JPH06128004A - 耐候性の優れた人造大理石用樹脂 - Google Patents

耐候性の優れた人造大理石用樹脂

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JPH06128004A
JPH06128004A JP4303237A JP30323792A JPH06128004A JP H06128004 A JPH06128004 A JP H06128004A JP 4303237 A JP4303237 A JP 4303237A JP 30323792 A JP30323792 A JP 30323792A JP H06128004 A JPH06128004 A JP H06128004A
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divalent organic
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artificial marble
meth
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JP4303237A
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Kazufumi Kai
和史 甲斐
Hiroshi Uchida
博 内田
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Resonac Holdings Corp
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Showa Denko KK
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 耐熱性、機械的強度に優れ、且つ従来の末端
アリル系オリゴマーをマトリックスとして樹脂に使用し
た場合に比べて耐候性が著しく改善された人造大理石用
樹脂を開発する。 【構成】 下記構造をもつ末端アリル系オリゴマーであ
って、 CH2 =CHCH2 O(CORCOOBO)n CORC
OOCH2 CH=CH2 [式中、Bはジオールから誘導された2価の有機残基、
Rは2価の有機酸から誘導された有機残基、nは1〜2
0の整数である]、且つ上記R成分が、置換あるいは無
置換の、シクロヘキシレン基、2環縮合環状脂肪族基か
ら選択される2価の有機残基が30〜100モル%であ
り、残部が芳香族炭化水素、上記以外の脂肪族炭化水素
から誘導される2価の有機残基であることを特徴とする
オリゴマーから成る人造大理石用樹脂により目的を達成
できる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は人造大理石用樹脂および
人造大理石用樹脂組成物に関するものであり、さらに詳
しくは人造大理石特有の深みのある外観を有し、高強
度、耐摩耗性を有し、しかも耐候性が優れた人造大理石
を得ることができる人造大理石用樹脂および人造大理石
用樹脂組成物に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、人造大理石は洗面化粧台、浴槽、
台所カウンター等のサニタリーウエア、または建築用の
内装材、外装材等の用途に広く使用されている。人造大
理石を樹脂成形品として得るに際しては、人造大理石を
構成するマトリックスとしての樹脂に、例えば無機質充
填剤や繊維状補強材を配合し混練して成る組成物を成形
型に充填して硬化させる注型成形法が採用されている。
また樹脂に無機充填剤、その他の増量剤を配合してガラ
ス繊維等に含浸させ両面をフイルムで包みシート状とし
て成るSMC(シート・モールディング・コンパウン
ド)または同様に塊状にして成るBMC(バルク・モー
ルディング・コンパウンド)を用いた圧縮成形する成形
法によって行われている。マトリックスとしての樹脂
は、不飽和ポリエステル系樹脂、エポキシ系樹脂および
メタクリル系樹脂などが一般に知られている。
【0003】不飽和ポリエステル系樹脂、エポキシ系樹
脂は人造大理石としての外観はやや劣ったものであり、
例えば不飽和ポリエステル系樹脂をマトリックスとした
もは、透明性がないことに起因して大理石特有の透明性
に基づく深みのある外観が得られないという欠点を有し
ている。したがってこれを改良する提案(特開昭59−
66426号公報、同61−101552号公報)がな
されている。また、不飽和ポリエステル系樹脂をマトリ
ックスとしたものは表面の耐傷つき性が十分ではなく、
ゲルコート剤を使用しなければならない欠点を有する。
【0004】メタクリル系樹脂をマトリックスしたもの
は、機械的強度、透明性が良好であり人造大理石組成物
または人造大理石に関する提案が多くなされている。し
かしながら、メタクリル系樹脂と充填剤とは互いに諸性
質を著しく異にし、特に界面特性の相違に基づいて樹脂
と充填剤とは親和性、密着性が乏しいという問題点があ
る。しかも、充填剤の配合時に、配合に伴って粘度が上
昇し、これにより充填剤の均一な分散が著しく困難にな
