JPH06123533A - 透明氷製造方法とその装置 - Google Patents
透明氷製造方法とその装置Info
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- JPH06123533A JPH06123533A JP29657192A JP29657192A JPH06123533A JP H06123533 A JPH06123533 A JP H06123533A JP 29657192 A JP29657192 A JP 29657192A JP 29657192 A JP29657192 A JP 29657192A JP H06123533 A JPH06123533 A JP H06123533A
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Abstract
(57)【要約】
【目的】 製氷缶を用いずに又バッチ方式を採用する事
なく、而も製氷時間が無用に増大する事なく、又省設置
面積で容易に透明な高品質の透明氷を製造する方法とそ
の装置を提供する事を目的とする。 【構成】 本発明は、良熱伝導体からなる無端状ベルト
体をベルト搬送方向に沿って所定角度傾斜させた状態
で、該ベルト体の背面側に冷凍負荷を付与しつつ、該ベ
ルト体の上面側より清水を供給し、該清水をベルト体表
面に沿って流下させながら所定厚の板状氷を製造した
後、該ベルト体下端側の周回動作時に生じるベルト曲折
力を利用して前記板状氷をベルト体より剥離する事を特
徴とする。
なく、而も製氷時間が無用に増大する事なく、又省設置
面積で容易に透明な高品質の透明氷を製造する方法とそ
の装置を提供する事を目的とする。 【構成】 本発明は、良熱伝導体からなる無端状ベルト
体をベルト搬送方向に沿って所定角度傾斜させた状態
で、該ベルト体の背面側に冷凍負荷を付与しつつ、該ベ
ルト体の上面側より清水を供給し、該清水をベルト体表
面に沿って流下させながら所定厚の板状氷を製造した
後、該ベルト体下端側の周回動作時に生じるベルト曲折
力を利用して前記板状氷をベルト体より剥離する事を特
徴とする。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は透明氷、特に純度の高い
高品質な透明氷を連続的に製造する方法と装置に関す
る。
高品質な透明氷を連続的に製造する方法と装置に関す
る。
【0002】
【従来の技術】従来、商業用若しくは工業用の製氷は一
般に製氷缶(アイス缶)方式を採用し、ブライン槽に水
道水その他の原水を入れた製氷缶を沈漬けし、製氷函中
央部の未結氷水にドロップチューブを挿設して製氷工程
中にエアーを吹かして攪拌しながら製氷を行ない、先ず
前記製氷函の内壁に順次透明氷が凍結して行くに従い、
中央の未結氷部分の原料水(中芯水)側に前記水道水中
の塩素や空気、塵埃等の溶解ガスや不純物が濃縮され
る。従って製氷途中で前記中芯水の脱水と清浄水の注水
を繰り返しながら透明氷の製造を図っている。
般に製氷缶(アイス缶)方式を採用し、ブライン槽に水
道水その他の原水を入れた製氷缶を沈漬けし、製氷函中
央部の未結氷水にドロップチューブを挿設して製氷工程
中にエアーを吹かして攪拌しながら製氷を行ない、先ず
前記製氷函の内壁に順次透明氷が凍結して行くに従い、
中央の未結氷部分の原料水(中芯水)側に前記水道水中
の塩素や空気、塵埃等の溶解ガスや不純物が濃縮され
る。従って製氷途中で前記中芯水の脱水と清浄水の注水
を繰り返しながら透明氷の製造を図っている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら前記方法
では透明な氷を製造するために、前記清浄水の置換を繰
り返し行なわなければならず、製造工程が煩雑化し且つ
製氷時間が増大する。而も、前記の工程を取ったとして
も又前記清浄水に濾過した水道水を用いたとしても該清
浄水中には必ず溶存ガスが存在し、その最後の芯部で白
氷が製造するのを避けられない。又製氷缶中にエアを吹
かして攪拌しながら製氷を行なう方式では、該攪拌中に
空気中の塵埃を混入させる欠点があり、而も前記エアは
外気の高湿度空気を取入れている場合が多く、無用な冷
凍負荷の増大につながる。而も前記した製氷缶方式はバ
