JPH06122815A - ポリアミド樹脂組成物 - Google Patents

ポリアミド樹脂組成物

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Publication number
JPH06122815A
JPH06122815A JP27441592A JP27441592A JPH06122815A JP H06122815 A JPH06122815 A JP H06122815A JP 27441592 A JP27441592 A JP 27441592A JP 27441592 A JP27441592 A JP 27441592A JP H06122815 A JPH06122815 A JP H06122815A
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JP
Japan
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polyamide resin
resin composition
aromatic polysulfone
nylon
test piece
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Withdrawn
Application number
JP27441592A
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English (en)
Inventor
Tomohiro Fukai
知裕 深井
Yasuhiko Nagai
康彦 永井
Yasushi Nakayama
靖士 中山
Toranosuke Saito
寅之助 斉藤
Hironori Kadomachi
博記 角町
Daishirou Kishimoto
大志郎 岸本
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Sekisui Chemical Co Ltd
Sanko Co Ltd
Original Assignee
Sanko Chemical Co Ltd
Sekisui Chemical Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 耐熱性および耐衝撃性に優れ、かつ吸水率の
低い成形体を得ることができる樹脂組成物を提供する。 【構成】 下式(I)で示される繰り返し単位を有する
芳香族ポリスルホン15〜45重量%およびポリアミド
樹脂85〜55重量%からなる樹脂組成物であって、該
芳香族ポリスルホンの還元粘度が、ジメチルホルムアミ
ド中、濃度1g/dl、温度30℃で測定したとき、
0.35〜0.6dl/gであることを特徴とする、樹
脂組成物。 【化1】

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、耐熱性および耐衝撃性
に優れ、かつ吸水率の低い成形体を得ることができるポ
リアミド樹脂組成物に関する。
【0002】
【従来の技術】ポリアミド樹脂は、耐熱性、電気特性、
機械的強度、曲げ弾性などに優れたエンジニアリングプ
ラスチックとして各種の機械、自動車部品などに使用さ
れているが、耐衝撃性が十分でなく、吸水率が高いとい
う欠点がある。特に、吸水率は他のエンジニアリングプ
ラスチックに比べてかなり高く、吸水したポリアミド成
形品は機械的強度が著しく低下し、さらに、寸法変化や
変形などの問題も発生する。
【0003】ポリアミド樹脂の改良として、特開昭63
−305164号公報において、ポリアミド樹脂に芳香
族ポリチオエーテルスルホンを混合してなる組成物が開
示されている。しかし、この組成物を用いて得られる成
形体では、吸水率および耐熱性は改善されるものの、耐
衝撃性についてはポリアミド樹脂単独のものと物性値は
ほぼ同等であり、改善されているとはいえない。耐熱性
においても近年の厳しい要求に十分に答えるものではな
い。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、上記従来の
課題を解決するものであり、その目的とするところは、
耐熱性および耐衝撃性に優れ、かつ吸水率の低い成形体
を得ることができるポリアミド樹脂組成物を提供するこ
とにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明者らは前記問題点
を解決するために、鋭意研究を行った結果、特定の構造
を有する芳香族ポリスルホンを、ポリアミド樹脂に配合
することにより、耐熱性および耐衝撃性に優れ、かつ吸
水率の低い成形体を得ることができるポリアミド樹脂組
成物が得られることを見い出し、本発明を完成した。
【0006】本発明のポリアミド樹脂組成物は、下式
(I)で示される繰り返し単位を有する芳香族ポリスル
ホン15〜45重量%およびポリアミド樹脂85〜55
重量%からなる樹脂組成物であって、該芳香族ポリスル
ホンの還元粘度は、ジメチルホルムアミド中、濃度1g
/dl、温度30℃で測定したとき、0.35〜0.6
dl/gである。
【0007】
【化2】
【0008】本発明に用いられるポリアミド樹脂は、例
えば、ナイロン6、ナイロン11、ナイロン12などの
ポリラクタム類;ナイロン66、ナイロン610、ナイ
ロン612などのジカルボン酸とジアミンとから得られ
るポリアミド類;ナイロン6/66、ナイロン6/61
0、ナイロン6/12、ナイロン6/612、ナイロン
6/66/610、ナイロン6/66/12などの共重
合ポリアミド類;芳香族ジカルボン酸とメタキシリレン
ジアミンあるいは脂環族から得られる全あるいは半芳香
族ポリアミド、ポリエステルアミド、ポリエーテルアミ
ドおよびポリエステルエーテルアミドを挙げることがで
きる。これらのポリアミド樹脂は、単独でも、また二種
以上の混合物として使用してもよい。
【0009】本発明に用いられる芳香族ポリスルホン
は、下式(I)で示される繰り返し単位単独で構成され
る芳香族ポリスルホン、または式(I)で示される繰り
返し単位50モル%以上および下式(II)〜(XVII)で
示される繰り返し単位からなる群より選択される少なく
とも1種以上の繰り返し単位50モル%以下からなる芳
香族ポリスルホンである。好ましくは、上式(I)で示
される繰り返し単位50モル%以上および下式(II)で
示される繰り返し単位5〜30モル%を含有する芳香族
ポリスルホンである。式(I)で示される繰り返し単位
が50モル%未満の場合には、耐熱性に劣る。該芳香族
ポリスルホンの分子量は還元粘度を目安とすることがで
き、その還元粘度は、ジメチルホルムアミド中、30℃
において1g/dlの濃度で測定したとき、0.35〜
0.6dl/gが必要である。還元粘度が0.35dl
/g未満では、樹脂組成物から得られる成形体の機械的
物性が劣り、0.6dl/gを越えると成形性が低下す
る。
【0010】
【化3】
【0011】
【化4】
【0012】
【化5】
【0013】本発明で使用される芳香族ポリスルホンの
好適な製造法としては、アルカリ金属もしくは金属塩の
存在下、極性溶媒中で、水酸基を有するモノマーおよび
ハロゲン基を有するモノマー(これらのうち少なくとも
一方がスルホニル基を有する)(水酸基およびハロゲン
基を有するモノマーを用いてもよい)を重合させる求核
置換重縮合法が用いられ、例えば、アルカリ金属炭酸塩
の存在下、非プロトン性極性溶媒中でこれらのモノマー
を重合させる方法があげられる。
【0014】上記アルカリ金属炭酸塩は、前式(I)、
または(I)と(II)〜(XVII)で示される繰り返し単
位を形成するための上記モノマーのうちの水酸基を有す
るモノマーと反応してアルカリ金属塩を形成し得るもの
で、具体的には炭酸ナトリウム、炭酸カリウム、炭酸ル
ビジウム、炭酸セシウム等が挙げられる。特に好ましく
は、炭酸カリウムもしくは炭酸ナトリウムである。ま
た、重炭酸カリウムもしくは重炭酸ナトリウムも下式に
示す熱分解反応により炭酸塩を生成するため用いること
ができる。
【0015】
【化6】
【0016】(式中、Mはアルカリ金属である。)アル
カリ金属炭酸塩の使用量は高分子量のポリマーを得るた
め、および重合反応速度を高めるために、上記水酸基を
有するモノマーの合計モル量に対して過剰モル量とする
ことが好ましい。アルカリ金属炭酸塩の使用量が少ない
場合には、フリーな水酸基が多く存在するために低分子
量の生成物しか得られないので好ましくない。
【0017】重合に際して、式(I)〜(XVII)の繰り
返し単位を形成し得るモノマー(上記水酸基を有するモ
ノマーおよびハロゲン基を有するモノマー)の配合は、
これらのモノマー全体が有する水酸基に対してモノマー
