JPH06145011A - オキサゾロン誘導体とダイムロンを含有する除草剤 - Google Patents

オキサゾロン誘導体とダイムロンを含有する除草剤

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JPH06145011A
JPH06145011A JP29948092A JP29948092A JPH06145011A JP H06145011 A JPH06145011 A JP H06145011A JP 29948092 A JP29948092 A JP 29948092A JP 29948092 A JP29948092 A JP 29948092A JP H06145011 A JPH06145011 A JP H06145011A
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weeds
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herbicide
alpha
paddy
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JP29948092A
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Takeshi Endo
猛 遠藤
Kazuo Sato
佐藤  一雄
Noriaki Kudo
法明 工藤
Toyokuni Honma
豊邦 本間
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Sankyo Co Ltd
Original Assignee
Sankyo Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】殺草スペクトルが広く、生育の進んだ雑草にも
有効で、かつ抑草効果が一定期間維持でき、水稲に安全
性の大きい薬剤を見出すこと。 【構成】一般式(I) 【化6】 (式中、RはC3 〜C4 アルキニル基、1若しくは2個
のメチル基で置換されてもよいテトラヒドロピラン−3
−イル基又はテトラヒドロフラン−3−イル基)で表わ
されるオキサゾロン誘導体及び、1−(α,α−ジメチ
ルベンジル)−3−パラトリル尿素を含有する水田用除
草剤組成物。 【効果】各単剤で得られていた適用範囲を越えて殺草幅
が拡大され、その殺草幅はイネ科、カヤツリグサ科、一
般広葉雑草及びホタルイ、ミズガヤツリ、ウリカワ等の
多年生雑草全般にまでおよび、又、顕著な薬害軽減効果
が見られる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、優れた除草活性を有
し、薬害が軽減された新規な水田用除草剤組成物に関す
る。
【0002】さらに詳しくは一般式(I)
【0003】
【化2】
【0004】(式中、RはC3 〜C4 アルキニル基、1
若しくは2個のメチル基で置換されてもよいテトラヒド
ロピラン−3−イル基又はテトラヒドロフラン−3−イ
ル基)で表わされるオキサゾロン誘導体〔以下化合物
(I)と略す〕及び、1−(α,α−ジメチルベンジ
ル)−3−パラトリル尿素〔以下化合物(A)と略す〕
を含有する水田除草剤に関する。
【0005】
【従来の技術】現在、水田除草剤として数多くの除草剤
が実用化され、単剤及び混合剤として広く一般に使用さ
れている。
【0006】しかしながら、水田雑草は多種類に及び、
また各雑草の発芽、生育時期は一様でなく、特に多年生
雑草の発生は長期に及ぶ。そのため一回の除草剤散布で
すべての雑草を防除することは非常に困難である。従っ
て除草剤としては、一年生雑草、多年生雑草を含めた多
くの種類の雑草を枯殺できる、すなわち殺草スペクトル