ッチ式であり、更に沈漬けすべきブライン槽も平面的に
大きな占有面積を必要とし、大きな製氷用建屋を必要と
するのみならず、製氷缶の数も多量のものとなり、保守
管理も又人件費も余計に嵩むものとなっている。
では透明な氷を製造するために、前記清浄水の置換を繰
り返し行なわなければならず、製造工程が煩雑化し且つ
製氷時間が増大する。而も、前記の工程を取ったとして
も又前記清浄水に濾過した水道水を用いたとしても該清
浄水中には必ず溶存ガスが存在し、その最後の芯部で白
氷が製造するのを避けられない。又製氷缶中にエアを吹
かして攪拌しながら製氷を行なう方式では、該攪拌中に
空気中の塵埃を混入させる欠点があり、而も前記エアは
外気の高湿度空気を取入れている場合が多く、無用な冷
凍負荷の増大につながる。而も前記した製氷缶方式はバ
ッチ式であり、更に沈漬けすべきブライン槽も平面的に
大きな占有面積を必要とし、大きな製氷用建屋を必要と
するのみならず、製氷缶の数も多量のものとなり、保守
管理も又人件費も余計に嵩むものとなっている。
【0004】本発明はかかる従来技術の欠点に鑑み、製
氷缶を用いずに又バッチ方式を採用する事なく、而も高
品質で高純度の透明氷を連続して製造する方法とその装
置を提供する事を目的とする。本発明の他の目的とする
ところは、製氷時間が無用に増大する事なく、又省設置
面積で容易に透明な高品質の透明氷を製造し得る製造方
法とその装置を提供する事にある。
氷缶を用いずに又バッチ方式を採用する事なく、而も高
品質で高純度の透明氷を連続して製造する方法とその装
置を提供する事を目的とする。本発明の他の目的とする
ところは、製氷時間が無用に増大する事なく、又省設置
面積で容易に透明な高品質の透明氷を製造し得る製造方
法とその装置を提供する事にある。
【0005】
【課題を解決する為の手段】本発明は、良熱伝導体から
なる無端状ベルト体をベルト搬送方向に沿って所定角度
傾斜させた状態で、該ベルト体の背面側に冷凍負荷を付
与しつつ、該ベルト体の上面側より清水を供給し、該清
水をベルト体表面に沿って流下させながら所定厚の板状
氷を製造した後、該ベルト体下端側の周回動作時に生じ
るベルト曲折力を利用して前記板状氷をベルト体より剥
離する事を特徴とする。この場合、必要に応じて前記剥
離した板状氷を水/氷分離手段で分離する事により、高
品質の透明氷を製造する事が出来る。
なる無端状ベルト体をベルト搬送方向に沿って所定角度
傾斜させた状態で、該ベルト体の背面側に冷凍負荷を付
与しつつ、該ベルト体の上面側より清水を供給し、該清
水をベルト体表面に沿って流下させながら所定厚の板状
氷を製造した後、該ベルト体下端側の周回動作時に生じ
るベルト曲折力を利用して前記板状氷をベルト体より剥
離する事を特徴とする。この場合、必要に応じて前記剥
離した板状氷を水/氷分離手段で分離する事により、高
品質の透明氷を製造する事が出来る。
【0006】そしてこのような製造装置は例えばベルト
搬送方向に沿って所定角度傾斜させた、良熱伝導体から
なる無端状ベルト体と、前記ベルト体の背面側より冷凍
負荷を付与させる冷却手段と、前記ベルト体の上面側よ
り清水を供給する手段と、前記ベルト体の下端ローラ下
方に配置した水/氷分離手段とから構成されるのが一般
的である。
搬送方向に沿って所定角度傾斜させた、良熱伝導体から
なる無端状ベルト体と、前記ベルト体の背面側より冷凍
負荷を付与させる冷却手段と、前記ベルト体の上面側よ
り清水を供給する手段と、前記ベルト体の下端ローラ下
方に配置した水/氷分離手段とから構成されるのが一般
的である。
【0007】この場合、前記ベルト体は一般にスチィー
ルベルトその他の金属ベルトで形成される。又該ベルト
体は、必ずしも連続搬送する事なく、所定厚みの板状氷
が形成されるまで搬送を停止し、該板状氷が形成される
都度所定量間欠的に移動可能に構成しても良い。又前記
冷却手段は、ベルト体下面に当接するプレートクーラ、
若しくはベルト下面側に向け散布されるブライン散布手
段で構成されるがこれのみに限定されない。又所定量の
厚みの氷を形成するには、前記ベルト上面の両側にゴム
ベルト状水漏れ防止堤を設けるのがよい。尚、前記板状
氷を製造する際に、より緩速凍結を行なうには清水を予
冷する事が必要であり、この為前記水/氷分離手段によ
り板状氷を分離した後の混合氷水の冷熱エネルギを利用
