JPH0613716A - 半導体レーザアレイ光源 - Google Patents

半導体レーザアレイ光源

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JPH0613716A
JPH0613716A JP4169801A JP16980192A JPH0613716A JP H0613716 A JPH0613716 A JP H0613716A JP 4169801 A JP4169801 A JP 4169801A JP 16980192 A JP16980192 A JP 16980192A JP H0613716 A JPH0613716 A JP H0613716A
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JP
Japan
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laser beam
laser
optical system
semiconductor laser
semiconductor
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JP4169801A
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English (en)
Inventor
Naotaro Nakada
直太郎 中田
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Rohm Co Ltd
Original Assignee
Rohm Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】レーザ光源の低コスト化及び小型化を図る。 【構成】半導体レーザ10a〜10e及びそれと対応す
る収束光学系20a〜20eによって発せられるレーザ
ビームBa〜Beで仮想像面40上に形成されるレーザ
ビームパターン像を縮小光学系50で感光体表面60上
に再結像させる。収束光学系20の光軸は互いに平行に
位置しており、半導体レーザ10のアレイにおいて中心
部分に位置する半導体レーザ10よりも外側に位置する
半導体レーザ10ほど、収束光学系50の光軸から半導
体レーザ10の発光中心が遠ざかるように配する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は製版用カラースキャナ,
プリント配線基板製造用レーザプロッタ,レーザプリン
タ,2次元画像処理センサ用光源等に用いられる半導体
レーザアレイ光源に関するものである。
【0002】
【従来の技術】半導体レーザ等から成るレーザ光源は、
上記のような様々な装置の発光源として用いられてい
る。例えば、レーザプリンタにおいては、感光体ドラム
上に文字等の画像を高速で形成するためのレーザビーム
放射用の装置として用いられている。また、2次元画像
処理センサ用光源においては、物体からの反射光により
情報を得るためのレーザビーム放射用の装置として用い
られている。
【0003】上記レーザ光源を用いた構成として、例え
ば半導体レーザ1個とコリメータを構成する1個のレン
ズとのペアで1本のレーザビームを形成し、そのレーザ
ビームをポリゴンスキャナーで反射して所定の面上に画
像を形成するものが知られている。このような1個の半
導体レーザを用いた構成では、スキャニングの速度で処
理速度が決まってしまうため、高速化に限界があるとい
った問題がある。
【0004】このような点から、処理速度の高速化を図
るために、複数本のレーザビーム(以下、「マルチレー
ザビーム」という)で画像形成等を行う装置が知られて
いる(特開平2−110424号,同3−15018号
等)。例えば、特開平3−15018号の装置では、先
ずレーザ光源(例えば、He-Neレーザ,Arレーザ)から放
射された1本のレーザービームを、ビーム分割手段(ビ
ームスプリッタ)で複数本に分けることにより、マルチ
レーザビームを形成する。このマルチレーザビームを構
成するレーザビームのそれぞれが、電気的なシャッター
でON/OFFされうるようになっている。
【0005】そして、マルチレーザビームを望遠レンズ
及び対物レンズから成るアフォーカル光学系で、2段階
に分けて縮小投影し、感光体ドラム,感光フィルム等に
