JPH0614144A - 複数基板の自己診断システム - Google Patents

複数基板の自己診断システム

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JPH0614144A
JPH0614144A JP4165747A JP16574792A JPH0614144A JP H0614144 A JPH0614144 A JP H0614144A JP 4165747 A JP4165747 A JP 4165747A JP 16574792 A JP16574792 A JP 16574792A JP H0614144 A JPH0614144 A JP H0614144A
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diagnostic
signal
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JP4165747A
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Yoshifumi Hirayama
慶文 平山
Kazuhiro Tazaki
一広 田崎
Shigeki Yamashita
茂樹 山下
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Fujifilm Business Innovation Corp
Original Assignee
Fuji Xerox Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 画像データを順次処理するための基板に特別
なパターンジェネレータを用意することなく、複数の基
板に対する自己診断を実行する。 【構成】 第1のビデオ基板234、第2のビデオ基板
235、カラー基板236、ディジタルフィルタ基板2
37、中間調処理基板238は画像データの処理順に配
置されている。第1のビデオ基板234内の暗シェーデ
ィングメモリ601をパターンジェネレータとして兼用
し、自己診断用の信号を発生させる。中間調処理基板2
38内の診断用メモリに処理済みの信号を格納し、CP
U331がこれを正常な場合に得られる信号と比較し、
一致しない場合にはいずれかの基板が故障していると判
断する。個々の基板の既存の素子をパターンジェネレー
タとして使用し、個別に基板の診断を行うこともでき
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、例えば複写機、ファク
シミリ装置、プリンタ等の画像形成装置やスキャナ等の
画像読取装置に使用される自己診断システムに係わり、
特に複数枚の基板を信号処理上で連結した構成の装置で
自己診断を効率的に行うことができるようにした複数基
板の自己診断システムに関する。
【0002】
【従来の技術】近年、画像処理に関する各種装置の開発
が活発に行われるようになっており、画像をディジタル
的に処理するディジタル複写機や原稿の読み取りを行う
スキャナがオフィス等に広く普及している。これと共
に、これらの装置の画像記録や読み取りに関する処理速
度の向上や、より大きなサイズの原稿を処理したいとい
う要求が高まっている。このような要求を満たすために
は、より高速の画像処理が必要とされる。
【0003】このように高速の画像処理が要求されるよ
うになると、各種の処理をソフトウェアに頼る従来の画
像処理では、このような画像処理装置の実現が困難とな
る。そこで、画像処理を行う各部分をハードウェアで構
成し、しかも処理を並列化して実質的な処理速度を高め
るといった工夫が必要とされている。これに伴って、ハ
ードウェアの規模がますます増大し、画像処理のための
各種基板の数も増加するといった傾向にある。
【0004】ところで、このような画像処理装置では膨
大な数の回路の一部にでも何らかの故障が発生すると画
質の低下を招いたり装置そのものが動作しないといった
ような障害が発生する。そこで従来から装置の起動時等
に装置自身が各基板の診断を行うようなシステムとなっ
ていることが多い。このような自己診断システム(Diag
nostics system)としては、各基板ごとに自己診断を行
うためのパターンジェネレータを備えたものがある。し
かしながら、このようなものでは、それぞれの基板にパ
ターンジェネレータを備えているので、更にハードウェ
アの増大を招く他、装置全体のコストにかなりの負担を
かけてしまうといった問題がある。このような問題点を
解決するものとしては、1つの基板にCPU(中央処理
装置)を配置しておき、これを用いて各種の部品をチェ
ックするようにしたものがある。
【0005】図38は、この後者の自己診断システムお
よびこのシステムを使用した画像処理装置として特開平
3−191655号公報に記載のものを表わしたもので
ある。この図に示した画像処理装置は、画像の読取処理
を行うイメージングユニット(IU)101を備えてい
る。イメージングユニット101から出力されるカラー
ビデオ信号102はアナログ基板103に入力され、こ
こで自動利得制御等が行われた後にディジタル信号10
4に変換されるようになっている。このディジタル信号
104は、CPU(中央処理装置)基板105に入力さ
れる。CPU基板105では色分離や合成あるいはシェ
ーディング補正が行われる。
【0006】CPU基板105の出力する画像データ1
06は第1のイメージ処理システム(IPS)基板10
7および第2のイメージ処理システム基板108に入力
され、これらによって所望の画像処理が行われる。な
お、画像処理のために第1および第2のイメージ処理シ
ステム基板107、108を用意しているのは、故障時
の基板交換のコストを低減させるためであり、この画像
処理部分が3つ以上の基板で構成されるものであっても
よい。処理後の画像データ109はイメージ出力ターミ
ナル(IOT)110に送られて画像の記録(コピー)
が行われることになる。
【0007】この画像処理装置でCPU基板105は、
フィルムプロジェクタ111およびユーザインターフェ
ース112とも接続されている。フィルムプロジェクタ
111は図示しないプラテン上のフィルム画像を投影す
るための装置であり、これにより、イメージ出力ターミ
ナル110で画像の記録が可能になる。ユーザインター
フェース112は、CRT、液晶ディスプレイ等の表示
装置やテンキー等の入力装置を備えたコントロールパネ
ルによって構成されており、記録や編集等をユーザが指
示できるようになっている。
【0008】以上のような構成の画像処理装置の自己診
断の様子を次に説明する。CPU基板105にはCPU
114が搭載されている。CPUは自己診断を行うため
のソフトウェアモジュールを備えている。そして、ユー
ザインターフェース112から所定の操作が行われる
と、D/A変換器、パターンジェネレータ等のチェック
を該当する基板ごとに順次実行するようになっている。
【0009】図39は自己診断時にユーザインターフェ
ースの表示装置に表示される内容を表わしたものであ
る。この図に示したように表示画面121の上部には自
己診断モード(DIAGNOSTIC MODE )であることが表示さ
れ、その下にはSTART(スタート)、STOP(ス
トップ)およびEXIT(エグジット)の各マーク12
2〜124が表示されている。このうちSTARTマー
ク122が押されると例えばD/A変換器をチェックす
るための自己診断が開始される。
【0010】図40は、D/A変換器に対する自己診断
が行われる際の回路構成を表わしたものである。このD
/A変換器に対する自己診断モードでは、CPU114
から所定のディジタル信号がD/A変換器131に供給
され、D/A変換後のアナログ信号がコンパレータ13
1の一方の入力端子に供給されるようになっている。こ
のとき、コンパレータ132の他方の入力端子には所定
の基準電圧VTHが入力される。コンパレータ132の出
力側は、プルアップ抵抗133に一端を接続された発光
ダイオード134の他端に接続されている。このため、
CPU114がコンパレータ132のスレッシホールド
レベルを上下するような値のディジタル信号をD/A変
換器131に供給したとすると、発光ダイオード134
がこれに応じて点滅を繰り返すことになる。自己診断を
行う作業者は、この点滅を確認してD/A変換器131
が正常であるかどうかを判別することになる。
【0011】このようにしてD/A変換器131に対す
る診断が終了したら、作業者は図39に示したEXIT
マーク124を選択してD/A変換器131をチェック
するためのモードから抜け出させ、次の自己診断を開始
させることになる。このようにして、情報処理装置の各
部の診断が行われていくことになる。なお、自己診断を
途中で終了させたいとき、作業者は図39に示したST
OPマーク123を押せばよい。
【0012】
【発明が解決しようとする課題】ところが、このような
後者の自己診断システムでは、D/A変換器の故障のチ
ェック等のように各構成部品の簡単なチェックしか行う
ことができなかった。このため、画像処理を行う回路部
分のように複雑な処理をチェックするような場合には、
各基板ごとにパターンジェネレータを備える前者の自己
診断システムに頼らざるをえなかった。そして、このよ
うな場合には既に説明したようにハードウェアの規模が
不必要に増大し、装置のコストが大幅にアップするとい
った問題があった。
【0013】以上、画像データを処理する基板の自己診
断について説明したが、一般的にある情報を複数の基板
を用いて順次処理していく装置におけるこれら基板の自
己診断についても同様な問題があった。
【0014】そこで本発明の第1の目的は、信号を順次
処理するための基板に特別なパターンジェネレータを用
意することなく、複数の基板全体に対する自己診断を実
行することのできる複数基板の自己診断システムを提供
することにある。
【0015】本発明の第2の目的は、画像データを順次
処理するための基板に特別なパターンジェネレータを用
意することなく、複数の基板全体に対する自己診断を実
行しその結果を示すことのできる複数基板の自己診断シ
ステムを提供することにある。
【0016】本発明の第3の目的は、信号を順次処理す
るための基板に特別なパターンジェネレータを用意する
ことなく、個々の基板に対して自己診断を実行すること
のできる複数基板の自己診断システムを提供することに
ある。
【0017】本発明の第4の目的は、画像データを順次
処理するための基板に特別なパターンジェネレータを用
意することなく、個々の基板に対して自己診断を実行し
その結果を示すことのできる複数基板の自己診断システ
ムを提供することにある。
【0018】本発明の第5の目的は、画像データを順次
処理するための基板を順次伝達する制御信号の伝達の有
無を基板単位で検出することのできる複数基板の自己診
断システムを提供することにある。
【0019】本発明の第6の目的は、画像データを順次
処理するための基板を順次伝達する制御信号の周波数の
異常の有無を検出することのできる複数基板の自己診断
システムを提供することにある。
【0020】本発明の第7の目的は、画像データを時系
列的に順次処理するための複数枚の基板の最後に配置さ
れた診断用メモリが比較的小容量であっても、これより
も容量的に多い画像データの診断を行うことのできる複
数基板の自己診断システムを提供することにある。
【0021】
【課題を解決するための手段】請求項1記載の発明で
は、信号を順次処理するための複数枚の基板と、これら
複数枚の基板のうちの最初の基板に設けられ後続の基板
によって順次処理される診断用信号の出力に兼用される
診断用信号発生兼用素子と、複数枚の基板のうちの最後
の基板に配置され、診断用信号が処理された結果として
の処理済みデータを格納する診断用メモリと、この診断
用メモリに格納された処理済みデータを複数枚の基板が
すべて正常である場合に得られる予め用意されたチェッ
ク用データと比較する比較手段と、比較手段の比較結果
が一致しないとき複数枚の基板のいずれかが故障である
と判定する故障判定手段とを複数基板の自己診断システ
ムに具備させる。
【0022】すなわち請求項1記載の発明では、複数枚
の基板のうちの最初の基板に配置された素子の一部を診
断用信号発生兼用素子として使用し自己診断時に診断用
信号を発生させる。そして、複数枚の基板のうちの最後
の基板に配置された診断用メモリにその処理済みデータ
を格納し、これを正常な基板の組み合わせの場合に想定
されるチェック用データと比較手段によって比較し、一
致しない場合には複数枚の基板のいずれかが故障である
と判定することにして、前記した第1の目的を達成す
る。
【0023】請求項2記載の発明では、画像データを時
系列的に順次処理するための複数枚の基板と、これら複
数枚の基板のうちの最初の基板に設けられ後続の基板に
よって順次処理される画像処理の診断用信号の出力に兼
用される診断用信号発生兼用素子と、複数枚の基板のう
ちの最後の基板に配置され、診断用信号が処理された結
果としての処理済みデータを格納する診断用メモリと、
この診断用メモリに格納された処理済みデータを複数枚
の基板がすべて正常である場合に得られる予め用意され
たチェック用データと比較する比較手段と、比較手段の
