JPH06136217A - 塩化ビニル系樹脂組成物 - Google Patents

塩化ビニル系樹脂組成物

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JPH06136217A
JPH06136217A JP29137092A JP29137092A JPH06136217A JP H06136217 A JPH06136217 A JP H06136217A JP 29137092 A JP29137092 A JP 29137092A JP 29137092 A JP29137092 A JP 29137092A JP H06136217 A JPH06136217 A JP H06136217A
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JP
Japan
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weight
aromatic polysulfone
polyvinyl chloride
resin composition
fiber
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JP29137092A
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English (en)
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Tomohiro Fukai
知裕 深井
Yasuhiko Nagai
康彦 永井
Yasushi Nakayama
靖士 中山
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Sekisui Chemical Co Ltd
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Sekisui Chemical Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 耐熱性、力学物性、および耐アルカリ性に優
れたバッテリーセパレーター用の繊維などに成形される
塩化ビニル系樹脂組成物を提供する。 【構成】 下式(I)で示される繰り返し単位を有する
芳香族ポリスルホン15〜70重量%およびポリ塩化ビ
ニル85〜30重量%からなる樹脂が、ジメチルアセト
アミド、ジメチルスルホキシドおよびジメチルホルムア
ミドでなる群から選択される少なくとも一種の溶剤中に
5〜50重量%の固型分濃度で溶解されてなる樹脂組成
物であって、該芳香族ポリスルホンの還元粘度が、ジメ
チルホルムアミド中、濃度1g/dl、温度30℃で測
定したとき、0.35〜0.6dl/gであることを特
徴とする、塩化ビニル系樹脂組成物。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、耐熱性、力学物性およ
び耐アルカリ性に優れ、バッテリーセパレーター用繊維
などに成形され得る塩化ビニル系樹脂組成物に関する。
【0002】
【従来の技術】塩化ビニル樹脂は、耐薬品性、自己消火
性などの優れた性質を有し、毛布、漁網、ロープ、肌着
などに用いられる繊維として幅広く利用されている。し
かし、塩化ビニル樹脂は、耐熱性、力学物性などに問題
があり、その改良が望まれている。特開昭53−654
22号公報には、ポリ塩化ビニルに塩素化ポリ塩化ビニ
ルを混合することによって、塩化ビニル樹脂の耐熱性を
向上する方法が開示されている。しかし、塩素化ポリ塩
化ビニルは、ポリ塩化ビニルに比べて高温時における耐
アルカリ性に劣るため、バッテリーセパレーターなどの
ように、高温時にアルカリ溶液にさらされる用途には不
適当であった。
【0003】ポリ塩化ビニルに芳香族ポリエーテルスル
ホンを混合することによって、耐熱性および耐アルカリ
性を同時に向上させる方法が、特開平1−139807
号公報に開示されている。芳香族ポリエーテルスルホン
樹脂は、耐熱性、力学物性、および電気的特性に優れた
樹脂として知られており、自動車産業、航空機産業、電
気・電子産業などの分野において幅広い用途を有してい
る。しかし、上記ポリエーテルスルホンを混合する方法
では、耐熱性および耐アルカリ性は向上されるものの、
強度、伸度などの力学物性はあまり改善されず、力学物
性を向上させる新たな方法が望まれている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、上記従来の
課題を解決するものであり、その目的とするところは、
耐熱性、力学物性および耐アルカリ性に優れた繊維、フ
ィルム、シートなどに成形可能な塩化ビニル系樹脂組成
物を提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明者らは前記問題点
を解決するために、鋭意研究を行った結果、特定の構造
を有する芳香族ポリスルホンを、ポリ塩化ビニルに配合
することにより、それぞれの樹脂の各種の優れた性質に
加え、耐熱性、力学特性および耐アルカリ性に優れた組
成物が得られることを見い出し、本発明を完成した。
【0006】本発明の樹脂組成物は、下式(I)で示さ
れる繰り返し単位を有する芳香族ポリスルホン15〜7
0重量%およびポリ塩化ビニル85〜30重量%からな
る樹脂が、ジメチルアセトアミド、ジメチルスルホキシ
ドおよびジメチルホルムアミドでなる群から選択される
少なくとも一種の溶剤中に5〜50重量%の固型分濃度
で溶解されてなる樹脂組成物であって、該芳香族ポリス
ルホンの還元粘度は、ジメチルホルムアミド中、濃度1
g/dl、温度30℃で測定したとき、0.35〜0.
