JPH06132239A - 半導体装置の製造方法 - Google Patents

半導体装置の製造方法

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JPH06132239A
JPH06132239A JP3734993A JP3734993A JPH06132239A JP H06132239 A JPH06132239 A JP H06132239A JP 3734993 A JP3734993 A JP 3734993A JP 3734993 A JP3734993 A JP 3734993A JP H06132239 A JPH06132239 A JP H06132239A
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 エピタキシャル成長層界面の欠陥が少なく、
微細構造で、しかも高品質な半導体装置を製造する。 【構成】 分子層単位の精度を要求されるほどのエピタ
キシャル成長薄膜の結晶性は、基板の結晶性や基板の表
面状態さらには基板とエピタキシャル成長膜との界面の
欠陥の影響を非常に受けるため、所望のエピタキシャル
成長する前に、基板と同じ電導型でほぼ同程度の抵抗率
(不純物密度)のバッファーエピタキシャル層を形成し
てから所望のエピタキシャル成長を行なう。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は特に単分子層単位の寸法
を有した微細構造の高速半導体装置を製造するのに好適
な半導体装置の製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】半導体装置を微細化するメリットはいろ
いろあるが、微細構造の半導体装置を製造するには非常
に困難が伴う。縦型静電誘導トランジスタや三次元デバ
イスのように縦方向の寸法精度は横方向の寸法に対し比
較的制御が簡単で、熱拡散深さの制御を用いれば、高価
な電子線リソグラフィーもしくはX線リソグラフィーを
用いる必要が無くなる。
【0003】しかしながら、熱拡散による制御はイオン
注入し、その後アニールするという工程を用いてもせい
ぜい0.3μm程度であり、それ以下の制御は非常に困
難である。後述するようなn+−n-−p−i−n+のよ
うな複雑でしかも微細な不純物プロファイルを熱拡散で
制御するにはほとんど不可能である。なぜなら、イオン
注入は現在、熱拡散に比べて低温で不純物を導入できる
という利点があるが、低温で打ち込んだだけでは電気的
に活性にならないからである。バイポーラトランジスタ
のエミッタ領域や静電誘導トランジスタのソース領域等
にはできるだけ多くの不純物を導入し、できるだけエミ
ッタ領域やソース領域の抵抗を下げることが、超高速デ
バイスの必要とする条件であるが、単に不純物イオンを
打ち込んだだけでは電気的に活性にならず、必ず高温で
のアニールが必要で、例えばSiに75As+イオンを打
ち込んだ場合1000℃、10分程度のアニールが必要
となる。1000℃、10分間のアニールは75As+
オンのある程度の活性化を図ることができるが、高速に
加速したイオンを打ち込んだことによるダメージの除去
にはまだ不十分である。化合物半導体であるGaAsに
室温でSe+イオンを打ち込んだ場合は活性化しにく
く、同様に1000℃程度によるアニールが必要である
が、GaAsの場合、Asが蒸発しやすいのでAs圧を
印加しながらアニールする等の複雑な工程がさらに必要
になり、通常1000℃程度の高温でアニールすると表
面が荒れ、微細加工を要求されるデバイスには使用が困
難になり、また、拡散層が不均一になり、耐圧が悪くな
り、P−N接合の特性が極めて悪くなるなどの欠点があ
る。
【0004】一方、超高真空中で蒸着することにより、
結晶成長を行なう分子線エピタキシー法(以下、MBE
法と呼ぶ)が、超格子デバイス等縦型構造の半導体装置
に適用されつつあるが、物理吸着を第一段階としている
ために結晶性が悪く、結晶性を良くするためには、高温
で成長する必要があるという第1の欠点、および、蒸発
量の制御で膜厚制御しているため、原子層の精度で膜厚
を制御するのが困難であるという第2の欠点がある。ま
た、化合物半導体の場合には、化学量論的組成の制御
が、各成分元素を同時に蒸着しているため困難であると
いう第3の欠点がある。
【0005】これに対し、T.Suntolaが、U.
