JPH06135905A - 脂環式構造を有する芳香族ニトロ化合物類および芳香族アミノ化合物類ならびにそれらの製造方法 - Google Patents

脂環式構造を有する芳香族ニトロ化合物類および芳香族アミノ化合物類ならびにそれらの製造方法

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JPH06135905A
JPH06135905A JP29003692A JP29003692A JPH06135905A JP H06135905 A JPH06135905 A JP H06135905A JP 29003692 A JP29003692 A JP 29003692A JP 29003692 A JP29003692 A JP 29003692A JP H06135905 A JPH06135905 A JP H06135905A
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JP29003692A
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Yasuhiro Hirano
泰弘 平野
Yasuhiro Endo
康博 遠藤
Kazuo Takebe
和男 武部
Mitsuhiro Shibata
充弘 柴田
Shuichi Kanekawa
修一 金川
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Sumitomo Chemical Co Ltd
Original Assignee
Sumitomo Chemical Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【目的】汎用溶媒に溶解性が良く、硬化剤としてポリイ
ミドを硬化させた場合、耐熱性、靱性および低吸水性に
優れた硬化樹脂を与える芳香族アミノ化合物類を提供す
る。 【構成】 〔Qは、例えば次式 等の脂環式構造を含む二価の有機基を表す。 (R〜RはH、ハロゲン原子、(ハロゲン化)炭化
水素基を表す。)の基である。xとyは1〜10、p、
q、r、sは1〜20、tは0か1である。t=0のと
きBから出る3結合手の1つにHが結合する。〕の芳
香族アミノ化合物類、その製造中間体である芳香族ニト
ロ化合物類及びそれらの製造方法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、電気、電子分野での積
層板、封止材料、絶縁材料、また合成繊維、繊維強化複
合材料、摺動材料、成形材料に用いられるポリイミドや
ポリアミド等の製造中間体および原料となる芳香族ニト
ロ化合物類と芳香族アミノ化合物類ならびにそれらの製
造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、熱硬化性のポリイミドとして4,
4’−ジアミノジフェニルメタンを原料とするN,N’
−4,4’−ジアミノジフェニルメタンビスマレイミド
が公知である。しかしながらこの様な熱硬化性ポリイミ
ドから得られる硬化物は耐熱性に優れるものの、脆くか
つ吸水性も大きいことからその使用用途に制限があっ
た。また、このビスマレミドおよびその原料のジアミノ
化合物は汎用の溶媒に対する溶解性が低いため、それら
を用いて反応を行う場合に加工性や作業性が悪いという
欠点があった。一般に溶媒に対する溶解性を上げるため
に分子に柔軟な動きを与える骨格を導入すると耐熱性は
低下する。高耐熱性を維持するためには分子の主骨格に
剛直な構造を導入する必要があるが、そうすると溶媒へ
の溶解性が低下したり融点が高くなり加工性や作業性が
低下する。このようにポリイミドの硬化樹脂の耐熱性
と、ポリイミドあるいはその原料のアミノ化合物の加工
性や作業性をともに改良することは難しい問題である。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、汎用
の溶媒に対する溶解性が良く、またそれを硬化剤として
用いてポリイミドを硬化させた場合、耐熱性、靱性およ
び低吸水性のそれぞれ優れた硬化樹脂を与える、芳香族
アミノ化合物類およびその製造中間体である芳香族ニト
ロ化合物類を提供することである。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明者らはポリイミド
の原料としてのアミノ化合物について鋭意研究を続けて
きた。その結果、主鎖骨格に脂環式構造を導入した芳香
族アミノ化合物類が汎用溶媒への溶解性に優れるためこ
れを硬化剤として使用する場合あるいはこれを原料とし
て不飽和イミドを合成する場合の作業性が良いことを見
い出した。また、この芳香族ポリアミノ化合物類を不飽
和イミド化合物の硬化剤として用いた硬化物は耐熱性、
靱性、低吸水性に優れることを見い出し、本発明を完成
させるに至った。すなわち、本発明は、次のとおりであ
る。 (1)一般式(1)
【0005】
【化12】 〔式中、Qは脂環式構造を含む炭素数10〜15個の二
価の有機基を表す。 A 1 、A2 およびA3 はそれぞれ
一般式(1)−1、同(1)−2および同(1)−3
【0006】
【化13】 (式中、R1 、R2 、R3 、R4 、R5 およびR6 はそ
れぞれ独立に水素原子、ハロゲン原子、炭素数1〜6の
炭化水素基、炭素数1〜6のハロゲン化炭化水素基を表
す。)で表される基である。 A1 、A2 およびA3
あわせた基中、少なくとも2つはニトロ基を含む。xと
yはそれぞれ独立に0〜10の平均繰り返し数を表し、
p、q、rおよびsはそれぞれ独立に1〜20の平均繰
り返し数を表す。tは0または1である。t=0のとき
3 から出ている3つの結合手の1つに水素原子が結合
する。〕で表される芳香族ニトロ化合物類。 (2)一般式(2)
【0007】
【化14】 〔式中、E1 、E2 およびE3 はそれぞれ一般式(2)
−1、同(2)−2および同(2)−3
【0008】
【化15】 (式中、R1 、R2 、R3 およびR4 は一般式(1)−
1のそれと同じ意義である。)で表される基である。t
=0のときE3 から出ている3つの結合手の1つに水素
原子が結合する。Q、x、y、p、q、r、sおよびt
は一般式(1)のそれと同じ意義である。〕で表される
ポリフェノール類と一般式(3)
【0009】
【化16】 (式中、Xはハロゲン原子またはニトロ基を表し、R5
およびR6 は一般式(1)−1のそれと同意義であ
る。)で表されるニトロベンゼン類とを塩基性化合物の
