JPH06128107A - 木材防腐剤並びに木材用防腐組成物 - Google Patents

木材防腐剤並びに木材用防腐組成物

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JPH06128107A
JPH06128107A JP27875492A JP27875492A JPH06128107A JP H06128107 A JPH06128107 A JP H06128107A JP 27875492 A JP27875492 A JP 27875492A JP 27875492 A JP27875492 A JP 27875492A JP H06128107 A JPH06128107 A JP H06128107A
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antiseptic
dimethylfuran
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清司 小西
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Abstract

(57)【要約】 【目的】より一層、安全性が高く、低濃度、低価格で使
用可能な木材防腐剤を開発すること。 【構成】一般式 【化5】 [式中、R1 及びR2 は同一または異なって、水素原
子、メチル基、ハロゲン原子、メトキシ基を示す。但
し、R1 及びR2 は同時に水素原子であることはな
い。]で表わされるジメチルフランカルボキシアニリド
誘導体を有効成分として含有する木材防腐剤並びに当該
ジメチルフランカルボキシアニリド誘導体を有効成分と
して含有し、効果が確認されている既存市販木材防腐剤
とを配合してなる、木材用防腐組成物。 【効果】低濃度で優れた木材防腐効果を示す。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はジメチルフランカルボキ
シアニリド誘導体を有効成分として含有する木材防腐剤
及び木材用防腐組成物に関する。
【0002】木材防腐組成物に関して更に詳しくは、ジ
メチルフランカルボキシアニリド誘導体より選ばれた少
なくとも1種の化合物と、3−ブロモ−2,3−ジヨー
ド−2−プロペニルエチルカーボネイト(以下サンプラ
スと略す)、3−ヨード−2−プロピニルブチルカーバ
メイト(以下トロイサンと略す)及び4−クロルフェニ
ル−3−ヨードプロパルギルホルマール(以下IF−1
000と略す)より選ばれた少なくとも1種の化合物を
配合してなる、木材用防腐組成物に関する。
【0003】
【従来の技術】種々の木材腐朽菌による腐朽を防ぐた
め、従来から各種の無機あるいは有機化合物が、木材防
腐剤として用いられている。しかし、従来の薬剤は毒性
が高く人体への悪影響や環境汚染性を示したり、あるい
は、高濃度の使用や、高価であること等の欠点を有して
いる。
【0004】本発明のジメチルフランカルボキシアニリ
ド誘導体に関する化合物は植物病害用薬剤として特公昭
50−10376号に開示されているが、具体的な例示
および製造例の開示はない。またこれら化合物の木材腐
朽菌に対する活性については全く記載がない。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】より一層安全性が高
く、低濃度または低価格で使用可能な効率のよい木材防
腐剤並びに木材防腐組成物を開発することである。
【0006】
【課題を解決するための手段】このような状況に鑑み、
本発明者等はフランカルボキシアニリド誘導体に着目
し、鋭意研究を重ねた結果、前記一般式(I)で示され
るジメチルフランカルボキシアニリド誘導体が優れた木
材防腐活性を示すことを見いだした。また、更に検討を
重ねた結果、当該フランカルボキシアニリド誘導体より
選ばれた少なくとも1種の化合物に、各単剤ともすでに
木材防腐効果のあることが知られている3−ブロモ−
2,3−ジヨード−2−プロペニルエチルカーボネイト
(以下サンプラスと略す)、3−ヨード−2−プロピニ
ルブチルカーバメイト(以下トロイサンと略す)及び4
−クロルフェニル−3−ヨードプロパルギルホルマール
(以下IF−1000と略す)より選ばれた少なくとも
1種の化合物を配合することにより、相乗的に優れた木
材防腐活性を示すことを見いだした。
【0007】即ち、本発明は、一般式
【0008】
【化2】
【0009】[式中、R1 及びR2 は同一または異なっ
て、水素原子;メチル基;ハロゲン原子またはメトキシ
