JP2011231161A - 高熱伝導性硬化性樹脂および硬化性樹脂組成物 - Google Patents

高熱伝導性硬化性樹脂および硬化性樹脂組成物 Download PDF

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Abstract

【課題】熱伝導性に優れる硬化性樹脂および硬化性樹脂組成物を提供すること。
【解決手段】主鎖が主として、メソゲンを含む特定構造の繰り返し単位からなり、その末端の50mol%以上に架橋性官能基が導入された、硬化性樹脂および硬化性樹脂組成物、硬化性樹脂および硬化性樹脂組成物であることが好ましい。上記架橋性官能基は、マレイミド基、アクリル基、メタクリル基およびアリル基からなる群より選択されるものであることが好ましい。上記硬化性樹脂の数平均分子量は、3000〜40000であることが好ましい。
【選択図】 なし

Description

本発明は熱伝導性に優れた新規な高熱伝導性硬化性樹脂および硬化性樹脂組成物に関する。詳しくは、熱伝導性、耐熱性、成形加工性に優れた高熱伝導性硬化性樹脂および硬化性樹脂組成物に関するものである。
近年、電気機器の小型化が急速に進んでおり、絶縁材料に求められる特性もかなり高いものになってきている。なかでも、小型化に伴い高密度化された導体から発生する発熱量は大きくなってきており、いかに熱を放散させるかが重要な課題となっている。これに対し、各種の電気機器の絶縁材料には、その絶縁性能の高さや成型の容易さ、耐熱性等の観点から、熱硬化性樹脂が広く使用されている。しかし、一般的に熱硬化性樹脂の熱伝導率は低く、前記の熱の放散を妨げている大きな要因となっている。
このような課題を解決するため、高熱伝導性無機物を大量に熱硬化性樹脂中に配合することで、高熱伝導性樹脂組成物を得ようとする試みが広くなされている。高熱伝導性無機化合物としては、グラファイト、炭素繊維、アルミナ、窒化ホウ素、等の高熱伝導性無機物を、通常は30体積%以上、さらには50体積%以上もの高含有量で樹脂中に配合する必要がある。しかしながら、熱硬化性樹脂にこのような高熱伝導性無機化合物を混合すると、成形前の樹脂の粘度が著しく増大するため、微細構造体を製造することは困難であり、また、その作業性も極めて悪い。また多量の高熱伝導性無機化合物を樹脂中に均一に分散させることは現実には難しい。
すなわち従来より、高い熱伝導率を達成する樹脂材料が待ち望まれている。樹脂材料の熱伝導率が高ければ、高熱伝導性無機化合物を多量に配合しなくても、熱伝導率の高い成形体を得ることができる。高熱伝導性無機化合物の配合量が少なければ、樹脂組成物の成形が容易になる。
ところで樹脂単体の熱伝導性が優れた熱硬化性樹脂としては、例えば、特許文献1や特許文献2に記載のエポキシ樹脂、又は特許文献3に記載のビスマレイミド樹脂が報告されている。しかしながらこれらの樹脂は分子構造が複雑であり、製造が困難であるという欠点を有する。
国際公開番号WO2002/094905号公報 国際公開番号WO2006/120993号公報
本発明は、上記事情に鑑み、熱伝導率を大きく高めた高熱伝導性の硬化性樹脂および硬化性樹脂組成物の提供を目的としている。本発明の硬化性樹脂または硬化性樹脂組成物は、熱硬化性樹脂または熱硬化性樹脂組成物であることが好ましい。
本発明者は、特定のポリエステル構造を有し、その末端に架橋性官能基を有する樹脂が、樹脂単体として優れた熱伝導性を示すことを見出し、本発明に至った。すなわち、本発明は以下の構成を有するものである。
1)主鎖が主として下記一般式(1)または(2)で示される単位の繰り返し単位からなるポリエステルであって、末端の50mol%以上に架橋性官能基を有する硬化性樹脂。
−M−OCO−R−COO− (1)
−M−COO−R−OCO− (2)
(式中、Mはメソゲン基、Rは主鎖原子数2〜20の分岐を含んでもよい2価の置換基を示す。)
2)架橋性官能基がマレイミド基、アクリル基、メタクリル基およびアリル基からなる群より選択されるものである1)に記載の硬化性樹脂。
3)前記硬化性樹脂の数平均分子量が3000〜40000である、1)または2)に記載の硬化性樹脂。
4)前記一般式(1)および(2)のMが−A1−x−A2−で示される単位である、1)〜3)に記載の硬化性樹脂。
(A1およびA2は、各々独立して芳香族基、縮合芳香族基、脂環基、脂環式複素環基から選ばれる置換基を示す。xは、各々独立して直接結合、−CH2−、−C(CH32−、−O−、−S−、−CH2−CH2−、−C=C−、−C≡C−、−CO−、−CO−O−、−CO−NH−、−CH=N−、−CH=N−N=CH−、−N=N−または−N(O)=N−の群から選ばれる2価の置換基を示す。)
5)前記一般式(1)および(2)のMが下記一般式(3)で表されるメソゲン基であることを特徴とする、1)〜3)に記載の硬化性樹脂。
Figure 2011231161
6)前記一般式(1)および(2)のRが直鎖の脂肪族炭化水素鎖である、1)〜5)いずれかに記載の硬化性樹脂。
7)前記一般式(1)および(2)のRの分子鎖の炭素数が偶数である1)〜6)いずれかに記載の硬化性樹脂。
8)前記一般式(1)および(2)のRが−(CH28−、−(CH210−、および−(CH212−から選ばれる少なくとも1種である、1)〜7)いずれかに記載の硬化性樹脂。
9)樹脂単体での熱伝導率が0.45W/(m・K)以上である1)〜8)いずれかに記載の硬化性樹脂。
10)上記1)〜9)いずれかに記載の硬化性樹脂および無機充填剤を含有する硬化性樹脂組成物。
11)無機充填剤が、単体での熱伝導率が12W/m・K以上の無機化合物であることを特徴とする、10)に記載の硬化性樹脂組成物。
12)無機充填剤が、電気絶縁性高熱伝導性無機化合物であることを特徴とする、10)または11)に記載の硬化性樹脂組成物。
13)無機充填剤が、導電性の高熱伝導性無機化合物であることを特徴とする、10)または11)に記載の硬化性樹脂組成物。
14)他の硬化性樹脂を含有する1)〜13)いずれかに記載の硬化性樹脂組成物。
本発明の高熱伝導性硬化性樹脂は樹脂単体で高熱伝導性を示すため、高熱伝導性無機充填剤を特に配合しなくても、高熱伝導性を示し、良好な成形性と高熱伝導性とを併せ持った成形材料を容易に得ることができる。
本発明の高熱伝導性硬化性樹脂に用いられる樹脂は、主鎖が主として下記一般式(1)または(2)で示される単位の繰り返し単位からなるポリエステル構造を有する。