存在下で反応させることを特徴とする請求項1記載の芳
香族ニトロ化合物類の製造方法。 (3)一般式(4)
【0010】
【化17】 〔式中、B1 、B2 およびB3 はそれぞれ一般式(4)
−1、同(4)−2および同(4)−3
【0011】
【化18】 (式中、R1 、R2 、R3 およびR4 は一般式(1)−
1のそれと同じ意義である。)で表される基である。B
1 、B2 およびB3 をあわせた基中、少なくとも2つは
アミノ基を含む。t=0のときB3 から出ている結合手
の1つに水素原子が結合する。Q、x、y、p、q、
r、sおよびtは一般式(1)のそれと同じ意義であ
る。〕で表される芳香族アミノ化合物類。
【0012】(4)一般式(1)で表される芳香族ニト
ロ化合物類を還元することを特徴とする一般式(4)で
表される芳香族アミノ化合物類の製造方法。
【0013】上記の発明について説明する。まず、一般
式(1)で表される芳香族ニトロ化合物類およびその製
造方法について説明する。一般式(1)において、Qの
脂環式構造を含む炭素数10〜15の二価の有機基の代
表例としては、
【0014】式(a)、(b)、(c)、(d)および
(e)
【化19】 等で表される基が挙げられる。
【0015】一般式(1)−1、同(1)−2および同
(1)−3で表されるA1 〜A3 において、R1 〜R6
の具体例としては、水素原子;フッ素、塩素、臭素、ヨ
ウ素等のハロゲン原子;メチル、エチル、プロピル、ブ
チル、アミル、ヘキシルの直鎖状または分岐状のアルキ
ル基;シクロヘキシル基;フェニル基等の炭素数1〜6
の炭化水素基;これらの炭化水素基の水素原子の1つ以
上をハロゲン原子で置換した基が挙げられる。
【0016】一般式(1)で表される芳香族ニトロ化合
物類の代表例を示すと次のとおりである。同式におい
て、x=t=0、q=1で、Qがジペンテンから誘導さ
れる基であり、A1 においてニトロ基が4位にあり、か
つR1 〜R4 がともに水素である群のものとして、1,
8−ビス〔4−(4−ニトロフェノキシ)フェニル〕メ
ンタン、1,8−ビス〔2−(4−ニトロフェノキシ)
フェニル〕メンタン、1−〔2−(4−ニトロフェノキ
シ)フェニル〕−8−〔4−(4−ニトロフェノキシ)
フェニル〕メンタン等が例示できる。
【0017】また同式においてx=t=0、q=1で、
Qがジペンテンから誘導される基であり、かつR1 〜R
4 の少なくとも一つが水素原子以外の基である群のもの
として、1, 8−ビス〔4−(4−ニトロフェノキシ)
−3−メチルフェニル)メンタン、1,8−ビス〔4−
(4−ニトロフェノキシ)−3,5−ジメチルフェニ
ル〕メンタン、1,8−ビス〔4−(4−ニトロフェノ
キシ)−3−ブチル−6−メチルフェニル〕メンタン、
1, 8−ビス〔4−(4−ニトロ−5−メチルフェノキ
シ)−3−メチルフェニル〕メンタン、1, 8−ビス
〔4−(4−ニトロ−5−メチルフェノキシ)−3,5
−ジメチルフェニル〕メンタン、1, 8−ビス〔4−
(4−ニトロ−5−メチルフェノキシ)−3−ブチル−
6−メチルフェニル〕メンタン、1, 8−ビス〔2−
(4−ニトロフェノキシ)−3−メチルフェニル〕メン
タン、1−〔2−(4−ニトロフェノキシ)−3−メチ
ルフェニル〕−8−〔4−(4−ニトロフェノキシ)−
3−メチルフェニル〕メンタン、1,8−ビス〔4−
(3−ニトロフェノキシ)−3−メチルフェニル)メン
タン、1,8−ビス〔4−(3−ニトロフェノキシ)−
3,5−ジメチルフェニル〕メンタン、1,8−ビス
〔4−(3−ニトロフェノキシ)−3−ブチル−6−メ
チルフェニル〕メンタン、1,8−ビス〔4−(3−ニ
トロ−6−メチルフェノキシ)−3−メチルフェニル〕
メンタン、1,8−ビス〔4−(3−ニトロ−6−メチ
ルフェノキシ)−3,5−ジメチルフェニル〕メンタ
ン、1,8−ビス〔4−(3−ニトロ−6−メチルフェ
ノキシ)−3−ブチル−6−メチルフェニル〕メンタ
ン、1,8−ビス〔2−(3−ニトロフェノキシ)−3
−メチルフェニル〕メンタン、1−〔2−(3−ニトロ
フェノキシ)−3−メチルフェニル〕−8−〔4−(3
−ニトロフェノキシ)−3−メチルフェニル〕メンタン
等が例示される。
【0018】さらに同式において、x=t=0、q=1
で、Qがジシクロペンタジエンから誘導される基であ
り、A1 においてニトロ基が4位にあり、かつR1 〜R
4 がともに水素原子である群のものとして、ビス〔4−
(4−ニトロフェノキシ)フェニル〕ジシクロペンタ
ン、ビス〔2−(4−ニトロフェノキシ)フェニル〕ジ
シクロペンタン、〔2−(4−ニトロフェノキシ)フェ
ニル〕−〔4−(4−ニトロフェノキシ)フェニル〕ジ
シクロペンタン等が例示できる。
【0019】また同式においてx=t=0、q=1で、
Qがジシクロペンタジエンから誘導される基であり、か
つR1 〜R4 の少なくとも一つが水素原子以外の基であ
る群のものとして、ビス〔4−(4−ニトロフェノキ
シ)−3−メチルフェニル)ジシクロペンタン、ビス
〔4−(4−ニトロフェノキシ)−3,5−ジメチルフ
ェニル〕ジシクロペンタン、ビス〔4−(4−ニトロフ
ェノキシ)−3−ブチル−6−メチルフェニル〕ジシク
ロペンタン、ビス〔4−(4−ニトロ−5−メチルフェ
ノキシ)−3−メチルフェニル〕ジシクロペンタン、ビ
ス〔4−(4−ニトロ−5−メチルフェノキシ)−3,
5−ジメチルフェニル〕ジシクロペンタン、ビス〔4−
(4−ニトロ−5−メチルフェノキシ)−3−ブチル−
6−メチルフェニル〕ジシクロペンタン、ビス〔2−
(4−ニトロフェノキシ)−3−メチルフェニル〕ジシ
クロペンタン、〔2−(4−ニトロフェノキシ)−3−
メチルフェニル〕−〔4−(4−ニトロフェノキシ)−
3−メチルフェニル〕ジシクロペンタン、ビス〔4−
(3−ニトロフェノキシ)−3−メチルフェニル)ジシ
クロペンタン、ビス〔4−(3−ニトロフェノキシ)−
3,5−ジメチルフェニル〕ジシクロペンタン、ビス
〔4−(3−ニトロ−6−メチルフェノキシ)−3,5
−ジメチルフェニル〕ジシクロペンタン、ビス〔4−
(3−ニトロ−6−メチルフェノキシ)−3−ブチル−
6−メチルフェニル〕ジシクロペンタン、ビス〔4−
(3−ニトロ−6−メチルフェノキシ)−3−メチルフ
ェニル〕ジシクロペンタン、ビス〔2−(3−ニトロフ
ェノキシ)−3−メチルフェニル〕ジシクロペンタン、
〔2−(3−ニトロフェノキシ)−3−メチルフェニ
ル〕−〔4−(3−ニトロフェノキシ)−3−メチルフ
ェニル〕ジシクロペンタン等が例示される。
【0020】本発明の芳香族ニトロ化合物類は、前記一