が広く、生育の進んだ雑草にも有効で、かつ抑草効果が
一定期間維持でき、水稲に安全性の大きい薬剤の出現が
最も要望されている。
【0007】本発明の一方の有効成分である化合物
(I)はWO9212139に記載の公知除草活性化合
物である。他の有効成分である1−(α,α−ジメチル
ベンジル)−3−パラトリル尿素(化合物(A))は、
一般名ダイムロンと呼ばれる公知除草活性化合物であ
る。
【0008】しかしながら、本発明の組成物は、文献未
記載の新規な組み合わせであり、その特異な効力増強は
もちろん、薬害軽減効果についても言及したものはな
い。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】化合物(I)は、水田
において水稲に薬害を及ぼすことなく、一年生イネ科雑
草及び広葉雑草に対して効果を有する。しかしながら、
雑草がある程度大きくなった時期に薬剤処理するとその
効果は低下し、特にノビエに対する効果は不充分にな
る。また、ホタルイ、ウリカワに対しても除草活性を有
するが、それらを完全に枯殺する薬量では水稲に薬害を
生じる。
【0010】一方、化合物(A)は、一年生雑草のカヤ
ツリグサ、及び近年多発が問題となっている多年生雑草
のホタルイに対して、生育初期段階での除草効果が高
く、稲に対しても薬害のない除草活性化合物であるが、
雑草の生育が進んだ時期の処理では効果が低下する。
【0011】本発明者らは、従来の除草剤の上記問題点
を改良する目的で、一回の散布で全雑草を完全に防除
し、しかも水稲に対して高度の安全性を有し、人畜毒性
のきわめて低い安全な除草剤の検索を続けた結果、本発
明の2種の有効成分を配合することによって、これらの
問題点を改良した優れた除草剤が得られることを見出
し、本発明を完成した。
【0012】
【発明の構成】
【0013】
【課題を解決するための手段】本発明は、一般式(I)
【0014】
【化3】
【0015】(式中、RはC3 〜C4 アルキニル基、1
若しくは2個のメチル基で置換されてもよいテトラヒド
ロピラン−3−イル基又はテトラヒドロフラン−3−イ
ル基)で表わされるオキサゾロン誘導体及び、1−
(α,α−ジメチルベンジル)−3−パラトリル尿素を
含有する水田用除草剤組成物である。
【0016】本発明の化合物(I)の代表例を表1に示
すが、一般式(I)で表わされる化合物はこれらに限定
されるものではない。
【0017】
【化4】
【0018】
【表1】
【0019】以下に、化合物(I)の製造方法を示す。
【0020】
【化5】
【0021】(工程A) 5−t−ブチル−3−[4−クロロ−2−フルオロ−5
−(2−メトキシエトキシメトキシ)フェニル]−4−
オキサゾリン−2−オン(III)の製造 エチル N−[4−クロロ−2−フルオロ−5−(2−
メトキシエトキシメトキシ)フエニル]カーバメイト
(II)3.59g(11.6mmol) と1−ブロモ−3,3−ジ
メチル−2−ブタノン(2.60g)のジメチルホルムアミ
ド(DMF)溶液に、リチウムビス(トリメチルシリ
ル)アミド(24.56ml)(1モルテトラヒドロフラン(T
HF)溶液)を室温でゆっくり滴下した。30分撹拌
後、水にあけ、酢酸エチルで抽出した。抽出液を、乾燥
(MgSO4) 、濃縮し、残渣をシリカゲルカラムクロマトグ
ラフィーで精製し、3.52g(84.4%)の化合物(II
I)を油状物として得た。
【0022】NMR(200MHz, CDCl3) 7.46(d,1H,J=6.9Hz), 7.17(d,1H,J=10.0Hz), 6.31(d,1
H,J=2.4Hz), 5.24(s,2H), 3.75-3.95(m,1H), 3.45-3.65
(m,2H), 3.33(s,3H), 1.24(s,9H). (工程B) 5−t−ブチル−4,5−ジクロロ−3−[4−クロロ