比較結果が一致しないとき複数枚の基板のいずれかが故
障であると判定する故障判定手段と、判定結果を表示す
る液晶ディスプレイ等のディスプレイとを複数基板の自
己診断システムに具備させる。
【0024】すなわち請求項2記載の発明では、画像デ
ータ処理用の複数枚の基板のうちの最初の基板に配置さ
れた素子の一部を診断用信号発生兼用素子として使用し
自己診断時に診断用信号を発生させる。そして、複数枚
の基板のうちの最後の基板に配置された診断用メモリに
その処理済みデータを格納し、これを正常な基板の組み
合わせの場合に想定されるチェック用データと比較手段
によって比較し、一致しない場合には複数枚の基板のい
ずれかが故障であると判定し、ディスプレイにコード等
を用いて表示することにして前記した第2の目的を達成
する。
【0025】請求項3記載の発明では、信号を順次処理
するための複数枚の基板と、これら複数枚の基板のそれ
ぞれに個別配置され診断用信号の出力に兼用される個別
診断用信号発生素子と、複数枚の基板のうちの最後の基
板に配置され、診断用信号が処理された結果としての処
理済みデータを格納する診断用メモリと、個別診断用信
号発生素子を複数枚の基板の最後の基板から最初の基板
に向けて1つずつ順に指定する個別診断用信号発生素子
個別指定手段と、この個別診断用信号発生素子個別指定
手段が1つの個別診断用信号発生素子を指定するたびに
処理済みデータをその指定された個別診断用信号発生素
子の配置された基板以降の基板がすべて正常である場合
に得られる予め用意されたチェック用データと比較する
比較手段と、比較手段の比較結果が一致しない場合が出
現したとき、個別診断用信号発生素子個別指定手段の指
定を停止させる指定停止制御手段と、この指定停止制御
手段によって指定が停止される前に診断用信号を出力し
た個別診断用信号発生素子と指定したときに診断用信号
を出力した個別診断用信号発生素子の間の回路が故障し
たと判別する故障判別手段とを複数基板の自己診断シス
テムに具備させる。
【0026】すなわち請求項3記載の発明では、複数枚
の基板のそれぞれに配置された素子の一部を診断用信号
発生兼用素子として使用し、自己診断時には最後の基板
から最初の基板に向けて1つずつ順に診断用信号を発生
させる。そして、複数枚の基板のうちの最後の基板に配
置された診断用メモリに順次それらの処理済みデータを
格納し、チェック用データと比較手段によって比較す
る。この結果として比較手段の比較結果が一致しない場
合が出現したとき、以後の診断の指定を停止させる一
方、指定が停止される前に診断用信号を出力した個別診
断用信号発生素子と指定したときに診断用信号を出力し
た個別診断用信号発生素子の間の回路が故障したと判別
することにして、前記した第3の目的を達成する。
【0027】請求項4記載の発明では、画像データを時
系列的に順次処理するための複数枚の基板と、これら複
数枚の基板のそれぞれに個別配置され診断用信号の出力
に兼用される個別診断用信号発生素子と、複数枚の基板
のうちの最後の基板に配置され、診断用信号が処理され
た結果としての処理済みデータを格納する診断用メモリ
と、個別診断用信号発生素子を複数枚の基板の最後の基
板から最初の基板に向けて1つずつ順に指定する個別診
断用信号発生素子個別指定手段と、この個別診断用信号
発生素子個別指定手段が1つの個別診断用信号発生素子
を指定するたびに処理済みデータをその指定された個別
診断用信号発生素子の配置された基板以降の基板がすべ
て正常である場合に得られる予め用意されたチェック用
データと比較する比較手段と、比較手段の比較結果が一
致しない場合が出現したとき、個別診断用信号発生素子
個別指定手段の指定を停止させる指定停止制御手段と、
この指定停止制御手段によって指定が停止される前に診
断用信号を出力した個別診断用信号発生素子と指定した
ときに診断用信号を出力した個別診断用信号発生素子の
間の回路が故障したと判別する故障判別手段と、判定結
果を表示する液晶ディスプレイ等のディスプレイとを複
数基板の自己診断システムに具備させる。
【0028】すなわち請求項4記載の発明では、画像デ
ータ処理用の複数枚の基板のそれぞれに配置された素子
の一部を診断用信号発生兼用素子として使用し、自己診
断時には最後の基板から最初の基板に向けて1つずつ順
に診断用信号を発生させる。そして、複数枚の基板のう
ちの最後の基板に配置された診断用メモリに順次それら
の処理済みデータを格納し、チェック用データと比較手
段によって比較する。この結果として比較手段の比較結
果が一致しない場合が出現したとき、以後の診断の指定
を停止させる一方、指定が停止される前に診断用信号を
出力した個別診断用信号発生素子と指定したときに診断
用信号を出力した個別診断用信号発生素子の間の回路が
故障したと判別しディスプレイにコード等を用いてその
結果を表示させることにして、前記した第4の目的を達
成する。
【0029】請求項5記載の発明では、画像データを順
次処理するための複数枚の基板と、これら複数枚の基板
に周期的に論理を反転させるクロック信号等の制御信号
を順次伝達するための制御信号伝達手段と、これら複数
枚の基板のそれぞれに個別配置され制御信号を入力する
カウンタと、診断開始時にこのカウンタをリセットする
リセット手段と、制御信号によってカウンタが桁上げに
よりキャリー信号を出力する予定時刻以降にキャリー信
号の出力の有無を判別する判別手段と、この判別手段に
よってキャリー信号が出力されていないと判別されたと
き制御信号の伝達異常と判定する制御信号異常判定手段
とを複数基板の自己診断システムに具備させる。
【0030】すなわち請求項5記載の発明では、複数枚
の基板に周期的に論理を反転させる制御信号を順次伝達
するような制御信号伝達手段を備えた装置の場合に、カ
ウンタを初期的にリセットさせた後に制御信号の伝送を
開始させ、カウンタが桁上げによってキャリー信号を出
力する時点以後にキャリー信号が出たかどうかをチェッ
クして、出ていない場合には制御信号の伝達異常と判定
し、前記した第5の目的を達成する。
【0031】請求項6記載の発明では、画像データを順
次処理するための複数枚の基板と、これら複数枚の基板
に所定周波数のクロック信号等の制御信号を順次伝達す
るための制御信号伝達手段と、これら複数枚の基板のそ
れぞれに個別配置され制御信号を入力するカウンタと、
診断開始時にこのカウンタをリセットするリセット手段
と、制御信号によってカウンタが桁上げによりキャリー
信号を出力する時点を検出するキャリー信号出力時点検
出手段と、診断開始からキャリー信号出力時点検出手段
が検出したキャリー信号の出力された時点までの時間と
カウンタがキャリー信号を出力するまでのカウント数か
ら制御信号の周波数が正常な範囲であるかどうかを判別
する周波数判別手段とを複数基板の自己診断システムに
具備させる。
【0032】すなわち請求項6記載の発明では、複数枚
の基板に周期的に論理を反転させる制御信号を順次伝達
するような制御信号伝達手段を備えた装置の場合に、カ
ウンタを初期的にリセットさせた後に制御信号の伝送を
開始させ、カウンタが桁上げされる時点をチェックし
て、それまでの時間とカウンタのキャリー信号が出力さ
れるまでのカウント数とから制御信号の周波数を算定
し、これが正常なものかどうかをチェックすることにし
て、前記した第6の目的を達成する。
【0033】請求項7記載の発明では、画像データを時
系列的に順次処理するための複数枚の基板と、これら複
数枚の基板のうちの最後の基板に配置され、診断用信号
が処理された結果としての処理済みデータを格納する診
断用メモリと、処理済みデータを複数の領域に分割して
この診断用メモリに時間を異にして順次上書きする上書
き制御手段と、診断用メモリからそれぞれの領域ごとの
処理済みデータを順次読み出すデータ読出手段と、この
データ読出手段によって読み出された複数領域の処理済
みデータを総合的に用いて基板の故障を判別する故障判
別手段とを複数基板の自己診断システムに具備させる。
【0034】すなわち請求項7記載の発明では、複数枚
の基板のうちの最後の基板に配置される診断用メモリ
に、本来診断に必要とされる処理済みデータを分割して
上書きしていき、それぞれ上書きされた処理済みデータ
を読み出して総合的な診断を行う箇所でこれを診断し基
板の故障の有無を判別することにして、前記した第7の
目的を達成する。
【0035】
【実施例】以下実施例につき本発明を詳細に説明する。
【0036】(ディジタル複写機の概要)
【0037】図2は本発明の一実施例の自己診断システ
ムを適用したディジタル複写機の外観を表わしたもので
ある。このディジタル複写機は、フルカラーイメージセ
ンサで図示しない原稿を読み取り、種々の画像処理、画
像編集を行った画像データを蓄えるページメモリ(図示
せず)を搭載したイメージスキャナ部220と、このイ
メージスキャナ部220で蓄えられた画像データを2色
でプリントするプリント部221とで構成されている。
イメージスキャナ部220には、コピー枚数や種々の画
像処理・編集機能等をユーザが指定するためのコントロ
ールパネルが設けられており、これによる指定によって
所望のコピーを得ることができるようになっている。
【0038】(イメージスキャナ部の構成)
【0039】図3はイメージスキャナ部の構成を表わし
たものである。イメージスキャナ部220は、電荷結合
素子(以下、CCDと記す。)を用いたイメージセンサ
231を有している。イメージセンサ231はCCDド
ライブ基板232上に取り付けられている。CCDドラ
イブ基板232の後段には順に、アナログ基板233、
第1のビデオ基板234、第2のビデオ基板235、カ
ラー基板236、ディジタルフィルタ基板(DF基板)
237および中間調処理基板238が設けられている。
また、カラー基板236には領域認識基板239が接続
され、中間調処理基板238には画像編集を行うための
編集基板241が接続されている。
【0040】また、第1のビデオ基板234から中間調
処理基板238、領域認識基板239および編集基板2
41とこれらを制御する第1のCPU(中央処理装置)
基板244とは、システムバスの規格の一つであるVM
Eバス245によって互いに接続されるており、イメー
ジプロセッサシステム(IPS)ラック246内に収納
されている。
【0041】イメージプロセッサシステムラック246
の最後尾に配置された中間調処理基板238の次段に
は、データ処理基板251が接続されている。このデー
タ処理基板251には、第2のCPU基板252および
ページメモリを配置したページメモリ基板253が接続
されている。また、第2のCPU基板252には前記し
たオペレータによる操作用のコントロールパネル254
が接続されている。データ処理基板251は処理後の画
像データ255をプリント部221(図2参照)に出力
すると共に、プリント部221からの制御信号256を
入力するようになっている。また、第2のCPU基板2
52は制御データ線257を介して第1のCPU基板2
44と接続されていると共に、制御データ線258を介
して後に説明するプリント部の制御部に接続されてい
る。
【0042】図4はプリント部の具体的な構成を表わし
たものである。プリント部221は、イメージスキャナ
部220からの画像データ255を入力するデータ分離
部261を備えている。データ分離部261の次段には
第1色画像データメモリ262と第2色画像データメモ
リ263が備えられており、それぞれ第1色と第2色に
よる画像データを格納するようになっている。第1色画
像データメモリ262の後段には第1色レーザ駆動部2
64が、また第2色画像データメモリ263の後段には
第2色レーザ駆動部265がそれぞれ配置されており、
それぞれの色によるレーザの駆動を行うようになってい
る。制御部266は、制御データ線267を介してイメ
ージスキャナ部220の第2のCPU基板252(図
3)に接続されている。また、制御信号256をイメー
ジスキャナ部220のデータ処理基板251(図3)へ
送るようになっている。
【0043】図5は図3に示したイメージスキャナ部の
概略を表わしたものである。イメージスキャナ部220
は、原稿搬送路の上側に所定の間隔をおいて配置された
原稿フィードローラ302、303と、原稿搬送路の下
側にこれらに対応して配置されたローラ304、305
とを備えている。原稿306はこれらのローラ302〜
306に挟まれて図で左方向に搬送されるようになって
いる。原稿搬送路のほぼ中央位置にはプラテンガラス3
07が配置されており、この上にプラテンローラ308
がこれに転接する形で配置されている。
【0044】プラテンガラス307の下側には原稿30
6の読取位置を照明するための光源309と、原稿の反
射光をイメージセンサ231上に結像させる収束性ロッ
ドレンズアレイ310が配置されている。イメージセン
サ231は、図3に示したCCDドライブ基板232上
に取り付けられている。また、このイメージスキャナ部
220の原稿挿入部には原稿306の挿入を検出するセ
ンサ315が設けられている。更に、プラテンローラ3
08の周囲には、複数の平面を有し、プラテンローラ3
08の中心軸を中心として回転可能な基準板312が設
けられている。
【0045】図6は、この基準板の構成を表わしたもの
である。基準板312は、画像読み取り時の黒レベルの