る。したがって充填剤の増量による人造大理石の特性の
向上やコスト低減が難しいという問題点もある。これら
の結果として、得られる人造大理石は曲げ強度、耐衝撃
強度の機械的強度が実用的に十分でないとう欠点を有し
ている。この欠点を改善するために、例えば充填剤の表
面をシランカップリング剤で処理してから樹脂に配合し
て成る人造大理石も提案されているが、必ずしも十分な
改善効果を達成するまでに至っていない。また、メタク
リル系樹脂の場合、沸騰水に対する耐性が弱く、浴槽に
は使用できないという致命的欠陥も抱えている。
【0005】一方、特開平3−41114号公報には、
アリル基を有する特定の構造式で表せる重合性オリゴマ
ーである末端アリル系オリゴマーを、人造大理石を構成
するマトリックスとして使用した方法が記載されてい
る。末端アリル系オリゴマーをマトリックスとしての樹
脂に使用した場合は、曲げ強度、耐衝撃強度等の機械的
強度に優れ、また表面硬度も高く透明性に優れているの
で成形品の内部から模様が浮き出してくるような重厚感
を付与する外観性を有する人造大理石となる。しかしな
がら、末端アリル系オリゴマーをマトリックスとしての
樹脂に使用したものは、メタクリル系樹脂に比べると耐
候性が劣るという欠点を有している。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、人造
大理石特有の深みのある外観を有し、高強度、耐摩耗性
を有し、しかも耐候性が優れた人造大理石を得ることが
できる人造大理石用樹脂および人造大理石用樹脂組成物
を提供することである。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明者等は上記の点に
鑑み、鋭意研究した結果、従来の末端アリル系オリゴマ
ーをマトリックスとしての樹脂に使用した場合に耐候性
が悪くなるのは、オリゴマー中の構成成分である1,4
−、1,3−または1,2−フェニレン基に由来するも
のであり、マトリックス樹脂中のフェニレン基成分の含
有量が多くなると耐候性は劣る傾向にあるので、オリゴ
マー中の構成成分にフェニレン基の代わりにシクロヘキ
シル基を導入し、フェニル基成分の含有量の調整を行っ
た結果、耐候性が著しく改善されることを見いだし本発
明をなすに至った。
【0008】本発明の請求項1の発明は、下記構造をも
つ末端アリル系オリゴマーであって、 CH2 =CHCH2 O(CORCOOBO)n CORC
OOCH2 CH=CH2 [式中、Bはジオールから誘導された2価の有機残基、
Rは2価の有機酸から誘導された有機残基、nは1〜2
0の整数である] 且つ上記R成分が、置換あるいは無置換の、シクロヘキ
シレン基、2環縮合環状脂肪族基から選択される2価の
有機残基が30〜100モル%であり、残部が芳香族炭
化水素、上記以外の脂肪族炭化水素から誘導される2価
の有機残基であることを特徴とするオリゴマーから成る
人造大理石用樹脂である。n>20であると、末端アリ
ル基濃度が低過ぎて硬化性が悪くなる。
【0009】本発明の請求項2の発明は、末端にアリル
エステル基を有し、下記構造−1および構造−2から成
る繰り返し単位を下記モル分率で含むオリゴマーであっ
て、 −(CORCOOBO)− 構造−1 10〜98% −(CORCOO)x −Z−O−CORCOO− 構造−2 2〜90% [式中、Bはジオールから誘導された2価の有機残基、
Rは2価の有機酸から誘導された有機残基、xは2〜1
0の整数、Zはx+1個の水酸基を有するポリオールか
ら誘導された有機残基を表す] 且つ上記R成分が、置換あるいは無置換の、シクロヘキ
シレン基、2環縮合環状脂肪族基から選択される2価の
有機残基が30〜100モル%であり、残部が芳香族炭
化水素、上記以外の脂肪族炭化水素から誘導される2価
の有機残基であることを特徴とするオリゴマーから成る
人造大理石用樹脂である。
【0010】本発明の請求項3の発明は、下記(a)、
(b)および(c)から成る人造大理石用樹脂組成物で
ある。 (a)請求項1または請求項2のオリゴマーの中から選択される少なくとも一つ のオリゴマー 15〜60wt% (b)無機質充填剤 40〜77wt% (c)不飽和ポリエステル、ビニルエステルおよび反応性希釈剤から選択される 少なくとも一つ 0〜50wt%
【0011】Bを誘導するジオールとしては炭素数2〜
30のジオールを挙げることができる。炭素数30以上
では原料の入手が困難である。一般的には炭素数2〜6
のジオールが入手のし易さ、経済性の点で好ましい。こ
れらの例として具体的には、エチレングリコール、ジエ
チレングリコール、ジプロピレングリコール、1,2−
プロピレングリコール、1,4−ブタンジオール、1,
6−ヘキサンジオール、1,4−シクロヘキサンジメタ
ノール、1,3−ブタンジオール、ネオペンチルグリコ
ール、1,3−シクロヘキサンジオール、p−キシレン
グリコール、スチレングリコール、ビスフェノールA・
エチレンオキシド付加物、ビスフェノールA・プロピレ
ンオキシド付加物等の脂肪族または芳香環を含んだジオ
ールが挙げられる。ここで、Bを誘導するジオールのう
ち液状で透明性に優れた重合性オリゴマーを与えるもの