−2−フルオロ−5−(2−メトキシエトキシメトキ
シ)フェニル]−1,3−オキサゾリジン−2−オン
(IV)の製造 工程Aの方法で製造した5−t−ブチル−3−[4−ク
ロロ−2−フルオロフェニル−5−(2−メトキシエト
キシメトキシ)フェニル]−4−オキサゾリン−2−オ
ン(III)(51.10 g)の四塩化炭素溶液に、室温で
塩素ガスを4分間吹き込んだ。反応液を10分間撹拌し
た後、飽和重そう水にあけて、酢酸エチルで抽出した。
抽出液を、乾燥(MgSO4) 、濃縮し、残渣をシリカゲルカ
ラムクロマトグラフィーで精製して、31.37 g(60.8
%)の化合物(IV)を油状物として得た。
【0023】NMR(60MHz, CDCl3) 7.12-7.41(m,2H), 6.24(s,1H), 5.28(s,2H), 3.75-3.95
(m,2H), 3.42-3.70(m,2H), 3.36(s,3H), 1.25(s,9H). (工程C) 5−t−ブチル−4−クロロ−3−[4−クロロ−2−
フルオロ−5−(2−メトキシエトキシメトキシ)フェ
ニル]−4−オキサゾリン−2−オン(V)の製造 工程Bの方法で製造した5−t−ブチル−4,5−ジク
ロロ−3−[4−クロル−2−フルオロ−5−(2−メ
トキシエトキシメトキシ)フェニル]−1,3−オキサ
ゾリジン−2−オン(IV)(3.33g)のジメチルスル
ホキシド(DMSO)溶液に、室温で1,8−ジアザビシク
ロ[5,4,0]ウンデク−7−エン(11.2ml) をゆっ
くりと滴下した。30分間撹拌した後、反応液を水にあ
け、酢酸エチルで抽出した。抽出液を乾燥(MgSO4) 、濃
縮後、残渣をシリカゲルクロマトグラフィーで精製し
て、2.41g(78.8%)の化合物(V)を得た。
【0024】NMR(200MHz, CDCl3) 7.28(d,1H,J=8.7Hz), 7.24(d,1H,J=6.5Hz), 5.35(m,2
H), 3.81-3.90(m,2H), 3.51-3.59(m,2H), 3.35(s,3H),
1.34(s,9H). (工程D) 5−t−ブチル−4−クロロ−3−(4−クロロ−2−
フルオロ−5−ヒドロキシフェニル)−4−オキサゾリ
ン−2−オン(VI)の製造 工程Cの方法で製造した5−t−ブチル−4−クロロ−
3−[4−クロロ−2−フルオロ−5−(2−メトキシ
エトキシメトキシ)フェニル]−4−オキサゾリン−2
−オン(V)(2.19g)の塩化メチレン溶液に、室温で
トリフルオロ酢酸(3.10ml) を加えた後、60℃で2時
間撹拌した。反応液を飽和重そう水にあけ、酢酸エチル
で抽出した。抽出液を乾燥(MgSO4) 、濃縮し、残渣をシ
リカゲルクロマトグラフィーで精製して、1.55g(90.1
%)の化合物(VI)を得た。
【0025】融点 170-171.5 ℃ NMR(60MHz, CDCl3) 7.19(d, 1H, J=9.0Hz) ,6.91(d, 1H,J=7.0Hz),6.36
(s, 1H),1.37(s,9H). (工程E)本工程は、工程Dの方法で製造した化合物
(VI)を原料として、溶媒の存在下、反応助剤の存在
下、基Rの反応性誘導体と反応することにより、化合物
(I)を製造する工程である。
【0026】本工程に使用される反応助剤は、酸性又は
塩基性のものどちらでもよく、上記の反応性誘導体の化
学的性質により異なる。
【0027】反応助剤が塩基性の場合には、例えば、ト
リエチルアミン、トリブチルアミン、ジエチルイソプロ
ピルアミン、ピリジン、1,4−ジアザビシクロ[2,
2,2]オクタン、1,8−ジアザビシクロ[5,4,
0]ウンデセンのような有機三級アミン類や、水素化ナ
トリウム、水素化カルシウム、ナトリウム、リチウム、