全体のハロゲン基が90〜110モル%となるような範
囲内で行うのが好ましい。より高分子のポリマーを得る
ためには95〜105モル%の範囲内で使用するのが好
ましい。
【0018】上記非プロトン性極性溶媒としては、例え
ば、N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチル
アセトアミド、N−メチル−2−ピロリドン、1,3−
ジメチル−2−イミダゾリジノン、ジメチルイミダゾリ
ン等のアミド系溶媒、もしくは、ジメチルスルホキシ
ド、スルホラン、ジフェニルスルホン等のスルホン系溶
媒を挙げることができる。必要に応じて共沸脱水溶剤、
例えばベンゼン、トルエン、キシレン、クロロベンゼ
ン、モノクロロエタン、ジクロロエタン、トリクロロエ
タン、テトラクロロエタン、モノクロロエチレン、ジク
ロロエチレン、トリクロロエチレンなどが添加され得
る。
【0019】該芳香族ポリスルホンの製造において重合
反応温度は、反応原料、成分の種類、重合反応の形式等
により変化するが、通常80〜400℃の範囲であり、
好ましくは100〜350℃の範囲で実施される。上記
の温度範囲より反応温度が低い場合には、目的とする重
合反応は実用に耐える速度で進行せず、必要とする分子
量のポリマーを得ることが困難である。一方上記の範囲
より反応温度が高い場合は、目的とする重合反応以外の
副反応が無視できなくなり、得られるポリマーの着色も
著しくなる。重合反応に要する時間は反応原料成分の種
類、重合反応の形式等により変化するが通常10分〜1
00時間の範囲であり、好ましくは1時間〜24時間の
範囲で実施される。
【0020】該芳香族ポリスルホンの製造において、反
応を行う際の雰囲気としては、酸素が存在しないことが
好ましく、窒素もしくはその他の不活性ガス中で行う
と、良い結果が得られる。これは、水酸基と反応したア
ルカリ金属塩が、酸素の存在下で加熱すると酸化されや
すく、目的とする重合反応が妨げられ、高分子量化が困
難になる他、生成重合体の着色の原因ともなるからであ
る。
【0021】該芳香族ポリスルホンの製造において、重
合反応を停止させるには、通常反応混合物を冷却すれば
よい。さらに、ポリマーの末端に存在する可能性のある
フェノキサイド基を安定化させて重合反応を停止させる
ために、脂肪族ハロゲン化物、芳香族ハロゲン化物等を
添加反応させることも必要に応じ実施される。上記ハロ
ゲン化物の具体的な代表例としては、メチルクロライ
ド、エチルクロライド、メチルブロマイド、4−クロロ
ジフェニルスルホン、4−クロロベンゾフェノン、4,
4’−ジクロロフェニルスルホン、4−クロロニトロベ
ンゼン等を挙げることができる。
【0022】該芳香族ポリスルホンの製造において、生
成したポリマーの分離、精製方法としては公知の方法を
適用できる。例えば、反応溶媒中に析出した塩および過
剰のアルカリ金属炭酸塩を濾過した後、濾液であるポリ
マー溶液を通常はポリマーの非溶媒に滴下するか、逆に
ポリマーの非溶媒をポリマー溶液中に加えることによ
り、目的とするポリマーを析出させることができる。ポ
リマーの非溶媒として通常用いられるものの代表例とし
ては、メタノール、エタノール、イソプロパノール、ア
セトン、メチルエチルケトン、水等を挙げることができ
るが、これらは単独でも、また二種以上の混合物として
使用してもよい。
【0023】本発明の組成物は、上記のように、芳香族
ポリスルホン15〜45重量%およびポリアミド樹脂8
5〜55重量%を含有する。ポリアミド樹脂の含有量が
55重量%未満の場合は、樹脂組成物の成形時に十分な
流動性を得るために、300℃以上の高温が必要とな
る。このような高温では、ポリアミドの分解反応が起こ
るため、得られる成形体の機械的強度の低下が起こり易
い。ポリアミド樹脂の含有量が85重量%を越える場合
は樹脂組成物から得られる成形体の吸水率が高く、しか
も耐熱性および耐衝撃性が不十分となる。
【0024】本発明の樹脂組成物には、本発明の効果を
損なわない範囲で、各種添加物を組成物中80重量%ま
で含有することができる。上記添加物としては、例え
ば、ガラス繊維、炭素繊維、チタン酸カリウム、アスベ
スト、炭化ケイ素、セラミック繊維、金属繊維、窒化ケ
イ素などの強化繊維;硫酸バリウム、硫酸カルシウム、
カオリン、クレー、マイカ、雲母、タルク、フェライ