−M−OCO−R−COO− (1)
−M−COO−R−OCO− (2)
(式中、Mはメソゲン基、Rは主鎖原子数2〜20の分岐を含んでもよい2価の置換基を示す。)
本発明における硬化性樹脂とは、架橋反応により硬化する樹脂をいう。本発明の硬化性樹脂は、加熱により架橋構造体を形成する熱硬化性樹脂であることが好ましい。また本発明における架橋性官能基とは、上記架橋反応に関与する官能基をいう。すなわち上記架橋反応に関与しない限り、たとえ一般に官能基と呼ばれる基であっても、本発明における架橋性官能基には該当しない。
本発明で言う主としてとは、分子鎖の主鎖中に含まれる一般式(1)または(2)の量について、全構成単位に対して50mol%以上であり、好ましくは70mol%以上であり、より好ましくは90mol%以上であり、最も好ましくは95mol%である。50mol%未満の場合は、樹脂の結晶化度が低くなり、熱伝導率が低くなる場合がある。
本発明の樹脂は対称性が極めて高く、剛直鎖が屈曲鎖で結合された構造のため、分子の配向性が高く、形成される高次構造が緻密となり、優れた熱伝導性を有する。
本発明においては、高熱伝導性硬化性樹脂の末端の50mol%以上に架橋性官能基が導入されていることが好ましく、60mol%以上がより好ましく、70mol%以上がさらに好ましい。50mol%未満の場合、架橋構造体を形成できなくなり、耐熱性が不十分となる場合がある。架橋性官能基の具体例としては例えばマレイミド基、アクリル基、メタクリル基、アリル基が挙げられる。
末端への架橋性官能基の導入率を求めるにあたっては、1H−NMRにより、各末端基に対応する特性シグナルの積分値より求めるのが精度、簡便さの点で好ましい。例えばマレイミド基(特性シグナルが2プロトン分)を導入した樹脂について、他にアセチル基とカルボキシル基が末端になりうる場合、カルボキシル基を判別する特性シグナルがカルボキシル基のα位のメチレンプロトンならば、式(4)で計算できる。
〔マレイミド基の積分値/2〕/〔(カルボキシル基α位プロトンの積分値/2)+(アセチル基の積分値/3)+(マレイミド基の積分値/2)〕×100=〔末端への架橋性官能基の導入率(%)〕 ...(4)
本発明でいう樹脂単体の熱伝導率は、硬化性樹脂単独を硬化させるか、または他の硬化剤と反応させることで硬化させた硬化物の熱伝導率であり、その他の無機充填剤など大きく樹脂組成物の熱伝導率に影響するものを含んでいない場合の硬化物の熱伝導率である。樹脂単体の熱伝導率は、その熱履歴や結晶化度によって変化するが、通常、0.45W/(m・K)以上であり、好ましくは0.6W/(m・K)以上、より好ましくは0.8W/(m・K)以上、さらに好ましくは1.0W/(m・K)以上である。熱伝導率の上限は特に制限されず、高ければ高いほど好ましいが、一般的には30W/(m・K)以下、さらには10W/(m・K)以下の値が例示できる。結晶化の進んだ樹脂の場合に、高い熱伝導率を示すことが多い。
本発明の高熱伝導性硬化性樹脂に含まれるメソゲン基Mとは、剛直で配向性の高い置換基を意味する。好ましいメソゲン基としては、下記一般式
−A1−x−A2
(A1およびA2は、各々独立して芳香族基、縮合芳香族基、脂環基、脂環式複素環基から選ばれる置換基を示す。xは結合子であり、直接結合、−CH2−、−C(CH32−、−O−、−S−、−CH2−CH2−、−C=C−、−C≡C−、−CO−、−CO−O−、−CO−NH−、−CH=N−、−CH=N−N=CH−、−N=N−または−N(O)=N−の群から選ばれる2価の置換基を示す。)で表される基が挙げられる。ここでA1、A2は各々独立して、ベンゼン環を有する炭素数6〜12の炭化水素基、ナフタレン環を有する炭素数10〜20の炭化水素基、ビフェニル構造を有する炭素数12〜24の炭化水素基、ベンゼン環を3個以上有する炭素数12〜36の炭化水素基、縮合芳香族基を有する炭素数12〜36の炭化水素基、炭素数4〜36の脂環式複素環基から選択されるものであることが好ましい。
1、A2の具体例としては、フェニレン、ビフェニレン、ナフチレン、アントラセニレン、シクロヘキシル、ピリジル、ピリミジル、チオフェニレン等が挙げられる。また、これらは無置換であっても良く、脂肪族炭化水素基、ハロゲン基、シアノ基、ニトロ基などの置換基を有する誘導体であっても良い。
これらのうち、結合子に相当するxの主鎖の原子数が偶数であるとメソゲン基の分子幅が小さく、結合の回転の自由度が少なく、結晶化度が高い傾向があり、樹脂単体の熱伝導率が向上しやすく好ましい。すなわち直接結合、−CH2−CH2−、−C=C−、−C≡C−、−CO−O−、−CO−NH−、−CH=N−、−CH=N−N=CH−、−N=N−または−N(O)=N−の群から選ばれる2価の置換基が好ましい。
メソゲン基の具体例として、ビフェニル、ターフェニル、クォーターフェニル、スチルベン、ジフェニルエーテル、1,2−ジフェニルエチレン、ジフェニルアセチレン、ベンゾフェノン、フェニルベンゾエート、フェニルベンズアミド、アゾベンゼン、2−ナフトエート、フェニル−2−ナフトエート、およびこれらの誘導体等から水素を2個除去した構造を持つ2価の基が挙げられる。
さらに好ましくは下記一般式(3)で表されるメソゲン基である。このメソゲン基はその構造ゆえに剛直で配向性が高く、さらには入手または合成が容易である。
Figure 2011231161
本発明の高熱伝導性硬化性樹脂に含まれるRとは、屈曲性分子鎖を意味する。
ここでRは、炭素原子数2〜20の鎖状飽和炭化水素基、1〜3個の環状構造を含む炭素原子数2〜20の飽和炭化水素基、1〜5個の不飽和基を有する炭素原子数2〜20の炭化水素基、1〜3個の芳香環を有する炭素原子数2〜20の炭化水素基、1〜5個の酸素原子を有する炭素原子数2〜20のポリエーテル基から選択されるものが好ましい。
硬化性樹脂の結晶性が高くなり、熱伝導率が高い傾向を示すことから、Rは分岐を含まない直鎖の脂肪族炭化水素鎖であることが望ましい。また、Rは飽和でも不飽和でもよいが、本発明の高熱伝導性硬化性樹脂が適度な屈曲性を有することから、飽和脂肪族炭化水素鎖であることが望ましい。全R中、その50重量%を越えるユニットが飽和脂肪族炭化水素鎖であることが好ましく、最も好ましくは、不飽和結合を含まないことが好ましい。