n−ブチルリチウム、リチウムジイソプロピルアミド、
リチウムビス(トリメチルシリル)アミド、t−ブトキ
シカリウムなどのアルカリ金属塩基、水酸化ナトリウ
ム、水素化カリウム、炭酸ナトリウム、炭酸カリウムな
どの無機塩基であり、好適には水酸化ナトリウム、炭酸
カリウムである。
【0028】この場合、反応性誘導体として適当なもの
は、例えば、基Rのハロゲン化物やスルホン酸エステル
類であり、好適には基Rのクロル体、ブロム体、メシル
オキシ体、トシルオキシ体等であり、更に好適には、ク
ロル体、メシルオキシ体、トシルオキシ体である。
【0029】反応助剤の使用量は、化合物(VI)に対
して通常1〜20倍当量、好適には2〜10倍当量であ
る。
【0030】反応は、好適には溶媒の存在下で行なわ
れ、使用される溶媒としては、反応を阻害せず、出発物
質をある程度溶解するものであれば特に限定はないが、
好適には、ヘキサン、石油エーテル、ベンゼン、トルエ
ンのような炭化水素類、クロロホルム、塩化メチレンの
ようなハロゲン化炭化水素類、エチルエーテル、テトラ
ヒドロフランのようなエーテル類、N,N−ジメチルホ
ルムアミドのようなアミド類、ジメチルスルホキシドの
ようなスルホキシド類及びアセトニトリルのようなニト
リル類並びにこれらの溶媒の混合物であり、更に好適に
はN,N−ジメチルホルムアミドである。
【0031】反応温度は、通常、−70〜150℃であ
り、好適には室温〜120℃である。反応時間は、主に
反応温度、原料化合物、反応試薬又は使用される溶媒の
種類によって異なるが、通常15分〜一昼夜であり、好
適には30分乃至4時間である。
【0032】反応助剤が酸性の場合には、例えば、塩
酸、硫酸等の無機塩基、トリフルオロ酢酸、酢酸、p-ト
ルエンスルホン酸、メタンスルホン酸、トリフルオロメ
タンスルホン酸、p-トルエンスルホン酸ピリジン塩等の
有機酸であり、好適には、p-トルエンスルホン酸、p-ト
ルエンスルホン酸ピリジン塩である。
【0033】この場合、反応性誘導体として適当なもの
は、例えば、基Rの一部を不飽和化したオレフィン類で
ある。
【0034】本工程の反応終了後、反応目的物は常法に
より、反応混合物から採取される。例えば、反応混合物
に水と混和しない有機溶剤を加え水洗後、溶剤を留去す
ることによって得られる。得られた目的化合物は、必要
ならば、常法、例えば、再結晶、再沈殿、ならびにクロ
マトグラフィー等によって更に精製される。
【0035】次に、本工程の製造例を示す。
【0036】5−t−ブチル−4−クロロ−3−[4−
クロロ−2−フルオロ−5−(2−プロピニルオキシ)
フェニル−4−オキサゾリン−2−オンの製造 5−t−ブチル−4−クロロ−3−(4−クロロ−2−
フルオロ−5−ヒドロキシフェニル)−4−オキサゾリ
ン−2−オン化合物(VI)(0.36g)のジメチルホル
ムアミド(DMF)溶液を、アルゴンガス下、0℃で水
素化ナトリウム(45mg)(60%オイル分散試薬)の
ジメチルホルムアミド(DMF)懸濁液に加えた。10
分間撹拌した後、臭化プロパルギル(118ml) を加え
た。室温で3時間撹拌した後、水にあけて、酢酸エチル
で抽出した。抽出液を濃縮し、シリカゲルカラムクロマ
トグラフィーで精製して、320mg(80.9%)の目的物
を得た。
【0037】融点 84-85 ℃ NMR(200MHz, CDCl3) 7.33(d,1H,J=8.9Hz), 7.07(d,1H,J=6.5Hz), 4.81(dd,1
H,J=2.4,15.0Hz), 4.76(dd,1H,J=2.4,15.0Hz), 2.60(t,
1H,J=2.4Hz), 1.37(s,9H). 本発明の相乗作用は広い範囲の混合比で認められ、化合
物(I)1重量部に対して、化合物(A)を0.1〜1
0重量部の割合で混合して、有用な除草剤を得ることが