般式(2)で表されるポリフェノール類と一般式(3)
で表されるニトロベンゼン類とを反応させることによっ
て製造することができる。ここで一般式(2)で表され
るポリフェノール類は、二価の反応部位を持つ脂環式炭
化水素類とフェノール類とを三フッ化ホウ素や三フッ化
ホウ素エーテル錯体等の触媒の存在下で行う、いわゆる
Friedel−Crafts反応の一種である公知の
手法によって得ることができる(例えば、Chemic
h Berichte,57,854(1924)、英
国特許第1043159(1963)、オランダ特許第
6513720(1967)、特開平4−139142
(1992)等。)。
【0021】ここで用いられる二価の反応部位を持つ脂
環式炭化水素類としては、まず、一般式(3)におい
て、p、q、rまたはsが1のポリフェノール類を与え
るものとして、ジペンテン、リモネン、テルピノーレ
ン、α−、β−またはγ−テルピネン等のテルペン類、
ジシクロペンタジエン等が挙げられるが、これらの中で
もジペンテン、ジシクロペンタジエンが好ましい。
【0022】一般式(2)において、p、q、rまたは
sが2〜20のポリフェノール類を与える原料の脂環式
炭化水素類としては、前記例示の脂環式炭化水素類の2
〜20量体が挙げられる。これらのオリゴマーは、前述
の脂環式炭化水素類の単量体を酸性条件下、反応させる
ことにより得られる。また、後述の脂環式炭化水素類と
フェノール類との反応の際に、両者が反応するととも
に、脂環式炭化水素類同士が反応してオリゴマー化する
条件を選ぶことによって両反応を同時に行うこともでき
る。
【0023】また、ここで脂環式炭化水素類と反応させ
てポリフェノール類を合成するのに用いられるフェノー
ル類としては、フェノール、クレゾール、キシレノー
ル、トリメチルフェノール、エチルフェノール、プロピ
ルフェノール、ブチルフェノール、アミルフェノール、
ヘキシルフェノール、メチルプロピルフェノール、メチ
ルブチルフェノール、メチルヘキシルフェノール、シク
ロヘキシルフェノール、フェニルフェノール、クロロフ
ェノール、クロロクレゾール、クロロキシレノール、ブ
ロモフェノール、ブロモクレゾール、ブロモキシレノー
ル等(異性体の存在するものは各異性体を含む)が挙げ
られるが、クレゾール、キシレノール、メチルブチルフ
ェノールが好ましい。
【0024】上記脂環式炭化水素類とフェノール類との
反応は有機溶媒中、−10〜180℃で行われる。使用
する触媒としては塩酸、硫酸、フッ化水素酸、燐酸、パ
ラトルエンスルホン酸等のブレンステッド酸、塩化アル
ミニウム、塩化亜鉛、塩化鉄(III)、塩化スズ(I
V)、四塩化チタン、三フッ化ホウ素、三フッ化ホウ素
エーテル錯体等のルイス酸が用いられる。副生成物の生
成や収率を考慮すると塩化亜鉛、塩化鉄(III)、塩
化スズ(IV)、四塩化チタン、三フッ化ホウ素、三フ
ッ化ホウ素エーテル錯体等のルイス酸が好ましく、三フ
ッ化ホウ素、三フッ化ホウ素エーテル錯体が特に好まし
い。反応溶媒としてはトルエン、キシレン等が挙げられ
る。溶媒を用いずに反応を行うことも可能である。反応
生成物は、さらに好ましくはトルエン等の溶媒から再結
晶され、次の工程で用いられる。
【0025】上記脂環式炭化水素類とフェノール類とを
反応させて一般式(2)で表されるポリフェノール類を
合成する際、一般式(2)においてt=x=0の化合物
をつくるには、脂環式炭化水素類に対し過剰の原料フェ
ノール類を存在させて反応させる様にすれば良い。化学
量論的に必要とされる以上のフェノール類をあらかじめ
釜に仕込んでおいてから、脂環式炭化水素類を少量づつ
滴下していく方法が一般的である。
【0026】また、その際、一般式(2)においてt=
0、x=1〜10の化合物をつくるには、フェノール分
子の二つのオルソ位と一つのパラ位、合計三つの反応活
性点の内、o−クレゾール、p−クレゾール等の様に一
つの活性点が置換基で塞がれ、二つの活性点が生きてい
る(以下、二活性点をもつという)フェノール類と脂環
式炭化水素類を反応させるようにすれば良い。原料フェ
ノールが二活性点をもつから生成するポリフェノール類
は分岐を持たない鎖状構造となる。
【0027】また、その際、一般式(2)においてt=
1、x=1〜10、y=0の化合物をつくる方法は、ま
ずo−クロロフェノール、p−ブロモフェノール等の二
活性点をもつフェノール類と脂環式炭化水素類を反応さ
せた後、これに2,6−キシレノール、2,4−キシレ
ノール等の一つの活性点が生きている(以下、一活性点
をもつという)フェノール類を反応させ分子の末端の反
応活性点を塞いだ鎖状のハロゲン化ポリフェノール類を
合成し、続いて還元により保護基であるハロゲン原子を
外すことで、分岐を持たず、主鎖中の各フェノール類に
反応活性点を一つ持つ鎖状構造のポリフェノール類を生
成させる。この場合、保護基はハロゲン原子に限らず、
反応条件に応じた他の保護基を用いることで同様な結果
が得られる。次いでこれに2,6−キシレノール、2,
4−キシレノール等の一活性点をもつフェノール類と脂
環式炭化水素類からなる1対1付加物を反応させること
によって目的物が得られる。
【0028】また、その際,一般式(2)においてt=
1、x=1〜10、y=1〜10の化合物をつくる方法
は、三つの活性点が生きている(以下、三活性点をもつ
という)フェノール類と脂環式炭化水素類の当量比をゲ
ル化が起こらない範囲で接近させて反応させるようにす
れば良い。反応における仕込み比や反応条件を調節する
ことで所望の構造、核体数のポリフェノール類が得られ
る。通常、フェノール類が脂環式炭化水素類に対し、1
モル倍以上とすることが好ましい。
【0029】一般式(3)で表されるニトロベンゼン類
としては、p−フルオロニトロベンゼン、p−クロロニ
トロベンゼン、p−ブロモクロロニトロベンゼン、p−
ヨードニトロベンゼン、m−ジニトロベンゼン、o−ク
ロロニトロベンゼン等が例示されるが、p−クロロニト
ロベンゼン、m−ジニトロベンゼンが好ましい。ニトロ
ベンゼン類は通常ポリフェノール類の水酸基1モルに対
し1.4倍モル以下を使用し、好ましくは1.1倍モル
以下の量が使用される。使用量が1.4倍モルを超える
と未反応のニトロベンゼン類が製品中に残存しやすくな
るため好ましくない。また、一般式(1)で示される芳
香族ニトロ化合物類の分子中には未反応の水酸基が残存
しても良い(同式のA1 、A2 またはA3 の説明を参
照)が水酸基の割合が大きくなると製品の吸湿性が大き
くなり好ましくないので、これを避けるためその合成反
応に使用するニトロベンゼン類の割合はポリフェノール