として特に好ましいものは、ネオペンチルグリコールお
よび1,2−プロピレングリコール、1,3−ブタンジ
オール等の水酸基の付いた位置に側鎖が付いたものを挙
げることができる。
【0012】上記R成分は、置換あるいは無置換の、シ
クロヘキシレン基、2環縮合環状脂肪族基から選択され
る2価の有機残基を30〜100モル%、より好ましく
は50〜100モル%含み、残部が芳香族炭化水素、上
記以外の脂肪族炭化水素から誘導される2価の有機残基
であることが肝要である。置換あるいは無置換の、シク
ロヘキシレン基、2環縮合環状脂肪族基から選択される
2価の有機残基が30モル%以下では、耐候性の改善効
果が少なく好ましくない。Rがシクロヘキシレン基、2
環縮合環状脂肪族基から選択される2価の有機残基だけ
からなるオリゴマーを使用した場合は、非常に耐候性の
優れたマトリックス樹脂となるが、一方、耐熱性はRが
フェニレン基である場合に比べ低下の傾向を示すので、
両者を適宜選択して使用することが望ましい。本発明に
おいて、Rを誘導する2価の有機酸としては炭素数2〜
20の有機酸を挙げることができるが、一般的には炭素
数6〜12の有機酸が入手のし易さ、経済性の点で好ま
しい。これらの具体例を次に挙げるがこれらに限定され
るものではない。
【0013】Rを誘導する置換あるいは無置換のシクロ
ヘキシレン基を含む2価の有機酸の具体例としては、シ
クロヘキサン−1,4−ジカルボン酸、シクロヘキサン
−1,3−ジカルボン酸、シクロヘキサン−1,2−ジ
カルボン酸、および脂肪族低級炭化水素基で置換された
2−メチル−シクロヘキサン−1,4−ジカルボン酸、
2−メチル−シクロヘキサン−1,3−ジカルボン酸、
4−メチル−シクロヘキサン−1,3−ジカルボン酸、
5−メチル−シクロヘキサン−1,3−ジカルボン酸、
3−メチル−シクロヘキサン−1,2−ジカルボン酸、
4−メチル−シクロヘキサン−1,2−カルボン酸など
を挙げることができる。Rを誘導する置換あるいは無置
換の2環縮合環状脂肪族基を含む2価の有機酸の具体例
としては、ビシクロ〔2,2,1〕ヘプタ−5−エン−
2,3−ジカルボン酸、ビシクロ〔2,2,1〕ヘプタ
−2−エン−1,4−ジカルボン酸、ビシクロ〔2,
2,1〕ヘプタン−2,3−ジカルボン酸、ビシクロ
〔2,2,1〕ヘプタン−1,4−ジカルボン酸、ビシ
クロ〔2,2,2〕オクタン−2,3−ジカルボン酸、
ビシクロ〔3,2,2〕ノナン−1,5−ジカルボン
酸、7−メチル−ビシクロ〔2,2,1〕ヘプタ−5−
エン−2,3−ジカルボン酸、7−メチル−ビシクロ
〔2,2,1〕ヘプタ−2−エン−1,4−ジカルボン
酸、7−メチル−ビシクロ〔2,2,1〕ヘプタン−
2,3−ジカルボン酸、7−メチル−ビシクロ〔2,
2,1〕ヘプタン−1,4−ジカルボン酸などを挙げる
ことができる。Rを誘導する芳香族炭化水素系の2価の
有機酸の具体例としては、テレフタル酸、イソフタル
酸、フタル酸、ナフタリンジカルボン酸などを挙げるこ
とができる。Rを誘導する上記以外の脂肪族炭化水素系
の2価の有機酸の具体例としては、アジピン酸、セバシ
ン酸、スベリン酸などを挙げることができる。
【0014】Zを誘導するX+1個の水酸基を有するポ
リオールとしては、グリセリン、トリメチロールプロパ
ン等の脂肪族3価アルコール、ペンタエリスリトール、
ソルビトール等の4価以上のアルコール等が挙げられ
る。
【0015】本発明で用いる上記オリゴマーは例えば特
開平2−251509号公報に記載されたような方法で
合成できる。末端にアリル基を有するアリルエステルオ
リゴマーの合成は、ジアリルエステルモノマーと多価ア
ルコールとのエステル交換反応であり、アリルエステル
の−COO基と多価アルコールの−OH基のモル比が−
COO/−OH>1であるならば、オリゴマーの末端は
必ずアリル基とすることができる。
【0016】本発明の人造大理石用樹脂組成物は、 (a)請求項1または請求項2のオリゴマーの中から選択される少なくとも一つ のオリゴマー 15〜60wt% (b)無機質充填剤 40〜77wt% (c)不飽和ポリエステル、ビニルエステルおよび反応性希釈剤から選択される 少なくとも一つ 0〜50wt% からなる組成物であるが、上記オリゴマーの配合量とし
ては、あまり過剰の場合には成形品としての人造大理石
の外観が劣り、目的とする重圧感が得られ難い。また、
僅少に過ぎると無機質充填剤の分散性等が極端に悪化す
る。そこで、実際の配合量としては15〜60重量%、
より好ましくは20〜50重量%の範囲で使用すること
が望ましい。上記オリゴマーの配合量が15wt%以下
になると硬化性が低下する。無機質充填剤の配合量が7
7wt%以上ではオリゴマーとの混練が難しくなり、成
形不良になりやすく、40wt%以下では、耐熱性、機
械的強度が低下する。重合性や表面硬度等を改良する目
的で不飽和ポリエステル、ビニルエステルおよび反応性
希釈剤の少なくとも一つを選択して添加することができ
る。不飽和ポリエステル、ビニルエステルおよび反応性
希釈剤の配合比は、本発明の人工大理石用樹脂組成物の
50重量%以下、より好ましくは30重量%以下であ
る。50重量%を越えると硬化速度の不当な遅延または