S.P.No.4058430(1977)で説明して
いる原子層エピタキシー法(以下、ALE法と呼ぶ)
は、MBE法を改良して半導体元素のそれぞれをパルス
状に交互に供給し、基板に交互に付着させ、原子層に近
い精度で膜厚を制御でき、また、化学量論的組成の制御
が比較的容易である利点はあるが、MBE法の延長であ
り、MBEと同様に、結晶性が良くない。また、現在超
LSI等の半導体装置の主力であるSiのような元素半
導体は原理的に成長不可能である。特開昭55−130
896号公報および日経エレクトロニクス(1981年
11月9日号)第86頁〜91頁にはこのALE法を改
良して、分子層を吸着し、表面での化学反応を利用した
ALE法が示されてはいるが、ZnSの多結晶、Ta2
5のアモルファスの薄膜の成長であり、単結晶成長技
術とはなっていないため、高精度の高再現性が要求され
る半導体デバイスの製造方法としての適用が困難である
欠点があった。
【0006】半導体産業の今日の発展はまさに単結晶技
術を基礎としているためであると言って良い。化学反応
を利用したALE法においては、キャリアガス等の不活
性ガスを用いてガス相拡散バリアを用いないと、交換表
面反応の反応工程の分離が出来ず、ALE法の長所を消
してしまう欠点がある。
【0007】またこのALE法においてはGaCl3
TMGといった蒸気圧の低い原料ガスを成長槽内に矩形
パルス状の圧力特性で導入して、交換表面反応を実現で
きないため、III−V族化合物半導体が成長できない欠
点がある。かろうじて成長できるII−VI族化合物半導体
も交換表面反応が不十分で、1サイクル当り1/3分子
層といった小さな値しか実現できず、自己停止機構によ
る成長とはならない欠点がある。
【0008】このように、イオン注入を含めた熱拡散法
やMBEおよびALE法では確実に1分子層単位の成長
精度を要求される複雑な不純物プロファイルを有した単
結晶による微細構造の高品質な半導体装置が得られない
欠点があった。
【0009】さらに、基板もしくは成長しようとする下
層領域の表面状態が悪い場合あるいは基板表面に0.5
〜3nmの薄い自然酸化膜が形成されている場合、初期
のガス導入サイクルにおいて結晶が成長しない不都合が
生じ、後述するMLE法のガス導入サイクル数の計測に
誤差が生じ、本来のMLE法の膜厚制御性が発揮されな
い欠点があった。
【0010】さらに分子層単位の超薄膜を成長している
ので、基板に欠陥が含まれていたり、基板と成長層界面
に欠陥が生じると、これらの欠陥がMLE成長層にまで
引き継がれ、成長層の移動度が低下したりリーク電流の
原因になる欠点があった。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】本発明は上記従来技術
の欠点を除き、完全性の優れた単結晶を分子層単位の寸
法精度で成長させることにより、微細構造で、しかも高
品質な半導体装置が製造できる方法を提供することを目
的とする。
【0012】本発明の別の目的は基板とエピタキシャル
成長層界面の欠陥の少ない高品質な半導体装置の製造方
法を提供することである。
【0013】本発明のさらに別の目的は、MLE法のガ
ス導入サイクルの初期のサイクルにおいて成長しない不
都合が生じても、本質的に半導体装置の構造に影響を与
えないバッファー層を成長してから、重要な寸法の多層
構造を成長することにより、正確に分子層数で設計でき
る超高速半導体装置の製造方法を提供することである。
【0014】本発明のさらに別の目的は、基板や基板成
長層界面の欠陥が半導体装置の動作に影響を与えない半
導体装置の製造方法を提供することである。
【0015】
【課題を解決するための手段】このため本発明は、分子
層単位の精度を要求されるほどのエピタキシャル成長薄
膜の結晶性は、基板の結晶性や基板の表面状態さらには
基板とエピタキシャル成長膜との界面の欠陥の影響を非
常に受けるため、所望のエピタキシャル成長する前に、
基板と同じ電導型でほぼ同程度の抵抗率(不純物密度)
のバッファーエピタキシャル層を形成してから所望のエ
ピタキシャル成長を行ない、基板や基板・成長層界面の
欠陥の影響をバッファーエピタキシャル層内にとどめ主
動作領域の移動度等の結晶性を向上させた点を第1の特
徴としている。
【0016】また、n+−n-−p−i−n+構造等の複
雑なエピタキシャル成長を同一の成長槽内で連続的に行
ない、それぞれの界面での自然酸化膜や欠陥の発生を防
ぐと共に、その結晶性を向上させ、半導体装置の性能を
