JPH06142262A - ゴルフスイング診断方法 - Google Patents

ゴルフスイング診断方法

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JPH06142262A
JPH06142262A JP29267992A JP29267992A JPH06142262A JP H06142262 A JPH06142262 A JP H06142262A JP 29267992 A JP29267992 A JP 29267992A JP 29267992 A JP29267992 A JP 29267992A JP H06142262 A JPH06142262 A JP H06142262A
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golf swing
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政幸 加洲
Masaaki Tsuchimoto
正明 土本
Nobuya Morimoto
信矢 森本
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 比較対象とする参考軌跡を用意する必要をな
くしながら、適正に被験者のゴルフスイングを診断でき
るゴルフスイング診断方法を提供する。 【構成】 ゴルフスイング診断方法であって、ゴルフス
イング動作中における被験者の体全体に対応する荷重中
心の移動軌跡のうちで、アドレス点から体の捻じりを始
めるボディーターン開始点、及び、トップ点を経由して
ゴルフクラブの振り下ろしを始める振り下ろし点に至る
までの軌跡部分が、平面視において、前記アドレス点に
おける左右の足夫々の荷重中心を結ぶ第1仮想直線と、
その第1仮想直線と平行で且つ前記振り下ろし点での体
全体の荷重中心を通る第2仮想直線との間に位置する又
はそれに近い状態にあるか否かによって被験者のゴルフ
スイングを診断する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、ゴルフスイング診断方
法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、ゴルフスイングの練習機として、
ゴルフスイング動作中の被験者の荷重中心を測定し、そ
れを移動軌跡として2次元的に表示させる装置があり、
移動軌跡を視覚的に捉えることで、ゴルフスイングの診
断を行っていた(特願平4−71788参照)。又、こ
の種の装置では、被験者の荷重中心の移動軌跡を、例え
ば上級者等のゴルフスイング動作の荷重中心の移動軌跡
である参考軌跡と共に表示させることも出来るようにし
て、両者を比較してその差を視覚的に捉えることで、被
験者のゴルフスイングを診断していた。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記従
来技術では、判断基準のないまま前記移動軌跡を見て、
被験者のゴルフスイングを診断するものであったため、
適正な診断を行えないものであった。又、比較の対象と
なる参考軌跡を用意しても、その参考軌跡との差を適切
に判断出来ず、結果として適正な診断を行えないもので
あった。本発明は、上記実情に鑑みてなされたものであ
って、その目的は、適正に被験者のゴルフスイングを診
断できるゴルフスイング診断方法を提供することにあ
る。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明のゴルフスイング
診断方法の第1特徴は、ゴルフスイング動作中における
被験者の体全体に対応する荷重中心の移動軌跡のうち
で、アドレス点から体の捻じりを始めるボディーターン
開始点、及び、トップ点を経由してゴルフクラブの振り
下ろしを始める振り下ろし点に至るまでの軌跡部分が、
平面視において、前記アドレス点における左右の足夫々
の荷重中心を結ぶ第1仮想直線と、その第1仮想直線と
平行で且つ前記振り下ろし点での体全体の荷重中心を通
る第2仮想直線との間に位置する又はそれに近い状態に
あるか否かによって被験者のゴルフスイングを診断する
点にある。
【0005】第2特徴は、第1特徴において、更に、前
記移動軌跡のうちで、前記振り下ろし点からインパクト
点を経由してフォロースルーの終了点に至るまでの軌跡
部分が、平面視において、前記第1仮想直線と前記第2
仮想直線との間に位置する又はそれに近い状態にあるか
否かによって被験者のゴルフスイングを診断する点にあ
る。
【0006】第3特徴は、第1特徴又は第2特徴におい
て、更に、前記移動軌跡のうちで、前記アドレス点から
前記ボディーターン開始点に至るまでの軌跡部分が、平
面視において、前記第1仮想直線上を通過する又はそれ
に近い状態であるか否かによって被験者のゴルフスイン
グを診断する点にある。
【0007】第4特徴は、第1特徴,第2特徴,又は,
第3特徴において、更に、前記トップ点における体全体
の荷重中心が、前記ボディーターン開始点における荷重
中心よりも被験者の体前方側に位置するか否かによって
被験者のゴルフスイングを診断する点にある。
【0008】第5特徴は、第1特徴,第2特徴,第3特
徴,又は,第4特徴において、更に、前記振り下ろし点
から前記インパクト点への過程において、フォロースル
ー側の足の荷重中心が爪先から踵側に移動し、且つ、バ
ックスイング側の足の荷重中心が踵から爪先側に移動す
るか否かによって被験者のゴルフスイングを診断する点
にある。
【0009】
【作用】本発明の第1特徴によれば、ゴルフスイング動
作中における被験者の体全体に対応する荷重中心の移動
軌跡のうちで、アドレス点から体の捻じりを始めるボデ
ィーターン開始点、及び、トップ点を経由してゴルフク
ラブの振り下ろしを始める振り下ろし点に至るまでの軌
跡部分に着目して被験者のゴルフスイングの診断を行
う。即ち、ゴルフスイングの回転軸となる体軸が不必要
に起き上がる等して、アドレス点から振り下ろし点まで
の上記軌跡部分が第1仮想直線よりも被験者の後方側に
移動してしまったり、体軸が不必要に前のめりになる等
