JPH061375A

JPH061375A - 中蓋付き容器

Info

Publication number: JPH061375A
Application number: JP25344892A
Authority: JP
Inventors: Satoshi Osone; 聡大曽根; Kazuko Yamase; 和子山勢; Kyosuke Suzuki; 恭介鈴木
Original assignee: Dai Nippon Printing Co Ltd
Current assignee: Dai Nippon Printing Co Ltd
Priority date: 1992-04-22
Filing date: 1992-08-31
Publication date: 1994-01-11
Anticipated expiration: 2016-06-25
Also published as: JP3179203B2

Abstract

(57)【要約】【目的】中蓋を開封した後で外蓋を被せ、この外蓋を
持って移動しても容器本体が外れて落下するのを防止す
る。【構成】カップ状の容器本体１と、容器本体１の開口
フランジ部１ａにヒートシールされるシート状の中蓋２
と、開口フランジ部１ａに嵌合係止される外蓋３とから
なる中蓋付き容器において、中蓋２を剥して開封する際
にその一部分を開口フランジ部１ａに残す手段を中蓋２
に設ける。図の例では、舌片２１を引っ張ると中蓋２が
破断線２ａで破断されて開封され、両側に中蓋２の一部
分が開口フランジ部１ａに残った状態となる。この残っ
た部分により容器本体１と外蓋３との嵌合が固く行わ
れ、開口フランジ部１ａが補強されるので、外蓋３の側
壁３１を持って持ち上げても容器本体１が外れて落下す
るのが防止できる。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は、ヨーグルトやアイスク
リームなどを収納して販売するための中蓋付き容器に関
するものである。

【０００２】

【従来の技術】従来、この種の容器としては、図１２に
示すように、紙カップやプラスチック成形品からなるカ
ップ状の容器本体１１と、容器本体１１の開口を密封す
るためのシート状の中蓋１２と、中蓋１２の上に添付品
を収納して保護し且つ開封後は蓋の役目を果たす外蓋１
３とで構成される中蓋付き容器が広く使用されている。
この中蓋付き容器は、容器本体１１に内容物を充填した
後、中蓋１２をヒートシールにより容器本体１１の外向
き開口フランジ部１１ａに密閉状態で取り付けてから、
甘味料などの添付品を中蓋１２の上に載置して外蓋１３
を被せ、外蓋１３の下部周囲にある内向き突条１３ａが
容器本体１２の開口フランジ部１１ａを乗り越えるよう
にして押圧し、突条１３ａとその上の段部１３ｂの間の
壁面１３ｃに開口フランジ部１１ａを嵌合させることで
販売形態とされており、消費者が購入後に外蓋１３を取
り外してから中蓋１２を容器本体１１から剥がして完全
に取り去り、必要量の内容物を取り出した後、容器本体
１１と外蓋１３を再度嵌合させた状態で蓋をして残りを
保存するようになっている。

【０００３】そして、上記の中蓋付き容器では、原反シ
ートから打ち抜いた中蓋１２をヒートシールして容器本
体１１の開口フランジ部１１ａに取り付けることで容器
本体１１を密閉しているが、この場合の位置合わせを容
易として完全に密閉するため中蓋１２のサイズは開口フ
ランジ部１１ａより若干大きめになっている。このた
め、中蓋１２は開口フランジ部１１ａより若干はみ出た
状態で容器本体１１にヒートシールされるので、外蓋１
３における壁面１３ｃはこの中蓋１２の張出部分を考慮
して容器本体１１の開口フランジ部１１ａより僅かに大
きくしてあり、主に中蓋１２と二次的には開口フランジ
部１１ａと、壁面１３ｃより下方の内向き突条１３ａと
で嵌合係止するようにしている。

【０００４】

【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記の
如き従来の中蓋付き容器においては、開封時に中蓋１２
を剥がして完全に取り去ると、嵌合は容器本体１１の開
口フランジ部１１ａと外蓋１３の突条１３ａの間のみに
なるとともに開口フランジ部１１ａ自体の保形力が減少
し、この結果外蓋１３の開口フランジ部１１ａに対する
嵌合力が弱まってしまうことから、開封後に外蓋１３で
蓋をした状態で外蓋１３の両サイドを持って移動させよ
うとすると、内容物の重量により外蓋１３から容器本体
１１が外れて落下する事故が起きやすいという問題点が
あった。

