JPH06130481A - 表示装置 - Google Patents

表示装置

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JPH06130481A
JPH06130481A JP30296592A JP30296592A JPH06130481A JP H06130481 A JPH06130481 A JP H06130481A JP 30296592 A JP30296592 A JP 30296592A JP 30296592 A JP30296592 A JP 30296592A JP H06130481 A JPH06130481 A JP H06130481A
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JP
Japan
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display
light
lens
distance measuring
field
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Application number
JP30296592A
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English (en)
Inventor
Yasuo Suda
康夫 須田
Akira Yamada
山田  晃
Akihiko Nagano
明彦 長野
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Canon Inc
Original Assignee
Canon Inc
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  • Indication In Cameras, And Counting Of Exposures (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 ファインダー像と共に各種の情報を明るく、
かつ良好に観察することができる一眼レフカメラに好適
な表示装置を得ること。 【構成】 対物レンズにより物体像が形成される予定結
像面近傍に光偏向性を有する複数の表示部を配置し、複
数の光源からの光束を光学部材と投光レンズを介して該
複数の表示部を選択的に照明し、該照明した表示部と該
物体像とを観察する際、該光学部材は該複数の表示部の
うち隣接する2つの表示部を照明する2光路のうち一方
の光路は反射を介して該光源からの光束を該投光レンズ
側に導光していること。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、写真用カメラやビデオ
カメラ等に好適なファインダー内の表示装置に関し、特
にファインダー視野内の任意位置に測距範囲や測光範囲
等の情報を表示する表示体を形成し、撮影レンズによる
物体像と共に該表示体を同時に観察するようにした表示
装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来より写真用カメラやビデオカメラ等
の一眼レフカメラ等においては、撮影レンズによって形
成されたピント板状の物体像と共に、該ピント板上若し
くは該ピント板と光学的に等価の位置に配置した測距範
囲や測光範囲等の表示体を同時にファインダー系を介し
て観察するようにした表示装置が用いられている。
【0003】図5〜図9は従来の表示装置を有した一眼
レフオートフォーカスカメラの要部概略図である。この
うち図5,図6は一眼レフオートフォーカスカメラの上
面図及び断面図である。
【0004】図中、1はカメラ本体、2は対物レンズ3
を保持するレンズ鏡筒、4はレリーズボタン、5は右手
人差指で操作可能である設定ダイヤル、DSPは現在選
択されている測距視野を外部に表示する液晶表示器、7
はシャッター秒時優先モードと絞り値優先モードのいず
れかを選択するモード選択部材、8は測距視野選択モー
ドボタンである。また、9は可動ハーフミラー、10は
光入射面にフレネルレンズ10f,光射出面にマット面
10gを有したピントグラス、11はペンタプリズム、
12は接眼レンズである。これらの各要素10,11,
12はファインダー系の一部を構成している。
【0005】13はスーパーインポーズ用の測距視野表
示のためで2回反射を具えた投光レンズ、13aは投光
レンズ13の一部に設けたフレネルレンズである。10
3は表示用のLED、114はLED103を保持する
パッケージである。LED103より発した光はマスク
30を通過した後、投光レンズ13、主ミラー9を介
し、ピントグラス10上に導かれ、後述するピントグラ
ス10上の表示プリズムを照明する。
【0006】16は公知の焦点検出装置で、後述するス
ーパーインポーズ用の測距視野表示に対応する位置に5
個の測距視野を有している。可動ハーフミラー9を透過
した物体光は背後に配置されたサブミラー15を介して
この焦点検出装置16へ導かれる。また、6は赤外光を
放射するLEDで補助光投光レンズ18と共に補助光投
光装置を構成している。尚、17はLED6を保持する
パッケージである。
【0007】撮影者により選択された測距視野の表示は
カメラ外部の表示部と同時にファインダー視野内にも表
示している。
【0008】図7はファインダー視野内に表示される測
距視野の説明図であり、図中20はファインダー視野、
21a〜21eはスーパーインポーズ用の測距視野を示
す表示部である。後述するように、LEDによる照明光
により選択的に表示部21a〜21eのうちの1つが色
変化する。
【0009】図8〜図9は前述したスーパーインポーズ
用の測距視野を示す表示部を、より具体的に説明する説
明図である。
【0010】図8は表示部の主要部の斜視図である。図
8における114a〜114eは図6に示したLED1
14cを含み、かつ表示用のLED(不図示)のための
パッケージで、それぞれ測距視野を示す表示部21a〜
21eに対応している。ピントグラス10には図9
(B)に詳細を示したようにマット面10g上に多数の
プリズムより成る表示部10a〜10e(表示部21a
〜21eに対応)が形成されている。
【0011】図8のパッケージ114a〜114eに保
持された表示用のLEDを発光させると、その光束は図
6に示すように投光レンズ13を通過し、可動ハーフミ
ラー9で反射してピントグラス10上の表示部(10a
〜10e)に導かれる。このとき投光レンズ13のフレ
ネルレンズ13aの作用によって、1つのLED(例え
ばパッケージ114c)によって保持されたLED10
3の発光で表示部の1つの表示要素(例えば10c)が
照明されるように構成されている。
【0012】図9(B)は図6において点線で示した領
域Aの詳細図である。同図はパッケージ114a〜11
4eで保持されたLEDからの照明光の光路を示し、図
9(B)において22及び23はLED103による照
明光で、可動ハーフミラー9からピントグラス10に斜
めに入射している。このうち光線22は表示部10cの
プリズムで屈折して上方へ偏向し、一方光線23はマッ
ト面10gより射出して斜面上方を中心として拡散す
る。
【0013】従って、ペンタプリズム11、接眼レンズ
12を通してこの表示部10cを観察すれば、プリズム
部分のみがLED103の発光色に変化して見えること
になる。パッケージ114a〜114eに保持されたL
ED103a〜103e(但し、LED103cのみを