基準となる黒色面313と、白レベル(背景)の基準と
なる白色面314とを有している。これら黒色面313
および白色面314は、プラテンガラス307とプラテ
ンローラ308の間に選択的に介装できるようになって
いる。
【0046】図7はイメージセンサの配置構造を表わし
たものである。本実施例で使用されるイメージセンサ2
31はフルカラーの密着型センサであり、千鳥状に配列
された第1〜第5のライン型のセンサチップ321〜3
25からなっている。
【0047】本実施例で第1、第3および第5のセンサ
チップ321、323、325のグループと残りの第2
および第4のセンサチップ322、324のグループと
は、グループの境目で主走査方向における画像の読み取
りが途切れることのないようになっている。第1、第3
および第5のセンサチップ321、323、325と残
りの第2および第4のセンサチップ322、324の間
では、それらの配置位置が走査方向と直交する方向に間
隔Δxだけずれている。これら5つのライン型のセンサ
チップ321〜325によって読み取られた画像データ
を原稿306(図5)の同一ラインを読み取った画像デ
ータに直す処理は、後述する第1のビデオ基板234内
の回路で行っている。
【0048】図8はイメージセンサを構成するチップに
おける画素配列の様子を表わしたものである。フルカラ
ーを実現するために、図7で示した第1〜第5のライン
型のセンサチップ321〜325は、青の画像データ読
取用のピクセル326B、緑の画像データ読取用のピク
セル326Gおよび赤の画像データ読取用のピクセル3
26Rがこれらの順に繰り返し配置された構造となって
いる。
【0049】(第1のCPU基板の説明)
【0050】図9は第1のCPU基板の構成を具体的に
表わしたものである。第1のCPU基板244は、CP
U331、タイマ332、リード・オンリ・メモリ(以
下、ROMと記す。)333、ランダム・アクセス・メ
モリ(以下、RAMと記す。)334、VMEバスイン
タフェース(以下、VMEバスI/Fと記す。)33
5、出力制御部336、入力制御部337およびシリア
ル通信部338を備えてる。これらはバス339によっ
て互いに接続されている。VMEバスI/F335はV
MEバス245(図3参照)に接続され、シリアル通信
部338は制御データ線257(図3参照)に接続され
ている。第1のCPU基板244は、RAM334をワ
ークエリアとして、ROM333に格納されたプログラ
ムを実行することで、イメージプロセッサシステムラッ
ク246内の各基板の制御および第2のCPU基板25
2(図3参照)との通信を行うようになっている。な
お、第1のCPU基板244にはその各部にクロック信
号を供給するためのクロック発生部340が備えられて
いる。
【0051】図3等と共に説明を行う。図3に示したイ
メージスキャナ部220では、ユーザが所望のコピー枚
数や各種の画像処理・編集をコントロールパネル254
から指定すると、第2のCPU基板252上のCPUが
制御データ線257を通して第1のCPU基板244上
のCPU331に対して、コントロールパネル254で
選択されている各種の画像処理・編集情報を送る。ま
た、第2のCPU基板252上のCPUは、コントロー
ルパネル254によって選択されている用紙サイズ等の
情報を制御データ線267(図4)を通してプリント部
221の制御部266に送る。
【0052】図9に示した第1のCPU基板244で
は、制御データ線257を通して送られてきた各種の画
像処理・編集情報を、シリアル通信部338を介して第
1のCPU基板244に取り込み、CPU331によっ
て解読する。CPU331は画像処理・編集情報に対応
した各種のパラメータ(制御データ)をVMEバスI/
F335および図3に示すVMEバス245を通してイ
メージプロセッサシステムラック246内の各基板23
4〜241の所定のレジスタやRAMに設定する。
【0053】次に、図5に示したイメージスキャナ部2
20でオペレータが原稿306を挿入すると、センサ3
15がオンする。CPU331は、図9の第1のCPU
基板244の入力制御部337を通してこれを検知す
る。そして、図示しない原稿フィード用のモータを駆動
し、原稿306が原稿フィードローラ302、303に
よって搬送される。搬送状態の原稿306がプラテンロ
ーラ308に達すると、光源309によって照射され原
稿306の反射光がイメージセンサ231に入射する。
この状態で、図3に示したCCDドライブ基板232に
よって駆動されるイメージセンサ231によって原稿が
読み取られ、CCDビデオ信号341がアナログ基板2
33によって順次処理されていく。
【0054】(アナログ基板の説明)
【0055】図10は図3に示したアナログ基板を具体
的に表わしたものである。アナログ基板233は、CC
Dドライブ基板232(図3)からのCCDビデオ信号
341を入力し、これから有効な画像信号を抽出するサ
ンプルホールド部351と、このサンプルホールド部3
51の後段に順に設けられたゲインコントロール部35
2、ダーク補正部353、オフセットコントロール部3
54およびアナログ−ディジタル変換(以下、A/D変
換と記す。)部355と、第1のビデオ基板234(図
3)からのディジタル−アナログ変換(以下、D/A変
換と記す。)データ356をD/A変換してゲインコン
トロール部352およびオフセットコントロール部35
4に対して設定するD/A変換部357とを備えてい
る。A/D変換部355から出力される画像データ35
8は図3に示したイメージプロセッサシステムラック2
46に入力されるようになっている。
【0056】ところで、このディジタル複写機では原稿
の読み込み開始に先立ち、図5に示したイメージスキャ
ナ部220の電源オン時に、プラテンガラス307上に
図6に示す基準板312の黒色面313を出し、これを
読み取るようになっている。そして、このときの読み取
り値が所定の値になるように、オフセットコントロール
部354(図10)のオフセット値をCPU331から
D/A変換部357に対して自動的に設定しておく(自
動オフセット制御:AOC)。
【0057】次に、プラテンガラス上に図6に示す基準
板312の白色面314を出してこれを読み取り、この
ときの読み取り値が所定の値になるように、ゲインコン
トロール部352のゲイン値をCPU331からD/A
変換部357に対して自動的に設定しておく(自動利得
制御:AGC)。このような調整が予め行われているの
で、実際の原稿読み取りデータは、飽和することのない
十分なダイナミックレンジを持ったビデオデータとな
り、A/D変換部355でディジタル化され、画像デー
タ358として順次第1のビデオ基板234(図3)へ
送られていく。また、ダーク補正部353は、イメージ
センサ231のシールドビット(遮光画素)の出力信号
を用いてその暗電流による出力変化を除去するようにな
っている。
【0058】(第1のビデオ基板の説明)
【0059】図11は図3に示した第1のビデオ基板を
具体的に表わしたものである。第1のビデオ基板234
は、図3に示したアナログ基板233から出力される画
像データ358を入力し、図7に示した第1〜第5のラ
イン型のセンサチップ321〜325のギャップを補正
するCCDギャップ補正部361を備えている。CCD
ギャップ補正部361の後段には、順にRGBセパレー
ション部362と暗シェーディング補正部363が設け
られている。また、この第1のビデオ基板234にはこ
れら各部361〜363を制御する制御部364と、こ
れらにクロック信号を供給するクロック発生部365と
が備えられている。
【0060】制御部364はVMEバス245に接続さ
れており、これを介して図10に示したアナログ基板2
33(図3)に対してD/A変換データ356を送ると
共に、後段の第2のビデオ基板235に対して制御信号
367を出力するようになっている。また、クロック発
生部365はアナログ基板233に対してドライブクロ
ック信号368を送るようになっている。ドライブクロ
ック信号368はアナログ基板233を経てCCDドラ
イブ基板232(図3)に送られるようになっている。
【0061】すでに説明したように、本実施例で使用さ
れているイメージセンサ231は図7に示すように千鳥
状に配列された5つのセンサチップ321〜325から
構成されている。そして、2つのチップ群が間隔Δxだ
けずれている。そこで5つのセンサチップ321〜32
5によって読み取られたデータを原稿の同一ラインを読
み取ったデータに直す処理を行うのがCCDギャップ補
正部361である。CCDギャップ補正部361では、
具体的には第2および第4のセンサチップ322、32
4で読み取ったデータをメモリを使って遅延させ、同一
ラインの読み取りデータに直している。
【0062】図12は、CCDギャップ補正部の出力す
る画素データ列を表わしたものである。図9で示した各
ピクセル326B、326G、326Rのそれぞれが出
力する画素データをB1 、G1 、R1 、B2 、G2 、R
2 、……BN 、GN 、RN とすると、これらはこの図1
2に示したようにB(青)、G(緑)、R(赤)の順に
繰り返されている。
【0063】図13は、これに対してRGBセパレーシ
ョン部の出力を表わしたものである。ここで同図(a)
はRGBセパレーション部362から出力される青の画
素データ列であり、同図(b)は緑の画素データ列であ
る。更に同図(c)は赤の画素データ列を表わしてい
る。このように図12で示したB、G、Rのシリアルな
画像データをそれぞれB、G、Rごとの画素データ列に
直す処理を行うのがRGBセパレーション部362であ
る。
【0064】B、G、Rに分離された画素データは、図
11における暗シェーディング補正部363へ順次送ら
れ、暗シェーディング補正が行われる。暗シェーディン
グ補正は、原稿の読み取りに先立って、イメージスキャ
ナ部220(図4)の電源オン時に自動オフセット制
御、自動利得制御動作を行った後、黒色面313を読み
取った画像データを各画素ごとに内蔵のメモリに記憶し
ておき、実際に原稿を読み取ったときの各画素の画像デ
ータから各画素ごとに記憶していた黒色面読み取りデー
タを減算する処理である。このようにして順次第1のビ
デオ基板234で処理された画像データ369は第2の
ビデオ基板235に送られる。
【0065】(第2のビデオ基板の説明)
【0066】図14は第2のビデオ基板の構成を具体的
に表わしたものである。第2のビデオ基板235は、第
1のビデオ基板234(図3)からの画像データ369
を入力する明シェーディング補正部371と、この明シ
ェーディング補正部371の後段に順に設けられたRG
B位置ずれ補正部372、センサ位置ずれ補正部373
およびデータブロック分割部374と、上記各部371
〜374を制御する制御部376と、これら各部371
〜374にクロック信号を供給するクロック発生部37
7とを備えている。制御部376はVMEバス245に
接続されていると共に、第1のビデオ基板234(図
3)からの制御信号367を入力し、またカラー基板2
36に対して制御信号378を送るようになっている。
また、クロック発生部377は後段の各基板に対して制
御用クロック信号379を送るようになっている。
【0067】第2のビデオ基板235に送られてきた画
像データ369は、まず明シェーディング補正部371
で明シェーディング補正が行われる。明シェーディング
補正は、暗シェーディング補正と同様に自動オフセット
制御、自動利得制御動作後に、白色面314を読み取っ
た画像データを各画素ごとにメモリに記憶しておき、実
際に原稿を読み取ったときの各画素の画像データを記憶
していた各画素ごとの白色面読み取りデータで正規化
(除算)する処理である。
【0068】明シェーディング補正および暗シェーディ
ング補正が行われた画像データは、光源309(図5)
の光量分布の影響や各画素ごとの感度のばらつきの影響
のない画像データとなる。また、CPU331(図9)
によって自動オフセット制御、自動利得制御のオフセッ
ト値、ゲイン値を設定できると共に、明シェーディング
補正部371および暗シェーディング補正部363のメ
モリはVMEバス245を介してCPU331から読み
書きできるようになっているため、自動オフセット制
御、自動利得制御および明、暗シェーディング補正のコ
ントロールをCPU331が行い得るのである。
【0069】また、本実施例で使用されているイメージ
センサ231(図3)は、図8に示すように各ピクセル
326B、326G、326Rが主走査方向に順に配列
されているため、B、G、R間で実際の原稿読み取り位
置がずれている。このことは、次段のカラー基板236
で色を判断する場合に誤判断を生じるので、R、G、B
の読み取り位置が同一仮想点となるような補正が必要で
ある。この補正を行うのがRGB位置ずれ補正部372
である。RGB位置ずれの補正は、例えば図8における
ピクセル326G2 の位置を基準とした場合、ピクセル
326G2 の位置の仮想Bデータ、仮想Rデータを、そ
れぞれピクセル326B2 、B3 の画像データの演算
と、ピクセル326R1 、R2 の画像データの演算から
求めるものである。
【0070】ここまでの動作説明は、イメージセンサ2
31が一つであるかのように行ってきたが、すでに説明
したように実際は、広幅の原稿を読み取るために3つの