Rの炭素数は2〜20であることが好ましく、炭素数4〜18であることがより好ましく、さらには炭素数6〜16であることが好ましい。またメソゲン基が直線状につながっていると、結晶化度が低下しにくく、熱伝導率が確保できるので、Rはこれら炭素数の直鎖の飽和脂肪族炭化水素が好ましく、中でも炭素数は偶数であることが好ましい。偶数の場合、メソゲン基がより規則正しく配列するため、熱伝導率が高くなる傾向がある。
特に熱伝導率が優れた樹脂が得られるという観点から、Rは−(CH28−、−(CH210−、および−(CH212−から選ばれる少なくとも1種であることが好ましい。置換基Rをメソゲン基と結合するための基は熱伝導率が優れた樹脂が得られるという観点から−O−CO−R−CO−O−または−CO−O−R−O−CO−の構造を有するものが好ましく、−O−CO−R−CO−O−が特に好ましい。
本発明の組成物に用いられる樹脂の数平均分子量はポリスチレンを標準とし、本発明に用いる硬化性樹脂をp−クロロフェノールとo−ジクロロベンゼンの1:2(Vol比)混合溶媒に0.25重量%濃度となるように溶解して調製した溶液を用いて、GPCにて80℃で測定することができる。本発明の硬化性樹脂の数平均分子量は3000〜40000であることが好ましく、上限を考慮すると3000〜30000であることがさらに好ましく、3000〜20000であることが特に好ましい。一方、下限を考慮すると、3000〜40000であることが好ましく、5000〜40000であることがさらに好ましく、7000〜40000であることが特に好ましい。さらに上限および下限を考慮すると、5000〜30000であることがさらに好ましく、7000〜20000であることが最も好ましい。数平均分子量が3000未満または40000より大きい場合、同一の一次構造を有する樹脂であっても熱伝導率が0.45W/(m・K)以下になる場合がある。
また本発明の高熱伝導性硬化性樹脂は、ラメラ晶を含むものであることが好ましい。本発明の高熱伝導性硬化性樹脂では、結晶化度の指標としてラメラ晶の量を用いることができる。ラメラ晶が多いほど結晶化度が高い。
本発明でいうラメラ晶は、長い鎖状の分子が折り畳まれて平行に並び作られる板状結晶に相当する。このような結晶が樹脂中に存在するか否かは、透過型電子顕微鏡(TEM)観察またはX線回折によって容易に判別することができる。
該連続相を成すラメラ晶の割合は、RuO4で染色した試料を透過型電子顕微鏡(TEM)により直接観察することで算出することができる。具体的な方法として、TEM観察用の試料は、成形した厚み6mm×20mmφのサンプルの一部を切り出し、RuO4にて染色した後、ミクロトームにて作成した0.1μm厚の超薄切片を使用するものとする。作成した切片を加速電圧100kVでTEMにて観察し、得られた4万倍スケールの写真(20cm×25cm)から、ラメラ晶の領域を決定することができる。領域の境界は、ラメラ晶領域を周期的なコントラストの存在する領域とし、決定できる。ラメラ晶は深さ方向にも同様に分布していることから、ラメラ晶の割合は写真の全体の面積に対するラメラ晶領域の割合として算出するものとする。また、樹脂自体が高熱伝導性を有するためにはラメラ晶の割合が10Vol%以上であることが好ましい。ラメラ晶の割合は、20Vol%以上であることがより好ましく、30Vol%以上であることがさらに好ましく、さらには40Vol%以上であることが特に好ましい。
また本発明の高熱伝導性硬化性樹脂は、結晶を含むものであることが好ましい。本発明では、高熱伝導性硬化性樹脂中のラメラ晶の割合から、以下の計算式により結晶化度を求めることができる。
結晶化度(%)= ラメラ晶の割合(Vol%)× 0.7
樹脂自体が高熱伝導性を有するためには、高熱伝導性硬化性樹脂の結晶化度が7%以上であることが好ましい。結晶化度は、14%以上であることがより好ましく、21%以上であることがさらに好ましく、28%以上であることが特に好ましい。
また本発明の高熱伝導性硬化性樹脂が高熱伝導性を発揮するためには、樹脂自体の密度が1.1g/cm3以上であることが好ましく、1.13g/cm3以上であることがより好ましく、1.16g/cm3以上であることが特に好ましい。樹脂密度が大きいということは、ラメラ晶の含有率が高いこと、すなわち結晶化度が高いことを意味している。
また本発明で使用する高熱伝導性硬化性樹脂は、熱伝導率が等方的に高いことが好ましい。熱伝導率が等方的であるか否かを測定する方法としては、例えば、熱効果性樹脂を厚み1mm×25.4mmφの円盤状としたサンプルに対して、Xeフラッシュ法にて厚さ方向、面方向の熱伝導率を別々に測定する方法が挙げられる。本発明に係る硬化性樹脂の熱伝導率は等方的に高く、上記の測定方法にて測定された、厚さ方向、面方向の熱伝導率は0.3W/(m・K)以上である。
本発明の硬化性樹脂の主鎖構造は、公知のいかなる方法で製造されても構わない。構造の制御が簡便であるという観点から、メソゲン基の両末端に反応性官能基を有する化合物と、置換基Rの両末端に反応性官能基を有する化合物とを反応させて製造する方法が好ましい。このような反応性官能基としては水酸基、カルボキシル基、アルコキシ基を使用でき、これらを反応させる条件もとくに限定されない。
合成の簡便さという観点からは、水酸基とカルボキシル基による反応が好ましい。具体的にはメソゲン基の両末端に水酸基を有する化合物と置換基Rの両末端にカルボキシル基を有する化合物、またはメソゲン基の両末端にカルボキシル基を有する化合物と置換基Rの両末端に水酸基を有する化合物を反応させる製造方法が挙げられる。
また末端に架橋性官能基を導入する方法としては制限はないが、ポリエステル構造の合成中に架橋性官能基および水酸基、またはカルボキシル基を有する化合物を添加し、ポリエステル構造の末端に導入する方法が簡便である点から好ましい。
メソゲン基の両末端に水酸基を有する化合物と置換基Rの両末端にカルボキシル基を有する化合物からなる樹脂の、主鎖構造の形成方法の一例としては、両末端に水酸基を有するメソゲン基を無水酢酸等の低級脂肪酸を用いてそれぞれ個別に、または一括して酢酸エステルとした後、別の反応槽または同一の反応槽で、置換基Rの両末端にカルボキシル基を有する化合物と脱酢酸重縮合反応させる方法が挙げられる。重縮合反応は、実質的に溶媒の存在しない状態で行われることが好ましい。反応温度としては、通常200〜350℃さらには230〜330℃、特には250〜300℃の温度で行われることが好ましい。また、窒素等の不活性ガスの存在下、常圧または減圧下に、0.5〜5時間行われることが好ましい。反応温度が低すぎると反応の進行は遅く、高すぎる場合は分解等の副反応が起こりやすい。
