JPH0613328A - 化合物半導体薄膜の成長方法 - Google Patents
化合物半導体薄膜の成長方法Info
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- JPH0613328A JPH0613328A JP4170604A JP17060492A JPH0613328A JP H0613328 A JPH0613328 A JP H0613328A JP 4170604 A JP4170604 A JP 4170604A JP 17060492 A JP17060492 A JP 17060492A JP H0613328 A JPH0613328 A JP H0613328A
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Abstract
(57)【要約】
【目的】 本発明は、化合物半導体薄膜の成長方法に関
し、シリコン基板上に3−5族化合物半導体薄膜を成長
する際、結晶性及び表面モホロジーに十分優れた膜質の
3−5族化合物半導体薄膜を得ることができる化合物半
導体薄膜の成長方法を提供することを目的とする。 【構成】 シリコン基板上に3−5族化合物半導体薄膜
を成長する方法において、該シリコン基板を高温熱処理
して表面処理した後、該シリコン基板を150℃以上4
00℃以下の低温まで降温し、降温し終わったと同時に
該シリコン基板表面に5族源ガスを導入することによ
り、該シリコン基板上に第1の3−5族化合物半導体薄
膜を成長し、次いで、該5族源ガスをそのまま導入した
状態あるいは該5族源ガスを別の5族源ガスに切り換え
た状態で該第1の3−5族化合物半導体薄膜を成長した
温度よりも昇温して更に該第1の3−5族化合物半導体
薄膜上に第2の3−5族化合物半導体薄膜を成長するよ
うに構成する。
し、シリコン基板上に3−5族化合物半導体薄膜を成長
する際、結晶性及び表面モホロジーに十分優れた膜質の
3−5族化合物半導体薄膜を得ることができる化合物半
導体薄膜の成長方法を提供することを目的とする。 【構成】 シリコン基板上に3−5族化合物半導体薄膜
を成長する方法において、該シリコン基板を高温熱処理
して表面処理した後、該シリコン基板を150℃以上4
00℃以下の低温まで降温し、降温し終わったと同時に
該シリコン基板表面に5族源ガスを導入することによ
り、該シリコン基板上に第1の3−5族化合物半導体薄
膜を成長し、次いで、該5族源ガスをそのまま導入した
状態あるいは該5族源ガスを別の5族源ガスに切り換え
た状態で該第1の3−5族化合物半導体薄膜を成長した
温度よりも昇温して更に該第1の3−5族化合物半導体
薄膜上に第2の3−5族化合物半導体薄膜を成長するよ
うに構成する。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、シリコン基板上への3
−5族化合物半導体薄膜の成長方法に係り、特に、結晶
性及び表面モホロジーが良好な3−5族化合物半導体薄
膜を得ることができる化合物半導体薄膜の成長方法に関
する。近年、GaAs等の3−5族化合物半導体薄膜に
おいては、高速FET等の高速デバイスに利用され注目
されている。そして、シリコン基板上に3−5族化合物
半導体薄膜を成長する場合においては、結晶性及び表面
モホロジーが良好な3−5族化合物半導体薄膜を得るこ
とができる化合物半導体薄膜の成長方法が要求されてい
る。
−5族化合物半導体薄膜の成長方法に係り、特に、結晶
性及び表面モホロジーが良好な3−5族化合物半導体薄
膜を得ることができる化合物半導体薄膜の成長方法に関
する。近年、GaAs等の3−5族化合物半導体薄膜に
おいては、高速FET等の高速デバイスに利用され注目
されている。そして、シリコン基板上に3−5族化合物
半導体薄膜を成長する場合においては、結晶性及び表面
モホロジーが良好な3−5族化合物半導体薄膜を得るこ
とができる化合物半導体薄膜の成長方法が要求されてい
る。
【0002】
【従来の技術】従来、シリコン基板上にGaAs等の3
−5族化合物薄膜を成長する方法については、次のよう
に行っていた。まず、図3のAに示す如く、水素ガスと
5族源ガスを導入して水素ガスと5族源ガスの雰囲気に
するとともに、シリコン基板を1000℃程度まで昇温
し、この高温下でシリコン基板を高温熱処理(プリベー
ク)して、自然酸化膜等の汚染除去のための表面処理を
行う。その後、5族源ガスを導入した状態でシリコン基
板を450℃の低温まで降温することにより、シリコン
基板上に初期層となる3−5族化合物半導体薄膜を成長
する。そして、5族源ガスを導入した状態でシリコン基
板を600〜750℃まで昇温して上記初期層上に更に
