。その純度は99.99%でめった。
また精留時の初期留出分(軽質成分〕は、約30Fであ
シ、この留出物を分析したところ、との留分にはテトラ
ヒドロフラン21!、p−ジクロルベンゼン11、アニ
リン2.3y、フェノール0.1y、p−クロルアニリ
ン15y、p−フェニレンジアミン8.61が含まれて
いることがわかった。この留分は室温で固化しているた
め、実施例1と同様に粗砕、水洗して、水溶液を分析し
たところ、テトラヒドロフラン1.8y。
アニリン2f!、フェノール0.11、p−クロルアニ
リン1y、p−フェニレンジアミン1.2yが溶解して
おシ、抽剤および副生物が大部分分離されていることが
わかった。
r過残渣を実施例1と同様に次のアミン化反応の原料の
1部として使用したところ、何ら問題を生じなかった。
実施例−4 回転攪拌器を装備した内容積3.3tのオートクレーブ
に、p−ジクロルベンゼン136 、OF/hrp−り
0 ルアニリ728.3 P/hr 、3.43重量%
の第二塩化銅水溶液200!/hr、液体アンモニア1
65 P/f〕r (265cc/hr ) を供給し
た。オートクレーブ内の温度は200℃に制御即し、原
料併給は上部から行い、上部から801j/crAGの
圧力で制御できる様にした自動弁で液の抜き出しを行な
った。
反応開始後24時間を経て、反応が安定的になったとこ
ろで、1時間分の抜き出し量をトラップし分析した。そ
の結果、反応生成液中の水とアンモニアの重量比は水1
00重量部に対し、アンモニア56重量部であった。p
−ジクロルベンゼンの転化率は96.5%であった。一
方生成していたp−クロルアニリンの量は28.5P/
hrであシ、供給したp−クロルアニリンの量とほぼ一
致したため、それ以外の芳香族化合物はp−ジクロルベ
ンゼンから生成したとして計算して、選択率はp−フェ
ニレンジアミン94.8%、アニリ71.9%、フェノ
ール0.1%、i質物3.1%であった。
反応液は70°Cまで冷却した後、1気圧に保ったブロ
ーダウンタンクに注いだ。このブローダウンタンクに3
0重量%の水酸化ナトリウム水溶液を200y/hrの
割合で注入した。このとき、液相よシ過剰のアンモニア
が発生するのでこれを気液分離した。気液分離後の液は
黒色の懸濁液であった(未反応のジクロルベンゼン量が
多いときは不溶性のため微粒で分散している)。
この液を内径40關、段数50段の回転円板式向流液々
抽出塔の上から10段目へ3 t/hrにて供給した。
この塔へは、最上段よ910重量%の水酸化ナトリウム
水溶液を0.I L/hr、最下段よシテトラヒドロフ
ラン3,3 L/hrを供給した。抽出塔はテトラヒド
ロフランを連続相として用い、内温50℃で操作した。
抽出液は、そのまま常圧蒸留塔に送って連続的に蒸留し
た。塔頂部よシテトラヒドロフランを留出せしめ、缶部
は160℃となるよう制御して缶液が一定量となるよう
時々系、外へ出した。
缶出液は粗フェニレンジアミンであシ、窒素下にて冷却
固化した。得られた粗フェニレンジアミンは、窒素下で
破砕して減圧蒸留器へ仕込み、カラムをつけずに単蒸留
した。この蒸留器のコンデンサーは空気冷却で140℃
に制御し、コンデンサーと減圧ポンプをつなぐラインに
土器のトラップを設置して、それぞれ70℃、0℃、−
78℃に冷却した。50 To’rrで蒸留を開始し、
缶部温度が190℃に達したら25 Torr Kまで
減圧度をあげ、缶部温度が230℃となるまで留出させ
た。このとき缶部に残ったのは黒色の粘着性物で100
℃以上では流動性があった。
一方、留出物および70℃と0℃のトラップ液の還流比
が3となるように調整し、トップ部分の圧力を40 T
orr、コンデンサーの温度を140℃とし、コンデン
サーと減圧ポンプをつなぐラインは70℃、0℃、−7
8℃に冷却した土器のトラン/を設置した。缶部の加熱
を開始したところ、塔頂部が165℃になったところで
、p−フェニレンジアミンの留出が始ったので、若干の
画質をとった後で、受器を切シかえ精製p−フェニレン
ジアミンを採取した。この精製物の純度は99.98%
であシ、その量は反応′器で生成したp−フェニレンジ
アミンの85%に相当した。
次に土器のトラップにたまったものと、画質をあわせて
実施例1と同様に粗砕し、同重量の5℃の窒素置換した
水で5分間洗浄し、反応系ヘリサイクルし、原料として
p−ジクロルペンゼア 28,3 P/hr 1 リサ
イクル物40.5 F//hrで供給した以外は前記と
同様に反応させたが、反応には何ら問題が生じなかった
特許出願人 日本合成ゴム株式会社 代理人弁理士 白井重隆

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1、芳香族シバライドとアンモニアとから芳香族ジアミ
    ンを製造する方法において、下記G〕〜(ハ〕の工程を
    含むことを特徴とする芳香族ジアミンの製造方法。 (イ)芳香族シバライドとアンモニアとを水の存在下に
    おいて銅化合物を主体とする触媒を用いて反応せしめる
    第1工程。 (ロ〕第1工程で得られた反応生成液を抽剤を用いて抽
    出処理した後、抽出液を蒸留し抽剤を留去することによ
    シ粗芳香族ジアミンを得る第2工程。 (ハ)第2工程で得られた粗芳香族ジアミンを蒸留また
    は晶析することによシ、該粗芳香族ジアミン中に含有さ
    れる怪質成分を分離した後、該軽質成分を水洗し、第1
    工程の反応系ヘリサイクルする第3工程。
JP59048208A 1984-03-15 1984-03-15 芳香族ジアミンの製造方法 Pending JPS60193951A (ja)

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2014511357A (ja) * 2011-01-27 2014-05-15 滄州豊源環保科技有限公司 トルエンジイソシアネートの合成工程から排出されるタール廃棄物残渣からのトルエンジアミンの回収

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2014511357A (ja) * 2011-01-27 2014-05-15 滄州豊源環保科技有限公司 トルエンジイソシアネートの合成工程から排出されるタール廃棄物残渣からのトルエンジアミンの回収

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