6dl/gであることを特徴とする。
【0007】
【化2】
【0008】上記芳香族ポリスルホンは、上式(I)で
示される繰り返し単位を有する。該芳香族ポリスルホン
は、上式(I)で示される繰り返し単位単独で構成され
ていてもよいし、あるいは上式(I)で示される繰り返
し単位と、下式(II)〜(XVII)で示される繰り返し単
位からなる群より選択される少なくとも1種の繰り返し
単位との共重合体であってもよい。該芳香族ポリスルホ
ンが共重合体である場合には、式(I)で示される繰り
返し単位を50モル%以上の割合で含有し、そして、下
式(II)〜(XVII)で示される繰り返し単位からなる群
より選択される少なくとも1種の繰り返し単位を50モ
ル%以下の割合で含有することが好ましい。式(I)で
示される繰り返し単位の含有量が50モル%未満では、
耐熱性が劣る。さらに好ましくは、上式(I)で示され
る繰り返し単位を50モル%以上および下式(II)で示
される繰り返し単位を5〜30モル%含有する。式(I
I)で示される繰り返し単位の含有量が5モル%未満で
ある場合には、耐熱性が低くなる傾向にあり、30モル
%を越える場合には、可撓性が低下し、それにより耐熱
衝撃性などは低くなる。該芳香族ポリスルホンの分子量
は還元粘度を目安とすることができ、その還元粘度は、
ジメチルホルムアミド中、30℃において1g/dlの
濃度で測定したとき、0.35〜0.6dl/gが必要
である。還元粘度が0.35dl/g未満では、繊維の
力学物性が低下し、0.6dl/gを越えると紡糸性な
どの力学物性が低下する。
【0009】
【化3】
【0010】
【化4】
【0011】本発明で使用される芳香族ポリスルホンの
好適な製造法としては、アルカリ金属もしくは金属塩の
存在下、極性溶媒中で、水酸基を有するモノマーおよび
ハロゲン基を有するモノマー(これらのうち少なくとも
一方がスルホニル基を有する)(水酸基およびハロゲン
基を有するモノマーを用いてもよい)を重合させる求核
置換重縮合法が用いられ、例えば、アルカリ金属炭酸塩
の存在下非プロトン性極性溶媒中でこれらのモノマーを
重合させる方法があげられる。
【0012】上記アルカリ金属炭酸塩は、前式(I)、
または(I)と(II)〜(XVII)で示される繰り返し単
位を形成するための上記モノマーのうちの水酸基を有す
るモノマーと反応してアルカリ金属塩を形成し得るもの
で、具体的には炭酸ナトリウム、炭酸カリウム、炭酸ル
ビジウム、炭酸セシウム等が挙げられる。特に好ましく
は、炭酸カリウムもしくは炭酸ナトリウムである。ま
た、重炭酸カリウムもしくは重炭酸ナトリウムも下式に
示す熱分解反応により炭酸塩を生成するため用いること
ができる。
【0013】
【化5】
【0014】(式中、Mはアルカリ金属である。)アル
カリ金属炭酸塩の使用量は高分子量のポリマーを得るた
め、および重合反応速度を高めるために、上記水酸基を
有するモノマーの合計モル量に対して過剰モル量とする
ことが好ましい。アルカリ金属炭酸塩の使用量が少ない
場合には、フリーな水酸基が多く存在するために低分子
量の生成物しか得られないので好ましくない。
【0015】重合に際して、式(I)〜(XVII)の繰り
返し単位を形成し得るモノマー(上記水酸基を有するモ
ノマーおよびハロゲン基を有するモノマー)の配合は、
これらのモノマー全体が有する水酸基に対してモノマー
全体のハロゲン基が90〜110モル%となるような範
囲内で行うのが好ましい。より高分子のポリマーを得る
ためには95〜105モル%の範囲内で使用するのが好
ましい。