ト、炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム、酸化チタン、
酸化アルミニウム、酸化マグネシウム、シリカなどの無
機充填剤;アラミド繊維などの有機強化繊維が挙げられ
る。これらの強化繊維または充填剤を加える場合には、
公知のシランカップリング剤が併用され得る。あるい
は、予めシランカップリング剤によって処理された強化
剤または充填剤を用いることもできる。
【0025】本発明の樹脂組成物の各成分を混合する手
段は特に限定されず、種々の公知の方法を採用すること
ができる。例えば、ポリアミド樹脂と芳香族ポリスルホ
ンとを、V−ミキサー、タンブラー、ヘンシェルミキサ
ーなどの混合機で混合した後、その混合物を二軸押出機
などの溶融混練装置を用いて溶融混練し、押出し成形に
よってペレットなどの任意の形態とする。溶融混練にお
ける温度は、通常180〜350℃、好ましくは、20
0〜300℃の範囲で行われる。溶融混練における温度
が、180℃未満では、原料は十分混練されず、均質な
混練物とすることができない。一方、350℃を越える
温度では、樹脂組成物の原料成分の分解反応が進行する
ため好ましくない。
【0026】上記のようにして得られた本発明の樹脂組
成物は、押出成形、ブロー成形、射出成形などによっ
て、フィルム、板状体、パイプ、チューブなどの所望の
形状に成形加工することが可能であり、耐熱性、電気特
性、機械的強度に優れ、かつ、耐吸水性および高温での
機械的特性に優れた成形品を得ることができる。
【0027】
【実施例】以下、実施例により本発明を説明するがこれ
らは単なる例示であり、本発明はこれらに限定されるも
のではない。
【0028】(実施例1) 〔芳香族ポリスルホン(a)の製法〕攪拌機、ガス導入
管、温度計および先端に受器を付した凝縮器を備えた重
合反応容器内に、4−クロロ―4’−(p−ヒドロキシ
フェニル)ジフェニルスルホン100重量部(100モ
ル%)、無水炭酸カリウム22.1重量部、およびスル
ホラン290重量部を仕込み、窒素置換を行った。次に
窒素雰囲気下で攪拌および昇温を開始し、系の温度を2
20℃にて1時間、230℃にて30分、240℃にて
3時間保持し、反応を行った。反応終了後、反応液を室
温まで冷却し、反応液中に析出した塩化カリウムを濾別
除去し、濾液を多量のメタノール中に注いでポリマー粉
末を析出させた。得られたポリマーの還元粘度は0.4
dl/g(30℃、ジメチルホルムアミド中1g/dl)で
あった。
【0029】〔ポリアミド樹脂組成物の作成〕上記の方
法で重合した芳香族ポリスルホン(a)20重量%およ
びポリアミド樹脂としてナイロン66(東レ製:「CM
3001N」(商品名))80重量%をドライブレンド
し、二軸押出機にて300℃で溶融混練し、ペレットを
得た。このペレットを後述の試験法に従い、射出成形し
て試験片を得た。
【0030】得られた試験片について以下の試験法に従
い、アイゾット衝撃試験および熱変形温度試験を行い、
その結果を表1に示す。さらに、吸水率を下記に示すよ
うにして求め、その結果も表1に示す。実施例2〜1
2、および比較例1〜12の結果もあわせて表1に示
す。
【0031】〔アイゾット衝撃試験〕1/8インチ幅の
試験片についてASTM−D−256の規定に従って測
定を行った。
【0032】〔熱変形温度試験〕ASTM−D−648
の規定に従い、18.6kg/cm2の応力下で、測定
した。
【0033】〔吸水率〕ASTM−D−790に規定さ
れた曲げ試験片を用い、23℃で24時間水中浸漬して
乾燥時(成形後、80℃にて4時間真空乾燥)と吸水後
の重量から、下式に従って算出した。
【0034】
【数1】
【0035】(実施例2〜4)芳香族ポリスルホン
(a)とポリアミド樹脂(上記と同様のナイロン66、
またはナイロン6(東レ製:「CM1017」(商品
名))とを表1に示す組成比で配合したこと以外は実施
例1と同様にして樹脂組成物を作成し、試験片を得た。
この試験片を用いて実施例1と同様の試験を行った。比
較例3および4においては、ポリアミド樹脂組成物を成
形する際、ポリアミドの分解が起こり、試験片が得られ
ず、試験を行うことができなかった。
【0036】(比較例1〜4)芳香族ポリスルホン
(a)とポリアミド樹脂(上記と同様のナイロン66、
またはナイロン6(東レ製:「CM1017」(商品
名))とを表1に示す組成比で配合したこと以外は実施