高めた点を第2の特徴としている。
【0017】さらに半導体装置の本質的な寸法に無関係
なバッファー層を成長させてから、本来所望の連続エピ
タキシャル成長をすることにより、基板の表面状態によ
る膜厚制御性の低下を防ぎ、連続多層成長の初期のガス
導入サイクルにおける成長が生じない場合においても単
分子層単位の寸法を有した分子層数で設計される半導体
装置の実現を可能にしたことを第3の特徴としている。
【0018】
【実施例】第1図は本発明の工程の一部に使用するML
E法およびPMLE法を説明するための図で、結晶成長
装置の一例を示したもので、1はステンレス等の金属製
の成長槽、2はゲートバルブ、3は成長槽1内を超高真
空に排気するための排気装置、4はSiH2Cl2(ジク
ロルシラン)を供給するガス源、5はそのSiH2Cl2
と化学反応するH2を供給するガス源、6はn型ドーパ
ントガスAsH3(アルシン)を供給するガス源、7,
8,9はそれらのガスを成長槽1内に導入あるいは遮断
するバルブ、10,11,12はそれらのガスを基板1
3上に供給するノズル、14は基板13を保持するサセ
プタ、15は成長槽1内の真空度を測る圧力計である。
16は赤外線ランプ、18は石英ガラスである。19は
光学系、20は水銀ランプ、重水素ランプ、Xeラン
プ、エキシマレーザ、Arレーザ等の光源である。
【0019】この構成で、Si単結晶の成長は以下のよ
うに行なう。即ち、基板13をサセプタ14上に設置
し、成長槽1内を真空度10-7Pa(パスカル)以下に
排気する。しかる後に、赤外線ランプ16により基板1
3を800℃に加熱する。バルブ7と9を開け、Siを
含んだガス状分子SiH2Cl24とSiに対するn形ド
ーパントであるAsを含んだガス状分子AsH36を同
時にノズル10と12より導入する。このとき成長槽1
内の圧力が10-1〜10-4Paになる範囲で、ガスを
0.5〜50秒間導入する。その後、バルブ7と9を閉
じ、成長槽1内を真空排気する。次に、バルブ8を開
け、H2ガス5をノズル11より10-2〜10-4Paの
圧力で1〜25秒間導入する。しかる後、バルブ8を閉
じ成長槽1内を真空排気する。このガス導入、排気の1
サイクルにより、基板13の表面上の交換表面反応が実
現され基板13上にはSiの単結晶が一分子層形成され
る。すなわち基板13がSi(100)面の場合、1サ
イクル当り0.136nm(1.36Å)成長し、Si
(111)面の場合、0.157nm(1.57Å)成
長する。この成長は自己停止機構を有した成長であり、
ガス導入圧力を増して行き1分子層の飽和が開始する値
以上の圧力を導入しても膜厚は1分子層で一定である。
すなわち飽和圧力範囲内であれば導入圧力の変動や、導
入量の変動に依存しない成長となる。このサイクルを繰
り返すことにより所望の分子層数のn形Si単結晶層が
単分子層の単位で形成できる。GaAsの場合はTEG
あるいはTMGとAsH3との交互ガス導入による交換
表面反応もしくはGaCl3とAsH3との交互ガス導入
による交換表面反応等によって実現できる。このような
単結晶成長法を以後MLE法と呼ぶ。
【0020】一方、上記の結晶成長サイクルを実行する
に際して光源20より光学系19を介して基板13上に
紫外光を照射する。すると、紫外光を照射しない場合に
比べて結晶の成長が促進され、基板温度を下げ、結晶性
を向上させることができるようになる。この光を照射し
ながら単結晶成長法を以下、PMLE法と呼ぶ。
【0021】このような単結晶成長法を用いてSiの縦
形UMOS−SITを製造する本発明の一実施例の方法
を第2図を参照して説明する。まず、ドレイン領域とな
る0.01Ωcm程度の抵抗率のN形シリコン領域10
1を形成する(第1の工程)。この第1の工程によって
形成されるN形シリコン領域は、P形シリコン基板上に
形成された埋め込み領域でも良いし、第2図(a)のよ
うに低比抵抗のN形シリコン基板101そのものでもよ
い。次に第2の工程としてシリコン基板を成長槽(チャ
ンバー)内に配置し、N形シリコン領域101上にSi
2Cl2とH2、およびドーパントガスとしてAsH3
用いたMLE法もしくはPMLE法により800℃でバ
ッファー層となるN形シリコン領域101と同じ抵抗率
の0.01ΩcmのN形シリコン領域102を0.3μ
m成長する。Si(100)基板上では0.3μmは約
2200サイクルに相当する。このうちの初期の200
サイクルが成長しなくて、実際にはバッファー層が0.
