JPH06128492A - 制振材組成物 - Google Patents

制振材組成物

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JPH06128492A
JPH06128492A JP28190592A JP28190592A JPH06128492A JP H06128492 A JPH06128492 A JP H06128492A JP 28190592 A JP28190592 A JP 28190592A JP 28190592 A JP28190592 A JP 28190592A JP H06128492 A JPH06128492 A JP H06128492A
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JP
Japan
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glass transition
water
transition point
dispersible polymer
substrate
Prior art date
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Pending
Application number
JP28190592A
Other languages
English (en)
Inventor
Maki Kawai
真樹 河合
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Aisin Chemical Co Ltd
Original Assignee
Aisin Chemical Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 広い温度範囲で高い制振性を得るとともに、
安価に製造する。 【構成】 水分散性重合体Aとしてのガラス転移点が4
0℃であるSBRと、水分散性重合体Bとしてのガラス
転移点が80℃であるポリメチルメタアクリレートを基
材とした。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は自動車、電機製品等の振
動を伴う部位に塗布して振動を抑制する制振材組成物に
関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来より、自動車、電機製品等の制振材
としてアスファルトシートが使用されている。しかし、
アスファルトシートの場合には、複雑な形状を有する部
位への適用は困難であり、また、貼着作業において自動
化することが困難である。
【0003】そこで、近年、スプレー塗布できる制振材
の開発が行なわれている。
【0004】例えば、特公平3−17860号公報に
は、エポキシ樹脂及び塩ビレジンを基材とし、これに発
泡剤を配合して発泡させるスプレー塗布可能な制振材組
成物の技術が開示されている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】ところで、自動車は各
種温度条件下におかれるため、制振材は広い温度範囲に
おいて高い制振性を有することが要求される。
【0006】しかし、一般に、制振材は一定のガラス転
移点の組成物で構成されているため、特定の温度範囲で
の制振性しか確保できず、例えば、高温下などでは制振
性は期待できないことがあった。
【0007】なお、特開昭60−258262号公報に
は、異なるガラス転移点を有し、かつ、互いに相溶しな
い2種類の非晶性熱可塑性重合体を配合する技術が開示
されている。この技術は、制振性及び成形加工性を向上
することを目的としており、制振性を広い温度範囲で高
く維持することが可能である。但し、前記非晶性熱可塑
性重合体は複合鋼板の中間に挿着する制振用複合鋼板に
使用するものであり、その点で、本発明の対象とする、
組付け後の鋼板の表面に塗布する制振材組成物とは相違
する。
【0008】一方、組成物を発泡体とし、内部に空気層
を形成することによって減衰率を高め、制振性を向上す
ることができ、前記特公平3−17860号公報に開示
された発泡剤配合による制振材組成物によれば制振効果
を向上することができる。
【0009】しかし、この特公平3−17860号公報
に掲載の技術では、高価な発泡剤を配合しているので、
コストアップとなる不具合がある。
【0010】そこで、本発明は、広い温度範囲で高い制
振性を得ることができ、かつ、安価に製造できる制振材
組成物の提供を課題とするものである。
【0011】
【課題を解決するための手段】請求項1の発明にかかる
制振材組成物は、相対的にガラス転移点の低い水分散性
重合体Aと、相対的にガラス転移点の高い水分散性重合
体Bとを基材としたものである。
【0012】また、請求項2の発明にかかる制振材組成
物は、請求項1に記載の水分散性重合体Aと水分散性重
合体Bのガラス転移点の差を、10〜70℃としたもの
である。
【0013】ここに、前記水分散性重合体としては、水
を分散させた各種のエマルジョン樹脂を使用することが
でき、例えば、ポリビニルブチラール、ポリスチレン等
のスチレン系重合体、ポリメチルメタアクリレート等の
アクリル系重合体、ポリ酢酸ビニル等のビニルエステル
系重合体、ポリ塩化ビニル等のハロゲン化ビニル系重合
体、及びそれらにおける共重合体である、例えば、スチ
レンブタジエン共重合体などを挙げることができる。
【0014】水分散性重合体の選定にあたっては、前記
各種のエマルジョン樹脂のうち、実用に適した温度領域
に設定することができるガラス転移点を有した重合体を
選ぶのが肝要である。
【0015】なお、各種の添加剤、整泡剤、増粘剤、分
散剤、可塑剤、フィラー等を適宜配合する。
【0016】
【作用】請求項1の発明においては、相対的にガラス転
移点の低い水分散性重合体Aと、相対的にガラス転移点
の高い水分散性重合体Bとを基材としているので、制振
材組成物は広い温度範囲で良好な制振性を示す。
【0017】また、水分散性の重合体としたことによっ
て、厚膜に塗布した後の焼付け時に内部の水が揮散して
発泡することにより、優れた制振性が得られる。
【0018】請求項2の発明においては、水分散性重合
体Aと水分散性重合体Bのガラス転移点の差が10℃以
下であると、適用できる温度範囲が狭すぎるために実用
性に欠けることとなる。一方、ガラス転移点の差が70
℃以上であると、温度範囲が広すぎるために、制振性の
ピークが2箇所に大きく分離してしまい、その中間部分
の温度領域における制振性が低下する。請求項2では、
ガラス転移点の差を10〜70℃の範囲内としているの