多段階の反応温度を採用してもかまわないし、場合により昇温中あるいは最高温度に達したらすぐに反応生成物を溶融状態で抜き出し、回収することもできる。得られた樹脂はそのままでも使用してもよいし、未反応原料を除去するまたは、物性をあげる意味から固相重合を行なうこともできる。
固相重合を行なう場合には、得られた樹脂を3mm以下好ましくは1mm以下の粒径の粒子に機械的に粉砕し、固相状態のまま250〜350℃で窒素等の不活性ガス雰囲気下、または減圧下に1〜20時間処理することが好ましい。ポリマー粒子の粒径が3mm以上になると、処理が十分でなく、物性上の問題を生じるため好ましくない。固相重合時の処理温度や昇温速度は、樹脂粒子が融着を起こさないように選ぶことが好ましい。
本発明の樹脂の製造に用いられる低級脂肪酸の酸無水物としては,炭素数2〜5個の低級脂肪酸の酸無水物,たとえば無水酢酸,無水プロピオン酸、無水モノクロル酢酸,無水ジクロル酢酸,無水トリクロル酢酸,無水モノブロム酢酸,無水ジブロム酢酸,無水トリブロム酢酸,無水モノフルオロ酢酸,無水ジフルオロ酢酸,無水トリフルオロ酢酸,無水酪酸,無水イソ酪酸,無水吉草酸,無水ピバル酸等が挙げられるが,無水酢酸,無水プロピオン酸,無水トリクロル酢酸が特に好適に用いられる。
低級脂肪酸の酸無水物の使用量は,用いるメソゲン基が有する水酸基の合計に対し1.01〜1.50倍当量,さらには1.02〜1.2倍当量用いることが好ましい。その他メソゲン基の両末端にカルボキシル基を有する化合物と置換基Rの両末端に水酸基を有する化合物を反応させる製造方法については例えば、特開平2−258864号公報に記載のように4,4’−ビフェニルジカルボン酸ジメチルと脂肪族ジオールを溶融重合する方法が挙げられる。
本発明の樹脂は、その効果の発揮を失わない程度に他のモノマーを共重合して構わない。例えば芳香族ヒドロキシカルボン酸、芳香族ジカルボン酸、芳香族ジオール、芳香族ヒドロキシアミン、芳香族ジアミン、芳香族アミノカルボン酸またはカプロラクタム類、カプロラクトン類、脂肪族ジカルボン酸、脂肪族ジアミン、脂肪族ジオール、脂環族ジカルボン酸、脂環族ジオール、芳香族メルカプトカルボン酸、芳香族ジチオールおよび芳香族メルカプトフェノールが挙げられる。
芳香族ヒドロキシカルボン酸の具体例としては、4−ヒドロキシ安息香酸、3−ヒドロキシ安息香酸、2−ヒドロキシ安息香酸、2−ヒドロキシ−6−ナフトエ酸、2−ヒドロキシ−5−ナフトエ酸、2―ヒドロキシ―7―ナフトエ酸、2―ヒドロキシ―3―ナフトエ酸、4’−ヒドロキシフェニル−4−安息香酸、3’−ヒドロキシフェニル−4−安息香酸、4’−ヒドロキシフェニル−3−安息香酸およびそれらのアルキル、アルコキシまたはハロゲン置換体などが挙げられる。
芳香族ジカルボン酸の具体例としては、テレフタル酸、イソフタル酸、2,6―ナフタレンジカルボン酸、1,6―ナフタレンジカルボン酸、2,7―ナフタレンジカルボン酸、4,4’―ジカルボキシビフェニル、3,4’―ジカルボキシビフェニル、4,4’’―ジカルボキシターフェニル、ビス(4−カルボキシフェニル)エーテル、ビス(4−カルボキシフェノキシ)ブタン、ビス(4−カルボキシフェニル)エタン、ビス(3−カルボキシフェニル)エーテルおよびビス(3−カルボキシフェニル)エタン等、これらのアルキル、アルコキシまたはハロゲン置換体などが挙げられる。
芳香族ジオールの具体例としては、例えばハイドロキノン、レゾルシン、2,6−ジヒドロキシナフタレン、2,7−ジヒドロキシナフタレン、1,6−ジヒドロキシナフタレン、3,3’−ジヒドロキシビフェニル、3,4’−ジヒドロキシビフェニル、4,4’−ジヒドロキシビフェニル、4,4’−ジヒドロキシビフェノールエーテル、ビス(4−ヒドロキシフェニル)エタンおよび2,2’−ジヒドロキシビナフチル等、およびこれらのアルキル、アルコキシまたはハロゲン置換体などが挙げられる。
芳香族ヒドロキシアミンの具体例としては、4−アミノフェノール、N−メチル−4−アミノフェノール、3−アミノフェノール、3−メチル−4−アミノフェノール、4−アミノ−1−ナフトール、4−アミノ−4’−ヒドロキシビフェニル、4−アミノ−4’−ヒドロキシビフェニルエーテル、4−アミノ−4’−ヒドロキシビフェニルメタン、4−アミノ−4’−ヒドロキシビフェニルスルフィドおよび2,2’−ジアミノビナフチルおよびこれらのアルキル、アルコキシまたはハロゲン置換体などが挙げられる。
芳香族ジアミンおよび芳香族アミノカルボン酸の具体例としては、1,4−フェニレンジアミン、1,3−フェニレンジアミン、N−メチル−1,4−フェニレンジアミン、N,N’−ジメチル−1,4−フェニレンジアミン、4,4’−ジアミノフェニルスルフィド(チオジアニリン)、4,4’−ジアミノビフェニルスルホン、2,5−ジアミノトルエン、4,4’−エチレンジアニリン、4,4’−ジアミノビフェノキシエタン、4,4’−ジアミノビフェニルメタン(メチレンジアニリン)、4,4’−ジアミノビフェニルエーテル(オキシジアニリン)、4−アミノ安息香酸、3−アミノ安息香酸、6−アミノ−2−ナフトエ酸および7−アミノ−2−ナフトエ酸およびこれらのアルキル、アルコキシまたはハロゲン置換体などが挙げられる。
脂肪族ジカルボン酸の具体例としては、シュウ酸、マロン酸、コハク酸、グルタル酸、アジピン酸、ピメリン酸、スベリン酸、アゼライン酸、セバシン酸、ドデカン二酸、テトラデカン二酸、フマル酸、マレイン酸などが挙げられる。
脂肪族ジアミンの具体例としては、1,2−エチレンジアミン、1,3−トリメチレンジアミン、1,4−テトラメチレンジアミン、1,6−ヘキサメチレンジアミン、1,8−オクタンジアミン、1,9−ノナンジアミン、1,10−デカンジアミン、および1,12−ドデカンジアミンなどが挙げられる。