図6に示した)を選択的に発光させることによって現在
選択されている測距視野をファインダー視野20内にス
ーパーインポーズ表示している。
【0014】この他、カメラ等に用いる表示装置とし
て、互いに偏光方向が直交するように配した一対の偏光
板間に配され、一対の透明基板の相対する基板面に互い
に直交する配向処理を施して、液晶を封入したTN型液
晶表示素子を用いる方法、透明基板上に多数のプリズム
を形成し、これを斜めから照明することによって色変化
表示を行うプリズム表示素子を用いる方法、そしてレー
ザー光の干渉を利用して作成されるホログラム表示素子
を用いる方法等が知られている。
【0015】
【発明が解決しようとする課題】図7,図8に示したフ
ァインダー内の表示装置は、ピントグラス10上に並ん
だ測距視野を示す表示部を照明するため、これら1つ1
つに対応したLEDを備えている。このLEDは、表示
部を投光レンズ13によって逆投影した位置に配置され
たマスク開口30の背後にあり、測距視野の数だけ並列
して置かれている。
【0016】この際、特に一眼レフカメラ等においては
小型化の要求から、投光レンズ13によるマスク開口3
0の投影倍率は1.5〜5倍程度の拡大投影であり、測
距視野間隔が例えば3mmであるならば、マスク開口の
間隔は2mmから0.6mm程度となる。従って、LE
Dの間隔もこれと同程度である。
【0017】一般にLEDは、図8に示したような透明
樹脂パッケージに封入されており、このように放射光を
効率良く投光レンズ13に入射させたい場合には、先端
に球面のついた筒状のパッケージを用いたうえで、LE
Dの深さを先端から半径の2〜3倍の位置に設定するの
が良い。
【0018】また、この先端にある球面部分の半径が大
きい程大光量となる。これは、より大型のパッケージ程
大きなLEDチップを収納することができること、パッ
ケージ内のLEDチップ背後部分にリードの一部から成
る光反射面を設けることができること、また、球面部分
の焦点距離をLEDチップの像が大きくなりすぎないよ
うに設定できること等による。
【0019】ところで、現在得られる最大光量のLED
を用いて、日中屋外での使用を前提とした一眼レフカメ
ラ等のファインダー内の表示装置用の光源として十分な
光量を得るには、投影倍率2.5倍として考えた時、こ
れを直径3mm程度のパッケージに格納することが必要
である。この値と比較すれば、前述したLEDの間隔2
mm〜0.6mmは、極めて小さく、この結果、明るい
屋外での表示部の視認性がかなり低下してくるという問
題点があった。
【0020】本発明の第1の目的は、複数の表示部を照
明する光源と投光レンズとの間に適切に設定した光学手
段を設け、該光学手段を利用して複数の表示部を効率良
く照明することにより明るく、しかも視認性の良い観察
が可能な表示装置の提供にある。
【0021】また、前述した表示装置のうち、TN型液
晶表示素子を用いる方法は構成が簡単で駆動が容易なこ
とから、多岐に渡って利用されているものの、2枚の偏
光板を用いて光束の透過と遮断を行うため光透過時の透
過率が原理的に高く出来ず、明るいファインダー光学系
が得られない。
【0022】また、ファインダー像が暗い上に、光束の
遮断による表示であるため、暗いところでは極めて見難
いといった問題点がある。
【0023】次にプリズム表示素子を用いる方法は能動
型表示であり、照明光を非照射状態にしたときにも黒く
視認される表示パターンが、照明光を当てることによっ
て光源色に光って見えるものであり、透過率の点におい
て有利である。また、照明光による能動型表示であるた
め、暗いところでも確実に見えるといった利点がある。
【0024】しかしながら、どのような場合にも表示パ
ターンを非表示状態にすることが難しく、ファインダー
視野が煩雑になる上、カメラの状態によっては意味のな
い情報までを表示してしまうという問題点がある。
【0025】一方、ホログラム表示素子を用いる方法
は、プリズム表示素子を用いる方法と同様に能動型表示
であるため暗いところでの視認性は良好であるが、回折
効率の高い表示素子を得るのが難しく、照明光を当てな
い状態では殆ど見えないといった特性を有している。こ
のことは、撮影者が例えば測距視野を示す表示素子を見
ながらその内の1つを選択するときの操作が難しいとい
う問題点がある。
【0026】本発明の第2の目的は、複数の表示部を位
相型回折格子を用いて構成し、該複数の表示部を照明す
る照明手段の構成を適切に設定することにより、ファイ
ンダー像を明るく保ったまま複数の表示部のうちから1
つの表示部を選択して良好に観察することができる表示
装置の提供にある。
【0027】
【課題を解決するための手段】本発明の表示装置は、 (1−イ)対物レンズにより物体像が形成される予定結
像面近傍に光偏向性を有する複数の表示部を配置し、複
数の光源からの光束を光学部材と投光レンズを介して該
複数の表示部のうち所定の表示部を選択的に照明し、該
照明した表示部と該物体像とを観察する際、該光学部材
は該複数の表示部のうち隣接する2つの表示部を照明す
る2光路のうち一方の光路は反射を介して該光源からの
光束を該投光レンズ側に導光していることを特徴として
いる。
【0028】(1−ロ)対物レンズにより物体像が形成
される予定結像面近傍に位相型の回折格子を利用した表
示部を設け、光源を有する照明手段からの光束により表
示部を照明し、該照明された表示部の回折格子によって
生じる回折光をファインダー系に導光して、該表示部と
該物体像を観察する際、制御手段により該回折格子の回
折状態を制御して、該撮影レンズからの光束が該ファイ
ンダー系に非入射でかつ、該照明手段からの光束が該フ
ァインダー系に入射する第1の動作モードと該撮影レン
ズからの光束が該ファインダー系に入射し、かつ該照明
手段からの光束が該ファインダー系に非入射とする第2
の動作モードとを切り替えるようにしたことを特徴とし
ている。
【0029】特に、前記回折格子は2つの基板間に設け
たレリーフ型の回折格子であって、前記制御手段は該基
板間に充填した屈折率可変物質の屈折率を変化させるこ
とにより、該回折格子の回折状態を制御していることを
特徴としている。
【0030】
【実施例】図1は本発明を一眼レフカメラに適用したと
きの実施例1の要部概略図、図2は図1の一部分の光路
を展開したときの概略図、図3,図4は図1の一部分の
説明図である。図1〜図4において図5〜図9で示した
要素と同一要素には同符番を付している。
【0031】本実施例は図6の従来の一眼レフカメラに
比べて図示形状のプリズムより成る光学部材32(図4
参照)を光源103と投光レンズ13との間に配置して
いる。そしてピントグラス10面上の測距視野用の複数
の表示部21をLED103からの光束で選択的に照明
するようにしたことが大きく異なっており、その他の構
成は同じである。
【0032】次に本実施例の特徴について前述した図6
の説明と一部重複するが説明する。パッケージ14(本
実施例では5つのパッケージ14a〜14eを有してい
る。)に保持したLED103からの光束はマスク31
で光束径を制限し、光学部材32で所定方向に偏向した
後、投光レンズ13で集光して、フレネルレンズ13a
と主ミラー9を介してピントグラス10面上の図7に示
すような測距視野等の表示部21(21a〜21e)を
選択的に照明している。そして、ピントグラス10面上
の測距視野21a〜21eのうちのLED103で照明
した1つの測距視野をペンタプリズム11を介して接眼
レンズ12により観察している。
【0033】次に光学部材32の光学作用を、図2を用
いて説明する。