基を示す。但し、R1 及びR2 は同時に水素原子である
ことはない。]を有するジメチルフランカルボキシアニ
リド誘導体を有効成分とする木材防腐剤並びに木材用防
腐組成物に関するものである。
【0010】上記一般式(I)において、R1 及びR2
の定義におけるハロゲン原子は例えば、フッ素、塩素、
臭素、沃素であり得、好適には、フッ素、塩素原子であ
る。前記一般式(I)を有する化合物において好適に
は、(1)R1 が水素原子、メチル基、フッ素原子、塩
素原子、メトキシ基である化合物、(2)R2 が水素原
子、メチル基、フッ素原子、塩素原子、メトキシ基であ
る化合物、(3)但し、R1 、R2 が同時に水素原子で
あることはない化合物、を挙げることができる。
【0011】最も好適には、(4)R1 がメチル基であ
る化合物、(5)R2 が水素原子である化合物、を挙げ
ることができる。
【0012】一般式(I)における化合物は表1に具体
的に例示する。
【0013】
【化3】
【0014】下記表1において、略号は以下の基または
符号を示す。 Me・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・メチル i ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・イソ
【0015】
【表1】 ────────────────────────────────── 化合物番号 R12 ────────────────────────────────── 1 3−Me H 2 2−Me H 3 4−Me H 4 3−Me 2−Me 5 3−Me 4−Me 6 3−Me 5−Me 7 3−Me 6−Me 8 2−Me 4−Me 9 2−Me 5−Me 10 2−Me 6−Me 11 2−F H 12 3−F H 13 4−F H 14 2−F 3−F 15 2−F 4−F 16 2−F 5−F 17 2−F 6−F 18 3−F 4−F 19 3−F 5−F 20 3−F 6−F 21 3−Cl H 22 2−Cl H 23 4−Cl H 24 3−Cl 2−Cl 25 3−Cl 4−Cl 26 3−Cl 5−Cl 27 3−Cl 6−Cl 28 2−Cl 4−Cl 29 2−Cl 5−Cl 30 2−Cl 6−Cl 31 3−Br 32 4−Br 33 3−Br 4−Br 34 3−I 35 3−I 4−I 36 2−OMe H 37 3−OMe H 38 4−OMe H 39 2−OMe 3−OMe 40 3−OMe 4−OMe 41 3−Me 6−F 42 3−Me 5−F ────────────────────────────────── 上記化合物のうち、好適には、化合物番号1、4、5、
6、12、14、18、20、21、24、25、2
6、27、38、39、40、41または42であり、
更に好適には、化合物番号1、4、12、21または4
1を挙げることができる。前記一般式(I)で表わされ
る化合物は、以下に示す方法で製造することができる。
【0016】
【化4】
【0017】上記式中、R1 及びR2 は前述したものと
同意義を示す。
【0018】Xはフッ素、塩素、臭素、沃素のようなハ
ロゲン原子を示し、好適には、塩素原子である。
【0019】本発明の化合物は公知の方法によって製造
される。
【0020】第A1工程は、一般式(I)を有する化合
物を製造する工程であり、不活性溶剤中、脱ハロゲン化
水素剤存在下、一般式(II)を有する化合物を一般式
(III)を有する化合物と反応させることにより、達
成される。
【0021】原料化合物(II)は公知の方法により、
クロロアセトンとアセト酢酸エステルとの縮合によって
得られる2,5−ジメチルフラン−3−カルボン酸エス
テルを加水分解した後、常法に従って塩素化して得られ
る。
【0022】原料化合物(III)は市販アニリン類ま
たは公知の方法に従って製造された公知のアニリン類で
ある。
【0023】使用される不活性溶剤は、例えば、エーテ
ル、イソプロピルエーテル、テトラヒドロフラン、ジオ
キサンのようなエーテル類、ベンゼン、トルエン、キシ
レンのような芳香族炭化水素類、ジクロロメタン、クロ
ロホルム、四塩化炭素のようなのハロゲン化炭化水素類
またはこれらの混合溶媒があげられ得、好適には、芳香
族炭化水素類(特に、トルエン)である。
【0024】使用される脱ハロゲン化水素剤は、例え
ば、トリエチルアミン、N,Nージメチルアミノピリジ
ン等の三級アミン類、ピリジン類である。本反応は溶媒