アレイ状のレーザビームパターン像を形成する。望遠レ
ンズではマルチレーザビームが1/10に縮小され、次に対
物レンズ(例えば、顕微鏡用対物レンズ,LSIステッ
パー用レンズ等)では更に1/10に縮小される。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかし、上記特開平3
−15018号の装置では、第1に、ビームスプリッタ
で分割されたレーザビームのそれぞれについて電気的な
シャッタでON/OFFするための手段が必要となるた
め、装置が大型化してしまうといった問題がある。第2
に、2段の縮小光学系が用いられており、特に最初の縮
小光学系としては大口径の高価な縮小投影レンズが必要
であるため、装置が高価で大型化してしまうといった問
題がある。
【0007】本発明はこのような点に鑑みてなされたも
のであって、低コスト化及び小型化が図られた半導体レ
ーザアレイ光源を提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
本発明の半導体レーザアレイ光源は、アレイ状に配され
た複数個の半導体レーザと,該半導体レーザと対応して
各々の半導体レーザから発せられるレーザビームを収束
させる収束光学系とを備え、前記半導体レーザと収束光
学系の各組が、各々のレーザビームスポットが所定位置
に所定間隔で集合してレーザビームパターン像を形成す
るように調整されており、該レーザビームパターン像を
縮小して所定位置において再結像させる縮小光学系を備
えていることを特徴としている。
【0009】前記収束光学系の光軸が互いに平行に位置
しており、前記半導体レーザのアレイにおいて中心部分
に位置する半導体レーザよりも外側に位置する半導体レ
ーザほど、前記収束光学系の光軸から半導体レーザの発
光中心が遠ざかるように配されているのが好ましい。
【0010】また、本発明の半導体レーザアレイ光源
は、アレイ状に配された複数個の半導体レーザと,該半
導体レーザと対応して各々の半導体レーザから発せられ
るレーザビームを収束させる収束光学系とを備え、前記
半導体レーザと収束光学系の各組が、各々のレーザビー
ムスポットが所定位置に所定間隔で集合してレーザビー
ムパターン像を形成するように調整されていることを特
徴としている。
【0011】
【作用】このような構成によると、各半導体レーザから
発せられるレーザビームは、収束光学系で収束されるた
め、レーザビームスポットの径は小さくなる。一方、レ
ーザビームスポットは、所定位置に所定間隔で集合して
レーザビームパターンを形成する。従って、半導体レー
ザ及び収束光学系のアレイのパターンよりも小さくレー
ザビームパターン像が形成される。レーザビームパター
ンは、更に縮小光学系によって小さく再結像されること
により、微細な露光が可能となる。
【0012】
【実施例】以下、本発明の実施例を図面に基づいて説明
する。図1は本実施例の全体構成を概略的に示す模式図
であり、図2はそれに用いられている光源ユニット30
の外観及びレーザビームの光路を示す概略斜視図であ
る。尚、図1中では、図2に斜視図で示された光源ユニ
ット30をY方向から見たときの1つのバーボディ33
に取り付けられた半導体レーザ10a,10b,10
c,10d及び10e並びにそれと組になって対応する
収束光学系20a,20b,20c,20d及び20e
を示している。
【0013】図3は光源ユニット30の要部構成を示す
断面図、図4は本実施例に用いられている一組の半導体
レーザ10及び収束光学系20から縮小光学系50にか
けての光路を示す図である。
【0014】図5は、図1及び図4中に概略的に描かれ
た縮小光学系50のレンズ構成及び光路を示している。
縮小光学系50としては、例えば、顕微鏡用対物レン
ズ,LSIステッパー用レンズ等(特開昭49−106
840号等)を用いることができるが、本実施例で用い
られている縮小光学系50の性能は、倍率が1/20,レン
ズ枚数が7枚,開口数(NA)が0.40,焦点深度(λ/2(N
A)2)が±2.1μm,解像度(λ/2NA)が0.8μm,使用
可能な焦点深度が±7μmとなっている。
【0015】本実施例の半導体レーザアレイ光源は、5
×4の2次元アレイ状に配された複数個の半導体レーザ
10と,半導体レーザ10の各々から発せられるレーザ
ビームを収束させる収束光学系20とを備え、半導体レ
ーザ10と収束光学系20の各組が、各々のレーザビー
