JPH06133924A - 可撓管の湾曲機構 - Google Patents

可撓管の湾曲機構

Info

Publication number
JPH06133924A
JPH06133924A JP4286281A JP28628192A JPH06133924A JP H06133924 A JPH06133924 A JP H06133924A JP 4286281 A JP4286281 A JP 4286281A JP 28628192 A JP28628192 A JP 28628192A JP H06133924 A JPH06133924 A JP H06133924A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
chemo
flexible tube
actuator
mechanical
bending
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Withdrawn
Application number
JP4286281A
Other languages
English (en)
Inventor
Kazuhiko Ozeki
和彦 大関
Isami Hirao
勇実 平尾
Yasuhiro Ueda
康弘 植田
Kazumuki Yanagisawa
一向 柳沢
Hidenori Uchiyama
秀紀 内山
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Olympus Corp
Original Assignee
Olympus Optical Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Olympus Optical Co Ltd filed Critical Olympus Optical Co Ltd
Priority to JP4286281A priority Critical patent/JPH06133924A/ja
Publication of JPH06133924A publication Critical patent/JPH06133924A/ja
Withdrawn legal-status Critical Current

Links

Abstract

(57)【要約】 【目的】本発明は複雑な湾曲動作を可能としながらも、
可撓管内の配線数の増加を防ぎ、より構成を簡略化し、
小型化することを最も主要な特徴とする。 【構成】可撓管内に共通の給電線11及び信号線13を
配設し、湾曲部を湾曲操作するための制御信号にもとづ
いて共通の給電線11からアクチュエータ4のケモメカ
ニカルシート5上の電極6〜9のうちのいずれか特定の
電極に給電する制御用IC15を設けたものである。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は例えば内視鏡の挿入部
や、カテーテル等に使用される可撓管の湾曲機構に関す
る。
【0002】
【従来の技術】一般に、内視鏡の挿入部や、カテーテル
等に使用される可撓管の先端部側に湾曲変形可能な湾曲
部を設け、手元側の操作部の操作にともないこの湾曲部
を遠隔的に湾曲操作する湾曲機構を設けたものが知られ
ている。
【0003】この種の湾曲機構の一例として例えば特開
平1−320068号公報には可撓管の湾曲部にケモメ
カニカル材料(メカノケミカル材料)の膨脹・収縮動作
を利用したアクチュエータを配設することにより、内視
鏡の挿入部や、カテーテル等に使用される可撓管の細径
化を図るようにしたものが開示されている。
【0004】なお、特開平1−320068号公報には
挿入部を構成する樹脂製の外皮の内部に挿入部の長手方
向に沿って長い一対の収納室を形成し、この収納室内に
棒状のケモメカニカル材料を収納するとともに、この収
納室の前後両端に電圧印加用電極を配設し、両電極間の
ケモメカニカル材料への電圧印加を制御することによ
り、可撓管を湾曲操作する構成の電圧印加駆動型のケモ
メカニカル材料のアクチュエータが示されている。
【0005】ここで、ケモメカニカル材料の両端の電極
間に電圧を印加した場合にはケモメカニカル材料は水を
放出しながら収縮し(ケモメカニカル反応)、このケモ