【0016】上記非プロトン性極性溶媒としては、例え
ば、N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチル
アセトアミド、N−メチル−2−ピロリドン、1,3−
ジメチル−2−イミダゾリジノン、ジメチルイミダゾリ
ン等のアミド系溶媒、もしくは、ジメチルスルホキシ
ド、スルホラン、ジフェニルスルホン等のスルホン系溶
媒を挙げることができる。必要に応じて共沸脱水溶剤、
例えばベンゼン、トルエン、キシレン、クロロベンゼ
ン、モノクロロエタン、ジクロロエタン、トリクロロエ
タン、テトラクロロエタン、モノクロロエチレン、ジク
ロロエチレン、トリクロロエチレンなどが添加され得
る。
【0017】該芳香族ポリスルホンの製造において重合
反応温度は、反応原料、成分の種類、重合反応の形式等
により変化するが、通常80〜400℃の範囲であり、
好ましくは100〜350℃の範囲で実施される。上記
の温度範囲より反応温度が低い場合には、目的とする重
合反応は実用に耐える速度で進行せず、必要とする分子
量のポリマーを得ることが困難である。一方上記の範囲
より反応温度が高い場合は、目的とする重合反応以外の
副反応が無視できなくなり、得られるポリマーの着色も
著しくなる。重合反応に要する時間は反応原料成分の種
類、重合反応の形式等により変化するが通常10分〜1
00時間の範囲であり、好ましくは1時間〜24時間の
範囲で実施される。
【0018】該芳香族ポリスルホンの製造において、反
応を行う際の雰囲気としては、酸素が存在しないことが
好ましく、窒素もしくはその他の不活性ガス中で行う
と、良い結果が得られる。これは、水酸基と反応したア
ルカリ金属塩が、酸素の存在下で加熱すると酸化されや
すく、目的とする重合反応が妨げられ、高分子量化が困
難になる他、生成重合体の着色の原因ともなるからであ
る。
【0019】該芳香族ポリスルホンの製造において、重
合反応を停止させるには、通常反応混合物を冷却すれば
よい。さらに、ポリマーの末端に存在する可能性のある
フェノキサイド基を安定化させて重合反応を停止させる
ために、脂肪族ハロゲン化物、芳香族ハロゲン化物等を
添加反応させることも必要に応じ実施される。上記ハロ
ゲン化物の具体的な代表例としては、メチルクロライ
ド、エチルクロライド、メチルブロマイド、4−クロロ
ジフェニルスルホン、4−クロロベンゾフェノン、4,
4’−ジクロロフェニルスルホン、4−クロロニトロベ
ンゼン等を挙げることができる。
【0020】該芳香族ポリスルホンの製造において、生
成したポリマーの分離、精製方法としては公知の方法を
適用できる。例えば、反応溶媒中に析出した塩および過
剰のアルカリ金属炭酸塩を濾過した後、濾液であるポリ
マー溶液を通常はポリマーの非溶媒に滴下するか、逆に
ポリマーの非溶媒をポリマー溶液中に加えることによ
り、目的とするポリマーを析出させることができる。ポ
リマーの非溶媒として通常用いられるものの代表例とし
ては、メタノール、エタノール、イソプロパノール、ア
セトン、メチルエチルケトン、水等を挙げることができ
るが、これらは単独でも、また二種以上の混合物として
使用してもよい。
【0021】本発明に用いられるポリ塩化ビニルは、平
均重合度が、800〜2500であることが好ましく、
1000〜1800がさらに好ましい。平均重合度が8
00未満の場合には、得られる成形品の強度が乏しく、
実用的でない。平均重合度が2500を越える場合に
は、組成物中において、短時間でポリ塩化ビニルがゲル
化する。ここでいう平均重合度は、JIS K 672
1により測定した値である。