ムスポットが所定位置(仮想像面40上)に所定間隔で集
合してレーザビームパターン像45を形成するように調
整されており、レーザビームパターン像45を縮小して
所定位置において再結像させる縮小光学系50を備えた
構成となっている。
【0016】半導体レーザ10は、図1,図3及び図4
に示すように、キャンでハーメチックシールされた一般
的なパッケージタイプの半導体レーザである。半導体レ
ーザ10の内部には、1本のレーザビーム(波長:78
0nm)を発する1個のレーザチップ(図示せず)が設け
られており、レーザチップのチップ接合面から所定位置
に向けてレーザビームが発せられる。また、半導体レー
ザ10の内部には、モニタ用フォトダイオードが設けら
れており、フォトダイオードによってモニタすることに
より各半導体レーザ10のレーザ発光の強さが制御され
る。
【0017】収束光学系20は、図4に示すように半導
体レーザ10から発せられたレーザビームを収束させる
ことによって、仮想像面40上にレーザビームスポット
47(図2)を所定の大きさ・間隔で形成する。
【0018】前記半導体レーザ10及び収束光学系20
は、図2に示すように光源ユニット30を構成する。こ
の光源ユニット30は、固定板31と,固定板31に取
り付けられた支持部材32と,支持部材32上に取り付
けられたバーボディ33とによって組み立てられてい
る。穴35,穴36が5×4の2次元アレイ状の配置と
なるように、バーボディ33は図2に示す互いに平行な
配置となっている。
【0019】図2及び図3に示すように、バーボディ3
3には中央に溝34が形成されている。このように溝3
4を設けているのは、図3に示すように穴36に鏡枠
(内部に収束光学系20が固定されている)25を挿通し
た状態で、溝34側又はバーボディ33の外側から鏡枠
25を押したり引いたりする(矢印m2)ことにより、収
束光学系20のZ方向の位置調整を行うためである。
【0020】図3に示す溝34を介して、バーボディ3
3の一方の側には半導体レーザ10を挿入するための穴
35が複数個1次元のアレイ状に形成されており、それ
と対応して他方の側には鏡枠25を挿入するための穴3
6が複数個1次元のアレイ状に形成されている。穴35
と穴36とは、半導体レーザ10と鏡枠25とがそれぞ
れ挿入されたときに、光軸AX1,AX2が調整されう
るように対向する位置にあり、また、それぞれ必要とさ
れるレーザビームの配列の形に配置されている。尚、穴
35,穴36の代わりに溝を形成したり、また1列だけ
でなく面状に広がるように多数列、アレイ状に形成して
もよい。
【0021】光源ユニット30から出射される各レーザ
ビームの発光の強さをフォトダイオードで制御するだけ
でなく、結像位置,レーザビームの方向,間隔(レーザ
ビーム位置)についても整列させるための調整が必要で
ある。これらの整列のための半導体レーザ10及び収束
光学系20の位置調整を、図3に基づいて説明する。
【0022】結像位置の調整については、半導体レーザ
10のZ方向の位置が一定であるため、鏡枠25のZ方
向の移動(矢印m2)により行うことができる。先に述べ
たようにレーザビームスポットは、図1,図2及び図4
に示す仮想像面40上に形成されるが、図1に示すよう
に、レーザビームパターン像45は図5に示す縮小光学
系50で再結像されるため、必ずしも各レーザビームス
ポットが同一平面上に存在する必要はない。つまり、図
1に示す感光体表面(例えば、回転する感光体ドラムの
表面やスキャニング用のXYテーブル上に固定された感
光体フィルムの表面が相当する)60上で適切にレーザ
ビームパターンが形成されるように、縮小光学系50が
有する像面湾曲等の諸収差を考慮した位置に各レーザビ
ームスポット47を形成するのが好ましい。
【0023】レーザビームの方向及び間隔の調整につい
ては、鏡枠25はXY方向の位置が一定であるため、半
導体レーザ10のXY方向の移動(矢印m1)により行う
ことができる。バーボディ33の各穴36に鏡枠25を
介して取り付けられている収束光学系20は、光軸AX
2が互いに平行に位置しており、半導体レーザ10のア
レイにおいて中心部分に位置する半導体レーザ10より
も外側に位置する半導体レーザ10ほど、収束光学系2
0の光軸AX2から半導体レーザ10の発光中心(レー
ザチップ)が遠ざかるように配する。
【0024】レーザビームの方向及び間隔の調整につい
て、図1に基づいて更に具体的に説明する。1つのバー