メカニカル材料の収縮動作にともない可撓管を湾曲操作
するようになっている。そして、ケモメカニカル材料の
両端の電極間の電圧印加を止めるとケモメカニカル材料
は放出した水を再び吸収しながら膨脹し、可撓管の湾曲
動作が解除されるようになっている。
【0006】また、単一のケモメカニカル材料にマトリ
ックス状に多数の電極を配置し、各電極に選択的に電圧
を印加することにより、より複雑な湾曲動作が行えるよ
うにすることが考えられている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、単一の
ケモメカニカル材料にマトリックス状に多数の電極を配
置し、各電極に選択的に電圧を印加する構成にした場合
には各電極毎に給電線を設ける必要がある。そのため、
多数の電極を設けることにより、より複雑な湾曲動作を
行なわせる場合には給電線の数が増大し、可撓管の内部
構造が複雑になるので、可撓管の小型化が困難であっ
た。
【0008】本発明は上記事情に着目してなされたもの
で、その目的は、複雑な湾曲動作を可能としながらも、
可撓管内の配線数の増加を防ぎ、より構成が簡単で小型
化に適した可撓管の湾曲機構を提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明は電圧印加によっ
て膨張または収縮する電圧駆動型ケモメカニカル材料を
用いて可撓管の湾曲部を湾曲操作するアクチュエータを
備えた可撓管の湾曲機構において、前記湾曲部に配設さ
れた前記アクチュエータのケモメカニカル材料に複数の
電圧印加電極を設け、前記可撓管内に共通の給電線及び
信号線を配設するとともに、前記湾曲部を湾曲操作する
ための制御信号にもとづいて前記共通の給電線から特定
の前記電極に給電する制御回路を設けたものである。
【0010】
【作用】可撓管内に内蔵された制御回路に可撓管外より
導かれた制御信号によって可撓管外より導かれたケモメ
カニカル材料駆動用電力をケモメカニカル材料上の複数
の電極のうちの特定の電極にのみ印加するように制御す
ることにより、ケモメカニカル材料上の複数の電極を単
一の制御信号用信号線と、単一の給電線のみで各電極ご
とに通電制御できるようにして可撓管の湾曲部を複雑に
湾曲動作できるようにしたものである。
【0011】
【実施例】以下、本発明の第1の実施例を図1(A)乃
至図5を参照して説明する。図1(A),(B)は医療
用カテーテル等の可撓管1の湾曲部2を示すものであ
る。この場合、湾曲部2は図5に示すように可撓管1の
先端部に配設されている。
【0012】また、湾曲部2には可撓管1の管壁部に管
内のルーメン(連通孔)3の両側に配置されたケモメカ
ニカル材料からなる一対のアクチュエータ4が内蔵され
ている。
【0013】ここで、各アクチュエータ4には電圧印加
により膨張または収縮する電圧印加駆動型ケモメカニカ
ル材料からなるケモメカニカルシート5が設けられてい
る。このケモメカニカルシート5のケモメカニカル材料
としては例えばパーフルオロスルホン酸、ポリエチレン
スルホン酸、ポリビニルアルコールとポリアクリル酸の
混合ゲル,7,7,8,8−テトラシアノキノジメタン
をドープしたポリ(N,N−ジメチルアミノプロピルア
クリルアミド)4級塩等があげられる。
【0014】図2(A),(B)はアクチュエータ4を
展開した詳細図である。このアクチュエータ4のケモメ
カニカルシート5の片面には第1の電極6、第2の電極
7、第3の電極8、第4の電極9が設けられ、他面には
グランド電極10が設けられている。
【0015】さらに、可撓管1の管壁部内には共通の給
電線11、信号線12、クロック信号線13、グランド
線14がそれぞれ配設されている。そして、グランド線
14はグランド電極10に接続されている。
【0016】また、各電極6〜9にはそれぞれ制御用I
C(制御回路)15がリード線16を介して接続されて
いる。これらの制御用IC15…には共通の給電線1
1、信号線12、クロック信号線13が接続されてい
る。
【0017】さらに、図3は制御用IC15の回路構成
を示すものである。すなわち、この制御用IC15には
D型フリップフロップ(DFF)21とスイッチング用
トランジスタ22を各々2つ含み、入力電源線の端子領
域23、入力GND線の端子領域24、入力クロック信
