JPH06142696A - 廃水処理装置 - Google Patents

廃水処理装置

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JPH06142696A
JPH06142696A JP29982392A JP29982392A JPH06142696A JP H06142696 A JPH06142696 A JP H06142696A JP 29982392 A JP29982392 A JP 29982392A JP 29982392 A JP29982392 A JP 29982392A JP H06142696 A JPH06142696 A JP H06142696A
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JP
Japan
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water
thin film
wastewater
centrifugal thin
reduced pressure
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Application number
JP29982392A
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English (en)
Inventor
Tomohiro Tanaka
中 朋 広 田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Toshiba Corp
Original Assignee
Toshiba Corp
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 処理コストの低減を図り、かつ処理水を清浄
な状態に維持すること。 【構成】 強酸性でかつ高濃度有機性の廃水をアリカル
中和剤によって中和する中和装置3,4が設けられてい
る。中和された廃水は減圧濃縮器8内で、減圧下にて加
熱され濃縮される。濃縮された廃水は遠心薄膜乾燥機1
3内で乾燥され、脱水物が形成される。減圧濃縮器8と
遠心薄膜乾燥機13内で発生する蒸気は、第1および第
2凝縮装置16,19により冷却凝縮され、処理水とな
って排水される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、高濃度有機性をもちか
つ強酸性をもつ廃水の廃水処理装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、例えば魚加工工場の洗浄工程等か
らでる、BOD数千−数万という高濃度の有機性をも
ち、かつ硫酸塩などの無機塩類を高濃度に含有した強酸
性をもつ廃水は次のようにして処理されている。すなわ
ち高濃度有機性をもち強酸性をもつ廃水は、好気性微生
物処理や嫌気性微生物処理により処理されてきた。以
下、好気性微生物処理および嫌気性微生物処理について
説明する。
【0003】高濃度の有機性廃水に対する好気性微生物
処理は、好気性微生物により処理ができる濃度まで希釈
水を用いて希釈した後、好気性微生物を用いて、例えば
活性汚泥法などにより行なわれている。好気性微生物処
理は曝気による酸素供給を受け、好気性微生物が廃水中
の有機物を取り込み、廃水を浄化するものである。取り
込まれた有機物の一部は、炭酸ガスまで分解するが、そ
のほとんどは好気性微生物の体となり、この増加した好
気性微生物は系より抜き出され、余剰汚泥として処理さ
れる。
【0004】嫌気性微生物処理は、嫌気性条件下で嫌気
性微生物が有機物をメタンや炭酸ガスに分解して、廃水
を浄化するものである。廃水中の有機物のほとんどは分
解処理され、一部が嫌気性微生物の体となる。この増加
した嫌気性微生物は系より抜き出され、余剰汚泥として
処理される。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】好気性微生物処理の場
合、前述のように高濃度の有機性廃水に対しては、希釈
して処理をする必要がある。たとえば、BODで10,
000mg/lという高濃度の有機性廃水を1,000m
3 /日処理する場合、好気性微生物処理で処理可能であ
る上限濃度の5,000mg/lに希釈(2倍に希釈)し
なければならないので、希釈水が1,000m3 /日必
要となる。そして、2倍にうすめるために処理設備
(槽、タンクなど)も2倍の形状のものが必要になり、
イニシャルコストが高くなる。また、好気性微生物処理
においては、微生物が有機物を取り込む際に酸素が必要
となり、多量の曝気が必要となる。このため、曝気をす
るためのエアレータ等の電気代が高くなる。そしてま
た、処理された有機物のほとんどは好気性微生物の体と
なるため、BODの汚泥変換率を0.6として汚泥発生
量を算出すると、乾燥重量で6トン/日の汚泥が発生す
る。また汚泥の濃縮を10000mg/lまでできると仮
定すると、600m3 /日の汚泥が発生し、この汚泥の
処理が必要となる。この処理を行なうには、非常に大き
な汚泥処理設備が必要となる。
【0006】従来の汚泥処理方法としては脱水機による
脱水が主流であり、脱水によっては含水率が下がって
