JPH06138504A - 有機非線形光学材料および非線形光学素子 - Google Patents

有機非線形光学材料および非線形光学素子

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JPH06138504A
JPH06138504A JP28778292A JP28778292A JPH06138504A JP H06138504 A JPH06138504 A JP H06138504A JP 28778292 A JP28778292 A JP 28778292A JP 28778292 A JP28778292 A JP 28778292A JP H06138504 A JPH06138504 A JP H06138504A
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JP
Japan
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group
nonlinear optical
formula
optical material
organic
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Application number
JP28778292A
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English (en)
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Hideyuki Murata
田 英 幸 村
Tsuneaki Koike
池 恒 明 小
Hideo Hama
秀 雄 浜
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Mitsui Petrochemical Industries Ltd
Original Assignee
Mitsui Petrochemical Industries Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【構成】 グアニジン骨格を有し、グアニジン骨格の窒
素原子に電子受容性置換基を有する芳香族環またはヘテ
ロ環が結合し、グアニジン骨格の炭素原子に、3価の窒
素原子が2個結合している特定有機化合物からなる有機
非線形光学材料および該材料を含む有機非線形光学素
子。 【効果】 前記有機非線形光学材料は優れた非線形光学
効果を有し、光波長変換素子、電気光学素子などの有機
非線形光学素子に応用される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の技術分野】本発明は、光情報通信もしくは光情
報処理などの分野で用いられる有機非線形光学材料およ
びこれを用いた光波長変換素子、電気光学素子などの非
線形光学素子に関する。
【0002】
【発明の技術的背景】光情報通信もしくは光情報処理な
どの分野では、最近、有機非線形光学材料が注目されて
いる。この非線形光学材料とは、レーザー光を任意の波
長の光に変換したり、電圧の印加により屈折率が変化し
たりするなどの非線形光学効果を示す材料を意味し、な
かでもレーザー光をその1/2の波長の光にする(第2
高調波発振)効果を有する2次の有機非線形光学材料が
1983年の報告(ACS Symposium Series 233(1983))
以来、無機材料を凌駕する性能を示す材料として注目さ
れている。
【0003】このような2次の有機非線形光学材料とし
ては、たとえば、芳香族環、電子供与性置換基および電
子受容性置換基を有し、芳香族環のπ電子が電子供与性
置換基および電子受容性置換基により分子内で分極した
構造の材料が挙げられる。この種の材料は、π電子部位
で非線形光学性が生じるため、非線形光学応答性が極め
て高くなると考えられている。
【0004】ところが、高い非線形光学応答性が期待さ
れるパラニトロアニリンは、光波長変換素子、電気光学
素子などの非線形光学素子として実用上不可欠な単結晶
状態にすると、隣接する2分子が互いに反転した構造を
とり、このため非線形光学性が失われる。このように有
機非線形光学材料は、隣接分子同士が中心対称になる
と、非線形光学性が失われる傾向がある。このため、こ
のような隣接分子同士の対称性を無くす置換基や光学活
性を付与する置換基などを導入した有機化合物の合成が
行われている。たとえばこのようにして合成された2-メ
チル-4-ニトロアニリンは、高い非線形光学性を示すこ