号線の端子領域25、入力信号線の端子領域26、第1
の駆動線の端子領域27、第2の駆動線の端子領域2
8、出力電源線の端子領域29、出力GND線の端子領
域30、出力同期信号線の端子領域31、及び出力制御
線の端子領域32を有している。
【0018】そして、これらの制御用IC15…によっ
て湾曲部2を湾曲操作するための制御信号にもとづいて
共通の給電線11から特定の電極、すなわち電極6〜9
のいずれかに給電するようになっている。なお、ケモメ
カニカルシート5の片面には第1の電極6、第2の電極
7、第3の電極8、第4の電極9を被覆する例えばポリ
イミド膜、シリコン樹脂膜等からなる絶縁被膜17が設
けられている。
【0019】次に、上記構成の可撓管1の湾曲部2の制
御を図4で示す信号によって行う場合について説明す
る。なお、ケモメカニカルシート5上の電極の数がn個
であったとすると、ケモメカニカルシート5に設けた各
電極に配置された電子回路は、2nビットのシフトレジ
スタを構成することになる。まず、第1の時間領域にお
いてクロック信号線13に対して、2n個のパルスが入
力され、信号線12に対してもパルスが入力される。
【0020】ここで、2n個のパルスの入力が完了した
第1時間領域の終りの時刻T1における、入力側から数
えてk番目の電極に注目すると、この電極の電子回路に
は、2(n−k)+1番目と2(n−k)+2番目のD
FF21が含まれており、2(n−k)+1番目のクロ
ック信号が立ち上がる際の信号線はLo状態であるの
で、k番目の電極の後段のDFF21はLo状態であ
り、2(n−k)+2番目のクロック信号が立ち上がる
際の制御信号線12は、Hi状態であるのでk番目の電
極の前段のDFF21は、Hi状態となる。このため、
図3における第1駆動線には通電がなされ、一方、第2
駆動線には通電がなされない。
【0021】従って、クロック信号が入力されない第2
時間領域においては、k番目の電極を配置したケモメカ
ニカルシート5の部分のうち、第1駆動線に接続された
方だけが通電され、ケモメカニカルシート5を所定方向
に屈曲させる。第1時間領域においてシフトレジスタで
制御信号が転送される間には、2(n−k)+1番目の
ビットがHi状態となる瞬間もあるが、第1時間領域の
長さが第2時間領域やケモメカニカルシート5の湾曲に
要する時間よりも充分に短ければ、実用上は問題ない。
【0022】この条件が満たされない場合には、DFF
用スイッチング用トランジスタの間にラッチ回路を設け
ることで回避することもできる。このように第1時間領
域と第2時間領域を1つの単位時間として繰り返し、第
1時間領域における制御信号パルスを変えることによっ
て、ケモメカニカルシート5を任意の時間どちらの方向
にも屈曲させることができる。
【0023】したがって、制御用IC15はクロック信
号線13からのクロック信号及び信号線12からの制御
信号により、給電線11からの電力を各アクチュエータ
4のケモメカニカルシート5上の特定の電極、すなわち
電極6〜9のいずれかに選択的に通電することができ
る。
【0024】さらに、制御用IC15を利用して各アク
チュエータ4のケモメカニカルシート5上の各電極6〜
9毎に異なる電圧印加を行なうことにより、図5に示す
ように可撓管1の湾曲部2に複雑な湾曲動作を行わせる
ことができる。
【0025】そこで、上記構成のものにあっては可撓管
1の湾曲部2に配設されたアクチュエータ4のケモメカ
ニカルシート5に複数の電圧印加電極6〜9を設けると
ともに、可撓管1内に配設された共通の給電線11及び
信号線12を各電極6〜9の制御用IC15…に接続
し、湾曲部2を湾曲操作するための制御信号にもとづい
て各制御用IC15によって共通の給電線11から特定
の電極、すなわち電極6〜9のいずれかに給電するよう
にしたので、複雑な湾曲動作を可能とするためにアクチ
ュエータ4のケモメカニカルシート5上の電極の数を更
に増やした場合でも、可撓管1の管壁部内の配線数は給
電線11、信号線12、クロック信号線13、グランド
線14のみの4本で済む。そのため、可撓管1の管壁部
内に組込まれる配線数が増加しないので、可撓管1の内
部構成を簡略化することができ、可撓管1の小型化、細
径化を図るうえで有利となる。
【0026】また、図6はアクチュエータ4の変形例を