の存在下、あるいは無溶媒で行うこともできるが、反応
をより円滑に行うために、溶媒を用いて0℃から溶媒の
沸点迄の温度で、好適には、室温〜100℃の温度で通
常10分から5時間で好適には、30分時間から2時間
で行う。
【0025】
【発明の効果】本発明の前記一般式(I)を有する化合
物は既存の木材防腐剤に比較して低濃度で優れた活性を
示し、また、一般式(I)を有する化合物と既存の木材
防腐剤を配合してなる組成物は、一般式(I)の化合物
を単独で使用する場合より更に低濃度で優れた相乗効果
を発揮し、効率のよい木材防腐活性を示した。従ってジ
メチルフランカルボキシアニリド誘導体はその課題の一
つである低濃度使用を達成することができ、木材防腐剤
としてきわめて有用である。
【0026】以下、本発明化合物の製造及び製剤につい
て実施例によって更に詳しく説明するが本発明はこれに
限定されるものではない。
【0027】
【実施例】
実施例1 2,5−ジメチルフラン−3−カルボキシ−(3−メチ
ルアニリド)の合成。2,5−ジメチルフラン−3−カ
ルボン酸2.2gに乾燥ベンゼン18mlと塩化チオニ
ル2.3mlを加えて3時間加熱還流した。室温に冷却
後、減圧下過剰の塩化チオニルとベンゼンを留去した。
残渣を乾燥トルエンに溶かし、この溶液に3−メチルア
ニリン2.3gのピリジン3ml溶液を氷水冷却下に滴
下した。この溶液を室温にて2時間撹拌した後、減圧下
に溶媒を留去した。残渣を酢酸エチルで抽出し、抽出液
は飽和食塩水で洗浄後、無水硫酸ナトリウムで乾燥し
た。減圧下溶媒を留去し、得られた残渣をシリカゲルカ
ラムクロマトグラフィーで精製(n−ヘキサン/酢酸エ
チル=4/1で溶出)して2,5−ジメチルフラン−3
−カルボキシ−(3−メチルアニリド)3.28g(収
率91%)を得た。
【0028】融点:100〜103℃ Mass(m/z):229(M+ )1491 NMR(CDCl3 )δppm :2.29,2.60
(s,s,6H,2,5−Fur(フリル基の略号、以
下、同じ)−(CH32 ),2.36(s,3H,P
h(フェニル基の略号、以下、同じ)−CH3 ),6.
09(s,1H,4−Fur−H),6.93(d,1
H,Ph−H),7.18〜7.36(m,2H,Ph
−H),7.48(s,1H,Ph−H) 実施例2 2,5−ジメチルフラン−3−カルボキシ−(2,3−
ジメチルアニリン)の合成 実施例1の方法と同様にして、2,5−ジメチルフラン
−3−カルボン酸0.182g、2,3−ジメチルアニ
リン0.189gを用いて標題化合物を0.286g
(収率90.5%)合成した。
【0029】融点:163〜165℃ Mass(m/z):243(M+ )149,1231 NMR(CDCl3 )δppm :2.19,2.32
(s,s,6H,2,3Ph−(CH32 ),2.3
0,2.59(s,s,6H,2,5−Fur−(CH
32 ),6.11(b,1H,4−Fur−H),
7.01〜7.61(m,4H,Ph−H,N−H) 実施例3 2,5−ジメチルフラン−3−カルボキシ−(3,5−
ジメチルアニリド)の合成 実施例1の方法と同様にして、2,5−ジメチルフラン
−3−カルボン酸0.140g、3,5−ジメチルアニ
リン0.145gを用いて標題化合物を0.110g
(収率45.3%)合成した。
【0030】融点:110℃ Mass(m/z):243(M+ )172,1491 NMR(CDCl3 )δppm :2.29,2.59
(s,s,6H,2,5−Fur−(CH32 ),
2.31(s,6H,2,5−Fur−(CH3
2 ),6.08(s,1H,4−Fur−H),6.7
6(s,1H,4−Ph−H),7.21(s,2H,
2,6−Ph−H) 実施例4 2,5−ジメチルフラン−3−カルボキシ−(3−フル
オロアニリド)の合成 実施例1の方法と同様にして、2,5−ジメチルフラン
−3−カルボン酸0.21g、3−フルオロアニリン
0.20gを用いて標題化合物を0.319g(収率9
1.4%)合成した。
【0031】融点:68〜70℃ Mass(m/z):233(M+ )2041 NMR(CDCl3 )δppm :2.29,2.59
(s,s,6H,2,5−Fur−(CH32 ),
6.10(s,1H,4−Fur−H),6.77〜
7.61(m,4H,Ph−H) 実施例5 2,5−ジメチルフラン−3−カルボキシ−(3−クロ
ルアニリド)の合成 実施例1の方法と同様にして、2,5−ジメチルフラン
−3−カルボン酸0.2g、3−クロルアニリン0.2
19gを用いて標題化合物を0.302g(収率84.