して、アドレス点から振り下ろし点までの上記軌跡部分
が、一般に第1仮想直線に対して被験者の前方側にある
第2仮想直線よりも被験者の前方側に移動してしまう
と、球を適正に打つことができず、良好なゴルフスイン
グとはならず、逆に、第1仮想直線と第2仮想直線との
間に位置する又はそれに近い状態にあると全体として良
好なゴルフスイングとなる。従って、アドレス点から振
り下ろし点までの上記軌跡部分が、第1仮想直線と第2
仮想直線との間に位置する又はそれに近い状態にあるか
否かによって、被験者のゴルフスイングを診断できる。
【0010】本発明の第2特徴によれば、上記第1特徴
による診断に併せて、ゴルフスイング動作中における被
験者の体全体に対応する荷重中心の移動軌跡のうちで、
振り下ろし点からインパクト点を経由してフォロースル
ーの終了点に至るまでの軌跡部分に着目して被験者のゴ
ルフスイングの診断を行う。即ち、ゴルフスイングの回
転軸となる体軸が不必要に起き上がる等して、振り下ろ
し点からフォロースルーの終了点までの上記軌跡部分が
第1仮想直線よりも被験者の後方側に移動してしまった
り、体軸が不必要に前のめりになる等して、アドレス点
から振り下ろし点までの上記軌跡部分が第2仮想直線よ
りも被験者の前方側に移動してしまうと、球を適正に打
つことができず、良好なゴルフスイングとはならず、逆
に、第1仮想直線と第2仮想直線との間に位置する又は
それに近い状態にあると全体として良好なゴルフスイン
グとなる。従って、振り下ろし点からフォロースルーの
終了点までの上記軌跡部分が、第1仮想直線と第2仮想
直線との間に位置する又はそれに近い状態にあるか否か
によって、被験者のゴルフスイングを診断できる。この
診断により、上記第1特徴による診断より更に厳しい診
断が可能となる。
【0011】本発明の第3特徴によれば、上記第1特徴
による診断、又は、上記第2特徴による診断に併せて、
ゴルフスイング動作中における被験者の体全体に対応す
る荷重中心の移動軌跡のうちで、アドレス点からボディ
ーターン開始点に至るまでの軌跡部分に着目して被験者
のゴルフスイングの診断を行う。即ち、アドレス点から
ボディーターン開始点までのバックスイングの前半部分
で、ゴルフスイングの回転軸となる体軸が不必要に起き
上がる等して、その間の軌跡部分が第1仮想直線よりも
被験者の後方側に移動してしまう場合は、上記第1特徴
による診断にて把握することができるが、その間の軌跡
部分が、第2仮想直線からさらに前方側にはみ出す程で
はないにしても、体軸が不必要に前のめりになる等し
て、上記軌跡部分が第1仮想直線上から被験者の前方側
にずれると、バックスイングで左肩が必要以上に下が
り、クラブヘッドの軌道が安定せず、改善の余地のある
スイングといえる。従って、アドレス点からボディータ
ーン開始点までの上記軌跡部分が、第1仮想直線上を通
過する又はそれに近い状態であるか否かによって、被験
者のゴルフスイングを診断できる。この診断により、上
記第1特徴による診断、又は、上記第2特徴による診断
より更に厳しい診断が可能となる。
【0012】本発明の第4特徴によれば、上記第1特徴
による診断、上記第2特徴による診断、又は、上記第3
特徴による診断に併せて、トップ点における体全体の荷
重中心とボディーターン開始点における体全体の荷重中
心の位置に着目して被験者のゴルフスイングの診断を行
う。即ち、ボディーターン開始点からトップ点にかけて
は、被験者がクラブをバックスイング側に引くと被験者
の姿勢の変化につれて体全体に対応する荷重中心が被験
者の前方側に移動して行くのが望ましいが、被験者が、
必要以上に被験者の手前側つまり所謂インサイド側にク
ラブを引くと、トップ点における荷重中心の位置がボデ
ィーターン開始点における荷重中心の位置よりも被験者
の後方側に位置してしまうことになる。この場合も、ク
ラブヘッドが望ましい軌道を描かず、改善の余地のある
スイングといえる。従って、トップ点における体全体の
荷重中心が、ボディーターン開始点における体全体の荷
重中心よりも被験者の体前方側に位置するか否かによっ
て被験者のゴルフスイングを診断できる。この診断によ
り、上記第1特徴による診断、上記第2特徴による診
断、又は、上記第3特徴による診断より更に厳しい診断
が可能となる。
【0013】本発明の第5特徴によれば、上記第1特徴
による診断、上記第2特徴による診断、上記第3特徴に
よる診断、又は、上記第4特徴による診断に併せて、振
り下ろし点からインパクト点への過程において、被験者
の左右の足夫々に荷重中心がどのように移動するかに着
目して被験者のゴルフスイングの診断を行う。即ち、振
り下ろし点からインパクト点への過程において、被験者
のフォロースルー側の足の荷重中心が爪先から踵側に移
動し、且つ、バックスイング側の足の荷重中心が踵から
爪先側に移動すると、その過程において被験者が適正に
体を回転していることになる。従って、振り下ろし点か
らインパクト点への過程において、被験者のフォロース
ルー側の足の荷重中心が爪先から踵側に移動し、且つ、
バックスイング側の足の荷重中心が踵から爪先側に移動
するか否かによって被験者のゴルフスイングを診断でき
る。この診断により、上記第1特徴による診断、上記第
2特徴による診断、上記第3特徴による診断、又は、上
記第4特徴による診断より更に厳しい診断が可能とな
る。
【0014】尚、上記した如く、本発明の第1特徴、第
2特徴、第3特徴、第4特徴、及び、第5特徴の何れに
おいても、被験者のゴルフスイングのデータのみによっ
て、被験者のゴルフスイングを診断できるのである。
【0015】
【発明の効果】上記第1特徴、第2特徴、第3特徴、第
4特徴、又は、第5特徴によれば、上記した如く、適正
な判断基準に基づいて、被験者のゴルフスイングを良好
に診断できるゴルフスイング診断方法を提供するに至っ
た。
【0016】
【実施例】以下、本発明を適用したゴルフ練習機の実施
例について図面に基づいて説明する。図1乃至図3中、
1はスイング台、2は球載置台、3は処理装置、4は表
示装置である。本実施例のゴルフ練習機は、スイング中
に、スイング台1に備えられた荷重検出センサDの検出
データを処理装置3で処理して、荷重中心を表示装置に