イメージセンサ2311 〜2313 を使用している。こ
れら3つのイメージセンサ2311 〜2313 は原稿の
同一ライン(同一副走査位置)を読み取れるように調整
して取り付けてはいるが、実際には、副走査方向にずれ
を生じる。このずれを補正するのがセンサ位置ずれ補正
部373である。センサ位置ずれ補正は、CCDギャッ
プ補正と略同様の考え方で、各センサの画像データをそ
れぞれメモリを使って任意の時間だけ遅らせることで、
3つのイメージセンサ2311 〜231 3 の画像データ
がそのつなぎ目で原稿上の主走査方向の隣接画像となる
ようにするものである。
【0071】ところで、高速広幅のディジタル複写機の
場合には、画像データを高速で処理する必要がある。し
かしながら、RAMやディジタル集積回路等は高速動作
にも限界がある。そこで、本実施例ではセンサ位置ずれ
補正部373の出力画像データを、データブロック分割
部374で主走査方向に複数のブロックに分割するよう
にしている。
【0072】図15は、主走査方向における出力画像デ
ータの分割の様子を表わしたものである。ここでは、例
えば1つのイメージセンサ231の出力画像データを2
つのブロックに分割し、図15に示すように原稿306
の読み取りデータを計6個のブロックb1 〜b6 に分割
して、次段ではブロックb1 〜b6 ごとのパラレル処理
を行うことになる。このようにしてブロックブロックb
1 〜b6 に分割された画像データ382は順次カラー基
板236に送られる。
【0073】(カラー基板の説明)
【0074】図16はカラー基板を具体的に表わしたも
のである。カラー基板236は、図3に示した第2のビ
デオ基板235からの画像データ382を入力する色相
判断部391と、この色相判断部391の後段に順に設
けられたゴーストキャンセル部392、バッファメモリ
393、色編集部394および濃度補正部395を備え
ている。制御部396は、これらの各部391〜395
を制御するようになっている。制御部396はVMEバ
ス245に接続されていると共に、図14に示した第2
のビデオ基板235からの制御信号378と、領域認識
基板239(図3)からの制御信号401とを入力し、
ディジタルフィルタ基板237(図3参照)と領域認識
基板239に対してそれぞれ制御信号411、412を
送るようになっている。
【0075】カラー基板236に入力される画像データ
382は、R、G、Bのカラー画像信号であり、色相判
断部391で原稿上の画像の色の判断が行われ、コード
化されたカラーコード信号と濃度データとが生成され
る。次段のゴーストキャンセル部392は、色相判断部
391で生成されたカラーコード信号の補正を行うもの
である。これは、第2のビデオ基板235(図3)にお
けるRGB3色の位置ずれ補正の結果、例えば原稿上の
黒画像のエッジ部等で誤った色相判断が行われ、無彩色
以外のカラーコードを発生する場合があるからである。
ゴーストキャンセル部392は、このような誤った色相
判断の行われたカラーコード(ゴースト)を無彩色のカ
ラーコードに直す処理を行う。ゴーストが発生したとき
のカラーコードの変化パターンは予め分かっているの
で、このパターンと一致したときにカラーコードを無彩
色に直すようにしている。
【0076】このようにして生成された濃度データおよ
びカラーコード信号は、順次バッファメモリ393に格
納されていく。一方、ゴーストキャンセル部392から
得られたカラーコード信号421は図3に示した領域認
識基板239に送られる。本実施例では、マーカペンを
用いて原稿上に書かれたマーカで囲まれた領域に対して
種々の編集をリアルタイムで行うことができるようにな
っており、このマーカで囲まれた領域を検出するのが領
域認識基板239である。
【0077】この領域認識基板239の説明を行った後
に、カラー基板236の残りの部分について説明する。
【0078】(領域認識基板の説明)
【0079】図17は領域認識基板を具体的に表わした
ものである。領域認識基板239は、図16で説明した
カラー基板236からカラーコード信号421を入力す
るマーカフラグ生成部431を備えている。マーカフラ
グ生成部431の後段には、順にパラレル−シリアル変
換(以下、PS変換と記す。)部432、領域認識部4
33およびシリアル−パラレル変換(以下、SP変換と
記す。)部434が配置されている。制御部436はこ
れら各部431〜434の制御を行うようになってい
る。制御部436はVMEバス245に接続されている
と共に、カラー基板236からの制御信号信号412を
入力し、またカラー基板236に対して制御信号401
を送るようになっている。
【0080】カラー基板236から順次送られてきたカ
ラーコード信号421は、各ブロックごとの信号になっ
ている。まず、マーカフラグ生成部431では、カラー
コードからマーカの画像であるか否かを判断し、マーカ
の画像である場合にマーカフラグを生成する。次に、ブ
ロック処理されたマーカフラグを1ラインの信号に直す
のがPS変換部432である。このようにして得られた
1ラインのマーカフラグからマーカで囲まれた領域を認
識するのが領域認識部433であり、ここで領域内を示
す領域信号が生成される。この生成された領域信号はS
P変換部434で再び各ブロックごとに分割され、領域
信号438として図16に示したカラー基板236の色
編集部394に順次出力される。
【0081】このカラー基板236にバッファメモリ3
93が設けられている理由は、領域認識基板236で領
域を認識するのに時間がかかるため、この間カラーコー
ド信号と濃度データを記憶しておき領域認識基板236
からの領域信号438とタイミングを合わせるためであ
る。
【0082】このように領域認識基板239から送出さ
れたブロック分割された領域信号438は色編集部39
4に入力される。また、図17の制御部436から送出
される制御信号401は制御部396に入力される。制
御部396は、領域信号438と同期して、対応する画
素の濃度データとカラーコード信号をバッファメモリ3
93から読み出し、色編集部394に送る。
【0083】本実施例のディジタル複写機は2色複写機
であり、サブカラーフラグによって原稿上のどの色を2
色のうちのどちらの色でプリントするかの指定ができる
ようになっている。また、ドロップカラーフラグによっ
て原稿上のどの色の画像を消すか等の指定もできるよう
になっている。この機能を用いることにより、例えばマ
ーカそのものを読み取った画像データは再現する必要が
ないので暗黙的に消去される。2色の指定あるいはドロ
ップカラーに関する機能は、マーカで指定された領域内
あるいは領域外に対してのみ行うことも可能である。ま
た、地肌除去のオン、オフをコントロールするBKGイ
ネーブルフラグを生成して、次段で行う地肌除去を領域
内、外について行うか否かの指定もできる。これらのフ
ラグの生成を行うのが色編集部394である。
【0084】このようにして生成されたフラグと濃度デ
ータおよびカラーコード信号は、順次濃度補正部395
に送られる。濃度補正部395はドロップカラーフラグ
の立っている画素の濃度データを白にしたり(消した
り)、原稿上の色ごとに(カラーコードごとに)独立し
た濃度調整ができるようにするためのものである。この
ようにして処理されたサブカラーフラグ、BKGイネー
ブルフラグ、領域信号、濃度データ等の出力439は、
ディジタルフィルタ基板237(図3)に順次送出され
ることになる。
【0085】(ディジタルフィルタ基板の説明)
【0086】図18はディジタルフィルタ基板を具体的
に表わしたものである。ディジタルフィルタ基板237
は、図16に示したカラー基板236からの出力439
を入力する地肌除去部441と、この地肌除去部441
の後段に順に設けられたディジタルフィルタ442およ
びサブカラーフラグ補正部443と、これら各部441
〜443を制御するための制御部444とを備えてい
る。制御部444はVMEバス245に接続されている
と共に、カラー基板236からの制御信号411を入力
すると共に、中間調処理基板238(図3)に対して制
御信号446を送るようになっている。
【0087】ディジタルフィルタ基板237では、順次
地肌除去部441で、BKGイネーブルフラグの立って
いる部分の原稿の地肌部を白くすると共に、BKGフラ
グを生成する。次に、ディジタルフィルタ442では、
選択されている画像モードに応じてエッジ強調やスムー
ジング処理が行われる。また、サブカラーフラグ補正部
443は、スムージング処理によって画像エッジ部の地
肌濃度が持ち上がった場合に、その持ち上がった地肌画
素のサブカラーフラグを画像部のサブカラーフラグと同
じにする補正を行い、これにより、例えば原稿の色文字
の周りの黒輪郭の発生を防止する。こうして処理された
サブカラーフラグ、濃度データ、領域フラグおよびBK
Gフラグ等の出力448は、図3に示した中間調処理基
板238に順次送られる。
【0088】(中間調処理基板の説明)
【0089】図19は中間調処理基板を具体的に表わし
たものである。中間調処理基板238では、図18に示
したディジタルフィルタ基板237の出力448をブロ
ック−ラインパラレル変換部451に入力するようにな
っている。ブロック−ラインパラレル変換部451の後
段には、縮拡大部452と、編集基板241(図3)か
らの画像データ453を入力する濃度調整部454と、
中間調処理部455および4値化データ変換部456が
順に配置されている。4値化データ変換部456には、
その出力データ457を記憶する診断用メモリ458が
接続されている。制御部461は、これら各部451、
452、454〜456、458を制御するようになっ
ている。また、クロック発生部462はこれらにクロッ
ク信号を供給するようになっている。制御部461はV
MEバス245に接続されていると共に、図18に示し
たディジタルフィルタ基板237からの制御信号446
と編集基板241からの制御信号464を入力し、編集
基板241とデータ処理基板251(図3)に対してそ
れぞれ制御信号465、466を送るようになってい
る。
【0090】ところで、本実施例のディジタル複写機で
は、副走査方向の画像の縮拡大はアナログ複写機と同様
に原稿の搬送スピードを変えて行うが、主走査方向の縮
拡大はディジタル的な画像処理によって行うようになっ
ている。この場合に、ブロックごとの並列処理では、こ
の処理が非常に複雑になる。そこで、中間調処理基板2
38のブロック−ラインパラレル変換部451では、合
計6ブロックからなるブロックごとの画像データ列をラ
インごとの並列処理ができる画像データ列に変換してい
る。
【0091】図20はブロック−ラインパラレル変換部
の変換前の画像データの様子を表わしたものである。こ
の図の(a)〜(f)に示したように変換前の画像デー
タは第1〜第6のブロックb1 〜b6 ごとに第1ライン
1 、第2ラインL2 、……の順に画像データが配列さ
れている。
【0092】図21は、これに対してブロック−ライン
パラレル変換部の変換後の画像データの様子を表わした
ものである。この図の(a)〜(d)に示したように4
ライン並列の画像データ列に変換されることになる。し
たがって、例えば同図(a)では、第1ラインL1 につ
いての第1〜第6のブロックb1 〜b6 の画像データが
順に配列され、続いて第5ラインL5 、第9ライン
9 、……というように画像データの組み替えが行われ
る。同図(b)については同様に第2ラインL2 、第6
ラインL6 、第10ラインL10、……というように画像
データの組み替えが行われる。以下同様である。
【0093】このようにして図19のブロック−ライン
パラレル変換部451で変換された画像データ、BKG
フラグ、サブカラーフラグは、縮拡大部452に送られ
る一方、領域フラグ(領域信号)471は編集基板24
1(図3)に送られる。また、縮拡大部452から出力
される画像データ472も編集基板241に送られる。
【0094】ここで、編集基板241の説明を行った後
に、中間調処理基板238の残りの部分について説明す
る。
【0095】(編集基板の説明)
【0096】図22は編集基板の具体的な構成を表わし
たものである。編集基板241は、図19に示した中間
調処理基板238からの領域フラグ(領域信号)471
を入力する矩形領域認識部481と、中間調処理基板2
38からの画像データ472を入力するミラー編集部4
82と、このミラー編集部482の後段に順に設けられ
たネガポジ編集部483、濃度調整部484およびあみ
かけ編集部485と、これらの各部481〜485を制
御する制御部486とを備えている。あみかけ編集部4
85は図19に示した濃度調整部454に画像データ4
53を出力するようになっている。制御部486はVM
Eバス245に接続されていると共に、図19に示した
中間調処理基板238からの制御信号465を入力し、
中間調処理基板238に対して制御信号464を送るよ
うになっている。
【0097】また、矩形領域認識部481は領域フラグ
(領域信号)489を図19に示した縮拡大部452に
送出するようになっている。この領域フラグ489に関
連して領域の指定方法について説明する。本実施例のデ
ィジタル複写機では、領域の指定を2つの方法で行うこ
とができる。