エピ層となる3−5族化合物半導体薄膜を成長する。以
上の工程を通すことによりシリコン基板上に3−5族化
合物半導体薄膜を成長していた。
−5族化合物薄膜を成長する方法については、次のよう
に行っていた。まず、図3のAに示す如く、水素ガスと
5族源ガスを導入して水素ガスと5族源ガスの雰囲気に
するとともに、シリコン基板を1000℃程度まで昇温
し、この高温下でシリコン基板を高温熱処理(プリベー
ク)して、自然酸化膜等の汚染除去のための表面処理を
行う。その後、5族源ガスを導入した状態でシリコン基
板を450℃の低温まで降温することにより、シリコン
基板上に初期層となる3−5族化合物半導体薄膜を成長
する。そして、5族源ガスを導入した状態でシリコン基
板を600〜750℃まで昇温して上記初期層上に更に
エピ層となる3−5族化合物半導体薄膜を成長する。以
上の工程を通すことによりシリコン基板上に3−5族化
合物半導体薄膜を成長していた。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記し
た従来の化合物半導体薄膜の成長方法では、図3のAに
示すように、初期層の3−5族化合物半導体薄膜の成長
前の高温処理全工程中に水素ガス以外に5族源ガスも導
入していたため、水素ガスの還元反応が進む以外に高温
下のため5族源ガスも分解反応してしまい、活性水素が
シリコン基板をアタックする等して、シリコン基板の表
面モホロジーが悪化してしまっていた。このため、表面
モホロジーが悪化した状態で初期層、エピ層の3−5族
化合物半導体薄膜を成長していたため、得られる3−5
族化合物半導体薄膜の結晶性、表面モホロジーは著しく
悪化してしまうという問題があった。
た従来の化合物半導体薄膜の成長方法では、図3のAに
示すように、初期層の3−5族化合物半導体薄膜の成長
前の高温処理全工程中に水素ガス以外に5族源ガスも導
入していたため、水素ガスの還元反応が進む以外に高温
下のため5族源ガスも分解反応してしまい、活性水素が
シリコン基板をアタックする等して、シリコン基板の表
面モホロジーが悪化してしまっていた。このため、表面
モホロジーが悪化した状態で初期層、エピ層の3−5族
化合物半導体薄膜を成長していたため、得られる3−5
族化合物半導体薄膜の結晶性、表面モホロジーは著しく
悪化してしまうという問題があった。
【0004】このため、上記したシリコン基板の表面モ
ホロジーが悪化するという問題を改善するために、例え
ば特開平2−175690号公報で報告された従来の化
合物半導体薄膜の成長方法では、5族源ガスの導入を初
期層前の高温熱処理の全工程中に行ってしまうのではな
く、図3のBに示すように、プリベーク後の降温中にお
いて、600〜750℃のエピ層成長温度以下に達した
時点から5族源ガスを導入している。
ホロジーが悪化するという問題を改善するために、例え
ば特開平2−175690号公報で報告された従来の化
合物半導体薄膜の成長方法では、5族源ガスの導入を初
期層前の高温熱処理の全工程中に行ってしまうのではな
く、図3のBに示すように、プリベーク後の降温中にお
いて、600〜750℃のエピ層成長温度以下に達した
時点から5族源ガスを導入している。
【0005】この化合物半導体薄膜の成長方法では、初
期層成長前の5族源ガスの導入を図3のAの場合よりも
遅らせ、しかも図3のAの場合よりも導入後の最高温度
を低温にしているため、図3のAの場合よりもシリコン
基板の表面モホロジーがある程度改善され、これによ
り、得られる3−5族化合物半導体薄膜の結晶性がある
程度改善されるものの、得られる3−5族化合物半導体
薄膜の表面モホロジーについては未だ悪化しているとい
う問題があった。
期層成長前の5族源ガスの導入を図3のAの場合よりも
遅らせ、しかも図3のAの場合よりも導入後の最高温度
を低温にしているため、図3のAの場合よりもシリコン
基板の表面モホロジーがある程度改善され、これによ
り、得られる3−5族化合物半導体薄膜の結晶性がある
程度改善されるものの、得られる3−5族化合物半導体
薄膜の表面モホロジーについては未だ悪化しているとい
う問題があった。
【0006】そこで、本発明は、シリコン基板上に3−
5族化合物半導体薄膜を成長する際、結晶性及び表面モ
ホロジーに十分優れた膜質の3−5族化合物半導体薄膜
を得ることができる化合物半導体薄膜の成長方法を提供
することを目的としている。
5族化合物半導体薄膜を成長する際、結晶性及び表面モ
ホロジーに十分優れた膜質の3−5族化合物半導体薄膜
を得ることができる化合物半導体薄膜の成長方法を提供
することを目的としている。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明による化合物半導