例1と同様にして樹脂組成物を作成し、試験片を得た。
この試験片を用いて実施例1と同様の試験を行った。比
較例3および4においては、ポリアミド樹脂組成物を成
形する際、ポリアミドの分解が起こり、試験片が得られ
ず、試験を行うことができなかった。
【0037】(実施例5) 〔芳香族ポリスルホン(b)の製法〕4−クロロ―4’
−(p−ヒドロキシフェニル)ジフェニルスルホン10
0重量部(60モル%)、4,4’’’−ジヒドロキシ
−p−クォーターフェニル32.8重量部(20モル
%)、4,4−ジクロロジフェニルスルホン27.9重
量部(20モル%)、無水炭酸カリウム33.0重量
部、およびスルホラン290重量部を用い、実施例1と
同様の方法で重合反応を行い、芳香族ポリスルホンを得
た。得られたポリマーの還元粘度は0.40dl/g(3
0℃、ジメチルホルムアミド中1g/dl)であった。
【0038】〔ポリアミド樹脂組成物の作成〕芳香族ポ
リスルホン(b)とポリアミド樹脂とを表1に示す組成
比で配合したこと以外は実施例1と同様にして樹脂組成
物を作成し、試験片を得た。この試験片を用いて実施例
1と同様の試験を行った。
【0039】(実施例6〜8)芳香族ポリスルホン
(b)とポリアミド樹脂(上記と同様のナイロン66ま
たはナイロン6)とを表1に示す組成比で配合したこと
以外は、実施例1と同様にして樹脂組成物を作成し、試
験片を得た。この試験片を用いて実施例1と同様の試験
を行った。比較例7および8においては、ポリアミド樹
脂組成物を成形する際、ポリアミドの分解が起こり、試
験片が得られず、試験を行うことができなかった。
【0040】(比較例5〜8)芳香族ポリスルホン
(b)とポリアミド樹脂(上記と同様のナイロン66ま
たはナイロン6)とを表1に示す組成比で配合したこと
以外は、実施例1と同様にして樹脂組成物を作成し、試
験片を得た。この試験片を用いて実施例1と同様の試験
を行った。比較例7および8においては、ポリアミド樹
脂組成物を成形する際、ポリアミドの分解が起こり、試
験片が得られず、試験を行うことができなかった。
【0041】(実施例9) 〔芳香族ポリスルホン(c)の製法〕4−クロロ―4’
−(p−ヒドロキシフェニル)ジフェニルスルホン10
0重量部(50モル%)、4−クロロ−4’−ヒドロキ
シフェニルスルホン77.9重量部(50モル%)、無
水炭酸カリウム44.1重量部、およびスルホラン29
0重量部を実施例1と同様の方法で重合し、芳香族ポリ
スルホンを得た。得られたポリマーの還元粘度は0.4
0dl/g(30℃、ジメチルホルムアミド中1g/dl)
であった。
【0042】〔ポリアミド樹脂組成物の作成〕芳香族ポ
リスルホン(c)とポリアミド樹脂とを表1に示す組成
比で配合したこと以外は実施例1と同様にして樹脂組成
物を作成し、試験片を得た。この試験片を用いて実施例
1と同様の試験を行った。
【0043】(実施例10〜12)芳香族ポリスルホン
(c)とポリアミド樹脂(ナイロン66またはナイロン
6)とを表1に示す組成比で配合したこと以外は実施例
1と同様にして樹脂組成物作成し、試験片を得た。この
試験片を用いて実施例1と同様の試験を行った。比較例
11および12においては、ポリアミド樹脂組成物を成
形する際、ポリアミドの分解が起こり、試験片が得られ
ず、試験を行うことができなかった。
【0044】(比較例9〜12)芳香族ポリスルホン
(c)とポリアミド樹脂(ナイロン66またはナイロン
6)とを表1に示す組成比で配合したこと以外は実施例
1と同様にして樹脂組成物作成し、試験片を得た。この
試験片を用いて実施例1と同様の試験を行った。比較例
11および12においては、ポリアミド樹脂組成物を成
形する際、ポリアミドの分解が起こり、試験片が得られ
ず、試験を行うことができなかった。
【0045】(比較例13) 〔芳香族ポリチオエーテルスルホンの重合〕攪拌機およ
び冷却管を備えた200mlオートクレーブ中に硫化ナ
トリウム(純度、60%)7.78g(0.06モ
ル)、4,4’−ジクロロジフェニルスルホン18.9
5g(0.066モル)、無水酢酸リチウム3.96g
(0.06モル)、N−メチル−2−ピロリドン40m
lを仕込み、窒素ガスで5kg/cm2に加圧後、反応
混合物を160℃にて3時間反応させた。反応混合物を
冷却し、その後トルエン60mlを添加し、窒素を流し
ながら再び加熱し、トルエンとともに反応混合物中の水