27μmになってしまっても、ここはドレイン領域10
1と同じ導電型で同じ不純物密度(抵抗率)であるの
で、UMOS−SITの動作には全く影響を与えない。
通常、第2の工程の直前までは大気中に基板がさらされ
ることがあり、基板表面に自然酸化膜が形成されやす
い。この自然酸化膜や、基板表面の欠陥のため、MLE
成長の初期のサイクルにおいて成長が起きない、いわゆ
る空サイクルが生じても、バッファー層が存在するので
UMOS−SITの基本構造には全く影響を与えない。
続いて、第3の工程として同図(b)に示すようにML
E法もしくはPMLE法により、200〜1000Ωc
mのN形シリコン領域103を0.2μm、ドーパント
ガスを用いないで750℃で成長させる。同じ成長槽内
で大気にさらされずにバッファー層に連続して成長する
ので、自然酸化膜も生せず、成長しないサイクルも無く
なり、第3の工程の膜厚は設計通りの分子層数となる。
さらに続いて第4の工程としてP形ドーパントガスB2
6を用いてMLE法もしくはPMLE法により0.0
5ΩcmP形シリコン領域104を750℃、で0.0
8μm形成する。続いて2種類のN形ドーバントガスA
sH3とPH3の周期的導入によるMLE法もしくはPM
LE法により0.002Ωcmのソース領域となるN形
シリコン領域105を720℃で0.3μm成長させ
る。
【0022】以上のように第2の工程以降を同一チャン
バー(成長槽)内で、800℃以下の低温で、n+バッ
ファー層102、n-領域103、p領域104、n+
域105が連続的に成長されその後チャンバーより取り
出される。続いて、当業者周知のフォトレジスト塗布に
よるリソグラフィ技術により、フォトレジストマスクを
してSiをエッチングして同図(c)に示すように開孔
部Aを形成する。開孔部Aの深さは図示したよりも深く
+バッファー層102までもしくは基板101まで達
して良い。SiエッチングはCCl22もしくはPCl
3によるプラズマエッチングでも良いが望ましくは光エ
ッチが良い。続いて、同図(d)に示すように800℃
でゲート酸化膜106を10nmの厚みに形成し、さら
にCVD法により600℃でAsをドープした多結晶シ
リコン107を350nm形成する。続いて、同図
(e)に示すように通常のリソグラフィ技術およびドラ
イエッチング技術により、ゲート電極となる部分のみの
多結晶シリコン107を残し、他は除去する。続いて、
同図(f)に示すように350℃でSiO2膜108を
350nmCVDし、同図(g)に示すように、ソース
コンタクトホールBを開孔後、Alを真空蒸着し、同図
(h)に示すようにソース電極部110およびドレイン
電極部111を形成することにより、UMOS−SIT
が完成する。
【0023】なお、n-領域103のMLE法もしくは
PMLE法による成長を省略しても良い。この場合、第
2の工程で形成したn+バッファー層102の上に直接
p領域104が第3の工程で形成されることとなる。n
++接合のように導電型の変化する場合はn++接合や
+-接合の場合に比して界面の欠陥の影響が大きいの
で、n+バッファー層102がより重要となる。また、
第3図に示すようにp領域104とn+領域105の間
に、n-領域104′をMLE法もしくはPMLE法で
形成すれば、ソース接合容量が減少してさらに良い。
【0024】また、第4図に示すように開孔部AはV形
でも良いことは勿論である。
【0025】また、第2図ではゲート電極107として
Asをドープした多結晶シリコンで説明したが、W(タ
ングステン)やMo(モリブデン)のような高融点金属
の方がゲートの抵抗が小さくなり望ましい。
【0026】ところで、MLE法はMBE法やALE法
と異なり、選択エピ成長が可能である特徴を有する。
【0027】第5図はこの選択MLE法によるUMOS
−SITを製造する場合の工程を示したものである。ま
ずn+基板101上にSiO2膜141とSiN膜142
をCVD法で形成した後、通常のフォトリソグラフィ技
術およびエッチング技術により、第5図(a)に示すよ
うに、選択成長用のマスク材を形成する(第1の工
程)。その後、同図(b)に示すように、n+基板10
1のままでも良いが、場合によってはn+基板101の
露出部に第2の工程としてn+埋め込み領域を形成す
る。次いで、n+基板101を成長槽内に配置し第1図
と同様にMLE法により、n+基板101もしくはn+
