JPH06133921A - 可撓管の湾曲機構とそのアクチュエータ製造方法 - Google Patents

可撓管の湾曲機構とそのアクチュエータ製造方法

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JPH06133921A
JPH06133921A JP4286083A JP28608392A JPH06133921A JP H06133921 A JPH06133921 A JP H06133921A JP 4286083 A JP4286083 A JP 4286083A JP 28608392 A JP28608392 A JP 28608392A JP H06133921 A JPH06133921 A JP H06133921A
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JP
Japan
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electrode
hole
actuator
chemo
gel
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Withdrawn
Application number
JP4286083A
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English (en)
Inventor
Kazuhiko Ozeki
和彦 大関
Isami Hirao
勇実 平尾
Yasuhiro Ueda
康弘 植田
Kazumuki Yanagisawa
一向 柳沢
Hidenori Uchiyama
秀紀 内山
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Olympus Corp
Original Assignee
Olympus Optical Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】本発明は可撓管を微小化し、細径化することを
最も主要な特徴とする。 【構成】ケモメカニカルゲル7による湾曲操作用のアク
チュエータ8を管体3の孔部4b,4cに一体的に成形
したものである。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は例えば内視鏡の挿入部
や、カテーテル等に使用される可撓管の湾曲機構とその
アクチュエータ製造方法に関する。
【0002】
【従来技術】一般に、内視鏡の挿入部や、カテーテル等
に使用される可撓管の先端部側に湾曲変形可能な湾曲部
を設け、手元側の操作部の操作にともないこの湾曲部を
遠隔的に湾曲操作する湾曲機構を設けたものが知られて
いる。
【0003】この種の湾曲機構の一例として例えば特開
平1−320068号公報には可撓管の湾曲部にケモメ
カニカル材料(メカノケミカル材料)の膨脹・収縮動作
を利用したアクチュエータを配設することにより、内視
鏡の挿入部や、カテーテル等に使用される可撓管の細径
化を図るようにしたものが開示されている。
【0004】なお、特開平1−320068号公報には
可撓管を構成する樹脂製の外皮の内部にこの可撓管の長
手方向に沿って長い一対の収納室を形成するとともに、
ケモメカニカル材料から成る棒状のアクチュエータ本体
の両端に電圧印加用電極が配設されたケモメカニカルア
クチュエータを可撓管とは別に独立に形成し、このケモ
メカニカルアクチュエータを可撓管側の収納室内に装着
した構成のものが示されている。この場合、両電極間の
ケモメカニカル材料への電圧印加を制御することによ
り、可撓管を湾曲操作するようになっている。
【0005】ここで、ケモメカニカル材料の両端の電極
間に電圧を印加した場合にはケモメカニカル材料は水を
放出しながら収縮し(ケモメカニカル反応)、このケモ
メカニカル材料の収縮動作にともない可撓管を湾曲操作
するようになっている。そして、ケモメカニカル材料の
両端の電極間の電圧印加を止めるとケモメカニカル材料
は放出した水を再び吸収しながら膨脹し、可撓管の湾曲
動作が解除されるようになっている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記従
来構成のものにあってはケモメカニカルアクチュエータ
は可撓管のアクチュエータ収納室とは別に独立に形成さ
れているので、可撓管の管壁内にケモメカニカルアクチ