とが明らかにされている。
【0005】有機非線形光学材料は、分子内分極率が高
くなるにしたがって非線形光学性が高くなるが、分子内
での分極が高すぎると電荷移動が起こり、このため材料
の透明性が失われる。同時に、第2次高調波の波長と有
機非線形光学材料の最大吸収波長λmaxとが合致して
第2次高調波が効率よく取り出せなくなる。
【0006】さらに有機非線形光学材料を得るために、
直線状分子、たとえばスチルベンなどの分子の両端に高
い電子受容性を有するニトロ基と高い電子供与性を有す
るアミノ基とが導入されている。しかしながら、このよ
うにして得られた材料は、その隣接分子同士が中心対称
になり易い上、透明性がよくないなどの問題点がある。
【0007】これらの問題を解決するために、分子内の
π電子共役系の長さを限定したり、芳香族環内にヘテロ
原子を導入するなどの方法が試みられているが、根本的
な解決策は見出されていない。
【0008】
【発明の目的】本発明は上記のような事情に鑑みてなさ
れたものであって、隣接分子同士が中心対称になり難
く、透明性に優れ、しかも良好な非線形光学性を示す新
規な有機非線形光学材料およびこのような有機非線形光
学材料が用いられている光波長変換素子、電気光学素子
などの非線形光学素子を提供することを目的としてい
る。
【0009】
【発明の概要】本発明に係る第1の有機非線形光学材料
は、下記一般式(I)
【0010】
【化3】
【0011】(式中、Aは電子受容性置換基であり、Φ
は芳香族環またはヘテロ環であり、R1〜R5はそれぞれ
独立して水素原子またはアルキル基、アリール基、アラ
ルキル基、アルキルオキシ基、アルケニル基およびヒド
ロキシル基からなる群より選ばれる1価基であり、R1
〜R5がアルキル基またはアルケニル基である場合、該
アルキル基またはアルケニル基は、水酸基および/また
はハロゲン原子で置換されていても良く、また、該アル
キル基またはアルケニル基の鎖中には2価のヘテロ原子
またはヘテロ原子を含む2価の基が介在していても良
く、Bは直接結合であるか、または2価のヘテロ原子ま
たはヘテロ原子を含む2価の基であり、mまたはnは1
以上の整数である。)で表わされる有機化合物からなる
ことを特徴としている。
【0012】本発明に係る第2の有機非線形光学材料
は、下記一般式(II)
【0013】
【化4】
【0014】(式中、A、Φ、R1、R2、R5、B、m
およびnは、前記式(I)のそれぞれと同様に定義さ
れ、R6は炭素数1〜4のアルキレン基または炭素数1
〜4のアルケニレン基である。)で表わされる有機化合
物からなることを特徴としている。
【0015】また本発明の非線形光学素子は、上記式
(I)または式(II)で表わされる有機非線形光学材料
からなることを特徴としている。
【0016】
【発明の具体的説明】以下、本発明に係る有機非線形光
学材料について、具体的に説明する。本発明の有機非線
形光学材料は、上記式(I)または(II)で表わされる
化合物からなり、Φに電気受容性置換基Aが結合するこ
とによってΦの分極が生じ、式(I)または(II)で表
わされる化合物全体の分極が促進される。
【0017】このような電子受容性置換基Aは、ハメッ
ト値σが 0<σ<0.8 の範囲にあることが好ましい。このような置換基を、具
体的に例示すると、ニトロ基、シアノ基、トリフルオロ
メチル基、トリフルオロメチルメトキシ基、トリフルオ
ロメチルチオ基、カルバモイル基、ニトロソ基、シアナ
ト基、チオシアナト基、イソシアナト基、ホルミル基、
あるいはメトキシカルボニル、エトキシカルボニルなど
のアルコキシカルボニル基、ハロゲン化アルコキシカル
ボニル基、アセチル基、プロピノイル基、ハロゲン化ア
シル基、スルフォ基、スルフィノ基、スルフェノ基、ハ
ロゲン原子などが挙げられる。このうちニトロ基が好ま
しい。
【0018】電子受容性置換基Aは、Φに1個または複
数個結合しており、複数個のAがΦに結合している場合
には、それぞれのAは互いに同一であっても異なってい
てもよい。
【0019】このような電子受容性置換基Aは、Φの分
極が促進されるように、Φに結合していることが好まし
い。たとえばΦがベンゼン環である場合には、電子受容
性置換基Aは、グアニジン骨格中のイミン窒素に対して
パラ位でΦに結合していることが好ましく、またアクセ
プター性置換基Aが複数個ある場合には、上記のような
グアニジン骨格中のイミン窒素に対してパラ位およびメ
タ位でΦに結合していることが好ましい。
【0020】上記式(I)または(II)において、Φは
それぞれ独立して芳香族環またはヘテロ環であり、芳香
族環、複素5員環または複素6員環が好ましく、特にベ