体薄膜の成長方法は上記目的達成のため、シリコン基板
上に3−5族化合物半導体薄膜を成長する方法におい
て、該シリコン基板を第1の温度で熱処理して、表面処
理する工程と、該シリコン基板を150℃以上400℃
以下の第2の温度まで降温した後、該シリコン基板表面
への5族源ガスの供給を開始する工程と、該シリコン基
板上に第1の3−5族化合物半導体薄膜を成長する工程
と、該第2の温度よりも高い第3の温度にて該第1の3
−5族化合物半導体薄膜上に第2の3−5族化合物半導
体薄膜を成長するものである。
体薄膜の成長方法は上記目的達成のため、シリコン基板
上に3−5族化合物半導体薄膜を成長する方法におい
て、該シリコン基板を第1の温度で熱処理して、表面処
理する工程と、該シリコン基板を150℃以上400℃
以下の第2の温度まで降温した後、該シリコン基板表面
への5族源ガスの供給を開始する工程と、該シリコン基
板上に第1の3−5族化合物半導体薄膜を成長する工程
と、該第2の温度よりも高い第3の温度にて該第1の3
−5族化合物半導体薄膜上に第2の3−5族化合物半導
体薄膜を成長するものである。
【0008】本発明に係る第1、第2の3−5族化合物
半導体薄膜の構成材料には、GaAs、AlAs、Al
GaAs、GaAsP等が挙げられ、その好ましい組み
合わせには、第2の3−5族化合物半導体(エピ層)/
第1の3−5族化合物半導体(初期層)とすると、Ga
As/GaAs、GaAs/AlAs、GaAs/Al
GaAs、GaAs/GaAsP等が挙げられる。な
お、初期層となる第1の3−5族化合物半導体として
は、Alを含有させると2次元成長を安定に行うことが
でき好ましい。また、5族源ガスには、アルシン、ター
シャリブチルアルシン、エチルアルシン等が挙げられ
る。
半導体薄膜の構成材料には、GaAs、AlAs、Al
GaAs、GaAsP等が挙げられ、その好ましい組み
合わせには、第2の3−5族化合物半導体(エピ層)/
第1の3−5族化合物半導体(初期層)とすると、Ga
As/GaAs、GaAs/AlAs、GaAs/Al
GaAs、GaAs/GaAsP等が挙げられる。な
お、初期層となる第1の3−5族化合物半導体として
は、Alを含有させると2次元成長を安定に行うことが
でき好ましい。また、5族源ガスには、アルシン、ター
シャリブチルアルシン、エチルアルシン等が挙げられ
る。
【0009】本発明において、第1の3−5族化合物半
導体薄膜を成長する際のシリコン基板の下限程度を15
0℃にしているのは、150℃より低温にすると、成長
速度が著しく低下してしまい実用上好ましくないからで
あり、また、シリコン基板の上限温度を400℃にして
いるのは、基板表面に凹凸が生じて表面が著しく荒れて
しまい実用上好ましくないからである。
導体薄膜を成長する際のシリコン基板の下限程度を15
0℃にしているのは、150℃より低温にすると、成長
速度が著しく低下してしまい実用上好ましくないからで
あり、また、シリコン基板の上限温度を400℃にして
いるのは、基板表面に凹凸が生じて表面が著しく荒れて
しまい実用上好ましくないからである。
【0010】本発明において、前記シリコン基板の高温
熱処理は水素ガス雰囲気中で行う場合が好ましく、この
場合、更に基板温度を1000℃程度の高温にすること
で基板表面に生じた自然酸化膜等の汚れを除去すること
ができる。本発明においては、5族源ガスの導入は、シ
リコン基板を1000℃程度の高温熱処理で表面処理し
た後、150℃以上400℃以下の低温にしてから行
う。高温熱処理中に5族源ガスを導入しないのは、高温
熱処理中に5族源ガスを導入してしまうと、分解して生
じた活性水素によって基板表面が荒れ、その上に成長す
る3−5族化合物半導体薄膜の結晶性、表面モホロジー
が悪化してしまうからである。
熱処理は水素ガス雰囲気中で行う場合が好ましく、この
場合、更に基板温度を1000℃程度の高温にすること
で基板表面に生じた自然酸化膜等の汚れを除去すること
ができる。本発明においては、5族源ガスの導入は、シ
リコン基板を1000℃程度の高温熱処理で表面処理し
た後、150℃以上400℃以下の低温にしてから行
う。高温熱処理中に5族源ガスを導入しないのは、高温
熱処理中に5族源ガスを導入してしまうと、分解して生
じた活性水素によって基板表面が荒れ、その上に成長す
る3−5族化合物半導体薄膜の結晶性、表面モホロジー
が悪化してしまうからである。
【0011】本発明においては、前記第2の3−5族化
合物半導体薄膜を成長する際の基板温度は600℃以上
750℃以下にする場合が好ましく、この場合、基板の
下限温度として600℃が好ましいのは、600℃より