め込み領域と同程度の不純物密度のn形バッファー層1
02をn+基板101の露出部に形成する(第3の工
程)。さらに続けて103〜105の領域を連続的に形
成する。マスク材142の上には多結晶Si等の析出は
全く生じない。同図(c)は、マスク材のSiN膜14
2、SiO2膜141およびSi膜115,114,1
13をエッチングしてU溝を形成した断面を示してい
る。マスク材142,141の上に析出がないので、こ
のエッチングは極めて容易である。その後は、前述した
第2図と同様な工程で、同図(d)に示す、UMOS−
SITが完成する。第5図(a)のフォトリソグラフィ
工程や、n+埋め込み領域を形成する工程は基板を大気
中にさらすことが多い。したがって、自然酸化膜等が基
板表面に形成され、その結果第2図の場合と同様にバッ
ファー層102の厚みが設計値よりも薄くなる不都合が
生じても、UMOS−SITの動作には全く影響を与え
ない。103〜105の各領域は大気にさらされずに連
続して成長するので、成長しないガス導入サイクルは無
く、設計値通りの分子層数が得られる。選択エピのマス
ク材としては前記のSiN膜とSiO2膜の複合膜で無
くても良く、SiO2膜のみもしくはSiN膜のみでも
良く、Al23等の他の材料でも良いのは勿論である。
【0028】第6図(a)〜(c)は本発明による集積
回路製造法の一例を示すものである。同図(a)は第1
の工程により選択成長用マスク材のSiN膜142とS
iO2膜141が形成され、さらに、P基板151の表
面にn+埋め込み領域152が第2の工程により形成さ
れた断面を示す。このn+埋め込み領域152の形成は
POCl3を用いた950〜1050℃での熱拡散や、
31+もしくは75As+のイオン注入およびその後の活性
化アニール等の周知の技術により形成すれば良い。その
後P基板151を成長槽内に配置し、MLE成長を行
う。同図(b)は142,141をマスク材としてML
E法により、n+埋め込み領域と同程度の不純物密度の
+バッファー層102が第3の工程により形成され、
さらに続いて、n-領域103、p領域104、n+領域
105が連続的に形成された断面である。その後P基板
151を成長槽から取り出し、第5図と同様にエッチン
グや電極形成を行うと同図(c)に示した完成図とな
る。
【0029】第7図(a)〜(c)は本発明によるバイ
ポーラトランジスタの製造法の一例を示す。第2図
(a)および(b)と同様な工程でn+基板101の上
にn+基板101と同程度の不純物密度のn+バッファー
層102、n-領域103、Pベース領域104、n+
ミッタ領域105をMLE法で形成する。次いで、第7
図(a)に示すように、表面の一部をPベース領域10
4まで達する切り込み部160を形成し、その後SiO
2膜161をCVD法により形成し、ベースコンタクト
ホールを開ける。その後、B(ボロン)をドープした多
結晶シリコン162をCVD法により形成し、フォトリ
ソグラフィ技術およびエッチング技術によりベース電極
部を形成した断面が同図(b)である。さらに、エミッ
タコンタクトホールを開け、Alを蒸着し、フォトリソ
グラフィでAlをエッチングし、エミッタ電極163を
形成すれば、同図(c)に示すようなバイポーラトラン
ジスタが得られる。
【0030】尚、以上の例ではnチャンネルMOS−S
ITおよびnpnバイポーラトランジスタについて説明
したが導電型を逆にしてPチャンネルでも良く、pnp
バイポーラトランジスタでも良いことは勿論である。ま
た、Siデバイスに限らず、Geでも良く、さらにGa
As、InPもしくはInGaAs等の化合物半導体で
も良いことも勿論であり、InPの場合第2図の酸化膜
106を光励起SiO2CVDで形成すれば良好な絶縁
ゲートSITが製造でき、また特にGaAsの場合、第
2図の酸化膜106に相当する部分をGaAsよりも禁
制帯幅の大きなAlGaAs層もしくはZnSe層で形
成すれば絶縁ゲート型SITが製造できる。第2図の酸
化膜106に相当する部分をn-GaAs層およびその
上のP+GaAs層の2層構造とすればpn接合型Ga
AsSITが製造できる。また、異なる種類の半導体の
連続エピ成長を行い、たとえば第7図で101〜104
をGaAs、105をGaAlAsで形成すれば、周知
のヘテロ接合バイポーラトランジスタをさらに微細化し
た構造が実現できる。さらに3種類の半導体を連続エピ