【0034】図2は、投光レンズ13内部、ペンタプリ
ズム11内部での反射及び主ミラー9での反射を、光路
を展開して示している。13′は投光レンズ13を展開
した状態、11′はペンタプリズム11を展開した状態
である。投光レンズ13′の光射出面13′aはフレネ
ルレンズ、光入射面13′bは僅かな凹面となってい
る。
【0035】14a〜14eはLEDのパッケージで、
図1に示したように、この内部に表示用LED103a
〜103e(103cのみ図示)を保持している。LE
Dパッケージから射出した光束は、これに隣接して配置
された図3に示すようなマスク31に入射する。マスク
31には、図3に示すように5個のLED103a〜1
03eに対応した5個の開口31a〜31eが形成さ
れ、ピントグラス10上での照明範囲を規制している。
マスク31によって絞られた光束は、次に図4に示すプ
リズムより成る光学部材32に入射する。
【0036】ここでの光路を光源別(103a〜103
e)に説明する。まず、LED103cを発し、パッケ
ージ14cより射出した光束は、マスク31の開口31
cを通過し、面32cから光学部材32に入射する。そ
の後、面32hより射出して投光レンズ13に到達し、
ピントグラス10上の中央の測距視野用の表示部21c
上に照射される。
【0037】次にLED103a,103eを発し、パ
ッケージ14a,14eより射出した光束はマスク31
の開口31a,31eを通過し、面32a,32eから
光学部材32に入射する。その後、面32hより射出し
て投光レンズ13に到達し、ピントグラス10上の最も
外側の測距視野用の表示部21a,21e上に照射され
る。
【0038】最後にLED103b,103dを発し、
パッケージ14b,14dより射出した光束は、マスク
31の開口31b,31dを通過し、面32b,32d
から光学部材32に入射する。その後、面32f,32
gで全反射することにより、LED103a,103e
の光束と略入れ替わって面32hより射出し、投光レン
ズ13に到達する。従って、ピントグラス10上では測
距視野用の表示部21b,21d上に照射される。
【0039】このように本実施例では、光学部材32の
光学作用によって、ピントグラス10上の照明範囲を固
定したまま、光源(103a〜103e)の位置を互い
に離して構成することができるようにしている。
【0040】尚、図1において、1はカメラ本体、2は
レンズ鏡筒で対物レンズ3を保持している。9は可動ミ
ラー、ピントグラス10は光入射面にフレネルレンズ1
0f、光射出面にマット面10gを有している。
【0041】焦点検出装置16は、図7に示すスーパー
インポーズ用の測距視野21a〜21eに対応する複数
の位置で測距可能となっている。可動ハーフミラー9を
透過した物体光は背後に配置されたサブミラー15を介
してこの焦点検出装置16へ導かれる。106は赤外光
を放射するLEDで、補助光投光レンズ18と共に、補
助光投光装置を構成している。尚、17はLED6を保
持するパッケージである。
【0042】本実施例では以上のように、光源103と
投光レンズ13との間の光路中に、所定形状のプリズム
部材より成る光学手段32を配置することにより、複数
の表示部への照射光量が多く、明るい屋外等でも複数の
表示部を良好に観察することができるようにしている。
【0043】図10,図11は本発明を一眼レフカメラ
に適用したときの実施例2の要部概略図である。図12
は本発明の実施例2の一眼レフカメラの要部断面図、図
13は図12の要部平面図である。図14〜図26は実
施例2を説明するための各要素の説明図である。
【0044】図中1はカメラ本体、2は交換可能の撮影
レンズ(対物レンズ)3を保持するレンズ鏡筒で、カメ
ラ本体1に着脱自在に取り付けられており、これらはカ
メラマウント1a及びレンズマウント351aとで結合
されている。カメラ本体1内において9は可動ハーフミ
ラーで、回転軸9aを軸として回動している。9bは作
動ピンで、ミラー駆動カム311に対向している。
【0045】11はペンタプリズム、215は接眼レン
ズである。306は測光用の受光素子である。307は
測光演算回路で、フィルム感度情報入力回路308、シ
ャッター制御回路309、マイクロコンピュータ310
と接続されている。334はフォーカルプレーンシャッ
ター、312はミラー駆動用モーターで、モータードラ
イブ回路313に接続されている。314はフィルム巻
上げ巻戻し用モーターで、ミラー駆動用モーター312
と同様にモータードライブ回路315に接続されてい
る。55は測距センサで、測距演算回路317に接続さ
れている。
【0046】214はCCD等の光電変換素子で、視線
検出回路330に接続されている。25は表示素子(表
示部)でピントグラス10に設けられており、LED1
03等と共に表示回路331に接続されている。318
はカメラシステム全体を動かしている電池、319はメ
イン電源スイッチ、320はDC/DCコンバータで、
電池318からマイクロコンピュータ310へと接続さ
れている。321は測光測距用スイッチ、322はレリ
ーズスイッチである。
【0047】尚、一般的にはスイッチ321,322は
2段ストロークスイッチであって、レリーズボタンの第
1ストロークでスイッチ321がON、第2ストローク
でスイッチ322がONとなるように構成されている。
また、SWSは後述の設定ダイヤル、モード選択部材、
測距視野固定モードボタンに接続されているスイッチで
ある。
【0048】323a〜323eはカメラ本体1側の接
点ピン群で、マウント1aの近傍に設置されている。一
方、352a〜352eは交換レンズ本体2側の接点ピ
ン群で、カメラ1側の接点ピン群323a〜323eに
対向している。
【0049】交換レンズ2側において、G1,G2,G
3は各々撮影レンズを構成する光学レンズである。35
3は焦点調整に使われるレンズ駆動用モーターで、レン
ズ駆動回路354と接続されている。レンズ駆動用モー
ター353の回転によってラチェット360を介してカ
ウンタ362へパルス数が入力される。
【0050】361は絞り駆動回路で、マイクロコンピ
ュータ355へ接続され、かつパルスモーター356へ
接続され、該モーター356によって絞りSPが駆動さ
れる。357はズーミング時に用いられるズーム駆動用
モーターで、ズーム駆動回路358に接続されている。
359a〜359eはレンズ焦点距離をマイクロコンピ
ュータ355に伝達するためのエンコーダである。36
3はパワーズームスイッチ、364はAF優先とパワー
ズーム優先の切換えを行うための切換スイッチであり、
AF優先状態に於いてはフォーカス駆動中のズーム駆動
を禁止し、逆にパワーズーム優先状態においてはズーム
駆動中のフォーカス駆動を禁止する。
【0051】4はスイッチ321,322を動作させる
レリーズボタン、5は右手人差指で操作可能である設定
ダイヤル、DSPは後述の表示素子と共に表示回路33
1に接続されている液晶表示器、7はシャッター秒時優
先モードと絞り値優先モードのいずれかを選択するモー
ド選択部材、8は測距視野固定モードボタンであり、こ
の操作によって測距視野は設定ダイヤル5により入力、
設定される。
【0052】また、10は光入射面にフレネルレンズ1
0f、光射出面にマット面10gを有したピントグラ
ス、25は位相型回折格子を備えた表示素子(表示
部)、209は赤外光を反射し、可視光を透過する光分
割器である。各要素10,11,12,215はファイ
ンダー系を構成している。
【0053】13は能動型スーパーインポーズ表示のた
めの投光レンズで、13aは投光レンズ13の一部に設