ンゼン環または複素5員環が好ましい。これらの芳香族
環またはヘテロ環が電子共鳴の場を提供し、これらの環
によって非線形光学効果が有効に発揮されるようにな
る。Φに用いられる芳香族環またはヘテロ環を具体的に
例示すると、下記の通りである。
【0021】
【化5】
【0022】
【化6】
【0023】
【化7】
【0024】また上記式(I)または(II)において、
1〜R5はそれぞれ独立して水素原子またはアルキル
基、アリール基、アラルキル基、アルキルオキシ基、ア
ルケニル基およびヒドロキシル基からなる群より選ばれ
る1価基である。
【0025】上記アルキル基は、直鎖状であっても分岐
していてもよく、炭素数が1〜6であり、好ましくは炭
素数が1〜3である。このようなアルキル基としては、
具体的には、メチル基、エチル基、n−プロピル基、n
−ブチル基などの直鎖状アルキル基、イソプロピル基、
sec−ブチル基、sec−アミル基などの2級アルキ
ル基、tert−ブチル基、tert−アミル基などの
3級アルキル基が挙げられる。
【0026】上記アリール基は、置換されていてもよ
い。このようなアリール基としては、具体的には、フェ
ニル基、ナフチル基、トリル基およびキシリル基などが
挙げられる。
【0027】上記アラルキル基としては、具体的には、
ベンジル基、フェネチル基、α−メチルベンジル基およ
びトリルメチル基などが挙げられる。上記アルキルオキ
シ基は、直鎖状であっても分岐していてもよく、炭素数
が1〜8であり、好ましくは炭素数が1〜6である。こ
のようなアルキルオキシ基としては、具体的には、メチ
ルオキシ基、エチルオキシ基、n−プロピルオキシ基、
n−ブチルオキシ基などの直鎖状アルキルオキシ基、イ
ソプロピルオキシ基、sec−ブチルオキシ基、sec
−アミルオキシ基などの2級アルキルオキシ基、ter
t−ブチルオキシ基、tert−アミルオキシ基などの
3級アルキルオキシ基が挙げられる。
【0028】上記アルケニル基中のビニレン(−CH=
CH−)は、基の末端または鎖中に存在していてもよ
く、あるいは上記式(I)または(II)においてΦまた
はBと結合していてもよい。
【0029】このようなアルケニル基としては、具体的
には1−プロペニル基、1−ブテニル基、2−ブテニル
基などの直鎖状アルケニル基、イソプロペニル基、3−
メチル−2−ブテニル基などの2級アルケニル基、1,
1−ジメチルアリル基などの3級アルケニル基が挙げら
れる。
【0030】上記アルキル基およびアルケニル基は、た
とえば−CH2Cl基、−CH2OH基などのように、部
分的に水酸基および/またはハロゲン原子で置換されて
いても良く、また、上記アルキル基またはアルケニル基
の鎖中には、それぞれO、S、Seなどの2価のヘテロ
原子を含んでいても、あるいはN、B、Si、Geなど
のヘテロ原子を含む2価の基が介在していてもよい。
【0031】このような2価の基としては、−CO−
基、−NH−基、−N(CH3)−基、−BH−基、−
B(CH3)−基、−SiH2−基、−Si(CH32
基、
【0032】
【化8】
【0033】などが挙げられる。上記式(I)で表わさ
れる化合物では、R2〜R5のうち少なくとも1種が電子
供与性置換基であることが好まく、また、上記式(II)
で表わされる化合物では、R2および/またはR5が電子
供与性置換基であることが好ましい。
【0034】この場合、これらの電子供与性置換基によ
ってグアニジン骨格に電子供与性が付与され、この結
果、Φに分極が生じ、式(I)または(II)で表される
化合物全体の分極が促進される。グアニジン骨格に電子
供与性を付与し得るような電子供与性置換基のハメット
値σは 0≧σ≧−0.83 の範囲にあることが好ましい。このようなハメット値を
示す電子供与性置換基としては、具体的には、水素原
子、メチル基、エチル基、n-プロピル基、n-ブチル基な
どの直鎖状アルキル基、イソプロピル基、sec-ブチル
基、sec-アミル基などの2級アルキル基、tert- ブチル
基、tert- アミル基などの3級アルキル基、アリール基
などが挙げられ、このうちメチル基が好ましい。
【0035】上記式(I)または(II)で表わされる化
合物中に、このような電子供与性置換基が複数個存在す
る場合、これらの電子供与性置換基は、互いに同一であ
っても異なっていてもよい。
【0036】また、上記式(I)または(II)におい
て、R2〜R5の少なくとも一つは水素原子であることが
好ましく、R2およびR5の両者が水素原子であることが
特に好ましい。すなわち、上記式(I)または(II)で
表わされる化合物のグアニジン骨格の炭素原子に結合し