類の水酸基1モルに対し0.5倍モル以上を使用するこ
とが好ましい。
【0030】一般式(2)で表されるポリフェノール類
と一般式(3)で表されるニトロベンゼン類とを反応さ
せて、芳香族ニトロ化合物類を製造する方法は、フェノ
ール類とニトロベンゼン誘導体とを塩基性化合物の存在
下、反応させる公知の方法によって行うことができる。
具体的に文献を例示するならばOrg.Synth.,
445,(VolII)、米国特許第4538006号
明細書、J.Org.Chem.,50(20),37
17(1985)、J.Org.Chem.,50(1
7),3091(1985)、特開昭61−19405
5公報、特開昭62−70347公報、Macromo
lecules,25,64(1992)等が挙げられ
る。
【0031】反応に用いる塩基性化合物としては水酸化
ナトリウム、水酸化カリウムの様な水酸化アルカリ金属
塩、炭酸ナトリウム、炭酸カリウムの様なアルカリ金属
炭酸塩、炭酸水素ナトリウム、炭酸水素カリウム等の炭
酸水素アルカリ金属塩、ナトリウムメチラート、カリウ
ム-t- ブトキシド等のアルコキシド類、水素化リチウ
ム、水素化ナトリウム等の水素化物等が用いられる。こ
れらは単独で用いても良いが、二種以上を併用しても問
題はない。原料にハロゲン化ニトロベンゼン類を用いる
場合には水酸化ナトリウム、水酸化カリウムの様な塩基
性の強い水酸化アルカリ金属塩を用いることが反応時間
短縮や水溶性不純物が生成しにくいこと等から好まし
く、ジニトロベンゼン類を用いる場合には、炭酸ナトリ
ウム、炭酸カリウムの様なアルカリ金属炭酸塩や炭酸水
素ナトリウム、炭酸水素カリウム等の炭酸水素アルカリ
金属塩等の弱塩基化合物を用いることが爆発回避等安全
性の面から好ましい。
【0032】反応には公知の触媒を用いることが可能で
ある。例えばOrg.Synth.,445,(vol
II)に掲載されている方法で調製された活性銅粉ある
いは銅塩を用いることができる。四級アンモニウム塩や
四級リン塩、クラウンエーテル、ポリエチレングリコー
ル等の環状ポリエーテルや鎖状ポリエーテル、またその
末端アルキルエーテル等、含窒素環状ポリエーテルや含
窒素鎖状ポリエーテル、またその末端アルキルエーテル
等の層間移動触媒を用いることができる。これらは単独
で用いても良いが、二種以上を併用しても問題はない。
【0033】使用する溶媒としてはジメチルホルムアミ
ド、ジメチルスルホキシド、ジメチルアセトアミド、1
−メチル−2−ピロリドン、スルホラン、1,3−ジメ
チル−2 −イミダゾリジノン等の非プロトン性溶媒が好
ましい。これらの溶媒の使用量は特に限定はないが通
常、原料に対し1から10重量倍の溶媒を用いる。反応
中に水が生成する場合には系外に水を出すために、水と
共沸するトルエン、キシレン、クロロベンゼン等の炭化
水素、ハロゲン化炭化水素等を加えて共沸脱水を行なう
手法を併用しても良い。
【0034】原料の仕込み方は全ての原料を予め反応釜
に仕込む方法、塩基成分のみを最後に少しづつ添加する
方法、予めフェノラート塩を調製しておいてからニトロ
ベンゼン類を徐々に添加する方法等が代表的である。反
応は50〜200℃までの間で一定温度もしくは段階的
に昇温して反応が終結するまで反応を継続する方法が一
般的である。工業的には反応を進めながら溶媒回収を同
時に行う方法が好ましい。まず第一段階の操作として原
料のポリフェノール類が消失するまでは70〜90℃で
3〜10時間反応を続け、90〜200℃の温度、76
0から5Torrの減圧度、3〜30時間で反応を進行
させながら第二段階の操作として反応により生成する水
を回収し、第三段階の操作として反応溶媒を回収する。
【0035】一例として反応の手順を示すと最初にポリ
フェノール類と、ニトロベンゼン類とを反応釜に仕込
み、溶媒を加え、窒素気流下40〜80℃に加熱して混
合物を溶解させる。次に内温を70〜90℃に保ちなが
ら触媒として塩基性化合物を加えていく。保温を続け原
料のフェノール類の消失を薄層クロマトグラフィー、高
速液体クロマトグラフィー、GPC等の測定装置で確認
してから減圧、昇温操作を行い系内の水を留去し脱水操
作の終了を確認した後に減圧、昇温操作を続け溶媒の回
収を行う。流動性を損なわない程度に濃縮された反応溶
液を水、アルコール等の貧溶媒中に排出するかまたは逆
に貧溶媒を濃縮釜内部に滴下して得られた目的物を濾過
する手法で、あるいは溶媒を回収した後に粗結晶または
ガラス状の樹脂として芳香族ニトロ化合物類を得ること
ができる。脱塩処理としては溶媒留去前あるいは完全に
溶媒を留去する前に反応溶液を濾過するか、粗結晶また
はガラス状の樹脂を水洗することで容易に反応により生
成した無機塩を除去することができる。通常このまま次
の還元工程を行うが必要に応じてアルコール系溶媒等の
貧溶媒を加えて加熱撹拌した後に熱時濾過するか、再結
晶することにより精製しても良い。製品が樹脂状となる
ときは反応溶媒を留去した後、水と分液する有機溶媒に
再溶解させ、水洗を行ってから次の反応工程に送ること
ができる。
【0036】芳香族ニトロ化合物類を製品化する必要の
無い場合、続く還元反応は反応後に製品を単離すること
なく行うことも可能である。
【0037】次に一般式(4)で表される本発明の芳香
族アミノ化合物類およびその製造方法について説明す
る。一般式(4)におけるQ、一般式(4)−1〜3に
おけるB1 〜B3 のR1 〜R6 の具体例としては、既述
した一般式(1)のそれと同じものが挙げられる。本発
明の芳香族アミノ化合物類の代表例としては、既述した
一般式(1)で表される芳香族ニトロ化合物類のそれの
ニトロ基をアミノ基にそれぞれ変えたものが挙げられ
る。
【0038】本発明の芳香族アミノ化合物類は、一般式
(1)で表される芳香族ニトロ化合物類を還元すること
によって製造することができる。その還元は公知の方法
を応用して行うことが可能である。例えば、工業有機化
学(東京化学同人)記載の接触還元法等やChem.L
ett.,259(1975)記載の塩化第二鉄・六水
和物の存在下ヒドラジンで処理する方法が挙げられる。
水素を用いる接触還元の場合、反応溶媒としては反応に
関与しないものであればとくに限定はないが、例えばイ
オン交換水、工業用水等の水、メタノール、エタノー
ル、イソプロピルアルコール、ブタノール等のアルコー
ル類、エチレングリコール、ジエチレングリコール、プ
ロピレングリコール等のグリコール類、ジエチルエーテ
ル、テトラヒドロフラン、ジオキサン、メトキシエタノ
ール、セロソルブアセテート等のエーテル類、塩化メチ