実時間表示すると共に、荷重又は荷重中心の時系列デー
タとして一旦記憶しておき、被験者のスイングの判定を
行った後、その判定結果と共に荷重又は荷重中心のデー
タをスイング終了後に表示させるものである。以下、各
装置毎に説明する。
【0017】スイング台1は、左右の足夫々に対応した
2つの荷重検出台10,11からなり、荷重検出台10
は荷重検出センサDとしての4個のロードセル12,1
3,14,15によって4隅を支持されており、荷重検
出台11は荷重検出センサDとしての4個のロードセル
16,17,18,19によって4隅を支持されてい
る。スイング台1上ではクラブCを把持した被験者がス
イングを行う。このとき、スイング台1にかかる荷重は
2つの荷重検出台10,11を支持している8個のロー
ドセル12,13,14,15,16,17,18,1
9によって分担され、これらの出力から後述のようにし
て被験者の荷重及び荷重中心、そして更に、被験者の左
右の足夫々に対応する荷重中心が求められる。
【0018】球載置台2には、ウッドのクラブ等でスイ
ング練習する際に球24を載置する支持具25が装着さ
れ、その支持具25のスイング台1側には、アイアンの
クラブ等でスイング練習する際に球載置台2に直接に球
を載置する位置を示すマーカ70が描かれている。そし
て、支持具25とマーカ70のクラブヘッド通路を挟ん
だ両側に、球24の存否を検出して、球24が支持具2
5上又はマーカ70上に載置されると新たなスイングを
開始する際のリセットスイッチとして機能し、且つ、支
持具25上又はマーカ70上の球24がクラブCによっ
て打たれて支持具25上から無くなった時点をゴルフス
イングにおける特徴点の一つであるインパクト点として
検出する球検出センサ21が備えられている。支持具2
5及びマーカ70のバックスイング側のクラブヘッド通
路を挟んだ両側には、クラブCのバックスイング側への
移動を検出するクラブ検出センサ22が備えられてい
る。
【0019】球検出センサ21及びクラブ検出センサ2
2は何れも透過型光センサにて構成されている。これら
のセンサの配置は、クラブヘッド通路のスイング台1と
反対側には球検出センサ21の発光部21aとクラブ検
出センサ22の発光部22aとが設置され、それら発光
部21a,22aのクラブヘッド通路を挟んだ反対側に
は球検出センサ21の受光部21bとクラブ検出センサ
22の受光部22bが夫々の発光部21a,22aと向
かいあって設置されている。球検出センサ21の発光部
21aから出た検出光は斜め下方に位置する受光部21
bに向けて投射されるが、この検出光は支持具25及び
マーカ70の上方の球24が存在すべき領域を通過する
ようにしてあり、支持具25上に球24を置く場合も、
マーカ70上に球を置く場合も、同様に球24の存否を
検出できるのである。尚、クラブ検出センサ22の検出
光の投射経路は、球検出センサ21の検出光の投射経路
とほぼ平行になるように設定してあり、支持具25上に
球24を置く場合も、マーカ70上に球を置く場合も、
確実にクラブの通過を検出できるようになっている。
又、球検出センサ21及びクラブ検出センサ22の駆動
回路は、制御箱26に内蔵してある。
【0020】処理装置3は、荷重及び荷重中心を求める
ための演算処理や装置のシーケンス制御等を行う演算装
置31、各種データの受渡しを行うI/Oインターフェ
ース32、荷重及び荷重中心の測定情報を記憶する記憶
装置33、装置の動作モードを選択したり各種のコメン
トを入力する操作卓34、測定情報等を保存しておく外
部記憶装置35等からなっている。表示装置4は、グラ
フィック表示装置4aとプロッタ4bからなり、グラフ
ィック表示装置4aには荷重中心の移動軌跡が、プロッ
タ4bには荷重の時間変化が表示される。
【0021】次に、演算装置31が、荷重及び荷重中心
を求める過程について説明する。クラブCを把持した被
験者は、スイング台1上のほぼ中央に、2つの荷重検出
台10,11に左右の足を夫々乗せる形で立ってスタン
スをとる。被験者が左足を乗せる荷重検出台10を例に
とって説明すると、荷重検出台10の4隅にあるロード
セル12,13,14,15の出力に対しては荷重変換
器100における零調整により、夫々予め台荷重を相殺
してあるから、その出力W1,W2,W3,W4の合計
WLが荷重検出台10上に乗った被験者の左足の荷重に
なる。即ち、 WL=W1+W2+W3+W4 更にこのとき、荷重のかかる位置と4つのロードセル1
2〜15の設置位置との関係によって、夫々のロードセ
ルの分担出力が異なるのでこれらの出力から荷重検出台
10にかかる荷重の荷重中心を求めることができる。
【0022】即ち、図1中のロードセル12を原点とし
て表現する荷重中心の左右方向成分Xと前後方向成分Y
は、4個のロードセル12〜15がX方向の幅がa、Y
方向の幅がbの長方形の荷重検出台10の4隅に配置さ
れている場合には、 X=(W2+W3)×a/WL Y=(W3+W4)×b/WL から求めることができる。尚、ロードセル12,13,
14,15の配置が長方形の4隅にない場合でも、ロー
ドセルの幾何学的な配置に固有の補正を行うことによっ
て、荷重中心を求めることができる。又、ロードセルは
3個以上配設されておればスイング台1にかかる荷重中
心を求めることができる。被験者が右足を乗せる荷重検
出台11も、荷重測定器10と同じ構成とされており、
上記と同様にして荷重検出台11にかかる荷重の荷重中
心を求めることができる。つまり、被験者の左右の足夫
々に対応する荷重中心を求めることができるのである。
【0023】又、被験者の両足つまり体全体の荷重及び
荷重中心については、荷重検出台11にかかる荷重をW
Rとすると、上記左足の場合と同様に、ロードセル16
〜19の出力W5〜W8から、 WR=W5+W6+W7+W8 体全体の荷重WTは、 WT=WL+WR で求まり、更に荷重中心は、被験者の左足に対応する荷
重中心と右足に対応する荷重中心の間の距離をLとする
と、左右の荷重中心を結ぶ線分上で、左足に対応する荷
重中心から、 WR×L/WT 離れた位置にあり、これを演算にて求めれば良い。
【0024】図3に示す如く、8個のロードセル12〜