できる。
【0038】本発明の組成物は、原体そのものを散布し
てもよいし、担体及び必要に応じて他の補助剤と混合し
て、除草剤として通常用いられる製剤形態、たとえば粉
剤、粗粉剤、微粒剤、粒剤、水和剤、乳剤、水性懸濁
剤、顆粒水和剤、油懸濁剤等に調製されて使用される。
【0039】本発明除草剤を調製するのに使用する適当
な固体担体としては、カオリナイト群、モンモリロナイ
ト群あるいはアタパルジャイト群等で代表されるクレー
類、タルク、雲母、葉ロウ石、軽石、バーミキュライ
ト、石こう、炭酸カルシウム、ドロマイト、けいそう
土、マグネシウム石灰、りん灰石、ゼオライト、無水ケ
イ酸、合成ケイ酸カルシウム等の無機物質、大豆粉、タ
バコ粉、クルミ粉、小麦粉、木粉、でんぷん、結晶セル
ロース等の植物性有機物質、クマロン樹脂、石油樹脂、
アルキド樹脂、ポリ塩化ビニル、ポリアルキレングリコ
ール、ケトン樹脂、エステルガム、コーバルガム、ダン
マルガム等の合成または天然の高分子化合物、カルナバ
ロウ、蜜ロウ等のワックス類、あるいは尿素等があげら
れる。
【0040】適当な液体担体としては、ケロシン、鉱
油、スピンドル油、ホワイトオイル等のパラフィン系も
しくはナフテン系炭化水素、ベンゼン、トルエン、キシ
レン、エチルベンゼン、クメン、メチルナフタリン等の
芳香族炭化水素、四塩化炭素、クロロホルム、トリクロ
ルエチレン、モノクロルベンゼン、O−クロルトルエン
等の塩素化炭化水素、ジオキサン、テトラヒドロフラン
のようなエーテル類、アセトン、メチルエチルケトン、
ジイソブチルケトン、シクロヘキサノン、アセトフェノ
ン、イソホロン等のケトン類、酢酸エチル、酢酸アミ
ル、エチレングリコールアセテート、ジエチレングリコ
ールアセテート、マレイン酸ジブチル、コハク酸ジエチ
ル等のエステル類、メタノール、n−ヘキサノール、エ
チレングリコール、ジエチングリコール、シクロヘキサ
ノール、ベンジルアルコール等のアルコール類、エチレ
ングリコールエチルエーテル、エチレングリコールフェ
ニルエーテル、ジエチレングリコールエチルエーテル、
ジエチレングリコールブチルエーテル等のエーテルアル
コール類、ジメチルホルムアミド、ジメチルスルホキシ
ド等の極性溶媒あるいは水等があげられる。
【0041】乳化、分散、湿潤、拡展、結合、崩壊性調
節、有効成分安定化、流動性改良、防錆等の目的で使用
される界面活性剤は、非イオン性、陰イオン性、陽イオ
ン性及び両性イオン性のいずれのものをも使用しうる
が、通常は非イオン性及び(または)陰イオン性のもの
が使用される。適当な非イオン性界面活性剤としては、
たとえば、ラウリルアルコール、ステアリルアルコー
ル、オレイルアルコール等の高級アルコールにエチレン
オキシドを重合付加させたもの、イソオクチルフェノー
ル、ノニルフェノール等のアルキルフェノールにエチレ
ンオキシドを重合付加させたもの、ブチルナフトール、
オクチルナフトール等のアルキルナフトールにエチレン
オキシドを重合付加させたもの、パルミチン酸、ステア
リン酸、オレイン酸等の高級脂肪酸にエチレンオキシド
を重合付加させたもの、これらのノニオン系界面活性剤
とリン酸とのモノエステル、ジエステル、トリエステル
の混合物又は硫酸エステル及びそれらの塩、ドデシルア
ミン、ステアリン酸アミド等のアミンにエチレンオキシ
ドを重合付加させたもの、ソルビタン等の多価アルコー
ルの高級脂肪酸エステル及びそれにエチレンオキシドを
重合付加させたもの、エチレンオキシドとプロピレンオ
キシドを重合付加させたもの等があげられる。適当な陰
イオン性界面活性剤としては、たとえば、ラウリル硫酸
ナトリウム、オレイルアルコール硫酸エステルアミン塩
等のアルキル硫酸エステル塩、スルホこはく酸ジオクチ
ルエステルナトリウム、イソプロピルナフタレンスルホ