示すものである。これは、ケモメカニカルシート5の外
周面全面に絶縁性かつ液体非透過性の高分子被覆18を
設け、ケモメカニカルシート5の上の第1〜第4の電極
6〜9およびグランド電極10を全て被覆する構成にし
たものである。
【0027】この場合にはケモメカニカルシート5のケ
モメカニカル材料からの作動流体の漏出がなくなり、乾
燥環境下でも作動流体の供給無しにアクチュエータ4を
駆動させることができる。
【0028】また、図7(A),(B)は本発明の第2
の実施例を示すものである。これは、湾曲部2の可撓管
1の管壁部に内蔵されるアクチュエータ41の構成を変
更したものである。
【0029】このアクチュエータ41には管状のケモメ
カニカル材料42が設けられている。このケモメカニカ
ル材料42の内周面には管状のグランド電極43が配設
されている。さらに、このケモメカニカル材料42の外
周面には周方向に沿って一対の電極44a,44bが2
組並設された4つの電極からなる電極列が配置されてい
るとともに、可撓管1の軸心方向に沿って上記電極列が
適宜の間隔を存して複数並設されている。
【0030】また、一対の電極44a,44b間には制
御用IC45が設けられ、リード線46により各電極4
4a,44bにそれぞれ電気的に接続されている。さら
に、制御用IC45には可撓管1の管壁部に組込まれた
給電線47、信号線48、クロック信号線49がそれぞ
れ接続されている。
【0031】そこで、上記構成のものにあっては可撓管
1の湾曲部2の湾曲操作時には第1の実施例と同様にク
ロック信号線49からのクロック信号及び信号線48か
らの制御信号にもとづいて各制御用IC45によって給
電線47からの電力をアクチュエータ41のケモメカニ
カル材料42上の多数の電極44a…,44b…のうち
のいずれかの特定の電極に選択的に通電することができ
る。そのため、各電極44a,44bに選択的に通電す
る事により、可撓管1の湾曲部2を任意の形状に湾曲動
作させることができる。
【0032】したがって、上記構成のものにあっても複
雑な湾曲動作を可能とするためにアクチュエータ41の
ケモメカニカル材料42上の電極の数を更に増やした場
合でも、可撓管1の管壁部内の配線数は給電線47、信
号線48、クロック信号線49、グランド線14(図2
(B)参照)のみの4本で済むので、第1の実施例と同
様に可撓管1の湾曲部2の内部構成を簡略化することが
でき、可撓管1の湾曲部2の小型化、細径化を図るうえ
で有利となる。
【0033】さらに、本実施例ではアクチュエータ41
に管状のケモメカニカル材料42を設け、このケモメカ
ニカル材料42の外周面に多数の電極44a…,44b
…を並設する構成にしたので、可撓管1の管壁部内には
単一のアクチュエータ41を組込むだけでよい。そのた
め、可撓管1の管壁部内に複数のアクチュエータを組込
む場合に比べて可撓管1の湾曲部2の内部構成を簡略化
することができ、可撓管1の湾曲部2の一層の小型化、
細径化を図ることができる。
【0034】また、図8、図9は本発明の第3の実施例
の湾曲部の要部構成を示すものである。これは、内視鏡
の挿入部51を構成する可撓管にこの発明を適用したも
のである。
【0035】ここで、内視鏡の挿入部51には手元操作
部側に連結された長尺の可撓管部(挿入部蛇管)52、
この可撓管部52の先端部に連結された湾曲部53、こ
の湾曲部53の先端部に連結された先端硬性部54がそ
れぞれ設けられている。
【0036】また、可撓管部52および湾曲部53の内
部には柔軟なチューブによって形成された内骨格をなす
内部チューブ55が配設されている。この内部チューブ
55内にはイメージガイドファイバ56、ライトガイド
ファイバ57、チャンネルチューブ58等が収納されて
いる。
【0037】イメージガイドファイバ56は先端硬性部
54に設けられた対物レンズ系59に光学的に接続する
ように固定される。さらに、チャンネルチューブ58の
先端は先端硬性部54に設けられたチャンネル用開口部
60に連結されている。
【0038】また、湾曲部53には湾曲操作用のアクチ
ュエータ53Aが装着されている。このアクチュエータ
53Aには内部チューブ55の外周面に形成されたチュ
ーブ状のグランド電極61およびこのグランド電極61
の外周面に形成されたチューブ状のケモメカニカル材料