脂環族ジカルボン酸、脂肪族ジオールおよび脂環族ジオールの具体例としては、ヘキサヒドロテレフタル酸、トランス−1,4−シクロヘキサンジオール、シス−1,4−シクロヘキサンジオール、トランス−1,4−シクロヘキサンジメタノール、シス−1,4−シクロヘキサンジメタノール、トランス−1,3−シクロヘキサンジオール、シス−1,2−シクロヘキサンジオール、トランス−1,3−シクロヘキサンジメタノール、エチレングリコール、プロピレングリコール、ブチレングリコール、1,3−プロパンジオール、1,2−プロパンジオール、1,4−ブタンジオール、1,6−ヘキサンジオール、1,8−オクタンジオール、1,10−デカンジオール、1,12−ドデカンジオール、ネオペンチルグリコールなどの直鎖状または分鎖状脂肪族ジオールなど、ならびにそれらの反応性誘導体が挙げられる。
芳香族メルカプトカルボン酸、芳香族ジチオールおよび芳香族メルカプトフェノールの具体例としては、4−メルカプト安息香酸、2−メルカプト−6−ナフトエ酸、2−メルカプト−7−ナフトエ酸、ベンゼン−1,4−ジチオール、ベンゼン−1,3−ジチオール、2,6−ナフタレン−ジチオール、2,7−ナフタレン−ジチオール、4−メルカプトフェノール、3−メルカプトフェノール、6−メルカプト−2−ヒドロキシナフタレン、7−メルカプト−2−ヒドロキシナフタレンなど、ならびにそれらの反応性誘導体が挙げられる。
本発明の高熱伝導性硬化性樹脂組成物の熱伝導率は好ましくは0.4W/(m・K)以上であり、より好ましくは1.0W/(m・K)以上、さらに好ましくは5.0W/(m・K)以上、特に好ましくは10W/(m・K)以上である。硬化性樹脂に無機充填剤を含有することで、より高熱伝導性となることも可能である。この熱伝導率が低いと、電子部品から発生する熱を効率的に外部に伝えることが困難である。熱伝導率の上限は特に制限されず、高ければ高いほど好ましいが、一般的には100W/(m・K)以下、さらには80W/(m・K)以下のものが用いられる。硬化性樹脂は、優れた熱伝導性を有するため、上記の範囲の熱伝導率を有する高熱伝導性硬化性樹脂組成物を容易に得ることが可能となる。
本発明の硬化性樹脂は、例えば熱硬化反応、光硬化反応、電子線硬化反応、その他のラジカル硬化反応、または湿分硬化反応により硬化するものである。これらの中でも、熱硬化反応により硬化するものであることが好ましい。
本発明の硬化性樹脂中の架橋性官能基としては、例えば、重合性の炭素−炭素二重結合を有する基、エポキシ基、水酸基、アミノ基、イソシアネート基、架橋性シリル基などを挙げることができる。具体的な架橋性官能基としては、マレイミド基、アクリル基、メタクリル基またはアリル基が好ましい。また架橋性官能基は、重合体の主鎖中にも存在しても構わないが、重合体の末端だけに存在することが好ましい。
本発明の硬化性樹脂が優れた熱伝導性を有するため、無機充填剤を用いなくても優れた熱伝導性を有するが、無機充填剤を用いることにより熱伝導性をさらに向上することができる。
本発明の高熱伝導性樹脂組成物において、無機充填剤を用いる場合、その使用量は、好ましくは硬化性樹脂と無機充填剤の体積比で99:1〜20:80であり、好ましくは90:10〜30:70であり、より好ましくは80:20〜40:60であり、特に好ましくは70:30〜50:50である。体積比がこれら範囲にあることにより、熱伝導率と機械物性のバランスが良好となり好ましい。
また、硬化性樹脂と無機充填剤の体積比で90:10〜70:30と少量の場合でも、高熱伝導性硬化性樹脂組成物は優れた熱伝導性を有し、さらに同時に無機充填剤の使用量が少量であるため成形時に成形品の外観が良好となり、かつ成形品の密度を下げることができる。熱伝導率、成形品外観に優れ、かつ密度が小さいことは電気・電子工業分野、自動車分野、等さまざまな状況で放熱・伝熱用樹脂材料として用いる際に有利である。
無機充填剤としては、公知の充填剤を広く使用できる。無機充填剤単体での熱伝導率は特に限定が無いが、好ましくは0.5W/m・K以上、より好ましくは1W/m・K以上のものである。得られる組成物が熱伝導性に優れるという観点からは、単体での熱伝導率が10W/m・K以上の高熱伝導性無機化合物であることが特に好ましい。
高熱伝導性無機化合物単体での熱伝導率は、好ましくは12W/m・K以上、さらに好ましくは15W/m・K以上、最も好ましくは20W/m・K以上、特に好ましくは30W/m・K以上のものが用いられる。高熱伝導性無機化合物単体での熱伝導率の上限は特に制限されず、高ければ高いほど好ましいが、一般的には3000W/m・K以下、さらには2500W/m・K以下、のものが好ましく用いられる。
成形体として特に電気絶縁性が要求されない用途に用いる場合には、導電性の高熱伝導性無機化合物としては金属系化合物や導電性炭素化合物等を用いることができる。導電性炭素化合物としては、熱伝導性に優れることから、グラファイト、炭素繊維をあげることができる。金属系化合物としては、導電性金属粉、導電性金属繊維、フェライト類、金属酸化物、等の高熱伝導性無機化合物を好ましく用いることができる。導電性金属粉としては各種金属を微粒子化した導電性金属粉、導電性金属繊維としては各種金属を繊維状に加工した導電性金属繊維、フェライト類としては軟磁性フェライト等の各種フェライト類、金属酸化物としては酸化亜鉛、等の金属酸化物、等の高熱伝導性無機化合物があげられる。
中でも、グラファイト、導電性金属粉、軟磁性フェライト、炭素繊維、導電性金属繊維、酸化亜鉛、からなる群より選ばれる1種以上の導電性の高熱伝導性無機化合物が好ましい。
成形体として電気絶縁性が要求される用途に用いる場合には、高熱伝導性無機化合物としては電気絶縁性を示す化合物が好ましく用いられる。電気絶縁性とは具体的には、電気抵抗率1Ω・cm以上のものを示すこととするが、好ましくは10Ω・cm以上、より好ましくは105Ω・cm以上、さらに好ましくは1010Ω・cm以上、最も好ましくは1013Ω・cm以上のものを用いるのが好ましい。電気抵抗率の上限には特に制限は無いが、一般的には1018Ω・cm以下である。本発明の高熱伝導性熱可塑性樹脂組成物から得られる成形体の電気絶縁性も上記範囲にあることが好ましい。
高熱伝導性無機化合物のうち、電気絶縁性を示す電気絶縁性高熱伝導性無機化合物としては金属酸化物、金属窒化物、金属炭化物、金属炭酸塩、絶縁性炭素材料、金属水酸化物、を例示することができる。金属酸化物としては酸化アルミニウム、酸化マグネシウム、酸化ケイ素、酸化ベリリウム、酸化銅、亜酸化銅をあげることができる。金属窒化物としては窒化ホウ素、窒化アルミニウム、窒化ケイ素をあげることができる。