ン酸ナトリウム、メチレンビスナフタレンスルホン酸ナ
トリウム、リグニンスルホン酸ナトリウム、ドデシルベ
ンゼンスルホン酸ナトリウム等のアリールスルホン酸塩
等があげられる。
【0042】さらに本発明の除草剤には製剤の性状を改
善し、生物効果を高める目的で、カゼイン、ゼラチン、
アルブミン、ニカワ、アルギン酸ソーダ、カルボキシメ
チルセルロース、メチルセルロース、ヒドロキシエチル
セルロース、ポリビニルアルコール等の高分子化合物や
他の補助剤を併用することもできる。
【0043】上記の担体及び種々の補助剤は製剤の剤
型、適用場面等を考慮して、目的に応じてそれぞれ単独
にあるいは組合わせて適宜使用される。
【0044】粉剤は、たとえば有効成分化合物を通常1
ないし25重量部含有し、残部は固体担体である。
【0045】水和剤は、たとえば有効成分化合物を通常
25ないし90重量部含有し、残部は固体担体、分散湿
潤剤であって、必要に応じて保護コロイド剤、チキソト
ロピー剤、消泡剤等が加えられる。
【0046】粒剤は、たとえば有効成分化合物を通常1
ないし35重量部含有し、残部は大部分が固体担体であ
る。有効成分化合物は固体担体と均一に混合されている
か、あるいは固体担体の表面に均一に固着もしくは吸着
されており、粒の径は約0.2ないし1.5mm 程度
である。
【0047】乳剤は、たとえば有効成分化合物を通常5
ないし30重量部含有しており、これに約5ないし20
重量部の乳化剤が含まれ、残部は液体担体であり、必要
に応じて防錆剤が加えられる。
【0048】
【実施例】以下に本除草剤の配合例を実施例として示
す。
【0049】
【実施例1】(粒剤) 化合物(I)−1を1.5部、化合物(A)5部、炭酸
カルシウム粉末(足立石灰(株)製)69.3部、ベン
トナイト粉末(豊順鉱業(株)製 穂高印)20部、ア
ミコールNo.1(日澱化学工業(株)製 デキストリ
ン)1.5部を混合し、エックサンプルミル(不二パウ
ダル(株)製 ハンマーミル)により、スクリーン径1
mm、供給速度6kg/hrの条件で2回粉砕した。粉
砕品95.8部をナウタミキサー(ホソカワミクロン
(株)製 円錐混合機)に仕込み、混合しながら、トキ
サノンGR31A(三洋化成工業(株) 分散剤、有効
成分40%の水溶液)2.5部、ネオコールSWCE
(第一工業製薬(株) 湿潤剤)0.20部、水12.
5部の混合溶液を加え練合した。練合物をエックペレッ
タ−EX−1型(不二パウダル(株)製 押出し造粒
機)を用い、開孔径0.8mmのスクリーンより押し出
し造粒した。送風棚型乾燥機を用いて60℃で乾燥した
のち、開孔径1.000mmと0.500mmの篩を用
いて整粒し、化合物(I)−1を1.5%、化合物
(A)を5%それぞれ含有する粒剤を得た。
【0050】
【発明の効果】化合物(I)及び、化合物(A)を混合
して水田に施用すると、各単剤で得られていた適用範囲
を越えて殺草幅が拡大され、その殺草幅はイネ科、カヤ
ツリグサ科、一般広葉雑草及びホタルイ、ミズガヤツ
リ、ウリカワ等の多年生雑草一般にまで及ぶ。さらに、
水稲に対する安全性をそこなうことなくその散布適期幅
は拡大できる。また、本除草剤組成物は、その除草効果
において相乗作用を示し、単剤使用薬量よりはるかに低
薬量同志の混合で充分その効果を発揮し、一回処理剤と
して充分な程に殺草効力の増大が計られ、その効力持続
性は長期に及ぶ。また、水稲に対して薬害がなく、かつ
浅植、高温、菌が軟弱等の薬害の出やすい条件において
は、薬害軽減効果が認められ、移植前及び移植直後の処
理も可能である。又、雑草の発芽前及び発芽後にに土壌
処理して高い効果が得られる。
【0051】次に本発明の効果をさらに具体的に示すた
めに試験例をあげて説明する。
【0052】
【試験例】
【0053】