62が設けられている。
【0039】さらに、ケモメカニカル材料62の外周面
には周方向に沿って一対の電極63a,63bが並設さ
れているとともに、挿入部51の軸心方向に沿って上記
一対の電極63a,63bが適宜の間隔を存して複数並
設されている。
【0040】また、一対の電極63a,63b間には制
御用IC64が設けられ、リード線65により各電極6
3a,63bにそれぞれ電気的に接続されている。さら
に、制御用IC64には給電線66、信号線67、クロ
ック信号線68がそれぞれ接続されている。なお、湾曲
部53の最外装には柔軟でかつ透水性のメッシュや多孔
質膜、不織布等によって形成された保護チューブ69が
装着されている。
【0041】そこで、上記構成のものにあっては内視鏡
の湾曲部53の湾曲操作時には第1の実施例と同様にク
ロック信号線68からのクロック信号及び信号線67か
らの制御信号にもとづいて各制御用IC64によって給
電線66からの電力をアクチュエータ53Aのケモメカ
ニカル材料62上の多数の電極63a…,63b…のう
ちのいずれかの特定の電極に選択的に通電することがで
きる。そのため、各電極63a,63bに選択的に通電
する事により、内視鏡の湾曲部53を任意の形状に湾曲
動作させることができる。
【0042】したがって、上記構成のものにあっても複
雑な湾曲動作を可能とするためにアクチュエータ53A
のケモメカニカル材料62上の電極の数を更に増やした
場合でも、内視鏡の湾曲部53の管壁部内の配線数は給
電線66、信号線67、クロック信号線68、グランド
線14(図2(B)参照)のみの4本で済むので、第1
の実施例と同様に内視鏡の湾曲部53の内部構成を簡略
化することができ、湾曲部53の小型化、細径化を図る
うえで有利となる。
【0043】さらに、本実施例では第2実施例と同様に
内視鏡の湾曲部53内には単一のアクチュエータ53A
を組込むだけでよいので、湾曲部53の内部構成を簡略
化することができ、湾曲部53の一層の小型化、細径化
を図ることができる。
【0044】また、湾曲部53の最外装に柔軟でかつ透
水性の保護チューブ69を装着したので、アクチュエー
タ53Aのケモメカニカル材料62の作動流体をこの保
護チューブ69を介して湾曲部53の内外に出入りさせ
ることができる。
【0045】そのため、内視鏡の挿入部51内にケモメ
カニカル材料62の作動流体の供給路を設けたり、ケモ
メカニカル材料62を水密的に保持する必要がないの
で、湾曲部53の内部構成をさらに効果的に簡略化する
ことができる。
【0046】また、図10および図11(A),(B)
は第1から第3の各実施例に示した湾曲機構付き可撓管
と組み合わせ使用するケモメカニカル材料を利用したグ
リッパ71を示すものである。
【0047】このグリッパ71のグリッパ本体72には
柔軟な内部チューブ73の外周にチューブ状のケモメカ
ニカル材料74が配設されている。さらに、内部チュー
ブ73とケモメカニカル材料74との間には内部電極7
5が配設され、ケモメカニカル材料74の外周面には外
部電極76が配設されている。なお、内部チューブ73
はケモメカニカル材料74の収縮力によって全長が収縮
しない程度の硬度を有するものである。
【0048】また、グリッパ本体72の基端部には内部
電極75、外部電極76にリード線77を介して電源7
8、スイッチ79が接続されている。さらに、グリッパ
本体72の先端部には周方向に略等間隔に配置された4
カ所の切れ込み部80が軸心方向に沿って延設され、4
本のグリップハンド81が形成されている。
【0049】次に、上記構成の作用について説明する。
まず、グリッパ71の本体72はスイッチ79がオフ状
態で保持されている場合には図10に示すように4本の
グリップハンド81が閉じた初期形状で保持される。
【0050】この状態で、スイッチ79を入れ、ケモメ
カニカル材料74に通電すると、ケモメカニカル材料7
4は収縮する。このとき内部チューブ73は収縮しない
ので、ケモメカニカル材料74の収縮動作にともない図
11(A)に示すように4本のグリップハンド81が同
時に開く形に湾曲する。そのため、この状態で、4本の
グリップハンド81の拡開部内に被保持物82が挿入さ
れる。
【0051】続いて、スイッチ79を切り、通電を停止