【0098】図23は、領域指定方法の最初のものとし
て、マーカで囲んで領域を指定する様子を表わしたもの
である。原稿306上にマーカで矩形を描くと、それぞ
れの4隅に対応する4911 〜4914 が検出され、こ
れを基にして矩形が認識され、例えばその内部に対する
種々の編集処理が行われることになる。
【0099】図24は、領域指定方法の他のものとして
座標で領域を入力する方法を表わしたものである。この
方法では、原稿306上の2点A、Bの原稿左上端から
の距離xA ,yA 、xB ,yB を図3に示したコントロ
ールパネル254から入力することで、これらを対角線
の2点とする矩形領域を認識し、これに対して種々の編
集を行うことができる。
【0100】これらの矩形領域の認識および矩形領域内
の画素それぞれに対応して領域フラグ(領域信号)を生
成するのが矩形領域認識部481である。矩形領域認識
部481で順次処理された領域フラグ(領域信号)48
9は、図19に示した中間調処理基板238の縮拡大部
452に送られる。縮拡大部452では、BKGフラ
グ、サブカラーフラグ、濃度データと共に縮拡大処理が
行われる。縮拡大処理が行われた画像データ472は、
図22に示した編集基板241のミラー編集部482に
順次送られる。編集基板241では、順次送られてくる
画像データ472に対してリアルタイムで編集を行うよ
うになっている。
【0101】図25は、ミラー編集部における画像処理
の様子を表わしたものである。ミラー編集部482は同
図(a)で示すような矩形領域501内で、あるいは画
像の全領域に対して鏡像編集処理を行い、同図(b)に
示すような鏡像を得るようになっている。
【0102】図22における次段のネガポジ編集部48
3は、白と黒が反転したネガポジ反転画像を得るように
なっている。更に次段に配置されたの濃度調整部484
はコントロールパネル254(図3)上のコピー濃度調
整機能に対応したものであり、出力色の2色のそれぞれ
について数種類の濃度変換カーブを選択できる。次段の
あみかけ編集部485は、コントロールパネル254か
ら選択されたあみパターンで画像にあみかけ処理を行
う。更に、領域内を消去(マスキング)したり、領域外
を消去(トリミング)したりする機能も、このあみかけ
編集部485で行う。なお、ネガポジ編集およびあみか
け編集も、マーカで囲んだ領域あるいは画像全体に対し
て行うことができることは言うまでもない。こうして順
次処理された画像データ453は図19における中間調
処理基板238に送られることになる。
【0103】図19に示した中間調処理基板に戻って説
明を続ける。図22で説明した編集基板241から送ら
れてきた画像データ453は、濃度調整部454に入力
される。濃度調整部454の機能は、編集基板241
(図22)の濃度調整部484と同等である。編集基板
241はオプション基板になっている。そこで、この編
集基板241が搭載されていない場合には、中間調処理
基板238の濃度調整部454で濃度調整を行う。編集
基板241が搭載されている場合は、この濃度調整部4
54で何も処理しない。すなわち本実施例のディジタル
複写機では、編集基板241が搭載されている場合に
は、これを用いてコントロールパネル254からあみか
けパターンの濃度を選択できる。このため、この選択し
た濃度がコントロールパネル254のコピー濃度調整で
変化しないようにするために、あみかけ編集処理以前に
濃度調整を行うようにし、この結果として編集基板24
1搭載時にはこの内部の濃度調整部484を用いて濃度
調整を行うようになっている。
【0104】さて、図19の中間調処理部455では、
多値画像データを面積階調による4値化データに変換し
ている。この4値化とは、1画素の濃度を白、第1のグ
レー、この第1のグレーよりも黒い第2のグレー、およ
び黒の4階調にすることである。このようにして処理さ
れたデータは、4値化データ変換部456で複数画素分
の画像データ(4値の濃度データとサブカラーフラグ)
をまとめた出力データ457に変換され、図3に示すよ
うにイメージプロセッサシステムラック246外のデー
タ処理基板251に対して順次出力される。また、診断
用メモリ458は自己診断のために4値化データ変換部
456の出力データ457を記憶するものである。
【0105】図3のデータ処理基板251は、中間調処
理基板238から送られてきた画像データをページメモ
リ基板253に送り、そのページメモリに記憶する。こ
のようにして原稿を全て読み終えたら、図9に示す第1
のCPU基板244内のCPU331は、制御データ線
257を通して第2のCPU基板252(図3)のCP
Uに情報を送る。すると、第2のCPU基板252のC
PUは、制御データ線267を通してプリント部221
(図4)の制御部266に用紙の搬送の指示とページメ
モリ内に画像データが記憶されていることを連絡する。
【0106】図4におけるプリント部221の制御部2
66は、所定の用紙を搬送すると共に、制御信号256
によってデータ処理基板251(図3)からページメモ
リ内の画像データ255を所定のタイミングで読み出
す。読み出された画像データ255はデータ分離部26
1(図4)に送られる。データ分離部261はサブカラ
ーフラグによって濃度データを振り分ける機能を持って
おり、例えばサブカラーフラグが“0”のときは濃度デ
ータを第1色画像データメモリ262に送り、第2色画
像データメモリ263には白データを送る。また、サブ
カラーフラグが“1”のときは濃度データを第2色画像
データメモリ263に送り、第1色画像データメモリ2
62には白データを送る。プリント部221はゼログラ
フィ技術を用いてプリントするものであり、現像器等は
第1色用と第2色用の2つを持っている。そして、感光
体(ドラム)上の2色画像を用紙に同時に転写し、定着
を行う。露光用の半導体レーザも、第1色用と第2色用
がそれぞれ設けられている。これらを画像データを基に
駆動制御するのが、第1色レーザ駆動部264および第
2色レーザ駆動部265である。
【0107】(自己診断システムの概要)
【0108】以上、本実施例のディジタル複写機の全体
的な構成について説明した。次に本実施例で採用されて
いる自己診断システムの概要について説明する。
【0109】図1は本実施例の自己診断システムの概要
を示したものである。本実施例ではイメージプロセッサ
システムラック246(図3参照)に配置された第1の
ビデオ基板234、第2のビデオ基板235、カラー基
板236、ディジタルフィルタ基板237、中間調処理
基板238および領域認識基板239の各基板からなる
画像処理基板群の自己診断を行うようになっている。そ
して、この自己診断に際しては、第1のビデオ基板23
4における画像処理で使用されるメモリ601をパター
ンジェネレータとして使用し、最後段に配置された中間
調処理基板238上に設けた診断用メモリ458にこの
パターンジェネレータの出力したパターンに対する画像
処理結果をストアするようにしている。そして、このス
トアされた画像処理結果を予め用意しておいたパターン
と比較して画像処理が正常に行われたかどうかをチェッ
クし、これら画像処理基板群234〜239、241全
体に対する自己診断が行われる。
【0110】なお、メモリ601としては本実施例では
図11に示した第1のビデオ基板234の暗シェーディ
ング補正部363に配置されたメモリを使用することに
している。この暗シェーディングメモリ601は、前記
したようにVMEバス245を介してCPU331から
直接読み書きができるようになっている。したがって、
図9に示したROM333に自己診断用のプログラムを
格納しておくことで、CPU331が画像処理基板群2
34〜239、241に対する自己診断を実行すること
ができる。
【0111】本実施例でこれら画像処理基板群234〜
239、241全体に対する自己診断の他に、この診断
の結果として障害が発見された場合に画像処理基板群2
34〜239、241のいずれが故障しているかをチェ
ックする個別的な診断がある。この後者の自己診断につ
いては、画像処理基板群234〜239、241の最後
尾の方から順にパターンを設定し、この状態で診断用メ
モリ458に格納されるデータをチェックすることによ
って該当する基板を特定するようになっている。この
他、本実施例では画像処理基板群234〜239、24
1に入力されるべき各種の制御信号が正常に入力されて
いるかどうかについてもチェックするようになってい
る。
【0112】(画像処理基板群全体の自己診断)
【0113】図26は、画像処理基板群の全体的なチェ
ックを行う際にパターンジェネレータとして利用される
暗シェーディング補正部の詳細を表わしたものである。
まず、この暗シェーディング補正部363の構成を説明
して、次に自己診断時の制御動作を説明することにす
る。
【0114】暗シェーディング補正部363は、アドレ
ス情報を発生するアドレス発生部611と、VMEアド
レスバス612から供給されるアドレス情報を伝達する
アドレスバスバッファ613を備えている。暗シェーデ
ィングメモリ601には、第1の切換器614によって
選択されたアドレス情報がそのアドレス端子ADに供給
されるようになっている。暗シェーディングメモリ60
1のデータ端子DAは、データバスバッファ615を介
してVMEデータバス616に接続されている。また、
このデータ端子DAは、バッファ617と第2の切換器
618の接片側に接続されている。バッファ617はシ
ェーディング補正前の画像データ619を一時的に蓄え
るときは、イネーブルとなりCPU331(図1)がこ
れを読み出す時や原稿上の画像読み取り時にはディセー
ブルになる。
【0115】画像データ619と暗シェーディングメモ
リ601のデータ端子DAから出力された補正用のデー
タは減算器621に入力され、両者が減算されて暗シェ
ーディング補正された画像データ画像データが出力され
るようになっている。この出力側には第3の切換器62
3が配置されており、第2および第3の切換器618、
623の切り換え操作によって暗シェーディング補正さ
れた画像データあるいは暗シェーディングメモリ601
内のデータが第3の切換器618からデータ624とし
て出力されるようになっている。
【0116】最初に、このような構成の暗シェーディン
グ補正部363で暗シェーディング補正を行う場合につ
いて説明する。すでに説明したようにイメージスキャナ
部220(図4)の電源オン時に暗シェーディング補正
が行われることになる。このときには、アドレスバスバ
ッファ613およびデータバスバッファ615が共にデ
ィスエーブル(disable )となっている。バッファ61
7はイネーブル(enable)となっている。第1の切換器
614は図の実線で示したようにアドレス発生部611
を暗シェーディングメモリ601に接続している。
【0117】この状態で図6に示した基準板312の黒
色面313の読み込みが行われる。このとき主走査方向
における読み込まれる画素の位置に対応してアドレス発
生部611で暗シェーディングメモリ601用のアドレ
ス情報が発生する。このアドレス情報に対応させて、暗
シェーディングメモリ601は暗シェーディングデータ
の取り込みを行う。取り込まれた暗シェーディングデー
タは、通常の原稿の読み込みを行う際に主走査方向の位
置に対応して読み出され、減算器621がこれを画像デ
ータ619から差し引くことによって暗シェーディング
補正が行われることになる。
【0118】次に、自己診断時の動作を説明する。自己
診断時には、バッファ617がディスエーブルにされる
と共に、アドレスバスバッファ613およびデータバス
バッファ615が共にイネーブルにされる。また、第1
〜第3の切換器614、618、623はすべて実線で
示した切換状態から点線で示した切換状態に変更され
る。これにより、図1に示したようにCPU331はV
MEバス245を介して自己診断用の所望のパターンを
暗シェーディングメモリ601にストアすることができ
る。
【0119】このようにして暗シェーディングメモリ6
01に自己診断用のパターンが格納された状態で、CP
U331は図11に示した制御部364に自己診断の開
始を指示することができる。CPU331がこの指示を
行うと、制御部364は第1の切換器614のみを再び
図26の実線側に切り換える。これにより、アドレス発
生部611からアドレス情報が出力され、自己診断用の
パターンが減算器621を経由することなくデータ62
4として次段に出力されることになる。
【0120】一方、図1に示した画像処理基板群234
〜238のうちの最後段に配置された中間調処理基板2
38上に設けられた診断用メモリ458には、この自己
診断用のパターンに対して各種処理の行われた結果とし
ての画像処理データが一時的に取り込まれる。CPU3
31は、図19に示した中間調処理基板238内の制御
部461に対して、データの取り込みのスタート指令を
行ったり、診断用メモリ458にストアされている画像
処理データをVMEバス245を介して読み出すことが
可能である。したがって、CPU331は診断用メモリ
458に正常な画像処理データが格納されているかどう
かをチェックすることができる。
【0121】すなわち、CPU331は暗シェーディン
グメモリ601から自己診断用のパターンを出力させた
とき、診断用メモリ458にいかなるデータが格納され