ュエータより十分に大きなアクチュエータ収納室を形成
する必要がある。そのため、可撓管を細径化、小型化す
るうえで限界があり、可撓管を大幅に細径化、小型化す
ることが難しい問題がある。
【0007】また、半導体製造プロセスの微小機械加工
技術を利用して従来の概念を越える程度に小形化された
微小機械、すなわちマイクロマシンの研究、応用が近年
盛んになっており、マイクロマシンに好適な微小な可撓
管の湾曲機構の実現が強く要望されているのが実情であ
る。
【0008】本発明は上記事情に着目してなされたもの
で、その目的は、可撓管の微小化、細径化が容易なケモ
メカニカルゲルによる可撓管の湾曲機構とそのアクチュ
エータ製造方法を提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】請求項1の発明は内部に
複数の孔部が形成された管体の少なくとも1つの孔部の
内壁面上の少なくても一部に形成された第1電極と、こ
の第1電極が形成された孔部内に挿入され、前記第1電
極と非接触状態に配置される第2電極と、前記第2電極
が挿入された孔部内に注入され、ゲル化されたケモメカ
ニカルゲルとによって湾曲操作用のアクチュエータを前
記管体に一体的に成形したことを特徴とする可撓管の湾
曲機構である。
【0010】また、請求項2の発明は内部に複数の孔部
が形成された管体の少なくとも1つの孔部の内壁面上の
少なくても一部に第1電極を形成する第1電極形成工程
と、この第1電極が形成された孔部内に前記第1電極と
非接触状態に配置される第2電極を挿入する第2電極挿
入工程と、この第2電極が挿入された孔部内にケモメカ
ニカルゲルの原料を注入する原料注入工程と、ケモメカ
ニカルゲル原料をゲル化させることによりケモメカニカ
ルゲルを形成するケモメカニカルゲル形成工程とを具備
したことを特徴とする可撓管の湾曲機構のアクチュエー
タ製造方法である。
【0011】
【作用】湾曲操作用のアクチュエータを管体の孔部に一
体的に成形することにより、管体の管壁内の無駄なスペ
ースをなくし、管体の小型化、細径化を図るようにした
ものである。
【0012】
【実施例】以下、本発明の第1の実施例を図1(A)乃
至図2(D)を参照して説明する。図1(A)は医療用
カテーテル1の湾曲部2を示すものである。このカテー
テル1には例えば体内に挿入される挿入部を形成する管
体3が設けられている。
【0013】この管体3は内部に3つの孔部4a,4
b,4cが形成された例えば、シリコンゴム、ポリウレ
タンエラストマー、ポリオレフィン、フッ素樹脂等の弾
性を有する合成樹脂材料からなる多孔チューブ(マルチ
ルーメンチューブ)である。
【0014】ここで、管体3の中央に配置された孔部4
aは観察または処置等に使用されるようになっている。
さらに、この中央の孔部4aの両側に配置された側孔部
4b,4cには湾曲部2を湾曲操作する湾曲操作用のア
クチュエータ8がそれぞれ一体的に成形されている。
【0015】このアクチュエータ8には各側孔部4b,
4cの内壁面上に形成された第1電極5が設けられてい
る。さらに、第1電極5が形成された各側孔部4b,4
c内には第1電極5と非接触状態に配置されるワイヤ状
の第2電極6が挿入されている。また、第2電極6が挿
入された各側孔部4b,4c内にはゲル化されたケモメ
カニカルゲル7が充填されている。
【0016】さらに、各アクチュエータ8には第1の電
極5、第2の電極6にそれぞれリード線9を介して電源
10および電源スイッチ11が接続されている。ここ
で、この電源スイッチ11がオフ状態で保持されている
場合には各アクチュエータ8の第1の電極5と第2の電
極6との間には電圧が印加されないので、ケモメカニカ
ルゲル7は所定の基準長さの初期形状で保持されるよう
になっている。
【0017】そして、電源スイッチ11がオン操作さ
れ、各アクチュエータ8の第1の電極5と第2の電極6
との間に電圧が印加された場合にはこのケモメカニカル
ゲル7が初期形状の基準長さよりも収縮するようになっ
ている。
【0018】次に、図2(A)〜(D)を参照して本実
施例におけるカテーテル1の湾曲部2のアクチュエータ
製造工程を説明する。まず、図2(A)に示すカテーテ
ル1の湾曲部2を形成する管体3の各側孔部4b,4c
の内壁面上に例えば金、白金、銅等の導電性金属を真空
蒸着、化学蒸着、スパッタリング、化学メッキ等の手段
で図2(B)に示すように第1の電極5を形成する(第
1電極形成工程)。
【0019】この場合、第1の電極5は例えば管体3の
各側孔部4b,4c内でテトラアミン白金塩水溶液を水