ボディ33(図2)について見た場合、X方向に配された
5対の半導体レーザ10a,10b,10c,10d及
び10eと収束光学系20a,20b,20c,20d
及び20eとの組によって、5本のレーザビームBa,
Bb,Bc,Bd及びBeが形成され、それにより仮想
像面40上には5個のレーザビームスポット47(図2)
が形成される。この場合、中央のレーザビームスポット
47を形成する半導体レーザ10c及び収束光学系20
cは、その光軸AX1とAX2(図3)とがX方向につい
て一致している。レーザビームBa,Bb,Bd及びB
eは、レーザビームBcに対して集合するような向きで
発せられるが、これは、半導体レーザ10a,10b,
10d及び10e並びにそれと対応する収束光学系20
a,20b,20d及び20eの各組の光軸AX2に対
する光軸AX1の平行偏心量の大きさの違いによるもの
である。つまり、レーザビームパターン像45の中心か
ら離れたレーザビームスポット47ほど、それと対応し
た光軸AX2に対する光軸AX1の平行偏心量が大きく
なるように位置調整が行われるのである。
【0025】上記のように、半導体レーザ10のアレイ
において中心部分に位置する半導体レーザ10よりも外
側に位置する半導体レーザ10ほど、上記平行偏心量が
大きくなっているため、収束光学系20のアレイにおい
て中心部分に位置する収束光学系20よりも外側に位置
する収束光学系20ほど、収束光学系20に入射するレ
ーザビームの光量も低下することになる。それに伴っ
て、仮想像面40上に形成されるビームスポット47の
明るさについても、レーザビームパターン像54の中心
から離れたビームスポットほど、暗いものとなってしま
う。そこで、本実施例においては、各ビームスポット4
7の明るさ揃えるために、半導体レーザ10の出力を、
前記外側に位置する半導体レーザ10ほど高くするのが
好ましい。例えば、前記中心に位置するものの出力を3
mWとすると、最も中心位置から離れたものの出力を5
mWまで上げるように、所定の割合で各半導体レーザ1
0の出力値を調整するのがよい。
【0026】尚、各半導体レーザ10及び収束光学系2
0について、光軸AX1,AX2を一致させた状態か
ら、収束光学系20をアレイの中心に向けて回転させる
ことによって、レーザビームの方向及び間隔の調整を行
う構成としてもよい。このとき、レーザビームパターン
像45の中心から離れたビームスポット47ほど、それ
と対応した収束光学系20の回転偏心量が大きくなるよ
うにする。
【0027】上記結像位置,レーザビームの方向及び間
隔の調整は、仮想像面40上におけるレーザビームスポ
ット47を拡大して見ながら各半導体レーザ10及び鏡
枠25を手動で移動させることによって行ってもよい
し、適当な検知手段によって自動的に行ってもよい。例
えば、溝34(図3)側又はその反対側から鏡枠25と接
する光学系用治具を設け、その光学系用治具をZ方向
(光軸AX2方向)に沿って移動させる(図3中の矢印m
2)ことによって、収束光学系20の位置調整を行うこ
とができる。また、溝34(図3)の反対側から半導体レ
ーザ10と接する半導体レーザ用治具を設け、その半導
体レーザ用治具をXY方向に沿って移動させる(図3中
の矢印m1)ことによって、半導体レーザ10の位置調
整を行うことができる。
【0028】上記位置調整を自動的に行う場合には、光
学系用治具を移動させる光学系駆動手段と,光学系駆動
手段の駆動を仮想像面40上でのレーザビームスポット
47の光量値等を検知する検知手段の出力結果に基づい
て制御する制御手段とを用いればよい。尚、半導体レー
ザ10及び鏡枠25の移動量については、上記検知手段
の出力と予め設定されている基準値との比較結果に基づ
いて決定することができる。
【0029】バーボディ33への半導体レーザ10及び
鏡枠25の固定は、YAGレーザによる溶接で行うこと
ができる。例えば、YAGレーザ(1.06μm)により
半導体レーザ10(5.6φ)の当て付いた面の2箇所で
溶接し、固定することができる。このYAGレーザによ
る溶接においては、バーボディ33,鏡枠25,半導体
レーザ10が同じ材料(例えば、鉄)で構成されていると
容易、かつ、安定に溶接を行うことができるので好まし
い。
【0030】上記のようにして調整された本実施例につ
いて、半導体レーザ10をONすると、収束光学系20
は、半導体レーザ10及び収束光学系20より成る2次