15及び16〜19の各出力W1〜W4及びW5〜W8
は測定ブリッジ回路とA/D変換器を備えた荷重変換器
100で、前述の如くスイング台1の重量を補償した
後、一定時間毎にサンプリングされてデジタル量とな
る。そして、I/Oインターフェース32を介して、処
理装置3に順次取り込まれる。被験者の荷重WT、荷重
中心及び左右の足夫々に対応する荷重中心は、処理装置
3中の演算装置31により、前述の式に従って求められ
る。そして、求められた被験者の左右の足夫々に対応す
る荷重中心及び被験者の体全体に対応する荷重中心は表
示装置4のグラフィック表示装置4aに実時間表示され
て、更に、荷重の時系列データ、及び、被験者の左右の
足夫々に対応する荷重中心及び被験者の体全体に対応す
る荷重中心の時系列データすなわち移動軌跡は記憶装置
33に記憶される。これらの時系列データの記憶は、球
検出センサ21が支持具25上又はマーカ70上に球2
4が置かれたのを検出して装置をリセットした時点か
ら、球検出センサ21が支持具25上又はマーカ70上
の球24が打たれて無くなったのを検出するインパクト
点までの間のデータが、記憶装置33のうちの適当な記
憶容量を持つ記憶領域に最も古いデータを順次最新のデ
ータに書き換えるようにしてエンドレスに記憶され、イ
ンパクト点以降のデータが、所定の時間幅に対応した記
憶容量を持つ別の記憶領域に記憶されるようになってい
る。
【0025】これらの時系列データと共に、アドレス時
における被験者の左右の足夫々に対応する荷重中心及び
被験者の体全体に対応する荷重中心、ボディーターン開
始点における体全体に対応する荷重中心、トップ位置に
おける体全体に対応する荷重中心、振り下ろし点におけ
る体全体に対応する荷重中心、インパクト点における体
全体に対応する荷重中心、及び、フィニッシュ点におけ
る体全体に対応する荷重中心も、記憶装置33に記憶さ
れる。アドレス時における各荷重中心は、後述するよう
にして検出されたスイング開始点以前の各荷重中心の位
置を平均することにより求める。
【0026】次に、クラブ検出センサ22及び演算装置
31が、ゴルフスイングにおける特徴点の一つであるス
イング開始点を検出する過程について説明する。記憶装
置33には、上記の荷重及び荷重中心のデータと共に、
クラブ検出センサ22がクラブヘッドの通過を検出した
か否かの情報も時系列に記憶されるようにしてある。演
算装置31は、この記憶情報に基づいて、インパクト点
直前の100mS程度の時間を除き、インパクト点から
時間を遡って最初のクラブ検出センサ22がクラブヘッ
ドの通過を検出した時点をスイング開始点として検出す
る。
【0027】次に、演算装置31が、ゴルフスイングに
おける特徴点の一つであるボディーターン開始点を検出
する過程について説明する。演算装置31が上述の如く
求めて記憶装置33に記憶されている荷重及び荷重中心
のデータのうち、図6に示す被験者のバックスイング方
向下手側の足の荷重の時間変化、つまり、本実施例では
右打ちの被験者用の装置構成を例示しているので右足の
荷重の時間変化において、図6中において点Aで示すス
イング開始点に対応するデータから検索を開始して、最
初に現れるピーク点Bの時間軸上の位置をボディーター
ン開始点として検出する。
【0028】次に、演算装置31が、ゴルフスイングに
おける特徴点の一つであるトップ位置を検出する過程に
ついて説明する。演算装置31が上述の如く求めて記憶
装置33に記憶されている被験者の体全体に対応する荷
重中心の時系列データのうちの左右方向すなわちX方向
の成分を時間微分して、荷重中心のX方向の移動速度の
時間変化を求める。図7に例示する上記のX方向の移動
速度の時間変化において、図7中に点Eで示す球検出セ
ンサ21が検出したインパクト点のデータから所定時間
遡った点Fを基準時点にして、その基準時点を示す点F
から時間を遡る方向にデータを検索して、最初にX方向
の移動速度の符号が負から正に反転する、つまり、X方
向の移動速度の方向性が最初に反転する点Gをトップ位
置として検出する。尚、インパクト点を示す点Eから基
準時点である点Fまでの時間間隔をおいているのは、イ
ンパクト点の直前に移動速度の方向がバックスイング方
向を向く場合があるのをトップ位置として誤検出するの
を防止するためで、この時間間隔は200mS程度が適
当である。
【0029】次に、演算装置31が、ゴルフスイングに
おける特徴点の一つである振り下ろし点を検出する過程
について説明する。演算装置31が上述の如く求めて記
憶装置33に記憶されているデータのうち、図8に示す
右足荷重の時間変化90及び左足荷重の時間変化91に
おいて、上記の如く求めたトップ位置を示す点Hから、
球検出センサ21が検出したインパクト点を示す点Iま
でがダウンスイングに相当する。このダウンスイング中
において、被験者の左右の足の荷重が等しくなる時点を
示す点Jから,時間が経過する側にt,時間を遡る側に
t’の時間内で、ダウンスイング方向上手側の足である
右足の荷重の変化率つまり時間微分値を求める。時間幅
t及びt’は共に50mS程度が適当である。この右足
荷重の時間変化90の変化率の絶対値が最小値となる時
点を示す点Kを振り下ろし点として検出する。尚、球検
出センサ21によって検出したインパクト点の0.2秒
後を、ゴルフスイングにおける特徴点の一つであるフィ
ニッシュ点として検出する。
【0030】次に、演算装置31が、被験者のゴルフス
イングの判定処理を行う過程について説明する。この判
定は、総合評価と6項目の個別評価からなっており、図
4及び図5に基づいて、順次説明する。
【0031】先ず、総合評価は、図4に示す、被験者の
ゴルフスイング中の体全体に対応する荷重中心の移動軌
跡111のうち、アドレス点における荷重中心114,
ボディーターン開始点における荷重中心115,及び,
トップ点における荷重中心116を経由して振り下ろし
点における荷重中心117に至るまでの部分に基づいて
行う。即ち、上記のアドレス点における荷重中心114
から振り下ろし点における荷重中心117までの軌跡部
分が、アドレス点における左右の足夫々の荷重中心11