素化ホウ素ナトリウムで還元する無電界メッキによって
形成してもよい。また、管体3の各側孔部4b,4cの
内壁面上に酸化インジウムを蒸着することにより第1の
電極5を形成してもよく、或いは各側孔部4b,4cの
内壁面上に導電性塗料を塗布することにより第1の電極
5を形成してもよい。
【0020】さらに、この第1電極5が形成された各側
孔部4b,4c内の略中央部には図2(C)に示すよう
に第1電極5と非接触状態で第2電極6が挿入される
(第2電極挿入工程)。このとき、第2電極6は図示し
ない治具等により仮固定される。なお、第2電極6は柔
軟性、伸縮性を有するものが好ましく、例えば金線、或
いは白金線を小巻き径でコイル状に作成した小径コイル
や、導電性高分子薄膜等が好適である。
【0021】続いて、図2(D)に示すように第2電極
6が挿入された各側孔部4b,4c内にケモメカニカル
ゲル7の原料が注入される(原料注入工程)。この場
合、ケモメカニカルゲル7の形成作業は流動性を有する
ケモメカニカルゲル原料を各側孔部4b,4c内に流し
込んだ後、ゲル化させることにより行なう(ケモメカニ
カルゲル形成工程)。
【0022】例えば、ケモメカニカルゲル性を示すパー
フルオロスルホン酸やポリエチレンスルホン酸を有機溶
剤に溶解してケモメカニカルゲル原料として各側孔部4
b,4c内に充填した後、減圧下で加熱して有機溶剤を
除去することによりケモメカニカルゲル7を得ることが
できる。
【0023】また、ポリビニルアルコールおよびポリア
クリル酸の水溶液の少なくとも一方を各側孔部4b,4
c内に充填し、凍結、解凍を繰り返したり、或いはγ線
を照射することによりゲル化させてケモメカニカルゲル
7を得ることもできる。
【0024】また、ケモメカニカルゲル7としてはポリ
(N,N−ジメチルアミノプロピルアクリルアミド)4
級塩を単独でまたは7,7,8,8,−テトラシアノキ
ノジメタンをドープして用いることもできる。
【0025】さらに、上記方法によりケモメカニカルゲ
ル7を形成した後、第2電極6を固定した治具を除去し
た状態で、第1の電極5、第2の電極6に所定のリード
線9を介して電源10および電源スイッチ11を接続す
ることにより、湾曲部2を湾曲操作する湾曲操作用のア
クチュエータ8が完成する。
【0026】次に、上記構成の作用について説明する。
まず、湾曲部2の両側のアクチュエータ8の各電源スイ
ッチ11がそれぞれオフ状態で保持されている場合には
各アクチュエータ8の第1の電極5と第2の電極6との
間には電圧が印加されないので、ケモメカニカルゲル7
は所定の基準長さの初期形状で保持される。そのため、
この状態ではカテーテル1の湾曲部2は図1(B)に示
すように略直線状に伸長された非湾曲形状で保持され
る。
【0027】また、カテーテル1の湾曲部2の湾曲操作
時には湾曲部2の両側のアクチュエータ8のいずれか一
方の電源スイッチ11が選択的にオン操作される。ここ
で、電源スイッチ11がオン操作された側のアクチュエ
ータ8には第1の電極5と第2の電極6との間のケモメ
カニカルゲル7に電圧が印加され、このケモメカニカル
ゲル7が初期形状の基準長さよりも収縮する。そのた
め、このケモメカニカルゲル7の収縮動作にともないカ
テーテル1の湾曲部2は収縮したケモメカニカルゲル7
を内側にして図1(C)に示すように湾曲動作する。
【0028】そこで、上記構成のものにあっては湾曲操
作用のアクチュエータ8を管体3の側孔部4b,4cに
一体的に成形したので、ケモメカニカルアクチュエータ
の保持機構を不要にすることができるとともに、管体3
の管壁内のデットスペースを低減することができる。
【0029】そのため、カテーテル1の湾曲部2を形成
する管体3の管壁内の無駄なスペースを従来に比べて低
減することができ、管体3の小型化、細径化を図ること
ができるので、マイクロマシンに好適な微小な可撓管の
湾曲機構を実現することができる。
【0030】なお、医療用カテーテル1の湾曲部2の管
体3内に形成される観察および処置用のチャンネル数は
自由に増減可能であり、例えば図3に示す本発明の第2
の実施例のように医療用カテーテルの湾曲部21の管体
22を内部に5つの孔部23a,23b,23c,23
d,23eが形成された5孔チューブ(マルチルーメン
チューブ)によって形成してもよい。
【0031】この場合、この管体22の中央に配置され
た孔部23aは観察または処置等に使用されるととも
に、この孔部23aの周囲に90°間隔で配置される4
つの孔部23b,23c,23d,23e内にはそれぞ