過度の促進、硬化収縮率の増加による成形品の内部歪み
の増大、機械的強度の低下等が顕著になり好ましくな
い。
【0017】上記不飽和ポリエステルとは通常公知の不
飽和ポリエステルであって、(無水)マレイン酸、フマ
ル酸、イタコン酸等の多塩基性不飽和酸(無水物)、
(無水)フタル酸、イソフタル酸、テレフタル酸、テト
ラヒドロ(無水)フタル酸、メチルテトラヒドロ(無
水)フタル酸、エンドメチレンテトラヒドロ(無水)フ
タル酸、アジピン酸、セバシン酸、クロレンド酸、テト
ラブロモ(無水)フタル酸等から選択された少なくとも
一つの有機多塩基酸とエチレングリコール、プロピレン
グリコール、ジエチレングリコール、ジプロピレングリ
コール、ネオペンチルグリコール、1,3−ブタンジオ
ール、1,4−ブタンジオール、1,6−ヘキサンジオ
ール、水素化ビスフェノールA、ビスフェノールA・プ
ロピレンオキシド付加物、ジブロモネオペンチルグリコ
ール、ペンタエリスリットジアリルエーテル、アリルグ
リシジルエーテル等から選択された少なくとも一つの多
価アルコールを用いて常法で製造された酸価が5〜10
0程度で、常温で粘稠状のものないし軟化点200℃以
下の固体状のものまでが包含される。
【0018】上記ビニルエステルの例としては、ビスフ
ェノールAのグリシジルエーテル、ノボラック型エポキ
シ樹脂および多塩基酸グリシジルエステル等のエポキシ
樹脂と(メタ)アクリル酸を反応させて得られるもの、
および2−ヒドロキシエチルメタクリレート、2−ヒド
ロキシプロピルメタクリレート、2−ヒドロキシエチル
アクリレート、2−ヒドロキシプロピルアクリレート等
の(メタ)アクリロイル基を有する不飽和アルコールと
無水マレイン酸、無水フタル酸、テトラヒドロ無水フタ
ル酸、メチルテトラヒドロ無水フタル酸、クロレンド
酸、テトラブロモ無水フタル酸等の多塩基酸無水物との
付加物、およびグリシジルメタクリレートと多価フェノ
ール類、ノボラック、芳香族アミン多価カルボン酸また
はその無水物等の水酸基、アミン、カルボン酸等の官能
基を有する化合物と反応させて得られたものが挙げられ
る。
【0019】上記反応性希釈剤としては、例えば不飽和
脂肪酸エステル、芳香族ビニル化合物、不飽和脂肪酸お
よびその誘導体、飽和脂肪酸または芳香族カルボン酸の
ビニルエステルおよびその誘導体が挙げられる。不飽和
脂肪酸エステルとしては、メチル(メタ)アクリレー
ト、エチル(メタ)アクリレート、ブチル(メタ)アク
リレート、2−エチルヘキシル(メタ)アクリレート、
オクチル(メタ)アクリレート、ドデシル(メタ)アク
リレート、オクタデシル(メタ)アクリレート、シクロ
ヘキシル(メタ)アクリレート、メチルシクロヘキシル
(メタ)アクリレート、(イソ)ボリニル(メタ)アク
リレート、アダマンチル(メタ)アクリレート等のアル
キル(メタ)アクリレート、フェニル(メタ)アクリレ
ート、ベンジル(メタ)アクリレート、1−ナフチル
(メタ)アクリレート、フルオロフェニル(メタ)アク
リレート、クロロフェニル(メタ)アクリレート、ブロ
モフェニル(メタ)アクリレート、トリブロモフェニル
(メタ)アクリレート、メトキシフェニル(メタ)アク
リレート、シアノフェニル(メタ)アクリレート、ビフ
ェニル(メタ)アクリレート、ブロモベンジル(メタ)
アクリレート等のアクリル酸芳香族エステル、フルオロ
メチル(メタ)アクリレート、クロロメチル(メタ)ア
クリレート、ブロモエチル(メタ)アクリレート、トリ
クロロメチル(メタ)アクリレート等のハロアルキル
(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシエチル(メタ)
アクリレート、(メタ)アクリル酸ポリエチレングリコ
ールエステル等の他、グリシジル(メタ)アクリレー
ト、アルキルアミノ(メタ)アクリレート等の(メタ)
アクリル酸エステルが挙げられる。また、α−フルオロ
アクリル酸エステル等のα−置換アクリル酸エステル等
が挙げられる。
【0020】芳香族ビニル化合物としては、スチレンま
たはα−メチルスチレン、α−エチルスチレン、α−ク
ロロスチレン等のα−置換スチレン、フルオロスチレ
ン、クロロスチレン、ブロモスチレン、クロロメチルス
チレン、メトキシスチレン等の核置換スチレンがある。
【0021】不飽和脂肪酸およびその誘導体としては
(メタ)アクリルアミド、N,N−ジメチル(メタ)ア
クリルアミド、N,N−ジエチル(メタ)アクリルアミ
ド等の(メタ)アクリルアミド類、(メタ)アクリル酸
等がある。
【0022】不飽和二塩基酸およびその誘導体として
は、N−メチルマレイミド、N−エチルマレイミド、N
−ブチルマレイミド、N−シクロヘキシルマレイミド、
N−フェニルマレイミド、N−メチルフェニルマレイミ
ド、N−クロロフェニルマレイミド、N−カルボキシフ
ェニルマレイミド等のN−置換マレイミド、マレイン
酸、無水マレイン酸、フマル酸等がある。
【0023】飽和脂肪酸または芳香族カルボン酸のビニ
ルエステルおよびその誘導体としては、酢酸ビニル、プ
ロピオン酸ビニル、安息香酸ビニル、n−酪酸ビニル等
がある。
【0024】また、架橋性多官能モノマーも使用でき、