た場合には画像処理基板群234〜238のすべてが正
常であるかをあらかじめ知っており、このようなデータ
が格納されているかどうかをチェックすることで故障の
有無を診断することができる。そして、画像処理基板群
234〜238のいずれかが故障していると判断された
場合には、故障した具体的な基板を特定するための作業
に進むことになる。
【0122】(画像処理基板群における基板の個別的な
自己診断)
【0123】画像処理基板群234〜238、241の
いずれが故障しているかを判別する場合の作業を説明す
る。今、図1に示した編集基板241がイメージプロセ
ッサシステムラック246に搭載されていないものとす
る。図19に示した中間調処理基板238が画像処理基
板群234〜238の最後尾に配置されているので、ま
ずこれについての自己診断が開始される。本実施例で
は、中間調処理基板238内の濃度調整部454を用い
てこの診断を実行する。
【0124】図27は、コントロールパネルによる濃度
調整の様子を表わしたものである。図3に示したコント
ロールパネル254を操作すると、図27に示したよう
に入力濃度データに対する出力濃度データの変換特性の
曲線を種々に設定することができる。このような濃度特
性の設定あるいは変更は、図28に示したようにルック
アップテーブル631を用意することで簡単に実現する
ことができる。すなわち、メモリの所定の領域をルック
アップテーブル631として割り当てておき、ここに各
種の入力濃度データに対する出力濃度データを書き込ん
でおく。そして、入力濃度データをアドレス情報として
ルックアップテーブル631のアドレス入力端子ADに
与えれば、所望の濃度特性の出力濃度データ633をデ
ータ出力端子DAから得ることができる。
【0125】そこで、ルックアップテーブル631の全
アドレスに全く同じ値を書き込んでおくと、入力濃度デ
ータ632がどのような値をとっても出力濃度データ6
33は常に一定した値のデータとなる。すなわち、これ
よりも前段に配置された回路が仮に故障していて予期し
ないアドレス情報がルックアップテーブル631に与え
られても、出力濃度データ633は一定した値となる。
このような同一の値を書き込んだルックアップテーブル
631は、一種の同一パターンジェネレータと考えるこ
とができる。
【0126】任意の所定濃度データに対して、図19で
示したような中間調処理部455や4値化データ変換部
456の処理を行った場合の画像処理データは、例えば
正常なディジタル複写機にこれと同一のデータを流すこ
とによって予め知っておくことができる。そこで、この
正常な場合の画像処理データを例えば図9に示したRO
M333に格納しておき、これを診断用メモリ458に
格納された画像処理データと比較することによって、図
19の濃度調整部454以降の回路に障害が発生してい
るかどうかを判別することができる。すなわち、判別結
果が一致しなければ、中間調処理基板238が故障して
いると判別することができる。
【0127】もし、この判別の結果、両者が一致した場
合には自己診断に用いたルックアップテーブル631に
元の濃度調整用のデータを格納し直す。そして、今度は
編集基板241を中間調処理基板238に接続し、その
あみかけ編集部485(図22)をパターンジェネレー
タ的に使用する。これにより、それ以前の処理部が正常
か異常かを簡単に判別することが可能になる。このと
き、異常との判別が行われれば図19に示した先の濃度
調整部454から図22のあみかけ編集部485までの
間で故障が発生していることになる。この場合には、中
間調処理基板238か編集基板241のいずれかが故障
していることの判別が行われることになる。
【0128】あみかけ編集部485は、画像の濃度を零
にするマスキング処理を行うことができる他、画像をあ
み濃度に置き換えたりすることで任意の濃度に設定する
ことが可能である。そこで、この特性を用いることでパ
ターンジェネレータとして利用することができることに
なる。
【0129】以下同様の手順によって画像処理基板群2
34〜238の個別的な自己診断が行われることにな
る。なお、このようにパターンジェネレータとして使用
可能な処理ブロックは、各画像処理基板234〜23
8、241に存在する。例えば編集基板241(図2
2)の濃度調整部484、ディジタルフィルタ基板23
7(図18)のディジタルフィルタ442、地肌除去部
441、カラー基板236(図16)の濃度補正部39
5、第2のビデオ基板235(図14)の明シェーディ
ング補正部371がそれらである。
【0130】そこで、これらの部分に対して、入力濃度
に関係なく一定の濃度データを順次出力するように設定
しておき、このたびに診断用メモリ458に格納された
画像処理データをチェックすることで、故障した基板を
所定の2つの基板のうちのいずれか1つであると特定す
ることが可能になる。
【0131】以上の説明は濃度データに関して行った
が、サブカラーフラグを用いても同様の手法で故障基板
を特定することができる。この場合にパターンジェネレ
ータ的に利用することのできる処理ブロックとしては、
図19に示した濃度調整部454、図22に示した網掛
け処理編集部453、濃度調整部484、ネガポジ編集
部483、カラー基板236(図16)の濃度補正部3
95、色編集部394、色相判断部391、領域認識基
板239(図17)のマーカーフラグ生成部431を挙
げることができる。この後者の場合には、R、G、Bそ
れぞれに対応させた暗シェーディングメモリ601に別
の所定の画像データを格納してチェックすることにな
る。
【0132】(制御信号のチェック)
【0133】以上、画像処理基板群234〜239、2
41そのものの故障についての自己診断を説明したが、
次にこれらに使用される各種制御信号のチェックについ
て説明する。
【0134】図29は通常の画像処理における画像デー
タに対するサンプルクロックの関係を表わしたものであ
る。画像処理基板群234〜239、241を用いて通
常の画像処理を行う場合には、この図29(a)に示し
た画像データ641とサンプルクロック642は1画素
1画素に対応している。
【0135】図30は、同じく通常の画像処理における
ライン同期信号とサンプルクロックの関係を表わしたも
のである。同図(a)は各ラインの同期をとるためのラ
イン同期信号643であり、同図(b)はサンプルクロ
ック642である。
【0136】図31は、同じく通常の画像処理における
ページ同期信号とライン同期信号の関係を表わしたもの
である。同図(a)はページごとの同期をとるためのペ
ージ同期信号644であり、同図(b)はライン同期信
号643である。
【0137】これらサンプルクロック642、ライン同
期信号643およびページ同期信号644は、第1のビ
デオ基板234(図11)からは制御信号367として
第2のビデオ基板235に入力され、ここからは制御信
号378として図16に示すカラー基板236に受け渡
されていく。以下同様にして中間調処理基板238まで
順次受け渡される。図19に示す中間調処理基板238
ではこれを制御信号466として出力することになる。
【0138】これらの制御信号367〜466のいずれ
かが画像処理基板群234〜238の途中の故障した基
板に渡されると、それ以降の基板には制御信号が受け渡
されない可能性が生じる。この結果として、中間調処理
基板238が故障していると誤った判断が行われる場合
がある。そこで本実施例の自己診断システムでは第2の
ビデオ基板235以降のそれぞれの基板235〜239
にこれらの制御信号が入力されるかをチェックするよう
になっている。
【0139】図32は、制御信号の入力をチェックする
回路の一例を表わしたものである。この制御信号チェッ
ク回路651は、カウンタ652とフリップフロップ回
路653から構成されている。カウンタ652およびフ
リップフロップ回路653のリセット端子Rには、図1
に示したCPU331が制御信号367〜466(以下
制御信号654と総称する。)のチェックを行うタイミ
ングでリセット信号655を供給し、これらをリセット
するようになっている。これらがリセットされた状態
で、CPU331はVMEバス245を通してフリップ
フロップ回路653の出力端子Qから出力される出力信
号657の読み出しを行うようになっている。このと
き、フリップフロップ回路653はリセットされている
ので、出力信号657はL(ロー)レベルのはずであ
る。
【0140】カウンタ652の入力端子INには制御信
号654が供給されるようになっている。したがって、
制御信号654が該当する基板に正常に伝達されるよう
になっていれば、これによるカウント動作によって所定
時間が経過するとカウンタ652はその出力端子OUか
らキャリー(桁上げ)信号658を出力する。このキャ
リー信号658はフリップフロップ回路653のクロッ
ク入力端子CKに入力されるようになっている。したが
って、フリップフロップ回路653がこれによってセッ
トされ、出力信号657がLレベルからH(ハイ)レベ
ルに変化することになる。制御信号654の周波数は予
め判っているので、カウンタ652がフルカウントする
までの計数値との関係から割り出された一定時間経過後
に、CPU331が再び出力信号657をチェックし、
正常か異常かの判別を行うことができる。
【0141】図33は、制御信号チェック回路を用いた
制御信号のチェックの流れを表わしたものである。CP
U331はまず診断対象となる特定の基板に用意された
制御信号チェック回路651(図32)のカウンタ65
2とフリップフロップ回路653の双方にリセット信号
655を供給する(ステップS101)。そして、これ
によるフリップフロップ回路653の出力信号657の
状態をチェックし(ステップS102)、Lレベルにな
っていなければ(N)、制御信号チェック回路651自
体に問題がある可能性が高いので、この回路の異常表示
用のフラグをオンにする(ステップS103)。
【0142】一方、ステップS102で出力信号657
がLレベルになっていた場合には(Y)、制御信号65
4のカウントによるキャリー信号658の出力によって
フリップフロップ回路653がセットされる時間が経過
した後に(ステップS104;Y)、出力信号657を
再度チェックし(ステップS105)、これがLレベル
のままであれば(Y)、その基板に対する制御信号65
4が異常であることを示すフラグをオンにする(ステッ
プS106)。これに対して、出力信号657がHレベ
ルに変化していれば(ステップS105;N)、その基
板に対する制御信号654が正常であることを示すフラ
グをオンにすることになる(ステップS107)。
【0143】このようにして1つの基板についての制御
信号654のチェックが終了したら、他の基板について
も同様のチェックが行われる。各フラグの状態は、他の
自己診断の結果と共にまとめられて、例えば図1に示し
たコントロールパネル254に表示されることになる。
【0144】なお、以上説明した図33に示した制御で
は制御信号654の供給の有無のみをチェックすること
にしたが、出力信号657がLレベルからHレベルに変
化する時点をCPU331が監視することによって、制
御信号654の周波数の概要を判別することができる。
これによって、例えば制御信号654の一部に歯抜け
(クロックの欠損)が生じた場合のような障害も検知す
ることができる。
【0145】このように制御信号654の周波数の診断
を行う場合には、その精度を上げるためにカウンタ65
2の段数を増やす等によってキャリー信号658が出力
されるまでのカウント数を増加させる工夫が有効であ
る。また、制御信号の種類に応じて図32に示すような
制御信号チェック回路651を設けたり、カウンタ65
2をプリセットカウンタとしてキャリー信号658の出
力されるまでのカウント数を調整できるようにしてもよ
い。もちろん、この周波数測定とは関係ないが、制御信
号チェック回路651を第1のCPU基板244(図
9)のみに配置しておき、チェックを行う各基板に入力
する制御信号654を第1のCPU基板244にも共通
して引き込んで、1か所で集中的に自己診断を行わせる
ようにしてもよい。
【0146】(2次元画像処理についてのチェック)
【0147】ところで、画像処理に関する画像処理基板
群234〜238の自己診断について先に説明したが、
画像処理といってもいろいろなものが存在する。例えば
図18に示したディジタルフィルタ442や図19に示
した中間調処理部455あるいは図22に示したあみか
け編集部485は、画像データを2次元で処理してい
る。したがって、これらの回路部分442、455、4
85の処理が正常に行われているか否かを確認するため
には、図1に示した診断用メモリ458に原稿の副走査
方向における数ライン分の画像データを格納してチェッ
クする必要がある。しかし、RAM(ランダム・アクセ
ス・メモリ)等のメモリ素子は、それぞれメモリ容量が
決まっており、画像データを数ライン分格納するために
は比較的メモリ容量の少ないメモリ素子を数多く使用し
たり、高コストの大容量のメモリ素子を使用する必要が
ある。
【0148】図34は、比較的少ない容量のメモリ素子
を用いて画像データを2次元で処理するために本実施例
で使用している回路の構成を表わしたものである。メモ
リ素子661は、画像データを例えば1ライン分だけ蓄