して前記清水の予冷却を行なうのが良い。
ルベルトその他の金属ベルトで形成される。又該ベルト
体は、必ずしも連続搬送する事なく、所定厚みの板状氷
が形成されるまで搬送を停止し、該板状氷が形成される
都度所定量間欠的に移動可能に構成しても良い。又前記
冷却手段は、ベルト体下面に当接するプレートクーラ、
若しくはベルト下面側に向け散布されるブライン散布手
段で構成されるがこれのみに限定されない。又所定量の
厚みの氷を形成するには、前記ベルト上面の両側にゴム
ベルト状水漏れ防止堤を設けるのがよい。尚、前記板状
氷を製造する際に、より緩速凍結を行なうには清水を予
冷する事が必要であり、この為前記水/氷分離手段によ
り板状氷を分離した後の混合氷水の冷熱エネルギを利用
して前記清水の予冷却を行なうのが良い。
【0008】
【作用】氷が白氷化するのは、清水中に含まれる空気、
窒素、炭酸ガス等を結氷する際に氷中に巻き込む為であ
る。従ってかかる点を防止するには緩慢凍結を行なう事
により結氷の際に清水中の前記空気、窒素、炭酸ガス等
の混入を排除し、純度の高い透明氷の製造が可能である
をこれを製氷缶方式で行なおうとすると製氷時間がかか
るのみならず、前記した欠点が生じ好ましくない。
窒素、炭酸ガス等を結氷する際に氷中に巻き込む為であ
る。従ってかかる点を防止するには緩慢凍結を行なう事
により結氷の際に清水中の前記空気、窒素、炭酸ガス等
の混入を排除し、純度の高い透明氷の製造が可能である
をこれを製氷缶方式で行なおうとすると製氷時間がかか
るのみならず、前記した欠点が生じ好ましくない。
【0009】一方本発明は例えば良熱伝導体からなり背
面側に冷凍負荷が付与された金属ベルト上を清水を流下
させる事により凍結される板状氷表面には常に、清水が
流下する構造となるために、連続的な緩慢凍結を可能に
する。又板状氷表面には常に清水が流下しながら被覆さ
れている為に、該凍結中に不純物が付着する恐れもな
く、高品質の衛生度の高い氷の製造が可能となる。又本
発明はその下端側でベルトの曲折力を利用して剥離を行
なうために、剥離の為のホットガス脱水手段等の加熱手
段が不用であり、設備費の低減と共に無駄なエネルギー
及び凍結ロスの軽減につながる。
面側に冷凍負荷が付与された金属ベルト上を清水を流下
させる事により凍結される板状氷表面には常に、清水が
流下する構造となるために、連続的な緩慢凍結を可能に
する。又板状氷表面には常に清水が流下しながら被覆さ
れている為に、該凍結中に不純物が付着する恐れもな
く、高品質の衛生度の高い氷の製造が可能となる。又本
発明はその下端側でベルトの曲折力を利用して剥離を行
なうために、剥離の為のホットガス脱水手段等の加熱手
段が不用であり、設備費の低減と共に無駄なエネルギー
及び凍結ロスの軽減につながる。
【0010】
【実施例】以下、図面に基づいて本発明の実施例を例示
的に詳しく説明する。但しこの実施例に記載されている
構成部品の寸法、材質、形状、その相対配置などは特に
特定的な記載がない限りは、この発明の範囲をそれのみ
に限定する趣旨ではなく単なる説明例に過ぎない。
的に詳しく説明する。但しこの実施例に記載されている
構成部品の寸法、材質、形状、その相対配置などは特に
特定的な記載がない限りは、この発明の範囲をそれのみ
に限定する趣旨ではなく単なる説明例に過ぎない。
【0011】図1乃至図3は本発明の実施例にかかる透
明氷製造装置を示す。1は搬送方向に向け下方に適度に
傾斜させた無端状のスチィールベルト1で、上部ロータ
2と下部ロータ2’により連続的若しくは間欠的に駆動
される。又前記ベルト1の傾き角度αは、緩慢凍結によ
り透明氷が製造可能に、可能な限り小さくしているが、
基本的には後記する清水の散布量と、プレートクーラ3
よりの冷却温度と前記傾きに起因する清水の流下速度の
三者により最も効率よく透明氷が製造可能な条件を求め
るのがよい。
明氷製造装置を示す。1は搬送方向に向け下方に適度に
傾斜させた無端状のスチィールベルト1で、上部ロータ
2と下部ロータ2’により連続的若しくは間欠的に駆動
される。又前記ベルト1の傾き角度αは、緩慢凍結によ
り透明氷が製造可能に、可能な限り小さくしているが、
基本的には後記する清水の散布量と、プレートクーラ3
よりの冷却温度と前記傾きに起因する清水の流下速度の