このようなものとしては例えば、エチレングリコールジ
(メタ)アクリレート、ジエチレングリコールジ(メ
タ)アクリレート、トリエチレングリコールジ(メタ)
アクリレート、テトラエチレングリコールジ(メタ)ア
クリレート、トリプロピレングリコールジ(メタ)アク
リレート、1,3−ブチレングリコールジ(メタ)アク
リレート、1,4−ブタンジオールジ(メタ)アクリレ
ート、1,5−ペンタジオールジ(メタ)アクリレー
ト、1,6−ヘキサンジオールジ(メタ)アクリレー
ト、ネオペンチルグリコールジ(メタ)アクリレート、
ヒドロキシピバリン酸ネオペンチルグリコールエステル
ジ(メタ)アクリレート、オリゴエステルジ(メタ)ア
クリレート、ポリブタジエン(メタ)アクリレート、
2,2−ビス(4−(メタ)アクリロイルオキシフェニ
ル)プロパン、2,2−ビス(4−ω−(メタ)アクリ
ロイルオキシポリエトキシフェニル)プロパン、2,2
−ビス(4−ω−(メタ)アクリロイルオキシポリエト
キシジブロモフェニル)プロパン、2,2−ビス(4−
ω−(メタ)アクリロイルオキシポリプロポキシフェニ
ル)プロパン、ビス(4−ω−(メタ)アクリロイルオ
キシポリエトキシフェニル)メタン等のジ(メタ)アク
リレートや、ジアリルフタレート、ジアリルイソフタレ
ート、ジアリルテレフタレート、ジアリルカーボネー
ト、ジエチレングリコールジアリルカーボネート、ジビ
ニルベンゼン、N,N′−m−フェニレンビスマレイミ
ド等の二官能の架橋性モノマー、トリメチロールエタン
トリ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパント
リ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトール(メ
タ)アクリレート、トリ(メタ)アリルイソシアヌレー
ト、トリアリルトリメリテート、ジアリルクロレンデー
ト等の三官能の架橋性モノマー、ペンタエリスリトール
テトラ(メタ)アクリレートのような四官能の架橋性モ
ノマー等が挙げられる。
【0025】本発明の人造大理石用樹脂に配合させる無
機質充填剤としては、例えば、シリカ、石英、酸化チタ
ン、三酸化アンチモン、酸化アルミニウム、炭酸カルシ
ウム、水酸化アルミニウム、水酸化マグネシウム、タル
ク、クレー、金属等の微粒子を挙げることができる。特
に、シリカ、水酸化アルミニウム等は成形品としての人
造大理石の透明性を向上させる点においては好適であ
る。微粒子としての粒径は1〜50μ、好ましくは10
〜30μである。さらに、無機質充填剤としては一種類
に限定されず二種類以上併用しても差し支えない。ま
た、無機質充填剤の分散性、密着性の向上目的で表面処
理済みのものを使用してもよい。
【0026】本発明の人造大理石樹脂や人造大理石樹脂
組成物は重合硬化させることにより人造大理石を成形す
ることができる。本発明において用いられる硬化剤とし
ては、熱、マイクロ波、赤外線、または紫外線によりラ
ジカル生成し得るものであれば何れのラジカル重合開始
剤の使用も可能であり、本発明の人造大理石樹脂や人造
大理石樹脂組成物の用途、目的、成分の配合比および硬
化方法等により適宜選択して使用することができる。
【0027】熱、マイクロ波、赤外線による重合に際し
て使用できるラジカル重合開始剤としては、例えば2,
2′−アゾビスイソブチロニトリル、2,2′−アゾビ
スイソバレロニトリル、2,2′−アゾビス(2,4−
ジメチルバレロニトリル)等のアゾ系化合物、メチルエ
チルケトンペルオキシド、メチルイソブチルケトンペル
オキシド、シクロヘキサノンペルオキシド、アセチルア
セトンペルオキシド等のケトンペルオキシド類、イソブ
チリルペルオキシド、ベンゾイルペルオキシド、2,4
−ジクロロベンゾイルペルオキシド、0−メチルベンゾ
イルペルオキシド、ラウロイルペルオキシド、p−クロ
ロベンゾイルペルオキシド等のジアシルペルオキシド
類、2,4,4−トリメチルペンチル−2−ヒドロペル
オキシド、ジイソプロピルベンゼンペルオキシド、クメ
ンヒドロペルオキシド、t−ブチルペルオキシド等のヒ
ドロペルオキシド類、ジクミルペルオキシド、t−ブチ
ルクミルペルオキシド、ジ−t−ブチルペルオキシド、
トリス(t−ブチルペルオキシ)トリアジン等のジアル
キルペルオキシド類、1,1−ジ−t−ブチルペルオキ
シシクロヘキサン、2,2−ジ(t−ブチルペルオキ
シ)ブタン等のペルオキシケタール類、t−ブチルペル
オキシピバレート、t−ブチルペルオキシ−2−エチル
ヘキサノエート、t−ブチルペルオキシイソブチレー
ト、ジ−t−ブチルペルオキシヘキサヒドロテレフタレ
ート、ジ−t−ブチルペルオキアゼレート、t−ブチル
ペルオキシ−3,5,5−トリメチルヘキサノエート、
t−ブチルペルオキシアセテート、t−ブチルペルオキ
シベンゾエート、t−ブチルペルオキシトリメチルアジ
ペート等のアルキルペルエステル類、ジイソプロピルペ
ルオキシジカーボネート、ジ−sec−ブチルペルオキ
シジカーボネート、t−ブチルペルオキシイソプロピル
カーボネート等のペルカーボネート類が挙げられる。
【0028】紫外線による重合に際して使用できるラジ