えることのできる比較的小容量のメモリ素子である。こ
のデータ入力端子DAには、図19に示した中間調処理
基板238から4値化データ変換部456の出力データ
(画像データ)457が入力されるようになっている。
この画像データ457は、アドレス入力端子ADに入力
されるアドレス情報662に応じたアドレスに書き込ま
れる。したがって、この書き込みを制御することで、画
像データ457のうち任意のラインのデータを取り込
み、これを順次繰り返すことで画像データの2次元的な
処理を可能にしている。
【0149】ここでアドレス情報662の発生はアドレ
スカウンタ664が行うようになっており、アドレスを
順次カウントアップさせるためのクロック信号には、図
29および図30に示したサンプルクロック642を用
いている。また、特定ページの特定ラインの画像データ
を指定するために、ページ同期信号644(図31参
照)とライン同期信号643(図30参照)をアンドゲ
ート665に入力する。そして、特定のページ同期信号
644がHレベルとなっている状態でライン同期信号6
43をアンドゲート665から出力させ、これをライン
カウンタ666のクロック入力端子CKに入力してライ
ン数をカウントするようになっている。
【0150】この結果として、希望するラインが到来し
たらラインカウンタ666からキャリー信号667を出
力させ、これをフリップフロップ回路668のクロック
入力端子CKに供給して、セットするようになってい
る。フリップフロップ回路668がセットされると、そ
の出力端子QからHレベルのセット信号669が出力さ
れてアドレスカウンタ664のイネーブル端子ENに入
力される。すなわち、この時点からアドレスカウンタ6
64はイネーブルとなってサンプルクロック642の計
数を開始し、その出力をアドレス情報662としてメモ
リ素子661に送出することになる。これにより、画像
データ457が1ライン分書き込まれることになる。
【0151】この際、アドレス情報662はストア終了
判定部671にも入力される。ストア終了判定部671
はメモリ素子661における画像データ457の入力さ
れる領域以外までデータの書き込みが行われる事態を禁
止するためのものである。このストア終了判定部671
はアドレスカウンタ664から出力されるアドレス情報
662を監視し、これが画像データ457の書き込まれ
る領域外に到達する場合には終了信号672を出力す
る。この終了信号672はページ同期信号644の論理
をインバータ673によって反転した後の信号674と
共にオアゲート675に入力され、いずれかの信号67
2、674が出力されるとフリップフロップ回路668
のリセット端子Rにリセット信号676を出力するよう
になっている。このリセット信号676の出力によって
フリップフロップ回路668はリセットされるので、ア
ドレスカウンタ664はディスエーブルになり、画像デ
ータ457の書き込みが終了することになる。
【0152】(自己診断の全体的な流れ)
【0153】最後に、本実施例における自己診断の流れ
を説明することにする。なお、制御信号654に関する
自己診断については、すでに図33で説明したので、そ
の詳細は省略する。
【0154】図35は画像処理基板群の全体的なチェッ
クを行うための流れを表わしたものである。このディジ
タル複写機の電源がオンになると、図26に示した第1
〜第3の切換器614、618、623が点線側に切り
換えられ、またバッファ617がディスエーブルの状態
にされる(ステップS201)。次にCPU331が所
定のデータを暗シェーディングメモリ601にロードす
る(ステップS202)。このようにして暗シェーディ
ングメモリ601に自己診断用のパターンが格納され
る。
【0155】これにより、CPU331は自己診断の開
始を指示する(ステップS203)。これにより第1の
切換器614が図26で実線側に切り換えられ(ステッ
プS204)、暗シェーディングメモリ601から自己
診断用のパターンが読み出されて画像処理基板群234
〜238に出力される。この結果として診断用メモリ4
58に格納されたデータは読み出されて、図9に示す第
1のCPU基板244のRAM334に格納される(ス
テップS206)。CPU331はRAM334に格納
されたデータとROM333(図9)に予め用意してい
た画像処理が正常な場合の処理結果データとを比較し
て、両者が一致するかどうかを判別する(ステップS2
07)。この結果、一致すれば(Y)、第1〜第3の切
換器614、618、623をすべて実線側に切り換え
ると共にバッファ617をイネーブルにして(ステップ
S208)、自己診断を終了させる(エンド)。ステッ
プS207でデータの一致がみられなかった場合には
(N)、異常解析処理が実行されることになる(ステッ
プS209)。
【0156】図36は、図35のステップS209にお
ける異常解析処理の流れを表わしたものである。図35
のステップS207でデータの一致が見られなかった場
合には、まず図33で説明したように制御信号654の
チェックが行われる(ステップS301)。この結果、
異常であれば(ステップS302;N)、該当する基板
の故障をコントロールパネル254に表示する(ステッ
プS303)。
【0157】これに対して、制御信号654に異常がな
かった場合(ステップS302;Y)、CPU331は
図11に示した第1のビデオ基板234の制御部14に
対して自己診断用のパターンの読み取りを終了させると
共に、中間調処理基板238(図19)の制御部461
に対して診断用メモリ458のデータ取り込みを終了さ
せる(ステップS304)。そして、最後尾の基板(中
間調処理基板238)を個別診断用に指定する(ステッ
プS305)。
【0158】そして、その基板に対して画像データが白
または黒になる処理を設定し(ステップS306)、こ
れによるデータの読み取りを開始させる(ステップS3
07)。そして、診断用メモリ458に格納されたデー
タを読み出して、図9に示す第1のCPU基板244の
RAM334に格納させる(ステップS308)。CP
U331はRAM334に格納されたデータとROM3
33(図9)に予め個別診断用に用意していた画像処理
が正常な場合の処理結果データとを比較して、両者が一
致するかどうかを判別する(ステップS309)。この
結果、一致すれば(Y)、それが自己診断の対象となる
最終基板(最前列の基板)であるかどうかをチェックし
(ステップS310)、そうでなければ(N)、画像処
理が1つ手前に位置する基板を指定する(ステップS3
11)。そしてステップS306に戻って、その基板の
自己診断を実行する(ステップS306〜310)。
【0159】これに対して、ステップS309で処理結
果が一致しなかった場合には(ステップS304;
N)、自己診断を行ったその基板の故障を表わしたコー
ドをコントロールパネル254に表示する(ステップS
312)。これに対して、自己診断を順次行った結果と
して最終基板に対しても処理結果が一致し、ディジタル
複写機の異常が検出されなかった場合には(ステップS
310;Y)、第1または第2のビデオ基板234、2
35の故障である可能性が高いので、これらのいずれか
が故障していることを示すコードをコントロールパネル
254に表示する(ステップS313)。
【0160】そして、以上の各表示動作(ステップS3
03、S312、S313)が開始された後に、第1〜
第3の切換器614、618、623をすべて実線側に
切り換えると共にバッファ617をイネーブルにして
(ステップS314)、自己診断を終了させる(エン
ド)。
【0161】変形例
【0162】以上説明した本発明の実施例では実際の読
取データを処理するためのブロックをパターンジェネレ
ータ的に使用したが、各基板の入力部を構成するラッチ
回路を利用して特定パターンを生成し、チェックに用い
るようにすることも可能である。
【0163】図37は自己診断用に利用することのでき
る回路の一例として、画像処理のための一般的な回路を
表わしたものである。ここでは、RAMによって構成さ
れるルックアップテーブル(LUT)701のアドレス
入力端子AD側に並列に複数のフリップフロップ回路
(図では1つのみを図示)702が存在し、これらから
アドレス情報703が供給されるようになっている。ル
ックアップテーブル701のデータ出力端子DA側も同
様に複数のフリップフロップ回路(図では1つのみを図
示)704が存在し、これらからデータ705が出力さ
れるようになっている。それぞれのフリップフロップ回
路702、704のクロック入力端子CKには、クロッ
ク信号706が供給されている。
【0164】このように図37に示した回路ではルック
アップテーブル701の入力側と出力側のそれぞれにフ
リップフロップ回路702、704を配置している。こ
れは、ルックアップテーブル701がある有限のアクセ
スタイムを必要としているためであり、これらのフリッ
プフロップ回路702、704を用いことなく処理を多
段で行っていくと、有効なデータが出力される時間が短
くなっていって最後には処理が不可能な事態を招くから
である。このような役割に使用されているフリップフロ
ップ回路702、704は、それぞれの入力に関係なく
出力をクリアしたりセットするための端子を持っている
のが通常である。そこで、これらの端子を制御すること
によって、自己診断用の特定パターンを作成することが
可能になる。
【0165】なお、以上説明した実施例では図1等に示
した診断用メモリ458にデータを格納してこれを点検
することにしたが、このようなメモリを特別に用意する
必要はなく、例えばページメモリを代用することも可能
である。
【0166】また、制御信号654のチェックに関して
は、図32に示したフリップフロップ回路653を使用
せずにカウンタ652のカウント値をCPU331が直
接読むようにしてもよい。更に、カウンタ652の代わ
りにワンショットマルチバイブレータを使用して、所定
の周期をもった制御信号654が入力しなければ出力が
変化するように構成してもよい。この場合には、ワンシ
ョットマルチバイブレータの出力が常に所定の信号レベ
ルに保持されているかどうかを判別することで制御信号
654のチェックを行うことができる。
【0167】
【発明の効果】以上説明したように請求項1記載の発明
によれば、複数枚の基板のうちの最初の基板に配置され
た素子の一部を診断用信号発生兼用素子として使用し自
己診断時に診断用信号を発生させるようにした。したが
って、例えば診断用メモリについても基板に備えられた
ものを兼用するようにすれば、回路素子を特別に追加す
ることなく複数の基板全体についての自己診断を行うこ
とができ、既存の基板についても自己診断が可能になる
という効果がある。
【0168】また、請求項2記載の発明によれば、画像
データを時系列的に順次処理するための複数枚の基板の
うちの最初の基板に配置された素子の一部を診断用信号
発生兼用素子として使用し自己診断時に診断用信号を発
生させるようにした。したがって、同様に回路構成によ
っては既存の基板についても自己診断が可能になるとい
う効果がある。また、故障時にはその診断結果を液晶デ
ィスプレイ等に表示することにしたので、オペレータが
サービスマンを呼ぶ等の措置を採ることができる。
【0169】更に請求項3記載の発明によれば、複数枚
の基板のそれぞれに配置された素子の一部を診断用信号
発生兼用素子として使用し、自己診断時には最後の基板
から最初の基板に向けて1つずつ順に診断用信号を発生
させて診断を行うようにした。したがって、個々の基板
に特別のパターンジェネレータを備えることなく、これ
らの基板の異常を個別的に特定することができる。
【0170】また、請求項4記載の発明によれば、画像
データ処理用の複数枚の基板のそれぞれに配置された素
子の一部を診断用信号発生兼用素子として使用し、自己
診断時には最後の基板から最初の基板に向けて1つずつ
順に診断用信号を発生させて診断を行うようにした。し
たがって、個々の基板に特別のパターンジェネレータを
備えることなく、これらの基板の異常を個別的に特定す
ることができる。また、ディスプレイにその結果を表示
することにしたので、基板の交換等の処置を迅速にとる
ことができる。
【0171】更に請求項5記載の発明によれば、複数枚
の基板に周期的に論理を反転させる制御信号を順次伝達
するような制御信号伝達手段を備えた装置の場合に、カ
ウンタを用いてそれぞれの基板における制御信号の伝達
異常をチェックするようにしたので、画像処理用の回路
のチェック前にこれを行えば、回路自体の故障か制御用
のクロック信号等の異常か等を簡単に調べることがで
き、故障箇所の発見を効率的に行うことができる。
【0172】また、請求項6記載の発明によれば、カウ
ンタから桁上げの際に出力されるキャリー信号の出力タ
イミングを監視することによって回路基板に到達した制
御信号の周波数をチェックすることとしたので、制御信
号の伝達異常を簡単にチェックすることができる。
【0173】更に請求項7記載の発明によれば、例えば
CPUが最終的に取り込んで診断を行うデータが比較的
容量の大きなものである場合であっても、これを診断用
メモリに分割して蓄えることにしたので、診断用メモリ
として比較的小容量のものを使用することができる。し
たがって、回路基板に既存のメモリ素子を容易に割り当