三者により最も効率よく透明氷が製造可能な条件を求め
るのがよい。
【0012】前記スチィールベルト1の上面両側には清
水が流下中に左右に水漏れがないように、ベルト1上面
の両側にゴムベルト状水漏れ防止堤17を設ける。又防
止堤18はスチィールベルト1下面の両側にも設ける事
により、プレートをスライドするスチィールベルトと固
着したスチィールベルト用回動ベルトであり、後記する
スチィールベルト1とプレートクーラ3間の隙間を通過
するブラインのベルト1側部より漏れを防止すると共
に、更に上部ロータ2と下部ロータ2’にも防止堤18
が嵌合されるリング状凹溝18Aを形成する事により、
前記防止堤18がガイド条としても機能し、円滑なベル
ト1周回を可能とする。
水が流下中に左右に水漏れがないように、ベルト1上面
の両側にゴムベルト状水漏れ防止堤17を設ける。又防
止堤18はスチィールベルト1下面の両側にも設ける事
により、プレートをスライドするスチィールベルトと固
着したスチィールベルト用回動ベルトであり、後記する
スチィールベルト1とプレートクーラ3間の隙間を通過
するブラインのベルト1側部より漏れを防止すると共
に、更に上部ロータ2と下部ロータ2’にも防止堤18
が嵌合されるリング状凹溝18Aを形成する事により、
前記防止堤18がガイド条としても機能し、円滑なベル
ト1周回を可能とする。
【0013】3は前記往動方向(上側)のベルト1背面
(下面)に摺動可能に当接させたプレートクーラで不図
示の冷凍機に接続された熱交換器21により−12℃前
後に冷却したブライン19が循環可能に構成されてい
る。又プレートクーラは冷凍機冷媒の直接膨脹として熱
交換器21としても良い。又スチィールベルト1とプレ
ートクーラ3との間はスチィールベルト1自体が周回し
ながら当接する構成を取るために、必ずしも全面に亙っ
て均等に当接せず、隙間が生じて伝熱効率を大幅に低下
させる場合がある。そこで本実施例においては、前記ブ
ライン19の一部を分流するか、若しくはエチレングリ
コール等の他のブライン19を独立回路より前記プレー
トクーラ3取付け位置の上端より噴射ノズル23を利用
して隙間に流して該ブライン19を介しての伝熱を行な
う事により、スチィールベルト1とプレートクーラ3間
の伝熱効率の向上と熱接触の平準化を図るのがよい。
(下面)に摺動可能に当接させたプレートクーラで不図
示の冷凍機に接続された熱交換器21により−12℃前
後に冷却したブライン19が循環可能に構成されてい
る。又プレートクーラは冷凍機冷媒の直接膨脹として熱
交換器21としても良い。又スチィールベルト1とプレ
ートクーラ3との間はスチィールベルト1自体が周回し
ながら当接する構成を取るために、必ずしも全面に亙っ
て均等に当接せず、隙間が生じて伝熱効率を大幅に低下
させる場合がある。そこで本実施例においては、前記ブ
ライン19の一部を分流するか、若しくはエチレングリ
コール等の他のブライン19を独立回路より前記プレー
トクーラ3取付け位置の上端より噴射ノズル23を利用
して隙間に流して該ブライン19を介しての伝熱を行な
う事により、スチィールベルト1とプレートクーラ3間
の伝熱効率の向上と熱接触の平準化を図るのがよい。
【0014】4はベルト1上端側の上方位置に配設した
清水散布管で、下向きに多数の噴射ノズル6を取付けた
管体をベルト1幅全域に亙って延在し、図2に示すよう
に、氷/水分離器7の貯水槽11よりポンプ9を経て再
循環水路である。又導き入れた冷水と清水を混合して用
いてもよく、又熱交換器15を介して注入清水を熱交換
する事により、予冷して貯水槽11に給水される。7は
前記ベルト1下端側下方位置に配設した氷/水分離器
で、上面にメッシュ板8を設けた貯水槽11からなり、
前記メッシュ板8は搬送コンベア10側に向け僅かに下
方に傾斜させると共に、その傾斜下端においてガイド板
8Aと連設し、該ガイド板8Aに沿って水を分離した透
明氷20Aがコンベア10側にシュート可能に構成され
ている。
清水散布管で、下向きに多数の噴射ノズル6を取付けた
管体をベルト1幅全域に亙って延在し、図2に示すよう
に、氷/水分離器7の貯水槽11よりポンプ9を経て再
循環水路である。又導き入れた冷水と清水を混合して用
いてもよく、又熱交換器15を介して注入清水を熱交換
する事により、予冷して貯水槽11に給水される。7は