0を結ぶ第1仮想直線120と、第1仮想直線と平行で
且つ振り下ろし点での荷重中心117を通る第2仮想直
線121との間に位置する状態にあれば、又はそれに近
い状態、つまり、第1仮想直線120からΔcだけY軸
負方向に平行移動した補助判定直線120’と、第2仮
想直線121からΔdだけY軸正方向に平行移動した補
助判定直線121’との間に位置する状態にあれば、被
験者のスイングを『良好』と判定し、そうでなければ
『不良』と判定する。この第1仮想直線120及び第2
仮想直線121と、補助判定直線120’,121’と
の間隔Δc及びΔdは、0以上で設定変更可能である
が、大きい程当然に判定は甘くなる。
【0032】第1番目の個別評価は、アドレス点からボ
ディーターン開始点までのバックスイングの前半部分に
ついての判定である。即ち、上記総合評価において『良
好』の判定となり、且つ、アドレス点における荷重中心
点114からボディーターン開始点における荷重中心1
15に至るまでの軌跡部分が第1仮想直線120上を通
過する又はそれに近い状態であれば、この個別評価にお
いても『良好』と判定する。そして、上記以外の状態で
あれば全て『不良』と判定し、仮に、総合評価で『良
好』であっても、この個別評価での条件を満たさなけれ
ば『不良』の判定になるのである。尚、上記アドレス点
からボディーターン開始点に至るまでの軌跡部分が第1
仮想直線120上を通過する又はそれに近い状態にある
か否かの判別は、その軌跡部分と第1仮想直線120と
によって挟まれる領域の面積の総和と設定変更可能な判
別値との大小関係により行い、前記面積の総和が判別値
よりも小さければ、前記軌跡部分が第1仮想直線120
上を通過する又はそれに近い状態にあると判別する。
【0033】第2番目の個別評価は、ボディーターン開
始点からトップ点までのバックスイングの後半部分につ
いての判定である。即ち、上記総合評価において『良
好』の判定となり、且つ、トップ点における荷重中心1
16が、ボディーターン開始点における荷重中心115
よりも被験者の体前方側つまり図4のY軸正方向側に位
置すれば、この個別評価においても『良好』と判定す
る。そして、上記以外の状態であれば全て『不良』と判
定し、仮に、総合評価で『良好』であっても、この個別
評価での条件を満たさなければ『不良』の判定になるの
である。
【0034】第3番目の個別評価は、振り下ろし点から
フォロースルーの終了点つまりフィニッシュ点までのダ
ウンスイング及びフォロースルーの部分についての判定
である。即ち、上記総合評価において『良好』の判定と
なり、且つ、振り下ろし点における荷重中心117から
インパクト点における荷重中心118を経由してフィニ
ッシュ点における荷重中心119に至るまでの軌跡部分
が、第1仮想直線120と第2仮想直線121との間に
位置する又はそれに近い状態に位置すれば、この個別評
価においても『良好』と判定する。そして、上記以外の
状態であれば全て『不良』と判定し、仮に、総合評価で
『良好』であっても、この個別評価での条件を満たさな
ければ『不良』の判定になるのである。尚、この個別評
価においても、上記総合評価の場合と同様に、補助判定
直線120’,121’を用いて、第1仮想直線120
と第2仮想直線121との間に位置する又はそれに近い
状態に位置するか否かを判別する。
【0035】第4番目の個別評価は、振り下ろし点から
インパクト点までのダウンスイングの部分についての判
定である。即ち、上記総合評価において『良好』の判定
となり、且つ、被験者のフォロースルー側の足の振り下
ろし点における荷重中心、つまり本実施例では右打ちの
被験者を例示しているので左足の振り下ろし点における
荷重中心122から、フォロースルー側の足である左足
のインパクト点における荷重中心123までの軌跡が爪
先から踵側つまり図4のY軸の負方向に移動し、且つ、
バックスイング側の足つまり本実施例では右足の振り下
ろし点における荷重中心125から、バックスイング側
の足である右足のインパクト点における荷重中心124
までの軌跡が踵から爪先側つまり図4のY軸の正方向に
移動していれば、この個別評価においても『良好』と判
定する。そして、上記以外の状態であれば全て『不良』
と判定し、仮に、総合評価で『良好』であっても、この
個別評価での条件を満たさなければ『不良』の判定にな
るのである。
【0036】第5番目の個別評価は、第1番目から第4
番目の個別評価と異なり、総合評価の判定結果とは無関
係に独立で判定を行う。判定の対象となるのは、被験者
のダウンスイング動作中の体全体の荷重である。図5に
示す被験者の体全体の荷重の時間変化130において、
トップ点に相当する時点131からのダウンスイング動
作で荷重が最大になる時点132が、インパクト点に相
当する時点133よりも時間を遡る側にあれば、この個
別評価においても『良好』と判定し、そうでない場合は
『不良』と判定する。
【0037】第6番目の個別評価も、第1番目から第4
番目の個別評価と異なり、総合評価の判定結果とは無関
係に独立で判定を行う。判定の対象となるのは、被験者
のトップ点から振り下ろし点までの間で荷重中心の移動
速度が最高となる位置である。即ち、図4のトップ点に
おける荷重中心116から振り下ろし点における荷重中
心117までの荷重中心の位置の時間変化からこの間の
荷重中心の移動速度を算出し、その移動速度が最高とな
る最高速度点126を求める。そして、振り下ろし点に
おける荷重中心117,最高速度点126,及び,トッ
プ点における荷重中心116の夫々のX軸座標x1 ,x
2 ,x3 から、最高速度点126がどの程度トップ点に
おける荷重中心116に近いかの指標となる、トップ点
における荷重中心116と最高速度点126とのX軸に
おける間隔の、トップ点における荷重中心116と振り
下ろし点における荷重中心117とのX軸における間隔
に対する割合値を、 (x3 −x2 )/(x3 −x1 ) にて算出し、この割合値が、設定値よりも小さければ最
高速度点126がトップ点における荷重中心116に近
いものとして『良好』と判定し、そうでなければ『不
良』と判定する。この判定のための設定値は、0.5程
度で良いがもちろん変更可能である。