【0022】本発明の組成物は上記のように、芳香族ポ
リスルホン15〜70重量%およびポリ塩化ビニル85
〜30重量%を含有する。ポリ塩化ビニルの含有量が3
0重量%未満の場合には、得られる繊維、シート、フィ
ルムの延伸性が低下し、延伸による力学物性の向上が期
待できない。ポリ塩化ビニルの含有量が85重量%を越
える場合には、得られる繊維、シート、フィルムの耐熱
性が不十分である。
【0023】本発明の樹脂組成物は、ポリ塩化ビニルお
よび芳香族ポリスルホンのみの構成に限られるものでは
なく、ポリ塩化ビニルおよび芳香族ポリスルホンが溶解
されている、ジメチルアセトアミド、ジメチルスルホキ
シドおよび/またはジメチルホルムアミドのような溶剤
中に、さらに、賦形可能なポリマーが加えられてもよ
い。
【0024】ポリ塩化ビニルの安定剤を加えることも可
能であり、このような安定剤としては、ジブチルスズマ
レエート系ポリマーが好適である。この添加により、ポ
リ塩化ビニル溶液が長時間安定する。
【0025】本発明に用いる溶剤は、ジメチルアセトア
ミド、ジメチルホルムアミドおよび/またはジメチルス
ルホキシドである。該溶剤中の樹脂(芳香族ポリスルホ
ンおよびポリ塩化ビニル)の固型分濃度は、5〜50重
量%である。固型分濃度が5重量%未満の場合には、紡
糸などの成形に必要な粘度を確保することができない。
固型分濃度が50重量%を越える場合には、流動性が極
端に上昇し、取り扱い性が悪くなり、さらに、長時間保
存すると、ポリエーテルスルホンが析出する。本発明の
樹脂組成物の各成分を混合する手段は特に限定されず、
種々の公知の方法を採用することができる。本発明の樹
脂組成物は、繊維、フィルム、シートなどの形態で好適
に用いられる。本発明の樹脂組成物を繊維状に成形する
には、従来用いられている湿式紡糸法により容易に行わ
れる。この際、凝固液としては水、アルコールなどが使
用され得る。得られた繊維は80℃以下の、好ましくは
50〜70℃の温水中で洗浄され、そして必要に応じて
延伸される。その後、さらに沸騰水中で洗浄し、そして
必要に応じて延伸し、それにより繊維として適切な物性
が与えられ得る。フィルムまたはシートを作成する場合
には、通常用いられるキャスト法が好適であり、乾燥温
度は熱風乾燥機で100℃〜200℃の範囲の温度で段
階的に昇温することが好ましい。得られたフィルムまた
はシートは、上記繊維を作成する際と同様の方法にて、
延伸することができる。
【0026】
【実施例】以下、実施例により本発明を説明するがこれ
らは単なる例示であり、本発明はこれらに限定されるも
のではない。
【0027】(実施例1) 〔芳香族ポリスルホン(a)の製法〕攪拌機、ガス導入
管、温度計および先端に受器を付した凝縮器を備えた重
合反応容器内に、4−クロロ―4’−(p−ヒドロキシ
フェニル)ジフェニルスルホン100重量部(100モ
ル%)、無水炭酸カリウム22.1重量部、およびスル
ホラン290重量部を仕込み、窒素置換を行った。次に
窒素雰囲気下で攪拌および昇温を開始し、系の温度を2
20℃にて1時間、230℃にて30分、240℃にて
3時間保持し、反応を行った。反応終了後、反応液を室
温まで冷却し、反応液中に析出した塩化カリウムを濾別
除去し、濾液を多量のメタノール中に注いでポリマー粉
末を析出させた。得られたポリマーの還元粘度は0.4
dl/g(30℃、ジメチルホルムアミド中1g/dl)で
あった。
【0028】〔繊維の作成〕溶剤としてジメチルアセト
アミドを用い、上記の方法で重合した芳香族ポリスルホ
ン(a)20重量%および平均重合度1100のポリ塩