レン、クロロホルム、四塩化炭素、クロロベンゼン等の
ハロゲン化炭化水素、ペンタン、ヘキサン、ヘプタン、
シクロヘキサン等の脂肪族または脂環族炭化水素類、塩
化メチレン、クロロホルム、四塩化炭素、クロロベンゼ
ン等のハロゲン化炭化水素、ベンゼン、トルエン、キシ
レン等の芳香族炭化水素類、酢酸エチル、酢酸ブチル、
ブチルラクトン等の鎖状または環状エステル類、ジメチ
ルホルムアミドや1−メチル−2−ピロリドン等の非プ
ロトン性極性溶媒等が使用される。これらは単独で用い
ても良いが、二種以上を併用しても問題はない。溶媒の
使用量は原料を完全に溶かす量か、それ以下の量を用い
て原料を懸濁させたまま反応を進めても良い。通常は原
料に対し1〜30重量倍の溶媒が用いられる。
【0039】使用される触媒はパラジウム、ニッケル、
白金、コバルト、銅等の金属または担持触媒、ラネー触
媒を、芳香族ニトロ化合物に対し金属として0.001
〜20重量%、好ましくは0.05〜5重量%用いる。
触媒は予め溶媒に懸濁させておくか、反応の進行に合わ
せて徐々に反応系に加えても良い。必要に応じてトリエ
チルアミン等のアミン類やキノリン、イソキノリン等の
含窒素芳香族類化合物を反応制御のため反応溶媒に対し
1ppm〜1重量%加えることも可能である。反応条件
については通常反応温度は0〜200℃、圧力は常圧〜
50kg/cm 2 の範囲であり、好ましくは温度0〜1
50℃、圧力は常圧〜30kg/cm2の範囲である。
反応時間は通常4〜24時間程度である。
【0040】次にヒドラジンを用いる還元の場合、活性
炭、セライト、アルミナ、シリカゲル等に担持させた塩
化第二鉄・六水和物、白金、パラジウムあるいはラネー
ニッケル等を触媒として使用することが可能である。こ
れらの中でも塩化第二鉄・六水和物を触媒として用いる
方法が副生成物の量が低い点や大過剰のヒドラジンを必
要としない点で好ましい。触媒として使用する塩化第二
鉄・六水和物の量は芳香族ニトロ化合物類1molに対
し0.0001〜0.1mol程度であり、好ましくは
0.001〜0.01molである。また使用する活性
炭の量は芳香族ニトロ化合物類に対し1〜20重量%、
好ましくは5〜15重量%である。還元のためヒドラジ
ン・一水和物は芳香族ニトロ化合物類1molに対し化
学量論より3mol以上必要である。通常は3〜6mo
lの範囲であり、好ましくは3.5〜5.0molであ
る。これらの範囲より少ないと還元されないニトロ基が
残存する。また過剰に過ぎると溶媒を回収する際、回収
溶媒中にヒドラジンが混入したり洗浄水中に高濃度のヒ
ドラジンが混入しやすくなりそれぞれ好ましくない。反
応温度は通常40〜120℃で行われるが、60〜90
℃の範囲が反応時間や反応制御の面で好ましい。
【0041】60〜90℃の温度でヒドラジン・一水和
物を1〜10時間の範囲で滴下する。発熱が激しいため
反応スケールが3000mlを超える時は反応制御のた
め2〜5時間の間で滴下するのが好ましい。滴下終了
後、同温で反応が完結するまで保温を続ける。通常2〜
10時間程度で反応は終わる。反応の終点は薄層クロマ
トグラフィー、高速液体クロマトグラフィー、GPC等
の測定装置で容易に確認することができる。
【0042】続いて濾過操作により活性炭を濾別する。
濾液の溶媒を減圧下に留去し溶媒の回収を行う。製品が
結晶状態となるか、ガラス状態となるかで後処理の方法
は異なる。まず製品が結晶状態となる時には流動性を損
なわない程度に濃縮された反応溶液を水、アルコール等
の貧溶媒中に排出するかまたは逆に貧溶媒を濃縮釜内部
に滴下して生成した結晶を濾過する手法で、あるいは溶
媒を回収した後に粗結晶として芳香族アミノ化合物類を
得ることができる。結晶を水洗した後、更に高純度化が
必要な場合はアミンのまま、もしくは塩酸塩の様な酸性
化合物の塩にしてから再結晶により精製することができ
る。
【0043】次に製品がガラス状態となる場合について
述べる。反応溶媒が水と分液する場合はそのままで、水
溶性の反応溶媒を用いたときは溶媒を減圧下に留去した
後、トルエン等の有機溶媒に溶解してから有機層を水
洗、分液する。Dean−Starkの共沸脱水管等を
用いて有機層中の水分を除去し、溶媒を留去することで
製品化することができる。以上の方法により分子内に脂
環構造を含有する芳香族アミノ化合物類が得られる。
【0044】本発明の芳香族アミノ化合物類は、N,
N’−4,4’−ジアミノジフェニルメタンビスマレイ
ミドのような不飽和イミド化合物の硬化の際、硬化剤と
して使用することができる。これにより改良された物性
を有する硬化イミド樹脂を製造することができる。ま
た、本発明の芳香族アミノ化合物類は、公知の方法によ
り不飽和ジカルボン酸無水物と反応させて不飽和イミド
化合物に誘導することができる。この不飽和イミド化合
物は通常の方法により硬化することにより改良された物
性を有する硬化イミド樹脂を製造することができる。ま
た、本発明の芳香族アミノ化合物類は、ポリアミドの製
造原料としても用いることができる。
【実施例】以下に本発明の実施例を示すが、本発明はこ
れらに限定されるものではない。
【0045】参考例1 〔ポリフェノール類(化合物1)の合成〕温度計、攪拌
装置、および滴下ロートを装着した1リットル四ツ口フ
ラスコにフェノール188g、トルエン188g、三フ
ッ化ホウ素エーテル錯体13gを仕込み、窒素気流下で
溶解させる。ジペンテン136gをトルエン136gに
溶かした液を0〜5℃の温度で2時間かけて滴下した。
さらに0〜5℃の温度で2時間、室温で2時間反応を継
続してから60℃に昇温して反応を完結させた。5%苛
性ソーダ水溶液250gを加えて室温で攪拌を10分続
けると褐色の溶液が淡黄色となった。分液後、有機層を
純水250gで三回洗浄した。Dean−Starkの
共沸脱水装置を用いて反応溶液を減圧下に還流させて水
分を分離除去した。減圧下に溶媒を濃縮し、濃縮液を静
置することで結晶を得た。結晶を減圧下に加温して乾燥
させて無色透明の化合物を得量176.9g(収率6
1.0%)で得た。このものの水酸基当量は162g/
eqであった。
【0046】参考例2 〔ポリフェノール類(化合物2)の合成〕参考例1にお
いて、フェノールを2,6−キシレノールに変え、反応
温度を110℃に変える他は同様の反応操作と後処理を
行った。反応混合物のトルエン溶液を減圧下に濃縮して
トルエンを除去した。続いて減圧下に窒素を導入した
後、水蒸気蒸留にて未反応物を除去し淡褐色結晶の化合
物2を得量は209.4g(収率55.1%)で得た。
このものの水酸基当量は191g/eqであった。
