JPH0614056U - キャップユニット - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 本考案はキャップユニットに関し、安価な設
備投資で実用化でき、信頼性が高く、安価なキャップユ
ニットを提供することにある。 【構成】 封緘部材（２）の本体側壁（２ｄ）の下端面
より下方へ保護部（２ｂ）を設け、この保護部を保護壁
（２ｇ）と補強リブ（２ｈ）より形成し、保護壁（２
ｇ）の外周を本体側壁（２ｄ）と同径にしたキャップユ
ニット。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

本考案は、上壁を出没自在となし側壁に弾性鉤止片を有する弾性鉤止片付キャ ップに合成樹脂製封緘部材を装着してなるキャップユニットに関するものである 。

【０００２】

【従来の技術】

従来のキャップユニットは、実公昭５６−４６０８号公報に示されているよう に、上壁を出没自在となし側壁に弾性鉤止片を有するキャップに、射出成形にて 筒状に成形しその内面にキャップ係止用突起を有する合成樹脂製封緘部材を装着 したものが公知である。

【０００３】

【考案が解決しようとする課題】

しかしながら、かかるキャップユニットは缶口に取付けたときに封緘部材の下 端周縁と缶の天板との間に大きな空隙を有し、缶の輸送中等に別の缶の底部がこ の空隙内に入って封緘部材が外れてしまうという不都合を生ずることがあった。 そこで、実公昭５５−２７５７４号公報に示されているように、封緘部材のキ ャップ係止用突起の部分から外方へ大きく拡開して更に下方へ延びる保護部を設 けることが案出されているが、従来のキャップユニットとその外径が大きく相違 するために、従来キャップユニットの供給装置等を大幅に変更しなければならな かった。

【０００４】

【課題を解決するための手段】

本考案は、かかる課題を解決するためになされたもので、キャップ上壁（１ａ ）を出没自在となしキャップ側壁に弾性鉤止片（１ｂ）を有するキャップ（１） を、射出成形にて本体（２ａ）と保護部（２ｂ）とを有する筒状に成形された合 成樹脂製封緘部材（２）内に装着してなるキャップユニット（３）において、前 記封緘部材（２）の本体側壁（２ｄ）の下端面より下方へ全周にわたって延びる ように保護部（２ｂ）を設け、この保護部（２ｂ）を保護壁（２ｇ）と補強リブ （２ｈ）より形成し、前記保護壁（２ｇ）の外周をその上方の本体側壁（２ｄ） の外周とほぼ同じとし、前記保護壁（２ｇ）を本体側壁（２ｄ）より薄肉とする と共にその内面に縦に延びる補強リブ（２ｈ）を多数設けたことを特徴とするキ ャップユニット（３）としたものである。

【０００５】

【作用】

かかるキャップユニット（３）によれば、本体側壁（２ｄ）の下端面より下方 へ全周にわたって延びるように保護壁（２ｇ）を設け、この保護壁（２ｇ）の外 周をその上方の本体側壁（２ｄ）の外周とほぼ同じとしたので、従来のキャップ ユニット（３）の自動供給装置・自動装着装置等を大幅に変更することなく利用 することができる。又、保護壁（２ｇ）を本体側壁（２ｄ）より薄肉とすると共 にその内面に縦に延びる補強リブ（２ｈ）を多数設けたので、保護部（２ｂ）よ り上方の本体側壁（２ｄ）における弾性機能を従来ほぼ同じ状態に設定できると 共に、缶の輸送中等に別の缶の底部が封緘部材（２）の本体側壁（２ｄ）の下方 へ入り込もうとしても保護壁（２ｇ）と補強リブ（２ｈ）の共同作用によりこれ を確実に阻止することができる。更に、保護壁（２ｇ）は、その外周をその上方 の本体側壁（２ｄ）の外周とほぼ同じく小径とし、且つ、本体側壁（２ｄ）より 薄肉としたので、保護部（２ｂ）の材料を少ないものとすることができる。