化ビニル80重量%混合し、固型分濃度30重量%の紡
糸原液作成した。この原液を内径0.05mmの口金よ
り吐出させ、30℃の水中へ投入することにより、凝固
させ、次いで、70℃の温水中に通して洗浄後、4倍に
延伸した。この後、沸騰水中で洗浄を行い、150℃の
熱風乾燥機にて乾燥し、これを試験片とした。この繊維
試験片について、下記に示す方法により、耐熱性、耐ア
ルカリ性試験および力学物性試験を行った。その結果を
表1に示す。実施例2〜9、および比較例1〜9の結果
もあわせて表1に示す。
【0029】〔耐熱性、耐アルカリ性試験〕上記試験片
を30%KOH水溶液中に浸漬し、1時間煮沸後、サン
プルの重量の減少を測定し、耐アルカリ減量(重量%)
を算出した。
【0030】〔力学物性試験〕上記試験片について、繊
維の引っ張り試験(JIS L 1013に準拠)を行
い、破断強度および伸度を測定した。
【0031】(実施例2および3)芳香族ポリスルホン
(a)とポリ塩化ビニルとを表1に示す組成比で配合し
たこと以外は実施例1と同様にして試験片を得た。この
試験片を用いて実施例1と同様の試験を行った。比較例
2においては、繊維試験片を作成する際、延伸不能であ
り、試験片を作成することはできなかった。
【0032】(比較例1および2)芳香族ポリスルホン
(a)とポリ塩化ビニルとを表1に示す組成比で配合し
たこと以外は実施例1と同様にして試験片を得た。この
試験片を用いて実施例1と同様の試験を行った。比較例
2においては、繊維試験片を作成する際、延伸不能であ
り、試験片を作成することはできなかった。
【0033】(実施例4) 〔芳香族ポリスルホン(b)の製法〕4−クロロ―4’
−(p−ヒドロキシフェニル)ジフェニルスルホン10
0重量部(60モル%)、4,4’’’−ジヒドロキシ
−p−クォーターフェニル32.8重量部(20モル
%)、4,4−ジクロロジフェニルスルホン27.9重
量部(20モル%)、無水炭酸カリウム33.0重量
部、およびスルホラン290重量部を実施例1と同様の
方法で重合し、芳香族ポリスルホンを得た。得られたポ
リマーの還元粘度は0.40dl/g(30℃、ジメチル
ホルムアミド中1g/dl)であった。
【0034】〔繊維の作成〕芳香族ポリスルホン(b)
とポリ塩化ビニルとを表1に示す組成比で配合したこと
以外は実施例1と同様にして試験片を得た。この試験片
を用いて実施例1と同様の試験を行った。
【0035】(実施例5および6)芳香族ポリスルホン
(b)とポリ塩化ビニルとを表1に示す組成比で配合し
たこと以外は実施例1と同様にして試験片を得た。この
試験片を用いて実施例1と同様の試験を行った。比較例
4においては、繊維試験片を作成する際、延伸不能であ
り、試験片を作成することはできなかった。
【0036】(比較例3および4)芳香族ポリスルホン
(b)とポリ塩化ビニルとを表1に示す組成比で配合し
たこと以外は実施例1と同様にして試験片を得た。この
試験片を用いて実施例1と同様の試験を行った。比較例
4においては、繊維試験片を作成する際、延伸不能であ
り、試験片を作成することはできなかった。
【0037】(実施例7) 〔芳香族ポリスルホン(c)の製法〕4−クロロ―4’
−(p−ヒドロキシフェニル)ジフェニルスルホン10
0重量部(50モル%)、4−クロロ−4’−ヒドロキ
シフェニルスルホン77.9重量部(50モル%)、無
水炭酸カリウム44.1重量部、およびスルホラン29
0重量部を実施例1と同様の方法で重合し、芳香族ポリ
スルホンを得た。得られたポリマーの還元粘度は0.4
0dl/g(30℃、ジメチルホルムアミド中1g/dl)