も、70%までが限界といわれている。またこの脱水の
ためには、凝集剤が必要であり、その分コストがかか
り、さらに添加した凝集剤分だけ汚泥が増加し、埋立な
どの汚泥処理費の増加となっている。
【0007】これらの点をまとめると、汚泥発生量60
0m3 /日(含水率99%)、脱水機にて含水率70%
まで処理、汚泥発生量20m3 /日+添加凝集剤分とな
る。
【0008】以上述べたように、高濃度有機性廃水の好
気性微生物処理では、希釈水が必要となり、希釈水の費
用がかかり、また希釈して廃水量が多くなるため、処理
設備が大きくなるという問題がある。また、曝気に多量
の電気代がかかり、さらに汚泥が多量に発生して汚泥処
理装置のイニシャルコストおよびランニングコストが大
きくなる。
【0009】一方嫌気性微生物処理の場合、好気性微生
物処理と違い、希釈をしなくても処理が可能であるため
希釈水が不要であり、また生物に酸素を供給するための
曝気が不要であり、さらにメタンガスの回収ができる。
しかしながら、効率よく反応を起こすためには35℃程
度の加温が必要であり、またガスホルダおよび余剰ガス
燃焼設備等の周辺機器が必要となる。さらに廃水中に硫
酸塩を高濃度に含むと、硫化水素が発生し、嫌気性微生
物処理の反応を阻害し処理不能となる。また処理水質が
好気性微生物処理と比較して悪く、環境放流する場合に
は後段に好気性微生物処理が必要となる。
【0010】以上述べたように、高濃度有機性廃水の嫌
気性微生物処理には、35℃程度の加温が必要でエネル
ギーが必要であり、ガスホルダ、余熱ガス燃焼設備等の
周辺機器が必要となるという問題がある。また高濃度の
硫酸塩を含む廃水は処理できず、処理水質は、好気性微
生物処理と比較して悪く、環境放流する場合そのままで
は放流できないので、後段に好気性微生物処理が必要と
なる。
【0011】本発明はこのような点を考慮してなされた
ものであり、強酸性でかつ高濃度有機性の廃水を安価に
処理することができ、かつ良好な処理水を得ることがで
きる廃水処理装置を提供することを目的とする。
【0012】
【課題を解決するための手段】本発明は、強酸性でかつ
高濃度有機性の廃水をアルカリ中和剤によって中和する
中和処理装置と、中和された廃水を減圧下にて加熱し水
分を蒸発させて濃縮する減圧濃縮器と、濃縮した廃水を
加熱乾燥させ水分を蒸発させて脱水物を形成する遠心薄
膜乾燥機と、減圧濃縮器と遠心薄膜乾燥機とから発生す
る蒸気を冷却凝縮して処理水として排水する凝縮装置と
を備えたことを特徴とする廃水処理装置である。
【0013】
【作用】強酸性でかつ高濃度有機性の廃水が中和処理装
置によって中和され、中和された廃水が減圧濃縮器によ
って減圧下で加熱され、水分が蒸発して濃縮する。濃縮
した廃水が遠心薄膜乾燥機によって加熱され水分が蒸発
して脱水物が形成され、減圧濃縮器と遠心薄膜乾燥機と
から発生する蒸気が凝縮装置により冷却凝縮して排水さ
れる。
【0014】
【実施例】以下、図面を参照して本発明の実施例につい
て説明する。図1は本発明による廃水処理装置の一実施
例を示す概略図である。
【0015】図1において、強酸性でかつ高濃度有機性
の廃水が流入する原水タンク1が設けられ、原水タンク
1は移送ポンプ2を介して原水管21により中和タンク
3に接続されている。また中和タンク3には、苛性ソー
ダ5を収納する苛性ソーダタンク4が注入ポンプ6を介
して注入管22により接続されている。このうち中和タ
ンク3、苛性ソーダタンク4、および注入ポンプ6によ
って中和処理装置が構成されている。
【0016】また中和タンク3は、移送ポンプ7を介し
て移送管23により減圧濃縮器8に接続されている。減
圧濃縮器8には蒸気供給器9から蒸気管26により加熱
蒸気が供給され、移送管23から送られる廃水を加熱す
るようになっている。また減圧濃縮器8には、循環ポン
プ11を有する循環配管27が接続され、減圧濃縮器8
内の廃水を循環させている。
【0017】また減圧濃縮器8には、移送ポンプ12を
介して移送管24により遠心薄膜乾燥機13が接続さ
れ、遠心薄膜乾燥機13には蒸気管14により加熱蒸気
が送られるようになっている。さらに遠心薄膜乾燥機1
3には脱水物の排出管15が接続されている。
【0018】また、減圧濃縮器8および遠心薄膜乾燥機
13には、発生蒸気を吸引する吸引管29,31を介し
て、第1凝縮装置16および第2凝縮装置19が各々接
続されている。このうち、第1凝縮装置16には、真空
ポンプ10を有する真空管30が接続され、このため、
第1凝縮装置16および減圧濃縮器8内が、減圧状態に
維持されている。
【0019】また、第1凝縮装置16には、冷却水管1
7により冷却水が供給され、第1凝縮装置16からの凝
縮水は排水ポンプ18を有する排水管32により外部へ
放流されるようになっている。さらに第2凝縮装置19
には、冷却水管21により冷却水が供給され、第2凝縮
装置19からの凝縮水は排水管33により放流される。
また第2凝縮装置19にはブロア20が接続され、ブロ
ア20によって遠心薄膜乾燥機13から吸引管31を経
て第2凝縮装置19に蒸気を吸引するようになってい
る。
【0020】次にこのような構成からなる本実施例の作
用について説明する。
【0021】廃水は、まず原水タンク1内に流入し貯留
され、その後移送ポンプ2により原水管21を経て中和
タンク3へ送られる。苛性ソーダタンク4内の苛性ソー