低温にすると、完全に単結晶化されずに多結晶化されて
しまい、膜質の良い単結晶膜が形成し難くなり好ましく
ないからであり、また、基板の上限温度として750℃
が好ましいのは、750℃より高温にすると、成長速度
が低下するうえ、特に、表面に凹凸が生じて表面が荒れ
表面モホロジーが悪くなり好ましくないからである。
合物半導体薄膜を成長する際の基板温度は600℃以上
750℃以下にする場合が好ましく、この場合、基板の
下限温度として600℃が好ましいのは、600℃より
低温にすると、完全に単結晶化されずに多結晶化されて
しまい、膜質の良い単結晶膜が形成し難くなり好ましく
ないからであり、また、基板の上限温度として750℃
が好ましいのは、750℃より高温にすると、成長速度
が低下するうえ、特に、表面に凹凸が生じて表面が荒れ
表面モホロジーが悪くなり好ましくないからである。
【0012】
【作用】本発明では、初期層の3−5族化合物半導体薄
膜の成長前には、5族源ガスを導入しないで水素ガス雰
囲気のみとし、水素ガスのみの雰囲気でシリコン基板を
高温処理したため、従来のような5族源ガス導入に伴う
5族源ガスの分解反応を生じさせることなく、シリコン
基板表面の表面荒れを防ぐことができる。しかも、従来
よりもシリコン基板を400℃以下の低温まで降温して
いるため、シリコン基板表面のモホロジーを良好にする
ことができる。そして、このように、400℃以下まで
低温にされた表面モホロジーが良好な状態のシリコン基
板表面に、改めて5族源ガスを導入するようにしたた
め、従来よりも初期層の成長温度及び5族源ガスの導入
温度を400℃以下という低温で行うことができ、緻密
な膜質の初期層を得ることができる。このため、緻密な
膜質のエピ層も得ることができるため、その結果、結晶
性及び表面モホロジーに十分優れた膜質の3−5族化合
物半導体薄膜を得ることができる。
膜の成長前には、5族源ガスを導入しないで水素ガス雰
囲気のみとし、水素ガスのみの雰囲気でシリコン基板を
高温処理したため、従来のような5族源ガス導入に伴う
5族源ガスの分解反応を生じさせることなく、シリコン
基板表面の表面荒れを防ぐことができる。しかも、従来
よりもシリコン基板を400℃以下の低温まで降温して
いるため、シリコン基板表面のモホロジーを良好にする
ことができる。そして、このように、400℃以下まで
低温にされた表面モホロジーが良好な状態のシリコン基
板表面に、改めて5族源ガスを導入するようにしたた
め、従来よりも初期層の成長温度及び5族源ガスの導入
温度を400℃以下という低温で行うことができ、緻密
な膜質の初期層を得ることができる。このため、緻密な
膜質のエピ層も得ることができるため、その結果、結晶
性及び表面モホロジーに十分優れた膜質の3−5族化合
物半導体薄膜を得ることができる。
【0013】
【実施例】以下、本発明を図面に基づいて説明する。図
1は本発明の一実施例に則した化合物半導体薄膜の成長
方法における成長温度シーケンスを示す図である。本実
施例は、MOCVD法を用いてシリコン基板上にGaA
s膜を成長させる場合である。シリコン基板は(00
1)面から〔110〕方向へ2度オフしたものを用い、
3族原料にはトリメチルガリウム(TMG)、5族原料
にはアルシン(AsH3 )あるいはターシャリブチルア
ルシン(TBAs,(CH3)3 CAsH2 )を用いる。
成長は図1に示す如くSi基板上への、GaAs成長等
でよく用いられている二段階成長法による。
1は本発明の一実施例に則した化合物半導体薄膜の成長
方法における成長温度シーケンスを示す図である。本実
施例は、MOCVD法を用いてシリコン基板上にGaA
s膜を成長させる場合である。シリコン基板は(00
1)面から〔110〕方向へ2度オフしたものを用い、
3族原料にはトリメチルガリウム(TMG)、5族原料
にはアルシン(AsH3 )あるいはターシャリブチルア
ルシン(TBAs,(CH3)3 CAsH2 )を用いる。
成長は図1に示す如くSi基板上への、GaAs成長等
でよく用いられている二段階成長法による。
【0014】まず、反応室内に水素ガスを12SLM程
度導入して水素ガス雰囲気にするとともに、シリコン基
板を1000℃程度の高温まで昇温し、この1000℃
程度の高温下でシリコン基板を10分間高温熱処理する
ことにより、シリコン基板表面に生じている自然酸化膜
等を除去する。この時の反応室内雰囲気は、H2 ガスの
みとし、5族源ガスの供給は行わない。次いで、シリコ
ン基板を350〜450℃の低温まで降温したところ
で、反応室内に5族源ガスを50sccm程度導入し、
5〜15分後より5族源ガスを400sccm程度まで
増加させるとともにTMGを18sccm程度更に供給