【0038】次に、この装置の使用状態における動作に
ついて図9のフローチャートと、図10乃至図12の表
示例とに基づいて説明する。尚、図9のフローチャート
のシーケンスの制御、ゴルフスイングの判定処理、及
び、演算処理等は演算装置31によって行われる。図9
のフローチャートにおいて、図示しない電源スイッチを
投入して装置を起動させた後、操作者が操作卓34より
装置の動作モードの設定を行う(ステップ#1)。動作
モードには、参考軌跡表示モードと参考軌跡非表示モー
ドの二つのモードがある。参考軌跡表示モードでは、過
去のデータとして記憶装置33に記憶されている被験者
の体全体に対応する荷重中心の移動軌跡等を参考データ
として、新たなスイングに関する表示データと共にグラ
フィック表示装置4aに表示させ、参考軌跡非表示モー
ドでは、その参考データは表示させず、新たなスイング
に関する表示データのみを表示する。
【0039】この二つのモードのうち何れか一方を選択
して動作モードの設定を終了したとき、ステップ#2に
おいて、動作モードが参考軌跡表示モードに設定されて
いるか否かを判断する。動作モードが参考軌跡非表示モ
ードに設定されていれば、何もせずステップ#5に進
み、参考軌跡表示モードに設定されていれば、操作者
が、記憶装置33に記憶されている、被験者の体全体に
対応する荷重中心の移動軌跡の中から所望の移動軌跡を
参考軌跡40として選択する(ステップ#3)。選択が
終了すると、その選択した参考軌跡40と共に、その参
考軌跡40のスイングでの、アドレス時における被験者
の左右の足夫々に対応する荷重中心を示す参考個別アド
レスポイント41、アドレス時における被験者の体全体
に対応する荷重中心を示す参考アドレスポイント42、
ホディーターン開始点における被験者の体全体に対応す
る荷重中心を示す参考ボディーターン開始ポイント4
3、トップ位置における被験者の体全体に対応する荷重
中心を示す参考トップポイント44、振り下ろし点にお
ける被験者の体全体に対応する荷重中心を示す参考振り
下ろしポイント45、インパクト点における被験者の体
全体に対応する荷重中心を示す参考インパクトポイント
46、及び、フィニッシュ点における被験者の体全体に
対応する荷重中心を示す参考フィニッシュポイント47
をグラフィック表示装置4aに表示し(ステップ#
4)、ステップ#5に進む。
【0040】ステップ#5において、球検出センサ21
の検出情報に基づいて支持具25上又はマーカ70上に
球24が置かれているかどうかを判断して、球24が支
持具25上又はマーカ70上にない場合は、体全体に対
応する荷重中心及び左右の足夫々に対応する荷重中心等
のリアルタイム表示を行い、再びステップ#5に戻る。
即ち、荷重検出センサDの検出データを取り込み(ステ
ップ#15)、図10の表示例に示すように、演算処理
を行って、体全体に対応する荷重中心及び左右の足夫々
に対応する荷重中心を求め(ステップ#16)、左右の
足の荷重中心点50及び体全体の荷重中心点51として
夫々グラフィック表示装置4aに表示し、更に、左右の
足夫々の荷重の全体の荷重に対する割合(つまり、WL
/WTとWR/WT)を求め、グラフィック表示装置4
aの表示画面の左右両端に設けた表示欄52に割合値が
大きい程上方側に来るように割合表示点53として表示
する(ステップ#17)。尚、図10の表示例ではステ
ップ#1において参考軌跡表示モードを選択した場合を
例示している。この画面制御を行ったのち操作卓34の
モード変更スイッチが押されているか否かを判断し(ス
テップ#18)、押されていればステップ#1に戻って
動作モードの設定が可能な状態となり、押されていなけ
ればステップ#5に戻る。
【0041】ステップ#5において、球24が支持具2
5上又はマーカ70上に載置されていると、装置がリセ
ットされた状態になり、新たなスイングの荷重データの
収集を行い、そのデータの演算及び体全体に対応する荷
重中心及び左右の足夫々に対応する荷重中心等のリアル
タイム表示を行いながら、収集したデータを記憶装置3
3に記憶して行く。即ち、参考軌跡等の記憶データ及び
グラフィック表示装置4a表示はそのまま残し、前回の
スイングに対応する記憶データ及びグラフィック表示装
置4aへの表示をクリアする(ステップ#6)。その
後、荷重検出センサDの検出データを取り込んで(ステ
ップ#7)、体全体の荷重及び荷重中心、左右の足夫々
に対応する荷重中心、並びに、左右の足夫々の荷重の全
体の荷重に対する割合を演算処理によって求めて記憶装
置33に記憶すると共に、その演算結果を左右の足の荷
重中心点50、体全体の荷重中心点51及び割合表示点
53としてグラフィック表示装置4aに表示する(ステ
ップ#8及び#9)。
【0042】この画面制御後、インパクト点から所定時
間が経過しているか否かによってスイングが既に終了し
ているか否かを判断して(ステップ#10)、所定時間
が経過していなければステップ#7の位置に戻る。イン
パクト点から所定時間が経過してスイングが既に終了し
ているものと判断すると、被験者のスイングの良否につ
いて判定を行う(ステップ#11)。判定処理の終了
後、図11に示すように、その終了したスイングについ
ての、体全体の荷重中心の移動軌跡55、左右の足夫々
に対応する荷重中心の移動軌跡56,57、及び、アド
レス時における被験者の左右の足夫々に対応する荷重中
心を示す個別アドレスポイント58を、アドレス,ボデ
ィーターン開始,トップ,振り下ろし,インパクト,及
び,フィニッシュの各特徴点の識別表示59a〜59f
と共に、グラフィック表示装置4aに表示する。
【0043】これらの表示のうち、アドレス点の識別表
示59a及び振り下ろし点の識別表示59dの位置、或
いは、体全体の荷重中心の移動軌跡55の左右幅内にお
ける振り下ろし点の識別表示59dの位置に着目して、
被験者のゴルフスイングの診断を行うことができる。即
ち、アドレス点の識別表示59a及び振り下ろし点の識
別表示59dの位置に着目して診断する場合は、振り下
ろし点の識別表示59dが、被験者から見てアドレス点
の識別表示59aのほぼ前方位置に位置していれば、振