【0047】参考例3 〔ポリフェノール類(化合物3)の合成〕温度計、攪拌
装置および滴下ロートを装着した1リットル四ツ口フラ
スコに2,6−キシレノール488g、三フッ化ホウ素
エーテル錯体7.1gを仕込み、窒素気流下、加温して
溶解させる。内温を100〜110℃に保ち、ジシクロ
ペンタジエン132.2gを100〜110℃の温度で
4時間かけて滴下した。さらに110℃の温度で6時間
反応を継続してからトルエン1200gと10%重曹水
1000gを加えて室温で攪拌を10分続けると褐色の
溶液が淡黄色となった。分液後、有機層を純水500g
で3回洗浄した。Dean−Starkの共沸脱水装置
を用いて反応溶液を減圧下に還流させて水分を分離除去
した。減圧下に溶媒を濃縮し、続いて過剰の2,6−キ
シレノールを留去し、続いて減圧下に窒素を導入した
後、水蒸気蒸留にて未反応物を除去し淡黄色固体の化合
物3を得量328.3g(収率87.2%)で得た。こ
のものの水酸基当量は188g/eqであった。
【0048】実施例1 〔芳香族ニトロ化合物類(化合物4)の合成〕温度計、
攪拌装置、および滴下ロートを装着した1リットル四ツ
口フラスコに参考例1で得られたジペンテンとフェノー
ルの反応物である化合物1を77.5gと、p−クロロ
ニトロベンゼン78.5g、1−メチル−2−ピロリド
ン263.2gを仕込み、窒素気流下50℃で溶解させ
る。99%粉末苛性ソーダ20.6gを加え、50℃で
半時間保温してから80℃に昇温し、80〜85℃で3
時間反応を続け、LC(高速液体クロマトグラフィー、
以下同じ。)により原料の化合物1の消失を確認した。
125℃に昇温後3時間保温してから内圧を徐々に20
0Torrまで減圧にし、反応により生成した系内の水
を回収する。次に内圧を注意深く125Torrまで減
圧にし、反応溶媒である1−メチル−2−ピロリドンを
反応混合物の流動性が失われない程度に回収した。純水
600gに反応混合物を攪拌しながら排出し、析出した
結晶を濾別し、水300gで洗浄した。次いで結晶を温
メタノール200gで洗浄する。得られた結晶を減圧下
に加温して乾燥させ、得量133.5g(収率97.7
%)で目的物を得た。この化合物はビス(4−ニトロフ
ェノキシフェニル)メンタンである。このものの赤外吸
収スペクトルは1340、1512cm-1(ニトロ基)
に吸収を示した。
【0049】実施例2 〔芳香族ニトロ化合物類(化合物5)の合成〕参考例2
で得られたジペンテンと2,6−キシレノールとの反応
物である化合物2の91.3gを用いて実施例1と同様
の反応操作を行い、得量146.6g(収率98.3
%)で目的物を得た。この化合物はビス〔4−(4−ニ
トロフェノキシ)−3,5−ジメチルフェニル〕メンタ
ンである。このものの赤外吸収スペクトルは1338、
1515cm-1(ニトロ基)に吸収を示した。
【0050】実施例3 〔芳香族ニトロ化合物類(化合物6)の合成〕参考例3
で得られたジシクロペンタジエンと2,6−キシレノー
ルとの反応物である化合物3の300gを用いて実施例
1と同様の反応操作を行い、得量482.3g(収率9
7.7%)で目的物を得た。この化合物はビス〔4−
(4−ニトロフェノキシ)−3,5−ジメチルフェニ
ル〕ジシクロペンタンである。このものの赤外吸収スペ
クトルは1338、1510cm-1(ニトロ基)に吸収
を示した。
【0051】実施例4 〔芳香族ニトロ化合物類(化合物7)の合成〕ポリフェ
ノール類としてフェノールとジシクロペンタジエンのオ
リゴマー(日本石油株式会社製、商品名DPP−600
−L、水酸基当量166g/eq、一般式(2)におい
てt=0、p=q=1でx=0が70%、x=1が22
%、x=2が8%からなる。)300gを用いて実施例
1と同様の反応操作を行い、得量502.0g(収率9
8.0%)で目的物を得た。このものはGPCによる測
定からビス(4−ニトロフェノキシフェニル)ジシクロ
ペンタンを65%含む芳香族ニトロ化合物類の混合物で
あった。このものの赤外吸収スペクトルは1340、1
510cm-1(ニトロ基)に吸収を示した。
【0052】実施例5 〔芳香族ニトロ化合物類(化合物8)の単離〕実施例4
で得られた化合物7の10.0gをシリカゲルカラムク
ロマトグラフィー処理を行うことでビス(4−ニトロフ
ェノキシフェニル)ジシクロペンタンを得量5.1g
(51%)で得た。このものの赤外吸収スペクトルは1
338、1512cm-1(ニトロ基)に吸収を示した。
【0053】実施例6 〔芳香族アミノ化合物類(化合物9)の合成1〕3リッ
トル四ツ口フラスコに実施例1で得られた化合物4の1
13.3g、活性炭11g、塩化第二鉄・六水和物0.
65g、2−メトキシエタノール566.5gを仕込
み、窒素気流下で溶解させた。70〜80℃でヒドラジ
ン・一水和物40.0gを3時間かけて滴下し同温で反
応を続け、LCにより原料の化合物4の消失を確認し
た。更に3時間反応を続けた後、10%苛性水溶液で中
和を行ってから熱時濾過により活性炭を濾別した。減圧
下に溶媒を80%留去してから反応混合液を水2kgに
攪拌しながら滴下した。10%苛性水溶液で水層のpH
を7.0〜9.5に調整し、さらに攪拌を続けてから結
晶を濾過した。結晶を水洗いしてから減圧下に加温して
乾燥させ、目的物を得量100.8g(収率99.5
%)で得た。この化合物はビス(4−アミノフェノキシ
フェニル)メンタンである。これはアセトン、トルエン
等の汎用溶媒に対し50wt%以上の溶解度を示した。
このものの物性は次の通りである。
【0054】・質量スペクトル M+ =506 ・アミン当量(滴定法による。)254g/eq ・ 1H−NMRスペクトル δ:0.6〜2.1ppm
(m、脂肪族)、2.7ppm(m、メチン)、3.5
ppm(brs、アミノ基)、6.6〜7.3ppm
(m、芳香族) ・赤外吸収スペクトル:1228cm-1(エーテル結
合)、3210、3360、3440cm-1(アミノ結
合) ・元素分析結果(C343822として計算)
【0055】
【表1】
【0056】実施例7 〔芳香族アミノ化合物類(化合物9)の合成2〕500
ミリリットル ナス型フラスコに実施例1で得られたニ
トロ化合物4を10.0g、5%−Pd/C 0.1
g、2−メトキシエタノール100gを仕込む。フラス
コ内を十分脱気した後、水素を導入する。この操作を三
度繰り返して系内を完全に水素で置換してからマグネテ
ィックスターラーで室温で攪拌する。終夜攪拌を続け、
LCで反応の終了を確認してから触媒を濾別、濾液を減
圧下に留去して目的の化合物9を8.3g(収率93.