元アレイパターンを200dot/inchの密度で5×4の2次
元アレイ状のレーザビームパターン像(レーザビームス
ポットの直径:60〜80μm,スポット間隔:120μm)4
5を形成する。
【0031】ところで、一般的なレーザビームプリンタ
の解像度は、400dot/inchである。オフセット印刷の原
版作成に用いられる製版用カラースキャナ等に用いる場
合には、4000dot/inch程度の密度に対応しうるように解
像度を上げる必要があるが、収束光学系20のみでは約
770dot/inchまでしか縮小することができない。そこ
で、本実施例では4000dot/inchのパターンを作成するた
めに200dot/inchのパターンを更に縮小する構成として
いる。
【0032】つまり、本実施例では図5に示す縮小光学
系50によって、図1に示すようにレーザビームパター
ン像45が更に1/20に縮小され、4000dot/inchの密度で
レーザビームパターン像(レーザビームスポットの直
径:3〜4μm,スポット間隔:6μm)が感光体表面60
上に形成されるのである。尚、光源として要求されるド
ットサイズに応じて、倍率の異なる収束光学系や縮小光
学系を用いてもよく、また、縮小光学系50を用いずに
収束光学系20のみ用いて200dot/inchのサイズのレー
ザビームパターン像45を形成する構成としてもよい。
また、スポット数についても必要に応じて半導体レーザ
10等の設置数を変えればよいが、10×10のパターンで
4μmのスポットが6μm間隔で並ぶようにするのが実
使用上一般的である。
【0033】本実施例をレーザビームプリンタや製版用
カラースキャナ等に適用した場合には、図2に示すレー
ザビームパターン像45の1/20の縮小像を、例えば感光
体ドラムの表面に形成することができる。但し、図2に
示すように20個全てのレーザビームスポット47が同
時に形成される必要はなく、画像情報に応じた各半導体
レーザ10のON/OFF動作を行うことで、複数本の
レーザビームを用いたマルチビームスキャニングによ
り、処理の高速化を図ることが可能となるのである。例
えば、感光体ドラム表面に対するレーザビームのスキャ
ン速度を1本のレーザビームでスキャンする従来の方法
によるスキャン速度の約20倍にすることが可能であ
る。また、光源ユニット30の規模を必要に応じて拡大
すれば、必要な高速化率を達成することもできる。
【0034】半導体レーザ10はパルス駆動を行うため
ON/OFFの動作をそれぞれ独立に繰り返す。従っ
て、ONする半導体レーザ10の発光の強さを積極的に
変化させることによって、階調性を変化させることも可
能である。また、前述した各調整により整列したレーザ
ビームの特性が揃っているので、縮小光学系50に対し
てユニットとしての互換性をもたせることもできる。ま
た、半導体レーザ10,収束光学系20及びバーボディ
33として、いずれも同一性能・同一構造のものを用い
ることができるので、コストが安くなり、位置調整や交
換修理等も簡単である。また、光源ユニット30ごとの
交換も容易である。
【0035】ところで、先に説明した特開平3−150
18号の装置よりも低コスト化及びコンパクト化を図り
うる構成として、発光ダイオード(以下、「LED」と
いう)のアレイを用いてドットパターンを形成し、これ
を感光体表面上に縮小投影する方法(以下、「LEDア
レイ方式」という)が考えられる。そこで、以下に、L
EDアレイ方式の解像度について、高解像度化、即ちL
EDで半導体レーザを用いた場合と同レベルの高い解像
度(直径5μmのレーザビームスポットの形成)が得られ
るか否かについて検討を加えた。
【0036】図6に、本実施例において1個の半導体レ
ーザ(以下、「LD」ともいう)によって形成される1本
のレーザビームスポットの結像位置(感光体表面が合焦
位置にある状態)における主光線に垂直な断面の強度分
布(破線)及び1個のLEDによって形成されるスポット
の結像位置(感光体表面が合焦位置にある状態)における
主光線に垂直な断面の強度分布(一点鎖線)を測定した結
果をグラフで示す。また、同図中、実線(GS)は幾何学
的に形成されるボケのない理論的な光量のパターンであ
る。尚、LEDアレイを用いた測定においては、図1及
び図2に示す本実施例における仮想像面40位置に、レ
ーザビームパターン像45(図2)と同様の発光をレーザ
ービームスポット47と対応するように行うLEDを配
し、LEDから発せられたビームを縮小光学系50によ