けたフレネルレンズ、13b,13cは投光レンズ13
の全反射面となっている。103(103c)は表示用
のLED、14(14c)はLED103を保持するパ
ッケージである。LED103より発した光は投光レン
ズ13、可動ハーフミラー9を介してピストングラス1
0の方向に導かれ、その面上に設けた表示素子25の中
央部を照明する。また、LED103の紙面垂直方向の
並びには5つのLED103a〜103eが配置され、
表示素子25の周辺部を照明するように構成されてい
る。
【0054】16は焦点検出装置で、測距センサー55
や測距演算回路317等を有し、後述するスーパーイン
ポーズ表示による測距視野枠に対応する位置に設けた5
個の測距視野で焦点検出を行っている。可動ハーフミラ
ー9を透過した物体光が背後に配置されたサブミラー1
5を介してこの焦点検出装置16へと導かれる。また、
106は赤外光LEDで補助光投光レンズ18と共に測
距用補助光装置を構成し、焦点検出装置16の一部とな
っている。
【0055】尚、ここで17はLED106を保持する
パッケージである。211は集光レンズ、212は赤外
光に対して50%の反射率を有する赤外ハーフミラー、
213は赤外LED、214はCCD等の光電変換素子
であり、これらの各要素211〜214は視線検出装置
の一部を構成している。
【0056】次に本実施例に係る焦点検出装置16につ
いて説明する。図19〜図21は焦点検出装置に係る説
明図である。本実施例の焦点検出装置の測距原理は所謂
位相差検出方式を用いている。
【0057】図19は、焦点検出装置の要部斜視図、図
20は図19の縦断面図、図21は図19の単一チップ
から成る光電変換素子の画素列と光量分布との位置関係
をそれぞれ示している。
【0058】図19〜図21において、42は多孔視野
マスクで、横方向に長辺を持ち、並列された5つの矩形
開口42a〜42eを具え、例えば図12の撮影レンズ
2の予定結像面近傍に配される。43は近赤外光より長
い波長光を遮断するフィルター、50は分割フィールド
レンズで、撮影レンズ3の予定結像面から若干ずらして
配置する。分割フィールドレンズ50は後述するよう
に、光学作用を異にする3つのレンズ部50c,50
d,50eから成っており、これらの部分はレンズ厚ま
たはレンズ面の曲率半径の一方あるいは両方を変えるこ
とで構成される。尚、各レンズ部別体で構成する場合は
屈折率を異にする素材で作ることもできる。
【0059】51と53は各々レンズであり、2孔絞り
52を挟んで再結像レンズユニットを形成している。凸
レンズ51と2枚の凸レンズ53a,53b(図19参
照)を並べて接合した2像形成レンズ53は、撮影レン
ズ3で結像された物体像の2次像を2つ形成する作用を
有する。前述の2孔絞り52は図19中、横方向に並ん
だ縦に長い楕円開口52a,52bを具えている。
【0060】54は像面湾曲補正用の凹レンズで、光電
変換素子55(図21)を収容する透明プラスチックパ
ッケージ56上に配設される。尚、分割フィールドレン
ズ50、再結像レンズユニットの凸レンズ51,凹レン
ズ54は縦長に整形されているが、いずれも回転対象の
球面レンズ系である。
【0061】多孔視野マスク42の開口42b‥‥42
fを通った光束は、図20に示すように分割フィールド
レンズ50のレンズ部50c,55d,50eを透過し
て、光電変換素子55上にそれぞれ物体の2次像を形成
する。
【0062】図21はこの様子を示したもので、60c
と60d‥‥60kと60lは多数の画素より成る画素
列の組である。これらの画素列に対応して多孔視野マス
ク42の開口42b‥‥42fの像61c‥‥61lが
投影され、この内部に物体の2次像が形成される。その
際、多孔視野マスク42の開口の幅と各開口間の遮光体
42i‥‥42lは光電変換素子55上の画素列の幅と
画素列のピッチに応じて設定され、所定の開口を射出し
た光束の一部が、この開口と1対1で対応する画素列以
外の画素列へ入射するのを防止している。
【0063】また、視野マスク像は、絞り開口52a,
52b及びレンズ部53a,53bの作用により多孔視
野マスク42の1つの開口につき、2個横方向に並んで
形成され、物体像の予定結像面に対する位置に関係し
て、その内部の物体の2次像は撮影レンズ3の合焦状態
に応じて共に矢印A方向及びB方向に移動する。
【0064】従って、各画素列の組は対となる2次像に
関する光量分布の相対的間隔を光電変換素子55の出力
に基づいて検出することにより、複数点の測距位置につ
いての撮影レンズ3のピント状態を知ることができる。
【0065】尚、画素列は視野マスク像の歪みに合わせ
た形状とし、上記の2次像の移動方向と画素列方向が完
全に一致するように構成すれば予定結像面上の測距視野
は直線となり、後述する測距視野枠を形作るのに都合が
良い。
【0066】以上に示したように、位相差検出方式の焦
点検出装置においては、撮影レンズ3の結像状態に応じ
て位相の変化する一対の被写体像を形成することが焦点
検出のための必要条件である。従って、一対の被写体像
を形成する光束の一部でもケラレれば、2像の相似性が
低下し、焦点検出の結果は信頼できないものとなる。
【0067】次に焦点検出が可能かどうかを判断するた
めの撮影レンズ3の情報について説明する。
【0068】図22は撮影レンズ2と測距光束との関係
を展開して示した説明図である。70は撮影画面、71
は撮影レンズの光軸72から外れた所に位置する測距視
野である。測距視野71に入射する測距光束は、図19
に示した2孔絞り52と分割フィールドレンズ50とで
決定され、図において74,75が2孔絞り52を分割
フィールドレンズ50によって多孔視野マスク42の1
つの開口を通して逆投影した像である。
【0069】ところで、撮影光束を決定する撮影レンズ
3の絞りは、交換撮影レンズごと、ズーム位置ごと、距
離環の位置ごとに異なるだけではなく、撮影画面内の位
置に対しても変化し、測距が行われる絞り開口状態で特
に変化が大きい。このことは測距視野の位置によって測
距光束のケラレ易さが異なることを意味している。
【0070】一般にカメラ用の撮影レンズの絞り解放状
態において、撮影画面上の点と撮影レンズの光軸との距
離が決まれば、近軸量ではないこの点に対する撮影レン
ズの射出瞳を光軸を中心とした2つの円で定義すること
ができる。
【0071】図22において、73,74がこの射出瞳
であり、図ではこれらを通して被写体光が測距視野71
上の一点に達している様子を表している。従って、測距
視野71の測距光束がケラレず、測距可能かどうかは前
記逆投影像74,75を形成する測距光束が測距視野上
の各点ごとに与えられる射出瞳を斜めに横切って通り抜
けられるかどうかということになる。
【0072】前述のように、射出瞳は撮影レンズの様々
な状態で変化するが、装着された撮影レンズに応じてカ
メラの測距視野を適切に制御するためには、撮影レンズ
側の瞳についての情報をカメラ側に伝達し、各測距視野
についての測距の可否を判定する必要がある。表1はこ
のための撮影レンズの瞳情報の1例である。
【0073】表1においてZ1〜Z16は16分割され
た焦点距離レンジの代表値で、Z1がワイド端、Z16
がテレ端である。実効FNoとは、この焦点距離レンジ
の中で最も暗くなる距離環位置での実効Fナンバー、P
1,R1は撮影レンズの光軸から11mm位置において
射出瞳を決定する2つの円のうち、予定結像面から遠い
方の円についての予定結像面からの距離とその半径、P
2,R2はもう一方の円についての予定結像面からの距
離とその半径である。
【0074】前述のように、撮影レンズ2内のエンコー