0%)得た。このものの物性は実施例6で得られた製品
と一致した。
【0057】実施例8 〔芳香族アミノ化合物類(化合物10)の合成1〕実施
例2で得られた化合物5の120gを用いて実施例6と
同様に、ヒドラジンによる還元反応操作を行い、目的物
を得量107.1g(収率98.8%)で得た。この化
合物はビス〔4−(4−アミノフェノキシ)−3,5−
ジメチルフェニル〕メンタンである。このものはアセト
ン、トルエン等の汎用溶媒に対し50wt%以上の溶解
度を示した。その他の物性を次に示す。 ・質量スペクトル M+ =562 ・アミン当量(滴定法による。)282g/eq ・ 1H−NMRスペクトル δ:0.5〜2.4ppm
(m、脂肪族)、2.1ppm(s、メチル)、2.7
ppm(m、メチン)、3.4ppm(brs、アミノ
基)、6.6〜7.3ppm(m、芳香族) ・赤外吸収スペクトル:1218cm-1(エーテル結
合)、3210、3350、3430cm-1(アミノ結
合) ・元素分析結果(C384622として計算)
【0058】
【表2】
【0059】実施例9 〔芳香族アミノ化合物類(化合物10)の合成2〕実施
例2で得られた化合物5の10.0gを用いて実施例7
と同様に、水素による還元反応操作を行い、目的の化合
物10を8.8g(収率96.6%)得た。このものの
物性は実施例8で得られた製品と一致した。
【0060】実施例10 〔芳香族アミノ化合物類(化合物11)の合成1〕実施
例3で得られた化合物6の309.4gを用いて実施例
6と同様に、ヒドラジンによる還元反応操作を行い、目
的物を得量277.2g(収率99.2%)で得た。こ
の化合物はビス〔4−(4−アミノフェノキシ)−3,
5−ジメチルフェニル〕ジシクロペンタンである。この
ものはアセトン、トルエン等の汎用溶媒に対し50wt
%以上の溶解度を示した。その他の物性を以下に示す。 ・質量スペクトル M+ =558 ・アミン当量(滴定法による。)280g/eq ・ 1H−NMRスペクトル δ:1.1〜3.5ppm
(m、脂肪族)、2.1ppm(s、メチル)、3.2
ppm(brs、アミノ基)6.6〜7.1ppm
(m、芳香族) ・赤外吸収スペクトル:1206cm-1(エーテル結
合)、3200、3350、3430cm-1(アミノ結
合)
【0061】 ・元素分析結果(C384222として計算)
【表3】
【0062】実施例11 〔芳香族アミノ化合物類(化合物11)の合成2〕実施
例3で得られた化合物6の10.0gを用いて実施例7
と同様に、水素による還元反応操作を行い、目的の化合
物11を8.8g(収率97.0%)得た。このものの
物性は実施例10で得られた製品と一致した。
【0063】実施例12 〔芳香族アミノ化合物類(化合物12)の合成1〕実施
例4で得られた化合物7の400.0gを用いて実施例
6と同様に、ヒドラジンによる還元反応を行った。反応
後、10%苛性水溶液で中和を行ってから活性炭を熱時
濾過により濾別し、反応溶媒を減圧下に濃縮した。反応
物をトルエンに溶解し、水洗した。10%苛性水溶液で
水層のpHが7.0〜9.5となる様に調整した。De
an−Starkの共沸脱水装置を用いて有機層の水分
を除去した後、溶媒を減圧下に回収して樹脂状の目的物
を得量355.7g(収率99.1%)で得た。このも
のはGPCによる測定からビス(4−アミノニトロフェ
ノキシフェニル)ジシクロペンタンを68%含む芳香族
アミノ化合物類の混合物であった。この化合物はアセト
ン、トルエン等の汎用溶媒に対し50wt%以上の溶解
度を示した。その他に物性を次に示す。
【0064】 ・質量スペクトル M+ =820、502、452 ・ 1H−NMRスペクトル δ:1.0〜3.6ppm
(m、脂肪族)、3.2ppm(brs、アミノ基)、
6.5〜7.2ppm(m、芳香族) ・赤外吸収スペクトル:1212cm-1(エーテル結
合)、3210、3350、3440cm-1(アミノ結
合)
【0065】実施例13 〔芳香族アミノ化合物類(化合物12)の合成2〕実施
例4で得られた化合物7の10.0gを用いて実施例8
と同様に、水素による還元反応操作を行い、目的の化合
物12を8.7g(収率97.8%)得た。このものの
物性は実施例12で得られた製品と一致した。
【0066】実施例14 〔芳香族アミノ化合物類(化合物13)の単離〕実施例
12で得られた化合物12の30.0gを用いて塩基性
アルミナカラムクロマトグラフィー処理を行うことでビ
ス(4−アミノフェノキシフェニル)ジシクロペンタン
を得量15.9g(収率53%)で得た。この化合物は
アセトン、トルエン等の汎用溶媒に対し50wt%以上
の溶解度を示した。その他の物性を次に示す。 ・質量スペクトル M+ =502 ・アミン当量(滴定法による。)252g/eq ・ 1H−NMRスペクトル δ:1.1〜3.5ppm
(m、脂肪族)、3.2ppm(brs、アミノ基)、
6.6〜7.2ppm(m、芳香族) ・赤外吸収スペクトル:1212cm-1(エーテル結
合)、3200、3350、3440cm-1(アミノ結
合) ・元素分析結果(C343422として計算)
【0067】
【表4】
【0068】応用例1〜3 実施例6、8、10でそれぞれ得られたビス(4−アミ
ノフェノキシフェニル)メンタン(化合物9)、ビス
〔4−(4−アミノフェノキシ)−3,5−ジメチルフ
ェニル〕メンタン(化合物10)、ビス〔4−(4−ア
ミノフェノキシ)−3,5−ジメチルフェニル〕ジシク
ロペンタン(化合物11)とをそれぞれN,N’−4,
4’−ジフェニルメタンビスマレイミド(住友化学工業
社製、商品名ベストレックスBH−180)と配合した
後、200℃、70kg/cm2 で1時間プレス成形
後、200℃で4時間硬化させて2mm厚の硬化物を得
た(それぞれ応用例1、2、3とする。)。各応用例の
硬化物の物性を表5に示す。なお、硬化物の物性の測定
法等は次のとおりである。 ・耐熱性:ガラス転移温度(Tg)で示した。熱機械的
分析装置(SHIMADZU DT−4)を用いて測定
した。 ・たわみ率(靱性の尺度)、曲げ強度、曲げ弾性率:そ
れぞれJIS K−6911に従い、インストロン万能
材料試験機(SHIMADZU IS−10T)により
240℃で測定した。たわみ率については下記式より算
出した、熱時曲げたわみ率で示した。 たわみ率=6×サンプル厚み×最大たわみ量/(支点間
距離)2 ・吸水率:3時間煮沸浸漬による吸水率を示した。
【0069】比較応用例1〜2 4,4’−ジアミノジフェニルメタン(住友化学工業社
製、商品名スミキュアーM)および4,4’−ジアミノ
ジフェニルスルホンとをそれぞれN,N’−4,4’−
ジフェニルメタンビスマレイミド(住友化学工業社製、
商品名ベストレックスBH−180)と配合した後、2
00℃、70kg/cm2 で1時間プレス成形後、20
0℃で4時間硬化させて2mm厚の硬化物を得た。(そ
れぞれ比較応用例1、2とする。)この硬化物の物性を
表5に示す。
【0070】
【表5】
【0071】表中の注の説明を次に示す。 *1)4,4’−ジアミノジフェニルメタン(住友化学
工業社製、商品名スミキュアーM). *2)4,4’−ジアミノジフェニルスルホン. *3)N,N’−4,4’−ジフェニルメタンビスマレ
イミド(住友化学工業社製、商品名ベストレックスBH
−180).