ている2個の窒素原子のうち、少なくとも一方に水素原
子が結合していることが好ましく、両方の窒素原子に水
素原子が結合していれば、さらに好ましい。
【0037】さらに、上記式(I)または(II)におい
て、R1〜R5のうち、少なくとも一つが光学活性基であ
ることが好ましい。上記式(I)または(II)におい
て、R1〜R5のうち、少なくとも一つが光学活性基であ
ると、分子の対称性が崩れ、単結晶を形成する際に隣接
分子同士が中心対称となり難く、非線形光学性が効果的
に保持される。ここで、光学活性基とは不整炭素を有す
る基、たとえば1つの炭素原子に3つの異なる基、メチ
ル基、エチル基、水素原子が結合している置換基を意味
する。
【0038】上記式(I)または(II)において、R1
はΦに1個または複数個結合しており、複数個のR1
Φに結合している場合には、それぞれのR1は互いに同
一であっても異なっていても良い。
【0039】上記式(II)において、R6は、炭素数1
〜4のアルキレン基または炭素数1〜4のアルケニレン
基であり、グアニジン骨格に結合している2個の窒素原
子とともに環を形成している。このような2価の炭化水
素基としては、エチレン基、プロピレン基などが挙げら
れる。
【0040】また、上記式(I)または(II)における
Bは、直接結合であるか、前記と同様の2価のヘテロ原
子またはヘテロ原子を含む2価の基である。さらに、上
記式(I)または(II)で表わされる化合物は、少なく
とも1個の重水素を有することが好ましい。
【0041】以上のような式(I)または(II)で表わ
される化合物としては、具体的には、次のような化合物
が挙げられる。
【0042】
【化9】
【0043】
【化10】
【0044】
【化11】
【0045】
【化12】
【0046】上記式(I)で表わされる化合物として
は、特に1,2-ジメチル-3-(4-ニトロフェニル)グアニ
ジン(化合物(1))が好ましく、また、上記式(II)
で表わされる化合物としては、N-(2-イミダゾリジニリ
デン)-4-ニトロベンザミン(化合物(7))が好まし
い。
【0047】このようなグアニジン誘導体は、尿素誘導
体とΦ骨格を有するアミン誘導体とを原料としてオキシ
塩化リンの存在下で縮合反応を行うことによって得るこ
とができる。
【0048】前記グアニジン誘導体は、上記式(I)に
おいてR4およびR5が水素原子である尿素誘導体を原料
として用いた場合を例にとって説明すると、たとえばCh
emische Berichte(第94巻、第2278頁、1961
年)またはCanadian journal0f chimistry(第69巻、
第205頁、1990年)に記載された方法により、以
下に示す反応経路を経て生成される。
【0049】
【化13】
【0050】すなわち、例えばベンゼン溶媒中で、尿素
誘導体1モルに対してオキシ塩化リンを1モルの割合で
室温で18時間反応させた後、アミン誘導体1モルを加
え65〜70℃で7時間反応させ、次いで氷冷下、過剰
のアルカリ水溶液を加えることで上記式(I)または
(II)で表わされる化合物を得ることができる。
【0051】上記反応は、通常、液相で行われる。この
反応の際には、原料として用いられる尿素誘導体および
アミン誘導体、さらに生成するグアニジン誘導体に対し
て化学的に不活性であり、かつ、原料として用いられる
尿素誘導体およびアミン誘導体を溶解する溶剤が用いら
れる。このような溶剤としては、たとえば、芳香族炭化
水素系溶剤、脂肪族飽和炭化水素系溶剤、脂肪族飽和ハ
ロゲン化炭化水素系溶剤、脂肪族不飽和炭化水素系溶
剤、エーテル系溶剤などの各種溶剤が用いられ、特にベ
ンゼンが好ましい。これらの溶剤は、単独にて、あるい
は2種類以上の混合物として用いられる。
【0052】さらに上記反応は、通常、たとえばアルゴ
ンや窒素などの不活性雰囲気下で行われる。本発明に係
る有機非線形光学材料は、上記のような式(I)または
(II)で表わされる化合物からなり、結晶化状態で用い
られる。
【0053】このような式(I)または(II)で表わさ
れる化合物の結晶は、単結晶であることが好ましいが、
似たような結晶構造を有する他の成分との共晶であって
もよい。
【0054】さらに、式(I)または(II)で表わされ
る化合物は、高分子化合物などのような他の物質と混合
または結合させて、非線形光学材料として用いることも
できる。
【0055】
【発明の効果】上述したように本発明に係る有機非線形
光学材料は、前記式(I)または(II)で表わされる有
機化合物からなり、Φ環によって共鳴の場が与えられ、
A、グアニジン骨格中の置換基R1〜R5によって分子分