カル重合開始剤としては、例えばアセトフェノン、2,
2−ジメトキシ−2−フェニルアセトフェノン、2,2
−ジエトキシアセトフェノン、4′−イソプロピル−2
−ヒドロキシ−2−メチルプロピオフェノン、2−ヒド
ロキシ−2−メチルプロピオフェノン、4,4−ビス
(ジエチルアミノ)ベンゾフェノン、ベンゾフェノン、
メチル(0−ベンゾイル)ベンゾエート、1−フェニル
−1,2−プロパンジオン−2−(0−エトキシカルボ
ニル)オキシム、1−フェニル−1,2−プロパンジオ
ン−2−(0−ベンゾイル)オキシム、ベンゾイン、ベ
ンゾインメチルエーテル、ベンゾインエチルエーテル、
ベンゾインプロピルエーテル、ベンゾインブチルエーテ
ル、ベンゾインオクチルエーテル、ベンジル、ベンジル
ジメチルケタール、ベンジルジエチルケタール、ジアセ
チル等のカルボニル化合物、メチルアントラキノン、ク
ロロアントラキノン、クロロチオキサントン、2−メチ
ルチオキサントン、2−イソプロピルチオキサントン等
のアントラキノンまたはチオキサントン誘導体、ジフェ
ニルジスルフィド、ジチオカーバメート等の硫黄化合物
が挙げられる。これらは重合性オリゴマー100重合部
に対して0.1〜10重合部、より好ましくは0.5〜
2重合部用いるのが好ましい。重合開始剤は他の重合促
進剤と併用しても使用できる。
【0029】本発明の人造大理石樹脂や人造大理石樹脂
組成物には必要に応じて公知の他の添加剤、例えば可塑
剤、滑剤、離型剤、着色剤、難燃剤、紫外線吸収剤等を
含有させることができる。
【0030】上記のような各材料を配合後、十分攪拌混
合して均一化された組成物とする。かくして得られた組
成物は所望の形状の鋳型に注入脱気し、加熱により重合
硬化させて成形体とする。また、均一化された組成物を
フィルムで包みシート状にしたSMCまたは塊状にした
BMCは通常の成形手段で加熱成形することにより硬化
させて成形体とすることができる。
【0031】
【実施例】次に本発明をさらに詳しく実施例によって具
体的に説明するが、本発明の主旨を逸脱しない限り本発
明はこれらの実施例に限定されるものではない。 (参考例1)蒸留装置のついた2lの三つ口フラスコに
シクロヘキサン−1,4−ジカルボン酸ジアリル3.6
モル、ネオペンチルグリコール1.5モル、ペンタエリ
スリトール0.3モル、ジブチル錫オキサイド0.91
gを仕込んで窒素気流下で、180℃に加熱して生成し
てくるアリルアルコールを留去した。理論量の70%の
アリルアルコールを留去後、反応系内を50mmHgまで減
圧にし、アリルアルコールの留去を促進させた。理論量
のアリルアルコールが留去後、さらに1時間反応させ、
反応物を冷却した。得られたオリゴマーにはシクロヘキ
サン−1,4−ジカルボン酸ジアリルモノマーが19.
3wt%含まれていた。オリゴマーのヨウ素価は84.6
であり、GPCによる分子量がMn=1.10×10
3 、Mw=6.65×103 、回転粘度計による粘度が
30℃で12000cPであった。
【0032】ヨウ素価の測定法;ウィス(wijs)法
にて、不飽和度を測定した。オリゴマーの不飽和結合と
ともにオリゴマーに含まれる残存モノマーの不飽和結合
も同時に測定した。 <具体的な測定法>オリゴマーを0.25〜0.35g
の範囲で精秤し、200mlのヨウ素フラスコに入れ、
30mlのクロロホルムを添加して試料を完全に溶解す
る。これにwijs試薬(三塩化ヨウ素7.9gおよび
ヨウ素8.2gをそれぞれ200〜300mlの氷酢酸
に溶解後、両液を混合して1lとする)をホールピペッ
トで正確に20ml加え、次いで2.5%酢酸第二水銀
酢酸10mlを添加後、20分間暗所に放置して反応を
完結させる。これに、調製した20%KI溶液を5ml
添加し、1%澱粉溶液を指示薬として用い、0.1N−
Na223 標準液で滴定する。同時に空試験を行
い、以下の式からヨウ素価を求める。 ヨウ素価=[(A−B)×f×1.27]/S A:空試験に要した0.1N−Na223 標準液の
ml数 B:本試験に要した0.1N−Na223 標準液の
ml数 f:0.1N−Na223 標準液の規定度 S:試料のg数
【0033】(参考例2)原料にシクロヘキサン−1,
4−ジカルボン酸ジアリル1.8モル、ジアリルテレフ
タレート1.8モル、ネオペンチルグリコール1.5モ
ル、ペンタエリスリトール0.3モル、ジブチル錫オキ
サイド0.90gを用いた以外は参考例1と同様な操作
を行った。得られたオリゴマーにはシクロヘキサン−
1,4−ジカルボン酸ジアリルモノマーとジアリルテレ
フタレートモノマーが合わせて18.1wt%含まれてい
た。オリゴマーのヨウ素価は83.2であり、GPCに
よる分子量がMn=1.22×103 、Mw=9.99
×103 、回転粘度計による粘度が30℃で13600
0cPであった。
【0034】(参考例3)原料にシクロヘキサン−1,
4−ジカルボン酸ジアリル3.6モル、プロピレングリ
コール2.4モル、ジブチル錫オキサイド0.91gを
用いた以外は参考例1と同様な操作を行った。得られた
オリゴマーにはシクロヘキサン−1,4−ジカルボン酸
ジアリルモノマーが11.3wt%含まれていた。オリゴ