9%)合成した。
【0032】融点:92℃〜96℃ Mass(m/z):249(M+ )1491 NMR(CDCl3 )δppm :2.28,2.59
(s,s,6H,2,5−Fur−(CH32 ),
6.09(s,1H,4−Fur−H),7.06〜
7.43(m,3H,Ph−H),7.71(d.d,
1H,2−Ph−H) 実施例6 2,5−ジメチルフラン−3−カルボキシ−(3−メチ
ル−6−フルオロアニリド)の合成 実施例1の方法と同様にして、2,5−ジメチルフラン
−3−カルボン酸0.140g、3−メチル−6−フル
オロルアニリン0.152gを用いて標題化合物を0.
0863g(収率34.6%)合成した。
【0033】融点:112〜114℃ Mass(m/z):247(M+ )210,1811 NMR(CDCl3 )δppm :2.29,2.60
(s,s,6H,2,5−Fur−(CH32 ),
2.34(s,3H.Ph−CH3 ),6.12(s,
1H,4−Fur−H),6.83〜8.28(m,3
H,Ph−H),7.52(b.1H,N−H) 参考例1 1)2,5−ジメチルフラン−3−カルボン酸エチルエ
ステルの合成 水素化ナトリウム(60%含量、2.4g)のN,N−
ジメチルホルムアミド(以下DMFと略す)10ml懸
濁液に氷冷、攪拌下アセト酢酸エチル6.5mlのDM
F5ml溶液を滴下した。この混合物に氷冷攪拌しなが
ら、クロロアセトン5.97mlを滴下した。室温下、
3時間攪拌後、水中に注入し、酢酸エチルで抽出した。
抽出液は飽和食塩水で洗浄した後、無水硫酸ナトリウム
で乾燥した。減圧にて酢酸エチルを留去し、残渣を真空
蒸留して α−アセトニル−アセト酢酸エチルエステル
8.01g(収率86%)を得た。沸点:105℃/2
mmHg。 ここに得られたエステルをエタノール20
mlに溶かし、この溶液にp−トルエンスルホン酸2g
を加えて2時間加熱還流した。反応混合物を室温まで冷
却後、減圧下に溶媒を留去した。残渣に酢酸エチルを加
え、飽和食塩水で洗浄した後、無水硫酸マグネシウムで
乾燥した。減圧下、酢酸エチルを留去し、得られた残渣
をシリカゲルカラムクロマトグラフィーに付し、n−ヘ
キサン/酢酸エチル=10/1の混合溶媒で溶出するこ
とにより2,5−ジメチルフラン−3−カルボン酸エチ
ル5.14g(収率71%)を得た。
【0034】参考例2 2,5−ジメチルフラン−3−カルボン酸の合成 2,5−ジメチルフラン−3−カルボン酸エチル3.2
g、エタノール35ml、2N水酸化ナトリウム水溶液
20mlの混合溶液を1.5時間室温で撹拌した後、1
時間加熱還流した。反応混合物を室温まで冷却後、減圧
下濃縮した。残渣を水に溶かし、希硫酸で酸性とした。
析出した結晶を濾取、水洗、乾燥して2,5−ジメチル
フラン−3−カルボン酸2.27g(収率85%)を得
た。
【0035】本発明に係る前記一般式(I)の化合物お
よび該化合物を有効成分として含む組成物は、担体およ
び必要に応じて他の補助剤と混合して、防腐剤として通
常用いられる製剤形態、例えば、油剤、乳剤、可溶化
剤、ペースト剤、水和剤、フロアブル剤、ドライフロア
ブル剤、噴霧剤、塗料等に調製され、公知の木材処理法
により使用される。製剤の性状を改善し、防腐効力を高
めるため適宜使用される補助剤としては、例えば、陰イ
オン性、陽イオン性、非イオン性の界面活性剤やメチル
セルロース、酢酸ビニール樹脂等の種々の高分子化合
物、パラフィン等の撥水剤等をあげることができる。
勿論、サンプラス、IF−1000、トロイサンのよう
な有機ヨード系化合物の他に、プロピコナゾール、テブ
コナゾール等のアゾール系化合物、サイアベンダゾー
ル、ジクロフルアニド、および第4アンモニウム塩系化
合物等の木材防腐、防カビ剤やその他の殺菌剤、あるい
はパーメスリン、エトフェンプロックス、サイパーメス
リン、シラネオフェン、トラロメスリンのようなピレス
ロイド系化合物、クロルピリホス、ホキシム、プロペタ
ンホス等の有機リン系化合物や、その他イミダクロプリ