極および分子配列がバランスよく制御され、隣接分子同
士が中心対称とならないので、優れた非線形光学効果を
有する。
【0056】このため本発明に係る有機非線形光学材料
は、2次の非線形光学効果を利用した光波長変換素子、
電気光学素子などの非線形光学素子への応用に好適であ
る。
【0057】
【実施例】以下、本発明をさらに具体的な実施例を挙げ
て説明するが、本発明はこれら実施例に限定されるもの
ではない。
【0058】
【実施例1】滴下ロート、冷却器、温度計を取り付けた
300mlの4つ口フラスコに、100ミリモル(8.8
1g)のジメチル尿素を含む50mlの乾燥ベンゼン溶液
を入れ系内を窒素置換した。この溶液を室温で激しく攪
拌して、さらにこの溶液中に120ミリモルのオキシ塩
化リンを含む乾燥ベンゼン50mlを滴下ロートからゆっ
くりと滴下した。滴下終了後、室温で18時間得られた
溶液の攪拌を行った後、この溶液中に50mlの乾燥ベン
ゼンに分散させたパラニトロアニリンを室温で加えた。
この反応物質が混合された反応液を65〜70℃に加熱
し7時間反応させた後、この反応液を氷冷した後、この
反応液に水20mlをゆっくり加えた。次いで、この反応
液の水層を分離して氷冷しながら、この水層に50%の
水酸化ナトリウム溶液を微量づつ加えた。水層が強アル
カリ性を呈していることを確認後、生成物を水層からエ
ーテルで抽出した。得られた生成物を無水硫酸ナトリウ
ムで一晩乾燥し、この生成物からエーテルを留去した
後、酢酸エチルを用いてこの生成物の再結晶を行い、前
記化学式(7)で表される1,2-ジメチル-3-(4-ニトロ
フェニル)グアニジン4.3gを得た。
【0059】得られた化合物の粉末を用いて粉末法によ
るSHG強度測定を行った。入力はYAGレーザーを用
いた。SHG強度を尿素に対して比較した結果、31.
5倍であった。
【0060】
【実施例2】滴下ロート、冷却器、温度計を取り付けた
300mlの4つ口フラスコに、100ミリモル(21.
23g)のジフェニル尿素を含む50mlの乾燥ベンゼン
溶液を入れ系内を窒素置換した。この溶液を室温で激し
く攪拌して、さらにこの溶液中に120ミリモルのオキ
シ塩化リンを含む乾燥ベンゼン50mlを滴下ロートから
ゆっくりと滴下した。滴下終了後、室温で18時間得ら
れた溶液の攪拌を行った後、この溶液中に50mlの乾燥
ベンゼンに分散させたパラニトロアニリンを室温で加え
た。この反応物質が混合された反応液を65〜70℃に
加熱し7時間反応させた後、この反応液を氷冷し水20
mlをゆっくり加えた。次いで、この反応液の水層を分離
して氷冷しながら、この水層に50%の水酸化ナトリウ
ム溶液を微量づつ加えた。水層が強アルカリ性を呈して
いることを確認後、生成物を水層からエーテルで抽出し
た。得られた生成物を無水硫酸ナトリウムで一晩乾燥
し、この生成物からエーテルを留去した後、酢酸エチル
を用いてこの生成物の再結晶を行い、前記化学式(7)
で表される1,2-ジフェニル-3-(4-ニトロフェニル)グ
アニジン5.4gを得た。
【0061】得られた化合物の粉末を用いて粉末法によ
るSHG強度測定を行った。入力はYAGレーザーを用
いた。SHG強度を尿素に対して比較した結果、5.6
倍であった。
【0062】
【実施例3】滴下ロート、冷却器、温度計を取り付けた
300mlの4つ口フラスコに、100ミリモル(8.6
1g)のエチレン尿素を含む50mlの乾燥ベンゼン溶液
を入れ系内を窒素置換した。この溶液を室温で激しく攪
拌して、さらにこの溶液中に120ミリモルのオキシ塩
化リンを含む乾燥ベンゼン50mlを滴下ロートからゆっ
くりと滴下した。滴下終了後、室温で18時間得られた
溶液の攪拌を行った後、この溶液中に50mlの乾燥ベン
ゼンに分散させたパラニトロアニリンを室温で加えた。
この反応物質が混合された反応液を65〜70℃に加熱
し7時間反応させた後、この反応液を氷冷した後、この
反応液に水20mlをゆっくり加えた。次いで、この反応
液の水層を分離して氷冷しながら、この水層に50%の
水酸化ナトリウム溶液を微量づつ加えた。水層が強アル
カリ性を呈していることを確認後、生成物を水層からエ
ーテルで抽出した。得られた生成物を無水硫酸ナトリウ
ムで一晩乾燥し、この生成物からエーテルを留去した
後、酢酸エチルを用いてこの生成物の再結晶を行い、前
記化学式(7)で表されるN-(2-イミダゾリジニリデ
ン)-4-ニトロベンザミンを4.05gを得た。
【0063】得られた化合物の粉末を用いて粉末法によ
るSHG強度測定を行った。入力はYAGレーザーを用
いた。SHG強度を尿素に対して比較した結果、20.