を共沸留去した。温度を160℃まで上げ、トルエンを
十分に留去した。もはやトルエンが留出しなくなったと
ころで冷却し、別途調製したビスフェノールAジナトリ
ウム塩無水物16.34g(0.06モル)、4,4’
−ジクロロジフェニルスルホン15.5g(0.054
モル)、N−メチル−2−ピロリドン40mlを仕込
み、窒素雰囲気下160℃にて3時間反応させた。塩化
メタンで反応停止後、冷却し、反応混合物を大量の水中
に注ぎ、重合体を析出させた。熱水にて3回洗浄後、メ
タノールで洗浄し、150℃で減圧下にて5時間乾燥し
た。得られた重合体は、41.21g(収率99%)で
あった。
【0046】上記方法により、下式(XVIII)および(X
IX)で示される重合単位よりなる共重合体(各重合単位
の数の比は1:1)を得た。
【0047】
【化7】
【0048】得られたポリマーの還元粘度は、0.50
dl/g(30℃、ジメチルホルムアミド中1g/dl)で
あった。
【0049】この重合体を芳香族ポリスルホンの代わり
に用いて、表2に示す組成にて、ポリアミド樹脂(ナイ
ロン66またはナイロン6)と混合し、実施例1と同様
の方法で組成物を作成し、試験片を得た。この試験片を
用いて実施例1と同様の試験を行った。その結果を表2
に示す。比較例14〜18の結果もあわせて表2に示
す。
【0050】(比較例14〜16)上記芳香族ポリチオ
エーテルスルホンとポリアミド樹脂(ナイロン66また
はナイロン6)とを表2に示す組成比で配合したこと以
外は実施例1と同様にして樹脂組成物を作成し、試験片
を得た。この試験片を用いて実施例1と同様の試験を行
った。
【0051】(比較例17)実施例1におけるポリアミ
ド樹脂組成物の作成の方法に従い、芳香族スルホンを加
えずに、ナイロン66単独を用いて樹脂組成物を作成
し、試験片を得た。この試験片を用いて実施例1と同様
の試験を行った。
【0052】(比較例18)ナイロン66の代わりにナ
イロン6を用いたこと以外は、比較例17と同様にして
試験片を得、実施例1と同様の試験を行った。
【0053】
【表1】
【0054】
【表2】
【0055】 表1および表2において、A〜Hは次の事柄を示す。 A :4−クロロ−4’(p−ヒドロキシフェニル)ジ
フェニルスルホンのモル分率 B :4,4’’’−ジヒドロキシ−p−クォーターフ
ェニルのモル分率 C :4,4’−ジクロロジフェニルスルホンのモル分
率 D :4−クロロ−4’−ヒドロキシフェニルスルホン
のモル分率 E1:芳香族ポリスルホンの重量分率 E2:芳香族ポリチオエーテルスルホンの重量分率 F :ナイロン66の重量分率 G :ナイロン6の重量分率
【0056】
【発明の効果】本発明によって得られたポリアミド樹脂
組成物は、耐熱性および耐衝撃性に優れ、かつ吸水率の
低い特徴を有し、機械部品、自動車部品、電子材料など
に有用な材料に成り得る。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 斉藤 寅之助 大阪府茨木市山手台5丁目17番21号 (72)発明者 角町 博記 大阪府茨木市南春日丘1丁目11番3号 (72)発明者 岸本 大志郎 大阪府茨木市三島丘2丁目24番23号サンハ イツ三島丘306

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 下式(I)で示される繰り返し単位を有
    する芳香族ポリスルホン15〜45重量%およびポリア
    ミド樹脂85〜55重量%からなるポリアミド樹脂組成
    物であって、該芳香族ポリスルホンの還元粘度が、ジメ
    チルホルムアミド中、濃度1g/dl、温度30℃で測
    定したとき、0.35〜0.6dl/gであることを特
    徴とする、樹脂組成物。 【化1】
JP27441592A 1992-10-13 1992-10-13 ポリアミド樹脂組成物 Withdrawn JPH06122815A (ja)

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2004532753A (ja) * 2001-05-11 2004-10-28 ストラタシス・インコーポレイテッド 3次元モデリングのための材料および方法

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