ド等の殺虫剤、ならびにビス(2,3,3,3−テトラ
クロロプロピル)エーテルのような効力増強剤などと併
用でき、それによって一層の効果向上を計ることができ
る。実際の使用に際して、本発明の化合物の含量は製剤
の形態あるいは使用目的に従い、広い範囲にわたって変
化させ得るが、一般には0. 1〜95重量%、好ましく
は0. 2〜60重量%の範囲が適当である。これらの製
剤を通常用いられる木材処理方法により使用される。例
えば、塗布、散布、浸漬、混合、注入あるいは接着剤混
入処理方法などで使用することができる。次に、本発明
の化合物の若干の製剤例をあげるが、配合量,補助剤の
種類は大巾に変えうるものであることは言うまでもな
い。(文中、単に部とあるのは全て重量部を表わす。)
【0036】
【木材防腐製剤例】
製剤例1 乳剤 実施例1化合物20部をキシレン70部に溶解させ、ポ
リオキシエチレンノニルフェニルエーテル10部を加え
て十分に混合して乳剤を得た。
【0037】この乳剤は用時適量の水で希釈して、処理
すべき木質材料に塗布、浸漬、もしくはスプレー等の方
法で使用される他、合板、パーティクルボード、ハード
ボード等の接着剤に混合処理して使用できる。
【0038】製剤例2 油剤 実施例2化合物2部に灯油98部を加えて油剤を得た。
【0039】この油剤は処理すべき木質材料にスプレ
ー、塗布もしくは浸漬、注入の方法で使用される。
【0040】製剤例3 塗料 実施例3化合物10部、バライト粉20部、ビニール樹
脂10部、松脂25部およびキシレン35部を均一混合
して塗料を得た。
【0041】製剤例4 水和剤 実施例2化合物40部、クレー56部、ラウリルアルコ
ールスルホン酸ソーダ3部およびポリビニールアルコー
ル1部を混合機中で均一に混合し、ハンマーミルで粉砕
して水和剤を得た。
【0042】
【木材防腐試験例】次に本発明の木材防腐剤の効果を試
験例によって具体的に説明する。
【0043】日本工業規格に規定された木材防腐剤の防
腐効力試験法〔JIS A-9201(1991)〕に準拠し各化合物
を所定濃度のメタノール溶液として、試験体スギ辺材
(2×2×1)cmに減圧注入し風乾させたのち、 (水
中攪拌8時間→60℃加熱16時間)の処理を1サイク
ルとする耐候操作を10回繰り返した。この試験体を、
あらかじめ石英砂培地(マルトエキス2%,グルコース
1%,ペプトン0.3%,イースト0.2%)に生育さ
せたナミダタケ (Serpula lacrymans )の菌叢上に設
置し、20℃で12週間強制腐朽させたのち試験前後の
試験体の乾燥重量から試験体の腐朽による重量減少率を
測定し、表2に示した。
【0044】なお1条件につきいずれも試験体9個を用
いて平均値を求めた。
【0045】
【表2】 ─────────────────────────────────── 供 試 薬 注入液濃度 腐朽による平均 (%) 重量減少率(%) ─────────────────────────────────── 実施例1化合物 0.01 0 0.005 6.7 〃2 〃 0.01 0 0.005 6.3 〃4 〃 0.01 3.2 〃6 〃 0.01 2.7 比較化合物 1 0.01 9.7 無 処 理 18.4 ────────────────────────────────── 比較化合物 1:4−クロルフェニル−3−ヨ−ドプロ
パルギルホルマール 長瀬産業(株)製:IF−1000(商品名) 上記表1の試験結果から明らかなように、前記一般式
(I)の化合物は木材腐朽菌による木材劣化を顕著に防
止した。
【0046】次に、本発明の木材用防腐組成物を使用す
る際の配合比は防腐剤の処理対象となる樹種や木質材料
の種類、あるいは処理手段(例えば塗布、浸漬、散布、
注入、混合、接着剤混入等によって適宜選択しうるが、
通常はジメチルフランカルボキシアニリド誘導体と他剤
との配合比は重量比で150:1〜1:35の範囲が用
いられ、好適には、30:1〜1:10であり、さらに
好適には5:1〜1:5である。