り1/20に縮小することによって形成されたスポットにつ
いて測定を行った。
【0037】図7及び図8に、感光体表面60がスポッ
トの結像位置(合焦位置)から5μm(図7),10μm
(図8)だけ縮小光学系50から遠ざかった状態(それぞ
れ−5μm位置,−10μm位置に感光体表面60位置
がある状態)でのスポットの強度分布の測定を図6の場
合と同様にして行った結果を示す。感光体表面60が遠
ざかったり、近づいたりするということは、半導体レー
ザ10,収束光学系20及び縮小光学系50に対する感
光体表面60の相対位置の変動を意味している。例え
ば、回転する感光体ドラム表面の凹凸や回転軸のズレ等
がこの原因となる。
【0038】また、図9に、感光体表面60の高さに対
する、相対強度50%レベルでレーザビームスポットの光
強度を2値化した際のスポット径の分布を示す。ここ
で、感光体表面の高さとは、結像位置からの感光体表面
60のズレ量を表し、感光体表面60が合焦位置から縮
小光学系50側にずれた場合では正の値をとり、感光体
表面60が合焦位置から縮小光学系50に対して離れる
ようにずれた場合では負の値をとるように示す。
【0039】LEDアレイ方式では、図6に示すように
倍率1/20の縮小光学系50で完全にピント合わせが行わ
れた状態(合焦状態)では、解像度は本実施例と同レベル
にあり、直径5μmのスポットが得られる。しかし、図
7及び図8に示すように結像位置からの感光体表面位置
のズレが大きいほど、解像度が低くなってしまう。ま
た、図9に示すように、LEDアレイ方式では焦点深度
が±7μmしかないのに対し、半導体レーザ10を用い
た本実施例の焦点深度は±40μmである。±50μmあれ
ば、精度の良い高さ調整できるが、大きなフィルム面を
±10μmの高さに入れようとすると、高い精度が必要と
なる。尚、図6〜図9に示す解像度の差異は、光のコヒ
ーレンス(干渉性)の違いによるものである。LEDの光
はインコヒーレントであるのに対し、レーザの光はコヒ
ーレントである。よって、レーザ光の方が収束性がよ
く、多少ピントがぼけてもレーザ光のスポットは大きく
ぼけないのである。
【0040】LEDアレイを用いた場合には、構造はシ
ンプルとなるが、LEDから放射される光がインコヒー
レントであるため、LED光から成るドットパターンを
縮小したときの解像度に限界があるといった問題があ
る。また、焦点深度が浅いため、フォーカスがずれると
ボケ易く、そのため隣のスポットと重なりやすい。従っ
て、ドットパターン像の形成位置に対する感光体ドラ
ム,感光フィルム等の位置の精度を高く保持する必要が
あり、このため装置に対する高い機械的精度が要求さ
れ、その結果、コストが高くなるといった問題がある。
これに対し本実施例では、半導体レーザ10から放射さ
れる光がコヒーレントであり、また、焦点深度が深いた
め、機械的に一定に保つのが困難な半導体レーザ10等
に対する感光体表面60の相対位置精度を緩和すること
が可能である。
【0041】また、LEDアレイ方式では、焦点深度±
10μmの範囲を超えると、光強度,現像条件によりスポ
ットのかすれやボケが大きく実使用に適しないが、倍率
1/10の縮小光学系を用いれば、±25〜30μmの使用範囲
が見込める。但し、LEDから全立体角に発散している
光束の中心部±1.5°しか感光体表面上に集めることが
できず光量が少ないので、LEDアレイ方式では半導体
レーザを用いたシステムに比べて非常に高感度のフィル
ムが必要になる。
【0042】レーザを用いたシステムの場合、従来、光
学系が大がかりすぎるという問題があったが、本実施例
のような構成で半導体レーザを用いれば、シンプルな構
成で、高性能化を図ることが可能である。また、LED
等から発せられる光と比べて、半導体レーザによって発
せられるレーザビームは明るいので、LEDアレイ方式
よりも感光体表面60に対する露光時間の短縮化を図る
ことが可能である。
【0043】
【発明の効果】以上説明した通り本発明によれば、アレ
イ状に配された複数個の半導体レーザと,その半導体レ
ーザと対応して各々の半導体レーザから発せられるレー
ザビームを収束させる収束光学系とを備え、前記半導体
レーザと収束光学系の各組が、各々のレーザビームスポ
ットが所定位置に所定間隔で集合してレーザビームパタ
ーン像を形成するように調整された構成となっているの
で、従来必要とされていた電気的なシャッタで分割され