であった。
【0038】〔繊維の作成〕芳香族ポリスルホン(c)
とポリ塩化ビニルとを表1に示す組成比で配合したこと
以外は実施例1と同様にして試験片を得た。この試験片
を用いて実施例1と同様の試験を行った。
【0039】(実施例8および9)芳香族ポリスルホン
(c)とポリ塩化ビニルとを表1に示す組成比で配合し
たこと以外は実施例1と同様にして試験片を得た。この
試験片を用いて実施例1と同様の試験を行った。比較例
6においては、繊維試験片を作成する際、延伸不能であ
り、試験片を作成することはできなかった。
【0040】(比較例5および6)芳香族ポリスルホン
(c)とポリ塩化ビニルとを表1に示す組成比で配合し
たこと以外は実施例1と同様にして試験片を得た。この
試験片を用いて実施例1と同様の試験を行った。比較例
6においては、繊維試験片を作成する際、延伸不能であ
り、試験片を作成することはできなかった。
【0041】(比較例7〜9)芳香族ポリスルホンとし
てICI社製 VICTREX PES 4100G
(商品名)を用いて、ポリ塩化ビニルと、表1に示す組
成にて配合したこと以外は実施例1と同様にして試験片
を得た。この試験片を用いて実施例1と同様の試験を行
った。
【0042】(比較例10)実施例1と同様の樹脂組成
にて、ジメチルアセトアミドに対する固型分濃度が2重
量%である樹脂組成物を作成したが、凝固時に糸状を保
持することができず、試験片が得られなかった。
【0043】(比較例11)実施例1と同様の樹脂組成
にて、ジメチルアセトアミドに対する固型分濃度が55
重量%である樹脂組成物を作成したが、12時間後にポ
リエーテルスルホンが析出した。
【0044】
【表1】
【0045】表1において、A〜Fは次の事柄を示す。 A:4−クロロ−4’(p−ヒドロキシフェニル)ジフ
ェニルスルホンのモル分率 B:4,4’’’−ジヒドロキシ−p−クォーターフェ
ニルのモル分率 C:4,4’−ジクロロジフェニルスルホンのモル分率 D:4−クロロ−4’−ヒドロキシフェニルスルホンの
モル分率 E:芳香族ポリスルホンの重量分率 F:ポリ塩化ビニルの重量分率
【0046】
【発明の効果】本発明による塩化ビニル系樹脂組成物
は、耐熱性、力学物性および耐アルカリ性に優れた成形
品を与えることができ、例えば、アルカリ蓄電池のバッ
テリーセパレーター用の紙、不織布、編織物の原料また
は衣料、フィルム、シートなどに好適に利用できる。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 下式(I)で示される繰り返し単位を有
    する芳香族ポリスルホン15〜70重量%およびポリ塩
    化ビニル85〜30重量%からなる樹脂が、ジメチルア
    セトアミド、ジメチルスルホキシドおよびジメチルホル
    ムアミドでなる群から選択される少なくとも一種の溶剤
    中に5〜50重量%の固型分濃度で溶解されてなる樹脂
    組成物であって、該芳香族ポリスルホンの還元粘度が、
    ジメチルホルムアミド中、濃度1g/dl、温度30℃
    で測定したとき、0.35〜0.6dl/gであること
    を特徴とする、塩化ビニル系樹脂組成物。 【化1】
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Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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