マーのヨウ素価は75.2、GPCによる分子量がMn
=1.62×103 、Mw=4.45×103 、回転粘
度計による粘度が30℃で10000cPであった。
【0035】(参考例4)原料にシクロヘキサン−1,
3−ジカルボン酸ジアリル3.6モル、プロピレングリ
コール2.4モル、ジブチル錫オキサイド0.91gを
用いた以外は参考例1と同様な操作を行った。得られた
オリゴマーにはシクロヘキサン−1,3−ジカルボン酸
ジアリルモノマーが13.8wt%含まれていた。オリゴ
マーのヨウ素価は76.5、GPCによる分子量がMn
=1.75×103 、Mw=4.53×103 、回転粘
度計による粘度が30℃で9200cPであった。
【0036】(参考例5)原料にテレフタル酸ジアリル
3.6モル、ネオペンチルグリコール1.5モル、ペン
タエリスリトール0.3モル、ジブチル錫オキサイド
0.89gを用いた以外は参考例1と同様な操作を行っ
た。得られたオリゴマーにはテレフタル酸ジアリルモノ
マーが19.7wt%含まれていた。オリゴマーのヨウ素
価は85.1、GPCによる分子量がMn=1.32×
103 、Mw=1.02×104 、回転粘度計による粘
度が30℃で240000cPであった。
【0037】(参考例6)原料にテレフタル酸ジアリル
3.6モル、プロピレングリコール2.4モル、ジブチ
ル錫オキサイド0.89gを用いた以外は参考例1と同
様な操作を行った。得られたオリゴマーにはテレフタル
酸ジアリルモノマーが18.8wt%含まれていた。オ
リゴマーのヨウ素価は75.1、GPCによる分子量が
Mn=1.3×103 、Mw=1.8×103 、回転粘
度計による粘度が30℃で55000cpであった。
【0038】(実施例1)耐候性を調べるために、無充
填硬化物で評価を行った。参考例1で得られたオリゴマ
ー100重量部に、ジクミルペルオキシド1重量部を添
加し、攪拌後減圧脱気を行い、40mmφ×40mmの
金属製金型に注型した。170℃で1時間加熱硬化させ
たところ、透明な硬化物が得られた。得られた硬化物に
ついて、測色色差計によるハンター色度の測定およびサ
ンシャインウエザオメーターによる100時間照射を行
った。色度および△Eの値を表1に示す。 △Eの測定法;ハンター色差を表す△Eは測色色差計に
よるハンター色度の測定から得られたL、a、b値を用
いて以下の式で求められる。 △E=[(△L)2 +(△a)2 +(△b)21/2 △L、△a、△b:照射前と照射後の硬化物のL、a、
b値の差。
【0039】(実施例2)参考例2で得られたオリゴマ
ーを用いた以外は実施例1と同様な操作を行った。色度
および△Eの値を表1に示す。
【0040】(実施例3)参考例3で得られたオリゴマ
ーを用いた以外は実施例1と同様な操作を行った。色度
および△Eの値を表1に示す。
【0041】(実施例4)参考例4で得られたオリゴマ
ーを用いた以外は実施例1と同様な操作を行った。色度
および△Eの値を表1に示す。
【0042】(比較例1)参考例5で得られたオリゴマ
ーをそれぞれ実施例1と同様な操作を行った。結果を表
1に示す。
【0043】(比較例2)参考例6で得られたオリゴマ
ーをそれぞれ実施例1と同様な操作を行った。結果を表
1に示す。
【0044】
【表1】
【0045】表1の結果から、実施例1〜4の本発明の
重合性オリゴマーの硬化物のサンシャインウエザオメー
ターによる100時間後の△Eは、比較例1〜2の従来
の代表的なアリルオリゴマーの硬化物の△Eに比べて、
非常に小さく耐候性が優れていることが判る。
【0046】(実施例5)参考例1で得られたオリゴマ
ー100重量部に粗粒水酸化アルミニウム(昭和電工株
式会社製、商品名「ハイジライトH−100」)を10
0重量部を加え、攪拌して均一に分散させた。これにさ
らに、ジクミルペルオキシド1重量部を添加し攪拌後、
減圧脱気してコンパウンドを得た。得られたコンパウン
ドを40mmφ×40mmの金属製金型に注型した。1
70℃で1時間加熱硬化させたところ、美麗な大理石の
成形物を得た。得られた成形物について曲げ強度、引張
強度、シャルピー衝撃値、熱変形温度、ガラス転移温度
を測定した。結果を表2に示す。
【0047】(実施例6)参考例2で得られたオリゴマ
ー100重量部に微粒水酸化アルミニウム(昭和電工株
式会社製、商品名「ハイジライトH−320」)を10
0重量部を加え、攪拌して均一に分散させた。これにさ
らに、ジクミルペルオキシド1重量部を添加し攪拌後、
減圧脱気してコンパウンドを得た。得られたコンパウン
ドを40mmφ×40mmの金属製金型に注型した。1
70℃で1時間加熱硬化させたところ、美麗な光沢を有
する大理石調の成形物を得た。得られた成形物について
曲げ強度、引張強度、シャルピー衝撃値、熱変形温度、
ガラス転移温度を測定した。結果を表2に示す。
【0048】(実施例7)参考例1で得られたオリゴマ
ー80重量部と不飽和ポリエステル(日本ユピカ株式会
社製、商品名ユピカ8524)20重量部を混合したも
のに、粗粒水酸化アルミニウム(昭和電工株式会社製、
商品名「ハイジライトH−100」)を100重量部を
加え、攪拌して均一に分散させた。これにさらに、ジク
ミルペルオキシド1重量部を添加し攪拌後、減圧脱気し