すると4本のグリップハンド81は元の初期形状に回復
する。このグリップハンド81の形状回復動作にともな
い図11(B)に示すようにグリップハンド81内の被
保持物82が強固に保持される。
【0052】そこで、上記構成のものにあってはマイク
ロマシン等に好適な構造が簡単で小型化が容易なグリッ
パ71を提供できる。なお、上記構成のグリッパ71で
は内部チューブ73の外周面にケモメカニカル材料74
を設けたが、通電することによって湾曲変形するケモメ
カニカル材料によってアクチュエータを形成することに
より、内部チューブ73を省略してグリッパ本体72を
形成しても良い。この場合にはグリッパ71の構成を一
層簡略化することができる。
【0053】また、図12(A),(B)はケモメカニ
カルアクチュエータ91の第2の変形例を示すものであ
る。このアクチュエータ91には可撓性のチューブ92
内に繊維状に形成したケモメカニカルファイバ93が配
設されている。
【0054】さらに、チューブ92の内周面には内部電
極94、チューブ92の略中央部には中心電極95がそ
れぞれ配設されているとともに、このチューブ92の内
部にはケモメカニカルファイバ駆動用の電解質溶液が充
填されている。この電解質溶液は例えば、食塩水等があ
げられる。
【0055】また、内部電極94および中心電極95に
はリード線96を介して電源97、可変抵抗器98、ス
イッチ99が接続されている。ここで、スイッチ99が
オフ状態で保持されている場合には図12(A)で示す
ようにアクチュエータ91は所定の設定長さの初期形状
で保持される。
【0056】そして、スイッチ99がオン操作されると
ケモメカニカルファイバ93から排水作用が生じてこの
ケモメカニカルファイバ93が収縮し、このケモメカニ
カルファイバ93の収縮動作にともないアクチュエータ
91全体が図12(B)に示すように全長がL0 からL
にΔLだけ収縮するようになっている。
【0057】続いて、アクチュエータ91のスイッチ9
9がオフ操作されると、ケモメカニカルファイバ93の
表面からの吸水が行なわれ、ケモメカニカルファイバ9
3が膨張し、アクチュエータ91全体が図12(A)に
示す初期形状まで膨脹するようになっている。
【0058】また、図13は図12(A),(B)のケ
モメカニカルアクチュエータ91を内視鏡の挿入部に配
設された湾曲部101を湾曲操作する湾曲機構に適用し
たものである。
【0059】すなわち、湾曲部101の柔軟な外套管1
04の内部には軸心位置にイメージガイドファイバ10
2が配設され、このイメージガイドファイバ102の周
囲にはライトガイドファイバ103が配設されていると
ともに、このライトガイドファイバ103の両側に図1
2(A),(B)のケモメカニカルアクチュエータ91
がそれぞれ配設されている。
【0060】そして、内視鏡の湾曲部101の湾曲操作
時にはこの湾曲部101内に配設されている一方側のケ
モメカニカルアクチュエータ91のスイッチ99が選択
的にオン操作される。このときオン操作されたスイッチ
99側のアクチュエータ91ではケモメカニカルファイ
バ93の収縮動作にともないアクチュエータ91全体が
収縮するので、図13に示すように通電した側のアクチ
ュエータ91が内側に配置される状態で湾曲部101が
湾曲する。
【0061】そこで、上記構成のものにあってはアクチ
ュエータ91のケモメカニカル材料としてファイバ状の
ケモメカニカルファイバ93を使用しているので、ケモ
メカニカル材料全体の表面積が増大する。そのため、ケ
モメカニカル材料の材料表面からの電解質溶液の透過に
よって行われるこのケモメカニカル材料の収縮、膨張
(膨張時は材料表面から吸水し、収縮時は排水する)動
作の応答速度の向上を図ることができる。
【0062】また、図14(A),(B)はケモメカニ
カルアクチュエータの第3の変形例を示すものである。
これは、図14(B)に示すように先端部に湾曲部11
2が形成された湾曲カテーテル111の湾曲部112を
ケモメカニカルアクチュエータによって湾曲操作する構
成にしたものである。
【0063】ここで、カテーテル111の湾曲部112
には図14(A)に示すように柔軟な外皮チューブ11
8と内部にチャンネル113を有する柔軟なチャンネル
管114との間にケモメカニカルファイバ115が充填
されている。