で、実用に適した温度領域において広い範囲に、しか
も、その全体に至って、良好な制振性を得ることができ
る。
【0019】
【実施例】以下、本発明の実施例を説明する。
【0020】本実施例の制振材組成物は、第1基材とし
ての水分散性重合体Aにガラス転移点が40℃であるS
BR(スチレンブタジエン共重合体)を、第2基材とし
ての水分散性重合体Bにガラス転移点が80℃であるア
クリル樹脂のポリメチルメタアクリレートを使用した。
【0021】更に、充填剤として炭酸カルシウムを配合
し、添加剤を加え、また、少量の整泡剤、増粘剤、分散
剤を配合し、制振材組成物を得た。
【0022】なお、比較例として、比較例1では実施例
と同一配合とし、無発泡としたもの、比較例2では基材
をSBRのみとしたもの、比較例3では基材をガラス転
移点が80℃であるアクリル樹脂のポリメチルメタアク
リレートのみとしたもの、そして、比較例4では基材を
SBRとポリメチルメタアクリレートとしたものを併せ
て作成した。
【0023】これらの実施例、比較例の配合を表1に示
す。
【0024】
【表1】
【0025】表1において、配合の単位は重量部であ
る。なお、アクリル1はガラス転移点が80℃であるポ
リスチレンポリメチルメタアクリレート共重合体を、ア
クリル2はガラス転移点が120℃であるポリスチレン
ポリメチルメタアクリレート共重合体を示し、ガラス転
移点の相違は重合体比率の違いに基づく。
【0026】次に、上記各配合の制振材組成物の制振性
を損失係数の比較により調べた。
【0027】この結果を表1の下欄に示す。
【0028】ここで、損失係数ηは面密度2.4kg/cm
2 の条件で測定した。
【0029】表1より、SBRとアクリル1を等量配合
し、発泡させた実施例では、20、40、70℃の各温
度においてほぼ同程度の損失係数ηを示しており、広い
温度範囲の全体に至って良好な制振性を示している。
【0030】一方、比較例1は配合比を実施例と同一と
しているが、発泡させていないため、全体的に実施例よ
り損失係数ηは小さくなっており、制振性はやや劣る。
【0031】比較例2は基材をガラス転移点が40℃で
あるSBR単独としたものであり、20℃での損失係数
ηは大きいが、40、70℃では小さくなっており、中
間及び高温領域での制振性が劣っていることが分かる。
【0032】比較例3は基材をガラス転移点が80℃で
あるアクリル樹脂単独としたものであり、40℃での損
失係数ηは大きいが、20、70℃では小さくなってお
り、低温及び中間領域での制振性が劣っていることが分
かる。
【0033】この比較例2及び比較例3から、基材を単
独としたものでは広い温度範囲での制振材組成物の適用
は困難であると言える。
【0034】比較例4はガラス転移点が40℃であるS
BRとガラス転移点が120℃であるアクリル2とを等
量配合したものであるが、ガラス転移点の差が80℃も
あるために、制振性のピークが低温領域と高温領域の2
箇所に大きく分離してしまい、中間領域における制振性
は小さくなっている。
【0035】なお、比較例2、比較例3、比較例4にお
いても比較例1と同じく発泡させていないので、全体的
に損失係数ηは小さくなっている。
【0036】このように、上記実施例の制振材組成物
は、水分散性重合体Aとしてのガラス転移点が40℃で
あるSBRと、水分散性重合体Bとしてのガラス転移点
が80℃であるアクリル1を基材としたものである。
【0037】したがって、上記実施例によれば、基材を
水分散性の重合体としたことによって、厚膜に塗布した
後の焼付け時に内部の水が揮散して発泡することによ
り、発泡体が形成され、優れた制振性が得られる。
【0038】また、高価な発泡剤を使用しなくても安価
に発泡体を製造できる。
【0039】更に、ガラス転移点の異なる水分散性重合
体Aと水分散性重合体Bとで基材を構成し、かつ、水分
散性重合体Aと水分散性重合体Bとのガラス転移点の差
を10〜70℃の範囲内である40℃としているので、
20℃から70℃までの広い温度領域全般に至って良好
な制振性を得ることができる。
【0040】ところで、上記実施例では、水分散性重合
体Aとしてガラス転移点が40℃であるSBRを、水分
散性重合体Bとしてガラス転移点が80℃であるアクリ
ル1を基材としているが、本発明を実施する場合には、
これに限定されるものではなく、ガラス転移点の差を使
用条件に適合するように配合剤を適宜選定するのがよ
い。
【0041】
【発明の効果】以上のように、請求項1の発明の制振材
組成物は、相対的にガラス転移点の低い水分散性重合体
Aと、相対的にガラス転移点の高い水分散性重合体Bと
を基材としたものである。したがって、基材を水分散性
の重合体としたことによって、厚膜に塗布した後の焼付
け時に内部の水が揮散して発泡することにより、優れた
制振性を得ることができるとともに、高価な発泡剤を使
用しなくても安価に発泡体を製造できる。更に、広い温
度範囲で良好な制振性を得ることができる。
【0042】また、請求項2の発明の制振材組成物は、
請求項1に記載の水分散性重合体Aと水分散性重合体B
のガラス転移点の差を、10〜70℃としたものであ
る。したがって、実用に適した温度領域において広い範
囲で、しかも、その全体に至って良好な制振性を得るこ
とができる。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 相対的にガラス転移点の低い、第1基材
    としての水分散性重合体Aと、 相対的にガラス転移点の高い、第2基材としての水分散
    性重合体Bとを具備することを特徴とする制振材組成
    物。
  2. 【請求項2】 前記水分散性重合体Aと水分散性重合体
    Bのガラス転移点の差は、10〜70℃であることを特
    徴とする請求項1に記載の制振材組成物。
JP28190592A 1992-10-20 1992-10-20 制振材組成物 Pending JPH06128492A (ja)

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Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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WO2005058014A1 (en) * 2003-12-16 2005-06-30 Ultimate Nominees Pty Ltd Fruit ripening method and liquid coating composition
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