5倍であった。
【0064】
【実施例4】滴下ロート、冷却器、温度計を取り付けた
300mlの4つ口フラスコに、100ミリモル(10.
12g)のプロピレン尿素を含む50mlの乾燥ベンゼン
溶液を入れ系内を窒素置換した。この溶液を室温で激し
く攪拌して、さらにこの溶液中に120ミリモルのオキ
シ塩化リンを含む乾燥ベンゼン50mlを滴下ロートから
ゆっくりと滴下した。滴下終了後、室温で18時間得ら
れた溶液の攪拌を行った後、この溶液中に50mlの乾燥
ベンゼンに分散させたパラニトロアニリンを室温で加え
た。この反応物質が混合された反応液を65〜70℃に
加熱し7時間反応させた後、この反応液を氷冷し水20
mlをゆっくり加えた。次いで、この反応液の水層を分離
して氷冷しながら、この水層に50%の水酸化ナトリウ
ム溶液を微量づつ加えた。水層が強アルカリ性を呈して
いることを確認後、生成物を水層からエーテルで抽出し
た。得られた生成物を無水硫酸ナトリウムで一晩乾燥
し、この生成物からエーテルを留去した後、酢酸エチル
を用いてこの生成物の再結晶を行い、前記化学式(8)
で表されるN-(2-テトラヒドロ-2-ピリミジニリデン)-
4-ニトロベンザミンを3.80gを得た。
【0065】得られた化合物の粉末を用いて粉末法によ
るSHG強度測定を行った。入力はYAGレーザーを用
いた。SHG強度を尿素に対して比較した結果、29.
1倍であった。

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】一般式(I) 【化1】 (式中、 Aは電子受容性置換基であり、 Φは芳香族環またはヘテロ環であり、 R1〜R5はそれぞれ独立して水素原子またはアルキル
    基、アリール基、アラルキル基、アルキルオキシ基、ア
    ルケニル基およびヒドロキシル基からなる群より選ばれ
    る1価基であり、R1〜R5がアルキル基またはアルケニ
    ル基である場合、該アルキル基またはアルケニル基は、
    水酸基および/またはハロゲン原子で置換されていても
    良く、また、該アルキル基またはアルケニル基の鎖中に
    は2価のヘテロ原子またはヘテロ原子を含む2価の基が
    介在していても良く、 Bは直接結合であるか、または2価のヘテロ原子または
    ヘテロ原子を含む2価の基であり、 mまたはnは1以上の整数である。)で表わされる有機
    化合物からなることを特徴とする有機非線形光学材料。
  2. 【請求項2】一般式(II) 【化2】 (式中、A、Φ、R1、R2、R5、B、mおよびnは、
    前記式(I)のそれぞれと同様に定義され、 R6は炭素数1〜4のアルキレン基または炭素数1〜4
    のアルケニレン基である。)で表わされる有機化合物か
    らなることを特徴とする有機非線形光学材料。
  3. 【請求項3】 Φがベンゼン環または複素5員環である
    請求項1または2記載の有機非線形光学材料。
  4. 【請求項4】 Φがベンゼン環であって、かつAがグア
    ニジン骨格中のイミン窒素に対してパラ位でΦに結合さ
    れている請求項3記載の有機非線形光学材料。
  5. 【請求項5】 少なくともR1〜R5の一つが光学活性基
    である請求項1または2記載の有機非線形光学材料。
  6. 【請求項6】 前記式(I)で表わされる有機化合物
    が、少なくとも1つの重水素を有する請求項1記載の有
    機非線形光学材料。
  7. 【請求項7】 前記式(II)で表わされる有機化合物
    が、少なくとも1つの重水素を有する請求項2記載の有
    機非線形光学材料。
  8. 【請求項8】 請求項1または2記載の有機非線形光学
    材料を含むことを特徴とする非線形光学素子。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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US7109224B2 (en) 2002-11-06 2006-09-19 Bristol-Myers Squibb Co. Acyl guanidine compounds and use thereof

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