【0064】また、外皮チューブ118の内周面には3
個の外部電極116a,116b,116cが略等間隔
で配設されている。さらに、チャンネル管114の外周
面には内部電極117が配設されている。
【0065】そして、湾曲カテーテル111の湾曲部1
12の湾曲動作時には外部電極116a,116b,1
16cのうちのいずれか特定の外部電極と内部電極11
7との間に通電する。このとき、通電された外部電極を
内側にして図14(B)に示すように湾曲カテーテル1
11の湾曲部112が湾曲する。したがって、この場合
にはより単純な構成で3方向湾曲が可能であり、小型化
が容易である。
【0066】また、図15(A),(B)は図12
(A),(B)のケモメカニカルアクチュエータ91の
変形例を示すものである。すなわち、この変形例ではア
クチュエータ91のチューブ92内にケモメカニカルフ
ァイバ93とともに、多数の中心電極95が配設されて
いる。そして、チューブ92の内周面の内部電極94お
よび多数の中心電極95…にはリード線96を介して電
源97、可変抵抗器98、スイッチ97が接続されてい
る。
【0067】そこで、上記構成のものにあってはチュー
ブ92内に中心電極95…を多数設けているので、図1
2(A),(B)のケモメカニカルアクチュエータ91
と比較して電流密度が向上し、より応答性の向上を図る
ことができる。なお、本発明は上記実施例に限定される
ものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲で種々変
形実施できることは勿論である。
【0068】
【発明の効果】本発明によれば湾曲部に配設されたアク
チュエータのケモメカニカル材料に複数の電圧印加電極
を設け、可撓管内に共通の給電線及び信号線を配設する
とともに、湾曲部を湾曲操作するための制御信号にもと
づいて共通の給電線から特定の電極に給電する制御回路
を設けたので、複雑な湾曲動作を可能としながらも、可
撓管内の配線数の増加を防ぎ、湾曲部の内部構成を簡略
化し、湾曲部の小型化を図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の第1の実施例の可撓管の湾曲部を示
すもので、(A)は一部を破断して示す斜視図、(B)
は横断面図。
【図2】 アクチュエータの概略構成を示すもので、
(A)は平面図、(B)は縦断面図。
【図3】 制御用ICの回路構成を示す概略構成図。
【図4】 多関節マニピュレータの制御信号の波形図。
【図5】 カテーテルの湾曲部の湾曲状態を示す側面
図。
【図6】 アクチュエータの変形例を示す縦断面図。
【図7】 本発明の第2の実施例の可撓管の湾曲部を示
すもので、(A)は一部を破断して示す斜視図、(B)
は横断面図。
【図8】 本発明の第3の実施例の湾曲部の要部構成を
示す縦断面図。
【図9】 同実施例の湾曲部の断面斜視図。
【図10】 グリッパを示す斜視図。
【図11】 グリッパの動作状態を示すもので、(A)
はグリップハンドを開操作した状態を示す側面図、
(B)はグリップハンドによる把持状態を示す側面図。
【図12】 アクチュエータの第2の変形例を示すもの
で、(A)は非電圧印加状態のアクチュエータを示す斜
視図、(B)は電圧印加状態のアクチュエータを示す斜
視図。
【図13】 内視鏡の湾曲部を示す斜視図。
【図14】 アクチュエータの第3の変形例を示すもの
で、(A)は要部の横断面図、(B)はアクチュエータ
の動作状態を示す斜視図。
【図15】 アクチュエータの第4の変形例を示すもの
で、(A)は要部の横断面図、(B)はアクチュエータ
の動作状態を示す斜視図。
【符号の説明】
1…可撓管、2,53…湾曲部、4,41,53A…ア
クチュエータ、5…ケモメカニカルシート、6,7,
8,9,44a,44b,63a,63b…電圧印加電
極、15,45,64…制御用IC(制御回路)、1
1,47,66…給電線、13,48,67…信号線,
42,62…ケモメカニカル材料。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 柳沢 一向 東京都渋谷区幡ヶ谷2丁目43番2号 オリ ンパス光学工業株式会社内 (72)発明者 内山 秀紀 東京都渋谷区幡ヶ谷2丁目43番2号 オリ ンパス光学工業株式会社内