【試験例1】水田土壌3kgずつ充填した1/5000aのワ
グネルポットに水を入れて水田状態にし、このポットに
タイヌビエ、ホタルイ及びコナギ、アゼナ、キカシグサ
等の広葉雑草種子を播種し、またミズガヤツリの塊茎を
植えつけた。さらに2.5 葉期の稲苗を移植し、ポットを
20〜28℃の温室内に置いて植物を育成し、播種後9
日目、ヒエが1.5 葉期の時期に所定量の薬剤を水和剤に
製剤し、水に希釈し、ポット当り10cc処理した。そ
の後温室内で育成し、薬剤処理後25日目に除草効果を
調査した。その結果を表2に示した。以下の表中、EO
はタイヌビエを、BLは広葉雑草を、SJはホタルイ
を、CSはミズガヤツリを、SPはウリカワを、OSは
水稲を、それぞれ示す。
【0054】なお、除草効果は抑草率により、下記のよ
うに0〜10の数字で表わした。
【0055】抑 草 率 0: 0〜 9% 1: 10〜19% 2: 20〜29% 3: 30〜39% 4: 40〜49% 5: 50〜59% 6: 60〜69% 7: 70〜79% 8: 80〜89% 9: 90〜99% 10:100%(完全枯死)
【0056】
【表2】 ──────────────────────────────────── 化合物番号,施用量(g/a) EO BL SJ CS SP OS ──────────────────────────────────── (I)-1, 0.5 + (A), 10.0 10 10 10 6 6 0 (I)-1, 0.25 + (A), 10.0 9 9 9 6 6 0 (I)-3, 1.0 + (A), 10.0 10 10 10 6 6 0 (I)-3, 0.5 + (A), 10.0 8 9 9 6 6 0 (I)-4, 1.0 + (A), 10.0 9 10 10 6 6 0 (I)-4, 0.5 + (A), 10.0 8 9 9 6 6 0 (I)-1, 0.5 6 9 3 2 4 0 (I)-1, 0.25 4 7 1 1 2 0 (I)-3, 1.0 6 9 5 3 3 0 (I)-3, 0.5 4 7 2 1 2 0 (I)-4, 1.0 5 9 3 2 4 0 (I)-4, 0.5 4 8 1 1 2 0 (A), 10.0 1 0 5 1 1 0 ────────────────────────────────────
【0057】
【試験例2】水田土壌3kgずつ充填した1/5000aのワ
グネルポットに水を入れて水田状態にし、このポットに
1.8葉期の水稲を植付深0cmに移植し、ポットを2
0〜28℃の温室内に置いて植物を育成し、移植後5日
目に所定量の薬剤を水和剤に製剤し、水に希釈し、ポッ
ト当り10cc処理した。その後温室内で育成し、薬剤
処理後20日目に水稲の茎葉部重量及び根部重量を測定
し、無処理区に対する比率を求めた。その結果を表3に
示した。
【0058】
【表3】
フロントページの続き (72)発明者 本間 豊邦 滋賀県野洲郡野洲町野洲1041 三共株式会 社内

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】一般式(I) 【化1】 (式中、RはC3 〜C4 アルキニル基、1若しくは2個
    のメチル基で置換されてもよいテトラヒドロピラン−3
    −イル基又はテトラヒドロフラン−3−イル基)で表わ
    されるオキサゾロン誘導体及び、1−(α,α−ジメチ
    ルベンジル)−3−パラトリル尿素を含有する水田用除
    草剤組成物。
JP29948092A 1992-11-10 1992-11-10 オキサゾロン誘導体とダイムロンを含有する除草剤 Pending JPH06145011A (ja)

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