たレーザビームをON/OFFするための手段や大口径
の高価な縮小投影レンズが不要となり、その結果、低コ
スト化及び小型化が図られた半導体レーザアレイ光源を
実現することができる。
【0044】更に、前記レーザビームパターン像を縮小
して所定位置において再結像させる縮小光学系を備える
ことにより、高い解像度を有するレーザビームパターン
像の形成が可能となり、製版用カラースキャナ等の高い
解像度が要求される用途にも適用可能な半導体レーザア
レイ光源を実現することができる。
【0045】前記収束光学系の光軸が互いに平行に位置
しており、前記半導体レーザのアレイにおいて中心部分
に位置する半導体レーザよりも外側に位置する半導体レ
ーザほど、前記収束光学系の光軸から半導体レーザの発
光中心が遠ざかるように配された構造とすることによっ
て、前記各々のレーザビームスポットが所定位置に所定
間隔で集合してレーザビームパターン像を形成するよう
に調整することが可能となり、その結果、簡単な構成で
半導体レーザアレイ光源を実現することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例の全体構成を概略的に示す模式
図。
【図2】本発明の実施例に用いられている光源ユニット
30の外観及びレーザビームの光路を示す概略斜視図。
【図3】本発明の実施例に用いられている光源ユニット
30の要部構成を示す断面図。
【図4】本発明の実施例に用いられている一組の半導体
レーザ10及び収束光学系20から縮小光学系50にか
けての光路を示す図。
【図5】本発明の実施例に用いられる縮小光学系50の
レンズ構成及び光路を示す図。
【図6】本発明の実施例によって形成されるレーザビー
ムスポットの結像位置における主光線に垂直な断面の強
度分布及びLEDによって形成されるスポットの結像位
置における主光線に垂直な断面の強度分布を示すグラ
フ。
【図7】本発明の実施例によって形成されるレーザビー
ムスポットの結像位置から−5μm位置における主光線
に垂直な断面の強度分布及びLEDによって形成される
スポットの結像位置から−5μm位置における主光線に
垂直な断面の強度分布を示すグラフ。
【図8】本発明の実施例によって形成されるレーザビー
ムスポットの結像位置から−10μm位置における主光
線に垂直な断面の強度分布及びLEDによって形成され
るスポットの結像位置から−10μm位置における主光
線に垂直な断面の強度分布を示すグラフ。
【図9】本発明の実施例によって形成されるレーザビー
ムスポット及びLEDによって形成されるスポットの焦
点深度の差を示すグラフ。
【符号の説明】
10 …半導体レーザ 20 …収束光学系 30 …光源ユニット 40 …仮想像面 50 …縮小光学系 60 …感光体表面

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】アレイ状に配された複数個の半導体レーザ
    と,該半導体レーザと対応して各々の半導体レーザから
    発せられるレーザビームを収束させる収束光学系とを備
    え、 前記半導体レーザと収束光学系の各組が、各々のレーザ
    ビームスポットが所定位置に所定間隔で集合してレーザ
    ビームパターン像を形成するように調整されており、 該レーザビームパターン像を縮小して所定位置において
    再結像させる縮小光学系を備えていることを特徴とする
    半導体レーザアレイ光源。
  2. 【請求項2】前記収束光学系の光軸が互いに平行に位置
    しており、前記半導体レーザのアレイにおいて中心部分
    に位置する半導体レーザよりも外側に位置する半導体レ
    ーザほど、前記収束光学系の光軸から半導体レーザの発
    光中心が遠ざかるように配されていることを特徴とする
    請求項1に記載の半導体レーザアレイ光源。
  3. 【請求項3】アレイ状に配された複数個の半導体レーザ
    と,該半導体レーザと対応して各々の半導体レーザから
    発せられるレーザビームを収束させる収束光学系とを備
    え、 前記半導体レーザと収束光学系の各組が、各々のレーザ
    ビームスポットが所定位置に所定間隔で集合してレーザ
    ビームパターン像を形成するように調整されていること
    を特徴とする半導体レーザアレイ光源。
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