金属炭化物としては炭化ケイ素を、金属炭酸塩としては炭酸マグネシウムを、絶縁性炭素材料としてはダイヤモンドを、金属水酸化物としては水酸化アルミニウム、水酸化マグネシウムをあげることができる。
中でも、窒化ホウ素、窒化アルミニウム、窒化ケイ素、酸化アルミニウム、酸化マグネシウム、炭酸マグネシウム、水酸化アルミニウム、水酸化マグネシウム、酸化ベリリウム、ダイヤモンド、からなる群より選ばれる1種以上の電気絶縁性高熱伝導性無機化合物が好ましい。これらは単独あるいは複数種類を組み合わせて用いることができる。
高熱伝導性無機化合物の形状については、種々の形状のものを適応可能である。例えば粒子状、微粒子状、ナノ粒子、凝集粒子状、チューブ状、ナノチューブ状、ワイヤ状、ロッド状、針状、板状、不定形、ラグビーボール状、六面体状、大粒子と微小粒子とが複合化した複合粒子状、液体、等種々の形状を例示することができる。またこれら高熱伝導性無機化合物は天然物であってもよいし、合成されたものであってもよい。天然物の場合、産地等には特に限定はなく、適宜選択することができる。これら高熱伝導性無機化合物は、1種類のみを単独で用いてもよいし、形状、平均粒子径、種類、表面処理剤等が異なる2種以上を併用してもよい。
これら高熱伝導性無機化合物は、樹脂と無機化合物との界面の接着性を高めたり、作業性を容易にしたりするため、表面処理剤で表面処理がなされたものであってもよい。表面処理剤としては特に限定されず、例えばシランカップリング剤、チタネートカップリング剤、等従来公知のものを使用することができる。中でもエポキシシラン等のエポキシ基含有シランカップリング剤、及び、アミノシラン等のアミノ基含有シランカップリング剤、ポリオキシエチレンシラン、等が樹脂の物性を低下させることが少ないため好ましい。無機化合物の表面処理方法としては特に限定されず、通常の処理方法を利用できる。
本発明の樹脂組成物には、前記の高熱伝導性無機化合物以外にも、その目的に応じて公知の無機充填剤を広く使用できる。樹脂単体の熱伝導率が高いために、無機化合物の熱伝導率が10W/mK未満と比較的低くても、樹脂組成物として高い熱伝導率を発現することが可能である。
高熱伝導性無機化合物以外の無機充填剤としては、例えばケイソウ土粉;塩基性ケイ酸マグネシウム;焼成クレイ;微粉末シリカ;石英粉末;結晶シリカ;カオリン;タルク;三酸化アンチモン;微粉末マイカ;二硫化モリブデン;ロックウール;セラミック繊維;アスベストなどの無機質繊維;およびガラス繊維、ガラスパウダー、ガラスクロス、溶融シリカ等ガラス製充填剤が挙げられる。
これら充填剤を用いることで、例えば熱伝導性、機械強度、または耐摩耗性など樹脂組成物を応用する上で好ましい特性を向上させることが可能となる。さらに必要に応じて紙、パルプ、木料;ポリアミド繊維、アラミド繊維、ボロン繊維などの合成繊維;ポリオレフィン粉末等の樹脂粉末;などの有機充填剤を併用して配合することができる。
本発明の高熱伝導性硬化性樹脂には、本発明の効果の発揮を失わない範囲で、エポキシ樹脂、ポリオレフィン樹脂、ビスマレイミド樹脂、ポリイミド樹脂、ポリエーテル樹脂、フェノール樹脂、シリコーン樹脂、ポリカーボネート樹脂、ポリアミド樹脂、ポリエステル樹脂、フッ素樹脂、アクリル樹脂、メラミン樹脂、ユリア樹脂、ウレタン樹脂等いかなる公知の樹脂も含有させて構わない。好ましい樹脂の具体例として、ポリカーボネート、ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート、液晶ポリマー、ナイロン6、ナイロン6,6等が挙げられる。これら樹脂を併用する場合その使用量は、通常樹脂組成物に含まれる熱可塑性樹脂(A)100重量部に対し、0〜10000重量部の範囲が例示でき好ましい。
本発明の高熱伝導性樹脂材料には、上記樹脂や充填剤以外の添加剤として、さらに目的に応じて他のいかなる成分、例えば、補強剤、増粘剤、離型剤、カップリング剤、難燃剤、結晶核剤、安定剤、耐炎剤、顔料、着色剤、その他の助剤等を本発明の効果を失わない範囲で、添加することができる。これらの添加剤の使用量は、熱可塑性樹脂100重量部に対し、合計で0〜60重量部の範囲であることが好ましい。
本発明の組成物の製造方法としては特に限定されるものではない。
本発明の高熱伝導性硬化性樹脂および組成物の成形方法は限定されず、公知の樹脂成形方法、すなわち、トランスファー成形、インジェクション成形、注型等の方法により所望の形状に製造することができる。
本発明の高熱伝導性硬化性樹脂および組成物は、所望の基材に塗布または含浸し、積層した上で硬化させる方法により積層板の形状に製造することもできる。この場合、用いられる基材は特に限定されないが、好ましい例として、ガラス布、ガラス不織布、炭素繊維、合成繊維布、合成繊維不織布、紙等を挙げることができる。本発明に関わるビスマレイミド硬化物は、基材との接着性に優れており、通常接着剤を用いなくても実施可能であるが、目的に応じて本発明の効果を損なわない範囲で、シランカップリング剤等の接着剤や各種表面処理剤を基材表面にあらかじめ塗布しても構わない。本発明の放熱材料を製造するにあたり、所望の基材上に塗布または含浸する方法は特に限定されないが、例えば、スピンコーターを用いた塗布、スプレーコーターを用いた塗布、バーコーターを用いた塗布、噴霧、浸漬、印刷等を挙げることができる。塗布する量は特に限定されないが例えば、硬化後の最終膜厚が0 . 1μ m 〜 1 0 0 μ m 、さらに一般的には1 〜 5 0 μ m となるよう塗布する。塗布・含浸後、乾燥工程を経てプリプレグを製造する。乾燥条件については、使用する溶剤の沸点により適宜決められる。こうして得られたプリプレグを1 枚または複数枚重ねたものを加熱加圧して積層することにより製造される。積層板状の放熱材料を製造するにあたり、最外層の片面もしくは両面に導電層や絶縁層を重ね合わせることができる。好ましい導電層の例として、銅箔、銅板、アルミニウム箔、アルミニウム板、鉄箔、鉄板、ステンレス箔、ステンレス板、金箔、金板、銀箔、銀板等が挙げられる。絶縁層の例としては、セラミック基板、樹脂シート等が挙げられる。また内層コア材を用いて多層プリント配線板用積層板としてもよい。