成長しダブル・ヘテロ接合を形成して良いことも、もち
ろんである。またヘテロ接合による超格子を形成しても
良い。第6図で102〜105をGaAsとする時は、
基板151として半絶縁性基板を用いることはもちろん
である。
【0031】更に、上述のSi,Ge,GaAs以外の
他の既知の元素および化合物半導体物質を有利に使用で
きる。また、AsおよびB(ボロン)はSiに対して良
く知られたドーパントであるけれども、他の既知のN型
およびP型ドーパントをそれらに対して代替することが
できるのは勿論である。また、説明中の数値は一例であ
り、変更しても何らかまわない。
【0032】
【発明の効果】以上のように本発明によれば、埋め込み
領域形成等の初期の工程終了後最初に基板もしくは埋め
込み領域と同じ導電型の同じ不純物密度のエピタキシャ
ル成長によるバッファー層形成をMLE法で行なって、
その後は大気にさらさず次々と所望の構造の単結晶成長
層を連続的にMLE法で形成させるようにしたので、特
に薄いエピタキシャル層成長時の基板の欠陥の影響およ
び基板と成長層との界面の欠陥の影響をバッファー層内
にとどめることにより、主動作領域に対しては除去する
ことができ、また光照射により、低温で連続エピタキシ
ャル成長が可能なため、単分子層単位の寸法を有する微
細かつ複雑な不純物プロファイルが実現でき、高品質の
半導体装置が製造できるようになる。さらに本発明によ
れば、基板もしくは埋め込み領域と同じ導電型で同じ不
純物密度のバッファー層形成を最初に行うので、基板も
しくは埋め込み領域とバッファー層界面の欠陥は発生し
にくくなる利点を有する。また本発明によれば半導体装
置の構造に本質的に影響の無いバッファー層を形成して
から、重要な寸法精度を有する多層構造を成長させてい
るので、たとえ、バッファー層成長時の初期のガス導入
サイクルにおいて成長しないサイクルが存在しても半導
体装置の本質的な寸法や動作には全く影響を与えない利
点を有する。したがって分子層数で構造が設計される超
高速半導体装置が容易にしかも正確に製造できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の半導体装置の製造方法に使用する結晶
成長装置の構成図。
【図2】本発明の第1実施例を示すUMOS−SITの
製造過程説明図。
【図3】本発明の第2実施例を示すUMOS−SITの
構造説明図。
【図4】本発明の第3実施例を示すUMOS−SITの
構造説明図。
【図5】本発明の第4実施例を示すUMOS−SIT製
造過程説明図。
【図6】本発明の第5実施例を示す集積回路の製造過程
説明図。
【図7】本発明の第6実施例を示すバイポーラトランジ
スタの製造過程説明図。
【符号の説明】
1 成長槽 2 ゲートバルブ 3 排気装置 4,5,6 ガス源 7,8,9 バルブ 10,11,12 ノズル 13 基板 14 サセプタ 15 圧力計 16 赤外線ランプ 18 石英ガラス 19 光学系 20 光源 101 N形シリコン基板 102 N形シリコンバッファ層 152 n+埋め込み領域

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 半導体基板の表面の少なく共一部に、第
    1導電型高不純物密度の第1の半導体領域を形成する第
    1の工程と、 前記半導体基板を成長槽内に配置し、前記半導体基板の
    表面に関して少なく共2種類の活性な原料ガスを10-1
    〜10-4Paなる圧力範囲で前記半導体基板の表面に導
    入して交換表面反応を実現し、該交換表面反応と同時に
    第1導電型となるドーパントガスを前記半導体基板の表
    面に導入し、前記第1の半導体領域の上部に連続して第
    1導電型高不純物密度の第2の半導体領域を分子層単位
    で形成し、バッファー層領域とする第2の工程と、 前記第2の工程に連続して、前記交換表面反応により、
    第3の半導体領域を前記第2の半導体領域に連続して分
    子層単位で形成する第3の工程、 とを少なく共含むことを特徴とする半導体装置の製造方
    法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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