ダ359a〜359eを介して、マイクロコンピュータ
355は焦点距離レンジを認識する。マイクロコンピュ
ータ内のROMには焦点距離の関数として表1の瞳情報
が格納されており、現在の焦点距離に応じた瞳情報がカ
メラ本体1に伝達される。但し、瞳情報とは焦点距離だ
けで決まるものではないため、ここで定義した瞳情報と
は分割された各焦点距離レンジにおいて最外側測距視野
の仮想位置に対する。
【0075】しかも、全距離範囲中、最も実効Fナンバ
ーが大きくなる距離環位置での値となっている。実際、
測距視野位置の設定としては、測距視野位置の光軸から
の距離を11mm程度にとれば実用上十分である。ま
た、一般的な撮影レンズでは距離環位置が至近距離にお
いて実効Fナンバーが最大となる。
【0076】このような形で、瞳情報を持つことによ
り、測距結果に従って撮影レンズの駆動された結果、実
効Fナンバーが暗くなり、この距離環位置では測距不能
になるといったことを未然に防ぐことができる。また、
最も外側の測距視野に対して瞳情報を定義すれば、より
内側の点に対しては実際の射出瞳が瞳情報による瞳を含
んだ形となるため、この瞳情報に基づいて、測距光束の
ケラレを判定することにより少なくとも実際にはケラレ
てしまうケースを、ケラレないと判定することはあり得
ない。
【0077】後述するように、カメラのシーケンスの中
で、繰り返しこの瞳情報は撮影レンズ3からカメラ本体
1に伝達され、各測距視野の測距可否判定と測距視野表
示に用いられる。尚、焦点検出装置の構成は、上述のも
のに限られず、他の構成であっても良い。
【0078】次に本実施例に係る視線検出装置について
説明する。本実施例の視線検出装置は、撮影者の眼球の
視線を検出し、撮影者がファインダー視野内のどの領域
を観察しているかを求め、このとき得られた情報を例え
ば自動焦点検出や測光等において利用している。
【0079】図23〜図26は、視線検出装置に係る説
明図である。図23は光路を展開して示している。図2
3〜図26において、213は観察者に対して不感の赤
外光を放射する発光ダイオード(LED)等の光源であ
り、投光レンズ(集光レンズ)211の焦点面に配置し
ている。
【0080】光源213より発光した赤外光は、投光レ
ンズ211と接眼レンズ215の作用により平行光とな
り眼球E1の角膜221を照明する。このとき角膜22
1の表面で反射した赤外光の一部による角膜反射像(虚
像)dは虹彩223の近傍に生じ、投光レンズ211に
より集光し、ハーフミラー212を通過し、光電素子列
214上の位置d′に再結像する。
【0081】また、虹彩223の端部a,bからの光束
は、投光レンズ211とハーフミラー212を介して光
電素子列214上の位置a′,b′に該端部a,bの像
を結像する。投光レンズ211の光軸(光軸ア)に対す
る眼球の光軸イとのなす角である回転角θが小さい場
合、虹彩223の端部a,bのZ座標をZa,Zbとす
ると、虹彩223の中心位置cの座標Zcは Zc≒(Za+Zb)/2 と表される。
【0082】また、角膜反射像dのZ座標Zdと角膜2
21の曲率中心OのZ座標Zoは一致するため角膜反射
像の発生位置dのZ座標をZd、角膜221の曲率中心
Oから虹彩223の中心Cまでの距離をLOCとすると、
眼球光軸イと光軸アとのなす角である回転角θは、 LOC* sinθ≒Zc−Zd ‥‥‥(1) の関係式を略満足する。
【0083】このため、演算手段214bで光電素子列
214面上に投影された各特異点(角膜反射像d及び虹
彩の端部a,b)の位置を検出することにより、眼球の
光軸イの回転角θ、所謂視線方向を求めることができ
る。このとき(1)式は、
【0084】
【数1】 と書き換えられる。但し、βは投光レンズ211に対す
る眼球の位置より決まる倍率である。
【0085】即ち、角膜反射像の発生位置dと投光レン
ズ211との距離L1と投光レンズ211と光電素子列
214との距離LOとから決まる倍率である。
【0086】尚、ここでは角膜における反射像、所謂プ
ルキンエ第1像を用いた視線検出原理を示したが、人眼
の構造から4つの像が形成されることが知られている。
しかし、プルキンエ第1像以外は極めて強度が低く、プ
ルキンエ第1像の検出に対する妨げとはならない。
【0087】次に、以上の原理に基づく視線検出系の実
際の動作について述べる。
【0088】1次元の光電素子列を用いた単純な構成を
以下に示す。図24はその方法を説明するためのもの
で、縦方向の検出能力を無視した結果、図のような縦長
形状の、即ち、縦幅が横幅の数倍以上の光電素子214
aを配列したものとなり、眼球の縦方向の平行移動若し
くは回転に対し、ほとんど不感となる。但し、光電素子
の列の前に円柱レンズを接着して類似の効果を得ること
もできる。
【0089】図25において瞳孔261内にて光るプル
キンエの第1像262と、瞳孔261を1次元の光電素
子列214a(光電変換器214)で受光すると図26
のような光電出力が得られる。両側の高い出力値は白目
を表現するものである。暗い瞳孔部の中にはプルキンエ
第1像に各々対応した信号265が得られる。
【0090】瞳孔中心はエッジ部267,268の位置
情報から得られる。最も簡単にはエッジ部において、虹
彩部281平均の半値に近い出力を生ずる画素番号をi
1 ,i2 とする瞳孔中心の位置座標は、 i0 =(i1 +i2 )/2 で与えられる。
【0091】プルキンエ第1像の位置は、瞳孔暗部にお
いて局部的に現れる最大のピークから求められるので、
この位置と先の瞳孔中心との相対位置関係により、眼球
の回転状況に従って、視線の方向を知ることができる。
尚、282,283は上下のまぶたである。
【0092】以上の視線検出装置の出力信号から、焦点
検出装置の測距視野を選択するときには、測距可能な測
距視野のうち上記のように求められた視線位置に最も近
いものを選択するように構成すれば良い。尚、視線検出
装置は上述の構成に限られるものではなく、別の構成を
採用することもできる。
【0093】次に、本実施例に係る表示装置について説
明する。本実施例における表示装置としては、図13に
示した液晶表示器DSPによる外部表示装置と、ファイ
ンダー内表示装置とが備えられている。図14は液晶表
示器DSPの拡大説明図である。モード選択部材7によ
りシャッター秒時優先モードが選択されていた場合に
は、図14に示した表示のうちTv,2個の矢印,100
0,30" ,シャッター秒時を表示する4桁のセグメント
及び測距視野位置表示6a〜6eのうち選択された一カ
所が駆動される。
【0094】一方、絞り値優先モードが選択された場合
には図14に示した表示のうちAv,2個の矢印,3
2,1.4,絞り値を表示する4桁のセグメント及び測
距視野位置表示素子6a〜6eのうちの選択された一カ
所が駆動される。
【0095】また、測距視野固定モードボタン8が押さ
れた状態では、測距視野固定モードとなり、Tvまたは
Av,4桁のセグメント,測距視野位置表示素子6a〜
6eのうちの設定ダイヤル5で選択された一カ所及び矢
印6fが駆動される。
【0096】次に、ファインダー内表示について図15
を用いて説明する。図15は表示素子(表示部)25に
よってファインダー視野内に表示される測距視野枠、及
び自動露出モード表示の説明図である。20はファイン
ダー視野、21a〜21eは測距視野枠、28,29は
それぞれシャッタースピード優先モードを表すTv表
示、絞り優先モードを表わすAv表示である。
【0097】後述するように、測距視野枠21a〜21
eはLEDによる照明光により選択的に色変化する。ま