【０００５】本発明は、上記のような問題点に鑑みてな
されたものであり、その目的とするところは、中蓋を開
封した後で外蓋を持って移動しても容器本体が外れるの
を防止できる中蓋付き容器を提供することにある。

【０００６】

【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明は、紙カップ又はプラスチック成形品からな
り上部開口に外向きの開口フランジ部を有するカップ状
の容器本体と、内容物を収納した容器本体の開口フラン
ジ部にヒートシールされて容器本体を密閉するシート状
の中蓋と、中蓋をヒートシールした容器本体の開口フラ
ンジ部に嵌合して係止される外蓋とからなる中蓋付き容
器において、中蓋を剥がして開封する際にその一部分を
開口フランジ部に残す手段を中蓋に設けたことを特徴と
するものである。

【０００７】

【作用】上述の本発明の中蓋付き容器では、開封後に残
った中蓋の一部分が容器本体における開口フランジ部の
撓みを防止するように作用するとともに、外蓋と容器本
体の嵌合係止を確実にするように作用する。

【０００８】

【実施例】以下、本発明の実施例を図面に基づいて詳細
に説明する。

【０００９】図１は本発明に係る中蓋付き容器の一実施
例をその各構成部分を離間した状態で示す斜視図であ
り、同図に示されるように、中蓋付き容器は従来のもの
と同様に、紙カップからなる容器本体１と、容器本体１
の開口を密封するためのシート状の中蓋２と、中蓋２の
上に添付品を収納して保護し且つ開封後は蓋の役目を果
たす外蓋３とで構成されている。

【００１０】容器本体１は板紙（３００ｇ／ｍ²）の内
外面にそれぞれ厚さ４０μｍ、２０μｍのポリエチレン
フィルムをラミネートしてなる加工紙をカップ成形機に
かけて形成されたもので、コーナーが丸くなった四角形
のカップ形状をしており、上部開口に沿って外向きにカ
ールした開口フランジ部１ａを有している。

【００１１】外蓋３は厚さ０．４ｍｍのポリ塩化ビニル
製シートを真空成形して形成されたもので、上方に膨ら
み且つ容器本体１の開口フランジ部１ａと対応する四角
形状をしており、その各辺の中央には把持部の役目を果
たす側壁３１を備えるとともに、円弧状の各コーナーに
は段部３２が設けられており、各段部３２の下側には内
側に突き出た突条３ａを有している。

【００１２】中蓋２は外側から順に紙（２１０ｇ／
ｍ²）／ポリエチレン（１５μｍ）／二軸延伸ポリエス
テルフィルム（１２μｍ）／ポリエチレン（４０μｍ）
からなる原反シートを打ち抜いて形成されたもので、容
器本体１の開口フランジ部１ａより僅かに大きなサイズ
でしかもコーナーの１つに舌片部分２１を有した形状を
しており、図の点線で示すように中蓋２を斜めに横切る
平行な一対の破断線２ａと、これらの破断線２ａの端部
に小さな切欠ノッチ２ｂを有している。

【００１３】すなわち、本実施例の原反シートは、紙
（２１０ｇ／ｍ²）にポリエチレン（１５μｍ）を押出
し塗布加工して二軸延伸ポリエステルフィルム（１２μ
ｍ）を貼り合わせた後、破断線２ａとなる位置にミシン
目を形成し、これにポリエチレン（４０μｍ）を押出し
塗布加工したものであり、この原反シートから中蓋２を
打ち抜く時に、破断線２ａの端部に切欠ノッチ２ｂをそ
れぞれ形成したものである。

【００１４】上記の容器本体１に内容物を充填した後、
図２に示すように中蓋２をヒートシールにより容器本体
２の開口フランジ部１ａに密閉状態で取り付けてから、
甘味料などの添付品を中蓋２の上に載置して外蓋３を被
せ、外蓋３の段部３ａと突条３１の間に容器本体１の開
口フランジ部１ａが嵌入するように押し込んで容器本体
１に外蓋３を取り付けることで中蓋付き容器が形成さ
れ、この形態で店頭等にて販売される。