して、厚さ50〜200Å程度のGaAs初期層を低温
成長させる。続いて、TMGの供給を停止するとともに
5族源ガスを50sccm程度まで減らしシリコン基板
を650℃程度まで昇温したところで、5族源ガスを2
00sccm程度まで増加させるとともに、TMGを
2.5sccm程度供給して、厚さ3μmのGaAsエ
ピ層を成長させる。
度導入して水素ガス雰囲気にするとともに、シリコン基
板を1000℃程度の高温まで昇温し、この1000℃
程度の高温下でシリコン基板を10分間高温熱処理する
ことにより、シリコン基板表面に生じている自然酸化膜
等を除去する。この時の反応室内雰囲気は、H2 ガスの
みとし、5族源ガスの供給は行わない。次いで、シリコ
ン基板を350〜450℃の低温まで降温したところ
で、反応室内に5族源ガスを50sccm程度導入し、
5〜15分後より5族源ガスを400sccm程度まで
増加させるとともにTMGを18sccm程度更に供給
して、厚さ50〜200Å程度のGaAs初期層を低温
成長させる。続いて、TMGの供給を停止するとともに
5族源ガスを50sccm程度まで減らしシリコン基板
を650℃程度まで昇温したところで、5族源ガスを2
00sccm程度まで増加させるとともに、TMGを
2.5sccm程度供給して、厚さ3μmのGaAsエ
ピ層を成長させる。
【0015】次に、本発明と比較例の場合におけるGa
As膜の結晶性及び表面平坦性について、5族源ガス
種、その導入温度及び低温初期層の成長(基板)温度に
対する依存性を図2に示す。結晶性はX線二結晶法によ
るX線ロッキングカーブの半値幅(FWHM)で評価
し、その値が小さい程結晶性が良いことを示す。表面平
坦性は原子間力顕微鏡(AFM)による二乗平均粗さ
(視野50μm□)で評価し、その値が小さい程表面平
坦性が良いことを示す。
As膜の結晶性及び表面平坦性について、5族源ガス
種、その導入温度及び低温初期層の成長(基板)温度に
対する依存性を図2に示す。結晶性はX線二結晶法によ
るX線ロッキングカーブの半値幅(FWHM)で評価
し、その値が小さい程結晶性が良いことを示す。表面平
坦性は原子間力顕微鏡(AFM)による二乗平均粗さ
(視野50μm□)で評価し、その値が小さい程表面平
坦性が良いことを示す。
【0016】図2から明らかなように、450℃で低温
初期層を成長する比較例1、2では、5族源ガス導入温
度を従来の図3のAの1000℃から450℃に下げる
ことにより、結晶性は向上するものの、表面平坦性は悪
化していたのに対し、本発明1〜3では、初期層を40
0℃以下の低温で成長するとともに、5族ガスの導入温
度も400℃以下の低温にすることで、結晶性を向上さ
せつつ、表面平坦性も十分良好なものにすることができ
ることが判った。
初期層を成長する比較例1、2では、5族源ガス導入温
度を従来の図3のAの1000℃から450℃に下げる
ことにより、結晶性は向上するものの、表面平坦性は悪
化していたのに対し、本発明1〜3では、初期層を40
0℃以下の低温で成長するとともに、5族ガスの導入温
度も400℃以下の低温にすることで、結晶性を向上さ
せつつ、表面平坦性も十分良好なものにすることができ
ることが判った。
【0017】なお、図2から使用する5族源ガスとして
は、AsH3 よりはTBAsにする方が結晶性及び表面
平坦性を更に良好にすることができ、好ましいことが判
る。
は、AsH3 よりはTBAsにする方が結晶性及び表面
平坦性を更に良好にすることができ、好ましいことが判
る。
【0018】
【発明の効果】本発明によれば、シリコン基板上に3−
5族化合物半導体薄膜を成長する際、結晶性及び表面モ
ホロジーに十分優れた膜質の3−5族化合物半導体薄膜
を得ることができるという効果がある。
5族化合物半導体薄膜を成長する際、結晶性及び表面モ
ホロジーに十分優れた膜質の3−5族化合物半導体薄膜
を得ることができるという効果がある。
【図1】本発明の一実施例に則した化合物半導体薄膜の
成長方法における成長温度シーケンスを示す図である。
成長方法における成長温度シーケンスを示す図である。
【図2】本発明と比較例との場合における結晶性及び表
面平坦性の結果を示す図である。
面平坦性の結果を示す図である。
【図3】従来例の化合物半導体薄膜の成長方法における
成長温度シーケンスを示す図である。
成長温度シーケンスを示す図である。
Claims (3)
- 【請求項1】 シリコン基板上に3−5族化合物半導体
薄膜を成長する方法において、該シリコン基板を第1の
温度で熱処理して、表面処理する工程と、該シリコン基
板を150℃以上400℃以下の第2の温度まで降温し
た後、該シリコン基板表面への5族源ガスの供給を開始
する工程と、該シリコン基板上に第1の3−5族化合物