り下ろし点でアドレス点の状態を再現していることを意
味し、良好なゴルフスイングであると判定できるのであ
る。又、体全体の荷重中心の移動軌跡55の左右幅内に
おける振り下ろし点の識別表示59dの位置に着目して
診断する場合は、振り下ろし点の識別表示59dが、体
全体の荷重中心の移動軌跡55の左右幅内における中央
付近に位置していれば、良好なゴルフスイングであると
判定できるのである。
【0044】グラフィック表示装置4aの表示画面上端
部には、アドレスでの全体荷重に対する左足荷重の割合
を示すアドレス左足荷重比、トップ位置での全体荷重に
対する右足荷重の割合を示すトップ右足荷重比、及び、
インパクト点での全体荷重に対する左足荷重の割合を示
すインパクト左足荷重比を夫々表示する。これらの表示
のうち、トップ右足荷重比及びインパクト左足荷重比の
夫々の表示値に着目して、被験者のゴルフスイングの診
断を行うことができる。即ち、トップ右足荷重比が70
〜85%で、インパクト左足荷重比が70〜85%であ
れば、体全体の荷重中心の移動軌跡が被験者の体左右方
向に十分に広がっていることを意味し、良好なゴルフス
イングであると判定できるのである。
【0045】グラフィック表示装置4aの表示画面下端
部には、上記演算装置31による判定処理の判定結果
を、総合評価は「総合スイング判定」として、第1番目
の個別評価であるアドレス点からボディーターン開始点
までのバックスイングの前半部分の評価については「バ
ックスイング(前)」として、第2番目の個別評価であ
るボディーターン開始点からトップ点までのバックスイ
ングの後半部分の評価については「バックスイング
(後)」として、第3番目の個別評価である振り下ろし
点からフォロースルーの終了点つまりフィニッシュ点ま
での評価については「ダウン+フォロー」として、第4
番目の個別評価である振り下ろし点からインパクト点ま
でのダウンスイングの部分の評価については「ボディー
ターン」として、第5番目の個別評価であるダウンスイ
ング動作時の最大荷重時点とインパクト点に対応する時
点との前後関係の評価については「インパクトタイミン
グ」として、第6番目の個別評価であるトップ点から振
り下ろし点までの間で荷重中心の移動速度が最高となる
位置の評価については「ウェイトシフト」として夫々表
示する。尚、第6番目の個別評価についての表示では、
判定結果と共に、トップ点における荷重中心116と最
高速度点126とのX軸における間隔の、トップ点にお
ける荷重中心116と振り下ろし点における荷重中心1
17とのX軸における間隔に対する割合値を表示してあ
る。この図11においても、図10と同様に、参考軌跡
表示モードが選択された場合の表示例を示している。
尚、表示欄52における割合表示点53の表示はインパ
クト点の状態を示すようにしてある。
【0046】又、図11の荷重中心の移動軌跡55の表
示には、図4の第1仮想直線118に相当するアドレス
点における左右の足夫々の荷重中心58を結ぶ直線を点
線60、及び、第2仮想直線119に相当する点線60
に平行で且つ振り下ろし点に対応している識別表示59
dを通る直線を点線61を合わせて表示してある。これ
により、上記した如く演算装置31が行う判定処理と同
様の手法で、被験者や被験者を指導している者等が視覚
的にスイングの診断を行うこともできる。
【0047】そして、更に、図12に示すような体全体
に対応する荷重の時間変化のデータをプロッタ4bに表
示する(ステップ#12)。この体全体に対応する荷重
の時間変化の表示においては、スイング開始,ボディー
ターン開始,トップ,振り下ろし,インパクト,及び,
フィニッシュの各特徴点に相当する時点の識別表示80
a〜80fを、夫々の状態を模式的に示す動作姿態模式
表示81a〜81fと共に表示してある。
【0048】又、図12の体全体に対応する荷重の時間
変化の表示には、インパクト点に相当する時点を示す点
線82を合わせて表示してある。これにより、上記した
如く演算装置31が行う判定処理と同様の手法で、被験
者や被験者を指導している者等が視覚的にスイングの診
断を行うこともできる。
【0049】尚、グラフィック表示装置4aでの表示
は、スイング開始点からフィニッシュ点までの間のデー
タを、プロッタ4bでの表示は、インパクト点の前後所
定時間のデータを夫々表示する。その後、測定した荷重
及び荷重中心のデータを保存しない場合は、球24の有
無を検出する位置に戻り、保存する場合は、記憶装置3
3のデータ保存領域に測定データを転送した後(ステッ
プ#13及び#14)、ステップ#5の位置に戻る。
【0050】〔別実施例〕以下、別実施例を列記する。 上記実施例では、第1番目から第4番目の個別評価
における『良好』あるいは『不良』の判定は、各個別評
価での評価項目及び総合評価での評価項目の両方の判定
条件を満たしたときに『良好』と判定しているが、例え
ば、総合評価,第1番目の個別評価,及び,第3番目の
個別評価での全ての評価項目の判定条件を満たしたとき
に『良好』と判定する等、複数の個別評価と総合評価を
適宜組み合わせて判定するようにしても良い。
【0051】 上記実施例では、総合評価での判定が
『不良』であれば、各個別評価での評価項目の判定条件
は満たしていても判定結果は『不良』となり、その『不
良』の判定結果が表示されるが、合わせて、その個別評
価での判定基準は満たしていることを表示させても良
い。
【0052】 上記実施例では、総合評価及び第3番
目の個別評価において、第1仮想直線120と第2仮想
直線121との間に位置する又はそれに近い状態にある
か否かの判断を、補助判定直線120’,121’を用
いて行っているが、例えば、荷重中心の移動軌跡が第1
仮想直線120と第2仮想直線121との間からはみ出
した部分の面積を求めて、その面積値を設定変更可能な
判定基準値と比較し、判定基準値よりも小さければ判定
基準を満たし、判定基準値よりも大きければ判定基準を
満たしていないとしても良い。
【0053】 上記実施例では、第1番目の個別評価
において、第1仮想直線120上を通過する又はそれに
近い状態であるか否かの判断を、判定対象となる軌跡部
分と第1仮想直線120とによって挟まれる領域の面積