本発明の高熱伝導性硬化性樹脂および組成物は、回路基板材料、抵抗・インダクタ・コンデンサ等の封止材料または電子部品用ケース、I C ・電力用トランジスタ素子用封止材料、照明機器等に使用される電球、LED 、半導体レーザなどの発光素子用封止材料およびベース基板材料、ノートパソコン・携帯電話の筐体、ランプリフレクター等の自動車部品、モーター鉄芯用絶縁ケース材料・筐体等のモーター部品、軸受け部材等の摺動部品、放熱フィンやヒートシンク・ヒートパイプ等の冷却部品、熱交換器部品、複写機ローラー部材等のO A ・通信機器などに極めて有効である。
本発明の高熱伝導性硬化性樹脂は従来良く知られている硬化性樹脂に比べて、高熱伝導性無機物の配合量を減らすことができるため成形加工性が良好であり、上記の用途における基板などの部品として有用な特性を有するものである。
次に、本発明の組成物およびその成形品について、実施例および比較例を挙げさらに詳細に説明するが、本発明はかかる実施例のみに制限されるものではない。なお、以下にあげる各試薬は特に特記しない限り和光純薬工業(株)製の試薬を用いた。
[評価方法]
数平均分子量:本発明の硬化性樹脂をp−クロロフェノールとo−ジクロロベンゼンの1:2Vol比混合溶媒に0.25重量%濃度となるように溶解して試料を調製した。標準物質はポリスチレンとし、同様の試料溶液を調製した。高温GPC((株)Waters製;150−CV)にてINJECTOR COMP:80℃、COLUMN COMP:80℃、PUMP/SOLVENT COMP:60℃、Injection Volume:200μl、の条件で測定した。
末端官能基導入率:1H−NMR(400MHz,重水素化クロロホルム:重水素化トリフルオロ酢酸=2:1(Vol比)溶媒中で測定)を用い、各末端基の特性シグナルの積分値より架橋性官能基末端の割合を測定した。測定に用いた架橋性官能基の種類と末端基の種類について代表的なシグナルの化学シフト値を表1および2に示す。
熱伝導率:熱プレス機( ( 株) 東洋精機製作所製ミニテストプレス)にて1インチφ×1mm厚みの試験片を作成し、試験片表面にレーザー光吸収用スプレー(ファインケミカルジャパン製ブラックガードスプレーFC−153)を塗布し乾燥させた後、XeフラッシュアナライザーであるNETZSCH製LFA447Nanoflashを用い、厚み方向の熱拡散率を測定した。測定した熱拡散率から比熱、密度より熱伝導率を算出した。
[熱伝導率]=[熱拡散率]×[比熱]×[密度]
比熱:DSC法にて測定した。
密度:水中置換法にて測定した。
[実施例1]
4,4’−ジヒドロキシビフェニル、セバシン酸、無水酢酸、N−(4−アセトキシフェニル)−マレイミドをモル比でそれぞれ1:1.05:2.1:0.05の割合で密閉型反応器に仕込み、常圧下、窒素ガス雰囲気で150℃にて3hアセチル化反応を行い、1℃/minの昇温速度で280℃まで加熱し重縮合を行った。酢酸の留出量が理論酢酸生成量の90%に到達した時点で引き続きその温度を保ったまま、約20分かけて10torrに減圧し、高分子量まで溶融重合を行った。減圧開始から1時間後、不活性ガスで常圧に戻し、生成した樹脂を取り出した。得られた樹脂の分子構造および末端官能基導入率を表3に数平均分子量を表4に示す。得られた樹脂を0.5mm以下の粒子系の粒子に粉砕し、樹脂100重量部に対しパークミルD(日油(株)製)を1重量部均一に混合し、熱プレス機にて210℃で4時間加熱硬化した。樹脂の熱伝導率を表4に示す。
[実施例2]
実施例1のセバシン酸をドデカンニ酸に変更した以外は同様に重合し樹脂を得た。得られた樹脂の分子構造および末端官能基導入率を表3に数平均分子量を表4に示す。得られた樹脂を0.5mm以下の粒子系の粒子に粉砕し、樹脂100重量部に対しパークミルD(日油(株)製)を1重量部均一に混合し、熱プレス機にて210℃で4時間加熱硬化した。樹脂の熱伝導率を表4に示す。
[実施例3]
4,4’−ジヒドロキシビフェニル、テトラデカンニ酸、無水酢酸、N−(4−ヒドロキシフェニル)−アクリルアミドをモル比でそれぞれ1:1.05:2.2:0.05の割合で密閉型反応器に仕込み、常圧下、窒素ガス雰囲気で150℃にて3hアセチル化反応を行い、1℃/minの昇温速度で280℃まで加熱し重縮合を行った。酢酸の留出量が理論酢酸生成量の90%に到達した時点で引き続きその温度を保ったまま、約20分かけて10torrに減圧し、高分子量まで溶融重合を行った。減圧開始から1時間後、不活性ガスで常圧に戻し、生成した樹脂を取り出した。得られた樹脂の分子構造および末端官能基導入率を表3に数平均分子量を表4に示す。得られた樹脂を0.5mm以下の粒子系の粒子に粉砕し、樹脂100重量部に対しパークミルD(日油(株)製)を1重量部均一に混合し、熱プレス機にて200℃で4時間加熱硬化した。樹脂の熱伝導率を表4に示す。
[比較例1]
実施例1で合成した樹脂の代わりに公知のビスマレイミドであるm−フェニレンビスマレイミド(大和化成工業(株))を使用した以外は同様にして熱伝導率を測定した。結果を表4に示す。
[比較例2]
実施例3の原料について4,4’−ジヒドロキシビフェニル、テトラデカンニ酸、無水酢酸、N−(4−ヒドロキシフェニル)−アクリルアミドをモル比でそれぞれ1:1:2.2:0.01の割合で仕込んだ以外は同様に樹脂を重合し、成形および熱伝導率を測定した。得られた樹脂の分子構造および末端官能基導入率を表3に数平均分子量および成形体の熱伝導率を表4に示す。
[実施例4]
重合反応装置に4,4’−ビフェニルジカルボン酸ジメチル、1,10−デカンジオールおよびN−(4−安息香酸メチル)−メタクリルアミドを1:1.05:0.05のモル比で仕込み、触媒としてTBT(テトラブチルチタネート)をポリエステルの構成単位1モルに対し5×10-4モル添加し、280℃の温度でエステル交換反応させてメタノールを留出させた後、10torrの減圧下、280℃で1.5時間重縮合反応を行った。そののち不活性ガスで常圧に戻し、生成した樹脂を取り出した。得られた樹脂の分子構造および末端官能基導入率を表3に数平均分子量を表4に示す。得られた樹脂を0.5mm以下の粒子系の粒子に粉砕し、樹脂100重量部に対しナイパーBW(日油(株)製)を1重量部均一に混合し、熱プレス機にて160℃で4時間加熱硬化した。樹脂の熱伝導率を表4に示す。
[実施例5]
実施例4の1,10−デカンジオールをトリエチレングリコールに変更した以外は同様に重合した。得られた樹脂の分子構造および末端官能基導入率を表3に数平均分子量を表4に示す。得られた樹脂を0.5mm以下の粒子系の粒子に粉砕し、樹脂100重量部に対しナイパーBW(日油(株)製)を1重量部均一に混合し、熱プレス機にて160℃で4時間加熱硬化した。樹脂の熱伝導率を表4に示す。