前記ベルト1下端側下方位置に配設した氷/水分離器
で、上面にメッシュ板8を設けた貯水槽11からなり、
前記メッシュ板8は搬送コンベア10側に向け僅かに下
方に傾斜させると共に、その傾斜下端においてガイド板
8Aと連設し、該ガイド板8Aに沿って水を分離した透
明氷20Aがコンベア10側にシュート可能に構成され
ている。
【0015】次に本実施例の作用を説明する。散水管4
よりスチィールベルト1上面側に清水5を散水すると、
該ベルト1は適当な傾斜角度に傾斜して設置されている
為に、該清水5は防水堤17により幅規制されながら、
ベルト1上を流下する。一方、ベルト1の下面にはプレ
ートクーラ3が当接しているために、前記清水5はベル
ト1上を流下しながら凍結し、以下後から流下する清水
5が順次積層しながら凍結を繰り返し、ベルト1の下端
側にいくほど厚みのある板状氷20の透明氷が製造でき
る。この際ベルト1上面は流下する清水5によりプレー
トクーラ3よりの冷熱が奪熱され、ほぼ−5〜−8℃前
後の温度において上部より流れる水のため氷板上の結氷
時間を遅らせると同時に気泡の巻込みを防止する。即ち
結氷の際に清水5中の前記空気、窒素、炭酸ガス等の混
入を排除しながら、純度の高い透明な板状氷20の製造
が可能となる。
よりスチィールベルト1上面側に清水5を散水すると、
該ベルト1は適当な傾斜角度に傾斜して設置されている
為に、該清水5は防水堤17により幅規制されながら、
ベルト1上を流下する。一方、ベルト1の下面にはプレ
ートクーラ3が当接しているために、前記清水5はベル
ト1上を流下しながら凍結し、以下後から流下する清水
5が順次積層しながら凍結を繰り返し、ベルト1の下端
側にいくほど厚みのある板状氷20の透明氷が製造でき
る。この際ベルト1上面は流下する清水5によりプレー
トクーラ3よりの冷熱が奪熱され、ほぼ−5〜−8℃前
後の温度において上部より流れる水のため氷板上の結氷
時間を遅らせると同時に気泡の巻込みを防止する。即ち
結氷の際に清水5中の前記空気、窒素、炭酸ガス等の混
入を排除しながら、純度の高い透明な板状氷20の製造
が可能となる。
【0016】又前記凍結は緩慢凍結であるが、製氷函の
様に肉厚の清水5を一気に凍結させるのではなく、繰り
返し流下される薄層の清水5を凍結するものである為
に、薄氷板20の厚さは薄いため凍結は時間は割合と早
く、凍結時間は大幅に短くてすみ、高い製氷効率が得ら
れる。又、より精度よく高純度の透明氷を製造するに
は、後記する清水5の散布量と、プレートクーラ3より
の冷却温度と前記傾きに起因する清水5の流下速度の三
者により最も効率よく透明氷が製造可能な条件を求める
のがよく、更に、前記ベルト1下端側に生成される板状
氷20の厚みについても前記清水5の流下量、流下速
度、冷却温度の三つの条件により任意に調整できる。又
板状氷20表面には常に清水5が流下しながら被覆され
ている為に、該凍結中に不純物が付着する恐れもなく、
氷板上の結氷時の空気の巻込みを防止し、高品質の衛生
度の高い氷20の製造が可能となる。そして前記スチィ
ールベルト1上で、所定の肉厚に生成された板状氷20
は、スチィールベルト1の下端側で下部ロータ2’を周
回する際に該ベルト1の曲折力を利用して細片に割れな
がら剥離20Aされ、他の剥離手段を要せずにその下方
のメッシュ板8上に落下する。該メッシュ板8では水と
氷20Aを分離した後、ガイド板8Aに沿って搬送コン
ベア10側に送られ所定の目的に供される。
様に肉厚の清水5を一気に凍結させるのではなく、繰り
返し流下される薄層の清水5を凍結するものである為
に、薄氷板20の厚さは薄いため凍結は時間は割合と早
く、凍結時間は大幅に短くてすみ、高い製氷効率が得ら
れる。又、より精度よく高純度の透明氷を製造するに
は、後記する清水5の散布量と、プレートクーラ3より
の冷却温度と前記傾きに起因する清水5の流下速度の三
者により最も効率よく透明氷が製造可能な条件を求める
のがよく、更に、前記ベルト1下端側に生成される板状
氷20の厚みについても前記清水5の流下量、流下速
度、冷却温度の三つの条件により任意に調整できる。又
板状氷20表面には常に清水5が流下しながら被覆され
ている為に、該凍結中に不純物が付着する恐れもなく、
氷板上の結氷時の空気の巻込みを防止し、高品質の衛生