てることができ、装置のコストアップを避けることがで
きる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の一実施例における自己診断システム
の原理的な構成を表わしたブロック図である。
【図2】 本実施例における自己診断システムを備えた
ディジタル複写機の外観を示した斜視図である。
【図3】 本実施例でイメージスキャナ部の構成を表わ
したブロック図である。
【図4】 本実施例でプリント部の具体的な構成を表わ
したブロック図である。
【図5】 図3に示したイメージスキャナ部の原稿読取
部分を表わした概略構成図である。
【図6】 図5に示した基準板の構成の一部を表わした
斜視図である。
【図7】 本実施例で使用されるイメージセンサの配置
構造を表わした平面図である。
【図8】 本実施例のイメージセンサを構成するチップ
における画素配列の様子を表わした平面図である。
【図9】 本実施例の第1のCPU基板の回路構成を具
体的に表わしたブロック図である。
【図10】 本実施例のアナログ基板の回路構成を具体
的に表わしたブロック図である。
【図11】 本実施例の第1のビデオ基板の回路構成を
具体的に表わしたブロック図である。
【図12】 本実施例でCCDギャップ補正部の出力す
る画素データ列を表わした説明図である。
【図13】 本実施例でRGBセパレーション部の出力
を表わした説明図である。
【図14】 本実施例の第2のビデオ基板の回路構成を
具体的に表わしたブロック図である。
【図15】 本実施例で主走査方向における出力画像デ
ータの分割の様子を表わした説明図である。
【図16】 本実施例のカラー基板の回路構成を具体的
に表わしたブロック図である。
【図17】 本実施例の領域認識基板の回路構成を具体
的に表わしたブロック図である。
【図18】 本実施例のディジタルフィルタ基板の回路
構成を具体的に表わしたブロック図である。
【図19】 本実施例の中間調処理基板の回路構成を具
体的に表わしたブロック図である。
【図20】 本実施例でブロック−ラインパラレル変換
部の変換前の画像データの様子を表わした説明図であ
る。
【図21】 本実施例でブロック−ラインパラレル変換
部の変換後の画像データの様子を表わした説明図であ
る。
【図22】 本実施例の編集基板の回路構成を具体的に
表わしたブロック図である。
【図23】 本実施例でマーカで囲んで領域を指定する
場合を表わした説明図である。
【図24】 本実施例で座標で領域を入力する方法を表
わした説明図である。
【図25】 本実施例でミラー編集部における画像処理
の様子を表わした説明図である。
【図26】 本実施例の暗シェーディング補正部の詳細
を表わしたブロック図である。
【図27】 本実施例でコントロールパネルを操作した
場合の濃度変化の様子を表わした濃度特性図である。
【図28】 本実施例で濃度特性の設定および変更に用
いるルックアップテーブルを表わしたブロック図であ
る。
【図29】 本実施例で通常の画像処理における画像デ
ータに対するサンプルクロックの関係を表わしたタイミ
ング図である。
【図30】 本実施例で通常の画像処理におけるライン
同期信号とサンプルクロックの関係を表わしたタイミン
グ図である。
【図31】 本実施例で通常の画像処理におけるページ
同期信号とライン同期信号の関係を表わしたタイミング
図である。
【図32】 本実施例で制御信号の入力をチェックする
回路の一例を表わしたブロック図である。
【図33】 本実施例で制御信号チェック回路を用いた
制御信号のチェックの様子を表わした流れ図である。
【図34】 本実施例で画像データの2次元的な処理を
可能にする回路を表わしたブロック図である。
【図35】 本実施例の画像処理基板群の全体的なチェ
ックを行うための制御を表わした流れ図である。
【図36】 本実施例の画像処理基板群の一部が故障し
ている場合の制御信号のチェックおよび個別診断の内容
を表わした流れ図である。
【図37】 本実施例の自己診断用に利用することので
きる回路の一例を表わしたブロック図である。
【図38】 従来提案された自己診断システムを適用し
た装置の要部を表わしたブロック図である。
【図39】 従来提案された装置で自己診断時にユーザ
インターフェースの表示装置に表示される内容を表わし
た平面図である。
【図40】 従来提案された装置でD/A変換器に対す
る自己診断が行われる際の回路構成を表わしたブロック
図である。
【符号の説明】
231…イメージセンサ、234…第1のビデオ基板、
235…第2のビデオ基板、236…カラー基板、23
7…ディジタルフィルタ基板、238…中間調処理基
板、239…領域認識基板、241…編集基板、244
…第1のCPU基板、246…イメージプロセッサシス
テムラック、253…ページメモリ基板、254…コン
トロールパネル、331…CPU、332…タイマ、3
33…ROM、334…RAM、339…クロック発生
部、363…暗シェーディング補正部、458…診断用
メモリ、601…暗シェーディングメモリ、611…ア
ドレス発生部、621…減算器、613…アドレスバス
バッファ、614…第1の切換器、618…第2の切換
器、623…第3の切換器、615…データバスバッフ
ァ、631…ルックアップテーブル、642…サンプル
クロック、643…ライン同期信号、644…ページ同
期信号、651…制御信号チエック回路、652…カウ
ンタ、661…メモリ素子、664…アドレスカウン
タ、666…ラインカウンタ、671…ストア終了判定
部、702、704…フリップフロップ回路

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 信号を順次処理するための複数枚の基板
    と、 これら複数枚の基板のうちの最初の基板に設けられ後続
    の基板によって順次処理される診断用信号の出力に兼用
    される診断用信号発生兼用素子と、 前記複数枚の基板のうちの最後の基板に配置され、前記
    診断用信号が処理された結果としての処理済みデータを
    格納する診断用メモリと、 この診断用メモリに格納された前記処理済みデータを前
    記複数枚の基板がすべて正常である場合に得られる予め
    用意されたチェック用データと比較する比較手段と、 比較手段の比較結果が一致しないとき前記複数枚の基板
    のいずれかが故障であると判定する故障判定手段とを具
    備することを特徴とする複数基板の自己診断システム。
  2. 【請求項2】 画像データを時系列的に順次処理するた
    めの複数枚の基板と、 これら複数枚の基板のうちの最初の基板に設けられ後続
    の基板によって順次処理される画像処理の診断用信号の
    出力に兼用される診断用信号発生兼用素子と、 前記複数枚の基板のうちの最後の基板に配置され、前記
    診断用信号が処理された結果としての処理済みデータを
    格納する診断用メモリと、 この診断用メモリに格納された前記処理済みデータを前
    記複数枚の基板がすべて正常である場合に得られる予め
    用意されたチェック用データと比較する比較手段と、 比較手段の比較結果が一致しないとき前記複数枚の基板
    のいずれかが故障であると判定する故障判定手段と、 判定結果を表示するディスプレイとを具備することを特
    徴とする複数基板の自己診断システム。
  3. 【請求項3】 信号を順次処理するための複数枚の基板
    と、 これら複数枚の基板のそれぞれに個別配置され診断用信
    号の出力に兼用される個別診断用信号発生素子と、 前記複数枚の基板のうちの最後の基板に配置され、前記
    診断用信号が処理された結果としての処理済みデータを
    格納する診断用メモリと、 前記個別診断用信号発生素子を複数枚の基板の最後の基
    板から最初の基板に向けて1つずつ順に指定する個別診
    断用信号発生素子個別指定手段と、 この個別診断用信号発生素子個別指定手段が1つの個別
    診断用信号発生素子を指定するたびに前記処理済みデー
    タをその指定された個別診断用信号発生素子の配置され
    た基板以降の基板がすべて正常である場合に得られる予
    め用意されたチェック用データと比較する比較手段と、 比較手段の比較結果が一致しない場合が出現したとき、
    前記個別診断用信号発生素子個別指定手段の指定を停止
    させる指定停止制御手段と、 この指定停止制御手段によって指定が停止される前に診
    断用信号を出力した個別診断用信号発生素子と指定した
    ときに診断用信号を出力した個別診断用信号発生素子の
    間の回路が故障したと判別する故障判別手段とを具備す
    ることを特徴とする複数基板の自己診断システム。
  4. 【請求項4】 画像データを時系列的に順次処理するた
    めの複数枚の基板と、 これら複数枚の基板のそれぞれに個別配置され診断用信
    号の出力に兼用される個別診断用信号発生素子と、 前記複数枚の基板のうちの最後の基板に配置され、前記
    診断用信号が処理された結果としての処理済みデータを
    格納する診断用メモリと、 前記個別診断用信号発生素子を複数枚の基板の最後の基
    板から最初の基板に向けて1つずつ順に指定する個別診
    断用信号発生素子個別指定手段と、 この個別診断用信号発生素子個別指定手段が1つの個別
    診断用信号発生素子を指定するたびに前記処理済みデー
    タをその指定された個別診断用信号発生素子の配置され
    た基板以降の基板がすべて正常である場合に得られる予
    め用意されたチェック用データと比較する比較手段と、 比較手段の比較結果が一致しない場合が出現したとき、
    前記個別診断用信号発生素子個別指定手段の指定を停止
    させる指定停止制御手段と、 この指定停止制御手段によって指定が停止される前に診
    断用信号を出力した個別診断用信号発生素子と指定した
    ときに診断用信号を出力した個別診断用信号発生素子の
    間の回路が故障したと判別する故障判別手段と、 判定結果を表示するディスプレイとを具備することを特
    徴とする複数基板の自己診断システム。
  5. 【請求項5】 画像データを順次処理するための複数枚
    の基板と、 これら複数枚の基板に周期的に論理を反転させる制御信
    号を順次伝達するための制御信号伝達手段と、 これら複数枚の基板のそれぞれに個別配置され前記制御
    信号を入力するカウンタと、 診断開始時にこのカウンタをリセットするリセット手段
    と、 前記制御信号によって前記カウンタが桁上げによりキャ
    リー信号を出力する予定時刻以降にキャリー信号の出力
    の有無を判別する判別手段と、 この判別手段によってキャリー信号が出力されていない
    と判別されたとき前記制御信号の伝達異常と判定する制
    御信号異常判定手段とを具備することを特徴とする複数
    基板の自己診断システム。
  6. 【請求項6】 画像データを順次処理するための複数枚
    の基板と、 これら複数枚の基板に所定周波数の制御信号を順次伝達
    するための制御信号伝達手段と、 これら複数枚の基板のそれぞれに個別配置され前記制御
    信号を入力するカウンタと、 診断開始時にこのカウンタをリセットするリセット手段
    と、 前記制御信号によって前記カウンタが桁上げによりキャ
    リー信号を出力する時点を検出するキャリー信号出力時
    点検出手段と、 前記診断開始からキャリー信号出力時点検出手段が検出
    したキャリー信号の出力された時点までの時間と前記カ
    ウンタがキャリー信号を出力するまでのカウント数から
    前記制御信号の周波数が正常な範囲であるかどうかを判
    別する周波数判別手段とを具備することを特徴とする複
    数基板の自己診断システム。
  7. 【請求項7】 画像データを時系列的に順次処理するた
    めの複数枚の基板と、 これら複数枚の基板のうちの最後の基板に配置され、前
    記診断用信号が処理された結果としての処理済みデータ
    を格納する診断用メモリと、 処理済みデータを複数の領域に分割してこの診断用メモ
    リに時間を異にして順次上書きする上書き制御手段と、 前記診断用メモリからそれぞれの領域ごとの処理済みデ
    ータを順次読み出すデータ読出手段と、 このデータ読出手段によって読み出された複数領域の処
    理済みデータを総合的に用いて基板の故障を判別する故
    障判別手段とを具備することを特徴とする複数基板の自
    己診断システム。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH07297976A (ja) * 1994-04-27 1995-11-10 Nec Corp ファクシミリ試験装置およびファクシミリ試験方法
JP2006115490A (ja) * 2005-09-26 2006-04-27 Ricoh Co Ltd 画像処理装置
US10979590B2 (en) 2019-01-18 2021-04-13 Canon Kabushiki Kaisha Image reading apparatus

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