た、28,29は実際のカメラの設定状態に従って、ど
ちらか一方のみが表示状態にある。更に、測距視野固定
モードボタン8が押された状態では、TvまたはAv、
測距視野枠21a〜21eのうちの設定ダイヤル5で選
択された一カ所が駆動される。
【0098】図16〜図18は、スーパーインポーズ表
示の原理を具体的に説明するための説明図である。図1
6はファインダー内の表示装置の主要部の斜視図であ
る。図16における14a〜14eは図12で示したL
ED14cを含み、かつ不図示の照明用LEDのための
パッケージでそれぞれ測距視野枠21a〜21eを照明
するように構成されている。
【0099】表示素子25には、図17に詳細を示した
ように、測距視野に対応した位置に位相型回折格子より
成る表示部25が形成されている。図17は回折格子の
構成の説明を容易にするために格子部分を拡大して示し
ているが、実際には格子のピッチが数μm,表示素子の
厚みが1mm程度である。
【0100】図17において104は透明基板、102
は図12の紙面垂直方向に構成された回折格子、101
は屈折率可動変物質であり、例えば液晶、103は透明
電極、105は任意の偏向成分を有する入射光、10
6,106′は入射光105内に互いに直交する偏向成
分で、106は紙面に垂直方向の、106′は紙面に平
行方向の成分である。
【0101】制御手段(不図示)により回折格子102
の両側に対向して設けられた、透明電極103を介して
回折格子102の凹部に充填した液晶101に電界を加
圧し、液晶101のティルト角を制御することにより、
入射光105に所望の回折効果を生じせしめて光変調を
行っている。
【0102】液晶101に電界が印加されていない静的
状態においては、同図に示すように液晶101が回折格
子102の凹部102a内において格子方向に、即ち紙
面垂直方向に配向されたホモジニアス配向の状態を維持
しているものとする。この静的状態の表示素子に入射光
105を入射させたとき、入射光105の偏向成分10
6,106′のうち、液晶101の配向方向と直交する
偏向成分106′は、液晶101の常屈折率noを感
じ、液晶101の配向方向と平行な偏向成分106は液
晶101の異常屈折率neを感じる。
【0103】ここで、回折格子102を成す物質の屈折
率をng、入射光105の波長をλ、回折格子102の
厚さをTとすれば、矩形状の回折格子の場合、入射光1
05の偏向成分106,106′のそれぞれに対する零
次透過回折光の回折効率ηoは、近似的に次の(3)式
で表わされる。
【0104】
【数2】 但し、Δnは回折格子102の屈折率ngと、液晶10
1の屈折率ne若しくはnoとの屈折率差を示してお
り、入射光105の偏向成分106 に対しては、Δn
=|ne−ng|、偏向成分106′に対しては、Δn
=|ng−no|となる。
【0105】従って、(3)式からΔn=0となり、即
ちne=ngまたはno=ngのときに零次透過回折光
の回折効率ηoは、ηo=1となり、また、 ΔnT=(1/2+m)λ (m=0,1,2,3,‥‥‥) のときに回折効率ηoは、ηo=0となる。
【0106】次に透明電極103,103′を介して液
晶101に電界を印加すると、液晶101の配向方向
(光学軸方向)が徐々に変化する。これに伴い、入射光
105のうち偏向成分106′電界印加の有無に無関係
に常時、液晶101の常屈折率noを感じる。
【0107】これに対して偏向成分106は、電界印加
量に従って液晶101の異常屈折率neと常屈折率no
とが所定の比率で合成された合成屈折率nθを感じる。
ここで合成屈折率nθは液晶101の配向方向の変化に
伴って変化する。
【0108】更に、電界印加量を強めると、液晶101
は基板104(透明電極103)に垂直に配向され、ホ
メオトロピック配向状態となる。このとき入射光105
の偏向成分106,106′は共に液晶101の常屈折
率noを感じ、飽和する。そしてこの状態において入射
光105は(3)式に従い回折され、即ち光変調され
る。
【0109】このような原理に基づいて、非表示状態
(第1の動作モード)と表示状態(第2の動作モード)
が切り替えられる。
【0110】即ち、非表示状態では表示素子25は屈折
率の一様な透明基板とみなされ、ピント面上に結像した
撮影レンズにより形成された被写体像は変調されずにそ
のまま通過し、ファインダー系のペンタプリズム11、
接眼レンズ12を介して観察用の目の網膜上にそのまま
結像される。表示状態では表示素子25に入射する撮影
レンズからの光の一部は表示パターンである回折格子部
で回折される。回折された光のうち、回折角の大きな成
分は接眼レンズ215の口径外に飛ばされるために、被
写体光の一部が減光されたように視認され、被写体像と
重なった表示がなされる。
【0111】更に、図16で示したパッケージ14a〜
14eに保持された不図示の照明用LEDを発光させる
と、その光束は図12に示すように投光レンズ13を通
過し、可動ハーフミラー9で反射してピントグラス10
の方向に偏向して、表示体25へ達する。このとき投光
レンズ13のフレネルレンズ13aの作用によって1つ
のLEDの発光で1つの表示部が照明されるように構成
されている。
【0112】図18(A),(B)は、図12において
破線で示したA部の詳細図であり、パッケージ14a〜
14eで保持されたLEDからの照明光の光路を示した
ものである。図18(A)において22及び23はLE
D3による照明光で、可動ハーフミラー9から表示体2
5に向かって斜めに入射している。図は表示部10cが
電界の印加により表示状態にある場合を示し、回折格子
30(図18(B))に入射する光線22は、ここで回
折する。この回折光の一部は上方へ向かい、他方、光線
23はそのままペンタプリズム11の非有効部に向かっ
て進む。
【0113】従ってペンタプリズム11、接眼レンズ1
2を通してこの表示部10cを観察すれば、表示部がも
ともと表示状態にあれば、LEDの発光色への色変化状
態となり、非表示状態にあるときには、LEDによる照
明光は接眼レンズ方向に曲げられないため、視認されな
い。
【0114】このように、透明電極103による電界の
付加と、LEDによる照明光の照射の組み合わせによっ
て、非表示状態・表示状態・色変化表示状態の3通りの
動作状態をそれぞれの測距視野枠について制御すること
ができる。
【0115】図18(B)は、照明光の回折の様子をよ
り詳しく説明するための図で、表示素子25での光線の
挙動を示している。図においてθ0は、表示素子25へ
の光線の入射角、θ3は表示素子からの射出角、θ1は
回折格子への入射角、θ2は回折格子からの射出角であ
る。まず、表示素子内部において、m次回折光は次式を
満たしている。
【0116】 sin θ2−sin θ1=mλ/(dn) ‥‥‥(4) m:整数 λ:空気中での照明光の波長 n:透明基板104の屈折率 また、θ0,θ1及びθ2,θ3の関係は、 sin θ0=nsin θ1 ‥‥‥(5) sin θ2=nsin θ3 ‥‥‥(6) であり、(5),(6)式を(4)式に代入して整理す
ると、 sin θ0−sin θ3=mλ/d ‥‥‥(7) となる。
【0117】図12に示したような一眼レフカメラにお
いては、θ0は略30度であり、LEDの波長λを65
0nm,θ3=0,m=1とすれば、d=1.3nmと
なる。従って、回折格子のピッチをこの値に設定すれ
ば、1次回折光が接眼レンズ215の方向に射出し、表
示状態にある測距枠は赤く色づいて視認されることにな
る。
【0118】次に図27〜図28を用いて、本実施例の
カメラの動作を説明する。図27はマイクロコンピュー