【0047】次に本発明の木材用防腐組成物の若干の製
剤例を挙げるが配合量、補助剤の種類等は大幅に変化し
得るものであることは言うまでもない。
【0048】
【木材用防腐組成物製剤例】
製剤例1 乳剤 実施例1化合物を10部およびサンプラスを30部、キ
シレン50部に溶解させ、ポリオキシエチレンノニルフ
ェニルエーテル10部を加えて十分に混合し乳剤を得
た。
【0049】この乳剤は用時適量の水で希釈して、処理
すべき木質材料に塗布、浸漬、もしくはスプレー等の方
法で使用される他に、合板、パーティクルボード、ハー
ドボード等の接着剤に混合処理して使用できる。
【0050】製剤例2 油剤 実施例2化合物を3部およびトロイサン1部をケロシン
96部に溶解させ油剤を得た。
【0051】製剤例3 水和剤 実施例4化合物15部、IF−1000を25部、クレ
ーを56部、ラウリルアルコールスルホン酸ソーダ3部
およびポリビニールアルコール1部を混合機中で均一に
混合し、ハンマーミルで粉砕して水和剤を得た。
【0052】次に本発明の木材防腐組成物の効力を試験
例によって説明する。
【0053】
【木材防腐組成物試験例】
寒天希釈法による二元最小発育阻止濃度 寒天希釈法により、所定濃度に調製された薬剤を含む各
滅菌培地(ポテトデキストロース寒天培地:ポテト浸出
液末0.4%、グルコース2%、寒天1.5%)上に、
あらかじめ同様の培地上に生育させた木材腐朽菌カワラ
タケ(CoriolusVersicolor )、およびオオウズラタケ
Tyromyces Palustris )の菌叢(約4mm直径)を接
種し、25℃で5日間培養したのちの菌糸の生育状況か
ら二元最小発育阻止濃度を求めた。
【0054】なお、相剰作用の有無はすでに、F.C.
カル等によって アプライドマイクロバイオロジー第9
巻538〜541頁(1961年)(Applied Microbio
logy,F.C.Kull et al, 538,9(1961)に記載され、現在一
般に用いられている方法に基づいて検討した。
【0055】まず、実施例化合物1に、サンプラス、ト
ロイサン、IF−1000をそれぞれ配合したときの結
果を表1および表2に示す。
【0056】
【表3】
【0057】
【表4】
【0058】表4に示した二元最小発育阻止濃度曲線は
いずれも破線で示した対角線よりも下方に存在してい
る。
【0059】このことは、サンプラス、トロイサンおよ
びIF−1000がいずれも、これらフランカルボキシ
アニリド誘導体に配合することにより、相剰効果のある
ことを明白に示している。
【手続補正書】
【提出日】平成5年1月21日
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0055
【補正方法】変更
【補正内容】
【0055】まず、実施例化合物1に、サンプラス、ト
ロイサン、IF−1000をそれぞれ配合したときの結
果を表3および表4に示す。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】一般式 【化1】 [式中、R1 及びR2 は同一または異なって、水素原
    子;メチル基;ハロゲン原子またはメトキシ基を示し。
    但し、R1 及びR2 は同時に水素原子であることはな
    い。]で表わされるジメチルフランカルボキシアニリド
    誘導体を有効成分として含有する木材防腐剤。
  2. 【請求項2】請求項1のジメチルフランカルボキシアニ
    リド誘導体より選ばれた少なくとも1種の化合物と、3
    −ブロモ- 2,3−ジヨード−2−プロペニルエチルカ
    ーボネート、3−ヨード−2−プロピニルブチルカーバ
    メート及び4−クロルフェニル−3−ヨードプロパルギ
    ルホルマ−ルより選ばれた少なくとも1種の化合物とを
    配合してなる、木材用防腐組成物。
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