れ第1の実施例のアクチュエータ8と同一構成のケモメ
カニカルゲルアクチュエータ24がそれぞれ一体的に成
形されている。
【0032】したがって、この場合はカテーテルの湾曲
部21では4方向のアクチュエータ24のうちのいずれ
か1つを選択的に駆動したり、或いはいずれか複数のア
クチュエータ24を同時に駆動することにより、360
°の任意の方向に湾曲動作可能になっている。
【0033】また、図4(A)〜(C)は本発明の第3
の実施例を示すものである。これは、図4(A)に示す
ように内視鏡の挿入部31に配設された湾曲部33に本
発明を適用したものである。
【0034】内視鏡の挿入部31には手元操作部側から
順に長尺の可撓管部32、湾曲部33、先端硬性部34
がそれぞれ設けられている。さらに、湾曲部33には図
4(C)に示すように内部に5つの孔部36a,36
b,36c,36d,36eが形成された5孔型マルチ
ルーメンチューブからなる管体35が設けられている。
【0035】ここで、管体35の中央に配置された孔部
36aは観察用ルーメンとして使用されている。また、
この中央孔部36aの左側に配置された孔部36dは処
置具用ルーメン、中央孔部36aの右側に配置された孔
部36eは光照射用ルーメンとして使用されている。さ
らに、この中央の孔部36aの上下に配置された一対の
孔部36b,36cには湾曲部33を湾曲操作する湾曲
操作用のアクチュエータ40がそれぞれ一体的に成形さ
れている。
【0036】このアクチュエータ40には図4(B)に
示すように各孔部36b,36cの内壁面上に形成され
た第1電極37が設けられている。さらに、第1電極3
7が形成された各孔部36b,36c内には第1電極3
7と非接触状態に配置されるワイヤ状の第2電極38が
挿入されている。また、第2電極38が挿入された各孔
部36b,36c内にはゲル化されたケモメカニカルゲ
ル39が充填されている。
【0037】第1の電極37、第2の電極38にはそれ
ぞれにリード線41が接続されている。このリード線4
1は可撓管部32を形成するマルチルーメンチューブか
らなる管体43に設けられたリード線用ルーメン44c
を介して挿入部31の末端に設けられた図1(B)に示
す電源10および電源スイッチ11を含むコントローラ
に接続されている。
【0038】また、管体35の中央孔部36a内にはイ
メージガイドファイバ45が設けられている。さらに、
先端硬性部34にはイメージガイドファイバ45と対応
する位置にレンズ装着孔46aが形成され、このレンズ
装着孔46aに対物レンズ47が装着されている。
【0039】また、孔部36eの光照射用ルーメン内に
は同様に図示しないライトガイドファイバが設けられて
いる。さらに、先端硬性部34にはこのライトガイドフ
ァイバと対応する位置にレンズ装着孔が形成され、この
レンズ装着孔に光照射用レンズ46cが装着されてい
る。
【0040】また、先端硬性部34には管体35の孔部
36dの処置具用ルーメンと対応する位置に処置具用開
口部46bが設けられている。なお、図4(A)中には
処置具用開口部46bから処置具48を突出させた状態
を示す。この処置具48の先端部にはグリップハンド4
9が設けられている。
【0041】次に、上記構成の作用について説明する。
まず、湾曲部33の両側のアクチュエータ40の各電源
スイッチ11がそれぞれオフ状態で保持されている場合
には各アクチュエータ40の第1の電極37と第2の電
極38との間には電圧が印加されないので、ケモメカニ
カルゲル39は所定の基準長さの初期形状で保持され
る。そのため、この状態では内視鏡の湾曲部33は略直
線状に伸長された非湾曲形状で保持される。
【0042】また、内視鏡の湾曲部33の湾曲操作時に
は湾曲部33の両側のアクチュエータ40のいずれか一
方の電源スイッチ11が選択的にオン操作される。ここ
で、電源スイッチ11がオン操作された側のアクチュエ
ータ40には第1の電極37と第2の電極38との間の
ケモメカニカルゲル39に電圧が印加され、このケモメ
カニカルゲル39が初期形状の基準長さよりも収縮す
る。そのため、このケモメカニカルゲル39の収縮動作
にともない内視鏡の湾曲部33は収縮したケモメカニカ
ルゲル39を内側にして図4(A)に示すように湾曲動
作する。
【0043】また、アクチュエータ40のケモメカニカ
ルゲル39への通電を停止すると、ケモメカニカルゲル
39は元の大きさまで膨張し、湾曲部33の湾曲は解除
される。
【0044】同様に、前回の湾曲操作とは逆方向に内視
鏡の湾曲部33を湾曲操作する場合には前回の湾曲操作