半導体薄膜を成長する工程と、該第2の温度よりも高い
第3の温度にて該第1の3−5族化合物半導体薄膜上に
第2の3−5族化合物半導体薄膜を成長することを特徴
とする化合物半導体薄膜の成長方法。 - 【請求項2】 前記シリコン基板の第1の温度での熱処
理は、水素ガス雰囲気中で行うことを特徴とする請求項
1記載の化合物半導体薄膜の成長方法。 - 【請求項3】 前記第2の3−5族化合物半導体薄膜を
成長する際の第3の温度は、600℃以上750℃以下
にすることを特徴とする請求項1乃至2記載の化合物半
導体薄膜の成長方法。
Priority Applications (2)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP04170604A JP3078927B2 (ja) | 1992-06-29 | 1992-06-29 | 化合物半導体薄膜の成長方法 |
US08/047,202 US5492860A (en) | 1992-04-17 | 1993-04-16 | Method for growing compound semiconductor layers |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP04170604A JP3078927B2 (ja) | 1992-06-29 | 1992-06-29 | 化合物半導体薄膜の成長方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0613328A true JPH0613328A (ja) | 1994-01-21 |
JP3078927B2 JP3078927B2 (ja) | 2000-08-21 |
Family
ID=15907937
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP04170604A Expired - Fee Related JP3078927B2 (ja) | 1992-04-17 | 1992-06-29 | 化合物半導体薄膜の成長方法 |
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Country | Link |
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JP (1) | JP3078927B2 (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2009177169A (ja) * | 2007-12-28 | 2009-08-06 | Sumitomo Chemical Co Ltd | 半導体基板および半導体基板の製造方法 |
JP2015512139A (ja) * | 2012-01-13 | 2015-04-23 | アプライド マテリアルズ インコーポレイテッドApplied Materials,Incorporated | 基板上に第iii−v族層を堆積させる方法 |
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1992
- 1992-06-29 JP JP04170604A patent/JP3078927B2/ja not_active Expired - Fee Related
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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JP2009177169A (ja) * | 2007-12-28 | 2009-08-06 | Sumitomo Chemical Co Ltd | 半導体基板および半導体基板の製造方法 |
JP2015512139A (ja) * | 2012-01-13 | 2015-04-23 | アプライド マテリアルズ インコーポレイテッドApplied Materials,Incorporated | 基板上に第iii−v族層を堆積させる方法 |
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Publication number | Publication date |
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JP3078927B2 (ja) | 2000-08-21 |
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