【００１５】購入した消費者は、外蓋３を容器本体１か
ら取り外した後、中蓋２の舌片部分２１を摘んで引き剥
がすことにより中蓋２を開封する。このようにすること
で、中蓋２はその各ノッチ２ｂの部分から切れ始め、各
破断線２ａに沿って破断されて図３に示すように開封さ
れ、中蓋２の一部分が容器本体１の開口フランジ部１ａ
に残った状態となる。そして、必要量の内容物Ｙを取り
出した後、容器本体１に外蓋３を嵌合させると、中蓋２
の残った部分により容器本体１と外蓋３の嵌合が固く行
われるとともに、中蓋２の残った部分により開口フラン
ジ部１ａが補強された状態になっているので、外蓋３の
側壁３ａを持って持ち上げたとしても容易には外れない
状態となる。なお、本実施例では、図３に示す如く２つ
のコーナー部において中蓋２が除去されるので、このコ
ーナー部が取出し口となり内容物Ｙをスプーンで容易に
取り出すことができる。

【００１６】図４は別実施例の中蓋を容器本体１の開口
フランジ部１ａにシールした状態で示すもので、この実
施例の中蓋２においては、破断線２ａを舌片部分２１の
両側から内側へ向けて平行に少しだけ延ばすとともに周
囲に対して一定の幅をもって一周するように形成してい
る。この中蓋２を使用した中蓋付き容器では、舌片部分
２１を摘んで引っ張ると各ノッチ２ｂの部分から切れ始
め、図５に示すように、中蓋２は舌片２１以外の部分で
容器本体１の開口フランジ部１ａに残った状態となる。
したがって、取出し口が１ヶ所だけにはなるが、中蓋２
の残った部分が多くなって容器本体１自体の保形性がよ
くなるとともに、外蓋３を嵌合した場合に容器本体１と
の嵌合がより強固に行われる。

【００１７】図６に示される実施例の中蓋２では、半円
形状のミシン目２ｃとこのミシン目２ｃの両端を結ぶ押
罫２ｄとで区画される指先大の押圧部分２２を舌片部分
２１と反対側のコーナー寄りに設けている。この中蓋２
を使用した中蓋付き容器にあっては、押圧部分２２を指
先で押し込んでミシン目２ｃで破断し、そのままこの部
分を摘んで引き上げることにより、中蓋２を破断線２ａ
に沿って破断して開封操作を行うので、中蓋２の一部を
確実に残した状態で開封することができる。なお言うま
でもないが、本実施例の中蓋２では舌片部分２１を設け
る必要はなく、外蓋３の形状もこれに合わせることがで
きる。また、舌片２１を設けた場合でもその両側にノッ
チ２ｂを形成する必要はない。

【００１８】図７に示される実施例の中蓋２では、取出
し口となるコーナー部と反対側において破断線２ａの一
部に半円状のミシン目２ｃを外向きに形成し、このミシ
ン目２ｃとその両端を結ぶ押罫２ｄとにより指先大の押
圧部分２２を区画している。このようにミシン目２ｃの
両端が破断線２ａに連続しているので、押圧部分２２を
指先で押し込んでから破断線２ａを破断する操作が容易
に行える。なお、本実施例の中蓋２においても舌片２１
を設ける必要はない。

【００１９】図８に示される実施例の中蓋２では、押圧
部分２２を設けたコーナー部と反対側、すなわち取出し
口となるコーナー部において破断線２ａを丸く形成し、
容器本体１の開口フランジ部１ａに近接状態で沿うよう
にしている。この中蓋２を使用した中蓋付き容器にあっ
ては、押圧部分２２を押し込んで中蓋２を破断線２ａに
沿って開封すると、図９に示す如く開口フランジ部１ａ
の全周に渡って中蓋２が残った状態となる。したがっ
て、容器本体１の保形性が一層よくなり、外蓋３との嵌
合がより強固に行われることになる。しかも開封後は中
蓋２に引っ掛かることなくスプーンで内容物Ｙを取り出
すことができる。

【００２０】なお、上記した各実施例の中蓋２におい
て、二軸延伸ポリエステルフィルムの代わりに二軸延伸
ポリプロピレンフィルム等の引裂伝播強度の弱いフィル
ムを使用してもよい。