度の高い氷20の製造が可能となる。そして前記スチィ
ールベルト1上で、所定の肉厚に生成された板状氷20
は、スチィールベルト1の下端側で下部ロータ2’を周
回する際に該ベルト1の曲折力を利用して細片に割れな
がら剥離20Aされ、他の剥離手段を要せずにその下方
のメッシュ板8上に落下する。該メッシュ板8では水と
氷20Aを分離した後、ガイド板8Aに沿って搬送コン
ベア10側に送られ所定の目的に供される。
【0017】尚、前記ベルト1は連続的に搬送してもよ
いが、所定厚みの板状氷20がベルト上に一定厚さにな
るまでベルトの回動を停止するようにロータ2’を間欠
的に移動するようにしてもよい。一方前記メッシュ板8
で氷20と分離された水及び粉砕氷からなる混合水は、
貯水槽11内に一旦貯溜された後、ポンプ9及び導管を
介して清水5側に散水される。又給水は他の熱交換によ
る冷却手段により予冷するように構成しても良い。これ
により製氷時間の一層の効率化が達成されると共に、清
水5から凍結までの温度差を小さく且つ安定させる事が
出来るために、一層高品質の透明氷20の製造が可能で
ある。尚、前記水/氷分離器内の冷却エネルギは熱交換
器を介して他の冷却負荷例えば給水予冷等に利用する事
も出来る。又前記スチィールベルト1に付与される冷却
手段は、本実施例の様にベルト下面に当接するプレート
クーラ3のみに限定される事なく、ベルト下面側に向け
散布されるブライン散布手段で構成してもよい。
いが、所定厚みの板状氷20がベルト上に一定厚さにな
るまでベルトの回動を停止するようにロータ2’を間欠
的に移動するようにしてもよい。一方前記メッシュ板8
で氷20と分離された水及び粉砕氷からなる混合水は、
貯水槽11内に一旦貯溜された後、ポンプ9及び導管を
介して清水5側に散水される。又給水は他の熱交換によ
る冷却手段により予冷するように構成しても良い。これ
により製氷時間の一層の効率化が達成されると共に、清
水5から凍結までの温度差を小さく且つ安定させる事が
出来るために、一層高品質の透明氷20の製造が可能で
ある。尚、前記水/氷分離器内の冷却エネルギは熱交換
器を介して他の冷却負荷例えば給水予冷等に利用する事
も出来る。又前記スチィールベルト1に付与される冷却
手段は、本実施例の様にベルト下面に当接するプレート
クーラ3のみに限定される事なく、ベルト下面側に向け
散布されるブライン散布手段で構成してもよい。
【0018】
【効果】以上記載した如く本発明によれば、良熱伝導製
の傾斜無端状ベルト体を用いて連続的に製氷を行なうた
めに、少ない製氷時間で高品質で高純度の透明氷を連続
して製造する事が出来る。又本発明はベルト周回時の曲
折を利用してベルト体と板状氷の分離を行なうために、
分離の為のホットガス等の加熱手段が不用であり、設備
費の低減と共に無駄なエネルギー及び凍結ロスの軽減に
つながる。又本発明は、製氷函方式と異なり、清水の散
水、流下凍結、剥離落下と重力を効果的に利用して立体
構造で製氷を行なうために、平面的な製氷函方式と異な
り、小設置面積化が容易であり、且つ搬送設備等も小型
のものですむ。等の種々の著効を有す。
の傾斜無端状ベルト体を用いて連続的に製氷を行なうた
めに、少ない製氷時間で高品質で高純度の透明氷を連続
して製造する事が出来る。又本発明はベルト周回時の曲
折を利用してベルト体と板状氷の分離を行なうために、
分離の為のホットガス等の加熱手段が不用であり、設備
費の低減と共に無駄なエネルギー及び凍結ロスの軽減に
つながる。又本発明は、製氷函方式と異なり、清水の散
水、流下凍結、剥離落下と重力を効果的に利用して立体
構造で製氷を行なうために、平面的な製氷函方式と異な
り、小設置面積化が容易であり、且つ搬送設備等も小型
のものですむ。等の種々の著効を有す。
【図1】本発明の実施例にかかる透明氷製造装置を示
し、図2の要部拡大図である。
し、図2の要部拡大図である。
【図2】本発明の実施例にかかる透明氷製造装置を示す
全体図
全体図
【図3】図2のA−A線断面図
1 スチィールベルト、 4 散水管 5 清水、 3 プレートクーラ 7 水/氷分離器、 20A 透明氷
Claims (6)
- 【請求項1】 良熱伝導体からなる無端状ベルト体をベ
ルト搬送方向に沿って所定角度傾斜させた状態で、該ベ
ルト体の背面側に冷凍負荷を付与しつつ、該ベルト体の