ダ5は苛性ソーダ注入ポンプ6により注入管22を経て
中和タンク3に注入され、中和タンク3に送られた原水
と中和反応を起こし原水を中和する。中和タンク3にて
中和された廃水は、所定の濃縮倍率となるよう移送ポン
プ7により移送管23を経て減圧濃縮器8に送られる。
廃水は減圧濃縮器8で、蒸気供給器9から送られる加熱
蒸気により加熱される。この場合、真空ポンプ10によ
り減圧濃縮器8内は減圧されており、このため効果的に
廃水の水分が蒸発され、濃縮される。この間、廃水を所
定の濃縮倍率に処理するため、減圧濃縮器8内の廃水循
環ポンプ11を有する循環配管27により循環される。
所定の濃縮倍率に濃縮された廃水は、移送ポンプ12に
より移送管24を経て遠心薄膜乾燥機13に供給され
る。この場合、遠心薄膜乾燥機13へ供給される量は、
遠心薄膜乾燥機13から排出される脱水物が所望の含水
率となる量である。遠心薄膜乾燥機13において、濃縮
された廃液は遠心力により薄膜化され、蒸気管14によ
って送られる加熱蒸気により乾燥し、脱水物として排出
管15から排出される。排出管15から出る脱水物は搬
出されて、埋立などの方法で処理される。
【0022】なお減圧濃縮器8で発生した蒸気は、吸引
管29から第1凝縮装置16に導入される。蒸気その後
冷却水管17により供給される冷却水により冷却され凝
縮水(処理水)となって排水ポンプ18により排水管3
2を経て放流される。また、遠心薄膜乾燥機13で発生
した蒸気は、吸引管31から第2凝縮装置19にブロア
20により導入され、冷却水管21により供給される冷
却水により冷却され、凝縮水(処理水)となって排出管
33を経て放流される。
【0023】以上説明したように、本発明によれば、最
初に強酸性廃水を中和タンク3内で苛性ソーダで中和処
理し、中和された中和液を減圧濃縮器8で加熱して水分
を蒸発させて濃縮し、濃縮した濃縮液を遠心薄膜乾燥機
13により加熱乾燥させ脱水物とすることができる。こ
のため、配管、機械および機器等の腐食が防止され、ま
た従来好気性微生物処理で必要である多量の希釈水が一
切不要となる。また、遠心薄膜乾燥機13で処理されて
排出される脱水物は、遠心薄膜乾燥機13への濃縮廃液
の供給量を調整することによって所望の含水率に調節可
能である。したがって、含水率を低下させることによ
り、脱水物の量の低減ができ廃棄処分費の削減ができ
る。さらに排水管32,33から排出される処理水は、
減圧濃縮器8および遠心薄膜乾燥機13で発生する蒸気
の凝縮水なので、この処理水を清浄な状態とすることが
できる。 具体例 次に、本発明の具体例について述べる。本発明による廃
水処理装置を用いて600m3 /日(含水率99%)の
廃水を処理した。この場合、遠心薄膜乾燥機13にて含
水率10%の脱水物6.7m3 /日を得た。この脱水物
の量は、好気性微生物処理における汚泥発生量の1/3
となった。
【0024】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
廃水を中和処理装置によって中和処理することにより、
装置全体の配管および機器類の腐食を防止することがで
きる。また、廃水中の水分を減圧濃縮器および遠心薄膜
乾燥機によって蒸発させ、発生した蒸気を凝縮装置によ
り冷却凝縮し、処理水として排水するので、処理水を清
浄な状態に維持することができる。また好気性微生物処
理で必要とされる希釈水が不要となり、処理コストの低
減を図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による廃水処理装置の一実施例を示す概
略図。
【符号の説明】
3 中和タンク 4 苛性ソーダタンク 6 注入ポンプ 8 減圧濃縮器 13 遠心薄膜乾燥機 16 第1凝縮装置 19 第2凝縮装置

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】強酸性でかつ高濃度有機性の廃水をアルカ
    リ中和剤によって中和する中和処理装置と、中和された
    廃水を減圧下にて加熱し水分を蒸発させて濃縮する減圧
    濃縮器と、濃縮した廃水を加熱乾燥させ水分を蒸発させ
    て脱水物を形成する遠心薄膜乾燥機と、減圧濃縮器と遠
    心薄膜乾燥機とから発生する蒸気を冷却凝縮して処理水
    として排水する凝縮装置とを備えたことを特徴とする廃
    水処理装置。
JP29982392A 1992-11-10 1992-11-10 廃水処理装置 Pending JPH06142696A (ja)

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2013075269A (ja) * 2011-09-30 2013-04-25 Nippon Rensui Co Ltd 有機物含有廃水処理システムおよび有機物含有廃水の処理方法

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2013075269A (ja) * 2011-09-30 2013-04-25 Nippon Rensui Co Ltd 有機物含有廃水処理システムおよび有機物含有廃水の処理方法

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