タ310に格納されているプログラム全体の流れを表わ
すフローチャートである。
【0119】スイッチ319の操作にてプログラムの実
行が開始されると、ステップ(002)においてレリー
ズボタン4の第1ストロークにてONとなるスイッチ3
21(SW1)の状態検知がなされ、スイッチ321が
OFFのときはステップ(002)に戻り、レリーズボ
タン4の検知を繰り返す。
【0120】一方、スイッチ321がONとなることに
よってステップ(003)へと移行する。ステップ(0
03)は「測距視野表示」のサブルーチンであり、液晶
表示器DSP,表示素子25,LED1〜LED5によ
って測距可能な測距視野枠の表示と選択された測距視野
の表示を行う。
【0121】続くステップ(004)は「露光・フィル
ム制御」サブルーチンであり、測光演算処理,露光制
御、並びに露光後のシャッターチャージ,フィルム巻き
上げ等の一連のカメラ動作制御が行われる。尚、「露光
・フィルム制御」サブルーチンは本発明とは、直接関わ
りがないので詳細な説明は省略するが、このサブルーチ
ン機能の概要は次の通りである。
【0122】スイッチ321がON中はこの「露光・フ
ィルム制御」サブルーチンが実行され、その度に測光及
び露光制御演算・表示が行われる。レリーズボタン4の
第2ストロークでスイッチ322(SW2)がONにな
ると、マイクロコンピュータ310の持つ、割り込み処
理機能によってレリーズ動作が開始され、上記露光制御
演算で求められた露光量に基づいて、絞りあるいはシャ
ッター秒時の制御を行い、露光終了後にはシャッターチ
ャージ及びフイルム給送動作を行うことによってフィル
ム1コマの撮影が完了する。
【0123】ステップ(005)は「視線・AF制御」
サブルーチンで、視線検出装置による撮影者の眼の視線
検出と、視線位置に応じて選択された測距視野における
焦点検出及び撮影レンズの合焦制御を行う。これら一連
の処理が終わると、ステップ(002)に戻り、再びS
W1の検知を行う。
【0124】次に、図28を用いて「測距視野表示」サ
ブルーチンを説明する。「測距視野表示」では、まずス
テップ(102)において瞳情報の通信を行う。
【0125】具体的には、撮影レンズ2のマイクロコン
ピュータ355に内蔵されたROMに格納されているデ
ータ(表1)の中から、現在のズーム位置に対応するP
1,R1,P2,R2をカメラ本体1内のマイクロコン
ピュータ310に送り、RAMに格納する。
【0126】続くステップ(103)では、P1,R
1,P2,R2の値と焦点検出装置の固有の測距光束情
報とを比較することによって、各測距視野について測距
光束のケラレを調べ、ケラレの有無によって測距の可否
を判定する。
【0127】ステップ(104)においては、先のステ
ップでの判定結果に従って、測距可能な測距視野に対し
てのみ測距枠が表示されるように表示素子25を駆動す
る。但し、測距視野固定モードボタン8が操作されてい
る場合には、選択された1つの測距視野の測距枠が駆動
される。
【0128】ステップ(105)ではサブルーチンをリ
ターンする。このサブルーチンは図27に示したカメラ
全体のシーケンスの中で繰り返しコールされるため、常
に最新のズーム位置がチェックされ、使用可能な測距視
野が略リアルタイムに表示される。
【0129】図29を用いて「視線・AF制御」サブル
ーチンを説明する。「視線・AF制御」では、最初にス
テップ(202)において、フォーカス制御のためにレ
ンズ駆動中かどうかを調べる。ここでレンズ駆動中であ
る場合には、前回の「視線・AF制御」サブルーチンに
よるレンズ駆動が、まだ終了していないということなの
で、ステップ(209)に移行して直ちにサブルーチン
をリターンする。また、レンズ駆動中でなければ、ステ
ップ(203)へ移行する。ステップ(203)におい
ては、視線検出装置による撮影者の眼の視線検出を行
う。
【0130】続くステップ(204)では、視線検出の
結果に基づいて合焦制御を行う測距視野を設定する。
「測距視野表示」サブルーチンの説明で示したように、
ファインダー視野内には測距可能な測距視野に対応した
測距枠が表示されており、この中で視線検出結果に最も
近い測距視野が選択される。尚、測距視野固定モードに
おいても、このルーチンを通るのは撮影者がファインダ
ーを覗いているときのみ焦点検出動作を許可するためで
あり、こうすることで、より撮影者の意志に従ったカメ
ラ動作とすることができる。
【0131】ステップ(205)では、先のステップ
(204)で設定された測距視野上の被写体に対して、
焦点検出を行い、ステップ(206)において、合焦・
非合焦を判定する。
【0132】ここで、非合焦と判定されたときには、ス
テップ(208)に移行して、デフォーカス量に基づい
たレンズ駆動を撮影レンズに指示し、他方、合焦と判定
されたときには、ステップ(207)において合焦表示
を行う。
【0133】この合焦表示は、図12等に示したLED
1〜5のうち設定された測距視野に対応したものを点灯
させ、表示素子25の測距枠を色変化させることによっ
て行われる。また、この点灯時間は数10ms〜数10
0ms程度が実用上好ましい。
【0134】最後に、以上に示したフローチャートによ
るカメラの動作のうち、ファインダー内表示について図
30(A),(B)、図31(A),(B)を用いて説
明する。
【0135】図30(A)は、Fナンバーが小さく明る
い撮影レンズが装着された場合とか、あるいは比較的F
ナンバーが大きく暗い撮影レンズであっても、測距光束
がケラレにくい位置に射出瞳があって、焦点検出装置の
持っている全ての測距視野が測距可能な場合の、合焦前
状態のファインダー表示を表わし、ファインダー視野2
0の中にはシャッター速度優先モードであることを示す
Tv表示と測距枠21a〜21eが示されている。図で
は測距枠の表示状態を2重線で示しているが、実際に
は、表示素子25の回折作用によって表示部分のみ被写
体光が減光され、略黒色に見える。
【0136】これに対し、図30(B)は、撮影者の視
線が測距視野21bの近傍にあることが検出され、これ
に対応した測距視野の焦点検出結果に基づいて、撮影レ
ンズが駆動された結果、合焦状態に至ったときの合焦表
示を表わし、測距枠21bの色変化表示を行っている。
【0137】図では測距枠を塗りつぶすことで表現して
いるが、実際にはLEDの発光色に測距枠が色づいて見
える。
【0138】図31(A),(B)はFナンバーが大き
く暗い撮影レンズが装着された場合とか、あるいは比較
的Fナンバーが小さく明るい撮影レンズであっても、測
距光束がケラレ易い位置に射出瞳があって、焦点検出装
置の外側の測距視野が測距不能の場合のファインダー表
示を表わしている。合焦前状態を示す図31(A)では
中央の3つの測距枠のみが表示され、撮影者は測距視野
の作動状況をファインダーを覗いたまま知ることができ
る。
【0139】図31(B)では、図30(B)と同様
に、合焦した測距視野に対応した測距枠がLEDの発光
色に変化し、合焦状態であることを撮影者に知らせる。
【0140】
【表1】 以上のように本実施例によれば、位相型の回折格子の回
折状態を制御することにより、撮影レンズからの光束を
ファインダー系に非入射とし、かつ照明手段からの光束
をファインダー系に入射可能とする第1の動作モード
と、撮影レンズからの光束をファインダー系に入射さ
せ、かつ照明手段からの光束をファインダー系に入射さ
せない第2の動作モードとを切り替えるように構成した
ことにより、次の効果がある。
【0141】(2−イ)ファインダー像を明るく保った
まま構成できる表示−非表示切り替え可能なスーパーイ