の総和と設定変更可能な判別値との大小関係により行っ
ているが、例えば、判定対象の軌跡部分を最小二乗法に
より直線近似し、その直線の傾き及び切片を第1仮想直
線120の傾き及び切片と比較して、その差が設定許容
値内にあるか否かによって判断しても良い。
【0054】 上記実施例では、第6番目の個別評価
において、最高速度点126がどの程度トップ点におけ
る荷重中心116に近いかの指標として、トップ点にお
ける荷重中心116と最高速度点126とのX軸におけ
る間隔の、トップ点における荷重中心116と振り下ろ
し点における荷重中心117とのX軸における間隔に対
する割合値を求めているが、トップ点における荷重中心
116から最高速度点126までの移動軌跡の長さの、
トップ点における荷重中心116から振り下ろし点にお
ける荷重中心117までの移動軌跡の長さに対する割合
値を指標としても良い。
【0055】 上記実施例では、アドレス点の識別表
示59a及び振り下ろし点の識別表示59dの位置に着
目して、被験者のゴルフスイングを診断できるようにし
ているが、演算装置31がそれを行うようにしても良
い。即ち、図4において、アドレス点における荷重中心
114のX軸座標を中心としたX軸方向の設定幅内に、
振り下ろし点における荷重中心117のX軸座標が入
り、且つ、振り下ろし点における荷重中心117のY軸
座標が、アドレス点における荷重中心114のY軸座標
よりもY軸正方向側にあれば、『良好』と判定し、そう
でなければ『不良』と判定して、その判定結果をグラフ
ィック表示装置4aに表示するようにしても良い。
【0056】 上記実施例では、体全体の荷重中心の
移動軌跡55の左右幅内における振り下ろし点の識別表
示59dの位置に着目して被験者のゴルフスイングを診
断できるようにしているが、演算装置31がそれを行う
ようにしても良い。即ち、図4において、体全体に対応
する荷重中心の移動軌跡111の被験者の体左右方向
(X軸方向)の幅の中点を求め、その中点を中心とした
設定幅内に振り下ろし点における荷重中心117のX軸
座標が入れば『良好』と判定し、そうでなければ『不
良』と判定して、その判定結果をグラフィック表示装置
4aに表示するようにしても良い。
【0057】 上記実施例では、トップ右足荷重比及
びインパクト左足荷重比の夫々の表示値に着目して、被
験者のゴルフスイングを診断できるようにしているが、
演算装置31が、トップ右足荷重比及びインパクト左足
荷重比のいずれもが70〜85%の範囲内に入っている
か否かによってゴルフスイングの良否を判定し、その判
定結果をグラフィック表示装置4aに表示するようにし
ても良い。
【0058】尚、特許請求の範囲の項に図面との対照を
便利にするために符号を記すが、該記入により本発明は
添付図面の構造に限定されるものではない。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明を適用したゴルフ練習機の平面図
【図2】本発明を適用したゴルフ練習機の側面図
【図3】本発明を適用したゴルフ練習機のブロック図
【図4】本発明の実施例にかかるゴルフスイングの判定
方法の説明図
【図5】本発明の実施例にかかるゴルフスイングの判定
方法の説明図
【図6】ボディーターン開始点の検出を示す図
【図7】トップ位置の検出を示す図
【図8】振り降ろし点の検出を示す図
【図9】本発明を適用した実施例にかかるフローチャー
トを示す図
【図10】本発明を適用した実施例にかかる荷重中心点
等の表示例を示す図
【図11】本発明を適用した実施例にかかる荷重中心の
移動軌跡等の表示例を示す図
【図12】本発明を適用した実施例にかかる荷重の時間
変化の表示例を示す図
【符号の説明】
120 第1仮想直線 121 第2仮想直線

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ゴルフスイング動作中における被験者の
    体全体に対応する荷重中心の移動軌跡のうちで、アドレ
    ス点から体の捻じりを始めるボディーターン開始点、及
    び、トップ点を経由してゴルフクラブの振り下ろしを始
    める振り下ろし点に至るまでの軌跡部分が、平面視にお
    いて、 前記アドレス点における左右の足夫々の荷重中心を結ぶ
    第1仮想直線と、その第1仮想直線と平行で且つ前記振
    り下ろし点での体全体の荷重中心を通る第2仮想直線と
    の間に位置する又はそれに近い状態にあるか否かによっ
    て被験者のゴルフスイングを診断するゴルフスイング診
    断方法。
  2. 【請求項2】 前記移動軌跡のうちで、前記振り下ろし
    点からインパクト点を経由してフォロースルーの終了点
    に至るまでの軌跡部分が、平面視において、 前記第1仮想直線と前記第2仮想直線との間に位置する
    又はそれに近い状態にあるか否かによって被験者のゴル
    フスイングを診断する請求項1記載のゴルフスイング診
    断方法。
  3. 【請求項3】 前記移動軌跡のうちで、前記アドレス点
    から前記ボディーターン開始点に至るまでの軌跡部分
    が、平面視において、前記第1仮想直線上を通過する又
    はそれに近い状態であるか否かによって被験者のゴルフ
    スイングを診断する請求項1又は2記載のゴルフスイン
    グ診断方法。
  4. 【請求項4】 前記トップ点における体全体の荷重中心
    が、前記ボディーターン開始点における荷重中心よりも
    被験者の体前方側に位置するか否かによって被験者のゴ
    ルフスイングを診断する請求項1、2又は3記載のゴル
    フスイング診断方法。
  5. 【請求項5】 前記振り下ろし点から前記インパクト点
    への過程において、フォロースルー側の足の荷重中心が
    爪先から踵側に移動し、且つ、バックスイング側の足の
    荷重中心が踵から爪先側に移動するか否かによって被験
    者のゴルフスイングを診断する請求項1、2、3又は4
    記載のゴルフスイング診断方法。
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