【0072】
【発明の効果】本発明の芳香族アミノ化合物類は、汎用
溶媒への溶解性に優れるため、これを硬化剤として使用
する場合あるいはこれを原料としてポリイミドを合成す
る場合の加工性や作業性が良い。またこれをポリイミド
の硬化剤として用いると、耐熱性、靱性(たわみ率)お
よび低吸水性に優れた硬化物が得られる。また、本発明
の製造方法によれば脂環式構造を分子内に含むポリフェ
ノール類を出発原料とすることにより高収率で中間体で
ある脂環式構造を分子内に含む芳香族ニトロ化合物類お
よび芳香族アミノ化合物を得ることができる。本発明の
分子内に脂環式構造を持つ芳香族アミノ化合物類は前記
のようにポリイミド樹脂の改質あるいはポリイミドの製
造原料に応用され、そこで得られる樹脂は航空宇宙分
野、電子電気分野などの先端複合材料として重要であ
る。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.5 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 C08G 73/12 NTH 9285−4J (72)発明者 柴田 充弘 茨城県つくば市北原6 住友化学工業株式 会社内 (72)発明者 金川 修一 茨城県つくば市北原6 住友化学工業株式 会社内

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】一般式(1) 【化1】 〔式中、Qは脂環式構造を含む炭素数10〜15の二価
    の有機基を表す。 A1、A2 およびA3 はそれぞれ一
    般式(1)−1、同(1)−2および同(1)−3 【化2】 (式中、R1 、R2 、R3 、R4 、R5 およびR6 はそ
    れぞれ独立に水素原子、ハロゲン原子、炭素数1〜6の
    炭化水素基、炭素数1〜6のハロゲン化炭化水素基を表
    す。)で表される基である。 A1 、A2 およびA3
    あわせた基中、少なくとも2つはニトロ基を含む。xと
    yはそれぞれ独立に0〜10の平均繰り返し数を表し、
    p、q、rおよびsはそれぞれ独立に1〜20の平均繰
    り返し数を表す。tは0または1である。t=0のとき
    3 から出ている3つの結合手の1つに水素原子が結合
    する。〕で表される芳香族ニトロ化合物類。
  2. 【請求項2】一般式(1)においてx=t=0、かつq
    =1で、Qが式(a)または式(b) 【化3】 で表される基である請求項1記載の芳香族ニトロ化合物
    類。
  3. 【請求項3】一般式(1)においてx=t=0、かつq
    =1で、Qが式(C) 【化4】 で表される基である請求項1記載の芳香族ニトロ化合物
    類。
  4. 【請求項4】一般式(2) 【化5】 〔式中、E1 、E2 およびE3 はそれぞれ一般式(2)
    −1、同(2)−2および同(2)−3 【化6】 (式中、R1 、R2 、R3 およびR4 は一般式(1)−
    1のそれと同じ意義である。)で表される基である。t
    =0のときE3 から出ている3つの結合手の1つに水素
    原子が結合する。Q、x、y、p、q、r、sおよびt
    は一般式(1)のそれと同じ意義である。〕で表される
    ポリフェノール類と一般式(3) 【化7】 (式中、Xはハロゲン原子またはニトロ基を表し、R5
    およびR6 は一般式(1)−1のそれと同意義であ
    る。)で表されるニトロベンゼン類とを塩基性化合物の
    存在下で反応させることを特徴とする請求項1記載の芳
    香族ニトロ化合物類の製造方法。
  5. 【請求項5】一般式(4) 【化8】 〔式中、B1 、B2 およびB3 はそれぞれ一般式(4)
    −1、同(4)−2および同(4)−3 【化9】 (式中、R1 、R2 、R3 、R4 、R5 およびR6 は一
    般式(1)−1のそれと同じ意義である。)で表される
    基である。B1 、B2 およびB3 をあわせた基中、少な
    くとも2つはアミノ基を含む。t=0のときB3 から出
    ている3つの結合手の1つに水素原子が結合する。Q、
    x、y、p、q、r、sおよびtは一般式(1)のそれ
    と同じ意義である。〕で表される芳香族アミノ化合物
    類。
  6. 【請求項6】一般式(4)においてx=t=0、かつq
    =1で、Qが式(a)または(b) 【化10】 で表される基である請求項5記載の芳香族アミノ化合物
    類。
  7. 【請求項7】一般式(4)においてx=t=0、かつq
    =1で、Qが式(C) 【化11】 で表される基である請求項5記載の芳香族アミノ化合物
    類。
  8. 【請求項8】請求項1記載の芳香族ニトロ化合物を還元
    することを特徴とする請求項5記載の芳香族アミノ化合
    物類の製造方法。
JP29003692A 1992-10-28 1992-10-28 脂環式構造を有する芳香族ニトロ化合物類および芳香族アミノ化合物類ならびにそれらの製造方法 Pending JPH06135905A (ja)

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EP93117252A EP0595230A1 (en) 1992-10-28 1993-10-25 Unsaturated imide compounds containing alicyclic structure
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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EP1535898A1 (en) 2003-11-28 2005-06-01 Fuji Photo Film Co., Ltd. Method of producing aromatic amine compound having alkylthio group
WO2007073000A1 (en) * 2005-12-22 2007-06-28 Fujifilm Corporation Method for producing polyaniline compound

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