ンポーズ表示であって、しかも非表示状態・表示状態・
色変化表示状態の3状態を切り替えることが可能となっ
た。
【0142】(2−ロ)特に、色変化表示状態は、能動
型の表示であるため、暗い被写体に対しても視認性が良
好であり、撮影動作に不可欠な表示に最適である。
【0143】(2−ハ)この表示装置を焦点検出のため
の測距視野表示に用いれば、撮影レンズの状態に応じて
使用不能な測距視野を非表示状態、使用可能な測距視野
の測距枠を表示状態、合焦表示を色変化表示とすること
によって極めて明瞭に焦点検出動作を撮影者に認識させ
ることができる。
【0144】(2−ニ)更に、視線検出装置の出力に基
づいて、測距視野を設定する焦点検出装置においては、
測距不能な測距視野を非表示状態とし、測距可能な測距
視野のみを表示状態とすることによって、撮影者に焦点
検出装置の作動状態を認識させ、視線を測距可能な測距
視野の方向に向けさせることができる。
【0145】
【発明の効果】本発明によれば以上のように、 (3−イ)複数の表示部を照明する光源と投光レンズと
の間に適切に設定した光学手段を設け、該光学手段を利
用して複数の表示部を効率良く照明することにより明る
く、しかも視認性の良い観察が可能な表示装置を達成す
ることができる。
【0146】(3−ロ)複雑の表示部を位相型回折格子
を用いて構成し、該複数の表示部を照明する照明手段の
構成を適切に設定することにより、ファインダー像を明
るく保ったまま複数の表示部のうちから1つの表示部を
選択して良好に観察することができる表示装置を達成す
ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明を一眼レフカメラに適用したときの実
施例1の要部概略図
【図2】 図1の一部分の光路を展開した光路図
【図3】 スーパーインポーズ表示用照明光学系に用い
るマスクの斜視図
【図4】 スーパーインポーズ表示用照明光学系に用い
る光学部材の拡大図
【図5】 従来の一眼レフカメラの要部平面図
【図6】 従来のファインダー内の表示装置を有する一
眼レフオートフォーカスカメラの断面図
【図7】 一眼レフオートフォーカスカメラのファイン
ダー内表示を表わした説明図
【図8】 従来型ファインダー内表示装置の斜視図
【図9】 ピントグラスの斜視図と、スーパーインポー
ズ表示の原理説明図
【図10】本発明を一眼レフカメラに適用したときの実
施例2の要部概略図
【図11】本発明を一眼レフカメラに適用したときの実
施例2の要部概略図
【図12】本発明を一眼レフカメラに適用したときの実
施例2の要部断面図
【図13】本発明を一眼レフカメラに適用したときの実
施例2の要部平面図
【図14】図11の一眼レフカメラの外部表示装置であ
って、表示可能な全てのセグメントを表わした説明図
【図15】図11の一眼レフカメラのファインダー内表
示であって、表示可能な全てのセグメントを表わした説
明図
【図16】図11の一眼レフカメラのファインダー内表
示装置の斜視図
【図17】表示素子の原理説明図
【図18】能動型色変化表示の原理説明図
【図19】焦点検出装置の斜視図
【図20】焦点検出装置の断面図
【図21】焦点検出用光電変換素子と視野マスク像との
関係を示す平面図
【図22】焦点検出装置の測距光束と撮影レンズの撮影
光束との関係を示す斜視図
【図23】視線検出装置の原理説明図
【図24】視線検出用光電検出装置とその上に投影され
る瞳孔像との関係を示す説明図
【図25】LED光源によって照明された撮影者の眼の
正面図
【図26】撮影者の眼を図24の光電変換素子で光電変
換したときの光電変換出力を示す説明図
【図27】カメラ全体のシーケンスを表わすフローチャ
ート
【図28】「測距視野表示」サブルーチンのフローチャ
ート
【図29】「視線・測距視野表示」サブルーチンのフロ
ーチャート
【図30】ファインダー表示の動作説明図
【図31】ファインダー表示の動作説明図
【符号の説明】
1 カメラ本体 2 レンズ鏡筒 3 撮影レンズ 4 レリーズボタン 5 設定ダイヤル 6 LED 7 モード選択部材 8 測距視野選択モードボタン 9 可動ハーフミラー 10 ピントグラス 11 ペンタプリズム 12 接眼レンズ 13 投光レンズ 16 焦点検出装置 25 表示部 32 光学部材

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 対物レンズにより物体像が形成される予
    定結像面近傍に光偏向性を有する複数の表示部を配置
    し、複数の光源からの光束を光学部材と投光レンズを介
    して該複数の表示部のうち所定の表示部を選択的に照明
    し、該照明した表示部と該物体像とを観察する際、該光
    学部材は該複数の表示部のうち隣接する2つの表示部を
    照明する2光路のうち一方の光路は反射を介して該光源
    からの光束を該投光レンズ側に導光していることを特徴
    とする表示装置。
  2. 【請求項2】 対物レンズにより物体像が形成される予
    定結像面近傍に位相型の回折格子を利用した複数の表示
    部を設け、複数の光源を有する照明手段からの光束によ
    り該複数の表示部のうちの所定の表示部を選択的に照明
    し、該照明された表示部の回折格子によって生じる回折
    光をファインダー系に導光して、該表示部と該物体像を
    観察する際、制御手段により該回折格子の回折状態を制
    御して、該撮影レンズからの光束が該ファインダー系に
    非入射で、かつ該照明手段からの光束が該ファインダー
    系に入射する第1の動作モードと該撮影レンズからの光
    束が該ファインダー系に入射し、かつ該照明手段からの
    光束が該ファインダー系に非入射とする第2の動作モー
    ドとを切り替えるようにしたことを特徴とする表示装
    置。
  3. 【請求項3】 前記回折格子は2つの基板間に設けたレ
    リーフ型の回折格子であって、前記制御手段は該基板間
    に充填した屈折率可変物質の屈折率を変化させることに
    より、該回折格子の回折状態を制御していることを特徴
    とする請求項2の表示装置。
JP30296592A 1992-10-14 1992-10-14 表示装置 Pending JPH06130481A (ja)

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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US6047139A (en) * 1995-06-23 2000-04-04 Canon Kabushiki Kaisha Camera capable of display in finder
US7702237B2 (en) 2005-07-11 2010-04-20 Nikon Corporation Observation device, camera and observation method

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Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US6047139A (en) * 1995-06-23 2000-04-04 Canon Kabushiki Kaisha Camera capable of display in finder
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