時にオン操作された電源スイッチ11とは逆の電源スイ
ッチ11をオン操作する。これにより、内視鏡の湾曲部
33は図4(A)と逆方向に湾曲動作する。
【0045】そこで、上記構成のものにあっては内視鏡
の湾曲部33の湾曲操作用のアクチュエータ40を管体
35の孔部36b,36cに一体的に成形したので、第
1の実施例と同様にケモメカニカルアクチュエータの保
持機構を不要にすることができるとともに、管体35の
管壁内のデットスペースを低減することができ、内視鏡
の挿入部31の小型化、細径化を図ることができる。な
お、本実施例では内視鏡に応用した例を示したがマニュ
ピレータ、ロボットハンド等にも応用可能である。
【0046】また、図5(A)〜(C)は本発明の第4
の実施例を示すものである。これは、マイクロカプセル
51に取付けられたマニュピレータ52に本発明を適用
したものである。
【0047】このマニュピレータ52には3つの湾曲部
53a,53b,53cが直列に連結されており、それ
ぞれ独立に湾曲操作できるようにしてある。この場合、
湾曲部53a,53b間はリング状のスペーサ54aを
介して連結され、湾曲部53b,53c間はリング状の
スペーサ54bを介して連結されている。
【0048】さらに、最先端の湾曲部53aの先端部に
は先端硬性部55が連結されている。また、湾曲部53
cの末端はマイクロカプセル51に連結されている。こ
のマイクロカプセル51の内部には電源、コントロー
ラ、推進機構等が搭載されている。
【0049】また、マニュピレータ52の3つの湾曲部
53a,53b,53cにはそれぞれ図5(C)に示す
ように内部に6つの孔部57a,57b,57c,57
d,57e,57fが形成された6孔型マルチルーメン
チューブからなる管体56が設けられている。
【0050】この場合、管体56の3つの孔部57a,
57b,57cによってケモメカニカルゲルアクチュエ
ータ用ルーメン、2つの孔部57d,57eによって処
置用ルーメン、1つの孔部57fによってリード線用ル
ーメンがそれぞれ形成されている。
【0051】また、管体56の3つの孔部57a,57
b,57cのケモメカニカルゲルアクチュエータ用ルー
メンには第1の実施例に示した方法により形成された第
1の電極58、第2の電極59、ケモメカニカルゲル6
0よりなるケモメカニカルゲルアクチュエータ61がそ
れぞれ一体に形成されている。
【0052】さらに、ケモメカニカルゲルアクチュエー
タ用ルーメンの各孔部57a,57b,57cの両端部
にはケモメカニカルゲルアクチュエータ61の移動を防
止するストッパ62が設けられている。
【0053】また、第1の電極58、第2の電極59に
はリード線63が接続されている。そして、最先端の湾
曲部53aの各アクチュエータ61のリード線63はス
ペーサ54a,54bおよび他の湾曲部53b,53c
のリード線用ルーメンの孔部57fを通り、マイクロカ
プセル51内のコントローラに接続されている。同様に
湾曲部53bの各アクチュエータ61のリード線63は
スペーサ54bおよび末端の湾曲部53cのリード線用
ルーメンの孔部57fを通り、マイクロカプセル51内
のコントローラに接続され、末端の湾曲部53cの各ア
クチュエータ61のリード線63は直接マイクロカプセ
ル51内のコントローラに接続されている。
【0054】さらに、先端硬性部55の処置用ルーメン
の孔部57d,57eに対応する部位には処置用開口部
64a,64bが設けられ、様々な処置具を挿通する事
が可能である。例えば、図5(A)では一方の処置用開
口部64aにはグリップマニュピレータ65、他方の処
置用開口部64bにはレーザプローブ66がそれぞれ突
設されている。なお、グリップマニュピレータ65の先
端部にはグリップハンド67が装着されている。
【0055】次に、上記構成の作用について説明する。
まず、マイクロカプセル51に内蔵したコントローラに
よりリード線63を介して第1の電極58、第2の電極
59間に通電するとケモメカニカルゲル60が収縮し、
図5(A)に示すようにマニュピレータ52の湾曲部5
3a,53b,53cが湾曲する。また、通電を停止す
ると、各湾曲部53a,53b,53cのケモメカニカ
ルゲル60は元の大きさまで膨張し、湾曲は解除され
る。
【0056】そこで、上記構成のものにあってもマイク
ロカプセル51に取付けられたマニュピレータ52の各
湾曲部53a,53b,53cには湾曲操作用のアクチ
ュエータ61を管体56の孔部57a,57b,57c