上面側より清水を供給し、該清水をベルト体表面に沿っ
て流下させながら順次積層氷結させて所定厚の板状氷を
製造した後、該ベルト体下端側の周回動作時に生じるベ
ルト曲折力を利用して前記板状氷をベルト体より剥離す
る事を特徴とする透明氷製造方法。 - 【請求項2】 前記剥離した板状氷を水/氷分離手段で
分離し、透明氷を製造する事を特徴とする請求項1記載
の透明氷製造方法 - 【請求項3】 ベルト搬送方向に沿って所定角度傾斜さ
せた、良熱伝導体からなる無端状ベルト体と、 前記ベルト体の背面側より冷凍負荷を付与させる冷却手
段と、 前記ベルト体の上面側より清水を供給する手段と、 前記ベルト体の下端ローラ下方に配置した水/氷分離手
段とよりなり、 前記供給手段を利用して清水をベルト体表面に沿って流
下させながら積層氷結された所定厚の板状氷を、ベルト
体下端側の周回動作時に生じるベルト曲折力を利用して
剥離した後、その下方に位置する水/氷分離手段により
水を分離し、透明氷を製造可能に構成した事を特徴とす
る透明氷製造装置 - 【請求項4】 前記ベルト体が連続若しくは間欠移動可
能に構成したスチィールベルト体である請求項3記載の
透明氷製造装置 - 【請求項5】 前記冷却手段が、ベルト体下面に当接す
るプレートクーラ、若しくはベルト下面側に向け散布さ
れるブライン散布手段である請求項3記載の透明氷製造
装置 - 【請求項6】 ベルト体上面の両側にゴムベルト状水漏
れ防止堤を設けた請求項3記載の透明氷製造装置
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP29657192A JP3336045B2 (ja) | 1992-10-09 | 1992-10-09 | 透明氷製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP29657192A JP3336045B2 (ja) | 1992-10-09 | 1992-10-09 | 透明氷製造方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH06123533A true JPH06123533A (ja) | 1994-05-06 |
JP3336045B2 JP3336045B2 (ja) | 2002-10-21 |
Family
ID=17835268
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP29657192A Expired - Fee Related JP3336045B2 (ja) | 1992-10-09 | 1992-10-09 | 透明氷製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3336045B2 (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2013170773A (ja) * | 2012-02-21 | 2013-09-02 | Nichirei Foods:Kk | 非透明氷、及び非透明氷の製造方法 |
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN103322741B (zh) * | 2013-05-31 | 2015-10-21 | 青岛信澳利制冷设备有限公司 | 一种制冰机的淋水器结构 |
-
1992
- 1992-10-09 JP JP29657192A patent/JP3336045B2/ja not_active Expired - Fee Related
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JP2013170773A (ja) * | 2012-02-21 | 2013-09-02 | Nichirei Foods:Kk | 非透明氷、及び非透明氷の製造方法 |
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JP3336045B2 (ja) | 2002-10-21 |
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