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 電圧印加によって膨張または収縮する電
    圧駆動型ケモメカニカル材料を用いて可撓管の湾曲部を
    湾曲操作するアクチュエータを備えた可撓管の湾曲機構
    において、前記湾曲部に配設された前記アクチュエータ
    のケモメカニカル材料に複数の電圧印加電極を設け、前
    記可撓管内に共通の給電線及び信号線を配設するととも
    に、前記湾曲部を湾曲操作するための制御信号にもとづ
    いて前記共通の給電線から特定の前記電極に給電する制
    御回路を設けたことを特徴とする可撓管の湾曲機構。
JP4286281A 1992-10-23 1992-10-23 可撓管の湾曲機構 Withdrawn JPH06133924A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP4286281A JPH06133924A (ja) 1992-10-23 1992-10-23 可撓管の湾曲機構

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP4286281A JPH06133924A (ja) 1992-10-23 1992-10-23 可撓管の湾曲機構

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH06133924A true JPH06133924A (ja) 1994-05-17

Family

ID=17702339

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP4286281A Withdrawn JPH06133924A (ja) 1992-10-23 1992-10-23 可撓管の湾曲機構

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH06133924A (ja)

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2006028019A1 (ja) * 2004-09-07 2006-03-16 Olympus Corporation 内視鏡
JP2007029739A (ja) * 2005-07-28 2007-02-08 Ethicon Endo Surgery Inc 電気活性ポリマーを用いた可撓性アクセスポート
JP2008005888A (ja) * 2006-06-27 2008-01-17 Fujifilm Corp 流体アクチュエータ、および内視鏡

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2006028019A1 (ja) * 2004-09-07 2006-03-16 Olympus Corporation 内視鏡
JP2007029739A (ja) * 2005-07-28 2007-02-08 Ethicon Endo Surgery Inc 電気活性ポリマーを用いた可撓性アクセスポート
JP2008005888A (ja) * 2006-06-27 2008-01-17 Fujifilm Corp 流体アクチュエータ、および内視鏡

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP4891174B2 (ja) 内視鏡の可変可撓性シャフト
AU2002343535B2 (en) Robotic endoscope
AU2002343535A1 (en) Robotic endoscope
JP2008023089A (ja) 湾曲機構
JPH06133924A (ja) 可撓管の湾曲機構
JP4231568B2 (ja) 管状挿入具
JPH05253175A (ja) 静電型アクチュエータ
JP3142928B2 (ja) 可撓管用硬度可変装置
JPH05184531A (ja) 医療用チューブ
JPH06133922A (ja) 可撓管の湾曲機構
JPH06133921A (ja) 可撓管の湾曲機構とそのアクチュエータ製造方法
JPH07132115A (ja) 可撓管の湾曲操作装置
JPS59202426A (ja) 内視鏡
JPS60241010A (ja) 内視鏡
JPH0576599A (ja) 医療用チユーブ
JP2823125B2 (ja) 医療用チューブ
JPH0576600A (ja) メカノケミカルアクチユエータ及び医療用チユーブ
JPH06209945A (ja) 多自由度可撓管装置
JP2753279B2 (ja) 内視鏡
JP2608578B2 (ja) 内視鏡
JP3298943B2 (ja) 光熱変換利用型内視鏡
JPH08131549A (ja) 医療用カテーテル
JPH0576481A (ja) メカノケミカルアクチユエータ及び医療用チユーブ
JPH05269078A (ja) チューブ湾曲装置
JPH04357924A (ja) 内視鏡

Legal Events

Date Code Title Description
A300 Withdrawal of application because of no request for examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A300

Effective date: 20000104