【０００６】

【実施例】

以下、本考案の一実施例を図１〜図５に基いて説明する。金属製弾性鉤止片付 キャップ１は、上壁１ａを出没自在となし、側壁に等間隔の弾性鉤止片１ｂを有 している。合成樹脂製封緘部材２は、射出成形により筒状に成形され、本体２ａ と保護部２ｂとよりなっている。本体２ａは上壁２ｃと側壁２ｄとよりなってい る。本体上壁２ｃにはリング状に開封可能な摘子片２ｅを有している。摘子片２ ｅの根本部から本体側壁２ｄの下端まで外周面に開封用溝２ｉを有している。本 体側壁２ｄの下端内面にキャップ係止用突起２ｆを有している。保護部２ｂは保 護壁２ｇと補強リブ２ｈとよりなっている。保護壁２ｇは、本体側壁２ｄの下端 面から下方へ全周にわたって延びており、本体側壁２ｄよりかなり薄肉となって おり、その外周は同一となっている。補強リブ２ｈは、本体側壁２ｄの下端面か ら保護壁２ｇの内面に縦に保護壁２ｇの下端より若干上方まで延びており、周方 向に多数設けられている。キャップ１は、それ自身の弾性及び封緘部材２の弾性 を利用して封緘部材２内に収納されキャップユニット３が構成される。 缶本体４は缶胴４ａと缶天板４ｂと缶口４ｃとよりなっている。缶口４ｃは缶 天板４ｂにかしめて固着されている。前記キャップユニット３は自動供給装置に より缶口４ｃの上方に配置され、自動装着装置により缶口４ｃに装着される。 かかるキャップユニット３によれば、本体側壁２ｄの下端面より下方へ全周に わたって延びるように保護壁２ｇを設け、この保護壁２ｇの外周をその上方の本 体側壁２ｄの外周とほぼ同じとしたので、従来のキャップユニット３に用いてい た自動供給装置・自動装着装置等を大幅に変更することなく利用できる。従って 、安価な設備投資で実用化できる。又、保護壁２ｇを本体側壁２ｄより薄肉とす ると共にその内面に縦に延びる補強リブ２ｈを多数設けたので、保護部２ｂより 上方の本体側壁２ｄにおける弾性機能を従来とほぼ同じ状態に設定できると共に 、缶の輸送中等に別の缶の底部が封緘部材２の本体側壁２ｄの下方へ入り込もう としても保護壁２ｇと補強リブ２ｈの共同作用によりこれを確実に阻止すること ができる。従って、より信頼性の高いキャップユニット３とすることができる。 更に、保護壁２ｇはその外周をその上方の本体側壁２ｄの外周とほぼ同じく小径 とし、且つ、本体側壁２ｄより薄肉としたので、保護部２ｂの材料を少ないもの とすることができる。 尚、補強リブ２ｈの下端は保護壁２ｇの下端より若干上方に位置しているので 、キャップユニット３を缶口４ｃに装着した際に缶天板４ｂとの隙間寸法が相違 して保護壁２ｇの下端が缶天板４ｂに当接することがあっても容易に変形してそ の寸法誤差を吸収することができる。又、封緘部材２のリング状摘子片２ｅの根 本部から本体側壁２ｄの下端まで外周面に開封用溝２ｉを設け、その一方が保護 壁２ｇの上端に位置し他方が補強リブ２ｈの上端に位置しているので、リング状 摘子片２ｅを引張れば本体２ａを開封し、更に保護壁２ｇを開封することができ 、リング状摘子片２ｅに補強リブ２ｈを介して封緘部材２をつけたまま簡単にキ ャップ１より取外すことができる。

【０００７】

【考案の効果】

本考案によれば、従来のキャップユニットに用いていた自動供給装置・自動装 着装置等を大幅に変更することなく利用できるので、安価な設備投資で実用化で き、又、封緘部材の弾性機能を従来とほぼ同じ状態に設定できると共に、別の缶 の底部が封緘部材の本体側壁の下方へ入り込むのを確実に阻止して信頼性の高い ものとすることができ、更には、保護部の材料が少ないものとすることができる 。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案のキャップユニットを缶口に装着した状
態の縦断面図である。

【図２】同キャップユニットの平面図である。

【図３】図２のＡ−Ａ断面図である。

【図４】図３のＢ−Ｂ断面図である。

【図５】図１の要部断面図である。

【符号の説明】

１……金属製弾性鉤止片付キャップ １ａ…キャップ
上壁 １ｂ…弾性鉤止片 ２……合成樹脂
製封緘部材 ２ａ…本体 ２ｂ…保護部 ２ｃ…本体上壁 ２ｄ…本体側壁 ２ｅ…リング状摘子片 ２ｆ…キャップ
係止用突起 ２ｇ…保護壁 ２ｈ…補強リブ ２ｉ…開封用溝 ３……キャップ
ユニット ４……缶本体４ ４ａ…缶胴 ４ｂ…缶天板 ４ｃ…缶口

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 キャップ上壁（１ａ）を出没自在となし
   キャップ側壁に弾性鉤止片（１ｂ）を有するキャップ
   （１）を、射出成形にて本体（２ａ）と保護部（２ｂ）
   とを有する筒状に成形された合成樹脂製封緘部材（２）
   内に装着してなるキャップユニット（３）において、前
   記封緘部材（２）の本体側壁（２ｄ）の下端面より下方
   へ全周にわたって延びるように保護部（２ｂ）を設け、
   この保護部（２ｂ）を保護壁（２ｇ）と補強リブ（２
   ｈ）より形成し、前記保護壁（２ｇ）の外周をその上方
   の本体側壁（２ｄ）の外周とほぼ同じとし、前記保護壁
   （２ｇ）を本体側壁（２ｄ）より薄肉とすると共にその
   内面に縦に延びる補強リブ（２ｈ）を多数設けたことを
   特徴とするキャップユニット。