に一体的に成形したので、前記各実施例と同様にケモメ
カニカルゲルアクチュエータの保持機構が不要であり、
かつデットスペースがないため細径化、微小化が容易で
あり、細径微小なマイクロカプセル51のマニュピレー
タ52を製造することができる。
【0057】また、この実施例では3つの湾曲部53
a,53b,53cを直列に連結し、それぞれ独立に湾
曲操作できるようにしているので、マニュピレータ52
の湾曲を一層精密に制御することができ、グリップマニ
ュピレータ65、レーザプローブ66等の処置具を任意
の方向に向けることができる。
【0058】なお、本発明は上記実施例に限定されるも
のではない。例えば、図5(A)〜(C)の実施例では
マニュピレータ52付きマイクロカプセル51に応用し
た例を示したが、湾曲付きカテーテル、内視鏡の挿入部
やロボットハンド等にも応用可能である。さらに、その
他本発明の要旨を逸脱しない範囲で種々変形実施できる
ことは勿論である。
【0059】
【発明の効果】本発明によれば多孔管体の少なくとも1
つの孔部の内壁面上に一体的にケモメカニカルゲルアク
チュエータを形成したので、ケモメカニカルゲルアクチ
ュエータ保持機構が不要となり、かつデットスペースを
なくして可撓管の微小化、細径化を図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の第1の実施例の要部の概略構成を示
すもので、(A)は医療用カテーテルの湾曲部の断面斜
視図、(B)は非湾曲状態の湾曲部を示す縦断面図、
(C)は湾曲状態の湾曲部を示す縦断面図。
【図2】 カテーテルの湾曲部のアクチュエータ製造工
程を示すもので、(A)は加工前のマルチルーメンチュ
ーブの縦断面図、(B)は第1電極形成工程を示す縦断
面図、(C)は第2電極挿入工程を示す縦断面図、
(D)は原料注入工程を示す縦断面図。
【図3】 本発明の第2の実施例を示す要部の横断面
図。
【図4】 本発明の第3の実施例の要部の概略構成を示
すもので、(A)は内視鏡の挿入部の湾曲部を示す斜視
図、(B)は非湾曲状態の湾曲部を示す縦断面図、
(C)は(B)のL1 −L1 線断面図。
【図5】 本発明の第4の実施例の要部の概略構成を示
すもので、(A)はマイクロカプセルに取付けられたマ
ニュピレータを示す斜視図、(B)は非湾曲状態の湾曲
部を示す縦断面図、(C)は(B)のL2 −L2 線断面
図。
【符号の説明】
3,22,35…管体、4b,4c,23b,23c,
23d,23e,36b,36c…孔部、5,37…第
1電極、6,38…第2電極、7,39…ケモメカニカ
ルゲル、8,24,40…アクチュエータ。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 柳沢 一向 東京都渋谷区幡ヶ谷2丁目43番2号 オリ ンパス光学工業株式会社内 (72)発明者 内山 秀紀 東京都渋谷区幡ヶ谷2丁目43番2号 オリ ンパス光学工業株式会社内

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 内部に複数の孔部が形成された管体の少
    なくとも1つの孔部の内壁面上の少なくても一部に形成
    された第1電極と、この第1電極が形成された孔部内に
    挿入され、前記第1電極と非接触状態に配置される第2
    電極と、前記第2電極が挿入された孔部内に注入され、
    ゲル化されたケモメカニカルゲルとによって湾曲操作用
    のアクチュエータを前記管体に一体的に成形したことを
    特徴とする可撓管の湾曲機構。
  2. 【請求項2】 内部に複数の孔部が形成された管体の少
    なくとも1つの孔部の内壁面上の少なくても一部に第1
    電極を形成する第1電極形成工程と、この第1電極が形
    成された孔部内に前記第1電極と非接触状態に配置され
    る第2電極を挿入する第2電極挿入工程と、この第2電
    極が挿入された孔部内にケモメカニカルゲルの原料を注
    入する原料注入工程と、ケモメカニカルゲル原料をゲル
    化させることによりケモメカニカルゲルを形成するケモ
    メカニカルゲル形成工程とを具備したことを特徴とする
    可撓管の湾曲機構のアクチュエータ製造方法。
JP4286083A 1992-10-23 1992-10-23 可撓管の湾曲機構とそのアクチュエータ製造方法 Withdrawn JPH06133921A (ja)

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