【００２１】図１０にさらに別の実施例の中蓋を容器本
体１の開口フランジ部１ａにシールした状態で示してい
る。この実施例の中蓋４は外側から順に紙（２１０ｇ／
ｍ²）／ポリエチレン（１５μｍ）／一軸延伸ポリエチ
レンフィルム（４０μｍ）／ポリエチレン（３０μｍ）
からなる原反シートを打ち抜いて形成されたもので、容
器本体１の開口フランジ部１ａより僅かに大きなサイズ
でしかもコーナーの１つに舌片部分４１を有した形状を
している。

【００２２】本実施例における原反シートは、紙（２１
０ｇ／ｍ²）にポリエチレン（１５μｍ）を押出し塗布
加工して一軸延伸ポリエチレンフィルム（４０μｍ）を
貼り合わせた後、これにポリエチレン（３０μｍ）を押
出し塗布加工したものであり、この原反シートから中蓋
４を打ち抜く時に、一軸延伸ポリエチレンフィルム（４
０μｍ）の延伸方向が図の矢印で示すように舌片部分４
１から略々対角線となる状態で打ち抜かれている。ま
た、打抜と同時にこの舌片部分４１を挟む両側に切欠ノ
ッチ４ａが形成されている。

【００２３】この中蓋４を使用した中蓋付き容器では、
中蓋４の舌片部分４１を摘んで引っ張ると、中蓋４は各
切欠ノッチ４ａの部分から切れ始め、一軸延伸ポリエチ
レンフィルムの延伸方向に沿って破断されて図１１に示
すように開封され、中蓋４の一部分が容器本体１の開口
フランジ部１ａに残った状態となる。そして、必要量の
内容物Ｙを取り出した後、容器本体１に外蓋３を嵌合さ
せると、中蓋４の残った部分により容器本体１と外蓋３
の嵌合が固く行われ、またこの残った部分により容器本
体１の開口フランジ部１ａの撓みが防止されることにな
る。

【００２４】なお、本発明の中蓋付き容器における容器
本体としては、上述した紙カップタイプのものに限ら
ず、中蓋をヒートシールできる外向きの開口フランジ部
を有するものであれば、プラスチック成形品であっても
よい。

【００２５】

【発明の効果】以上説明したように、本発明の中蓋付き
容器は、中蓋を剥がして開封する際にその一部分を開口
フランジ部に残す手段を中蓋に設けたので、開封後に残
った中蓋の一部分により外蓋と容器本体が隙間なく嵌合
されることとなり、しかも容器本体の開口フランジ部の
撓みが防止されることから、中蓋を開封した後で外蓋を
持って移動しても容器本体が外れて落下するのを防止す
ることができる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明に係る中蓋付き容器の一実施例をその各
構成部分を離間した状態で示す斜視図である。

【図２】中蓋を容器本体に取り付けた状態で示す平面図
である。

【図３】中蓋を開封した状態で示す図２に対応する平面
図である。

【図４】別実施例の中蓋を容器本体の開口フランジ部に
取り付けた状態で示す平面図である。

【図５】中蓋を開封した状態で示す図４に対応する平面
図である。

【図６】別実施例の中蓋を容器本体の開口フランジ部に
取り付けた状態で示す平面図である。

【図７】別実施例の中蓋を容器本体の開口フランジ部に
取り付けた状態で示す平面図である。

【図８】別実施例の中蓋を容器本体の開口フランジ部に
取り付けた状態で示す平面図である。

【図９】中蓋を開封した状態で示す図８に対応する平面
図である。

【図１０】さらに別の実施例の中蓋を容器本体の開口フ
ランジ部に取り付けた状態で示す平面図である。

【図１１】中蓋を開封した状態で示す図１０に対応する
平面図である。

【図１２】従来の中蓋付き容器をその各構成部分を離間
した状態で示す斜視図である。

【符号の説明】

１容器本体１ａ開口フランジ部２中蓋３外蓋４中蓋

Claims

【特許請求の範囲】

【請求項１】紙カップ又はプラスチック成形品からな
り上部開口に外向きの開口フランジ部を有するカップ状
の容器本体と、内容物を収納した容器本体の開口フラン
ジ部にヒートシールされて容器本体を密閉するシート状
の中蓋と、中蓋をヒートシールした容器本体の開口フラ
ンジ部に嵌合して係止される外蓋とからなる中蓋付き容
器において、中蓋を剥がして開封する際にその一部分を
開口フランジ部に残す手段を中蓋に設けたことを特徴と
する中蓋付き容器。