[実施例6]
実施例4のN−(4−安息香酸メチル)−メタクリルアミドを4−アリロキシ安息香酸メチルに変更した以外は同様に重合し樹脂を得た。得られた樹脂の分子構造および末端官能基導入率を表3に数平均分子量を表4に示す。得られた樹脂を0.5mm以下の粒子系の粒子に粉砕し、樹脂100重量部に対しシラン系付加型硬化剤としてCR500((株)カネカ製)を3重量部、白金系硬化触媒としてPt−VTSC−3.0IPA(オーエムジー・プレシャスメタルズ・ジャパン製)を均一に混合し、熱プレス機にて160度で2時間熱硬化した。樹脂の熱伝導率を表4に示す。
[実施例7]
実施例1の4,4’−ジヒドロキシビフェニルを4,4’−ジアセトキシアゾキシベンゼンに変更し、重合時に無水酢酸を使用しなかった以外は同様に重合し樹脂を得た。得られた樹脂の分子構造および末端官能基導入率を表3に数平均分子量を表4に示す。得られた樹脂を0.5mm以下の粒子系の粒子に粉砕し、樹脂100重量部に対しパークミルD(日油(株)製)を1重量部均一に混合し、熱プレス機にて210℃で4時間加熱硬化した。樹脂の熱伝導率を表4 に示す。
[実施例8]
実施例2で得られた粉砕した樹脂と無機充填剤として窒化ホウ素粉末(モメンティブパフォーマンスマテリアルズ社製PT110、単体での熱伝導率60W/(m・K)、体積平均粒子径45μm、電気絶縁性、体積固有抵抗1014Ω・cm)(h−BN)を50:50Vol%の比率で混合し、さらに樹脂100重量部に対しパークミルD(日油(株)製)を1重量部均一に混合したものを準備した。熱プレス機にて210℃で4時間加熱硬化した。組成物の熱伝導率を表5 に示す。
[実施例9]
実施例2で得られた粉砕した樹脂と公知のビスマレイミドであるm−フェニレンビスマレイミド(大和化成工業(株))、および無機充填剤として窒化ホウ素粉末(モメンティブパフォーマンスマテリアルズ社製PT110、単体での熱伝導率60W/(m・K)、体積平均粒子径45μm、電気絶縁性、体積固有抵抗1014Ω・cm)(h−BN)を25:25:50Vol%の比率で混合し、さらに樹脂100重量部に対しパークミルD(日油(株)製)を1重量部均一に混合したものを準備した。熱プレス機にて210℃で4時間加熱硬化した。組成物の熱伝導率を表5 に示す。
[比較例3]
両末端にアクリル基を有する市販のアクリル系熱硬化性樹脂であるXMAP((株)カネカ製RC100C)と無機充填剤として窒化ホウ素粉末(モメンティブパフォーマンスマテリアルズ社製PT110、単体での熱伝導率60W/(m・K)、体積平均粒子径45μm、電気絶縁性、体積固有抵抗1014Ω・cm)(h−BN)を50:50Vol%の比率で混合し、さらに樹脂100重量部に対しナイパーBWD(日油(株)製)を1重量部均一に混合したものを準備した。熱プレス機にて150℃で30分加熱硬化した。組成物の熱伝導率を表5 に示す。
Figure 2011231161
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以上示したとおり、本発明の高熱伝導性熱硬化性樹脂および組成物は、熱伝導性に優れるため、高熱伝導性無機充填剤を特に配合しなくても、高熱伝導性を示し、大量に配合した場合には、熱伝導率は大きく向上する。このような組成物は電気・電子工業分野、自動車分野、等さまざまな状況で放熱・伝熱用樹脂材料として用いることが可能で、工業的に有用である。

Claims (14)

  1. 主鎖が主として下記一般式(1)または(2)で示される単位の繰り返し単位からなるポリエステルであって、末端の50mol%以上に架橋性官能基を有する硬化性樹脂。
    −M−OCO−R−COO− (1)
    −M−COO−R−OCO− (2)
    (式中、Mはメソゲン基、Rは主鎖原子数2〜20の分岐を含んでもよい2価の置換基を示す。)
  2. 架橋性官能基がマレイミド基、アクリル基、メタクリル基およびアリル基からなる群より選択されるものである請求項1に記載の硬化性樹脂。
  3. 前記硬化性樹脂の数平均分子量が3000〜40000である、請求項1または2に記載の硬化性樹脂。
  4. 前記一般式(1)および(2)のMが−A1−x−A2−で示される単位である、請求項1〜3に記載の硬化性樹脂。
    (A1およびA2は、各々独立して芳香族基、縮合芳香族基、脂環基、脂環式複素環基から選ばれる置換基を示す。xは、各々独立して直接結合、−CH2−、−C(CH32−、−O−、−S−、−CH2−CH2−、−C=C−、−C≡C−、−CO−、−CO−O−、−CO−NH−、−CH=N−、−CH=N−N=CH−、−N=N−または−N(O)=N−の群から選ばれる2価の置換基を示す。)
  5. 前記一般式(1)および(2)のMが下記一般式(3)で表されるメソゲン基であることを特徴とする、請求項1〜3に記載の硬化性樹脂。
    Figure 2011231161
  6. 前記一般式(1)および(2)のRが直鎖の脂肪族炭化水素鎖である、請求項1〜5いずれかに記載の硬化性樹脂。
  7. 前記一般式(1)および(2)のRの分子鎖の炭素数が偶数である請求項1〜6いずれかに記載の硬化性樹脂。
  8. 前記一般式(1)および(2)のRが−(CH28−、−(CH210−、および−(CH212−から選ばれる少なくとも1種である、請求項1〜7いずれかに記載の硬化性樹脂。
  9. 樹脂単体での熱伝導率が0.45W/(m・K)以上である1)〜8)いずれかに記載の硬化性樹脂。
  10. 請求項1〜9いずれかに記載の硬化性樹脂および無機充填剤を含有する硬化性樹脂組成物。
  11. 無機充填剤(B)が、単体での熱伝導率が12W/m・K以上の無機化合物であることを特徴とする、請求項10に記載の硬化性樹脂組成物。
  12. 無機充填剤(B)が、電気絶縁性高熱伝導性無機化合物であることを特徴とする、請求項10または11に記載の硬化性樹脂組成物。
  13. 無機充填剤(B)が、導電性の高熱伝導性無機化合物であることを特徴とする、請求項10または11に記載の硬化性樹脂組成物。
  14. 他の硬化性樹脂を含有する請求項1〜13いずれかに記載の硬化性樹脂組成物。
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