てコンパウンドを得た。得られたコンパウンドを40m
mφ×40mmの金属製金型に注型した。170℃で1
時間加熱硬化させたところ、美麗な大理石調の成形物を
得た。得られた成形物について曲げ強度、引張強度、シ
ャルピー衝撃値、熱変形温度、ガラス転移温度を測定し
た。結果を表2に示す。
【0049】(実施例8)参考例2で得られたオリゴマ
ー80重量部とビニルエステル(昭和高分子株式会社
製、商品名「リポキシVR−77」)20重量部を混合
したものに、微粒水酸化アルミニウム(昭和電工株式会
社製、商品名「ハイジライトH−320」)を100重
量部を加え、攪拌して均一に分散させた。これにさら
に、ジクミルペルオキシド1重量部を添加し攪拌後、減
圧脱気してコンパウンドを得た。得られたコンパウンド
を40mmφ×40mmの金属製金型に注型した。17
0℃で1時間加熱硬化させたところ、美麗な光沢を有す
る大理石調の成形物を得た。得られた成形物について曲
げ強度、引張強度、シャルピー衝撃値、熱変形温度、ガ
ラス転移温度を測定した。結果を表2に示す。
【0050】
【表2】
【0051】一般的に、優れた人造大理石は曲げ強度が
5kgf/mm2 以上、引張強度が3kgf/mm2
上、シャルピー衝撃値が1.0kgcm/cm2 以上、
熱変形温度が120℃以上、ガラス転移温度が80℃以
上であるので、表2の結果から、実施例5〜8の本発明
の重合性オリゴマーをマトリックスとする人造大理石は
機械的強度、耐熱性が優れていることが判る。
【0052】
【発明の効果】本発明においては、重合性オリゴマーを
人造大理石のマトリックスを構成する樹脂として用いる
ことにより、機械的強度、耐熱性が優れているととも
に、末端アリル系オリゴマーの欠点である耐候性がアク
リル樹脂と同等まで改善された人工大理石を得ることが
できた。

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 下記構造をもつ末端アリル系オリゴマー
    であって、 CH2 =CHCH2 O(CORCOOBO)n CORC
    OOCH2 CH=CH2 [式中、Bはジオールから誘導された2価の有機残基、
    Rは2価の有機酸から誘導された有機残基、nは1〜2
    0の整数である] 且つ上記R成分が、置換あるいは無置換の、シクロヘキ
    シレン基、2環縮合環状脂肪族基から選択される2価の
    有機残基が30〜100モル%であり、残部が芳香族炭
    化水素、上記以外の脂肪族炭化水素から誘導される2価
    の有機残基であることを特徴とするオリゴマーから成る
    人造大理石用樹脂。
  2. 【請求項2】 末端にアリルエステル基を有し、下記構
    造−1および構造−2から成る繰り返し単位を下記モル
    分率で含むオリゴマーであって、 −(CORCOOBO)− 構造−1 10〜98% −(CORCOO)x −Z−O−CORCOO− 構造−2 2〜90% [式中、Bはジオールから誘導された2価の有機残基、
    Rは2価の有機酸から誘導された有機残基、xは2〜1
    0の整数、Zはx+1個の水酸基を有するポリオールか
    ら誘導された有機残基を表す] 且つ上記R成分が、置換あるいは無置換の、シクロヘキ
    シレン基、2環縮合環状脂肪族基から選択される2価の
    有機残基が30〜100モル%であり、残部が芳香族炭
    化水素、上記以外の脂肪族炭化水素から誘導される2価
    の有機残基であることを特徴とするオリゴマーから成る
    人造大理石用樹脂。
  3. 【請求項3】 下記(a)、(b)および(c)から成
    る人造大理石用樹脂組成物。 (a)請求項1または請求項2のオリゴマーの中から選択される少なくとも一つ のオリゴマー 15〜60wt% (b)無機質充填剤 40〜77wt% (c)不飽和ポリエステル、ビニルエステルおよび反応性希釈剤から選択される 少なくとも一つ 0〜50wt%
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Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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DE4301911A1 (ja) * 1992-01-24 1993-07-29 Sumitomo Metal Mining Co
JPH06256443A (ja) * 1993-03-01 1994-09-13 Fukuvi Chem Ind Co Ltd 透明樹脂
JP2007169522A (ja) * 2005-12-22 2007-07-05 Sumitomo Bakelite Co Ltd 樹脂組成物及び樹脂組成物を使用して作製した半導体装置
JP2011231161A (ja) * 2010-04-26 2011-11-17 Kaneka Corp 高熱伝導性硬化性樹脂および硬化性樹脂組成物

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